JPH0625951B2 - 無効電力補償装置 - Google Patents

無効電力補償装置

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JPH0625951B2
JPH0625951B2 JP60200012A JP20001285A JPH0625951B2 JP H0625951 B2 JPH0625951 B2 JP H0625951B2 JP 60200012 A JP60200012 A JP 60200012A JP 20001285 A JP20001285 A JP 20001285A JP H0625951 B2 JPH0625951 B2 JP H0625951B2
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  • Control Of Electrical Variables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は無効電力補償装置に係り、交流電源系統から交
流母線を介して無効電力変動の激しい負荷に電力を供給
するシステムにおいて、効果的な無効電力補償を行うた
めの無効電力補償装置に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
近年、大容量のアーク炉設備が交流電源系統に接続され
運転されるようになった。周知の如く、アーク炉は炉中
の溶解物の状態により急変動する無効電力を電源側に発
生する。この急変動する無効電力は電源系統インピーダ
ンスとの相互作用で電圧波形を歪ませ照明器具のフリッ
カの原因になり、及び、電源設備の利用率を低下させる
原因になっている。このため、大容量のアーク炉等を設
備する時にはアーク炉に並置して無効電力補償装置を備
え、これによりアーク炉の発生する急変動する無効電力
を補償し、交流電源系統の無効電力の変動を抑制してい
る。
このような無効電力補償装置については、例えば〔文
献〕電気学会技術報告(II部)、昭和54年4月第76
号P26〜P31、「無効電力・高調波対策のための電
力変換技術」、整流器常置専門委員会編、に記述されて
おり、その構成は第5図に示すような電力供給システム
となる。
即ち、同図において、10はアーク炉等の負荷であり、
炉12の中に鉄等を入れ電極11を通して放電により電
流を流し、内部の鉄を加熱溶解している。9は炉用トラ
ンスである。
100は無効電力補償装置であり、リアクトル部300
と高調波フィルタを兼ねた進相コンデンサ部200で構
成される。リアクトル部300はリアクトル302U〜302W
とそれに直列接続された逆並列サイリスタ301U〜301W
と、負荷電流検出器81R,81S,81Tと電圧検出
用トランス70と、その制御回路350よりなり、アー
ク炉10の無効電力を検出し、その検出値に応じてサイ
リスタ301U〜301Wの導通角が調整され、リアクトルの電
流が制御されている。即ち、無効電力補償装置100で
は、進相コンデンサ200の作用と相まってリアクトル
302U〜302Wの電流が制御され、アーク炉10の発生無効
電力(遅れ)と等しい量の進み無効電力を線51R,5
1S,51Tに発生するよう制御され、三相母線4の点
では無効電力は無くなり負荷の有効電力だけが流れるよ
うになる。従つて、母線4の電圧歪は低減され、また電
源設備の利用率が向上することとなる。3は三相交流電
源系統に存在する系統インピーダンス、1は三相交流電
源系統又は送配電母線などの電力供給源である。
以上の構成の無効電力補償装置100では、制御回路3
50により負荷10の発生する無効電力をいかに正確に
検出するか、が装置性能を左右するポイントになってい
る。この無効電力検出回路の一例を第6図に示す。
即ち、第6図は特開昭59−139416の第2図に開
示されている回路でありまず母線電圧eの90°遅相波
形e90と負荷電流iとの積qをつくると、qには直流
成分(無効電力成分)とそれに基本波周波数の2倍で振
動する交流成分が含まれる形になり、この信号を低域通
過フィルタに通し直流分qVAR(無効電力を示す量)を検
出し、これに基づいてリアクトル部300の電流を制御
している。
その他、種々の無効電力検出法が提案されているが、そ
