JPH06254363A - 複合分離膜 - Google Patents

複合分離膜

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JPH06254363A
JPH06254363A JP118194A JP118194A JPH06254363A JP H06254363 A JPH06254363 A JP H06254363A JP 118194 A JP118194 A JP 118194A JP 118194 A JP118194 A JP 118194A JP H06254363 A JPH06254363 A JP H06254363A
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JP
Japan
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polyvinyl alcohol
separation membrane
separation
membrane
composite
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Application number
JP118194A
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English (en)
Inventor
Yukio Yanaga
幸雄 弥永
Isao Konno
勲 今野
Kyoko Kawai
恭子 川合
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 パーベーパレーション法による液体混合物の
分離に用いられる分離膜であって、該分離膜が、微多孔
膜上に、25℃の水に10分間浸漬した後の膨潤度が1
00%以下のアセトアセチル化ポリビニルアルコールか
らなる薄膜層を有するものであることを特徴とする、複
合分離膜。 【効果】 耐熱性、耐薬品性、機械的強度、耐久性、透
過流速、分離能率のいずれにも優れており、浸透気化法
による液体混合物の分離に好適な複合分離膜を得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複合分離膜に関し、パ−
ベ−パレ−ション法(浸透気化法)による液体混合物の
分離に用いられる分離膜に関する。詳しくは、本発明
は、浸透気化法によって、液体混合物から特に水分を除
去する分離方法に用いられる、水親和性に富んだ高分子
材料を用いた分離膜に関する。
【0002】
【従来の技術】産業界では、水可溶性液体から水分を除
去する必要がしばしばあり、蒸発法、冷凍法、抽出法、
透析法、逆浸透法等の分離方法が使用条件に合わせて使
い分けられている。液体混合物からの水分の除去にもこ
うした方法が用いられるが、共沸混合物を形成するもの
や沸点の近い物質同志の分離には必ずしも適していると
は言えない。
【0003】このような液体混合物からの水の分離につ
いては、浸透気化法(パーベーパレーション法)が適し
ており、近年ではエネルギ−面からの要請もあって、こ
の浸透気化法による分離の研究、開発が盛んになってき
た。特に、浸透気化法に用いられる分離膜に関しては、
実際の使用時には耐熱性と耐薬品性、機械的強度も分離
能力に劣らず重要になることから、これらの点に充分に
配慮しつつ、総合的な性能の高い材料が求められてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】浸透気化膜について
は、このような要請に鑑み開発がなされてきており、例
えば、耐熱性に優れるポリイミド、ポリアミドイミド膜
を用いた液体混合物の分離方法が、特開昭63−270
506に開示されている。しかし、このものは、実用膜
としては分離性能が不十分である。
【0005】一方、ポリビニルアルコ−ル膜を用いた液
体混合物の分離法が、特開昭52−47579、特開昭
47−10549、特開昭47−10549、特開昭5
8−40103、特開昭58−40104、特開昭58
−58105、特開昭59−109204、特開平2−
6823、特開平4−256427に、また、ポリイミ
ド系微多孔膜の上にポリビニルアルコ−ルの薄膜を設け
た複合分離膜がUSP5151190に開示されている
が、実用膜として要求される透過速度、分離性能、耐久
性,特に高温での性能が十分でない。
【0006】このように、上述した諸条件を満足する高
性能な浸透気化膜は、まだ実用化されていないのが現状
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題点に鑑み、実際の使用上の耐熱性、耐薬品性及び機
械的強度に優れ、かつ透過流速及び分離能の高い浸透気
化膜用の高分子材料について開発検討した結果、ポリイ
ミド系ポリマー等からなる微多孔膜上に、特定の膨潤度
