JPH06253752A - 加熱調理用食品及びその製造方法 - Google Patents
加熱調理用食品及びその製造方法Info
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- JPH06253752A JPH06253752A JP5073035A JP7303593A JPH06253752A JP H06253752 A JPH06253752 A JP H06253752A JP 5073035 A JP5073035 A JP 5073035A JP 7303593 A JP7303593 A JP 7303593A JP H06253752 A JPH06253752 A JP H06253752A
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Abstract
見られる大量生産の困難さ、取扱い性の悪さ、流通及び
冷凍保存のむつかしさ等の各種困難を一挙に解決した食
品及びその製造方法を提供する。 【構成】 乾式加熱により調理される食品であって、水
分含有量が20〜90wt%である固形食品の表面に、
熱水溶解性の粉粒体甘味料を付着させたことを特徴とす
る加熱調理用食品。前記加熱調理用食品の製造方法にお
いて、水分含有量が20〜90wt%の固形食品の表面
に、あらかじめ水又は水溶液を塗布し、湿潤させた後、
熱水溶解性の粉粒体甘味料を付着させることを特徴とす
る加熱調理用食品の製造方法。
Description
製造方法。
せた食品は知られており、その代表的なものに、いわゆ
る大学芋がある。この大学芋は、油調した固形の芋片の
表面に水飴や蜜などを主体とする甘味液を加温下におい
て付着させた後、風乾することによって製造されてい
る。しかし、このような方法は、(1)甘味液粘度(粘
着性)の温度依存性が大きいために、一定品質の製品を
連続して大量生産することが困難である、(2)甘味液
の粘着性が大きいために、得られる製品は表面粘着性の
強いもので、その取扱いが容易でない、(3)製品を冷
凍保存してもその甘味液の処方によっては固化しないの
で、製品の流通が容易でない等の問題を含むものであっ
た。
液を付着させた食品に見られる大量生産の困難さ、取扱
い性の悪さ、流通及び冷凍保存のむつかしさ等の各種困
難を一挙に解決した食品及びその製造方法を提供するこ
とをその課題とする。
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、表面に甘味液を付着
させた食品のための中間製品として、表面に熱水溶解性
の粉粒体甘味料を付着させた食品を生産し、この中間製
品を流通させるとともに、その喫食に際して、これを加
熱調理することにより、その課題を容易に解決し得るこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明
によれば、乾式加熱により調理される食品であって、水
分含有量が20〜90wt%である固形食品の表面に、
熱水溶解性の粉粒体甘味料を付着させたことを特徴とす
る加熱調理用食品が提供される。また、本発明によれ
ば、前記加熱調理用食品の製造方法において、水分含有
量が20〜90wt%の固形食品の表面に、あらかじめ
水又は水溶液を塗布し、湿潤させた後、熱水溶解性の粉
粒体甘味料を付着させることを特徴とする加熱調理用食
品の製造方法が提供される。
は、甘藷、ジャガイモ等の芋類、南瓜等の瓜類等の切断
加工品及びその切断加工品を熱加工したもの等であるこ
とができるし、また、殻類の粉を基本材料とする固形菓
子等であることができる。固形食品の寸法及び重さは特
に制約されないが、その大きさは、通常、10〜100
mm程度であり、その重さは、通常、1〜40g程度で
ある。本発明で用いる固形食品は、喫食に際して加熱処
理されることから特に熱加工する必要のない場合もある
が、その寸法が30〜100mm、その重さが5〜40
gという太目のものでは、あらかじめその芯まで熱を透
して熱加工するのが好ましい。本発明で用いる固形食品
中の水分含有量は、20〜90重量%、好ましくは50
〜80重量%である。
性のものであればよく、本発明では、粉粒体甘味料10
0〜150grを80℃の熱水100ccに投入したと
きに、その全部が溶解するまでの時間が1〜2分以下内
のものが好ましく用いられる。また、本発明で用いる粉
粒体甘味料は、冷水には容易に溶解しないものであるの
が好ましく、特に、粉粒体甘味料100〜150grを
25℃の冷水100ccに投入したときに、その全部が
溶解しないもしくは溶解するのに3〜5分以上を要する
ものの使用が好ましい。粉粒体甘味料の熱水や冷水に対
する溶解速度は、その甘味料の種類や、粒子径等によっ
て調節することができる。本発明で用いる粉粒体甘味料
としては、例えば、粉飴、粉糖、グラニュ糖、黒糖等の
各種の糖類が挙げられる。これらの粉粒体甘味料は、そ
の平均粒径が0.01〜2mm、好ましくは0.05〜
0.5mmである。また、この粉粒体甘味料には、必要
に応じ、甘味増大のためにステビオサイト等の人工甘味
料を配合することができ、また旨味風味材として、粉末
しょう油、各種粉末エキス、粉末香辛料等を配合するこ
とができる。さらに、粉粒体甘味料が熱水に溶解したと
きにその粘度を高め、粘着性を向上させるために、糊剤
を配合することができる。糊剤としては、各種でん粉類
の他、カルボキルメチルセルロース、アルギン酸ソー
ダ、キトサン等の水溶性高分子を用いることができる。
糊剤の配合量は、粉粒体甘味料の0.01〜10重量
%、好ましくは0.1〜5重量%である。
面に粉粒体甘味料を層状に付着させることによって製造
することができる。この製造方法においては、原料であ
る固形食品の含水量が50〜70重量%以上と多く、固
形食品表面が水分で湿潤している場合には、その固形食
品表面に粉粒体甘味料を接触させることにより、その固
形食品表面に粉粒体甘味料層を形成することができる。
一方、固形食品の含水量が少なく、固形食品表面に粉粒
体甘味料を付着させるのに充分な水分が存在しない場合
には、その固形食品表面に水又は水溶液を付着させて固
形食品表面を湿潤させた後、粉粒体甘味料を付着させ
る。この場合、水溶液としては、粉粒体甘味料に対する
粘着性を向上させるために、糊剤を溶解させた水溶液を
用いることができる。また、香料や旨味風味材を溶解さ
せた水溶液又はこれにさらに糊剤を溶解させた水溶液等
も用いることができる。水溶液中の糊剤の濃度は、0.
