JPH06256323A - オキサゾリジン誘導体の製造方法 - Google Patents

オキサゾリジン誘導体の製造方法

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JPH06256323A
JPH06256323A JP8663593A JP8663593A JPH06256323A JP H06256323 A JPH06256323 A JP H06256323A JP 8663593 A JP8663593 A JP 8663593A JP 8663593 A JP8663593 A JP 8663593A JP H06256323 A JPH06256323 A JP H06256323A
Authority
JP
Japan
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butoxycarbonyl
oxazolidine
compound
formula
alkoxycarbonylcyclopropyl
Prior art date
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Pending
Application number
JP8663593A
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English (en)
Inventor
Keiko Shimamoto
啓子 島本
Yasushi Oofuna
泰史 大船
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Suntory Ltd
Original Assignee
Suntory Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Suntory Ltd filed Critical Suntory Ltd
Priority to JP8663593A priority Critical patent/JPH06256323A/ja
Publication of JPH06256323A publication Critical patent/JPH06256323A/ja
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 代謝調節型グルタミン酸レセプターの選択的
アゴニストである(2S,1’S,2’S)−α−(2
−カルボキシシクロプロピル)グリシン(CCG−I)
の合成中間体の新規な製造法を提供する。 【構成】 化合物1に酸存在下に2,2−ジメトキシプ
ロパンを反応させることによりオキサゾリジン環を閉環
させてオキサゾリジン誘導体2とし、この2’位の立体
配位を強塩基処理で反転させて(4S,1’S,2’
S)−N−t−ブトキシカルボニル−4−(2−低級ア
ルコキシカルボニルシクロプロピル)−2,2−ジメチ
ル−1,3−オキサゾリジン3を製造する方法。公知の
反応工程式に従ってCCG−I(4)に導く。(CSA
はカンファースルフォン酸。KN(TMS)はカリウ
ムビス(トリメチルシリル)アミド。TFAはトリフロ
ロ酢酸。JonesはJones酸化。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、代謝調節型グルタミン
酸レセプターの選択的アゴニストである(2S,1’
S,2’S)−α−(2−カルボキシシクロプロピル)
グリシン(4)
【0002】
【化4】
【0003】(以下CCG−Iと略す)の重要な合成中
間体である、式(3)
【0004】
【化5】
【0005】(以下、本明細書中において、Bocはt
−ブトキシカルボニル基を示し、Rは低級アルキル基を
示す)で示される(4S,1’S,2’S)−N−t−
ブトキシカルボニル−4−(2−低級アルコキシカルボ
ニルシクロプロピル)−2,2−ジメチル−1,3−オ
キサゾリジン(3)の製造方法に関する。
【0006】α−(2−カルボキシシクロプロピル)グ
リシン(以下CCGと略す)は、グルタミン酸レセプタ
ーのアゴニストとして注目されている化合物であり、そ
の8個の異性体のうち、(2S,1’S,2’S)の立
体配置を有するCCG−I(4)は、代謝調節型グルタ
ミン酸レセプターを著しく活性化するアゴニストである
ことが、電気生理学的にも生化学的にも確認されている
(中川ら:European J. Pharmaco
l.,84巻 205頁 1990年.石田ら:Bra
in Research 537巻 311頁 199
0年)。
【0007】
【従来の技術】これらの8個のCCGの異性体のうち、
L−アミノ酸に相当する2S体の4個の異性体を得る方
法は、本発明者らによって、特開平1−93563号公
報に開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この公
報に開示された方法では中間体の異性体をシリカゲルカ
ラム等により分離する必要があり、またCCG−Iの合
成中間体である式(5)
【0009】
【化6】
【0010】に示す(2S,1’S,2’S)−N−t