を有するアセトアセチル化ポリビニルアルコ−ルからな
る薄膜層を有する複合膜が、高温下での使用、耐久性の
点からも、更に、透過流速、分離能の点からも優れてい
ることを見いだし、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、パーベーパレ
ーション法による液体混合物の分離に用いられる分離膜
であって、該分離膜が、微多孔膜上に、250℃の水に
10分間浸漬した後の膨潤度が100%以下であるアセ
トアセチル化ポリビニルアルコールからなる薄膜層を有
することを特徴とする複合分離膜、に存する。以下に本
発明を詳しく説明する 本発明における微多孔膜としては、特に制限はなく種々
の材料が使用されるが、好ましくは水蒸気の透過速度が
10-5cm3/cm2・sec・cmHg以上であり、こ
れに加えて更に好ましくは、水素と窒素ガスの透過速度
比が2.5以上のものが使用される。
【0009】また、80℃、水/IPA=13/87
(重量比)での浸透気化評価における透過流速が100
0g/m2・Hr以上のものが好ましい。かかる条件を
満たす微多孔膜の材質としてはポリイミド系ポリマーが
挙げられ、その内で好ましいものとしては、芳香族ポリ
イミド、芳香族ポリアミドイミドまたはこれらの混合物
から選ばれる。
【0010】芳香族ポリイミドとしては、下記一般式
(1)で表される芳香族ジアミンと一般式(2)で表さ
れる芳香族テトラカルボン酸無水物との縮重合体であっ
て、一般式(3)で表される繰り返し単位を有するもの
である。
【0011】
【化1】
【0012】((1)〜(3)式中、ArおよびAr’
は芳香族基であり、好ましくは置換されてもよいフェニ
ル基、ビフェニル基、ナフチル基、ビスフェニルアルカ
ン基等が挙げられる。) 本発明で特に好ましく使用される芳香族ポリイミドは、
下記一般式(4)の繰り返し単位を有する可溶性芳香族
コポリイミドであり、更に好ましいものは、上記繰り返
し単位の10〜30モル%はRが下記式(5)で示され
る残基を表し、上記繰り返し単位の90〜70モル%は
Rが下記式(6)及び/または(7)で示される残基を
表すものである。
【0013】
【化2】
【0014】このコポリイミドは例えば、USP3,7
08,458号に記載されているように3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン二無水物と4,
4’−メチレンビスフェニルイソシアナ−ト及びトリレ
ンジイソシアナ−ト(2,4−異性体,2,6−異性
体,あるいはそれらの混合物)とともに極性溶媒の存在
下で反応させることにより容易に得ることができる。こ
の際、他のジイソシアナ−ト化合物あるいは他のテトラ
カルボン酸化合物を可溶性を保持出来る範囲内で用いる
ことも可能である。
【0015】本発明で用いられる芳香族ポリアミドイミ
ドとしては、一般的には、下記一般式(8)で表される
繰り返し単位を有するものが挙げられる。ここでAr’
は前記一般式(1)に同じである。このうち、特に好ま
しく使用される芳香族ポリアミドイミドは、繰り返し単
位の10〜90モル%、好ましくは70〜90モル%が
下記式(9)で表される構造を有し、かつ繰り返し単位
の90〜10モル%、好ましくは30〜10モル%が
(10)で表される構造を有する芳香族コポリアミドイ
ミドである。
【0016】
【化3】
【0017】このコポリアミドイミドは、USP3,9
29,691号に記載の操作を用いて、すなわち、トリ
メリット酸無水物とイソフタル酸の混合物と4,4’−
メチレンビスフェニルイソシアナ−トを極性溶媒の存在
下で反応させて容易に得ることができる。また、この
際、他のジイソシアナ−ト化合物を可溶性を保持させれ
る範囲内で使用することができる。
【0018】これら芳香族ポリイミド及び芳香族ポリア
ミドイミドの重合及び溶解に用いられる溶媒としては、
特に限定されるものではないが、好ましくは極性有機溶
媒が使用される。かかる極性有機溶媒としては、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピ
ロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、
ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチル尿素等が例
示される。 好ましくはジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド及びN−メチルピロリドンが用いられ、
より好ましくはジメチルホルムアミドが用いられる。ま
た、これらは混合して使用してもかまわない。
【0019】本発明で用いられる前記芳香族ポリイミド
または芳香族ポリアミドイミドの対数粘度(ηinh)
は、0.1dl/g以上、より好ましくは0.3〜4d
l/g(N−メチルピロリドン中、0.5g/dl、3