の主旨は特開昭59−139416に開示されている原
理に帰着できる。
以上が従来の無効電力補償装置の説明であるが、この装
置では次のような欠点がある。即ち、アーク炉等の発生
する変動電力(有効電力・無効電力も含めて)を分析す
ると、その中には変動しない直流量の成分(即ち、正相
電圧と正相電流に起因する正相電力)と変動する成分
(即ち、正相電圧と逆相電流に起因する逆相電力)とを
含んでいるが、従来の無効電力検出法はこれら正相電力
と逆相電力を明確に分離するという概念がなく、そのた
め電力を正相電力と逆相電力が渾然一体と混った形の単
なる変動分としてのみとらえ、それに基づいてリアクト
ル電流を制御している。そのため、従来の無効電力補償
装置では補償対象を何にするか、即ち、正相無効電力
(変動しない成分)を制御しているのか、逆相無効電力
(変動する成分)を制御しているのか、の識別が原理的
にできず、より高度な制御への展開が不可能であった。
近年、交流電力系統の電力の品質向上が強く求められ、
これに応ずるため、アーク炉等のフリッカ対策用の無効
電力補償装置、及び、交流電力系統の安定化対策用の無
効電力補償装置のより高度な制御が強く求められてお
り、この要求を満すための新規な制御概念に基づく精度
の良い電力検出法(有効分、無効分を含めて)を備えた
無効電力補償装置の出現が望まれていた。
〔発明の目的〕
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、
その目的はアーク炉等の負荷の発生する無効電力の補償
を行う装置において、負荷電流の中の正相分と逆相分を
分離検出し、それにより補償対象を明確にして制御を行
うことにより、高精度の補償制御を行えるようにした無
効電力補償装置を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明は上記目的を達成するために交流電源系統に接続
される負荷が発生する無効電力を補償する無効電力補償
装置において、 検出した負荷電流を2相変換して得られた2相電流信号
と、負荷がつながる交流母線電圧に同期した単位2相電
圧信号とを用い、これらの信号の演算を通じて負荷電流
の中の正相無効分及び逆相成分を分離検出し、この検出
信号に基づいて無効電力補償装置の電流指令を作成し、
この電流指令値に基づいて無効電力補償装置を制御する
ことを特徴とする。
〔発明の実施例〕
本発明の無効電力補償装置を備えた電力供給システム
(以後の説明の便のため、三相系で説明する)は第5図
と同一であり、前述の従来例の説明で言及した要素につ
いては、ここでは説明を省略する。
第5図において81R,81S,81Tは電流検出器で
ありアーク炉10の電流(iRL,iSL,iTL)を検出し
制御回路350に導く。70は電圧検出器でありアーク
炉10(炉用トランス9も含む)がつながる母線の電圧
(eRS,eST,eTR)を検出し制御回路350に導く。
300はリアクトル部であり通常はデルタ結線され、サ
イリスタ301U〜301Wの点弧角の調整により電流の大きさ
が調整される。リアクトル電流は通常基本波の他に高調
波を含んだ歪波形となる。
400は本発明を盛込んだ演算回路であり、電流信号i
RL,iSL,iTLと電圧信号eRS,eST,eTRを入力し種
々の演算を行い、リアクトル部300が流すべき基本波
電流を指示するための直流値の電流指令▲I* U▼,▲I
* V▼,▲I* W▼を出力する。
500は点弧制御器であり電流指令値▲I* U▼,▲I* V
▼,▲I* W▼を受けて動作し、▲I* U▼,▲I* V▼,▲
* W▼で指示された電流(基本波成分)をリアクトル30
2U,302V,302Wが流すようサイリスタ301U,301V,301Wを点
弧制御する。
演算回路400と点弧制御器500を合わせたものを制
御回路350と称しこの回路の詳細を第1図に示す。
次に本発明の主要部を第1図,第2図により説明する。
なお、本発明では第1図のリアクトル部300がデルタ
結線された場合を例にして、以下の説明を進める。
第1図と第5図の同一記号カ所は同一の要素同一信号を
表わす。即ち、第1図において、402は線/相変換器
であり、第5図の線電流として検出した負荷電流信号i
RL,iSL,iTLを式(1)の演算によりデルタ結線の相電
