JPH06260396A - X線リソグラフィ用マスクの製造方法 - Google Patents

X線リソグラフィ用マスクの製造方法

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JPH06260396A
JPH06260396A JP4150693A JP4150693A JPH06260396A JP H06260396 A JPH06260396 A JP H06260396A JP 4150693 A JP4150693 A JP 4150693A JP 4150693 A JP4150693 A JP 4150693A JP H06260396 A JPH06260396 A JP H06260396A
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film
mask
etching
sulfur
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JP4150693A
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Junichi Sato
淳一 佐藤
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Sony Corp
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/22Masks or mask blanks for imaging by radiation of 100nm or shorter wavelength, e.g. X-ray masks, extreme ultraviolet [EUV] masks; Preparation thereof

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 X線リソグラフィ用マスクの製造方法におい
て、X線透過膜上でこの膜に対して高選択比を維持しな
がらX線吸収金属層をドライエッチングする。 【構成】 SiN膜2(X線透過膜)上に形成されたW
膜3(X線吸収金属層)を、S2 2 ガスを用いてエッ
チングする。W膜3がWFx の形で除去されると共に、
2 2 から解離生成したS(イオウ)によりパターン
側壁面上にS堆積層6が形成される。下地のSiN膜2
が露出すると、その露出面に現れたN原子のダングリン
グ・ボンドにプラズマ中のS原子が結合し、ポリチアジ
ル(SN) x を主体とする窒化イオウ系堆積層7が形成
される。この窒化イオウ系堆積層7の表面保護効果によ
り、下地に対する高選択性が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線リソグラフィ用マ
スクの製造方法に関し、特にX線透過膜上でX線吸収金
属層をドライエッチングしてマスク・パターンを形成す
る際の下地選択性を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の高集積化のスピード
は、ほぼ3年で2倍のペースを堅持しており、これに伴
って微細加工技術に対する要求も厳しさを増している。
たとえば、次世代デバイスである64MDRAMでは、
最小加工線幅0.2μm以下を実現する微細加工技術が
必要とみられている。
【0003】かかる高集積化の推進力は、リソグラフィ
技術の進歩であると言っても過言ではない。現行のフォ
トリソグラフィでは近紫外線、遠紫外線等が露光光とし
て用いられているが、これらの波長の光で達成される解
像度も限界に近づきつつあり、また短波長化に伴う焦点
深度の低下も問題となっている。
【0004】かかる背景から、次世代以降のリソグラフ
ィ技術としてX線リソグラフィに関する研究が進められ
ている。X線のような極短波長で物質透過性の高い電磁
波を用いれば、回折の影響も少なく、物質による散乱が
少ないためにレジスト塗膜中の焦点深度を十分に大きく
確保でき、さらにウェハ上のパーティクルの影響を受け
にくいという様々なメリットが期待される。
【0005】しかしその一方で、実用化に向けての課題
も多い。そのひとつに、マスク・パターンの超微細加工