0℃で測定)の範囲から選ばれる。また、本発明におい
ては、上記芳香族ポリイミドと芳香族ポリアミドイミド
の混合物を用いることもできる。
【0020】上述した芳香族ポリイミド、芳香族ポリア
ミドイミドまたはこれらの混合物の微多孔膜の製造法と
しては、乾式製膜法、湿式製膜法、押出法が用いられ
る。例えば、非対称膜を製造するときは、ポリマ−ド−
プから薄膜を形成し、水などの貧溶媒中で凝固させた
後、十分に洗浄し、更に乾燥させて得られる。かかる微
多孔膜の製造法については、例えば、特開昭62−23
1017号、同63−175116号、及び同63−1
7115号に記載された分離膜の製造法に準じて製造さ
れうる。
【0021】このようにして得られた本発明の微多孔膜
の形態は、分離膜の外側表面または内側表面若しくは外
側、内側両面に緻密層を有する非対称膜が特に好まし
い。また、微多孔膜の膜厚は10〜500μmが好まし
く,特に中空糸の場合外径100〜3000μm、膜厚
50〜300μmが特に好ましい。本発明において薄膜
層として用いられるものは、下記式(11)で示される
構造を有する繰り返し単位からなるアセトアセチル化ポ
リビニルアルコ−ルである。
【0022】
【化4】 このアセトアセチル化ポリビニルアルコ−ルの製造方法
としては、特に限定はなく、任意の方法で製造される。
【0023】代表例をあげれば、ポリビニルアルコ−ル
にジケトンを付加反応するか、アセト酢酸エステルをエ
ステル交換反応することによって取得される。原料のポ
リビニルアルコ−ルはポリ酢酸ビニルなどポリビニルエ
ステルの部分又は完全ケン化物の他、酢酸ビニルを主体
としこれと他の共重合可能なモノマ−、例えば不飽和カ
ルボン酸またはその部分又は完全エステル・塩・無水物
・アミド・ニトリル、不飽和スルホン酸又はその塩、炭
素数2〜30のα−オレフィン、ビニルエ−テルなどの
共重合体をケン化した共重合変性ポリビニルアルコ−ル
や、ポリビニルアルコ−ルをアセタ−ル化、ウレタン
化、エ−テル化、グラフト化、リン酸エステル化などし
た変性ポリビニルアルコ−ルも用いられる。
【0024】該ポリビニルアルコ−ルの平均ケン化度は
60モル%以上、平均重合度は50〜4000が好まし
い。ポリビニルアルコ−ルに対するアセトアセチル化の
割合は、0.5モル%以上で可溶性を有する範囲内の最
大限まで可能であるが、通常は0.5〜40モル%、好
ましくは1.0〜20モル%の範囲から選ばれる。アセ
トアセチル化率が余りに低いと耐水化の目的が達成しえ
なくなるし透過流速が低下する。一方、アセトアセチル
化率を必要以上に導入しても耐水性付与効果はそれ以上
は向上せず、かつ水溶性の範囲を外れることが多い。
【0025】また、残存する酢酸ビニル単位は40モル
%以下、好ましくは10モル%以下、特に好ましくは2
モル%以下が適当である。残存酢酸単位が多いと耐劣化
性が低下する。 更に、このようにアセトアセチル化さ
れた変性ポリビニルアルコ−ル中に残存するNa含量が
500PPM以下、特に好ましくは200PPM以下で
あることが好ましい。Na含量が高いと高温下における
液体混合物にて、劣化が進行するので好ましくない。
【0026】本発明の微多孔膜にアセトアセチル化ポリ
ビニルアルコ−ルからなる薄膜層を形成する方法として
は、アセトアセチル化ポリビニルアルコ−ルを溶媒に溶
解した希薄溶液を微多孔膜に塗布する方法が挙げられ
る。塗布する方法としては、浸漬法、ドクタ−ブレ−
ド、バ−コ−タ−、ロ−ル転写法、スプレ−法などの公
知の方法が用いられるが、中空糸微多孔膜への塗布は、
浸漬法が特に好ましい。薄膜層の形成は中空糸の内表面
及び外表面の両面またはいずれか一方の面に行うことが
出来る。
【0027】アセトアセチル化ポリビニルアルコ−ルの
希薄溶液の調整は、アセトアセチル化ポリビニルアルコ
−ルを溶解する溶媒で、かつ微多孔膜に対して貧溶媒で
あれば特に限定はされないが、特に好ましい溶媒として
は、水、または水/アルコ−ル混合溶媒が挙げられる。
ポリマ−濃度は用いられる微多孔膜の孔構造及び透過性
能によって適宜調整されうるが、好ましくは0.05〜
10Wt%である。
【0028】本発明においては、有機溶剤の分離等の分
野にも長く使用しうるような高い耐薬品性や耐久性を得
るために、アセトアセチル化ポリビニルアルコ−ルが一
定の低い膨潤度を有し、更に好ましくは一定以上の不溶
部を有するよう、熱処理によりまたは架橋剤を用いて、
結晶化又は架橋の程度を調節することが必要である。膨
潤度とは、溶媒によってポリマー分子間の距離をどれく
らい広げることができるかを示すパラメーターであり、
ポリマーの結晶化の程度と架橋の程度の双方に影響され
るものである。本発明においては、25℃の水に10分
間浸漬した後のフィルムの寸法増加率によって評価す
る。
【0029】本発明の複合分離膜の薄膜層を形成するア
セトアセチル化ポリビニルアルコールは、この膨潤度が