流iUL,iVL,iWLに変換する(式(1)の変換は第5図
のリアクトル部300がデルタ結線の時に必要な変換で
あり、スター結線ではこの変換は不要となる)。
403は2相変換器であり、電流信号iUL,iVL,iWL
を式(2)の演算により2相電流信号i1dL,i1qLに変換
する。
406は2相発生器であり、第5図の母線電圧信号
RS,eST,eTRを入力し、第5図において第1相をR
相、第2相をS相、第3相をT相とすると、第1相と第
2相の線間電圧eRSに同期した単位正弦波信号▲e* 1d
▼と▲e* 1d▼より90°遅れた単位正弦波信号▲e* 1q
▼を式(3)の如く発生する(なお、第5図のリアクトル
部300がスター結線の場合は信号▲e* 1d▼,▲e* 1q
▼は第1相の相電圧に同期させる)。
408は演算器であり、信号i1dL,i1qL及び▲e* 1d
▼,▲e* 1q▼を入力し、式(4)により信号Q1Pを演算す
る。
1P=▲e* 1d▼・i1qL−▲e* 1q▼・i1dL……(4) 負荷電流iRL,iSL,iTLが正相分/逆相分を含む場
合、Q1Pは直流分と基本波の2倍で振動する交流分を含
んだ脈流となり、このQ1Pの直流成分が正相無効電流を
表わす。413は直流検出フィルタであり信号Q1Pの直
流成分を信号Q1PDとして出力する。即ち、Q1PDは正相
無効電流信号である。
410は演算器であり信号i1dL,i1qL及び▲e
* 1d▼,▲e* 1q▼を入力し、式(5)により信号Q1N,P
1Nを演算する。
負荷電流iRL,iSL,iTLに正相分/逆相分を含む場
合、Q1P,P1Nは脈流信号となり、この信号Q1P,P1N
を直流検出フィルタ414,415に通し、それぞれ直
流成分信号Q1ND,P1NDを検出する。こうして得られた
1ND,Q1NDは式(1)の第1相電流iULが含む逆相電流
を、第1相と第2相の線間電圧に同相の成分(P1ND
とそれと90°位相の異なる成分(Q1ND)に分解した
時の各成分の電流を表わしており、ここではP1NDを第
1相の同相逆相電流信号、Q1NDを第1相の90°逆相
電流信号と呼ぶことにする。
420Aは分配器であり信号Q1PD,Q1ND,P1NDを受けて
演算を行ない、第5図のリアクトル部300が流す電流
を指示するための電流指令値▲I* U▼,▲I* V▼,▲I
* W▼を出力する。分配器420Aの詳細を第2図に示す。
500は点弧制御器であり、電流指令値▲I* U▼,▲I
* V▼,▲I* W▼を受けて動作し、▲I* U▼,▲I* V▼,
▲I* W▼で指示された電流(基本波成分)をリアクトル
部300が流すようサイリスタ301U,301V,301Wを点弧制
御する。
次に第2図により分配器420Aを説明する。第1図と第2
図の同一記号の信号は記号に合わせて接続される。第2
図において、421A,424Aは演算器であり、第1相の90
°逆相電流信号Q1NDと第1相の同相逆相電流信号P1ND
を入力し、それぞれ式(6),(7)の演算を通して、第2相
の90°逆相電流信号Q2ND,第2相の同相逆相電流信
号P2ND,及び第3相の90°逆相電流信号Q3ND,第3
相の同相逆相電流信号P3NDを出力する。
ここで、P2ND,Q2NDは式(1)の第2相電流iVLの逆相成分
を、第2相・第3相の線間電圧に同相の成分とそれと9
0°位相の異なる成分に分解した時の同相成分電流(P
2ND)、90°位相の異なる電流成分(Q2ND)を表わし
ている。
同様に、P3ND,Q3NDは式(1)の第3相電流iWLの逆相成分
を、第3相・第1相の線間電圧に同相の成分とそれと9
0°位相の異なる成分に分解した時の同相成分電流(P
3ND)、90°位相の異なる電流成分(Q3ND)を表わし
ている。
437は設定器であり第5図のリアクトル部300が発
生すべき無効電流(遅れ)の最大値を指示するための無
効電流設定信号Q1MAXを出力する。
430Aは振分器であり、この中ではアーク炉等の負荷電流
から検出された正相無効電流信号Q1PD,第1相、第2
相、第3相の90°逆相電流信号Q1ND,Q2ND,Q3ND
と同相逆相電流信号P1ND,P2ND,P3ND及び無効電流設
定信号Q1MAXを入力し、これらの信号に基づいて式(8)
の演算を行い、それぞれ第5図のリアクトル部300の
