JPH06256078A - 無機質コーティング剤を施したmim用セッター材料及びその製造方法 - Google Patents
無機質コーティング剤を施したmim用セッター材料及びその製造方法Info
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- JPH06256078A JPH06256078A JP4298897A JP29889792A JPH06256078A JP H06256078 A JPH06256078 A JP H06256078A JP 4298897 A JP4298897 A JP 4298897A JP 29889792 A JP29889792 A JP 29889792A JP H06256078 A JPH06256078 A JP H06256078A
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- Japan
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- setter
- mim
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- setter material
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】MIM(金属粉末射出成形法)用セッター材料
を改良し、MIM用原料に対する耐反応性に優れた表面
特性を具有せしめ、また、加工性が良好で軽量で耐熱性
及び耐熱衝撃性にも優れたMIM用セッター材料並びに
その製造方法を提供する提供する。 【構成】MIM用セッター材料の表面に、ジルコニア系
材料と結合剤とを混合した無機質コーティング剤を施す
もので、セッター基材としてはカーボン質セッター材
料、結合剤としては高温下において難分解性を有し18
〜400℃で乾燥する無機質ポリマーの使用が好まし
く、ジルコニア材料を微粉砕、分級してなるセラミック
ス粒子骨材と、無機質ポリマーからなる結合剤とを混合
したコーティング剤をカーボン質セッター材料上にコー
ティングし、18〜400℃で乾燥することによって製
造され得る。
を改良し、MIM用原料に対する耐反応性に優れた表面
特性を具有せしめ、また、加工性が良好で軽量で耐熱性
及び耐熱衝撃性にも優れたMIM用セッター材料並びに
その製造方法を提供する提供する。 【構成】MIM用セッター材料の表面に、ジルコニア系
材料と結合剤とを混合した無機質コーティング剤を施す
もので、セッター基材としてはカーボン質セッター材
料、結合剤としては高温下において難分解性を有し18
〜400℃で乾燥する無機質ポリマーの使用が好まし
く、ジルコニア材料を微粉砕、分級してなるセラミック
ス粒子骨材と、無機質ポリマーからなる結合剤とを混合
したコーティング剤をカーボン質セッター材料上にコー
ティングし、18〜400℃で乾燥することによって製
造され得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機質コーティング剤
を施したMIM用セッター材料及びその製造方法に関す
るもので、さらに詳しくは、粉末冶金加工技術分野の一
つである金属射出成型(MIM:Metal Inje
ction Mold)製造技術に用いる耐反応性並び
に耐熱衝撃性に優れたセッター材料に関するものであ
る。
を施したMIM用セッター材料及びその製造方法に関す
るもので、さらに詳しくは、粉末冶金加工技術分野の一
つである金属射出成型(MIM:Metal Inje
ction Mold)製造技術に用いる耐反応性並び
に耐熱衝撃性に優れたセッター材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】MIM(金属粉末射出成形法)は、ステ
ンレス、チタン、銅などの金属粉末にバインダーを混
ぜ、金型で射出成型し、焼結・脱バインダーして三次元
複雑形状の金属部品を高精度、低価格で成型加工する技
術であり、その利用分野は、時計部品を始め、OA機器
のギア、光ファイバーを接続するコネクター部品などの
電子部品、医療機器、一般産業機械部品等の多岐に亘っ
ている。
ンレス、チタン、銅などの金属粉末にバインダーを混
ぜ、金型で射出成型し、焼結・脱バインダーして三次元
複雑形状の金属部品を高精度、低価格で成型加工する技
術であり、その利用分野は、時計部品を始め、OA機器
のギア、光ファイバーを接続するコネクター部品などの
