JPH06255270A

JPH06255270A - 熱転写受容シート

Info

Publication number: JPH06255270A
Application number: JP5046797A
Authority: JP
Inventors: Toshihiro Minato; 敏宏湊; Shigeo Hayashi; 滋雄林; Yukio Kusaka; 幸雄日下
Original assignee: New Oji Paper Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd
Priority date: 1993-03-08
Filing date: 1993-03-08
Publication date: 1994-09-13
Anticipated expiration: 2015-04-04
Also published as: JP3028015B2

Abstract

(57)【要約】【目的】表面反射特性の違いにより表裏の区別が容易
であり、かつインキリボンとの融着を防止できる熱転写
受容シートを提供する。【構成】シート状支持体の一面上に形成され、かつ染
料染着性樹脂を主成分として含む染料受容層と、シート
状支持体の他の側の面上に形成された裏面層とを有し、
前記染料受容層の表面の表面反射特性を示すＪＩＳ−Ｚ
８７３０により規定されたｂ値と前記裏面層の表面の前
記ｂ値との差が３．０以上であり、かつ前記裏面層がシ
リコーン基含有ブロック共重合体を主成分として含むこ
とを特徴とする熱転写受容シート。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、昇華性染料を熱により
転写することにより、染着画像を形成するプリンター用
の熱転写受容シート（以下、単に受容シートとする。）
に関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明
は、受容シートの表面と裏面の表面反射特性の差によ
り、目視で受容シートの表裏が判別でき、それによりプ
リンター等に受容シートを装着する際、誤って表裏を逆
にすることを防止でき、又表裏を間違えた場合でもイン
キリボンの受容シートへの融着を防止できる受容シート
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、サーマルプリンター、特に鮮明な
フルカラー画像がプリント可能な、染料熱転写プリンタ
ーが注目されている。染料熱転写プリンターは、昇華性
染料層を含むインキリボンに、受容シートの染料受容層
を重ね合わせ、サーマルヘッドから供給される熱によ
り、昇華染料層の主要箇所の染料を所要濃度だけ染料受
容層上に転写して画像を形成するものである。

【０００３】このようなサーマルプリンターにより高画
質の印画を高速で受容シート上に転写形成するために
は、シート状支持体の上に、昇華性染料に染着され易い
樹脂を主成分とする染料受容層を設けた受容シートが使
用される。そして、この受容シートの裏面（染料受容層
を設けた面とは反対側の面）には、一般に、走行性改
善、帯電防止、受容シート同士の滑り性改善等の目的で
裏面層が設けられている。

【０００４】このような受容シートをプリンターに装着
する場合に、若し、その表裏を間違えて装着すると、受
容シートの裏面がインキリボンのバインダーと融着を起
こし、この為受容シートの走行に重大なトラブルを生じ
る。そのため従来は、受容シートの裏面に光学的あるい
は磁気的に読み取り可能な検知マークを設け、目視で表
裏の判別をするほか、受容シートの表裏が逆の場合には
プリンターの内部のセンサーがマークを検知し、プリン
トせずに受容シートを排出し、その融着を防止してい
た。しかしながら、受容シートは枚葉で使用されること
が多く、また、マークの位置が大幅にずれるとセンサー
が検知できないため、マーク位置のずれの許容範囲には
１〜２mmという精度が要求される。この為、連続的に検
知マークの設けられたロール状の受容シートをマークが
適正な位置になるように裁断するためには、特別な裁断
機が必要であった。

【０００５】また、従来の染料受容層は光沢度の高い物
が主流であり、光沢度差で表裏を区別することが可能で
あったが、最近は銀塩写真のように光沢度の低いマット
調の染料受容層も求められている。低光沢度の染料受容
層では光沢度の差により表裏を判別することは困難であ
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の受容シ
ートの有する前述の問題点を解消し、受容シートの表面
と裏面の表面反射特性の差により目視で受容シートの表
裏が判別でき、また万が一表裏を間違えた場合も、イン
キリボンの受容シートへの融着を防止する受容シートを
提供しようとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の受容シートは、
シート状支持体とこのシート状支持体の一表面上に形成
され、かつ染料染着性樹脂を主成分として含む染料受容
層と、シート状支持体の裏面（染料受容層を設けた面と
は反対側の面）上に形成された裏面層を有し、前記染料
受容層の表面の表面反射特性を示すＪＩＳ−Ｚ８７３０
によって規定されたｂ値と前記裏面層の表面の前記ｂ値
との差が３．０以上であり、かつ前記裏面層がシロキサ
ン基含有セグメントを含むシリコーンブロック共重合体
を主成分として含むことを特徴とするものである。

