JPS583812Y2 - ロ−プのグリツプ装置における異常時作動機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えばロープを滑車に巻回して、ロープの緊
張状態において滑車を駆動回転することにより、ゴンド
ラ等をロープに沿って昇降させるようにしたロープ牽引
機構等において、ロープの緊張状態が故障など何等かの
事情により緩んで、ゴンドラ等がロープに対し、異常走
行した場合、この異常状態を検知して、直ちにロープを
挾持して異常走行を停止するロープのグリップ装置にお
ける異常作動機構に関するもので、以下これを実施例で
ある図面により詳述すると、両側に対設した案内ローラ
１，１′に沿って上下方向に走行しうるようにしたロー
プ２の左右位置に、内面にロープ２の側面形状と適合す
る円弧状の凹面ａ ｊｂを夫々形成した１対の挾持部片
３，４が対設されている。

この挾持部片３．４は、上下方向に長く、一方の挾持部
片３は、一方の案内部材３１に対し、垂直上方に移動可
能に取付げられ、また他方の挾持部片４は、他方の案内
部材４１に対し、斜め上方に移動可能に取付けられてい
る。

他方の挟持部片４の下面は、圧縮発条５によって常時上
方に弾圧力が付与されたストッパー６付の弾圧子７の上
面に接していて、弾圧子Ｉのストッパー６が外れたとき
、これが圧縮発条５０弾発力により他方の挾持部片４を
押し上げ、この挾持部片４の上方への可動によりロープ
２が１対の挾持部片３と４の内面で挾持される。

このように構成されたグリップ装置において、前記−力
の案内ロー２１に、クランク杆８の一端を連結し、該ク
ランク杆８の他端を、逆上弁９付の給気孔１０と、排気
孔１１とを有する第１シリンダ１２に内装されたピスト
ン１３に、連結するとともに、この第１シリンダ１２の
排気孔１１を、絞り孔１４を有する第２シリンダ１５の
逆止弁１６付の給気孔１Ｔに、連通管１８を介して連結
しである。

第２シリンダ１５には、バランス用スプリング１９と、
これにより内向力が付与されたピストン２０とを内装し
、そのピストンロッド２１の外端に、中間部を枢軸２２
により枢着し、先端の鉤部２３を前記弾圧子７に設げた
係合溝２４に係止したストッパー６の基端部な連結せし
めてなるものである。

本考案は上述のような構成かもなり、そのロープ２に対
し、通常の速度で装置が上下走行しているときには、案
内ローラ１ｊ１′が定速で回転し、従って一方の案内ロ
ーラ１に連結されたクランク杆８を介して、第１シリン
ダ１２内を往復動するピストン１３により生じる第１シ
リンダ１２内の空気圧も一定となり、この空気は排気孔
１１と、連通管１８を介して、給気孔１７より第２シリ
ンダ１５内に給気される。

この給気された空気は、成る定められた排気量に相当し
て絞り孔１４より外部に放出され、このときの第１シリ
ンダ１２かも受容する給気量と、絞り孔１４からの排気
量とによって定する第２シリンダ１５内の空気圧と、バ
ランスするように前記スプリング１９０弾力な予じめ設
定しておくことにより、ピストン２０は静止の状態にお
かれる。

しかしてこの状態で、装置が故障等何等かの事情により
、ロープ２に対し急下降すると、案内ローラ１が高速回
転し、この回転により、クランク杆８を介して、第１シ
リンダ１２内のピストン１３の往復動も速くなり、それ
に伴って第２７リンダ１５内に給気される空気量も異常
に多くなる。

しカルながら第２シリンダ１５の絞り孔１４かもの排気
量は限定されているから、第２シリンダ１５の内圧が高
くなり、前記スプリング１９０弾発力とのバランスがく
ずれて、第２シリンダ１５内のピストン２０はその内圧
の上昇により、スプリング１９に抗して後退し、これに
よって、ピストンロッド２１がストッパー６の基端を矢
印方向に押圧し、該ストッパー６が枢軸２２を支点とし
て反時計方向に回動するので、該ストッパー６先端の鉤
部２３が、弾圧子７の係合溝２４から外れる。

すると、圧縮発条５の弾発力により、弾圧子Ｉは他力の
挟持部片４を押し上げ、これにより該挾持部片４は斜め
上刃に可動して、その内面がロープ２の他側部に接し、
該ロープ２は、更に一方の挾持部片３の内面と接し、こ
のときの内面ａ。

ｂとの摩擦力によって、１対の挾持部片３，４は、案内
部材３１．４１に案内されて自動的に上下に移動しなが
ら、ロープ２をその両側面より強く挾持し、従って装置
はロープ２に対し固持される。

なお上記は、圧縮発条により常時扛上刃が付勢されてい
る弾圧子に係止したストッパーを、本願装置により可動
して、前記圧縮発条の弾圧力により、一方の挾持部材に
ロープを挾持する方向の可動力を付与するように構成し
て成る場合を示したが、ピストンロッドにより一方の挟
持部材に、ロープを挾持する３尚の可動力を直接付与し
てもよいこと、筐た第１シリンダ１２に代えて、これを
ポンプ室とし、このポンプ室内に内蔵されたファンを、
一方の案内ローラ１に連結すると共に、このポンプ室と
第２シリンダ１５とを、連通管１８により連結してもよ
いことは勿論である。

以上のように、本考案は、ロープの走行に伴って回転す
る案内ローラの回転速度の変化を利用して、ロープの異
常走行状態を検出し、これを空気圧の上昇に変え、これ
によって、挟持部材を、ローフ’の挾持方向に作動ざぜ
るように構成したので、挾持部材作動用の動力源を別個
に備える必要がなく、従って構造が簡単であると共に、
動作も確実であり、かつ安価に得られるなどの利点を有
する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は正面図、
第２図は第１図１−１線断面図である。 図中、１．１′は案内ローラ、２はロープ、３゜４は挾
持部片、３１．４１は案内部材、５は圧縮発条、６はス
トッパー、７は弾圧子、８はクランク杆、９は逆止弁、
１０は給気孔、１１は排気孔、１２は第１シリンダ、１
３は第１ピストン、１４は絞り孔、１５は第２シリンダ
、１６は逆止弁、１７は給気孔、１８は連通管、１９は
バランス用スプリング、２０は第２ピストン、２１はピ
ストンロッド、２３は鉤部、２４は係合溝である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロープの左右位置に対設され、常態では、ロープの自由
   な走行を許容し、異常時において、ロープの左右側面か
   ら挾持するように作動する１対の挾持部材を備えて成る
   ロープのグリップ装置において、ロープと接し、その走
   行に伴って回転する回転部材により、加圧される空気室
   と前記空気室の加圧空気を受容するシリンダとから戊り
   、このシリンダには、前記空気室から受容した空気を制
   限的に排気する絞り孔を設けると共に、該シリンダ内に
   、常態時における内圧とバランスするスプリングと、こ
   れにより弾圧されるピストンとを内装すると共に、この
   ピストンに、前記グリップ装置における挾持部材をロー
   プを挾持する方向に作動させる操作杆を連結せしめて戊
   る異常時作動機構。