−ブトキシカルボニル−2−(2−低級アルコキシカル
ボニルシクロプロピル)グリシノールは少量しか得られ
ないため、CCG−Iの大量合成は非常に困難であっ
た。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、比較的大
量に得られる(2S,1’S,2’R)−N−t−ブト
キシカルボニル−2−(2−低級アルコキシカルボニル
シクロプロピル)グリシノール(1)に注目し、これを
オキサゾリジン誘導体に変換した(4S,1’S,2’
R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−(2−低級ア
ルコキシカルニルシシクロプロピル)−2,2−ジメチ
ル−1,3−オキサゾリジン(2)について、その2’
位の配位を反転すべく鋭意研究を行った結果、化合物
(2)を強塩基で処理することにより、高収率で(4
S,1’S,2’S)−N−t−ブトキシカルボニル−
4−(2−低級アルコキシカルボニルシクロプロピル)
−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン(3)が
得られることを見出し、本発明を完成した。
【0012】即ち、本発明によれば、次の反応工程式
【0013】
【化7】
【0014】(反応工程式中、CSAはカンファースル
フォン酸を示し、KN(TMS)はカリウムビス(ト
リメチルシリル)アミドを示し、TFAはトリフロロ酢
酸を示し、JonesはJones酸化を示す。)に従
って、(2S,1’S,2’R)−N−t−ブトキシカ
ルボニル−2−(2−低級アルコキシカルボニルシクロ
プロピル)グリシノール(1)に酸存在下に、2,2−
ジメトキシプロパンを反応させてオキサゾリジン環を閉
環させることにより(4S,1’S,2’R)−N−t
−ブトキシカルボニル−4−(2−低級アルコキシカル
ボニルシクロプロピル)−2,2−ジメチル−1,3−
オキサゾリジン(2)とし、
【0015】これを強塩基で処理することにより、2’
位の立体配置を変換して(4S,1’S,2’S)−N
−t−ブトキシカルボニル−4−(2−低級アルコキシ
カルボニルシクロプロピル)−2,2−ジメチル−1,
3−オキサゾリジン(3)を得ることができる。
【0016】このオキサゾリジン誘導体(3)は、オキ
サゾリジン環の開環の後、アミノ基を再保護して得られ
る(2S,1’S,2’S)−N−t−ブトキシカルボ
ニル−2−(2−低級アルコキシカルボニルシクロプロ
ピル)グリシノール(5)を経由して、1位のヒドロキ
シメチル基のジョーンズ酸化とメチルエステル化、鹸化
およびアミノ基の脱保護の工程を経てCCG−I(4)
に導くことができる有用な化合物である。
【0017】本発明において、式(1)、式(2)およ
び式(3)中、Rで示される低級アルキル基とは、炭素
数1〜4の直鎖あるいは分岐のアルキル基を意味し、こ
れらの反転反応において2’位のカルボキシル基を保護
する。このようなアルキル基の例としては、メチル基、
エチル基、直鎖あるいは分岐のプロピル基、直鎖あるい
は分岐のブチル基等が例示でき、メチル基およびエチル
基が好ましい。
【0018】本発明において、(2S,1’S,2’
R)−N−t−ブトキシカルボニル−2−(2−低級ア
ルコキシカルボニルシクロプロピル)グリシノール
(1)に2,2−ジメトキシプロパンを反応させてオキ
サゾリジン環を閉環させるには、公知の方法を用いるこ
とができるが、酸としてカンファースルフォン酸を用い
るのが好ましい。
【0019】本発明において、(4S,1’S,2’
R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−(2−低級ア
ルコキシカルボニルシクロプロピル)−2,2−ジメチ
ル−1,3−オキサゾリジン(2)から(4S,1’
S,2’S)体(3)への変換に用いられる強塩基の例
としては、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、
リチウムジイソプロピルアミド、カリウムビス(トリメ
チルシリル)アミドなどが挙げられるが、中でもカリウ
ムビス(トリメチルシリル)アミド(以下KN(TM
S)と略す)を用いることが好ましい。
【0020】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明の範囲はこれらのみの限定されるもの
ではない。
【0021】実施例1.(4S,1’S,2’S)−N
−t−ブトキシカルボニル−4−(2−メトキシカルボ
ニルシクロプロピル)−2,2−ジメチル−1,3−オ
キサゾリジン(3a:式3においてR=メチル基の化合
物)の合成: ステップ1.(4S,1’S,2’R)−N−t−ブト
キシカルボニル−4−(2−メトキシカルボニルシクロ
プロピル)−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジ
ン(2a:式2においてR=メチル基の化合物)の合
成: Tetrahedron Letters 29巻 3
803頁 1989年に記載の(2S,1’S,2’
R)−N−t−ブトキシカルボニル−2−(2−メトキ