電子部品、医療機器、一般産業機械部品等の多岐に亘っ
ている。
【0003】MIMの製造プロセスにおける課題の一つ
として、最終工程の焼成工程に用いられるセッター材料
の選択があげられる。現状では一般的なアルミナ質もし
くはカーボン質セッター材料が用いられている。焼結工
程は、一般に真空または不活性ガス雰囲気中で行われ、
焼結されるものは、微小部品で、かつ複雑な形状を有す
るものが多いので生産性を考慮した場合、広い面積(2
50mm角以上)を有し、軽量で、かつ、その使用温度
(最高約1400℃、保持時間:1〜2時間)で繰り返
し使用されても熱衝撃による亀裂等の破損や反り等の軟
化が生じないこと、並びに焼結される部品と反応しない
ことが望まれている。
として、最終工程の焼成工程に用いられるセッター材料
の選択があげられる。現状では一般的なアルミナ質もし
くはカーボン質セッター材料が用いられている。焼結工
程は、一般に真空または不活性ガス雰囲気中で行われ、
焼結されるものは、微小部品で、かつ複雑な形状を有す
るものが多いので生産性を考慮した場合、広い面積(2
50mm角以上)を有し、軽量で、かつ、その使用温度
(最高約1400℃、保持時間:1〜2時間)で繰り返
し使用されても熱衝撃による亀裂等の破損や反り等の軟
化が生じないこと、並びに焼結される部品と反応しない
ことが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現状用いられ
ている既存のアルミナ質セッター材料もしくはカーボン
質セッター材料では次の点で問題がある。
ている既存のアルミナ質セッター材料もしくはカーボン
質セッター材料では次の点で問題がある。
【0005】アルミナ質セッター材料は、250mm角
以上のセッターとした場合、使用温度:約1200〜1
400℃における耐熱衝撃性、使用後の荷重軟化、並び
にコスト面で問題がある。また、複雑な形状の金属部品
材料を焼成する場合には、焼結後の部品の反り、歪み等
を無くすために、あらかじめセッター形状をその金属部
品形状に合わせて加工する必要があり、この場合アルミ
ナ質セッターは硬度が高くその加工性においても難があ
る。
以上のセッターとした場合、使用温度:約1200〜1
400℃における耐熱衝撃性、使用後の荷重軟化、並び
にコスト面で問題がある。また、複雑な形状の金属部品
材料を焼成する場合には、焼結後の部品の反り、歪み等
を無くすために、あらかじめセッター形状をその金属部
品形状に合わせて加工する必要があり、この場合アルミ
ナ質セッターは硬度が高くその加工性においても難があ
る。
【0006】カーボン質セッター材料では、その大き
さ、重量、加工性並びに耐熱衝撃性においては問題ない
が、最もMIMとして需要の多いステンレス鋼の焼成に
用いた場合、その材料中に含まれるクロム等とカーボン
が反応し、各種炭化物(例:23Cr+6C→Cr23C
6 、融点:1518℃)を生成し、製品の変質並びにカ
ーボン質セッター表面に欠損が生じ問題となる。
さ、重量、加工性並びに耐熱衝撃性においては問題ない
が、最もMIMとして需要の多いステンレス鋼の焼成に
用いた場合、その材料中に含まれるクロム等とカーボン
が反応し、各種炭化物(例:23Cr+6C→Cr23C
6 、融点:1518℃)を生成し、製品の変質並びにカ
ーボン質セッター表面に欠損が生じ問題となる。
【0007】すなわち、アルミナ質あるいはカーボン質
セッター材料単体においては、それぞれの材質の限界が
あり、MIM用セッター材料として最適とはいえなかっ
たのである。特に、セッター材料表面とMIM用原料と
の反応性の問題は製品の質にも影響を与え、また、セッ
ターの耐久性にも関係するところから重要な問題点であ
り、耐反応性に優れたセッター材料の開発が嘱望されて
いたのである。
セッター材料単体においては、それぞれの材質の限界が
あり、MIM用セッター材料として最適とはいえなかっ
たのである。特に、セッター材料表面とMIM用原料と
の反応性の問題は製品の質にも影響を与え、また、セッ
ターの耐久性にも関係するところから重要な問題点であ
り、耐反応性に優れたセッター材料の開発が嘱望されて
いたのである。
【0008】そこで、本発明の目的とするところは、M
IM用原料に対する耐反応性に優れた表面特性を有する
MIM用セッター材料を提供するところにある。
IM用原料に対する耐反応性に優れた表面特性を有する
MIM用セッター材料を提供するところにある。
【0009】さらにまた他の目的とするところは、耐反
