JPH06259821A - 記録再生装置 - Google Patents

記録再生装置

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Publication number
JPH06259821A
JPH06259821A JP4776593A JP4776593A JPH06259821A JP H06259821 A JPH06259821 A JP H06259821A JP 4776593 A JP4776593 A JP 4776593A JP 4776593 A JP4776593 A JP 4776593A JP H06259821 A JPH06259821 A JP H06259821A
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cantilever
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JP4776593A
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English (en)
Inventor
Kazuo Yokoyama
和夫 横山
Osamu Kusumoto
修 楠本
Hiroyuki Kado
博行 加道
Takao Toda
隆夫 任田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走査プロ−ブ顕微鏡技術のもつ高分解能を活
かした情報の高密度記録が可能な記録再生装置を提供す
る。 【構成】 ディスク1を矢印2の方向に回転させなが
ら、カンチレバー3をディスク1の放線方向4にリニア
スライド5によって位置決めする。透明探針6とディス
ク1との間に働く力が一定となるように、カンチレバー
3を記録面1aの法線方向7に移動させて、帰還制御を
かける。カンチレバー3を、酸化珪素薄膜と、この酸化
珪素薄膜の上面に設けた窒化珪素からなる光導波路膜と
によって構成する。カンチレバー3の可動端の光導波路
膜の表面に、透明探針6の軸を中心として略同心円状の
グレーティングを設け、光導波路膜と透明探針6の間を
結ぶカプラーを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子間力顕微鏡、近接
視野光学顕微鏡などの走査プローブ顕微鏡技術を応用し
た記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】走査トンネル顕微鏡(STM)を出発点
として発達してきた走査プローブ顕微鏡(SPM)は、
物質表面の構造を原子オーダの分解能で観察できる装置
として近年急速に発展してきている。その中で原子間力
顕微鏡(AFM)は、STMがトンネル電流により表面
情報を得るために導電性の試料しか観測できないのに対
し、力により表面情報を得るために絶縁体をも測定でき
る顕微鏡として実用化が進んできている。
【0003】この原子間力顕微鏡(AFM)の原理は次
のようなものである。一般に、物質表面間には、ファン
デルワールス力、クーロン力等の力が働く。AFMは、
微小なカンチレバーに設けた探針を試料表面に接近させ
たときに働く局所的な力を、カンチレバーの撓みとして
検出し、この力を一定に保つように探針と試料の間の距
離を制御しながら試料表面に沿って走査させ、この制御
量を試料表面像として画像化するものである。
【0004】このような走査プローブ顕微鏡の技術は、
上記したSTMやAFM以外にも、近接視野光学顕微鏡
(NFOM)、走査容量顕微鏡(SCaM)などの各種
の観察装置、さらには原子、分子単位の微細操作を目指
した超微細加工機などの周辺技術を生み出しつつある。
これらの技術は、試料表面に対して探針を原子オーダあ
るいはナノメートル単位の距離でなぞる点で共通してい
る。
【0005】他方、一定の信号や情報を記録、再生する
ための記録再生装置は、純機械式の円盤式蓄音機から始
まって、電気式(圧電式、容量式、磁気記録方式な
ど)、さらには光学式の情報記録再生装置が実用化さ
れ、広く我々の日常生活を便ならしめている。高密度記
録用のディスクとしてビデオディスクを例に採ってみる
と、この記録再生方式には、(1)V溝に凹凸として記
録された映像及び音響情報を、ダイヤモンド針に結合し