シカルボニルシクロプロピル)グリシノール(1a:式
1においてR=メチル基の化合物)の93mg(0.3
6mmol)のアセトン溶液(2ml)にカンファース
ルフォン酸(5mg)と2,2−ジメトキシプロパン
(2ml)を加え、70℃で3時間加熱した。室温で飽
和塩化アンモニウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出
し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し
て得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(エーテル/ヘキサン=1/3)で精製し、標題化合物
(2a)108mgを得た(収率100%)。
【0022】得られた化合物(2a)の物性値を示す。 性 状 : 油状物質 IR(cm−1) : 2984,1734,170
2’1390 〔α〕 : −82.1℃(c1.20,CHC
H−NMR(δppm)(CDCl,400MH
z):0.92(m,2H),1.43(s,9H),
1.4〜1.7(m,6H),1.88(ddd,1
H,J=6,8,8Hz),3.74(s,3H),
3.91(d,1H,J=7.5Hz),3.99
(m,1H),4.00(dd,1H,J=5,7,5
Hz)
【0023】ステップ2.(4S,1’S,2’S)−
N−t−ブトキシカルボニル−4−(2−メトキシカル
ボニルシクロプロピル)−2,2−ジメチル−1,3−
オキサゾリジン(3a)の合成: ステップ1で得られた(4S,1’S,2’R)−N−
t−ブトキシカルボニル−4−(2−メトキシカルボニ
ルシクロプロピル)−2,2−ジメチル−1,3−オキ
サゾリジン(2a)73mg(0.24mmol)のテ
トラヒドロフラン溶液(2ml)にKN(TMS)
(0.5Mトルエン溶液536μl’0.26mmo
l)を加え、−78℃で30分間、次いで、0℃で1時
間攪拌した。0℃で酢酸(150μl)を加えて反応を
停止させ、0℃で飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて
酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾
燥し、溶媒を減圧留去して油状の標題化合物(3a)6
2mgを得た(収率85%)。
【0024】得られた化合物(3a)の物性値を示す。 性 状 : 油状物質 IR(cm−1) : 2988,1734,170
0,1390 〔α〕 : +67.0℃(cl.25,CHC
H−NMR(δppm)(CDCl,400MH
z):0.75,0.80(m,合わせて1H),1.
12(ddd,1H,J=4.5,4.5,9Hz),
1.45(s,9H),1.40〜1.65(m,6
H),1.70(dddd,1H,J=4.5,4.
5,7,9Hz),1.91,2.00(m,合わせて
1H),3.37(m,0.5H),3.67(s,3
H),3.79(m,1.5H),3.94(m,1
H)
【0025】実施例2.(4S,1’S,2’S)−N
−t−ブトキシカルボニル−4−(2−エトキシカルボ
ニルシクロプロピル)−2,2−ジメチル−1,3−オ
キサゾリジン(3b:式3においてR=エチル基の化合
物)の合成: ステップ1.(4S,1’S,2’R)−N−t−ブト
キシカルボニル−4−(2−エトキシカルボニルシクロ
プロピル)−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジ
ン(2b:式2においてR=エチル基の化合物)の合
成: 特開平1−93563号公報に記載の(2S,1’S,
2’R)−N−t−ブトキシカルボニル−2−(2−エ
トキシカルボニルシクロプロピル)グリシノール(1
b:式1においてR=エチル基の化合物)の100mg
(0.37mmol)のアセトン溶液(2ml)にカン
ファースルフォン酸(5mg)と2,2−ジメトキシプ
ロパン(2ml)を加え、70℃で3時間加熱した。室
温で飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで
抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留
去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(エーテル/ヘキサン=1/3)で精製し、標題化
合物(2b)117mgを得た(収率100%)。
【0026】得られた化合物(2b)の物性値を示す。 性 状 : 油状物質 IR(cm−1) : 2988,2944,173
0,1702,1390 〔α〕 : −55.5℃(c0.62.CHC
H−NMR(δppm)(CDCl,400MH
z):0.92(ddd,1H,J=5,5,7H
z),0.96(brs,1H),1.30(t,3
H,J=7Hz),1.43(s,9H),1.44〜
1.65(m,7H),1.86(ddd,1H,J=
5,5,8Hz),3.92d,1H,J=7.5H
z),4.00(d,1H,J=7.5Hz),4.1
6,4.19(q,合わせて1H,J=7Hz),4.