【０００８】すなわち、本発明の受容シートは、染料受
容層側と裏面層側の間に表面反射特性の差をつけること
によりその表裏の区別を容易にし、受容シートの表裏を
間違えることを防止し、更に裏面層に離型性を持たせる
ことにより、裏面をプリントした際も、インキリボンと
裏面層との融着を防止し、従来行なわれていた、受容シ
ートの裏面に検知マークを設ける必要がなくなるもので
ある。

【０００９】

【作用】図１に示すように、本発明の受容シートは、シ
ート状支持体１と、その表面上に、染料を受容してプリ
ント画像を形成する染料受容層２と、前記染料受容層が
設けられる面と反対側に設けられた裏面層３とからなる
ものである。

【００１０】本発明に用いられるシート状支持体として
は、コート紙、アート紙、上質紙等の紙基材、ポリエチ
レン等の樹脂を紙基材の表裏にラミネートしたラミネー
ト紙、ポリエステル、ナイロン、ポリスチレンおよびポ
リオレフィン（例えばポリプロピレン）のフィルムや、
あるいはポリオレフィン樹脂と無機顔料を主成分とする
２軸延伸した、空隙を有する多層構造のフィルム等が例
示される。さらに、これらの紙、フィルムを適宜貼合わ
せて積層構造にしたものも使用できる。本発明に用られ
るシート状支持体の厚さは２０〜３００μｍが好まし
い。それは、厚さが２０μｍ以下であると、その機械的
強度が不十分となり、受容シートの硬さ、および変形に
対する反発力が不十分となり、印画の際に生じるカール
を十分に防止できないことがあるからである。また３０
０μｍを越えると、得られる受容シートの厚さが過大に
なるからである。すなわち、所定容積のプリンターで
は、受容シート収容容積に限度があり、従って厚さの増
大は、プリンター収容枚数の低下をまねいたり、あるい
は、プリンターの容積を大きくし、プリンターのコンパ
クト化が困難になることがあるからである。

【００１１】本発明の受容シートにおいてシート状支持
体の一表面上に設けられる染料受容層は、インキリボン
から転写される昇華性染料によって染着される染料染着
性樹脂を主成分として含有する。このような染着性樹脂
としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、
塩化ビニル共重合体、セルロース誘導体等が例示され
る。本発明の受容シートの染料受容層の厚さは、１〜１
０μｍが好ましく、より好ましくは２〜７μｍである。
染料受容層が薄過ぎると画像が劣化したり、プリント面
の光沢が低下する等の欠点があり、また厚すぎると、効
果が飽和し、不経済であるばかりでなくプリント濃度が
低くなることがある。

【００１２】本発明の受容シートの染料受容層には、プ
リントの際に、サーマルヘッドの加熱によるインキリボ
ンとの融着を防ぐ目的で、樹脂の架橋剤や、滑り剤、剥
離剤等を必要に応じて添加することが好ましい。また、
必要に応じ、紫外線吸収剤、酸化防止剤、セラミックの
微粒子等の顔料などその他の添加剤を加えてもよい。

【００１３】本発明の受容シートには、シート状支持体
の、染料受容層が設けられる面とは反対の面に、離型性
を有する裏面層が設けられる。裏面層に離型性を持たせ
るためには、裏面層の主成分が、シロキサン基含有重合
体を含むブロック共重合体であることが必要である。単
に離型性を持たせる方法としては、離型性グラフト共重
合体を用いる方法や、シリコーン化合物、フッ素化合
物、リン酸エステル化合物等の離型剤を添加する方法が
ある。しかし離型性グラフト共重合体では、インキリボ
ンとの融着を充分に防止できない。またシリコーン化合
物等の離型剤の添加で融着を防止するためには、シリコ
ーンを硬化させる必要があり、そのため硬化に時間がか
かったり、未反応シリコーンによる汚染や、基材との密
着性に問題があったり、また摩擦係数の低下を招き走行
性に支障を来たす等の問題がある。本発明に用いるブロ
ック共重合体は、シロキサン基含有重合体（Ａセグメン
ト）と他の重合体（Ｂセグメント）からなるＡ−Ｂ型の
ブロック重合体であることが好ましい。他の重合体とし
ては、５０℃以上のＭＦＴを有するもの、あるいは、２
０℃以上のＴｇを有するものが好ましく、アクリル、エ
ポキシ、ポリエステル、アルキッド、ウレタン等がある
が、アクリル系重合体が特に好ましい。

