JPH06257753A - 高周波加熱装置 - Google Patents
高周波加熱装置Info
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- JPH06257753A JPH06257753A JP4632893A JP4632893A JPH06257753A JP H06257753 A JPH06257753 A JP H06257753A JP 4632893 A JP4632893 A JP 4632893A JP 4632893 A JP4632893 A JP 4632893A JP H06257753 A JPH06257753 A JP H06257753A
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- JP
- Japan
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- food
- heating
- weight
- cooking
- radio wave
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- Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、高周波加熱装置に関するもので、
特に、食品などの調理物の設置位置にかかわらず、常に
調理物が最適温度で仕上がるように調理を実施すること
を目的とする。 【構成】 本発明の高周波加熱装置は、調理物4を設置
するための回転皿9と、調理物4の重量を検知する重量
センサー6と、前記重量センサー6からの信号を処理す
る演算部10と、前記演算部10の結果により、電波放
射部1を制御する制御部8と、電磁波を前記加熱室内3
に導く導波管2を備えた構成である。この構成により、
常に最適な仕上がり状態の調理を実現することができ
る。
特に、食品などの調理物の設置位置にかかわらず、常に
調理物が最適温度で仕上がるように調理を実施すること
を目的とする。 【構成】 本発明の高周波加熱装置は、調理物4を設置
するための回転皿9と、調理物4の重量を検知する重量
センサー6と、前記重量センサー6からの信号を処理す
る演算部10と、前記演算部10の結果により、電波放
射部1を制御する制御部8と、電磁波を前記加熱室内3
に導く導波管2を備えた構成である。この構成により、
常に最適な仕上がり状態の調理を実現することができ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品などの調理物に電磁
波を与えて加熱する高周波加熱装置に関するものであ
る。
波を与えて加熱する高周波加熱装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】代表的な高周波加熱装置である電子レン
ジは、従来は図9に示すような構成であった。電波放射
部としてのマグネトロン1から出た電波は、導波管2を
介して、加熱室3に伝送され、加熱室3と食品などの調
理物4の形状で決まる定在波となって加熱室3内に分布
し、調理物4を加熱する。尚、加熱調理中、回転皿9は
回転モーター7によって回転している。また、このとき
マグネトロン1から出た電波は、回転皿9の中央部に設
置された調理物の重量を重量センサー6によって検知
し、皿の中央部に設置された調理物の重量に応じて最適
なマッチング状態に成るように設定されていた。
ジは、従来は図9に示すような構成であった。電波放射
部としてのマグネトロン1から出た電波は、導波管2を
介して、加熱室3に伝送され、加熱室3と食品などの調
理物4の形状で決まる定在波となって加熱室3内に分布
し、調理物4を加熱する。尚、加熱調理中、回転皿9は
回転モーター7によって回転している。また、このとき
マグネトロン1から出た電波は、回転皿9の中央部に設
置された調理物の重量を重量センサー6によって検知
し、皿の中央部に設置された調理物の重量に応じて最適
なマッチング状態に成るように設定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、調理物の設置位置が中央部からずれた場合
に、予め決められている最適なマッチング状態から異な
った状態で加熱調理を実施することになる。このため、
効率が悪くなり、あらかじめメニュー、あるいは調理物
重量などによって決められている一定時間調理を実施し
た場合、調理物が最適温度に達する前に調理が終了して