がある。X線の場合、縮小投影光学系の実現が困難であ
るため、マスク・パターンをウェハに転写する際には等
倍転写を行わざるを得ないからである。
【0006】X線リソグラフィ用マスクは、一般にマス
ク・パターンを構成するためのX線吸収金属層と、この
金属層を支持するためのX線透過膜と、このX線透過膜
の外周を支持する枠体から構成される。上記X線吸収金
属層は、Au,W,Ta等の原子番号の大きい重金属を
用いて構成される。ただし、近年ではこれら重金属層の
パターニングの主流がRIE(反応性イオン・エッチン
グ)に代表されるドライ・プロセスとなっているため、
他の元素との反応性に乏しいAuに代わり、W,Ta等
が一般に用いられるようになっている。
【0007】上記X線透過膜は、比較的軽元素で軟X線
の透過性に優れる材料から構成され、通常、SiN(窒
化シリコン)、SiC(シリコン・カーバイド)、BN
(窒化ホウ素)等の化合物が用いられる。上記枠体は、
上記のX線透過膜を支持するに十分な剛性を有し、部分
的にエッチングできる材料から構成され、通常、Si等
が用いられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、X線吸収金
属層のパターニングをドライエッチングにより行う場
合、下地のX線透過膜に対する高選択性の確保について
考慮しなければならない。たとえば、X線吸収金属層と
して最も一般的なW層をドライエッチングする場合、十
分に蒸気圧の高い反応生成物を生成させる必要から、エ
ッチング・ガスとしてフッ素系化合物を用い、F* (フ
ッ素ラジカル)を主エッチング種として利用している。
しかし、下地のX線透過膜がSiN膜等であると、F*
を主エッチング種とする系では何らかの表面保護策を講
じない限り、十分に高い下地選択性を確保することがで
きない。
【0009】この問題を、ドライエッチングの分野で従
来から一般的に用いられているガスを用いて解決しよう
としても、新たな問題点に行き当たる。たとえば、下地
選択性の低下を防止するために炭素系ポリマーの堆積を
利用して側壁保護や表面保護を行うことが考えられる
が、最小加工線幅0.2μm以下の微細加工にとって、
パーティクルを大量に発生させるプロセスは必ずしも適
当ではない。炭素系ポリマーの供給源としてCFC(ク
ロロフルオロカーボン)ガス、いわゆるフロン・ガスを
利用することなどは、今後のフロン規制の観点から論外
である。
【0010】あるいは、主エッチング種をCl* ,Br
* 等の他のハロゲン系化学種に変更することも考えられ
るが、この場合の反応生成物である塩化タングステン
(WClx )や臭化タングステン(WBrx )はフッ化
タングステン(WFx )に比べて蒸気圧がはるかに低
い。したがって、これらの脱離を促進して実用的なエッ
チング速度でエッチングを行うためには、高い入射イオ
ン・エネルギーが必要となり、やはり高い下地選択性を
達成することができない。
【0011】このように、従来技術の延長ではX線リソ
グラフィ用マスクの高精度加工に対する要求に十分に応
えることができない。そこで本発明は、上記要求に応え
ることが可能な新しいドライエッチング技術を取り入れ
たX線リソグラフィ用マスクの製造方法を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のX線リソグラフ
ィ用マスクの製造方法は、上述の目的に鑑みて提案され
るものであり、X線透過膜上に形成されたX線吸収金属
層を選択的にエッチングして所望のX線吸収パターンを
形成する際に、このエッチングを、放電解離条件下でプ
ラズマ中に遊離のイオウ(S)とハロゲン系化学種を生
成し得る組成のエッチング・ガスを用い、被エッチング
領域に少なくともイオウを堆積させながら行うものであ
る。
【0013】ここで、「少なくともSを」と断っている
のは、上記X線透過膜の構成材料が後述のごとく窒素原
子を含む場合に、このX線透過膜の露出面上に窒化イオ
ウ系化合物が一部堆積できるからである。
【0014】上記遊離のSとハロゲン系化学種とは、互
いに別の化合物から供給されても同じ化合物から供給さ
れても良いが、特に後者の例として、本願出願人が先に