た圧電素子で電気信号に変換するもの、(2)導電性デ
ィスクのV溝に凹凸として記録された情報を、同じくダ
イヤモンド針でトレースすると共にこのダイヤモンド針
に張り合わせた電極との静電容量を検知するもの、
(3)同じく静電方式ではあるが、ディスクに案内溝が
なく、パイロット信号によってトラッキング制御をかけ
るもの、さらには(4)光学反射面に凹凸として記録さ
れた情報に、集光したビームスポットを照射して凹凸に
よる光路差を読み取るものなど、種々のものがあり、各
々実用に供されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】光学式のディスク装置
は、比較的高密度の記録再生ができ、かつ、非接触で記
録もしくは再生ができるため、耐久性及び信頼性にも優
れており、最近広く普及するようになってきた。
【0007】しかし、このような従来の光学式の記録再
生には、光を集光するスポットサイズが、光の波長の数
分の一以下にはできないという物理的限界があり、高密
度化には限界があった。
【0008】他方、上記したような、探針を試料に対し
て原子オーダあるいはナノメートル単位の距離でなぞる
走査プローブ顕微鏡技術は、上記の光スポットサイズを
はるかに超えた微細領域の観察技術であり、これは観察
技術にとどまらず、原子、分子オーダの分解能で試料表
面を加工あるいは操作する技術、さらには試料表面に情
報を記録再生する技術としての可能性が注目されてい
る。
【0009】しかし、これを実用的な記録再生技術とす
るには、有用な探針・試料材料系とその記録再生方法を
見い出すと共に、機械走査に伴い記録再生速度が遅い点
や、探針が試料に接触することによる探針の破損、損耗
などを解決する必要がある。
【0010】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ため、走査プロ−ブ顕微鏡技術のもつ高分解能を活かし
た情報の高密度記録が可能な記録再生装置を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る記録再生装置は、カンチレバーを位置
決めし、カンチレバーの先端に設けた透明探針を記録媒
体の記録面に相対的に近接又は接触させて、この記録媒
体に情報を記録又は再生する記録再生装置であって、前
記透明探針と記録面との間に働く引力又は斥力を検出す
る力検出手段と、前記透明探針を前記記録面に対して相
対的に移動させる移動手段と、前記力検出手段からの検
出力が一定となる方向に前記透明探針を移動させること
により帰還制御をかける制御手段とを備えると共に、前
記カンチレバーに、前記透明探針へ光を導入し、あるい
は前記透明探針からの検出光を導く光導波路を設けたこ
とを特徴とする。
【0012】前記構成においては、光導波路と透明探針
との間にグレーティングカプラーを設けるのが好まし
い。また、前記構成においては、カンチレバーの固定端
部にプリズムカプラー又はグレーティングカプラーを設
けるのが好ましい。
【0013】また、前記構成においては、透明探針を、
先端開口部を除いて遮光膜で覆うのが好ましい。また、
前記構成においては、記録媒体を磁性体薄膜により構成
し、かつ、前記記録媒体に直流磁界を印加しながら透明
探針より光を照射して磁気記録する手段と、前記記録媒
体に光を照射し、その反射光又は透過光を偏光機能を有
する検出手段により検知して情報を再生する手段とを設
けるのが好ましい。
【0014】また、前記構成においては、透明探針を導
体により構成し、かつ、前記透明探針に電圧を印加する
手段を設けるのが好ましく、さらにこの場合には、記録
媒体を導電体薄膜により構成し、かつ、前記記録媒体に
透明探針を通じて電圧を印加し、記録媒体に相変化を生
じさせて情報を記録する手段と、前記記録媒体の相変化
に伴う表面の凹凸や抵抗の変化をトンネル電流により検
知して情報を再生する手段とを設けるのが好ましい。
【0015】
【作用】前記本発明の構成によれば、透明探針及び記録
媒体表面に損傷あるいは摩耗が発生しない程度の力を検
出制御しながら動作させることができるので、透明探針
及び記録媒体の耐久性を向上させることができる。ま
た、小さな斥力が働く領域で動作させることにより、透
明探針と記録媒体との相対速度を大きくすることができ
るので、記録再生速度を高めることができる。さらに、
光導波路により透明探針へ光を導入したり、透明探針か