応性に優れた表面特性を有するとともに、加工性が良好
で軽量で耐熱性及び耐熱衝撃性にも優れたMIM用セッ
ター材料を提供するところにあり、また、このセッター
材料を効率良く安定して得る製造方法を提供するところ
にある。
応性に優れた表面特性を有するとともに、加工性が良好
で軽量で耐熱性及び耐熱衝撃性にも優れたMIM用セッ
ター材料を提供するところにあり、また、このセッター
材料を効率良く安定して得る製造方法を提供するところ
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため鋭意
検討を重ねた結果、ジルコニア系セラミック材料を微粉
砕、分級してなる粒子骨材は、ステンレス、チタン、銅
などからなる金属部品材料に対して高温域で反応しにく
いという知見に基づき、このセラミック骨材粒子をコー
ティング剤として使用することにより耐反応性に優れた
表面特性を有するMIM用セッター材料を得たものであ
る。
検討を重ねた結果、ジルコニア系セラミック材料を微粉
砕、分級してなる粒子骨材は、ステンレス、チタン、銅
などからなる金属部品材料に対して高温域で反応しにく
いという知見に基づき、このセラミック骨材粒子をコー
ティング剤として使用することにより耐反応性に優れた
表面特性を有するMIM用セッター材料を得たものであ
る。
【0011】すなわち、本発明は、ジルコニアを10重
量%以上含むジルコニア系材料の1種もしくは2種以上
と結合剤とを混合してなる無機質コーティング剤を施し
たMIM用セッター材料を特徴とするものである。
量%以上含むジルコニア系材料の1種もしくは2種以上
と結合剤とを混合してなる無機質コーティング剤を施し
たMIM用セッター材料を特徴とするものである。
【0012】ジルコニア系材料としては、アルミナ−ジ
ルコニア、ジルコニア−ムライト、ジルコニア−チタニ
ア、ジルコニア−カルシア、ジルコニア−マグネシア及
びジルコニア−イットリアの群から選ばれた1種もしく
2種以上が使用できる。
ルコニア、ジルコニア−ムライト、ジルコニア−チタニ
ア、ジルコニア−カルシア、ジルコニア−マグネシア及
びジルコニア−イットリアの群から選ばれた1種もしく
2種以上が使用できる。
【0013】なお、天然材料として産するジルコニア−
シリカ系のジルコンは、ジルコニアを67重量%含んで
いるが、約1500℃付近からジルコニアとシリカに分
解し始め、低融点のシリカと金属材料が反応する恐れが
あるため好ましくない。
シリカ系のジルコンは、ジルコニアを67重量%含んで
いるが、約1500℃付近からジルコニアとシリカに分
解し始め、低融点のシリカと金属材料が反応する恐れが
あるため好ましくない。
【0014】このようなセラミックス粒子骨材を結合剤
と混合してなるコーティング剤は、塗布法、スプレー
法、ディッピング法、スクリーン印刷等によりカーボン
質セッター材料上に効率良くコーティングできる。
と混合してなるコーティング剤は、塗布法、スプレー
法、ディッピング法、スクリーン印刷等によりカーボン
質セッター材料上に効率良くコーティングできる。
【0015】このコーティング剤を施すセッター基材と
しては、加工性が良好で、軽量であり、また耐熱性及び
耐熱衝撃性に優れているカーボン質セッター材料が最適
であり、両者の組み合わせにより、前記アルミナ質セッ
ター材料及びカーボン質セッター材料単体における問題
点をことごとく解消することができる。また、結合剤と
しては、高温下において難分解性を有するのはもちろ
ん、400℃以下で反応性を有し、18〜400℃で乾
燥する無機質ポリマーの使用が望まれる。基材に用いる
セッター材料の材質がカーボン質である場合、400℃
以上の温度で乾燥等の処理を行うと、雰囲気調整のなさ
れていない乾燥炉、焼成炉等を用いて処理した場合、酸
化消耗する恐れがあるためである。
しては、加工性が良好で、軽量であり、また耐熱性及び
耐熱衝撃性に優れているカーボン質セッター材料が最適
であり、両者の組み合わせにより、前記アルミナ質セッ
ター材料及びカーボン質セッター材料単体における問題
点をことごとく解消することができる。また、結合剤と
しては、高温下において難分解性を有するのはもちろ
ん、400℃以下で反応性を有し、18〜400℃で乾
燥する無機質ポリマーの使用が望まれる。基材に用いる
セッター材料の材質がカーボン質である場合、400℃
以上の温度で乾燥等の処理を行うと、雰囲気調整のなさ
れていない乾燥炉、焼成炉等を用いて処理した場合、酸
化消耗する恐れがあるためである。
【0016】このようなセッター材料は、ジルコニアを