【００１４】本発明の受容シートの裏面層には、さら
に、静電気帯電によるトラブルを防止するために導電剤
を配合し、その表面抵抗を１×１０⁹Ω・cm以下にする
ことが好ましい。導電剤としてはカチオンポリマーが好
ましく、一般的にカチオン性モノマーを含むアクリル系
重合体、カチオン性変性アクリルアミド系重合体、カチ
オン澱粉等を用いることができる。

【００１５】本発明の受容シートには必要に応じて、例
えば染料受容層の帯電防止性及び画像濃度、又はシート
状支持体と染料受容層の間の接着性を向上するために、
シート状支持体と染料受容層との間に他の層を設けるこ
とができる。

【００１６】本発明の受容シートは、染料受容層の表面
の表面反射特性を示すＪＩＳ−Ｚ８７３０によって規定
されたｂ値と裏面層の表面の前記ｂ値の差が、３．０以
上であることが特徴である。受容シートは染料熱転写プ
リンター等に用いられ、銀塩写真のような美しいフルカ
ラー画像のプリント用に使用される。そのためシート状
支持体は白く、染料受容層、裏面層は透明であることが
求められる。このような受容シートにおいてその表裏の
表面反射特性に差を付けるための手段として、染料受
容層が形成される側と裏面層が形成される側のシート状
支持体の色目を変える、染料受容層に有色顔料（青色
顔料、白色顔料）、蛍光染料を添加し、裏面の白さとの
差をつける、裏面層の構成材料の一部に有色の材料を
用い染料受容層面との色目を変える等が挙げられる。

【００１７】受容シートの染料受容層の表面の反射特性
を示すＪＩＳ−Ｚ８７３０によって規定されたｂ値と裏
面層の表面の前記ｂ値の差が３．０未満である場合、肉
眼による受容シートの表裏の判定が困難となる。

【００１８】本発明の受容シートの染料受容層やその他
の被覆層は、バーコーター、グラビアコーター、コンマ
コーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、
ゲートロールコーター等のコーターで塗工、乾燥し製造
できる。

【００１９】

【実施例】本発明を実施例により更に説明する。「部」
は、特記のないかぎり、「固形分重量部」である。

【００２０】実施例１厚さ１５０μｍの無機顔料を含むポリオレフィンを主成
分として２軸延伸した多層構造フィルム（商標：コポＦ
ＰＧ１５０、王子油化合成紙製）を、シート状支持体と
して用い、その一方の面上に染料受容層として下記塗料
−１を、固形分５ｇ／ｍ²の割合でダイコーティング法
で、塗工、乾燥した。また、シート状支持体の、前記受
容層を設けた面の反対側の面上に裏面層として下記塗料
−２を固形分０．５ｇ／ｍ²の割合でダイコーティング
法で、塗工、乾燥して、受容シートを得た。

【００２１】塗料−１飽和ポリエステル樹脂（商標：バイロン２００東洋紡製）１００部シリコーンオイル（商標：ＳＨ３７４６トーレダウコーニングシリコーン製）５部イソシアネート（商標：コロネートＬ日本ポリウレタン工業製）５部青色顔料（商標：ＰＡＧＣ６４０９ブルー大日精化工業製）０．０００２５部の混合物をトルエン：メチルエチルケトン＝５：１の混
合溶剤の２０％溶液とした。

【００２２】塗料−２アクリルシリコーンブロック共重合体（商標：モディパーＦＳ７００日本油脂製）１００部導電剤（商標：サフトマーＳＴ１０００三菱油化製）１００部の混合物をトルエン／変性エタノール＝２／８の１０％
溶液とした。