らの検出光を導くことにより、透明探針先端の近接視野
光によって情報を記録、再生することができる。
【0016】また、前記構成において、光導波路と透明
探針との間にグレーティングカプラーを設けるという好
ましい構成によれば、光導波路を通過した光を効率よく
透明探針に導くことができると共に、透明探針先端の近
接視野部で検出した微弱光を効率よく光導波路に導くこ
とができる。また、使用する光の波長に対してグレーテ
ィングピッチを適切に選択することにより、透明探針の
先端部に焦点を結ばせることができるので、情報の高密
度記録が可能となる。
【0017】また、前記構成において、カンチレバーの
固定端部にプリズムカプラー又はグレーティングカプラ
ーを設けるという好ましい構成によれば、カンチレバー
の固定端部に入射した光を波面を保ったまま透明探針の
軸に向かって集光させることができる。
【0018】また、前記構成において、透明探針を、先
端開口部を除いて遮光膜で覆うという好ましい構成によ
れば、情報の記録、再生に関係のない光を遮断すること
ができるので、高精度な記録再生を行うことができる。
【0019】また、前記構成において、記録媒体を磁性
体薄膜により構成し、かつ、前記記録媒体に直流磁界を
印加しながら透明探針より光を照射して磁気記録する手
段と、前記記録媒体に光を照射し、その反射光又は透過
光を偏光機能を有する検出手段により検知して情報を再
生する手段とを設けるという好ましい構成によれば、走
査プローブ顕微鏡技術のもつ高分解能を活かした情報の
記録再生が可能となる。
【0020】また、前記構成において、透明探針を導体
により構成し、かつ、前記透明探針に電圧を印加する手
段を設けるという好ましい構成によれば、近接視野光に
よる情報の記録再生機能の他に、探針先端の高電界によ
る情報の記録やトンネル電流による情報の再生、探針の
制御の機能を付加することが可能となる。さらにこの場
合、記録媒体を導電体薄膜により構成し、かつ、前記記
録媒体に透明探針を通じて電圧を印加し、記録媒体に相
変化を生じさせて情報を記録する手段と、前記記録媒体
の相変化に伴う表面の凹凸や抵抗の変化をトンネル電流
により検知して情報を再生する手段とを設けるという好
ましい構成にすれば、走査プローブ顕微鏡技術のもつ高
分解能を活かした情報の記録再生が可能となる。
【0021】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。図1は本発明に係る記録再生装置の一実施
例を示す斜視図である。以下、図1を参照しながらその
構成を動作と共に説明する。
【0022】図1に示すように、まず、記録媒体ディス
ク(以下「ディスク」という)1を矢印2の方向に回転
させながら、カンチレバー3をディスク1の放線方向4
にリニアスライド5によって位置決めする。
【0023】次いで、透明探針6と記録面1aとの間に
働く力を検出し、この検出力が一定となるように、透明
探針6を円筒状の圧電素子8によって記録面1aの法線
方向7に沿って移動させることにより、帰還制御をかけ
る。この制御は光記録におけるフォーカシング制御に相
当するもので、必ずしも記録面1aの微小な凹凸に追随
させる必要はなく、ディスク1の回転に伴う面振れに追
随するように応答周波数を制限することもできる。
【0024】透明探針6と記録面1aとの間に働く力を
検出する手段としては、原子間力顕微鏡(AFM)で用
いられている力の検出法を適用することができる。例え
ば、反射面を有するカンチレバーの先端部に光を照射
し、その反射光を2分割された受光面を有する光検出器
で受光することにより、カンチレバーの撓みを検知し、
カンチレバーのバネ定数から換算される力を検出するこ
とができる。
【0025】ところで、原子間力顕微鏡(AFM)で表
面を傷つけることなく原子配列を観察できる事実からも
分かるように、1×10-4N以下の接触力では、透明探
針6及び記録面1aに損傷あるいは摩耗がほとんど発生
しない。従って、本記録再生装置においても、1×10
-4N以下の力で帰還制御をかければ、透明探針6及びデ
ィスク1の耐久性を向上させることができる。尚、1×
10-4N以下の力を検出制御するためのカンチレバー6
のバネ定数は、0.1〜10N/m程度であるのが好ま
しく、このような小さなバネ定数のカンチレバー6を用
いれば、必然的に過大な力を受けた場合に、透明探針6