第1相のリアクトル302Uの発生すべき電流を指示するた
めの第1相の電流指令▲I* U▼,及び同様リアクトル30
2Vのための第2相の電流指令▲I* V▼,及びリアクトル
302Wのための第3相の電流指令▲I* W▼を出力する。こ
こで振分器430Aを構成するものとして次の要素がある。
即ち、431A,432A,433Aは係数器であり入力信号を 倍して出力する。434A,435A,436Aは加算器であり係数器
431A,432A,433Aの出力を図示の極性で加算する。加算器
434A,435A,436Aの出力は式(8)の第3項の演算に相当す
る。438Aは加算器であり設定信号Q1MAXと信号Q1PD
図示極性で演算する。即ち、加算器438Aの出力は式(8)
の第1項の演算に相当する。439A,440A,441Aは加算器で
あり信号Q1ND,Q2ND,Q3NDと加算器438Aの出力信号及び係
数器434A,435A,436Aの出力信号を図示の極性で加算す
る。
以上の演算で得られた信号▲I* U▼,▲I* V▼,▲I* W
▼は直流量の信号となり、この信号の中には正相電流に
関する情報及び逆相電流に関する情報が全て含まれてい
る。従って、この▲I* U▼,▲I* V▼,▲I* W▼に基づ
いて第5図のリアクトル部300を制御することによ
り、アーク炉等の負荷電流が正相分に加えて逆相分も多
量に含む場合であっても第5図の点4の所の電流を自在
に平衡化できる。
以上が本発明の代表的構成である。
次に本発明の作用を説明する。
まず第5図においてアーク炉の電流が信号iRL,iSL,iTL
として検出されるが、この電流は通常、正相分と逆相分
を含んだ不平衡電流となっている。一方、アーク炉が接
続される電源母線電圧も信号eRS,eST,eTRとして検出さ
れ無効電力補償装置100制御回路400に導入され
る。次に第1図において、2相発生器406は信号eRS,
eST,eTRを受けて式(3)に基づく2相信号▲e* 1d▼,▲
* 1q▼が発生され、一方、線電流として検出された信
号iRL,iSL,iTLは線/相変換器402の中で式(1)による
変換が行われ、その結果、デルタ結線の相電流iUL,iVL,
iWL(即ち、例えば第5図のΔ結線されたリアクトル部
300を例にするとリアクトル302U,302V,302Wに流れる
電流に当たる)に変換される。この信号iUL,iVL,iWL
2相変換器403の中で式(2)による変換が行われ、2
相信号i1dL,i1qLが得られる。次に演算器408の中で
式(4)の演算を行い信号Q1Pを得て、これを直流検出フ
ィルタ413に通して直流成分の信号Q1PDを取出す。
こうして取出された信号Q1PDは負荷電流信号iRL,iSL,i
TL(又は式(1)のiUL,iVL,iWLと言い換えてもよい)の中
に含まれる正相分電流を表わしている。一方、演算器4
10の中で式(5)の演算を行い信号P1N,Q1Nを得て、これ
を直流検出フィルタ417,418に通して直流成分の
信号P1ND,Q1NDを取出す。こうして得られた信号P1ND,Q
1NDは、式(1)の第1相電流iULが含む逆相分電流を第1
相と第2相の線間電圧と同相の成分と90°位相の異な
る成分に分解した場合の、各成分の電流、即ち、同相電
流成分(P1ND)及び90°位相の異なる電流成分(Q
1ND)を表わしている(P1ND:第1相の同相逆相電流、
1ND:第1相の90°逆相電流と呼ぶことにする)。
次に第2図の分配器420Aの中では演算器421A,424Aの中
で式(6),(7)の演算を行って、第2相の同相逆相電流P
2ND,90°逆相電流Q2ND,第3相の同相逆相電流P
3ND,90°逆相電流Q3NDが得られる。
以上のようにして得られた信号Q1PDは負荷電流iRL,
iSL,iTLの中に含まれる正相分電流だけに関係する信号
であり、さらに言えばその正相分電流が有効電流と無効
電流とに分解できるとすれば、その無効電流だけに関係
し、即ち正相無効電流だけに関係する信号である。な
お、電流の正相分に関する諸量の演算、例えば式(6)等
の変換では、どの相に基準を合わせて演算を行っても全
く同じ量が演算される。従って正相分に関する演算は1
つの相について行えばよい。
また、信号P1ND,Q1ND及びP2ND,Q2ND及びP3ND,Q3NDに着