100%以下、好ましくは90%以下、更に好ましくは
80%以下、特に好ましくは60%以下であり、一方下
限については特に限定はないが、好ましくは3%以上、
更に好ましくは5%以上、特に好ましくは10%以上で
あることが必要である。
【0030】膨潤度が100%を越えるほど高いと、溶
媒に浸漬したときにポリマー分子間が開きすぎ、浸透気
化法による分離を長期間行うと、複合膜の分離性能が著
しく低下することとなり、膜の耐久性が極めて劣るもの
となる。一方、膨潤度が低くなりすぎると、ポリマー分
子間が緻密になりすぎ、透過流速が極端に低下する。一
方、膜の不溶部の割合も、膜の性能を左右する。本発明
では、アセトアセチル化ポリビニルアルコールの溶媒浸
漬後の残存不溶部の割合が40重量%以上、好ましくは
70重量%以上であり、上限は特に限定はないが好まし
くは100重量%以下、特に好ましくは98重量%以下
であるのがよい。
【0031】不溶部の割合が40重量%未満では、長期
間の運転中に溶解し、分離性能が低下することとなり、
分離性能の耐久性が著しく劣る。このような膨潤度及び
不溶部割合は、結晶化度または架橋度によって調整され
る。結晶化は熱処理によって達成されるが、アセトアセ
チル化ポリビニルアルコ−ルは、比較的穏やかな条件で
加熱することにより、結晶化させることができる。
【0032】この結晶化の割合は、熱処理の温度を高く
したり、熱処理時間を長くしたりすることによって、増
加させることができ、これによって、膨潤度や不溶化割
合を調整することができる。尚、結晶化は、通常ガラス
転移温度以上の温度で数秒で開始するが、本発明では、
十分に結晶化させるためには、100〜200℃で30
分〜10時間熱処理するのが好ましい。
【0033】結晶化度が増加すると、膨潤度が低下し、
かつ不溶部割合が増加するので、アセトアセチル化ポリ
ビニルアルコ−ルからなる薄膜層の耐久性が増し、その
結果、複合膜としての分離性能の耐久性が飛躍的に向上
する。しかし、結晶化度が高過ぎると、透過流速が極端
に減少する。また逆に結晶化度が低過ぎると、膨潤度が
大きくなりすぎて、薄膜層の修復機能が発揮されず、膜
の複合化の効果が減少する。
【0034】一方、結晶化により通常の条件下で不溶で
あるアセトアセチル化ポリビニルアルコールも、極めて
厳しい条件、例えば高水分濃度の溶液中または高温での
浸透気化条件では、溶解してしまう場合がある。また、
通常の条件下でも、極めて長期にわたる使用に際して
は、分離性能の低下が生じる場合がある。これに対し、
アセトアセチル化ポリビニルアルコ−ルを架橋すること
によって、かかる苛酷な条件下で又は長期の条件下での
耐久性を向上させることができる。特に本発明のアセト
アセチル化ポリビニルアルコールは、極めて容易に架橋
が可 アセトアセチル化ポリビニルアルコ−ルを架橋す
る方法としては、例えばアセトアセチル化ポリビニルア
ルコ−ル希薄溶液中に架橋剤を含有せしめ、その溶液を
微多孔膜に塗布して乾燥した後に50℃〜225℃、好
ましくは150℃〜180℃で熱処理すること等によっ
て行うことが出来る。
【0035】用いられる架橋剤は特に限定されることは
ないが、好ましいものとしては、アミン化合物,アルデ
ヒド化合物,メチロ−ル化合物,エポキシ化合物、イソ
シアナ−ト化合物、多価金属塩等が挙げられるが、この
塗布方法においては、溶液の可使時間の面から、多価金
属塩、エポキシ化合物が好ましい。更に、多価金属塩の
なかでは硫酸アルミニウムが好ましい。
【0036】塗布後の複合膜を、架橋剤を含んだ溶液、
架橋剤雰囲気下で後架橋することもできる。例えば塗布
後の複合膜をホルムアルデヒド蒸気雰囲気下で架橋する
方法などである。また、架橋剤を用いなくても、高温・
長時間などの厳しい条件下でも架橋されうる。これら架
橋剤による架橋は、アセトアセチル基のみが、あるいは
アセトアセチル基が優先的に反応することにより達成さ
れる。例えば、通常のポリビニルアルコールでは、アミ
ン類やエポキシ化合物、硫酸アルミニウム等による架橋
は起こらない。また、ホルムアルデヒドにより通常のポ
リビニルアルコールは分子内環化するのみであるが、ア
セトアセチル化ポリビニルアルコールでは分子間架橋反
応が優先的に起こる。
【0037】このように、架橋度は、浸透気化法条件・
液体混合物に対する膜の耐薬品性に応じて、架橋剤の種
類,架橋剤濃度、架橋温度、架橋時間等により調節する
ことができる。なお、本発明では、複合膜の薄膜層とし
てのアセトアセチル化ポリビニルアルコ−ルの膨潤度及
び不溶部割合として、複合分離膜の製造における熱履歴
と同等の熱履歴を与えた均質フイルム(通常厚み20〜
30μm)の膨潤度及び不溶部割合を測定し、この値を
用いる。
【0038】アセトアセチル化ポリビニルアルコ−ル
は、他のポリビニルアルコ−ルに比べ、比較的低温での
不溶化が可能であり、このことにより、高温にしなけれ
ばなかなか結晶化や架橋が進まない通常のポリビニルア
