JPH07121254A - 電力用高調波・無効電力補償装置 - Google Patents
電力用高調波・無効電力補償装置Info
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- JPH07121254A JPH07121254A JP5263492A JP26349293A JPH07121254A JP H07121254 A JPH07121254 A JP H07121254A JP 5263492 A JP5263492 A JP 5263492A JP 26349293 A JP26349293 A JP 26349293A JP H07121254 A JPH07121254 A JP H07121254A
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Abstract
も系統電流が正弦波となるような、電力用高調波または
無効電力補償装置を得る。 【構成】 3相電力系統の各相瞬時電圧を90゜遅らせ
た電圧を導出する回路を設け、その電圧と各相瞬時電流
の積から3相一括の瞬時無効電力を求めることにより、
系統電圧に逆相分、零相分が存在する場合でも系統電流
が正弦波となるような補償が行えるようにした。
Description
要素とする電力用アクティブフィルタや電力用無効電力
補償装置(SVGともいう)などの電力用高調波及び無
効電力の補償装置に関するものである。
来の無効電力補償装置の補償電流導出法を文献、赤木、
金澤、藤田、難波江:「瞬時無効電力の一般化理論とそ
の応用」電気学会論文誌B、103巻、7号、pp48
3−490、昭和58年7月を基に説明する。なお、標
記の都合上文章中の添字αとβは<a> と<b> で表す。瞬
時電力p・瞬時無効電力qはα電圧e<a> 、β電圧e
<b> 、α電流i<a> 、β電流i<b> を用いて次式のよう
に表される。
来の無効電力補償装置の構成を示した図である。瞬時電
力p、瞬時無効電力qを図4の系統の各部分において求
めることができる。また、瞬時電力p、瞬時無効電力q
が求められれば次式からその部分を流れる電流を求める
ことができる。
無効電力補償装置側を添字Cで表して、(4)式から次
式を得る。
を供給する場合には、無効電力補償装置が供給する瞬時
電力pC 、瞬時無効電力qC を、次式のように表す。な
お、添字ACは交流成分、添字DCは直流成分を表すも
のとする。 pC =pLAC (8−1) qC =qLAC (8−2) なお、(8−1)および(8−1)式(以下、両式を単
に(8)式という。)は負荷電流の無効電流分などを無
効電力補償装置から供給することを示している。
pL は、電圧e<a> 、e<b> と負荷電流iL<a>、iL<b>
の測定値を用いて導出できる。pLAC はその交流成分で
あり、適当な回路によって負荷瞬時電力pL から抽出す
ることができる。(6)式からわかるように負荷瞬時無
効電力qL も電圧e<a> 、e<b> と負荷電流iL<a>、i
L<b>の測定値を用いて導出できる。したがって、(8)
式から瞬時電力pC 、瞬時無効電力qC を導出できる。
ゆえに、(7)式からわかるように補償電流iC<a>、i
C<b>はこれら瞬時電力pC 、瞬時無効電力qC と電圧e
<a> 、e<b> の測定値を用いて導出することができる。
さらに、(3)式を用いて電流iC<a>、iC<b>から各相
瞬時補償電流指令iCa、iCb、iCcを導出できる。
電源、2は負荷、3は無効電力補償装置の構成要素であ
る3相3線式インバータ、41は系統の相電圧を検出す
る系統電圧検出器、22はは系統の相電流を検出する負
荷電流検出器、5は検出器41の各相電圧からα電圧e
<a> 、β電圧e<b> を導出する第1のαβ変換回路、6
は負荷電流検出器22の各相負電流からα電流iL<a>、
β電流iL<b>を導出する第2のαβ変換回路、7は第1
および第2のαβ変換回路5、6の出力から負荷瞬時電
力pL を導出する負荷瞬時電力導出回路、8は第1およ
び第2のαβ変換回路5、6の出力から負荷瞬時無効電
力qL を導出する負荷瞬時無効電力導出回路、9は第1
のαβ変換回路5の出力から上記Δを導出するΔ導出回