しまい不十分な仕上がり状態となることがあった。ま
た、調理物が最適温度となる充分な仕上がり状態に調理
するには、より長い加熱時間が必要となることもあっ
た。
の構成では、調理物の設置位置が中央部からずれた場合
に、予め決められている最適なマッチング状態から異な
った状態で加熱調理を実施することになる。このため、
効率が悪くなり、あらかじめメニュー、あるいは調理物
重量などによって決められている一定時間調理を実施し
た場合、調理物が最適温度に達する前に調理が終了して
しまい不十分な仕上がり状態となることがあった。ま
た、調理物が最適温度となる充分な仕上がり状態に調理
するには、より長い加熱時間が必要となることもあっ
た。
【0004】本発明は上記課題を解決するもので食品な
どの調理物が調理用の回転皿に設置された位置に関係な
く、常に最適な仕上がり状態を実現することを第1の目
的とする。
どの調理物が調理用の回転皿に設置された位置に関係な
く、常に最適な仕上がり状態を実現することを第1の目
的とする。
【0005】また、電波と調理物とが最適なマッチング
状態で加熱調理を実施し、最短の調理時間で調理を終了
することを第2の目的とする。
状態で加熱調理を実施し、最短の調理時間で調理を終了
することを第2の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波加熱装置
は上記目的を解決するため、食品などの調理物を加熱調
理する加熱室と、前記加熱室に収納された調理物に電磁
波を放射する電波放射部と、前記電波放射部から放射さ
れる電磁波を前記加熱室内に導く導波管と、調理物を設
置するための回転皿と、前記回転皿に設置された調理物
の重量を検知する重量センサーと、前記重量センサーか
ら得られる皿一回転あたりの、検知重量値の最大値と最
小値の差を演算するか、検知重量値の最大値と最小値の
差及び平均値を演算するかする演算部と、第1の目的を
達成するために、前記演算部の結果により調理物の設置
位置を判別し、電波放射部の作動時間を制御する制御部
とを設ける構成とした。
は上記目的を解決するため、食品などの調理物を加熱調
理する加熱室と、前記加熱室に収納された調理物に電磁
波を放射する電波放射部と、前記電波放射部から放射さ
れる電磁波を前記加熱室内に導く導波管と、調理物を設
置するための回転皿と、前記回転皿に設置された調理物
の重量を検知する重量センサーと、前記重量センサーか
ら得られる皿一回転あたりの、検知重量値の最大値と最
小値の差を演算するか、検知重量値の最大値と最小値の
差及び平均値を演算するかする演算部と、第1の目的を
達成するために、前記演算部の結果により調理物の設置
位置を判別し、電波放射部の作動時間を制御する制御部
とを設ける構成とした。
【0007】また第2の目的を達成するために、本発明
の高周波加熱装置は、前記導波管内に移動可能なポスト
状の可変マッチング素子を備え、食品などの調理物を加
熱調理する加熱室と、前記加熱室に収納された調理物に
電磁波を放射する電波放射部と、調理物を設置するため
の回転皿と、前記回転皿に設置された調理物の重量を検
知する重量センサーと、前記重量センサーから得られる
皿一回転あたりの、検知重量値の最大値と最小値の差を
演算する演算部と、前記演算部の結果により調理物が設
置された回転半径を判別し、前記可変マッチング素子を
移動制御する制御部とを備えた構成とした。
の高周波加熱装置は、前記導波管内に移動可能なポスト
状の可変マッチング素子を備え、食品などの調理物を加
熱調理する加熱室と、前記加熱室に収納された調理物に
電磁波を放射する電波放射部と、調理物を設置するため
の回転皿と、前記回転皿に設置された調理物の重量を検
知する重量センサーと、前記重量センサーから得られる
皿一回転あたりの、検知重量値の最大値と最小値の差を
演算する演算部と、前記演算部の結果により調理物が設
置された回転半径を判別し、前記可変マッチング素子を
移動制御する制御部とを備えた構成とした。
【0008】
【作用】本発明は上記構成によって、食品などの調理物
の設置位置が皿の中心からずれた場合に、演算部で、回
転皿の1回転あたりに重量センサーが検知した重量値の
最大値、最小値の差を演算するか、または検知した重量
値の最大値、最小値の差及び平均値を演算するかし、制
御部でそのずれ量(以下、回転半径と呼ぶ)を判別す
る。その結果により、あらかじめメニュー、あるいは調
理物重量などによって決められている調理時間を調節し
て常に最適な温度状態で仕上げることができる。