がディスク1の記録面1aから遠ざかってくれる。
【0026】以上のことは、透明探針6とディスク1の
記録面1aとが接触する場合、すなわち、斥力が働く領
域で動作させる場合についてであるが、引力範囲内で動
作させる場合には、透明探針6はディスク1の記録面1
aに近接するものの非接触の状態にあるため、透明探針
6とディスク1の相対運動による摩耗等は発生しない。
【0027】また、カンチレバーの撓みあるいは歪みを
検出する容量型のセンサーあるいは圧電型のセンサーを
カンチレバーに構成することによっても、透明探針6と
記録面1aとの間に働く力を検出することができる。
【0028】次いで、カンチレバー3の先端に設けた透
明探針6をディスク1の記録面1aに近接又は接触させ
て記録又は再生を行なう。情報を記録するに際しては、
レーザ光源10から出射した平行光を偏光子又は波長板
11によって偏光又は円偏光とし、この光を偏光ビーム
スプリッター12及び2分の1波長板13を経由させて
カンチレバー3に設けた光導波路膜18(図2、図3参
照)に導き、さらに透明探針6を経由させてディスク1
の記録面1aに照射する。
【0029】ディスク1は、平滑なガラス基板又はシリ
コン基板の表面に、例えば、コバルト/白金の多層構造
の磁性体薄膜をスパッタ蒸着したものであり、磁石14
によって透明探針6の近傍にバイアス磁界を印加しなが
ら、上記の如く透明探針6の先端から光を照射すること
により、光照射領域に当たる微小部分を磁化して情報を
記録することができる。
【0030】情報の再生は、記録時よりも小さな光量の
レーザ光を、上記の光学系で照射し、その反射光を透明
探針6で捕らえ、偏光ビームスプリッター12で分岐さ
せ、偏光子15を通して光検出器16で検出することに
より、ディスク1の磁化に応じた反射光の偏光角の回転
(カー効果)を検知することによって行うことができ
る。
【0031】尚、本記録再生装置全体は電気的制御部を
除いてボックス9で覆い、遮光すると共に乾燥気体中も
しくは減圧気体中に封じ込めるのが好ましい。次に、カ
ンチレバーの構成をさらに詳細に説明する。
【0032】図2はカンチレバーの一実施例を示す断面
図であり、図3はその平面図である。図2、図3に示す
ように、カンチレバー3は、厚み1〜2μm、長さ10
0〜200μmの酸化珪素薄膜17に厚み0.2〜0.
3μmの窒化珪素からなる光導波路膜18を設けたもの
であり、該カンチレバー3の可動端には透明探針6が設
けられている。ここで、透明探針6には、その先端に光
の波長に比べて十分小さな微小開口部24が設けられて
おり、透明探針6は、前記微小開口部24を除いて遮光
膜25で覆われている。これにより、余分な光が透明探
針6の先端部以外に照射したり、逆に余分な光を検出し
たりする不都合を回避することができるので、高精度な
記録再生を行うことができる。尚、光導波路膜18の厚
み及び屈折率は、使用する光の波長に対して波面が保存
されるように適切に選択する。
【0033】カンチレバー3の可動端には、光導波路膜
18の表面に透明探針6の軸19を中心として略同心円
状のグレーティング20が設けられており、光導波路膜
18と透明探針6の間を結ぶカプラーを構成している。
これにより、光導波路膜18を通過した光を効率よく透
明探針6に導くことができると共に、透明探針6の先端
の近接視野部で検出した微弱光を効率よく光導波路膜1
8に導くことができる。また、使用する光の波長に対し
グレーティングピッチを適切に選択することにより、透
明探針6の微小開口部24に焦点を結ばせることができ
るので、情報の高密度記録が可能となる。
【0034】カンチレバー3の固定端には、固定のため
の透明ガラス基板21が接着されており、この部分に位
置する光導波路膜18の表面には、透明探針6の軸19
を中心とする略同心円状のグレーティングカプラー22
が設けられている。これにより、光導波路膜18に垂直
な方向23から平行光をグレーティングカプラー22に
入射させると、この入射光は波面を保ったまま透明探針
6の軸19に向かって集光する。そして、この導波光は
前記した透明探針部のグレーティングカプラー20によ
って透明探針6に導かれる。
【0035】尚、上記実施例においては、反射光におけ
るカー効果を利用する光磁気記録を例に挙げて説明した
が、必ずしもこれに限定されるものではなく、記録は上
記のようにして行い、再生については同じく同光学系で