路、26は負荷瞬時電力導出回路7の出力から交流成分
pLAC を抽出する第1の交流成分抽出回路、27は負荷
瞬時無効電力導出8の出力から交流成分qLAC を抽出す
る第2の交流成分抽出回路、10は第1のαβ変換回路
5、Δ導出回路9、交流成分抽出回路26、交流成分抽
出回路27の出力からα、β補償電流iC<a>、iC<b>を
導出する回路、11は10の出力からα、β補償電流i
C<a>、iC<b>を導出するiC<a>・iC<b>導出回路、11
はiC<a>・iC<b>導出回路10の出力から各相補償電流
指令値iCa、iCb、iCcを導出する各相成分変換回路で
ある。
いて、従来の瞬時電力・瞬時無効電力理論を用いた補償
電流導出回路を採用した場合、キルヒホッフの第一法則
と(5)、(6)、(7)式および(8)式から、系統
の電源側から流れ込む電流、すなわち系統電流is<a>、
is<b>は次式となる。
が存在する場合)、電圧e<a> 、e<b> は正弦波の交流
となる。また、定常状態において、負荷側の瞬時電力の
直流分pLDC は一定値である。したがって、上記Δが直
流成分だけなら、1/Δが直流となり、is<a>、is<b>
は正弦波となる。当然、系統各相電流isa、isb、isc
も正弦波になる。しかし、Δに交流成分が含まれるなら
ば、1/Δにも交流成分が含まれることになり、
is<a>、is<b>に高調波成分が含まれることになる。こ
の高調波成分は誘導障害などをもたらすため好ましくな
い。Δに交流成分が含まれる場合というのは、つぎのケ
ースである。 (1)系統電圧に高調波成分が含まれる。 (2)系統電圧が正弦波であっても非対称である。すな
わち、正相成分以外に逆相、零相成分が含まれる。 後者のケースはよくみられる。従来の方式が望ましい結
果をもたらすのは結局、正弦波対称3相電圧の場合に限
られる。さらに、(1)、(2)、(3)式から瞬時無
効電力qは
c−eb)/√3はea を90°進ませた電圧、(ea−
ec)/√3はeb を90°進ませた電圧、(eb−
ea)/√3はec を90°進ませた電圧となり、瞬時
無効電力qの平均値は無効電力となる(ただし、進み電
流による無効電力を正としている)。しかし、非対称3
相電圧の場合、瞬時無効電力qの平均値は無効電力を表
さない。 以上が従来の瞬時電力・瞬時無効電力を用いた電力用無
効電力補償装置の問題点である。
ためになされたものであり、系統電圧が正弦波であるな
らば、対称3相電圧の場合はもちろん、非対称3相電圧
の場合に対しても負荷に流れる高調波電流、また必要な
らば無効電流、逆相電流を供給し、しかも系統電流に高
調波成分を生じさせない無効電力補償装置を得ることを
目的とする。
る電力用無効電力補償装置の補償電流導出回路は、従来
の方式で用いられていた瞬時無効電力とは異なる新しい
瞬時無効電力を用いる手段、上記瞬時無効電力を導出す
るために各相瞬時電圧を90°遅らせる手段、上記90
°遅らせた電圧と各相電流とから瞬時無効電力を導出す
る手段、および上記瞬時無効電力から補償電流の指令値
を導出する手段を備えたものである。
電圧を90°遅らせる手段として、位相遅れ回路または
メモリを用いるものである。
た電圧と各相瞬時電圧とから関数を導出し、これと瞬時
無効電力の交流成分の積から補償電流の指令値を導出す
るものである。
統において、上記瞬時無効電力を導出するために2相の
電流信号を用いるものである。
は、上記補償電流指令値の導出において、各相電圧を9
0°以外の任意の角度θだけ遅らせた電圧を用いるもの
である。
装置は系統電圧に高調波成分が含まれていない限り、系
統電圧が対称の場合はもちろん、非対称の場合に対して
も、その平均値が真の無効電力を表す正しい瞬時無効電
力を用いている。すなわち、本発明では瞬時無効電力q
を、相電流瞬時値と相電圧を90°遅らせた電圧瞬時値
との積の3相分の和と定義する。なお90°進ませた相
電圧ではなく、90°遅らせた相電圧を用いているの
は、遅れ電流による無効電力を正とするためである。瞬
時無効電力qを式で表せば次のようになる。 q=ea′ia+eb′ib+ec′ic (10) ただし、ea′ :ea を90°遅らせた電圧 eb′ :eb を90°遅らせた電圧 ec′ :ec を90°遅らせた電圧 一方、瞬時電力pは従来と同様に次式で表される。 p=eaia+ebib+ecic (11) 3相4線式の電力系統を考えることにする。中性線電流