特開平4−84427号公報において提案したS
2 2 ,SF2 ,SF4 ,S2 10(以上、フッ化イオ
ウ)、あるいは同じく本願出願人が先に特願平3−21
0516号明細書で提案しているS3 Cl2 ,S2 Cl
2 ,SCl2 (以上、塩化イオウ)およびS3 Br2
2 Br2 ,SBr2 (以上、臭化イオウ)等のハロゲ
ン化イオウを用いるのが便利である。これらのハロゲン
化イオウは、分子のS/X比〔S原子数とハロゲン
(X)原子数の比〕が比較的大きく、放電解離条件下で
プラズマ中に容易に遊離のイオウを放出することがで
き、またこれと同時にF* ,Cl* ,Br* 等のハロゲ
ン系化学種を供給することができる。
【0015】本発明はまた、同様のエッチングを、放電
解離条件下でプラズマ中に遊離のイオウ、ハロゲン系化
学種、および窒素系化学種を生成し得る組成のエッチン
グ・ガスを用い、被エッチング領域に窒化イオウ系化合
物を堆積させながら行うものである。なお、ここで言う
窒化イオウ系化合物とは、典型的にはポリチアジル(S
N) x を指すが、この他にもエッチング反応系内でイオ
ウ系化学種と窒素系化学種との間の反応にもとづいて生
成する化合物、さらには水素原子やハロゲン原子を取り
込んだ各種の化合物等を含むものとする。たとえば、環
状窒化イオウ化合物、そのN原子上にH原子が結合した
チアジル水素等のイミド型化合物、(SN)xのS原子
上にハロゲン原子が結合したハロゲン化チアジル等がそ
の例である。
【0016】これら窒化イオウ系化合物の堆積を選択性
向上に利用する技術については、本願出願人が先に特開
平4−354331号公報で詳述しているとおりであ
る。
【0017】上記遊離のイオウ、ハロゲン系化学種、お
よび窒素系化学種は、いかなる組み合わせにより同一の
化合物または別々の化合物から供給されても構わない。
好適な組み合わせ例としては、前述のハロゲン化イオウ
のいずれかと、N2 ,NF3,NCl3 等の窒素系化合
物との混合系がある。
【0018】本発明はまた、前記エッチング・ガスとし
て、前記ハロゲン系化学種を捕捉する化学種を同時に生
成し得るガスを用いるものである。この場合の捕捉用化
学種としては、H* ,CO* ,Si* 等を利用すること
ができる。
【0019】本発明はさらに、前記X線透過膜として、
窒素原子を含む材料膜を用いるものである。この場合の
材料膜としては、SiN,BN,BNC等、本来的な結
晶骨格の構成元素として窒素原子を有する材料膜の他、
イオン注入により窒素原子を導入した材料膜等も利用で
きる。
【0020】
【作用】本発明者は、パーティクル汚染の原因とならな
い堆積物を利用した表面保護の可能性について鋭意検討
を行い、Sおよび窒化イオウ系化合物に着目した。S
は、エッチング中の基板温度がおおよそ90℃以下に維
持されていれば、基板上に一部堆積し、90℃以上に加
熱されれば昇華する。また、窒化イオウ系化合物は、お
およそ130℃以下で堆積し、これ以上の温度で昇華も
しくは分解する。いずれにしても、堆積成分は基板上の
垂直面において側壁保護もしくは断面形状の制御に寄与
し、イオンの垂直入射面では自身の堆積とスパッタ除去
とを競合させることにより選択性の向上に寄与する。し
かも、その除去は昇華や分解によって行われ、パーティ
クル汚染を発生させる虞れがほとんどない。後工程でレ
ジスト・アッシングを行うプロセスであれば、レジスト
・マスクと同時に容易に燃焼除去することができる。
【0021】したがって、放電解離条件下でプラズマ中
に遊離のイオウとハロゲン系化学種を生成し得る組成の
エッチング・ガスを用いてX線透過膜上のX線吸収金属
層をエッチングすれば、X線吸収金属層のエッチングは
ハロゲン系化学種により進行し、マスク・パターンの側
壁面はSの堆積層により保護される。また、このエッチ
ング・ガスが上述の2種類の化学種に加えて窒素系化学
種を生成し得るものであれば、プラズマ中に生成した窒
化イオウ系化合物がマスク・パターンの側壁面上に堆積
することになる。
【0022】イオンの垂直入射面では、堆積したイオウ
および窒化イオウ系化合物が直ちにスパッタ除去される
ので、エッチングが進行する。このときの堆積量と入射
イオン・エネルギーとのバランスを最適化することによ