再生光を透明探針を通して照射し、透明基板よりなる記
録媒体ディスクの背面に偏光子及び光検出器を配して、
この光検出器で透過光の偏光角の回転(ファラデー効
果)を検知するようにしてもよい。そして、この方法を
採用すれば、上記本実施例のものに比べて再生光量が大
きく、S/Nが大きいというメリットがある。
【0036】また、上記実施例においては、カンチレバ
ー3の固定端にグレーティングカプラー22を設けてい
るが、必ずしもこれに限定されるものではなく、プリズ
ムカプラーを設ける構成にしても同様の作用効果を奏す
ることができる。
【0037】また、以上述べた光磁気方式の記録再生以
外に、透明探針を導体とし、該透明探針に電圧を印加で
きる構成とすることもできる。そして、このような構成
にすれば、近接視野光による情報の記録再生機能の他
に、探針先端の高電界による情報の記録やトンネル電流
による情報の再生、探針の制御の機能を付加することが
可能となる。
【0038】この場合、記録媒体を導体薄膜とし、上記
の導体からなる透明探針を通じて記録媒体に光照射又は
電圧印加することにより、記録媒体に相変化を生じさせ
て情報を記録することができる。また、情報の再生は、
記録媒体の相変化に伴う反射率や透過率の変化を透明探
針で検知したり、記録媒体の相変化に伴う表面の凹凸や
抵抗の変化をトンネル電流によって検知することによっ
て行うことができる。
【0039】尚、導電性の透明探針としては、酸化亜
鉛、炭化珪素又はセレン化亜鉛を用いるのが好ましい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
れば、透明探針及び記録媒体表面に損傷あるいは摩耗が
発生しない程度の力を検出制御しながら動作させること
ができるので、透明探針及び記録媒体の耐久性を向上さ
せることができる。また、小さな斥力が働く領域で動作
させることにより、透明探針と記録媒体との相対速度を
大きくすることができるので、記録再生速度を高めるこ
とができる。さらに、光導波路により透明探針へ光を導
入したり、透明探針からの検出光を導くことにより、透
明探針先端の近接視野光によって情報を記録、再生する
ことができる。
【0041】また、前記構成において、光導波路と透明
探針との間にグレーティングカプラーを設けるという好
ましい構成によれば、光導波路を通過した光を効率よく
透明探針に導くことができると共に、透明探針先端の近
接視野部で検出した微弱光を効率よく光導波路に導くこ
とができる。また、使用する光の波長に対してグレーテ
ィングピッチを適切に選択することにより、透明探針の
先端部に焦点を結ばせることができるので、情報の高密
度記録が可能となる。
【0042】また、前記構成において、カンチレバーの
固定端部にプリズムカプラー又はグレーティングカプラ
ーを設けるという好ましい構成によれば、カンチレバー
の固定端部に入射した光を波面を保ったまま透明探針の
軸に向かって集光させることができる。
【0043】また、前記構成において、透明探針を、先
端開口部を除いて遮光膜で覆うという好ましい構成によ
れば、情報の記録、再生に関係のない光を遮断すること
ができるので、高精度な記録再生を行うことができる。
【0044】また、前記構成において、記録媒体を磁性
体薄膜により構成し、かつ、前記記録媒体に直流磁界を
印加しながら透明探針より光を照射して磁気記録する手
段と、前記記録媒体に光を照射し、その反射光又は透過
光を偏光機能を有する検出手段により検知して情報を再
生する手段とを設けるという好ましい構成によれば、走
査プローブ顕微鏡技術のもつ高分解能を活かした情報の
記録再生が可能となる。
【0045】また、前記構成において、透明探針を導体
により構成し、かつ、前記透明探針に電圧を印加する手
段を設けるという好ましい構成によれば、近接視野光に
よる情報の記録再生機能の他に、探針先端の高電界によ
る情報の記録やトンネル電流による情報の再生、探針の
制御の機能を付加することが可能となる。さらにこの場
合、記録媒体を導電体薄膜により構成し、かつ、前記記
録媒体に透明探針を通じて電圧を印加し、記録媒体に相
変化を生じさせて情報を記録する手段と、前記記録媒体
の相変化に伴う表面の凹凸や抵抗の変化をトンネル電流
により検知して情報を再生する手段とを設けるという好
ましい構成にすれば、走査プローブ顕微鏡技術のもつ高