24(brs,1H)
【0027】ステップ2.(4S,1’S,2’S)−
N−t−ブトキシカルボニル−4−(2−エトキシカル
ボニルシクロプロピル)−2,2−ジメチル−1,3−
オキサゾリジン(3b)の合成: ステップ1.で得られた(4S,1’S,2’R)−N
−t−ブトキシカルボニル−4−(2−エトキシカルボ
ニルシクロプロピル)−2,2−ジメチル−1,3−オ
キサゾリジン(2b)75mg(0.24mmol)の
テトラヒドロフラン溶液(2ml)にKN(TMS)
(0.5Mトルエン溶液536μl,0.26mmo
l)を加え、−78℃で30分間、次いで−15℃で1
時間攪拌した。−78℃で酢酸(18μl)を加えて反
応を停止させ、0℃で飽和塩化アンモニウム水溶液を加
えて酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウム
で乾燥し、溶媒を減圧留去して油状の標題化合物(3
b)75mgを得た(収率100%)。
【0028】得られた化合物(3b)の物性値を示す。 性 状 : 油状物質 IR(cm−1) : 2988,2944,173
4,1700,1388 〔α〕 : +66.4℃(c1.25,CHC
H−NMR(δppm)(CDCl,400MH
z):0.78(m.1H),1.12(ddd,1
H,J=5,5,9Hz),1.23(t,3H,J=
7Hz),1.49(s,9H),1.44〜1.65
(m,6H),1.70(dddd,1H,J=4,
6.5,8.5,10.5Hz),1.89,2.00
(m,合わせて1H),3.36(m,0.5H),
3.65〜3.86(m,1.5H),3.94(m,
1H),4.14(1m,2H)
【0029】実施例で得られた(4S,1’S,2’
S)−N−t−ブトキシカルボニル−4−(2−低級ア
ルコキシカルボニルシクロプロピル)−2,2−ジメチ
ル−1,3−オキサゾリジン(3)は、公知の方法によ
り、オキサゾリジン環を開環した後、アミノ基を再保護
して、(2S,1’S,2’S)−N−t−ブトキシカ
ルボニル−2−(2−低級アルコキシカルボニルシクロ
プロピル)グリシノール(5)とすることができる。R
がエチル基の場合の合成例を参考例として例示する。
【0030】参考例:(2S,1’S,2’S)−N−
t−ブトキシカルボニル−2−(2−エトキシカルボニ
ルシクロプロピル)グリシノール(5b:式5において
R=エチル基の化合物)の合成: 実施例2で得られた(4S,1’S,2’S)−N−t
−ブトキシカルボニル−4−(2−エトキシカルボニル
シクロプロピル)−2,2−ジメチル−1,3−オキサ
ゾリジン(3b)77mg(0.24mmol)の塩化
メチレン溶液(2ml)にトリフロロ酢酸0.5mlを
加えて、室温で30分間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮
後、得られた残渣をエタノール(2ml)に溶かし、ト
リエチルアミンでpH9に調整した。これにジ−t−ブ
チルジカーボネート(83μl,0.36mmol)を
加えて、室温で18時間攪拌した。反応溶液に酢酸エチ
ルを加え、5%クエン酸水溶液、水で順次洗浄した後、
有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去して得
られた残渣をシリカゲルカラム(エーテル/ヘキサン=
3/2)で精製し、標題化合物(5b)52mg(79
%)を得た。
【0031】得られた化合物(5b)の物性値を示す。 性 状 : 油状物質 IR(cm−1) : 3372,2984,1712 〔α〕 : +72.9℃(c0.98,CHC
H−NMR(δppm)(CDCl,400MH
z):0.89(ddd,1H,J=4.5,6.5,
9.0Hz),1.20(ddd,1H,J=4.5,
4.5,9.0Hz),1.25(t,3H,J=7.
0Hz),1.45(s,9H),1.55(ddd
d,1H,J=4.5,6.5,9.0,9.0H
z),1.76(ddd,1H,J=4.5,4.5,
9.0Hz),2.40(brs,1H),3.15
(m,1H),3.68(m,1H),3.76(m,
1H),4.118(dq,1H,J=7.0,11H
z),4.120(dq,1H,J=7.0,11H
z)
【0032】得られたグリシノール体(5b)からは、
特開平1−93563号公報に記載の方法で、容易にC
CG−I(4)に導くことができる。またRがメチル基
であるグリシノール体(5a:式5でRがメチル基の化
合物)の場合も同様に容易にCCG−I(4)に導くこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、グルタミン酸レセプタ
ーのアゴニストであるCCG−I(4)の合成中間体で
ある(4S,1’S,2’S)−N−t−ブトキシカル
ボニル−4−(2−低級アルコキシカルボニルシクロプ
ロピル)−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン
(3)を、比較的大量に得られる(2S,1’S,2’
R)−N−t−ブトキシカルボニル−2−(2−低級ア
ルコキシカルボニルシクロプロピル)グリシノール
(1)を出発原料にして、(4S,1’S,2’R)−
N−t−ブトキシカルボニル−4−(2−低級アルコキ
シカルボニルシクロプロピル)−2,2−ジメチル−
1,3−オキサゾリジン(2)を経由して高収量で立体
選択的に得ることができる。
【0035】この(4S,1’S,2’S)オキサゾリ
ジン誘導体(3)は、公知の方法によりCCG−I
(4)に導くことができるので、本発明は、グルタミン
酸レセプターのアゴニストであるCCG−I(4)の大
量合成を可能にするものであり、グルタミン酸レセプタ
ーの研究に寄与するばかりか、グルタミン酸レセプター
のアゴニスト、医薬としての開発に寄与するものであ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】得られた化合物(2a)の物性値を示す。 性 状 : 油状物質 IR(cm−1) : 2984,1734,170
2,1390 〔α〕 : −82.1(c1.20,CHC
H−NMR(δppm)(CDCl,400MH
z):0.94(m,2H),1.43(S,9H),
1.4〜1.7(m,6H),1.88(ddd,1
H,J=6,8,8Hz),3.74(s,3H),
3.91(d,1H,J=7.5Hz),3.99
(m,1H),4.00(dd,1H,J=5,7・5
Hz)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】得られた化合物(3a)の物性値を示す。 性 状 : 油状物質 IR(cm−1) : 2988,1734,170
0,1390 〔α〕 : +67.0(c1.25,CHC
H−NMR(δppm)(CDCl,400MH
z):0.75,0.80(m,合わせて1H),1.