i0 は次式で与えられる。 i0=ia+ib+ic (12) (10)、(11)、(12)式から次式を得る。
立する。無効電力補償装置が供給する瞬時電力pC 、瞬
時無効電力qC を(8)式のように定め、中性線電流i
C0をiL0とおけば、(14)式から補償電流指令iCa、
iCb、iCcは次式で表される。
isb、iscは次式で表される。
4)、(15)、(16)式がそれぞれ、従来方式にお
ける(1)、(4)、(7)、(9)式に対応する。系
統電圧が非対称の場合、従来の方式における(9)式の
Δには直流成分に加えて交流成分が生じたが、対応する
発明の方式における(16)式のΔ4′ は直流成分だけ
である。したがって、(16)式からわかるように発明
方式では系統各相電流isa、isb、iscに高調波成分が
含まれず、良好な動作を行うことになる。
方法、あるいは請求項3に記載したメモリを用いる方法
は、従来方式で用いられていたαβ変換を用いず、各相
量を直接取り扱うので回路が簡単となる。また、回路が
簡単になるので、精度の高い出力電流指令値が得られる
ことになる。
時電圧と各相瞬時電圧を90°遅らせた電圧の関数を乗
じて補償電流の指令値を算出する回路は、(16)式か
らわかるように、Δ4′ に交流成分が含まれないので系
統電流は正弦波となり、良好な動作を行うことになる。
次式が成立する。 ic=−(ia+ib) (17) (17)式を(10)、(11)式に代入し、次式を得
る。
立する。瞬時電力pC 、瞬時無効電力qC を(8)式の
ように定めると、(8)、(19)式から補償電流指令
iCa、iCbは次式で表される。
電流isa、isbは次式で表される。
9)、(20)、(21)式がそれぞれ、従来方式にお
ける(1)、(4)、(7)、(9)式に対応する。系
統電圧が非対称の場合、従来方式における(9)式のΔ
には直流成分に加えて交流成分が生じたが、対応するこ
の発明の方式における(21)式のΔ3′ は直流成分だ
けである。したがって、(21)式からわかるようにこ
の発明の方式では系統各相電流isa、isbに高調波成分
が含まれない。そのため、電流iscにも高調波成分が含
まれない。以上のことからこの発明の方式では良好な動
作を行うことになる。
だけ遅れた相電圧を導出する回路は、θを90°未満に
すれば、90°だけ遅れた相電圧を導出する回路より
も、過渡応答特性がよくなり、さらに負荷に応じてθを
適当に選ぶことによって式(22)で定義されるfの交
流成分が小さくなり、上記fからfの交流成分を分離、
抽出する回路の過渡応答特性を向上できる。 f=ea″ia+eb″ib+ec″ic (22) ただし、 ea″ 、eb″ 、ec″ :それぞれea 、eb
、ec を位相角θ遅らせた電圧 (11)、(12)、(22)式から次式を得る。
ばea″ はea′ 、ea を用いて次式のように表され
る。 ea″=ea′sinθ+eacosθ したがって、上記fは瞬時電力p、瞬時無効電力qを用
いて次式のように表される。 f=pcosθ+qsinθ (25) (23)、(24)、(25)式は系統の各部分で成立
する。無効電力補償装置が供給する瞬時電力pC 、瞬時
無効電力qC を(8)式のように定め、電流iC0が電流
iL0と等しいとおけば、(8)、(24)、(25)式
から次式を得る。
式から系統電流isa、isb、iscは次式で表される。
る(9)式の上記Δには直流成分に加えて交流成分が生
じたが、対応するこの発明の方式における(27)式の
Δ4は直流成分だけである。したがって、(27)式か
らわかるようにこの発明の方式では系統各相電流isa、
isb、iscに高調波成分が含まれず、良好な動作を行う
ことになる。
方法、あるいは請求項8に記載したメモリを用いる方法
は、αβ変換を用いていないので回路が簡単となる。ま
た、回路が簡単になるので、精度の高い出力電流指令値
が得られることになる。
圧と各相瞬時電圧を90°遅らせた電圧の関数を乗じて
補償電流の指令値を算出する回路は、(27)式からわ
かるように、Δ4″ に交流成分が含まれないので補償電