り、実用的なエッチング速度を維持しながら高選択性を
達成することができるわけである。
【0023】ここで、上記のエッチング・ガスがさらに
ハロゲン系化学種を捕捉するような化学種を同時に生成
できるものであると、イオウもしくはイオウ系化合物の
堆積がさらに促進され、選択性を一層向上させることが
できる。たとえば、X* (ハロゲン・ラジカル)を主エ
ッチング種とするエッチング反応系に捕捉用化学種とし
てH* を添加した場合、X* +H* →HX↑の反応が進
行してX* が系外へ除去される。この結果、エッチング
反応系のS/X比が上昇し、Sが生成し易くなるのであ
る。
【0024】本発明ではさらに下地選択性を向上させる
ための技術として、前記X線透過膜を窒素原子を含む材
料膜で構成することを提案する。この場合、X線吸収金
属層のエッチングが進んでX線透過膜の表面が露出する
と、その露出面に現れた窒素原子のダングリング・ボン
ドにプラズマ中のイオウ原子が結合する。つまり、X線
透過膜の露出面が窒化イオウ系化合物の堆積層に被覆さ
れるわけである。この窒化イオウ系化合物からなる表面
保護層は、概して単体のイオウからなる堆積層よりもイ
オンやラジカルの攻撃に対して高い耐性を示すので、高
選択性が達成される。
【0025】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0026】実施例1 本実施例は、X線透過膜としてSiN膜、X線吸収金属
層としてW膜を用いたX線リソグラフィ用マスクの製造
において、上記W層をS2 2 ガスを用いてエッチング
した例である。このプロセスを、図1および図2を参照
しながら説明する。
【0027】本実施例でエッチング・サンプルとして用
いたマスク基板を、図1(a)に示す。このマスク基板
は、Si基板1上にたとえばプラズマCVD法により形
成された厚さ約2μmのSiN膜2と、スパッタリング
法により形成された厚さ約0.5μmのW膜3が順次積
層され、このW膜3の上に電子ビーム・リソグラフィに
よりパターニングされた電子ビーム・レジスト・マスク
4が形成されたものである。
【0028】このマスク基板をRFバイアス印加型有磁
場マイクロ波プラズマ・エッチング装置の基板載置電極
上にセットし、一例として下記の条件で上記W膜3をエ
ッチングした。ここで、上記基板載置電極は冷却配管を
内蔵しており、ここに外部の冷却系統から供給される冷
媒を循環させることにより、その上に載置された基板を
所定の温度に維持するようになされている。
【0029】 S2 2 流量 5 SCCM ガス圧 1.33 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 5 W(2 MHz) 電極温度 10 ℃ このエッチングでは、S2 2 から生成するF* により
W膜3が蒸気圧の高い反応生成物WFx の形で速やかに
除去され、図1(b)に示されるようなW膜パターン3
aが形成された。また、このエッチングは下地のSiN
膜2が露出した時点で停止し、高選択性が達成された。
【0030】上記のエッチング機構を説明するために、
図2に図1のマスク基板の要部を拡大して示す。図2の
参照符号は、図1と共通である。図2(a)は、エッチ
ング前のマスク基板を示す要部拡大断面図である。S2
2 ガスを用いてW膜3をエッチングすると、図2
(b)に示されるように、イオンの垂直入射が起こらな
い垂直面にSが堆積してS堆積層6が形成され、異方性
形状を有するW膜パターン3aが形成される。かかる側
壁保護効果により異方性加工に必要な入射イオン・エネ
ルギーが低減できるので、本プロセスは本質的に下地選
択性が高い。さらに、SiN膜2が露出した時点では、
この露出面に現れたN原子のダングリング・ボンドにプ
ラズマ中のS原子が結合したり、あるいは上記SiN膜
2より遊離したN原子がプラズマ中のS原子と結合した
りして、比較的な安定な窒化イオウ系堆積層7が形成さ
れる。この窒化イオウ系堆積層7が優れたエッチング耐
性を発揮することにより、高い下地選択性が得られるの
である。
【0031】この後、電子ビーム・レジスト・マスク4
をアッシングしたところ、図2(c)に示されるよう
に、上記S堆積層6および窒化イオウ系堆積層7はいず