ルコールに比べて、分子間の凝集を緩やかな状態にした
まま不溶化することができることとなる。即ち、膨潤度
を一定に保ったまま不溶部割合を増加させることがで
き、その結果、透過流速の大きな不溶性膜を得ることが
できるのである。
【0039】本発明においては、このようなアセトアセ
チル化ポリビニルアルコールの特質を利用し、膨潤度及
び不溶部割合を一定範囲内に限定することにより、透過
流速と分離性能のバランスに優れ、かつ耐久性の向上し
た複合分離膜を得ることができるのである。以上述べた
ような特定のアセトアセチル化ポリビニルアルコ−ルか
らなる本願発明の薄膜層の膜厚は、通常0.05μm〜
10μm、好ましくは0.1μm〜3μmである。膜厚
が厚いと透過流速が減少し、薄いと微多孔膜のピンホ−
ルの閉塞効果が失われ分離係数が低下する。
【0040】なお、アセトアセチル化ポリビニルアルコ
−ルと微多孔膜の複合化においては、アセトアセチル化
ポリビニルアルコ−ルと微多孔膜との密着性を高めるた
めに、塗布前に微多孔膜の表面をシランカップリング剤
で処理することが好ましい。そのシランカップリング剤
としては、γ−ウレイドプロピル・トリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピル・トリエトキシシラン、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シランが特に好ましい。
【0041】複合化におけるシランカップリング剤の表
面処理方法としては、シランカップリング剤のアルコ−
ル溶液または水溶液中に微多孔質膜を浸漬するか又はか
かる溶液をスプレ−等の方法で微多孔質膜に塗布し、乾
燥硬化した後アセトアセチル化ポリビニルアルコール溶
液を塗布し、100℃以上の温度で熱処理を行なう。ま
た、本発明においては、アセトアセチル化ポリビニルア
ルコ−ル溶液にシランカップリング剤を添加し、これを
微多孔膜に塗布する方法をとることもできる。
【0042】本発明におけるアセトアセチル化ポリビニ
ルアルコ−ルからなる薄膜層と微多孔膜からなる構成の
複合分離膜が、該微多孔膜を構成する材料のみからなる
均質フイルムと同等レベルの分離性能を保持するには、
該微多孔膜の分離係数(80℃,水/IPA=13/8
7Wt%,真空度5mmHg)が1.8以上、特に10
以上であることが好ましい。
【0043】一方、架橋等によりアセトアセチル化ポリ
ビニルアルコ−ルの膨潤度が著しく低下すると、透過流
速が低くなるため、複合膜全体の透過流速が極端に低下
しないようにアセトアセチル化ポリビニルアルコ−ルの
膨潤度、不溶部割合等を選択すべきである。即ち、本発
明において、分離性能及び透過性能のバランスした複合
分離膜を得るには、該微多孔膜を構成する材料のみから
なる均質フィルムの分離係数が、アセトアセチル化ポリ
ビニルアルコールのみからなる均質フィルムの分離係数
より、10%以上、特に好ましくは10倍以上高くなる
ように、微多孔膜の材料及びアセトアセチル化ポリビニ
ルアルコ−ルの膨潤度等を選択して用いることが好まし
い。
【0044】本発明の複合分離膜の形状としては、シ−
ト状、スパイラル状、管状、中空糸状等各種のものが用
途に応じて採用できる。このような分離膜の形状のう
ち、特に中空糸状のものは単位容積当りの有効膜面積を
大きくすることができる、膜厚が薄い割に高圧に対する
機械的強度が高いため複合分離膜を支持する材料が不要
である等の利点が得られる。
【0045】本発明の複合分離膜において、高い分離性
能が発現する機構は必ずしも明確ではないが、芳香族ポ
リイミド、芳香族ポリアミドイミド非対称膜等の本来高
い分離性能を有する微多孔膜は、その透過流速を向上さ
せるべく緻密層が薄膜化するように中空糸を紡糸するた
め、その中空糸製造過程で緻密層に微細欠陥が発生し易
い。本発明ではかかる微細欠陥が発生した微多孔膜を、
透過速度が早く耐久性に優れるアセトアセチル化ポリビ
ニルアルコ−ルで修復することによって、意外にも透過
性能(分離係数、透過流速)、耐久性が飛躍的に向上す
ることとなったものと考えられる。
【0046】尚、本発明の複合分離膜は、パーベーパレ
ーション法による液体混合物の分離に用いられるが、か
かる液体混合物としては、水とIPA(イソプロピルア
ルコール)の他、水とエタノール、水と酢酸等が挙げら
れる。
【0047】
【実施例】次に本発明を実施例によってさらに具体的に
説明するが,本発明はその要旨を逸脱しない限りこれら
の実施例によって何ら制限されるものではない。尚,以
下の実施例における各種透過性能に対する評価は,中空
糸12本をエポキシ樹脂で結束して成るモジュ−ル及び
均質フィルムを用いて次の方法で行った。 (1)浸透気化法による水とイソプロピルアルコ−ル
(以下、IPAと略す。)との混合液の透過性能テスト
(浸透気化テスト) 1次側に水/IPA=13/87(重量比)の混合液を
80℃に設定し,2次側を2〜3mmHgにして,該混