01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%であ
る。水又は水溶液を固形食品表面に付着させる量は、粉
粒体甘味料の5〜50重量%、好ましくは10〜20重
量%である。固形食品表面に対する水又は水溶液の付着
は、固形食品の表面に噴霧状でスプレーする方法や、固
形食品を水又は水溶液中に浸漬する方法等がある。
に付着させる場合、過剰に付着した粉粒体甘味料は、そ
の粉粒体甘味料の付着後、得られた製品に振動を与えて
ふるい落すことができ、これにより粉粒体甘味料が均一
に付着した製品を得ることができる。
は、これを加熱調理することにより、喫食することがで
きる。即ち、本発明の製品は、これを電子レンジやオー
ブン、あるいはオーブントースターで乾式加熱すると、
固形食品内部に含まれていた水分が加熱されて、固形食
品表面にその熱水が滲出し、さらに水蒸気としてその表
面から蒸散する。その際、固形食品表面に付着した粉粒
体甘味料はその熱水に溶解して、固形食品表面は粉粒体
甘味料が溶解した水溶液(甘味液)により被覆される。
そして、このようにして加熱調理された食品は、そのま
ま食される。
して、流通販売や冷凍処理することができるが、スーパ
ーマーケットやコンビニエントストア等で販売しやすい
ように、そして、そのまま電子レンジ加熱により調理で
きるように、包装体とするのが好ましい。本発明製品を
包装体とするには、水蒸気の透過する細孔をあらかじめ
穿設した容器又は袋体内に収容密封すればよい。このよ
うな包装体は、これを電子レンジ加熱すると、その加熱
により生じた水分がその包装体の細孔から逃散するた
め、包装体のふくれや破裂が防止される。また、その包
装体の細孔には、あらかじめ粘着フィルムを貼付けて、
その細孔を閉塞させておくこともできる。この場合に
は、貯蔵や流通販売に際し、包装体内部の水分が包装体
外部へ蒸散することが防止されるため、その内部に収容
させた製品の乾燥が防止される。そして、この包装体を
電子レンジ加熱する際には、その貼付した粘着フィルム
をはがしてそのまま電子レンジ加熱を行えばよい。
いあるいは少ない粉粒体甘味料層で被覆されていること
から、その製造、計量、包装、流通及び冷凍を容易にか
つ衛生的に行うことができる。即ち、本発明の製品にお
いては、その粉粒体甘味料が製造機器や計量機器に付着
することがないので、その製造及び計量を容易かつ衛生
的に行うことができる。また、その包装に際しては、同
様にその粉粒体甘味料が包装材に付着することがないの
で、その包装を容易かつ衛生的に行うことができる。さ
らに、その流通や冷凍に関しても、その製品表面の粉粒
体甘味料の流通容器や冷凍容器への付着がないので、容
易かつ衛生的に行うことができる。そして、本発明の製
品は、その製造が容易であるとともに、製品の取扱いが
容易であることから、その製造コストは低くてすむ。本
発明の製品は、これを電子レンジや、オーブン、オーブ
ントースター等の乾式加熱装置により加熱調理すること
により美味しく食することができる。
する。
た。 (食品−1)中国産加熱処理済甘藷乱切り切片(冷凍保
存品)、水分含有量:約63wt%、大きさ:長手方向
4〜9cm、重量:7〜22g (粉体甘味料−1)粉糖30wt%と粉飴70wt%と
の混合物に粉末しょう油を若干料添加 (水溶液−1)市販のしょう油を10倍の水でうすめた
もの
浸漬して加熱処理した後、減圧下で放冷した。この食品
を2つグループA、Bにわけ、その一方Aには水溶液−
1を食品重量の1%となる割合で噴霧状で塗布し、他方
Bはそのままにした。これらの2つのグループの食品表
面に粉体甘味料をふりかけて付着させた。このようにし
て本発明製品S1(A)、S1(B)を得た。
甘味料−2を用いる以外は同様にして実験を行ない、本
発明製品S2(A)、S2(B)を得た。 (粉体甘味料−2)粉飴60wt%と上白糖30wt%
と黒糖10wt%の混合物
以外は同様にして実験を行い、本発明製品S3(A)、
S3(B)を得た。 (食品−2)国内産甘藷乱切り切片(室温保存品)、水
分含有量:約65wt%、大きさ:長手方向4〜7c
m、重量:6〜18g
粉体甘味料−2を用いた以外は同様にして実験を行い、
本発明製品S4(A)、S4(B)を得た。
の食味を以下の基準で評価するとともに、その製品製造
工程における粉体甘味料の付着作業性、製品の機器への
付着性及び冷凍後の食味を以下の基準により評価した。 (1)製品の外観 ○…表面に対する粉体甘味料の付着が均一 △…表面に対する粉体甘味料の付着がやや不均一 ×…表面に対する粉体甘味料の付着が不均一 (2)解凍後の食味 ○…よい △…普通 ×…悪い (3)粉体甘味料の付着作業性 ○…よい △…普通 ×…悪い (4)製造後の製品の機器への付着性 ○…なし △…ややあり ×…非常にある
レーに入れ、このトレーをプラスチック袋体内に収容密