の設置位置が皿の中心からずれた場合に、演算部で、回
転皿の1回転あたりに重量センサーが検知した重量値の
最大値、最小値の差を演算するか、または検知した重量
値の最大値、最小値の差及び平均値を演算するかし、制
御部でそのずれ量(以下、回転半径と呼ぶ)を判別す
る。その結果により、あらかじめメニュー、あるいは調
理物重量などによって決められている調理時間を調節し
て常に最適な温度状態で仕上げることができる。
【0009】また、上記のようにして得られた調理物が
設置された回転半径に応じて、導波管内の前記ポスト状
の可変マッチング素子を予め決められている位置へ移動
させることにより、より最適なマッチング状態を実現す
ることができる。このため効率よく加熱調理を実施で
き、最短の調理時間で調理を終了することができる。
設置された回転半径に応じて、導波管内の前記ポスト状
の可変マッチング素子を予め決められている位置へ移動
させることにより、より最適なマッチング状態を実現す
ることができる。このため効率よく加熱調理を実施で
き、最短の調理時間で調理を終了することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照して説明す
る。
る。
【0011】(実施例1)本発明に基づく高周波加熱装
置の正面断面図を図1に示す。従来例と同じ構成要素に
は同じ番号を付けた。電波放射部としてのマグネトロン
1から出た電波は、導波管2を介して加熱室3内に導入
され、調理物4を加熱する。このとき調理物4の重量は
重量センサー6で検知される。検知された重量値は演算
部10で、回転皿9の1回転あたりの重量値の最大値、
最小値の差を演算処理する。この結果により制御部8で
は、調理物4が設置された回転半径13を判別して、前
記電波放射部を作動させる時間を制御する。以下に回転
半径の判別方法の詳細を示す。図2に約300gの陶器
のカップに水200ccを入れた調理物4(総重量500
g)を回転半径が0、3、および6cmとなるように回転
皿9(直径30cm)上に設置し、その時の加熱調理時間
と重量センサーで得られた重量値との関係を示す。尚、
図は上から、回転半径が0、3、および6cmとなるよう
に調理物を設置したときのそれぞれの結果を示す。ま
た、検知重量値は1回転(10秒)につき10点取り、
同図には加熱開始直後の約25秒間を示した。同図に破
線で検知重量値の最大値、最小値の演算結果を併せて示
す。これらの結果は調理物4の設置位置が中心からずれ
ると、回転皿9の1回転あたりに重量センサーが検知す
る重量値が、ほぼサインカーブを描き、調理物の設置位
置が中心からずれると、即ち回転半径が大きくなると、
前記のサインカーブの振幅も大きくなることを示してい
る。
置の正面断面図を図1に示す。従来例と同じ構成要素に
は同じ番号を付けた。電波放射部としてのマグネトロン
1から出た電波は、導波管2を介して加熱室3内に導入
され、調理物4を加熱する。このとき調理物4の重量は
重量センサー6で検知される。検知された重量値は演算
部10で、回転皿9の1回転あたりの重量値の最大値、
最小値の差を演算処理する。この結果により制御部8で
は、調理物4が設置された回転半径13を判別して、前
記電波放射部を作動させる時間を制御する。以下に回転
半径の判別方法の詳細を示す。図2に約300gの陶器
のカップに水200ccを入れた調理物4(総重量500
g)を回転半径が0、3、および6cmとなるように回転
皿9(直径30cm)上に設置し、その時の加熱調理時間
と重量センサーで得られた重量値との関係を示す。尚、
図は上から、回転半径が0、3、および6cmとなるよう
に調理物を設置したときのそれぞれの結果を示す。ま
た、検知重量値は1回転(10秒)につき10点取り、
同図には加熱開始直後の約25秒間を示した。同図に破
線で検知重量値の最大値、最小値の演算結果を併せて示
す。これらの結果は調理物4の設置位置が中心からずれ
ると、回転皿9の1回転あたりに重量センサーが検知す
る重量値が、ほぼサインカーブを描き、調理物の設置位
置が中心からずれると、即ち回転半径が大きくなると、
前記のサインカーブの振幅も大きくなることを示してい
る。
【0012】図3に回転半径と1回転あたりの検知重量
値の、それぞれの最大値、最小値、平均値との関係を示
す。また平均値については回転皿、一回転あたりの検知
重量値(10点)の順次平均として演算した。同図にお
いて、記号●は1回転あたりの最大値の、記号○は最小
値の、記号□は平均値の結果をそれぞれ示す。例えば、