10重量%以上含むジルコニア材料の1種もしくは2種
以上を微粉砕、分級してなるセラミックス粒子骨材と、
無機質ポリマーからなる結合剤とを混合したコーティン
グ剤をカーボン質セッター材料上にコーティングし、1
8〜400℃で乾燥することによって、効率よく安定し
て得られる。
10重量%以上含むジルコニア材料の1種もしくは2種
以上を微粉砕、分級してなるセラミックス粒子骨材と、
無機質ポリマーからなる結合剤とを混合したコーティン
グ剤をカーボン質セッター材料上にコーティングし、1
8〜400℃で乾燥することによって、効率よく安定し
て得られる。
【0017】ジルコニアを10重量%以上含むジルコニ
ア系材料の製造方法としては、一般的な焼成法、焼結法
または電融法のいずれでも良く、特に電融法は量産化並
びに結晶の大きさ等を容易に制御できる点から望まし
い。ジルコニアを含まない他の酸化物、つまり、アルミ
ナ、チタニア、シリカ、カルシア、マグネシア、クロミ
ア等の1種または2種以上からなる酸化物材料も一部の
金属材料を焼結する場合には使用可能であるが、ジルコ
ニアを10重量%以上含むジルコニア系材料に比べてそ
の性能は低下する。
ア系材料の製造方法としては、一般的な焼成法、焼結法
または電融法のいずれでも良く、特に電融法は量産化並
びに結晶の大きさ等を容易に制御できる点から望まし
い。ジルコニアを含まない他の酸化物、つまり、アルミ
ナ、チタニア、シリカ、カルシア、マグネシア、クロミ
ア等の1種または2種以上からなる酸化物材料も一部の
金属材料を焼結する場合には使用可能であるが、ジルコ
ニアを10重量%以上含むジルコニア系材料に比べてそ
の性能は低下する。
【0018】
【作用】ジルコニアは、単独では1100℃付近で、単
斜晶ジルコニア、正方晶ジルコニアの変態があり、この
変態による体積変化は約7%と極めて大きいために単独
の使用は困難であるが、ZrO2 にCaO、MgO、T
iO2 、Y2 O3 などを添加した安定化ジルコニアは、
この相転移による体積変化を防止でき、ジルコニア本来
の特性である高融点、化学的安定性、金属に対する耐食
性、耐摩耗性に優れている。また、ZrO2 −Al2 O
2 、ZrO2 −3Al2 O2 ・2SiO2(ムライト)
系材料は微細な結晶構造を取りその強度も向上する。従
って、このジルコニアを10重量%以上含むジルコニア
系材料の1種もしくは2種以上と結合剤とを混合してな
る無機質コーティング剤を施したMIM用セッター材料
は、耐熱性、耐反応性に優れた表面特性を有しており、
製品の変質を防止し得るとともにセッターの耐久性も向
上する。
斜晶ジルコニア、正方晶ジルコニアの変態があり、この
変態による体積変化は約7%と極めて大きいために単独
の使用は困難であるが、ZrO2 にCaO、MgO、T
iO2 、Y2 O3 などを添加した安定化ジルコニアは、
この相転移による体積変化を防止でき、ジルコニア本来
の特性である高融点、化学的安定性、金属に対する耐食
性、耐摩耗性に優れている。また、ZrO2 −Al2 O
2 、ZrO2 −3Al2 O2 ・2SiO2(ムライト)
系材料は微細な結晶構造を取りその強度も向上する。従
って、このジルコニアを10重量%以上含むジルコニア
系材料の1種もしくは2種以上と結合剤とを混合してな
る無機質コーティング剤を施したMIM用セッター材料
は、耐熱性、耐反応性に優れた表面特性を有しており、
製品の変質を防止し得るとともにセッターの耐久性も向
上する。
【0019】このようなコーティング剤をカーボン質セ
ッター材料に施せば、両者の特性が生かされ、加工性が
良好で、軽量であり、また耐熱性及び耐熱衝撃性に優れ
るとともに、MIM原料に対する耐反応性に優れ、製品
に変質をもたらさないセッター材料を提供することがで
きる。
ッター材料に施せば、両者の特性が生かされ、加工性が
良好で、軽量であり、また耐熱性及び耐熱衝撃性に優れ
るとともに、MIM原料に対する耐反応性に優れ、製品
に変質をもたらさないセッター材料を提供することがで
きる。
【0020】また、その製造方法も選定したセラミック
ス粒子骨材を結合剤と混合してセッター材料上にコーテ
ィングし、乾燥するだけで良く、複雑な工程を必要とせ
ず、効率よく安定して所望とするセッター材料を得るこ
とができる。
ス粒子骨材を結合剤と混合してセッター材料上にコーテ
ィングし、乾燥するだけで良く、複雑な工程を必要とせ
ず、効率よく安定して所望とするセッター材料を得るこ
とができる。
【0021】