分解能を活かした情報の記録再生が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録再生装置の一実施例を示す斜
視図である。
【図2】カンチレバーの一実施例を示す断面図である。
【図3】カンチレバーの一実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 記録媒体ディスク 1a 記録面 3 カンチレバー 5 リニアスライド 6 透明探針 7 記録媒体ディスクの法線方向 8 圧電素子 10 レーザ光源 11 偏光子又は波長板 12 偏光ビームスプリッター 13 2分の1波長板 14 磁石 15 偏光子 16 光検出器 17 酸化珪素薄膜 18 光導波路膜 19 透明探針の軸 20、22 グレーティングカプラー 21 透明ガラス基板 24 微小開口部 25 遮光膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 任田 隆夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カンチレバーを位置決めし、カンチレバ
    ーの先端に設けた透明探針を記録媒体の記録面に相対的
    に近接又は接触させて、この記録媒体に情報を記録又は
    再生する記録再生装置であって、前記透明探針と記録面
    との間に働く引力又は斥力を検出する力検出手段と、前
    記透明探針を前記記録面に対して相対的に移動させる移
    動手段と、前記力検出手段からの検出力が一定となる方
    向に前記透明探針を移動させることにより帰還制御をか
    ける制御手段とを備えると共に、前記カンチレバーに、
    前記透明探針へ光を導入し、あるいは前記透明探針から
    の検出光を導く光導波路を設けたことを特徴とする記録
    再生装置。
  2. 【請求項2】 光導波路と透明探針との間にグレーティ
    ングカプラーを設けた請求項1に記載の記録再生装置。
  3. 【請求項3】 カンチレバーの固定端部にプリズムカプ
    ラー又はグレーティングカプラーを設けた請求項1に記
    載の記録再生装置。
  4. 【請求項4】 グレーティングカプラーが透明探針の軸
    を中心とした略同心円状の溝で構成される請求項2又は
    3に記載の記録再生装置。
  5. 【請求項5】 透明探針を、先端開口部を除いて遮光膜
    で覆った請求項1に記載の記録再生装置。
  6. 【請求項6】 記録媒体を磁性体薄膜により構成し、か
    つ、前記記録媒体に直流磁界を印加しながら透明探針よ
    り光を照射して磁気記録する手段と、前記記録媒体に光
    を照射し、その反射光又は透過光を偏光機能を有する検
    出手段により検知して情報を再生する手段とを設けた請
    求項1に記載の記録再生装置。
  7. 【請求項7】 透明探針を導体により構成し、かつ、前
    記透明探針に電圧を印加する手段を設けた請求項1に記
    載の記録再生装置。
  8. 【請求項8】 透明探針が、酸化亜鉛、炭化珪素又はセ
    レン化亜鉛からなる請求項7に記載の記録再生装置。
  9. 【請求項9】 記録媒体を導電体薄膜により構成し、か
    つ、前記記録媒体に透明探針を通じて電圧を印加し、記
    録媒体に相変化を生じさせて情報を記録する手段と、前
    記記録媒体の相変化に伴う表面の凹凸や抵抗の変化をト
    ンネル電流により検知して情報を再生する手段とを設け
    た請求項7に記載の記録再生装置。
JP4776593A 1993-03-09 1993-03-09 記録再生装置 Pending JPH06259821A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5796706A (en) * 1995-04-11 1998-08-18 Hitachi, Ltd. Information recording apparatus
JP2006514274A (ja) * 2003-01-31 2006-04-27 フラウンホファー‐ゲゼルシャフト ツール フォーダールング デル アンゲヴァンテン フォーシュング エー・ファウ 散乱光を抑制した近接場光学顕微鏡プローブおよびその製造方法

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