調理物4を回転半径0cmの位置に設置した場合は、検知
重量値の最大値は約505g、最小値は約498gで最大
値と最小値の差は約7gであった。また回転半径3cmの
位置に設置した場合は、検知重量値の最大値は約510
g、最小値は約492gで最大値と最小値の差は約18g
であった。同様に回転半径が6cmの位置に設置されたと
きには、重量の最大値と最小値の差は、約28gであっ
た。尚、この時検知重量値の一回転あたりの平均値は殆
ど変動しなかった。また、調理物の重量が50g〜1kg
の範囲においても同様の結果が得られた。図4にこのと
きの最大値と最小値の差と回転半径との関係を示す。こ
れらの関係は下の一次式で表わされる。
値の、それぞれの最大値、最小値、平均値との関係を示
す。また平均値については回転皿、一回転あたりの検知
重量値(10点)の順次平均として演算した。同図にお
いて、記号●は1回転あたりの最大値の、記号○は最小
値の、記号□は平均値の結果をそれぞれ示す。例えば、
調理物4を回転半径0cmの位置に設置した場合は、検知
重量値の最大値は約505g、最小値は約498gで最大
値と最小値の差は約7gであった。また回転半径3cmの
位置に設置した場合は、検知重量値の最大値は約510
g、最小値は約492gで最大値と最小値の差は約18g
であった。同様に回転半径が6cmの位置に設置されたと
きには、重量の最大値と最小値の差は、約28gであっ
た。尚、この時検知重量値の一回転あたりの平均値は殆
ど変動しなかった。また、調理物の重量が50g〜1kg
の範囲においても同様の結果が得られた。図4にこのと
きの最大値と最小値の差と回転半径との関係を示す。こ
れらの関係は下の一次式で表わされる。
【0013】 R=A(1)*△W+A(0)−−−(1) A(1)=0.344 A(0)=−2.6 ここで、Rは回転半径[cm]を、△Wは(最大値−最小
値)[g]を表わす。
値)[g]を表わす。
【0014】上記の結果は荷重が500gの場合である
が、調理物の荷重をそれぞれかえて実施したところ、そ
れぞれの荷重においても(1)式は成り立つことが解っ
た。また定数については、荷重によって変化しているこ
とから、荷重に大きく依存していることが解った。
が、調理物の荷重をそれぞれかえて実施したところ、そ
れぞれの荷重においても(1)式は成り立つことが解っ
た。また定数については、荷重によって変化しているこ
とから、荷重に大きく依存していることが解った。
【0015】また、より正確な回転半径を得るには、一
般には下に示す関係式で示されることが解った。
般には下に示す関係式で示されることが解った。
【0016】 R=A’(1)*(△W/Wa)+A’(0)−−−(2) ここで、Waは平均値[g]を表わす。なお定数、A’
(1)、A’(0)は回転皿9などの機構部などに依存
するものと考えられる。
(1)、A’(0)は回転皿9などの機構部などに依存
するものと考えられる。
【0017】以上の結果により、最大値と最小値の差の
平均値に対する割合(△W/Wa)は調理物4が設置さ
れた回転半径(R)に強く依存していることが解った。
したがって、演算部10で調理物4の一回転あたりの検
知重量値の最大値、最小値、および平均値を演算するこ
とにより、調理物が設置されている回転半径が判別でき
る。
平均値に対する割合(△W/Wa)は調理物4が設置さ
れた回転半径(R)に強く依存していることが解った。
したがって、演算部10で調理物4の一回転あたりの検
知重量値の最大値、最小値、および平均値を演算するこ
とにより、調理物が設置されている回転半径が判別でき
る。
【0018】(実施例2)図5に約300gの陶器のカ
ップに水200ccを入れ、カップを回転半径が0、3、
6、9、12cmになるように設置し、加熱調理したとき
の2分間当りの温度上昇値を示す。同図より、回転半径
が0cm、すなわち回転皿の中心に設置したとき温度上昇
が44.5℃であったものが、回転半径が6cmとなる位
置に設置すると約10%減の40℃となり、また同様に
回転半径が12cmとなる位置に設置すると約26%減の
33℃となった。このため効率が悪く、調理物が最適温
度に達する前に調理が終了してしまい不十分な仕上がり
状態であることを示している。このことより、調理物が
最適温度となる充分な仕上がり状態にするには、より長
い加熱時間が必要となることがいえる。したがって、重
量センサー6で検知された重量値から、演算部10およ
び制御部8で調理物4が設置された回転半径を判別し、