合液溶液の脱水性能の評価を行った。透過ガスは液体窒
素で補集し,重量測定により透過流速(g/m2・H
r)を求めた。 (2)分離係数α(水/IPA)は,透過側の水/IP
A比及び原料側の水/IPA比を測定し、次の式によっ
て求めた。
【0048】
【数1】
【0049】(3)膨潤度(%) アセトアセチル化ポリビニルアルコールの溶液をガラス
板に流延・乾燥し、次いで複合膜形成時と同様の条件で
熱処理等を行って均質フィルム(厚さ20〜30μm)
を作製し、1cm×8cmの短冊状に切り取る。これを
テフロン板にのせ、一方の端を固定した状態で25℃の
水に10分間浸漬する。その後水中から取り出し、長辺
の長さをノギス等を用いて測定する。7点以上の測定点
を平均して、寸法の増加分を求め、元の長さに対する百
分率で表した値を膨潤度とした。 (4)不溶部割合(重量%) アセトアセチル化ポリビニルアルコールの溶液をガラス
板に流延・乾燥し、次いで複合膜形成時と同様の条件で
熱処理等を行って均質フィルム(厚さ20〜30μm)
を作製し、1cm×8cmの短冊状に切り取る。これを
50mlの耐圧容器に入れ、40mlの蒸留水を加えて
オーブン中100℃で2時間処理する。その後内容物を
濾別し、100℃で24時間真空乾燥した後、残存する
不溶部の重量を初期の重量に対する百分率で表したもの
を熱水不溶部の値とした。
【0050】参考例−1 米国特許第3708458号の実施例−4中に述べられ
ている手順に準拠し,ポリマ−原料として,3、3’,
4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物及び
それに対し80モル%のトルエンジイソシアナ−トと2
0モル%の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナ−
トを含むDMF溶液中で重合して得たポリマ−溶液を中
空糸製造用ノズルから一定量で押出し、同時に空気を中
空糸内に一定量で流した。次いでこれを水からなる凝固
浴中へ直接導き、一定速度で引き取りカセに巻取った。
これを一昼夜風乾した後、100゜Cで30分乾燥し、3
10℃−0.5Hrの条件下で乾燥・熱処理し非対称中
空糸膜を得た。得られた非対称膜の各透過性能の結果を
表−1に示す。
【0051】参考例−2、3 熱処理を各々300℃−0.5Hr、325℃−0.5
Hrの条件下で行った以外は参考例−1と同方法で非対
称膜を製造した。この分離膜の浸透気化法による透過性
能を表−1に示す。 参考例−4 微多孔質中空糸の製造において、中空糸内にアセトンを
流して水中で凝固させ、100℃の熱水中で5分間処理
し得られた中空糸を300℃−0.5Hr熱処理した以
外は参考例−1と同様にして中空糸を製造した。結果を
表−1に示す
【0052】参考例−5 参考例−1で製造された芳香族ポリイミドの溶液をガラ
ス板上に流延し、乾燥後、300℃−0.5Hr熱処理
を行い均質なフィルムを作製した。この均質フィルム
(厚さ35μm)を用いて水/IPAの浸透気化評価を
行った。水の透過流速は35g/m2・Hr(1225
g・μm/m2・Hr)、分離係数は20000以上で
あった。
【0053】
【表1】 表−1 ─────────────────────────── 熱処理温度 分離係数 透過流速 ℃ (水/IPA) g/m2・Hr ─────────────────────────── 参考例−1 310 16500 550 参考例−2 300 4500 930 参考例−3 325 >20000 45 参考例−4 300 25 1950 参考例−5 300 >20000 35 ───────────────────────────
【0054】参考例−6 ポリビニルアルコ−ル(クラレ(株)製、商品名:KM
−118)の10重量%溶液をガラス板上に流延し、フ
イルムを作製後、180℃−0.5Hr熱処理した。
この均質フィルム(厚さ22μm)を用いて水/IPA
の浸透気化評価を行った。水の透過流速は、445g/
2・Hr(9800g・μm/m2・Hr)、分離係数
は1280であった。 参考例−7〜14 アセトアセチル化ポリビニルアルコ−ルとしてZ−20
0(日本合成(株)製:アセトアセチル化率5モル%)
を用いて、表−2に示した条件でフィルムを作製し、浸
透気化評価を行った。 結果を表−2に示す。
【0055】