【実施例】セラミック粒子骨材として、表1に示す材料
(電融粉砕品、#325F:約50μm下)を100
部、結合剤として複合リン酸塩からなる無機質ポリマ
ー:タキ化学(株)製アシドホス37を200部と金属
塩フィラー(アルミナ−マグネシア粉末)250部とを
混合しコーティング剤を得た。また、同様の手法で表1
に示す比較例11、12も得た。
(電融粉砕品、#325F:約50μm下)を100
部、結合剤として複合リン酸塩からなる無機質ポリマ
ー:タキ化学(株)製アシドホス37を200部と金属
塩フィラー(アルミナ−マグネシア粉末)250部とを
混合しコーティング剤を得た。また、同様の手法で表1
に示す比較例11、12も得た。
【0022】
【表1】 これらのコーティング剤を容器にとり、あらかじめサン
ドペーパーで前処理を施したカーボン質セッター(25
0mm角、厚さ:5mm)を10-1〜10-3Torr真
空下にてディッピング(浸せき)し、引き上げた後、1
50℃で2時間乾燥し、コーティング膜厚:50μmの
セッター材料を得た。
ドペーパーで前処理を施したカーボン質セッター(25
0mm角、厚さ:5mm)を10-1〜10-3Torr真
空下にてディッピング(浸せき)し、引き上げた後、1
50℃で2時間乾燥し、コーティング膜厚:50μmの
セッター材料を得た。
【0023】これらのセッター材料と焼成される金属部
品材料との反応性を確認するために次の金属部品材料を
あらかじめ準備した。
品材料との反応性を確認するために次の金属部品材料を
あらかじめ準備した。
【0024】金属部品の材質:SUS−304 (組成:Fe−18%Cr−10%Ni−1.0%Mn
−0.5Si) 金属部品の形状:20mm(径)×2mm(厚さ) この金属部品材料を100個、カーボンセッター上に置
き、Ar雰囲気焼成炉を用い、焼成温度:1200℃、
保持時間:2時間、昇降温速度200℃/時間で焼成し
た。
−0.5Si) 金属部品の形状:20mm(径)×2mm(厚さ) この金属部品材料を100個、カーボンセッター上に置
き、Ar雰囲気焼成炉を用い、焼成温度:1200℃、
保持時間:2時間、昇降温速度200℃/時間で焼成し
た。
【0025】焼成終了後、金属部品の外観を検査し不良
品の個数を確認した。不良品の発生が確認できなかった
セッターについては引き続き同一の条件で金属部品の焼
成を繰り返し不良品が発生、もしくはセッター並びにセ
ッター表面が損傷に至るまで試験を繰り返した。なお、
試験回数は最高10回とした。
品の個数を確認した。不良品の発生が確認できなかった
セッターについては引き続き同一の条件で金属部品の焼
成を繰り返し不良品が発生、もしくはセッター並びにセ
ッター表面が損傷に至るまで試験を繰り返した。なお、
試験回数は最高10回とした。
【0026】表1に焼成試験結果並びに試験終了後の外
観を示す。また、比較例として、セラミックコーティン
グ処理を施していない従来のアルミナ質及びカーボン質
セッター材料(形状は前記セッターと同じ)についても
同一の試験を行った。比較例13、14としてその結果
を示す。
観を示す。また、比較例として、セラミックコーティン
グ処理を施していない従来のアルミナ質及びカーボン質
セッター材料(形状は前記セッターと同じ)についても
同一の試験を行った。比較例13、14としてその結果
を示す。
【0027】本発明実施品は、表1に示したように、比
較例と比べて焼成試験後の金属部品材料の不良率(反応
が生じた部品数)が著しく減少する。また、セッターの
外観性状においても損傷は認められず耐久性も向上して
いる。
較例と比べて焼成試験後の金属部品材料の不良率(反応
が生じた部品数)が著しく減少する。また、セッターの
外観性状においても損傷は認められず耐久性も向上して
いる。
【0028】
【発明の効果】以上の通り、この発明に係る無機質コー
ティング剤を施したMIM用セッター材料は、耐反応性
に優れた表面特性を有しており、製品の品質を向上し得
るとともにセッターの耐久性も向上し得るものである。
特にセッター基材としてカーボン質セッター基材を用い
た場合、加工性が良好で、軽量であり、また耐熱性及び
耐熱衝撃性にも優れMIM製造技術に用いるセッター材
料として最適のものを提供し得るものである。
ティング剤を施したMIM用セッター材料は、耐反応性
に優れた表面特性を有しており、製品の品質を向上し得
るとともにセッターの耐久性も向上し得るものである。
特にセッター基材としてカーボン質セッター基材を用い
た場合、加工性が良好で、軽量であり、また耐熱性及び