マグネトロン1を作動させる時間、つまり調理時間を制
御することで常に最適な温度状態で仕上がる。
ップに水200ccを入れ、カップを回転半径が0、3、
6、9、12cmになるように設置し、加熱調理したとき
の2分間当りの温度上昇値を示す。同図より、回転半径
が0cm、すなわち回転皿の中心に設置したとき温度上昇
が44.5℃であったものが、回転半径が6cmとなる位
置に設置すると約10%減の40℃となり、また同様に
回転半径が12cmとなる位置に設置すると約26%減の
33℃となった。このため効率が悪く、調理物が最適温
度に達する前に調理が終了してしまい不十分な仕上がり
状態であることを示している。このことより、調理物が
最適温度となる充分な仕上がり状態にするには、より長
い加熱時間が必要となることがいえる。したがって、重
量センサー6で検知された重量値から、演算部10およ
び制御部8で調理物4が設置された回転半径を判別し、
マグネトロン1を作動させる時間、つまり調理時間を制
御することで常に最適な温度状態で仕上がる。
【0019】(実施例3)本発明の他の実施例に於ける
高周波加熱装置の正面断面図を図6に示す。同図におい
て2は加熱室3と電波放射部としてのマグネトロン1と
を結ぶ導波管、5は導波管2内に設けられた移動可能な
可変マッチング素子5を示す。前記可変マッチング素子
5は、導波管2(幅約80mm、高さ35mm)の中央天井
部に、径約15mm、高さ15〜20mmのポスト状の突起
体で構成し、約80mm移動可能とした。図7(a)に、
導波管2の拡大断面図を示し、図7(b)に図7(a)
のX−X’断面を示す。11は導波管2の下面を形成す
る加熱室3の天井部、12は導波管2の上面を示し、中
央部に幅約2mm、長さ約80mmのスリットを設け、可変
マッチング素子5が自由にスライドできるような構成と
した。実線で示したマッチング素子5aは回転皿9の中
心に調理物4を設置させた場合の最適なマッチング位置
を、破線で示したマッチング素子5b、および5cは、
丸皿の中心から6cm、および12cmでの最適なマッチン
グ位置をそれぞれ示す。最適なマッチング位置は、約3
00gの陶器のカップに水200ccを入れ、カップの回
転半径が0、3、6、9、12cmになるような位置に設
置したときにマグネトロンを2分間それぞれ動作させ、
その時の水200ccの2分間当たりの温度上昇から求め
た。図8にそれぞれのマッチング素子の位置(図7、5
a、5b、5c)での温度上昇値を示す。同図において
それぞれ●は5aの位置の、○は5bの位置の、□は5
cの位置の結果を示す。尚、5aは、従来の導波管内で
固定されたポスト状のマッチング素子の位置を示し、調
理物が回転皿9の中心に置かれたときに最適なマッチン
グ状態になるように設置されている。例えば、回転半径
が6cmに於て、マッチング素子が位置bの時、温度上昇
値が約45℃であったものが、位置aに移動させると、
温度上昇値は約40℃となり、加熱効率が約10%ほど
減少していることが解る。また、回転半径が12cmに於
てはマッチング素子の位置が位置cの時、温度上昇値が
約43℃であったものが、位置aに移動させると、温度
上昇値は34℃となり、加熱効率が約20%ほど減少し
ていることが解る。この結果、調理物の設置位置に応じ
マッチング素子を最適な位置に移動させることによっ
て、おおむね仕上がり温度は、調理物の設置位置にかか
わらず一定とすることができた。このように調理物の設
置位置にかかわらず、マッチング素子を移動させること
によって常に最適なマッチング状態を実現する事がで
き、調理時間を短縮することができる。
高周波加熱装置の正面断面図を図6に示す。同図におい
て2は加熱室3と電波放射部としてのマグネトロン1と
を結ぶ導波管、5は導波管2内に設けられた移動可能な
可変マッチング素子5を示す。前記可変マッチング素子
5は、導波管2(幅約80mm、高さ35mm)の中央天井
部に、径約15mm、高さ15〜20mmのポスト状の突起
体で構成し、約80mm移動可能とした。図7(a)に、
導波管2の拡大断面図を示し、図7(b)に図7(a)
のX−X’断面を示す。11は導波管2の下面を形成す
る加熱室3の天井部、12は導波管2の上面を示し、中
央部に幅約2mm、長さ約80mmのスリットを設け、可変
マッチング素子5が自由にスライドできるような構成と
した。実線で示したマッチング素子5aは回転皿9の中
心に調理物4を設置させた場合の最適なマッチング位置
を、破線で示したマッチング素子5b、および5cは、