流指令値は正弦波波形となり、良好な動作を行うことに
なる。
は(17)式が成立する。(17)式を(11)、(2
2)式に代入し、次式を得る。
8)、(29)式は系統の各部分で成立する。瞬時電力
pC 、瞬時無効電力qC を(8)式のように定めると、
(8)、(25)、(29)式から補償電流指令iCa、
iCbは次式で表される。
LAC を用いて無効電力補償装置の出力電流を導出でき
る。同様にして(8)、(25)、(29)式から系統
電流isa、isbは次式で表される。
る。したがって、(31)式からわかるように系統各相
電流isa、isbに高調波成分が含まれず、良好な動作を
行うことになる。
明する。図1の3相3線式系統において、1は電源、2
は負荷、3は3相3線式インバータ、21は系統電圧検
出器、22は負荷電流検出器、23は系統電圧検出器2
1と負荷電流検出器22の検出結果から負荷瞬時電力p
L を導出する負荷瞬時電力導出回路、24は系統電圧検
出器21の検出瞬時電圧の位相を90°遅らせる90゜
遅延回路、25は負荷電流検出器22と90゜遅延回路
24の出力から負荷瞬時無効電力qL を導出する負荷瞬
時無効電力導出回路、26は負荷瞬時電力導出回路23
から交流成分pLAC を抽出する第1の交流成分抽出回
路、27は負荷瞬時無効電力導出回路25から交流成分
qLAC を抽出する第2の交流成分抽出回路、28は系統
電圧検出器21と90゜遅延回路24の出力からΔ3′
を出力するΔ3′ 導出回路、29は系統電圧検出器2
1、90゜遅延回路24、第1の交流成分抽出回路2
6、第2の交流成分抽出回路27、Δ3′ 導出回路28
の出力から補償電流指令iCaとiCbを出力するiCa・i
Cb導出回路、30はiCa・iCb導出回路29の出力から
補償電流指令iCcを出力するiCc導出回路である。補償
電流指令iCa、iCbおよびiCcによって3相3線式イン
バータ3の出力電流を追従させる。
器21では線間瞬時電圧(ea−ec)、(eb−ec)を
検出する。負荷電流検出器22では負荷のa、b相瞬時
電流iLa、iLbを検出する。負荷瞬時電力導出回路23
では(18)式から得られる次式を用いて負荷瞬時電力
pL を計算する。 pL=(ea−ec)iLa+(eb−ec)iLb (32) 90゜遅延回路24では(ea−ec)、(eb−ec)の
位相を90°遅らせた(ea−ec)′、(eb−ec)′
を出力するが、これらはそれぞれ(ea′−ec′)、
(eb′−ec′)に等しい。負荷瞬時無効電力導出回路
25では、(18)式から得られる次式に従って負荷瞬
時無効電力qL を導出する。 qL=(ea′−ec′)iLa+(eb′−ec′)iLb (33) 第1の交流成分抽出回路26では負荷瞬時電力pL から
交流成分pLAC を抽出し、第2の交流成分抽出回路27
では負荷瞬時無効電力qL から交流成分qLACを抽出
する。Δ3′ 導出回路28では系統電圧検出器21の
検出電圧と90゜遅延回路24の位相を90°遅らせた
電圧から(19)式に従って△3′ を導出する。iCa・
iCb導出回路29では、(20)式の演算を行う。すな
わち、系統電圧検出器21の検出電圧と90゜遅延回路
24の位相を90°遅らせた電圧からなる関数を第2の
交流成分抽出回路27の出力であるqLAC や第1の交流
成分抽出回路26の出力であるpLAC と乗じて、さらに
両者を加えることによって補償電流指令iCa、iCbを導
出する。iCc導出回路30では、次式に従ってiCcを導
出する。 iCc=−(iCa+iCb) (34) iCa・iCb導出回路29、iCc導出回路30の出力が補
償電流指令であり、3相3線式インバータ3の出力電流
を追従させる。
遅延回路24により90°遅れた線間電圧瞬時値を線間
電圧瞬時値の位相遅れ回路通過値から求める場合につい
て述べたが、図2に示すように、90゜遅延回路24の
かわりにAD変換器60、メモリ61とDA変換器62
を設け、90°に相当する時間だけ過去に記憶させた線
間電圧瞬時値を出力するようにしている。このようにす
れば実施例1に比べて温度変化に起因する誤差が減少す
る。
では第2の交流成分抽出回路27により負荷瞬時無効電
力導出回路25の出力である負荷瞬時無効電力qL から
