JPH0625387U

JPH0625387U - パイル・ジャック

Info

Publication number: JPH0625387U
Application number: JP6159092U
Authority: JP
Inventors: 太志庄司
Original assignee: 太志庄司
Priority date: 1992-09-01
Filing date: 1992-09-01
Publication date: 1994-04-05

Abstract

(57)【要約】【目的】パイル糸と地糸を編目の表と裏に混在すること
なく振り分け、且つ、パイル・ジャックの作用でボリュ
−ムのあるパイル編をする。【構成】パイル・ジャック６の先端部形状を、尖端上面
から斜めに下がる斜面６ａと、斜面６ａの終端から立ち
上がる係止段部６ｂに成形。【効果】パイル糸と地糸が編目の表と裏へ確実に振り分
けられ、美麗なパイル編ができる。また、パイル・ジャ
ックで通常のパイルよりもボリュ−ムなあるパイルを出
すことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はパイル・ジャッックに関し、地糸とともにパイル糸を編み込み、ボリュ−ムのあるパイル編をするときに使用するものである。

【０００２】

【従来の技術】

実公平３−３６５５０に係る考案は、靴下の口ゴム部、身部及び足甲をシンカ・ル−プを拡大して通常のパイル編をし、トウ部、足底及び踵を図２に示す先端上面が平坦なパイル・ジャック１を用いて通常のパイルを拡大しボリュ−ムのあるパイル編をしている。

【０００３】また、添え糸編は（パイル編は添え糸編の一種）編地の表と裏に別の糸を編み出し、靴下の付加価値を高める等の目的で行われるが、表糸と裏糸との給糸角度と給糸張力、度山で針を引き下げる角度、糸質、糸立ち等が微妙に影響し、原則として表糸を針のフックのできる限り奥にいれ、裏糸は同一高さで裏糸飛びの生じない範囲で離す。裏糸はべらで針のフックの中に入れられる時、べらの上下動で糸の給糸状態が不安定となるので、べらに糸の接する間を少なくするため、給糸口と度山との距離をつめる。

【０００４】または、度山の食い込み角度を急にする。表糸に対し裏糸の張力を強くする等の条件がある。（靴下工学１９７９年１０月２０日日本靴下協会発行第１２３頁）

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

図３に示すように実公平３−３６５５０に係る考案は従来のパイル・ジャック１を用いて表糸２（パイル糸）のシンカ・ル−プをパイル・ジャック１の先端で拡大するのであるが、表糸２がパイル・ジャック１の先端で保持されるため、シンカ３で保持された裏糸４（地糸）に接近し過ぎ前記条件に反することとなって、表糸２と裏糸４の位置関係が不安定となり、パイル糸と地糸が編目の表と裏に振り分けられずに混在し易くなり美麗なパイル編ができない欠点があった。

【０００６】また、パイル・ジャック１の先端と、ニ−ドル５のフック５ａにできる限り奥へ入れられた表糸２との距離が遠く離れているため前記条件に反し美麗なパイル編ができない欠点があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

添え糸編に使用するパイル・ジャックの先端部形状を、尖端上面から斜めに下がる斜面と、斜面の終端から立ち上がる係止段部に成形しパイル・ジャックの先端で係止した表糸を斜面に沿って移動させ尖端から離れた係止段部で保持し、シンカフック上面で保持している裏糸に対し表糸を接近しないように離して保持することによりパイル・ジャックでシンカ・ル−プを拡大し、ボリュ−ムがあり、且つ、パイル糸と地糸が表と裏に確実に振り分けられた美麗なパイル編をすることを目的とする。

【０００８】

【作用】

ニ−ドルフックのできる限り奥にいれられたパイル糸（表糸）と同一高さでニ −ドルフックの前に入れられた地糸（裏糸）は、シンカフックの基部で保持され、パイル・ジャックの先端で係止したパイル糸はパイル・ジャックの斜面に沿い係止段部へ移動して保持され、シンカフックの基端とニ−ドルフックの前で保持された地糸と、パイル・ジャックの係止段部とニ−ドルフックの奥で保持されたパイル糸との間隔を拡げる。

【０００９】

【実施例】

図１に示すように、パイル・ジャック６の先端部形状を、尖端上面から斜めに下がる斜面６ａと、斜面６ａの終端から立ち上がる係止段部６ｂに成形し、ニ− ドル５のニ−ドルフック５ａの前に入れられた裏糸４はシンカ３のシンカフック３ａの基部で保持され、ニ−ドルフック５ａの奥へ入れられた表糸２はパイル・ジャック６の係止段部６ｂで保持される。

【００１０】

【考案の効果】

ニ−ドルフック５ａの前へ入れられた裏糸４はシンカフック３ａの基部で保持され、且つ、表糸２はパイル・ジャック６の係止段部６ｂで保持されているため、ニ−ドルフック５ａ内で裏糸４は表糸２と同一高さで、しかもニ−ドルフック５ａのできる限り奥へ入れられた表糸２と離れており、従って表糸（パイル糸）と裏糸（地糸）が編目の表と裏に確実に振り分けられ、美麗なパイル編が編成される。

【００１１】更に該パイル編は、パイル・ジャック６の作用でシンカル−プを拡大し、ボリュ−ムのあるパイルを出すことができるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施状態を示す正面図。

【図２】従来のパイル・ジャックを示す正面図。

【図３】従来のパイル・ジャックを使用してパイル
編している状態を示す正面図。

【符号の説明】

６パイル・ジャック６ａ斜面６ｂ係止段部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】添え糸編に使用するパイル・ジャックの先
端部形状を、尖端上面から下がる斜面と、斜面の終端か
ら立ち上がる係止段部に成形して成るパイル・ジャッ
ク。