封するとともに、この包装体の上面のプラスチックフィ
ルム面に、針により多数の細孔を穿設した。この包装体
を家庭の電子レンジにより加熱調理したところ、その加
熱により発生した過剰の水蒸気はその包装体の細孔を通
って逃散し、包装体には水蒸気によるふくれは生じなか
った。また、この加熱調理された各製品表面の粉体甘味
料層を調べたところ、その粉体甘味料層は加熱に際して
の熱水に溶解した溶液状になっていることが確認され
た。
Claims (6)
- 【請求項1】 乾式加熱により調理される食品であっ
て、水分含有量が20〜90wt%である固形食品の表
面に、熱水溶解性の粉粒体甘味料を付着させたことを特
徴とする加熱調理用食品。 - 【請求項2】 該粉粒体甘味料が熱水溶解性の糊剤を含
有する請求項1の加熱調理用食品。 - 【請求項3】 請求項1又は2の食品を容器又は袋体内
に収容密封した食品包装体であって、該包装体は水蒸気
の透過する細孔が穿設されていることを特徴とする加熱
調理用食品包装体。 - 【請求項4】 該細孔が粘着フィルムで閉塞されている
請求項3の加熱調理用食品包装体。 - 【請求項5】 請求項1又は2の加熱調理用食品の製造
方法において、水分含有量が20〜90wt%の固形食
品の表面に、あらかじめ水又は水溶液を塗布し、湿潤さ
せた後、熱水溶解性の粉粒体甘味料を付着させることを
特徴とする加熱調理用食品の製造方法。 - 【請求項6】 該水溶液が糊剤を含有する請求項5の加
熱調理用食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07303593A JP3421755B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 加熱調理用食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07303593A JP3421755B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 加熱調理用食品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06253752A true JPH06253752A (ja) | 1994-09-13 |
JP3421755B2 JP3421755B2 (ja) | 2003-06-30 |
Family
ID=13506699
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07303593A Expired - Fee Related JP3421755B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 加熱調理用食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3421755B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52136957A (en) * | 1976-05-12 | 1977-11-16 | Kameda Seika Co Ltd | Candy coating method of foods |
JPS55165777A (en) * | 1979-06-12 | 1980-12-24 | Tsutomu Mori | Instant sweet-boiled potato |
JPH01171440A (ja) * | 1987-12-25 | 1989-07-06 | Nippon Suisan Kaisha Ltd | 解凍時の飴被覆層の溶失が防止された冷凍飴被覆食品 |
-
1993
- 1993-03-08 JP JP07303593A patent/JP3421755B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS52136957A (en) * | 1976-05-12 | 1977-11-16 | Kameda Seika Co Ltd | Candy coating method of foods |
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JPH01171440A (ja) * | 1987-12-25 | 1989-07-06 | Nippon Suisan Kaisha Ltd | 解凍時の飴被覆層の溶失が防止された冷凍飴被覆食品 |
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---|---|
JP3421755B2 (ja) | 2003-06-30 |
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