交流成分qLACを抽出する場合を述べたが、図3に示す
ように、交流成分抽出回路27を取り除き、25の出力
qL を直接29に入力して、補償電流指令iCa、iCbを
導出するようにした。すなわち、(20)式においてq
LAC のかわりに負荷瞬時無効電力qL を用いて補償電流
指令iCa、iCbを導出することになる。この場合、無効
電力補償装置は高調波電流と無効電流を供給することに
なる。
2、実施例3では3相3線式系統の場合を取り扱ってい
るが、図4に示すように3相4線式系統では図1の3と
異なり3相4線式インバータ4を用い、また図1の系統
電圧検出器21と異なり、系統電圧検出器41では中性
線から測った各相の瞬時電圧ea 、eb 、ec を検出す
る。さらに、図1の負荷電流検出器22と異なり、負荷
電流検出器42では3相の負荷電流iLa、iLb、iLcを
検出している。90°遅れ回路34では系統電圧検出器
41の出力から位相を90°遅らせたea′ 、eb′ 、
ec′ を導出する。負荷瞬時電力導出回路43では(1
1)式から得られる次式に従って系統電圧検出器41、
負荷電流検出器42の出力から負荷瞬時電力pL を導出
する。 pL=eaiLa+ebiLb+eciLc (35) 負荷瞬時無効電力導出回路45では(10)式から得ら
れる次式に従って90°遅れ回路34、負荷電流検出器
42の出力から負荷瞬時無効電力qL を導出する。 qL=ea′iLa+eb′iLb+ec′iLc (36) Δ4′ 導出回路48では(14)式に従って90°遅れ
回路34、系統電圧検出器41の出力からΔ4′ を導出
する。加算回路46では負荷電流検出器42の出力から
(12)式にしたがって負荷中性線電流iL0を導出す
る。補償電流導出回路49では(15)式に基づき補償
電流指令iCa、iCb、iCcを第1の交流成分抽出回路2
6、第2の交流成分抽出回路27、90°遅れ回路3
4、系統電圧検出器41、加算回路46、Δ4′ 導出回
路48の出力から導出する。 これら補償電流指令に3相
4線式インバータ4の出力電流を追従させる。
遅れ回路24において系統線間電圧を90°遅らせた電
圧を導出し、負荷瞬時無効電力導出回路25において9
0°遅れ回路24の出力と負荷電流とから負荷瞬時無効
電力qL を導出する場合を述べたが、図5に示すよう
に、90°遅れ回路24の代わりに任意の角度θだけ遅
れた線間電圧瞬時値ea″−ec″、eb″−ec″を導出
するθ遅れ回路54を設ける。(28)式から得られる
次式に従ってθ遅れ回路54の出力と負荷電流検出器2
2の出力iLa、iLbから下記fL を出力する回路は、図
1における負荷瞬時無効電力導出回路25と同一とな
る。 fL=(ea″−ec″)iLa+(eb″−ec″)iLb (37) したがって、θ遅れ回路54、負荷電流検出器22の出
力から(28)式に基づき負荷瞬時無効電力導出回路2
5において上記fL を導出する。なお、(29)式に従
ってea−ec、eb−ec、ea″−ec″、eb″−ec″
からΔ3″ を導出する、図1におけるΔ3′ 導出回路2
8と同一のものである。したがって、系統電圧検出器2
1、θ遅れ回路54の出力から(29)式に従って
Δ3′ 導出回路28においてΔ3″ を導出する。補償電
流指令iCa、iCbは、系統電圧検出回路21、第1の交
流成分抽出回路26、第2の交流成分抽出回路27、Δ
3′ 導出回路28、θ遅れ回路54の出力から(30)
式に従って、iCa・iCb導出回路29において導出され
る。iCc導出回路30においてiCa・iCb導出回路29
の出力から補償電流指令iCcを導出する。これら補償電
流指令に3相3線式インバータ3の出力電流を追従させ
る。θだけ遅れた線間電圧を導出する回路は、θを90
°未満にすれば、90°だけ遅れた線間電圧を導出する
回路よりも、過渡応答特性がよくなり、さらに負荷に応
じてθを適当に選ぶことによって上記fL の交流成分f
LAC が小さくなり、fL からfLAC を抽出する回路の過
渡応答特性を向上させることができる。
おいて系統線間電圧の90°遅れた電圧を導出し、負荷
瞬時無効電力導出回路45において90°遅れ回路34
の出力と負荷電流検出器42の出力である負荷電流とか
ら負荷瞬時無効電力qL を導出する場合を述べたが、図