丸皿の中心から6cm、および12cmでの最適なマッチン
グ位置をそれぞれ示す。最適なマッチング位置は、約3
00gの陶器のカップに水200ccを入れ、カップの回
転半径が0、3、6、9、12cmになるような位置に設
置したときにマグネトロンを2分間それぞれ動作させ、
その時の水200ccの2分間当たりの温度上昇から求め
た。図8にそれぞれのマッチング素子の位置(図7、5
a、5b、5c)での温度上昇値を示す。同図において
それぞれ●は5aの位置の、○は5bの位置の、□は5
cの位置の結果を示す。尚、5aは、従来の導波管内で
固定されたポスト状のマッチング素子の位置を示し、調
理物が回転皿9の中心に置かれたときに最適なマッチン
グ状態になるように設置されている。例えば、回転半径
が6cmに於て、マッチング素子が位置bの時、温度上昇
値が約45℃であったものが、位置aに移動させると、
温度上昇値は約40℃となり、加熱効率が約10%ほど
減少していることが解る。また、回転半径が12cmに於
てはマッチング素子の位置が位置cの時、温度上昇値が
約43℃であったものが、位置aに移動させると、温度
上昇値は34℃となり、加熱効率が約20%ほど減少し
ていることが解る。この結果、調理物の設置位置に応じ
マッチング素子を最適な位置に移動させることによっ
て、おおむね仕上がり温度は、調理物の設置位置にかか
わらず一定とすることができた。このように調理物の設
置位置にかかわらず、マッチング素子を移動させること
によって常に最適なマッチング状態を実現する事がで
き、調理時間を短縮することができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明の高周波加熱
装置には以下の効果がある。
装置には以下の効果がある。
【0021】(1)回転皿の下に調理物の重量を検知す
る重量センサーを備え、演算部および、制御部で調理物
の回転半径を判別し、調理物の設置位置に応じて調理時
間を調節することができるため、常に最適な仕上がり状
態で加熱調理を実現できる。
る重量センサーを備え、演算部および、制御部で調理物
の回転半径を判別し、調理物の設置位置に応じて調理時
間を調節することができるため、常に最適な仕上がり状
態で加熱調理を実現できる。
【0022】(2)加熱室とマグネトロンとを結ぶ導波
管内に、移動可能なマッチング素子を備え、重量センサ
ーと演算部および、制御部で調理物の回転半径を判別し
移動可能な、マッチング素子を最適値に移動させること
ができるため、調理物の回転半径に応じて効率よく加熱
調理を実施でき、調理時間を短縮できる。
管内に、移動可能なマッチング素子を備え、重量センサ
ーと演算部および、制御部で調理物の回転半径を判別し
移動可能な、マッチング素子を最適値に移動させること
ができるため、調理物の回転半径に応じて効率よく加熱
調理を実施でき、調理時間を短縮できる。
【0023】(3)調理物の回転半径に応じて最適なマ
ッチング状態を実現できるため、反射波を少なく抑える
ことができ、マグネトロンを異常に加熱することもな
く、マグネトロンを傷めることもなくなる。
ッチング状態を実現できるため、反射波を少なく抑える
ことができ、マグネトロンを異常に加熱することもな
く、マグネトロンを傷めることもなくなる。
【図1】本発明の一実施例における高周波加熱装置の構
成図
成図
【図2】本発明の一実施例の作動時間と検知重量の特性
図
図
【図3】本発明の一実施例の回転半径と検知重量の特性
図
図
【図4】本発明の一実施例の最大値と最小値の差と回転
半径の特性図
半径の特性図
【図5】本発明の一実施例の回転半径と温度上昇の特性
図
図
【図6】本発明の他の実施例の高周波加熱装置の構成図
【図7】本発明の一実施例の要部拡大断面図
【図8】本発明の一実施例の回転半径と温度上昇の特性
図
図
【図9】従来の高周波加熱装置の構成図
1 マグネトロン(電波放射部) 2 導波管 3 加熱室 4 調理物 5 マッチング素子 6 重量センサー 8 制御部 9 回転皿 10 演算部 13 回転半径
Claims (3)
- 【請求項1】食品などの調理物を加熱調理する加熱室
と、前記加熱室に収納された調理物に電磁波を放射する
電波放射部と、前記電波放射部から放射される電磁波を
前記加熱室内に導く導波管と、調理物を設置するための
回転皿と、前記回転皿に設置された調理物の重量を検知
する重量センサーと、前記重量センサーから得られる皿
一回転あたりの、検知重量値の最大値と最小値の差を演
算する演算部と、前記演算部の結果により調理物の設置