れも速やかに燃焼除去された。さらに、Si基板1の裏
面を上記W層パターン3aの形成領域においてエッチン
グし、X線透過領域5と枠体1aを形成してX線リソグ
ラフィ用マスクを完成した。
【0032】実施例2 本実施例では、上記W層3をS2 2 /H2 混合ガスを
用いてエッチングした。まず、図1(a)に示したもの
と同じマスク基板を有磁場マイクロ波プラズマ・エッチ
ング装置にセットし、一例として下記の条件で上記W膜
3をエッチングした。
【0033】 S2 2 流量 5 SCCM H2 流量 1 SCCM ガス圧 1.33 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 5 W(2 MHz) 電極温度 20 ℃
【0034】このエッチングにおいて優れた下地選択性
が達成される機構は実施例1で上述したとおりである
が、本実施例ではH2 から解離生成するH* によりF*
の一部が捕捉・消費されるため、エッチング反応系のS
/F比(S原子数とF原子数の比)が上昇し、Sの堆積
が促進された。このため、実施例1に比べて電極温度を
若干高めたにもかかわらず、高選択高異方性エッチング
を行うことができた。
【0035】実施例3 本実施例では、上記W層3をS2 2 /N2 混合ガスを
用いてエッチングした。まず、図1(a)に示したもの
と同じマスク基板を有磁場マイクロ波プラズマ・エッチ
ング装置にセットし、一例として下記の条件で上記W膜
3をエッチングした。
【0036】 S2 2 流量 5 SCCM N2 流量 1.5 SCCM ガス圧 1.33 Pa マイクロ波パワー 850 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 5 W(2 MHz) 電極温度 30 ℃
【0037】このエッチングにおいて優れた下地選択性
が達成される機構は実施例1で上述したとおりである
が、本実施例ではエッチング・ガスの組成にN2 が含ま
れているため、プラズマ中にも窒化イオウ系化合物が生
成する。したがって、図2(b)に示されるように、パ
ターン側壁面上には窒化イオウ系堆積層7が形成され
た。窒化イオウ系化合物のイオンやラジカルの攻撃に対
する耐性は単体のSより高く、また蒸気圧は低いので、
本実施例では実施例2よりもさらに電極温度を上昇させ
ているにもかかわらず、高選択異方性エッチングを行う
ことができた。
【0038】以上、本発明を3例の実施例にもとづいて
説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。たとえば、上述の各実施例ではイオウ系
化学種とフッ素系化学種とを供給し得る化合物としてS
2 2 を用い、さらにこれをH2 やN2 と組み合わせた
エッチング・ガス組成を紹介したが、これら4種類の化
学種はいかなる組み合わせによりエッチング・ガスの構
成成分から供給されるのであっても構わない。たとえ
ば、NF3 を用いれば、窒化イオウ系化合物の生成に用
いられる窒素系化学種とエッチング種であるF* とを同
一の化合物から生成させることができる。また、H 2
を用いれば、F* を捕捉するためのH* と遊離のSとを
同時に生成させることができる。
【0039】また、上記の各実施例ではW膜のエッチン
グを想定したために、ハロゲン系化学種としてF* を用
いたが、他の重金属膜を用いた場合には、蒸気圧の高い
ハロゲン化物を与えるような他のハロゲン系化学種を選
択しても、もちろん構わない。基板にX線透過領域を形
成し、これによりX線透過膜を支持する枠体を形成する
プロセスは、上述の実施例ではレジスト・アッシングの
後に行ったが、X線吸収金属層のエッチングを開始する
前に行っても良い。
【0040】この他、使用するエッチング装置の種類、
マスク基板の構成、エッチング条件等は、適宜変更可能
である。
【0041】なお、上記の各実施例ではW膜パターンを
いずれも異方性形状に形成したが、たとえば特開平2−
52416号公報には、シンクロトロン放射光のような
平行X線を露光光源として用いた場合のフレネル回折の
影響を減ずるために、マスク・パターンの断面形状を順
テーパー形状に加工する技術が開示されている。本発明
においても、Sあるいは窒化イオウ系堆積物の堆積量が
