JPH06253933A - 昇降式載置台付き机 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】載置台の昇降に伴って、天板が載置台上の機器
に傷をつけることなく開閉する簡単で安価な天板開閉機
構を備えた昇降式載置台付き机を提供することを目的と
している。 【構成】上部に開口部を有する筒状の机本体と、所望の
機器を載置した状態で前記机本体内を昇降手段を介して
昇降し、前記機器を机本体から出没させる載置台と、机
本体の開口部を開放自在に覆う天板とを備える昇降式載
置台付き机であって、前記天板が重心より後方位置にあ
る回動軸を中心にして机本体に回動自在に支持されてい
て、前記機器と天板とが当たらないように、前記天板
を、前記載置台の上昇に伴って下側から押し上げて前記
回動軸を中心にして開放方向に回動させ、載置台を最上
部まで上昇させた時に天板を前方方向へ少し傾いた状態
に支持する天板支持部材が、載置台上に立設されている
構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、載置台を昇降させるこ
とで、この載置台に載置された機器、たとえば、パソコ
ン、ワープロのＣＲＴ、テレビ受像機等のディスプレイ
装置を出没させることができる昇降式載置台付き机に関
する。

【０００２】

【従来の技術】昇降式載置台付き机として、実公昭５８
−２６５７６号公報、あるいは、実開平２−１０７３３
５号公報に開示された様なものがすでに提案されてい
る。これらの昇降式載置台付き机は、前面開放で、机本
体内を昇降する箱状の載置台を備え、この載置台が昇降
手段によって昇降することで、載置台に載置されたＣＲ
Ｔ，テレビ受像機等の機器を机の上に出没させるように
なっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記昇降式載置台付き
机は、机本体の上面開口部を覆う天板が、載置台の天井
部分と一体になっているため、載置台の上部の高さが天
板によって規制されている。そこで、載置台に大きな機
器まで載置できるようにするためには、載置台の載置部
と天板との距離を充分に大きくとっておく必要がある。

【０００４】しかし、載置台の載置部と天板との距離を
充分に大きくとると、側壁の面積も大きくなり、載置台
全体の重量が増えて昇降に要する昇降装置も容量的に大
きなものが必要となり、コストアップに繋がる。本発明
は、このような事情に鑑みて、載置台の昇降に伴って、
天板が載置台上の機器に傷をつけることなく開閉する簡
単で安価な天板開閉機構を備えた昇降式載置台付き机を
提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明にかかる昇降式載
置台付き机は、このような目的を達成するために、上部
に開口部を有する筒状の机本体と、所望の機器を載置し
た状態で前記机本体内を昇降手段を介して昇降し、前記
機器を机本体から出没させる載置台と、机本体の開口部
を開放自在に覆う天板とを備える昇降式載置台付き机で
あって、前記天板が重心より後方位置にある回動軸を中
心にして机本体に回動自在に支持されていて、前記機器
と天板とが当たらないように、前記天板を、前記載置台
の上昇に伴って下側から押し上げて前記回動軸を中心に
して開放方向に回動させ、載置台を最上部まで上昇させ
た時に天板を前方方向へ少し傾いた状態に支持する天板
支持部材が、載置台上に立設されている構成とした。

【０００６】上記構成において、天板支持部材として
は、特に限定されないが、載置台の上昇開始時に、機器
の前端部付近直上の天板裏面に作用し、載置台が上昇を
続け、天板が開放してくると、機器の後端部付近直上の
天板裏面に作用するような構造の天板支持部材が好まし
い。昇降手段としては、特に限定されないが、電動シリ
ンダ（電動モータによってシリンダを伸縮させるも
の）、油圧ジャッキ、エアーシリンダ等が挙げられる。

【０００７】また、昇降手段は、リモートコンロール操
作で操作できるようにしておくことが好ましい。機器と
しては、特に限定されないが、たとえば、ワープロやパ
ソコンのＣＲＴ、テレビ受像機などのディスプレイ装置
が挙げられる。また、複数の機器を一緒に載置するよう
にしても構わない。

【０００８】

【作用】上記構成によれば、載置台の機器の操作の邪魔
にならない部分に簡単な構造の天板支持部材を設けるだ
けで、載置台の上昇に伴って、天板支持部材も上昇し、
載置台に載置された機器の上端縁が天板裏面にふれる前
に天板支持部材が天板裏面に当接する。そして、天板
が、天板支持部材によって裏面側から押し上げられ、回
動軸を中心にして回動し、机本体の開口部を開放状態に
する。

【０００９】一方、天板は載置台が最上部にある状態で
も載置台側（前方）に少し傾いているので、載置台を下
降させていくと、天板支持部材に支持されつつ載置台側
へ回動し、載置台が机本体の所定位置まで下降すると、
机本体の開口部を完全に閉鎖する。

【００１０】

【実施例】以下に、本発明を、その実施例をあらわす図
面を参照しつつ詳しく説明する。図１は、本発明にかか
る昇降式載置台付き机の第１実施例をあらわしている。
図に示すように、この机１は、机本体２、天板３、およ
び、載置台４を備えている。

【００１１】机本体２は、図２に示すように上部に開口
部２１を備えた筒状をしていて、前面にキーボード（図
示せず）の載置部２２が設けられている。天板３は、図
２に示すように、机本体２の後方、すなわち、天板３の
重心より後方に設けられた回動軸３１に回動自在に支持
されて机本体２の開口部２１を開放自在に覆うようにな
っている。