目すると、これらの信号は負荷電流式(1)のiUL,iVL,iWL
(又はiRL,iSL,iTLと言い換えてもよい)の中に含まれ
る逆相分電流だけに関係する信号であり、さらに言えば
P1ND,Q1NDは電流iULの逆相分のみに、P2ND,Q2NDはiVL
の逆相分のみに、P3ND,Q3NDは電流iWLの逆相分のみに
関係する信号であり、さらに詳しく言えばP1ND,Q1ND
例にすると、P1NDは電流iULの逆相分の中の線間電圧
と同相の電流成分であり、Q1NDは電圧と90°位相の
ずれた電流成分のみに関係する信号である。
以上、負荷電流iRL,iSL,iTLのあらゆる情報が直流の信
号Q1PD,P1ND,P2ND,P3ND,Q1ND,Q2ND,Q3NDの形で独立して
分離検出されていることが明らかであろう。
こうして得られた信号を第2図の振分器430Aの中で式
(8)に沿って振分け電流指令▲I* U▼,▲I* V▼,▲I*
W▼を作るが、この電流指令▲I* U▼,▲I* V▼,▲I*
W▼に基づいて第5図のリアクトル部の電流を制御する
と、逆相電流の制御に関してはアーク炉の発生する電流
の逆相分電流と、リアクトル部300の発生する補償電
流の中の逆相分電流の位相が丁度反対になるよう制御さ
れるから、従って逆相分に関してはこれらが点51R,
51S,51Tのところで合成されず互いに打消し合
い、従って逆相電流は電源1の方へ流れなくなり、電源
1の電流が平衡化されることとなる。次に、正相無効電
流に関しては、第2図の加算器438Aの出力信号が作用
し、その結果、負荷の発生する電流の正相無効(遅れ)
と第5図のリアクトル部300の発生する補償電流の正
相無効分(遅れ)との和が、丁度、第2図の無効電流設
定信号Q1MAX(遅れ)に等しくなるように制御されるか
ら、従ってこれらの一定の遅れ無効電流と第5図の進相
コンデンサの進み無効電流がお互いに打消し合い、その
結果第5図の交流電源1の方へは無効電流は流れなくな
り、交流電源には負荷の発生する正相有効電流だけが流
れることとなる。
以上の説明から、本発明の無効電力補償装置が作動する
とアーク炉等の負荷が正相分、逆相分を含んだ不平衡電
流を発生しても、無効電流の補償が行われ、及び逆相電
流の補償が行われるため交流電源には正相有効電流だけ
が流れるようになり、従って電圧変動(即ちフリッカ)
を抑制できしかも電源の利用率(即ち、無効電力を扱わ
なくてよい)向上が図れることが分る。
以上が本発明の代表的な実施例である。
次に本発明の他の実施例を第3図により説明する。即
ち、第3図は前述した第2図の分配器420Aの変形例であ
り、第3図は第1図の分配器420Aの中に挿入され使用さ
れる。従って、本変形例は前に説明した発明と重複する
部分があり、重複する部分については説明を省略する。
第3図と第1図の同一記号カ所は記号に合わせて接続さ
れる。
第3図において、421B,424Bは演算器であり、前記した
第1相の90°逆相電流信号Q1NDと第1相の同相逆相
電流信号P1NDを入力し、それぞれ式(9),(10)の演算を
通して第2相の90°逆相電流信号Q2ND、第3相の9
0°逆相電流信号Q3NDを出力する。このQ2ND,Q3NDは前
記説明の式(6),(7)で得られた信号Q2ND,Q3NDと同じもの
である。
437は設定器であり、無効電流設定信号Q1MAXを出力
する。430Bは振分器であり、正相無効電流信号Q1PD
第1相、第2相、第3相の90°逆相電流信号Q1ND,Q
2ND,Q3ND及び無効電流設定信号Q1MAXを入力し、これら
の信号に基づいて式(11)の演算を行い、第1相、第2
相、第3相の電流指令▲I* U▼,▲I* V▼,▲I* W▼を
出力する。ここで、446B,447B,448Bは係数器であり入力
信号を2倍して出力する。また438A,439B,440B,441Bは
加算器であり図示の信号を図示の極性で加算する。
電流指令▲I* U▼,▲I* V▼,▲I* W▼は前述した式
(8)で得られる電流指令値と全く同一のものであり、従
ってこの▲I* U▼,▲I* V▼,▲I* W▼に基づいて第5
図のリアクトル部300の電流を制御すると、前述した
第1図、第2図による発明と全く同じ補償効果が得られ
る。
以上、本実施例では第3図の演算器421B,424Bの演算が
第2図の演算器421A,424Aより簡略化できる。