【００２３】実施例２厚さ５０μｍのポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）
フィルムの表面に、厚さ５０μｍの無機顔料を含むポリ
オレフィンを主成分として２軸延伸した多層構造フィル
ム（商標：ユポＦＰＧ５０、王子油化合成紙製）をポリ
エステル系接着剤を用いてドライラミネート法で貼合わ
せ、また上記ＰＥＴフィルムの裏面に上記と同様にして
作製した厚さ６０μｍの無機顔料を含むポリオレフィン
を主成分として２軸延伸した多層構造フィルム（商標：
ユポＦＰＧ６０、王子油化合成紙製）を貼合わせて製造
したシート状支持体を用いた。ＦＰＧ５０側に染料受容
層として下記塗料−３を固形分５ｇ／ｍ²の割合でダイ
コーティング法で、塗工、乾燥した。また、シート状支
持体の、前記染料受容層を設けた面の反対側の面上に裏
面層として上記塗料−２を固形分０．５ｇ／ｍ²の割合
でダイコーティング法で、塗工、乾燥して、受容シート
を得た。

【００２４】塗料−３飽和ポリエステル樹脂（商標：バイロン２００東洋紡製）１００部シリコーンオイル（商標：ＳＨ３７４６トーレダウコーニングシリコーン製）５部イソシアネート（商標：コロネートＬ日本ポリウレタン工業製）５部青色顔料（商標：ＰＡＧＣ６４０９ブルー大日精化工業）０．０００２５部蛍光染料（商標：カヤライト８０６日本化薬製）０．３部の混合物をトルエン：メチルエチルケトン＝５：１の混
合溶剤の２０％溶液とした。

【００２５】実施例３厚さ１５０μｍの無機顔料を含むポリオレフィンを主成
分として２軸延伸した多層構造フィルム（商標：トヨパ
ール、東洋紡製）を、シート状支持体として用い、この
一方の面に染料受容層として下記塗料−４を固形分５ｇ
／ｍ²の割合でダイコーティング法で、塗工、乾燥し
た。シート状支持体の、前記染料受容層を設けた面の反
対側の面上に裏面層として下記塗料−５を固形分０．５
ｇ／ｍ²の割合でダイコーティング法で、塗工、乾燥し
て、受容シートを得た。

【００２６】塗料−４飽和ポリエステル樹脂（商標：バイロン２００東洋紡製）１００部シリコーンオイル（商標：ＳＨ３７４６トーレダウコーニングシリコーン製）５部イソシアネート（商標：コロネートＬ日本ポリウレタン工業製）５部表面処理シリカ粒子（ジメチルシロキサン系重合体被覆体水沢化学製）５部の混合物をトルエン：メチルエチルケトン＝５：１の混
合溶剤の２０％溶液とした。

【００２７】塗料−５アクリルシリコーンブロック共重合体（商標：モディパーＦＳ７００日本油脂製）１００部有色導電剤（商標：ＫＡＹＡＳＴＡＴＴＳ−２０１（白）日本化薬製）７０部硬化剤（商標：ＫＡＹＡＳＴＡＴＴＳ−２００Ｃ）日本化薬製）１０部の混合物をトルエンの１０％溶液とした。

【００２８】上記塗料−４を用いて染料受容層を、上記
塗料−５を用いて裏面層を形成したことを除き、実施例
１と同様にして受容シートを作製した。

【００２９】実施例４厚さ５０μｍのポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）
フィルムの表面に、厚さ６０μｍの無機顔料を含むポリ
オレフィンを主成分として２軸延伸した多層構造フィル
ム（商標：ユポＦＰＧ６０、王子油化合成紙製）をポリ
エステル系接着剤を用いてドライラミネート法で貼合わ
せ、また上記ＰＥＴフィルムの裏面に上記と同様にして
作製した厚さ６０μｍの無機顔料を含むポリオレフィン
を主成分として２軸延伸した多層構造の半透明フィルム
（商標：ユポＡＴＧ６０、王子油化合成紙製）を貼合わ
せて製造したシート状支持体を用いた。このシート状支
持体のＦＰＧ６０側の面上に染料受容層として上記塗料
−１を固形分５ｇ／ｍ²の割合でダイコーティング法
で、塗工、乾燥した。また、シート状支持体の、前記染
料受容層を設けた面の反対側の面上に裏面層として上記
塗料−２を固形分０．５ｇ／ｍ²の割合でダイコーティ
ング法で、塗工、乾燥して、受容シートを得た。