6に示すように、90°遅れ回路34の代わりに、各相
電圧から任意の角度θだけ遅れた電圧の瞬時値ea″ 、
eb″ 、ec″ を出力するθ遅れ回路64を設ける。
(22)式から得られる次式に従ってθ遅れ回路64の
出力と負荷電流検出器42の出力iLa、iLb、iLcから
下記fL を導出する回路は、図4における負荷瞬時無効
電力導出回路45と同一となる。 fL=ea″iLa+eb″iLb+ec″iLc (37) したがって、負荷瞬時無効電力導出回路45において負
荷電流検出器42、θ遅れ回路64の出力から(22)
式に基づき上記fL を導出する。なお、(24)式に従
ってea 、eb 、ec およびea″ 、eb″ 、ec″ か
らΔ4″ を導出するΔ4″ 導出回路は、図4におけるΔ
4′ 導出回路48と同一である。したがって、系統電圧
検出器41、θ遅れ回路64の出力から(24)式に従
ってΔ4′導出回路48においてΔ4″ を導出する。 補
償電流指令iCa、iCb、iCcは、第1の交流成分抽出回
路26、第2の交流成分抽出回路27、系統電圧検出器
41、加算回路46、θ遅れ回路64の出力から(2
6)式に従って、補償電流導出回路49において導出さ
れる。これら補償電流指令に3相4線式インバータ4の
出力電流を追従させる。θだけ遅れた相電圧を導出する
回路は、θを90°未満にすれば、90°だけ遅れた相
電圧を導出する回路よりも、過渡応答特性がよくなり、
さらに負荷に応じてθを適当に選ぶことによってfL の
交流成分fLAC が小さくなり、fL からfLAC を抽出す
る回路の過渡応答特性を向上させることができる。ま
た、上記実施例ではインバータの直流側にはコンデンサ
やリアクトルが存在する場合を考えているが、蓄電池や
超電導エネルギー貯蔵装置が存在する場合であってもよ
く、上記実施例と同様の効果を奏する。
電圧に逆相分、零相分が存在する場合でも、その平均値
が正しい無効電力となるような従来の定義と異なる新し
い瞬時無効電力の定義を採用し、この量を用いる補償電
流導出回路を構成したので、系統電圧に逆相分、零相分
が存在する場合でも系統電流が正弦波となるような特性
の良好な無効電力補償装置を得ることができる。また、
従来用いられていたαβ変換を用いていないので出力電
流導出回路が簡単になる。また、回路が簡単になるの
で、精度の高い出力電流指令値が得られることになる。
3相電源の各相電圧を90゜遅らせた瞬時電圧を位相遅
れ回路を用いて求める方式は、位相遅れ回路がオペアン
プとコンデンサと抵抗だけから作成できるので、装置が
安価にできる。
3相電源の各相電圧を90゜遅らせた瞬時電圧をメモリ
を用いて求める方式では温度変化に起因する誤差が減少
する。
回路は、90°遅れた電圧を導出する回路よりも過渡応
答特性がよくなり、さらに負荷に応じてθを適当に選ぶ
ことによってfL の交流成分fLAC が小さくなりfL か
らfLAC を抽出する回路の過渡応答特性を向上させるこ
とができるので、電圧を任意の角度θだけ遅らせた瞬時
電圧を基にして出力電流指令値を導出する回路を備えた
装置は過渡応答特性がよくなる。
力補償装置のブロック図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 3相電力系統の負荷電流の高調波電流成
分または無効電流成分または逆相電流成分を供給する電
力用高調波または無効電力補償装置において、上記3相
電力系統の各相瞬時電圧を90°遅らせた電圧を導出す
る回路を設け、上記の90゜遅らせた電圧と各相瞬時電
流の積から3相一括の瞬時無効電力を求める回路を設
け、上記3相一括の瞬時無効電力から補償電流の指令値
を算出する回路を備えたことを特徴とする電力用高調波
・無効電力補償装置。 - 【請求項2】 上記3相電力系統の各相瞬時電圧を90
°遅らせた電圧を位相遅れ回路を用いて求めることを特
徴とする請求項1記載の電力用高調波・無効電力補償装
置。 - 【請求項3】 上記3相電力系統の各相瞬時電圧を90
°遅らせた電圧を、各相瞬時電圧の値をメモリに書き込
み、それを定められた時間の後に読み出して求めること
を特徴とする請求項1記載の電力用高調波・無効電力補
償装置。 - 【請求項4】 上記3相一括の瞬時無効電力から交流成
