JPH0625644U - ベルト伝動装置の安全ベルト張り構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベルト伝動装置で過負荷時にはテンションプ
ーリを伝導ベルトより離反する方向に作用させながら、
安定した破損防止効果が得られるように伝導ベルトのス
リップを有効に誘発可能とする。 【構成】 駆動プーリ１と従動プーリ２に掛合した伝導
ベルト３の弛み側にテンションプーリ４を外方から緊弛
自在に圧接して構成するベルト伝動装置において、前記
伝導ベルト３の張り側にはストッパ５に衝合するまで外
方から弾圧できる補助テンションプーリ６を圧接すると
ともに、該補助テンションプーリ６に連動連繋するテン
ション解除体７を、前記テンションプーリ４を伝導ベル
ト３により離反する方向に押圧できるように前記テンシ
ョンプーリ４側に連動連繋して構成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、伝導ベルトの弛み側にテンションプーリを圧接したベルト伝動装置 の安全ベルト張り構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、図２に示すように、駆動プーリ１と従動プーリ２に掛合した伝導ベル ト３の弛み側にテンションプーリ４を外方から緊弛自在に圧接して構成するベル ト伝動装置において、例えばクラッチレバー８により引張りばね９を介しテンシ ョンプーリ４を伝導ベルト３に圧接させてクラッチ入りに操作できるようになっ ている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、過負荷状態の駆動力が伝導ベルト３に作用すると、伝導ベルト ３がスリップして回転伝達が断たれることになるが、テンションプーリは引張り ばね９により伝導ベルト３に圧接されたまま追従しながら動くことになるので、 安定したまま伝導系の破損防止を行うことができない、といった不具合を呈して いた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、そのような不具合を解決し、簡単な安全ベルト張り構造にして好適 に実施できるよう工夫したものであり、そのため、伝導ベルトの張り側にはスト ッパに衝合するまで外方から弾圧できる補助テンションプーリを圧接するととも に、該補助テンションプーリに連動連繋するテンション解除体を、テンションプ ーリを伝導ベルトより離反する方向に押圧できるように前記テンションプーリ側 に連動連繋して構成したものである。

【０００５】

【作用】 したがって、テンションプーリが伝導ベルトの弛み側に圧接してクラッチ入り となっている状態で、過負荷状態の駆動力が伝導ベルトに作用すると、伝導ベル トの張り側に圧接している補助テンションプーリが伝導ベルトより離反する方向 に作用するとともに、テンション解除体によりテンションプーリを伝導ベルトよ り離反する方向に作動させることになり、そこで、テンションプーリによるテン ション力が減少しながら、過負荷の伝導ベルトのスリップを誘発させることがで きることになって、安定した破損防止効果が得られる。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案実施例の要部を示したものであり、エンジン側となる駆動軸１ａ の駆動プーリ１と、作業機側となる従動軸２ａの従動プーリ２とに伝導ベルト３ を掛装し、支点１０を中心に回動できるテンションアーム１１の先端のテンショ ンプーリ４を伝導ベルト３の弛み側の外方に当接可能にするとともに、前記テン ションアーム１１の他端側アーム１１ａの先端には、クラッチレバー８に連繋す るクラッチワイヤ１２を引張りばね９を介装して連動連繋し従来形構造同様に構 成するが、支点１３中心に回動できるアーム１４の先端の補助テンションプーリ ６を前記伝導ベルト３の張り側の外方に当接するとともに、アジャスタ５ａによ り出退調節できるストッパ５に前記アーム１４が衝合するまで補助テンションプ ーリ６が伝導ベルト３に圧接可能にして、前記支点１３より他方側へ延出するア ーム１４ａの先端部は、引張りばね１５により下方に引張り付勢する上下方向に 長い杆製のテンション解除体７の下部に連結ピン１６を介して枢結し、前記テン ション解除体７はガイド１７にそって上下動可能に設けるとともに、テンション 解除体７が上動すると、その上端の頭部７ａが前記テンションアーム１１の下方 に当接して前記テンションプーリ４を伝導ベルト３から離れる方向に作動させう るようにして構成する。

【０００７】 したがって、クラッチレバー８によりクラッチ入りに操作されたテンションプ ーリ４が伝導ベルト３の弛み側に弾圧されて伝動が行なわれる状態では、引張り ばね１５により引張り付勢されてストッパ５に衝合するまで回動される補助テン ションプーリ６が伝導ベルト３の張り側に圧接する状態となり、その状態で過負 荷状態の駆動力が伝導ベルト３に作用すると、補助テンションプーリ６は引張り ばね１５に抗張して伝導ベルト３より離反する矢印イ方向に作動するとともに、 テンション解除体７が矢印ロ方向に上動しながら頭部７ａがテンションアーム１ １を押し上げてテンションプーリ４が伝導ベルト３より離反する矢印ハ方向に作 動することになり、そこで、テンションプーリ４によるテンション力が減少して 、過負荷の伝導ベルト３のスリップを誘発させることができることになり、安定 した破損防止効果が得られる。

【０００８】

【考案の効果】

このように本考案は、テンションプーリ４が伝導ベルト３の弛み側に圧接して クラッチ入りとなっている状態で、過負荷状態の駆動力が伝導ベルト３に作用す ると、伝導ベルト３の張り側に圧接している補助テンションプーリ６が伝導ベル ト３より離反する方向に作動するとともに、テンション解除体７によりテンショ ンプーリ４を伝導ベルト３より離反する方向に強制的に作動させることになり、 そこで、テンションプーリ４によるテンション力が減少しながら、過負荷の伝導 ベルト３のスリップを有効に誘発させることができることになって、安定した破 損防止効果が得られることになり、簡単な構造にして好適に実施できる特長を有 する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の要部を概略示した側面図であ
る。

【図２】従来形のベルト伝動装置を示した側面図であ
る。

【符号の説明】

１ 駆動プーリ ２ 従動プーリ ３ 伝導ベルト ４ テンションプーリ ５ ストッパ ６ 補助テンションプーリ ７ テンション解除体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動プーリ１と従動プーリ２に掛合した
   伝導ベルト３の弛み側にテンションプーリ４を外方から
   緊弛自在に圧接して構成するベルト伝動装置において、
   前記伝導ベルト３の張り側にはストッパ５に衝合するま
   で外方から弾圧できる補助テンションプーリ６を圧接す
   るとともに、該補助テンションプーリ６に連動連繋する
   テンション解除体７を、前記テンションプーリ４を伝導
   ベルト３より離反する方向に押圧できるように前記テン
   ションプーリ４側に連動連繋して構成したことを特徴と
   する安全ベルト張り装置。