【表2】 表−2 ──────────────────────────────────── 参考例 架橋剤 添加量 熱処理温 透過 分離 膨潤度 不溶部 度-時間 流速 係数 %(L/L0) 割合 (Wt%) (℃-Hr) g・μm/m2・Hr (Wt%) ──────────────────────────────────── 7 無し 0 150-1 17400 140 106 0 8 ↑ 0 150-4 15500 180 45 63.5 9 Al 5.0 70-2 14400 250 17.3 10.1 10 ↑ 0.1 150-9 790 12300 3.0 96.6 11 ↑ 0.025 180-0.5 18300 185 13.1 93.8 12 EX-521 5.0 150-1 23300 100 45 89.9 13 ↑ 1.0 180-1 12800 160 13.8 93.2 14 ↑ 0.3 150-9 13500 220 20 82.1 ──────────────────────────────────── Al:Al2(SO43 EX−521:ナガセ化成(株)デコナ−ルEX−52
1(polyglycerol polyglycidyl ether)
【0056】参考例−15、16 参考例−6,−7のフイルムを用いて、110℃−水/
IPA=13/87(重量比)の溶液に浸漬し、その直
後および30日後の破断伸度を測定し、30日後の破断
伸度保持率を評価した。結果を表−3に示す。
【0057】
【表3】 表−3 ──────────────────────────────────── 使用フィルム ケン化度 Na含有量 破断伸度保持率 比較例No. % (Wt%) (%) ──────────────────────────────────── 参考例−15 −6 97.5 2.8 < 5 参考例−16 −7 99.0 0.005 93 ────────────────────────────────────
【0058】参考例−17,18 アセトアセチル化ポリビニルアルコ−ルとしてZ−20
0(日本合成(株)製)を用いて、70℃−0.5Hr
処理した均質フイルムを37%ホルマリン水溶液の飽和
蒸気浴中で表−4に示す条件下で処理した後、150℃
−1Hr熱処理し、浸透気化評価を行った。 結果を表
−4に示す。
【0059】
【表4】 表−4 ─────────────────────────────────── 処理条件 透過流速 分離係数 膨潤度 g・μm/m2・Hr (%) ─────────────────────────────────── 参考例−17 室温−17Hr 12000 1550 16.3 参考例−18 室温−60Hr 6500 2750 8.9 ───────────────────────────────────
【0060】実施例−1 参考例−4得られた微多孔中空糸膜をシランカップリン
グ剤A−1120(日本ユニカ−(株)製)の1wt%
エタノ−ル溶液で表面処理し多者を、アセトアセチル化
ポリビニルアルコ−ル Z−200(日本合成(株)
製、商品名:ケン化度99モル%以上、アセチル化率5
モル%、ナトリウム含有量0.005重量%)の5重量
%水溶液を孔径3μmのフィルタ−で濾過した溶液に、
1分間浸漬し、風乾後150℃−2Hrの条件で熱処理
を行うことによって、本発明の複合分離膜を作製した。
Z−200の塗布膜厚は0.75μmであった。該複合
分離膜を用いて、水/IPAの浸透気化評価を行った。
結果を表−5に示す。
【0061】なお、本複合分離膜を150℃熱水中に浸
漬したところ、1日後にアセトアセチル化ポリビニルア
ルコ−ルの薄膜層は完全に溶解した。即ち、このアセト
アセチル化ポリビニルアルコ−ルは架橋されていないこ
とがわかった。また、同じアセトアセチル化ポリビニル
アルコ−ル Z−200の5重量%水溶液を孔径3μm
のフィルタ−で濾過した溶液を、ガラス板上に流延して
均質フィルムを作製し、上と同様に風乾後150℃−2
Hrの条件で熱処理を行った。得られた均質フィルムに
ついて膨潤度を測定したところ、80%であり、150
℃熱水中に1日浸漬したところ、完全に溶解した。この
フィルムの上記方法に従って測定した不溶部は、56%
であった。
【0062】実施例−2 架橋剤として、硫酸アルミニウムをアセトアセチル化ポ
リビニルアルコールZ−200に対して0.025wt
%加えた溶液を使用し、浸漬後の熱処理条件を表−5に
示すように変えた以外は、実施例−1と同様の方法で複
合膜を作成し、浸透気化評価を行った。結果を表−5に
示す。
【0063】
【表5】 表−5 ────────────────────────────────── 熱処理条件 透過流速 分離係数 膨潤度 ℃−Hr g/m2・Hr (水/IPA) (%) ────────────────────────────────── 実施例−1 150−2 1800 >20000 80 実施例−2 180−0.5 1730 >20000 13.1 ──────────────────────────────────
【0064】実施例−3〜5 架橋剤として、デコナ−ルEX−521(ナガセ化成
(株)製、商品名:ポリグリセロールポリグリシジルエ
ーテル)を、アセトアセチル化ポリビニルアルコールZ
−200溶液に対して表−6に示す量添加し、浸漬後の
熱処理条件を表−6に示すようにした以外は実施例−1