やや過剰となる条件を設定すれば、かかる順テーパー形
状を得ることも容易である。
【0042】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明のX線リソグラフィ用マスクの製造方法によればX線
透過膜上におけるX線吸収金属層のエッチングを、Sあ
るいは窒化イオウ系化合物の堆積を利用しながら高選択
性をもって行うことが可能となる。しかも、これらの堆
積物はパーティクル汚染の原因となるものではないた
め、プロセスの再現性や信頼性は極めて高い。
【0043】したがって、本発明は今後の半導体装置の
微細加工の分野でX線リソグラフィを実用化する上で、
極めて重要な意義を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のX線リソグラフィ用マスクの製造方
法を適用したプロセス例をその工程順にしたがって示す
模式的断面図であり、(a)はSi基板上にSiN膜、
W膜、電子ビーム・レジスト・マスクが順次形成された
エッチング前のマスク基板の状態、(b)はエッチング
によりW膜パターンが形成された状態、(c)は電子ビ
ーム・レジスト・マスクがアッシングされ、Si基板の
エッチングによりX線透過領域と枠体が形成された状態
をそれぞれ表す。
【図2】図1のマスク基板の一部を拡大して示す模式的
断面図であり、(a)はエッチング前のマスク基板の状
態、(b)はW膜パターンの形成に伴い、S堆積層と窒
化イオウ系堆積層が形成された状態、(c)は電子ビー
ム・レジスト・マスクの除去に伴い、S堆積層と窒化イ
オウ系堆積層が除去された状態をそれぞれ表す。
【符号の説明】 1 ・・・シリコン基板 1a・・・枠体 2 ・・・SiN膜 3 ・・・W膜 3a・・・W膜パターン 4 ・・・電子ビーム・レジスト・マスク 5 ・・・X線透過領域 6 ・・・S堆積層(側壁保護膜) 7 ・・・窒化イオウ系堆積層(表面保護膜または側壁
保護膜)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線透過膜上に形成されたX線吸収金属
    層を選択的にエッチングして所望のX線吸収パターンを
    形成するX線リソグラフィ用マスクの製造方法におい
    て、 前記エッチングは、放電解離条件下でプラズマ中に遊離
    のイオウとハロゲン系化学種を生成し得る組成のエッチ
    ング・ガスを用い、被エッチング領域に少なくともイオ
    ウを堆積させながら行うことを特徴とするX線リソグラ
    フィ用マスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 X線透過膜上に形成されたX線吸収金属
    層を選択的にエッチングして所望のマスク・パターンを
    形成するX線リソグラフィ用マスクの製造方法におい
    て、 前記エッチングは、放電解離条件下でプラズマ中に遊離
    のイオウ、ハロゲン系化学種、および窒素系化学種を生
    成し得る組成のエッチング・ガスを用い、被エッチング
    領域に窒化イオウ系化合物を堆積させながら行うことを
    特徴とするX線リソグラフィ用マスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記エッチング・ガスは、前記ハロゲン
    系化学種を捕捉し得る化学種を同時に生成することを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載のX線リソグラ
    フィ用マスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記X線透過膜は、窒素原子を含むこと
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
    記載のX線リソグラフィ用マスクの製造方法。
JP4150693A 1993-03-02 1993-03-02 X線リソグラフィ用マスクの製造方法 Withdrawn JPH06260396A (ja)

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