位置を判別し、前記電波放射部の作動時間を制御する制
御部とを備えてなる高周波加熱装置。 - 【請求項2】食品などの調理物を加熱調理する加熱室
と、前記加熱室に収納された調理物に電磁波を放射する
電波放射部と、前記電波放射部から放射される電磁波を
前記加熱室内に導く導波管と、調理物を設置するための
回転皿と、前記回転皿に設置された調理物の重量を検知
する重量センサーと、前記重量センサーから得られる皿
一回転あたりの、検知重量値の最大値と最小値の差及び
平均値を演算する演算部と、前記演算部の結果により調
理物の設置位置を判別し、前記電波放射部の作動時間を
制御する制御部とを備えてなる高周波加熱装置。 - 【請求項3】前記導波管内に移動可能なポスト状の可変
マッチング素子を備え、前記演算部の結果により、前記
移動可能な可変マッチング素子を移動制御する制御部と
からなる請求項1または2記載の高周波加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5046328A JP2861713B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 高周波加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5046328A JP2861713B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 高周波加熱装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06257753A true JPH06257753A (ja) | 1994-09-16 |
JP2861713B2 JP2861713B2 (ja) | 1999-02-24 |
Family
ID=12744085
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5046328A Expired - Fee Related JP2861713B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 高周波加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2861713B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5578495A (en) * | 1978-12-08 | 1980-06-13 | Hitachi Netsu Kigu Kk | High frequency heater |
JPS55113293A (en) * | 1979-02-23 | 1980-09-01 | Hitachi Netsu Kigu Kk | High frequency heater |
JPH0268426A (ja) * | 1988-09-02 | 1990-03-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 高周波加熱装置 |
-
1993
- 1993-03-08 JP JP5046328A patent/JP2861713B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5578495A (en) * | 1978-12-08 | 1980-06-13 | Hitachi Netsu Kigu Kk | High frequency heater |
JPS55113293A (en) * | 1979-02-23 | 1980-09-01 | Hitachi Netsu Kigu Kk | High frequency heater |
JPH0268426A (ja) * | 1988-09-02 | 1990-03-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 高周波加熱装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2861713B2 (ja) | 1999-02-24 |
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Legal Events
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