と同方法で複合分離膜を作製し、浸透気化評価を行っ
た。
【0065】
【表6】 表−6 ──────────────────────────────────── 実施例 添加量 熱処理条件 透過流速 分離係数 膨潤度 wt% ℃−Hr g/m2・Hr (水/IPA)(%) ──────────────────────────────────── −3 5 150−1 1760 >20000 45 −4 1 180−1 1820 >20000 13.8 −5 0.3 150−9 1710 >20000 20 ────────────────────────────────────
【0066】実施例−6〜8 参考例−1〜3の微多孔膜を用いる他は、実施例−1と
同様にして複合分離膜を作製した。各非対称膜の各透過
性能の結果及びこれを用いた複合分離膜の浸透気化テス
トの結果を実施例−1の結果とともに表−7に示す。
【0067】
【表7】
【0068】表−7より明らかなように、透過流速10
00g/m2・Hr以上の微多孔膜を用いることによ
り、複合膜化した際の透過流速保持率が極めて大きな複
合分離膜を得ることができる。
【0069】実施例8〜11、比較例1〜2 実施例−1と同様の微多孔膜を使用し、アセトアセチル
化ポリビニルアルコールの水溶液に表−8に示す架橋剤
を添加し、及び/又は、浸漬後の熱処理条件として表−
8に示す条件を採用した他は、実施例−1と同様に複合
分離膜を作製した。なお、浸透気化テストとして、水/
IPA混合液に38日浸漬した後の透過流速及び分離係
数を求め、膜の耐久性を評価した。
【0070】比較例3 ポリビニルアルコールとしてKM−118(クラレ
(株)製)を用い、熱処理を180℃−1Hr、続けて
150℃−8Hrとする以外は実施例−1と同様にして
複合分離膜を作製した。該複合膜について実施例−8と
同様に浸透気化分離評価を行った。結果を表−8に併記
する。
【0071】
【表8】
【0072】これらの実施例及び比較例からわかるよう
に、アセトアセチル化ポリビニルアルコールの均質フィ
ルムの膨潤度が100%を越えるような条件で複合分離
膜を処理した場合は、混合液に38日浸漬後の分離係数
が著しく低下する。よって、本発明に規定する膨潤度を
満たすように処理された複合分離膜は、優れた浸透気化
分離性能を有すると共に、極めて高い耐久性を有するも
のである。
【0073】
【発明の効果】本発明の複合分離膜は、耐熱性、耐薬品
性、機械的強度、耐久性、透過流速、分離能率のいずれ
にも優れており、浸透気化法による液体混合物の分離に
好適である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーベーパレーション法による液体混合
    物の分離に用いられる分離膜であって、該分離膜が、微
    多孔膜上に、25℃の水に10分間浸漬した後の膨潤度
    が100%以下のアセトアセチル化ポリビニルアルコー
    ルからなる薄膜層を有するものであることを特徴とす
    る、複合分離膜。
  2. 【請求項2】 アセトアセチル化ポリビニルアルコール
    の、100℃熱水処理後の不溶部の割合が、70wt%
    以上であることを特徴とする、請求項1記載の複合分離
    膜。
  3. 【請求項3】 アセトアセチル化ポリビニルアルコール
    が、架橋されていることを特徴とする、請求項1記載の
    複合分離膜。
  4. 【請求項4】 微多孔膜の、80℃かつ水/IPA=1
    3/87wt%での浸透気化評価における透過流速が1
    000g/m2・Hr以上であることを特徴とする、請
    求項1ないし3記載の複合分離膜。
  5. 【請求項5】 アセトアセチル化ポリビニルアルコール
    の少なくとも一部が、微多孔膜の孔中に含浸されている
    ことを特徴とする、請求項1ないし4記載の複合分離
    膜。
  6. 【請求項6】 微多孔膜が、芳香族ポリイミドまたは芳
    香族ポリアミドイミド若しくはこれらの混合物からなる
    ことを特徴とする、請求項1ないし5記載の複合分離
    膜。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006068626A1 (en) * 2004-12-23 2006-06-29 National University Of Singapore A method of treating a permeable membrane
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KR20200120436A (ko) * 2019-04-12 2020-10-21 한국화학연구원 에폭시 제조공정 부산물 회수용 투과증발 분리막의 제조방법

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