次に本発明のもう1つの実施例を第4図により説明す
る。本実施例もやはり前述した発明の第2図の変形例に
関するものであり、第4図は第1図の分配器420Aに挿入
され使用される。従って前述した発明と重複する部分は
その説明を省略する。
第4図において、421C,424Cは演算器であり、前記した
第1相の90°逆相電流信号Q1NDと第1相の同相逆相
電流信号P1NDを入力し、それぞれ式(12)(13)の演算を
通して第2相の同相逆相電流信号P2ND,第3相の同相
逆相電流信号P3NDを出力する。このP2ND,P3NDは前記説
明式(6)(7)で得られた信号P2ND,P3NDと同じものであ
る。
437は設定器であり、無効電流設定信号Q1MAXを出力
する。430Cは振分器であり、正相無効電流信号Q1PD
第1相、第2相、第3相の同相逆相電流信号P1ND,P2ND,
P3ND及び無効電流設定信号Q1MAXを入力し、これらの信
号に基づいて式(14)の演算を行い、第1相、第2相、第
3相の電流指令▲I* U▼,▲I* V▼,▲I* W▼を出力す
る。ここで、431A,432A,433Aは係数器であり入力信号を 倍して出力する。446B,447B,448Bも係数器であり入力信
号を2倍して出力する。
また、438A,439B,440B,441B,434A,435A,436Aは加算器で
あり図示の信号を図示の極性で加算する。
電流指令▲I* U▼,▲I* V▼,▲I* W▼は前述した式
(8)で得た電流指令値と全く同一のものであり、従って
この▲I* U▼,▲I* V▼,▲I* W▼に基づいて第5図の
リアクトル部300の電流を制御すると、前述した第1
図、第2図による発明と全く同じ補償効果が得られる。
以上、本実施例では第4図の演算器421C,424Cの演算が
第2図の演算器421A,424Aより簡略化できる。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明の無効電力補償
装置では次のような効果が得られる。即ち、 (1)アーク炉等の変動する負荷が発生する電流は正相分
とともに多量の逆相分を含んだ不平衡電流となるが、本
発明ではこれら正相分、逆相分を明確に分離検出できる
ことから、無効電力補償装置の補償すべき対象が明確に
なり、即ち、正相無効電力だけに着目した制御、逆相電
流にだけに着目した制御、又は、電流の平衡化制御(逆
相電流補償を優先させ装置に余力がある場合にのみ正相
無効電力補償を行う(優先度制御)、等々の制御が自在
に構成でき、従来のものに比し、より高度な補償制御が
簡単に実現できる。
(2)負荷電流に変動があっても、また進み力率/遅れ力
率にかかわりなく、正相分・逆相分を直流信号の形で連
続的に検出でき、従って制御に不連続性が入り込まない
ことから安定な補償制御が実現できる。
(3)また、制御回路においては負荷電流の正相分、逆相
分を検出する場合、信号処理手段として係数器、加算
器、乗算器等々の簡単な素子を用い、単純な演算を行っ
て所用の信号を得るだけであり、検出信号にあいまいさ
が入り込まず、正確で高精度の信号(正相分、逆相分に
関する)を得ることができる。また回路が簡単なためコ
ストも安くなる。
(4)従って本発明による無効電力補償装置では、正相電
流/逆相電流に関する情報を正確に分離検出しているこ
とから、従ってアーク炉のように急変動する負荷であっ
ても、その補償対象(即ち、正相無効電流を制御するの
か、逆相電流を制御するのか、等々)を明確にして制御
を行うことができるから、安定で高精度の無効電力補償
が可能となる。
以上述べたように本発明の無効電力補償装置では、従来
の制御には無い、“正相分と逆相分を分離検出しそれに
基づいて補償制御を行う”という全く新しい制御概念が
取入れられているため、よって今後の複雑・高度化する
無効電力補償制御への要求にも充分、答えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図乃
至第4図は本発明のそれぞれ異る他の実施例を示すブロ
ック図、第5図は、本発明が適用される無効電力補償装
置の主回路図、第6図は従来の無効電力補償装置に採用
されている無効電力検出回路のブロック図である。 1…交流電源系統、3…系統インピーダンス、9,10