【００３０】比較例１下記塗料−６（顔料を含まない）を用いて染料受容層を
形成したことを除き、実施例１と同様にして受容シート
を作製した。

【００３１】塗料−６飽和ポリエステル樹脂（商標：バイロン２００東洋紡製）１００部シリコーンオイル（商標：ＳＨ３７４６トーレダウコーニングシリコーン製）５部イソシアネート（商標：コロネートＬ日本ポリウレタン工業製）５部の混合物をトルエン：メチルエチルケトン＝５：１の混
合溶剤の２０％溶液とした。

【００３２】比較例２下記塗料−７（シリコーンブロック共重合体のかわりに
シリコーングラフト共重合体を含む）を用いて裏面層を
形成したことを除き、実施例１と同様にして受容シート
を作製した。

【００３３】塗料−７アクリルシリコーングラフト共重合体（商標：サイマックＵＳ−１２０東亜合成化学工業製）１００部導電剤（商標：サフトマーＳＴ１０００三菱油化製）５０部の混合物をトルエン／変性エタノール＝５：５の１０％
溶液とした。

【００３４】比較例３塗料−７を用いて裏面層を形成したことを除き、実施例
３と同様にして受容シートを作製した。

【００３５】上記受容シートの染料受容層の表面と裏面
層の表面のｂ値を、色差計（Σ−８０、Ｄ６５光源、日
本電色製）を用いて測定した。さらに市販の昇華カラー
ビデオプリンター（ＶＹ−Ｐ１、日立製作所製）を用い
て、これにカラーバー発生器（ＣＢ１１Ａ１、シバソク
製）を接続し、１２階調のステップパターンをプリント
した。受容シートは、その裏面層にプリントされるよう
に表裏を逆にして装着し、インキリボンと裏面層との間
の融着を以下のように評価した。インキリボンのバイン
ダーのブロック転写があり、プリンター内で走行エラー
したものを「不良」、ブロック転写することなく排出さ
れたものを「良好」とした。上記テスト結果を表１に示
す。

【００３６】

【表１】

【００３７】実施例１〜４で作製された受容シートはす
べて、その染料受容層のｂ値と裏面層のｂ値の差が３．
０以上であり、目視による受容シートの表裏の区別が容
易であり、また裏面層にシリコーンブロック共重合体を
含むため、表裏を逆にしてプリンターに入れてもインキ
リボンと裏面層との融着はみられなかった。

【００３８】一方、比較例１で作製した受容シートは、
その染料受容層に顔料を含まないため前記ｂ値の差が小
さく、肉眼による受容シートの表裏の区別が困難であっ
た。また、比較例２及び３で作製した受容シートは、そ
の裏面層にシリコーンブロック共重合体を含まないため
表裏を逆にしてプリンターに入れた場合に、インキリボ
ンと裏面層との融着を示した。

【００３９】

【発明の効果】本発明の受容シートは、染料受容層の表
面と裏面層の表面の間の表面反射特性の違いのため目視
による表裏の区別が容易であり、かつ裏面層にシリコー
ンブロック共重合体を含むことにより離型性を有してい
る。従って検知マーク等がなくとも受容シートの表裏を
間違える可能性を低くし、万が一間違えた場合も、イン
キリボンと裏面層が融着することなく排紙され、実用
上、価値の高いものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の熱転写シートの構造を示す略断面図で
ある。

【符号の説明】

１…シート状支持体２…染料受容層３…裏面層

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】シート状支持体と、このシート状支持体
の一面上に形成され、かつ染料染着性樹脂を主成分とし
て含む染料受容層と、シート状支持体の他の側の面上に
形成された裏面層とを有し、前記染料受容層の表面の表
面反射特性を示すＪＩＳ−Ｚ８７３０によって規定され
たｂ値と前記裏面層の表面の前記ｂ値との差が３．０以
上であり、かつ前記裏面層がシロキサン基含有セグメン
トを含むシリコーンブロック共重合体を主成分として含
むことを特徴とする熱転写受容シート。