分を抽出し、その交流成分に上記3相電力系統の各相瞬
時電圧と上記の90°遅らせた電圧の関数を乗じて補償
電流の指令値を算出する回路を備えたことを特徴とする
請求項1から3に記載の電力用高調波・無効電力補償装
置。 - 【請求項5】 3相3線式電力系統において、この3相
中の2相の電流信号を用いて上記3相一括の瞬時無効電
力を求める回路を備えたことを特徴とする請求項1から
4に記載の電力用高調波・無効電力補償装置。 - 【請求項6】 3相電力系統の負荷電流の高調波電流成
分または無効電流成分または逆相電流成分を供給する電
力用アクティブフィルタまたは無効電力補償装置におい
て、上記3相電力系統の各相瞬時電圧を任意の角度θ遅
らせた電圧を導出する回路を設け、上記θ遅らせた電圧
と各相瞬時電流の積から3相一括の瞬時無効電力qと瞬
時電力pの関数 f=pcosθ+qsinθ を求め
る回路を設け、上記関数fから補償電流の指令値を算出
する回路を備えたことを特徴とする電力用高調波・無効
電力補償装置。 - 【請求項7】 上記3相電力系統の各相瞬時電圧をθ遅
らせた電圧を位相遅れ回路を用いて求めることを特徴と
する請求項6記載の電力用高調波・無効電力補償装置。 - 【請求項8】 上記3相電力系統の各相瞬時電圧をθ遅
らせた電圧を、各相瞬時電圧の値をメモリに書き込み、
それを定められた時間の後に読み出して求めることを特
徴とする請求項6記載の電力用高調波・無効電力補償装
置。 - 【請求項9】 上記関数fから交流成分を抽出し、その
交流成分に上記3相電力系統の各相瞬時電圧と上記のθ
遅らせた電圧の関数を乗じて補償電流の指令値を算出す
る回路を備えたことを特徴とする請求項6に記載の電力
用高調波・無効電力補償装置。 - 【請求項10】 3相3線式の回路において、この3相
中の2相の電流信号を用いて上記3相一括の瞬時無効電
力を求める回路を備えたことを特徴とする請求項6から
9に記載の電力用高調波・無効電力補償装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05263492A JP3104492B2 (ja) | 1993-10-21 | 1993-10-21 | 電力用高調波・無効電力補償装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07121254A true JPH07121254A (ja) | 1995-05-12 |
JP3104492B2 JP3104492B2 (ja) | 2000-10-30 |
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JP05263492A Expired - Lifetime JP3104492B2 (ja) | 1993-10-21 | 1993-10-21 | 電力用高調波・無効電力補償装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007087154A (ja) * | 2005-09-22 | 2007-04-05 | Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp | 半導体スイッチの制御装置 |
JP2008269369A (ja) * | 2007-04-23 | 2008-11-06 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 無効電力補償装置における演算方式 |
JP2010041843A (ja) * | 2008-08-06 | 2010-02-18 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 無効電力補償装置における演算方式 |
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- 1993-10-21 JP JP05263492A patent/JP3104492B2/ja not_active Expired - Lifetime
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