【００１２】載置台４は、机本体２内に収容されてい
て、図示していないが、昇降手段としての電動モータに
よってシリンダを伸縮させる電動シリンダによって昇降
し、載置台４上に載置されたディスプレイ装置５を机本
体２から出没させることができるようになっている。ま
た、載置台４上には、天板支持部材６が立設されてい
る。天板支持部材６は、金属パイプを成形して形成され
ていて、図１および図２に示すように、載置台４の後方
に垂設された２本の垂直部（図では片側しかあらわれて
いない）６１と、各垂直部６１の先端から載置台４の斜
め上前方へ延びる傾斜部６２と、この２本の傾斜部６２
の先端を連結する水平部６３とから構成されている。

【００１３】２本の垂直部６１は、載置台４に載置され
るディスプレイ装置５の幅より広い間隔に設けられてい
て、その上端部がディスプレイ装置５の後端部の高さよ
り略同じか少し高くなっている。水平部６３は、ディス
プレイ装置５の前部の高さより高くなるように設けられ
ている。

【００１４】昇降手段は、公知の方法によってリモート
コントロールにより操作できるようになっている。この
昇降式載置台付き机１は、以上のようになっており、図
２に実線で示すように載置台４を上昇させていくと、ま
ず、天板支持部材６の水平部６３が天板３の裏面に当接
して天板３を押し上げ、回動軸３２を中心にして開放方
向に回動させる。

【００１５】載置台４をさらに上昇させていくと、図示
していないが、天板３の裏面に傾斜部６２全体が当接し
たのち、垂直部６１の上端部が天板３の裏面に当接する
ようになる。そして、図２に鎖線で示すように載置台４
が最上部まで上昇した時、天板３が前方へ少し傾いた開
放状態で垂直部６１の上端部で天板３の裏面を支持する
ようになっている。

【００１６】一方、載置台４が最上部まで上昇した状態
でも天板３が少し前方へ傾いて支持されているので、載
置台４を下降させていくと、天板３は、載置台４の下降
に伴って天板支持部材６によって裏面を支持されながら
徐々に前方へ倒れていき、載置台４が完全に下降してし
まうと机本体２の開口部２１を完全に塞いだ状態に戻
る。

【００１７】すなわち、この昇降式載置台付き机１によ
れば、天板支持部材６を載置台４の上に立設させると言
う簡単な構成で、載置台４の昇降に伴って天板３を開閉
することができる。しかも、載置台４上に載置されたデ
ィスプレイ装置５には、天板３が当たることがないの
で、ディスプレイ装置５が傷んだりする問題もない。

【００１８】また、天板３の押し上げ開始時に天板支持
部材６が作用する作用点が天板３の重心より外側になる
ため、小さな力で天板３を押し上げることができ、昇降
手段にかかる負荷も少ない。したがって、小さい容量の
昇降装置で載置台４の昇降と天板３の開閉を行うことが
できる。さらに、昇降手段がリモートコントロール操作
できるため、複数台の机１の天板３を同時に開閉するこ
とができ、ワープロ教室などに使用すれば非常に便利で
ある。

【００１９】図３は、本発明にかかる昇降式載置台付き
机の第２実施例をあらわしている。図に示すように、こ
の昇降式載置台付き机７は、天板３が机本体２の後方に
内蔵された上下に摺動する摺動板２５に回動自在に支持
されているとともに、摺動板２５の後方に天板収容部２
７が設けられている。したがって、上記第１実施例と同
様にして載置台４を最上部まで上昇させたのち、天板３
を手で持って更に回動させて、下方へ押し込めば、図３
に鎖線で示すように天板３を机本体２後方の天板収容部
２７へ収容させることができるようになっている。

【００２０】なお、図３中、２６は摺動板２５を吊り下
げて摺動板２５および天板３を無重量状態に支持する定
荷重ぜんまいばね、４３は載置台４を支持する伸縮自在
なパンタグラフ状の脚、８は載置台４の側部に設けられ
たＣＰＵ収容部、８１はＣＰＵ収容部８へ収容されるＣ
ＰＵの台である。本発明にかかる昇降式載置台付き机
は、上記の実施例に限定されない。たとえば、天板支持
部材として、水平部６３と略同じ高さで幅を有する門型
部材と、垂直部６１と同じ高さの門型部材とを載置台４
の前後に立設させるような構造のものを用いても構わな
い。

【００２１】

【発明の効果】本発明にかかる昇降式載置台付き机は、
以上のように、構造が簡単で安価な天板開閉機構を備え
ているので、昇降装置を大掛かりなものにする必要がな
く製造コストを低減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる昇降式載置台付き机の第１実施
例をあらわす斜視図である。

【図２】図１の昇降式載置台付き机の載置台の昇降に伴
う天板の動きを説明する説明図である。

【図３】本発明にかかる昇降式載置台付き机の第２実施
例をあらわす断面図である。

【符号の説明】

１ 昇降式載置台付き机 ２ 机本体 ３ 天板 ４ 載置台 ５ ディスプレイ装置（機器） ６ 天板支持部材 ７ 昇降式載置台付き机 ２１ 開口部 ３２ 回動軸

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上部に開口部を有する筒状の机本体と、所
   望の機器を載置した状態で前記机本体内を昇降手段を介
   して昇降し、前記機器を机本体から出没させる載置台
   と、机本体の開口部を開放自在に覆う天板とを備える昇
   降式載置台付き机であって、前記天板が重心より後方位
   置にある回動軸を中心にして机本体に回動自在に支持さ
   れていて、前記機器と天板とが当たらないように、前記
   天板を、前記載置台の上昇に伴って下側から押し上げて
   前記回動軸を中心にして開放方向に回動させ、載置台を
   最上部まで上昇させた時に天板を前方方向へ少し傾いた
   状態に支持する天板支持部材が、載置台上に立設されて
   いることを特徴とする昇降式載置台付き机。