12(ddd,1H,J=4.5,4.5,9Hz),
1.45(s,9H),1.40〜1.65(m,6
H),1.70(dddd,1H,J=4.5,4.
5,7,9Hz),1.91,2.00(m,合わせて
1H),3.37(m,0.5H),3.67(s,3
H),3.79(m,1.5H),3.94(m,1
H)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】得られた化合物(2b)の物性値を示す。 性 状 : 油状物質 IR(cm−1) : 2988,2944,173
0,1702,1390 〔α〕−53.5°(C0.62,CHC
H−NMR(δppm)(CDCl,400MH
z):0.92(ddd,1H,J=5,5,7H
z),0.96(brs,1H),1.30(t,3
H,J=7Hz),1.43(s,9H),1.44〜
1.65(m,7H),1.86(ddd,1H,J=
5,5,8Hz),3.92(d,1H,J=7.5H
z),4.00(d,1H,J=7.5Hz),4.1
6,4.19(q,合わせて1H,J=7Hz),4.
24(brs,1H)
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】得られた化合物(3b)の物性値を示す。 性 状 : 油状物質 IR(cm−1) : 2988,2944,173
4,1700,1388 〔α〕 : +66.4(c1.25,CHC
H−NMR(δppm)(CDCl,400MH
z):0.78(m.1H),1.12(ddd,1
H,J=5,5,9Hz),1.23(t,3H,J=
7Hz),1.49(s,9H),1.44〜1.65
(m,6H),1.70(dddd,1H,J=4,
6.5,8.5,10.5Hz),1.89,2.00
(m,合わせて1H),3.36(m,0.5H),
3.65〜3.86(m,1.5H),3.94(m,
1H),4.14(,2H)
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】得られた化合物(5b)の物性値を示す。 性 状 : 油状物質 IR(cm−1) : 3372,2984,1712 〔α〕 : +72.9(c0.98,CHC
H−NMR(δppm)(CDCl,400MH
z):0.89(ddd,1H,J=4.5,6.5,
9.0Hz),1.20(ddd,1H,J=4.5,
4.5,9.0Hz),1.25(t,3H,J=7.
0Hz),1.45(s,9H),1.55(ddd
d,1H,J=4.5,6.5,9.0,9.0H
z),1.76(ddd,1H,J=4.5,4.5,
9.0Hz),2.40(brs,1H),3.15
(m,1H),3.68( m,1H),3.76
(m,1H),4.118(dq,1H,J=7.0,
11Hz),4.120(dq,1H,J=7.0,1
1Hz)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中、Bocはt−ブトキシカルボニル基を示し、R
    は低級アルキル基を示す)で示される(2S,1’S,
    2’R)−N−t−ブトキシカルボニル−2−(2−低
    級アルコキシカルボニルシクロプロピル)グリシノール
    (1)に、酸存在下に2,2−ジメトキシプロパンを反
    応させることによりオキサゾリジン環を閉環させて、式
    (2) 【化2】 (式中、BocおよびRは上記に同じ)で示される(4
    S,1’S,2’R)−N−t−ブトキシカルボニル−
    4−(2−低級アルコキシカルボニルシクロプロピル)
    −2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジンとし、こ
    れを強塩基で処理することにより2’位の立体配置を変
    換させることを特徴とする、式(3) 【化3】 (式中、BocおよびRは上記に同じ)で示される(4
    S,1’S,2’S)−N−t−ブトキシカルボニル−
    4−(2−低級アルコキシカルボニルシクロプロピル)
    −2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジンの製造方
    法。
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