…アーク炉設備、100…無効電力補償装置、200…
進相コンデンサ、300…リアクトル部、350…制御
回路、400…演算回路、500…点弧制御回路、40
2…線/相変換器、403…2相変換器、408,41
0…演算器、406…2相発生器、413〜415…直
流検出フィルタ、420A…分配器、500…点弧制御器、
421A,424A,421B,424B,421C,424C…演算器、437…設
定器、431A〜433A,446B〜448B…係数器、434A〜436A,43
8A〜441A,439B〜441B…加算器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多相交流電源系統に接続される負荷が発生
    する不平衡電力及び無効電力を補償する無効電力補償装
    置において、 N相多相交流電源の第1相に同期した単位正弦波信号▲
    * 1d▼とそれより90°位相が遅れた単位正弦波信号
    ▲e* 1q▼を得る手段と、 N相多相負荷電流i1L,i2L,…iNLを検出し、第1相
    の電圧にd軸を合わせた2相変換を行い2相電流信号i
    1dL,i1qLを得る手段と、 前記信号▲e* 1d▼,▲e* 1q▼とi1dL,i1qLを用いて Q1P=▲e* 1d▼・i1qL−▲e* 1q▼・i1dL1N=▲e* 1d▼・i1dL−▲e* 1q▼・i1qL1N=▲e* 1d▼・i1qL+▲e* 1q▼・i1dL の演算により信号Q1P,P1N,Q1Nを得る手段と、 前記信号Q1Pの直流成分を検出し信号Q1PDを得る手段
    と、 前記信号P1N,Q1Nの直流成分を検出し信号P1ND,Q
    1NDを得る手段と、 前記信号Q1PD,P1ND,Q1NDを入力信号として演算を
    行いN相多相交流の第1相,第2相〜第N相の電流指令
    を作成する手段とを備え、 該手段により得られた電流指令に基づいて前記無効電力
    補償装置を制御することを特徴とする無効電力補償装
    置。
  2. 【請求項2】前記電流指令を作成する手段が、 無効電力補償装置が補償すべき無効電力の最大値を指示
    するための無効電流設定信号Q1MAXを設定する手段と、 前記信号P1ND,Q1NDに基づいて の演算を行い信号P2ND,Q2ND,P3ND,Q3NDを得る手
    段と、 前記信号Q1MAX,Q1PD,Q1ND,Q2ND,Q3ND
    1ND,P2ND,P3NDに基づいて の演算をし、電流指令信号▲I* U▼,▲I* V▼,▲I* W
    ▼を作成する手段とから成ることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の無効電力補償装置。
  3. 【請求項3】前記電流指令を作成する手段が、 無効電力補償装置が補償すべき無効電力の最大値を指示
    するための無効電流設定信号Q1MAXを設定する手段と、 前記信号P1ND,Q1NDに基づいて の演算を行い信号Q2ND,Q3NDを得る手段と、 前記信号Q1MAX,Q1PD,Q1ND,Q2ND,Q3NDに基づい
    て ▲I* U▼=−Q1MAX+Q1PD−2Q1ND ▲I* V▼=−Q1MAX+Q1PD−2Q2ND ▲I* W▼=−Q1MAX+Q1PD−2Q3ND の演算をし、電流指令信号▲I* U▼,▲I* V▼,▲I* W
    ▼を作成する手段とから成ることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の無効電力補償装置。
  4. 【請求項4】前記電流指令を作成する手段が、 無効電力補償装置が補償すべき無効電力の最大値を指示
    するための無効電流設定信号Q1MAXを設定する手段と、 前記信号P1ND,Q1NDに基づいて の演算を行い信号P2ND,P3NDを得る手段と、 前記信号Q1MAX,Q1PD,P1ND,P2ND,P3NDに基づい
    の演算をし、電流指令信号▲I* U▼,▲I* V▼,▲I* W
    ▼を作成する手段とから成ることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の無効電力補償装置。
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