耐熱衝撃性にも優れMIM製造技術に用いるセッター材
料として最適のものを提供し得るものである。
【0029】また、本発明の製造方法によれば、このよ
うなセッター材料を効率良く安定して提供し得るもの
で、MIM製造技術における焼成工程において大幅な改
善を図ることができる。
うなセッター材料を効率良く安定して提供し得るもの
で、MIM製造技術における焼成工程において大幅な改
善を図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/48 C (72)発明者 藤田 洪太郎 大阪府吹田市昭和町5番5号 日本特殊セ ラミック株式会社内 (72)発明者 武野 茂樹 大阪府吹田市昭和町5番5号 日本特殊セ ラミック株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 ジルコニアを10重量%以上含むジルコ
ニア系材料の1種もしくは2種以上と結合剤とを混合し
てなる無機質コーティング剤を施したMIM用セッター
材料。 - 【請求項2】 ジルコニア系材料が、アルミナ−ジルコ
ニア、ジルコニア−ムライト、ジルコニア−チタニア、
ジルコニア−カルシア、ジルコニア−マグネシア及びジ
ルコニア−イットリアの群から選ばれた1種もしく2種
以上である請求項1記載の無機質コーティング剤を施し
たMIM用セッター材料。 - 【請求項3】 結合剤として、400℃以下で反応性を
有し、高温下において難分解性の無機質ポリマーを用い
ることを特徴とする請求項1記載の無機質コーティング
剤を施したMIM用セッター材料。 - 【請求項4】 セッター基材として、軽量かつ耐熱性に
優れたカーボン質セッター材料を用いることを特徴とす
る請求項1または3記載の無機質コーティング剤を施し
たMIM用セッター材料。 - 【請求項5】 ジルコニアを10重量%以上含むジルコ
ニア材料の1種もしくは2種以上を微粉砕、分級してな
るセラミックス粒子骨材と、無機質ポリマーからなる結
合剤とを混合したコーティング剤をカーボン質セッター
材料上にコーティングし、18〜400℃で乾燥するこ
とを特徴とする無機質コーティング剤を施したMIM用
セッター材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4298897A JPH06256078A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | 無機質コーティング剤を施したmim用セッター材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4298897A JPH06256078A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | 無機質コーティング剤を施したmim用セッター材料及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06256078A true JPH06256078A (ja) | 1994-09-13 |
Family
ID=17865576
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4298897A Pending JPH06256078A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | 無機質コーティング剤を施したmim用セッター材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06256078A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009040668A (ja) * | 2007-08-13 | 2009-02-26 | Mitsubishi Materials Corp | 焼結用セッター及び焼結体の製造方法 |
CN112553565A (zh) * | 2020-11-13 | 2021-03-26 | 厦门金鹭特种合金有限公司 | 一种硬质合金压制品烧结用隔层 |
-
1992
- 1992-11-09 JP JP4298897A patent/JPH06256078A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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