JPH0625296A - ニトリルヒドラターゼ活性を有する新規なタンパク質およびそれをコードする遺伝子ならびに該遺伝子を含有する形質転換体によるニトリル類からアミド類の製造方法 - Google Patents

ニトリルヒドラターゼ活性を有する新規なタンパク質およびそれをコードする遺伝子ならびに該遺伝子を含有する形質転換体によるニトリル類からアミド類の製造方法

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JPH0625296A
JPH0625296A JP5089969A JP8996993A JPH0625296A JP H0625296 A JPH0625296 A JP H0625296A JP 5089969 A JP5089969 A JP 5089969A JP 8996993 A JP8996993 A JP 8996993A JP H0625296 A JPH0625296 A JP H0625296A
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glu
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Kazunori Yamada
和徳 山田
Masanori Ochiai
正則 落合
Noritaka Yomoto
能尚 四本
Hironori Morimoto
裕紀 森本
Yutaka Teranishi
豊 寺西
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Mitsubishi Kasei Corp
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Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヘテロな3種のサブユニットから構成され、
ニトリルヒドラターゼ活性を有する新規な水溶性酵素タ
ンパク質をリゾビウム(Rhizobium)属菌から
分離精製した。該タンパク質をコードする遺伝子の塩基
配列を決定し、該塩基配列を有する発現ベクターにより
形質転換された形質転換体を用いて該タンパク質を発現
させ、該形質転換体を培養して得られる培養液、分離菌
体等をニトリル類に作用させて対応するアミド類を製造
する。 【効果】 上記形質転換体を培養して得られる培養液、
分離菌体等を用いることによりニトリル類をその対応す
るアミド類に効率良く変換させることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はニトリルヒドラターゼ活
性を有する新規なタンパク質およびそれをコードする遺
伝子並びに該遺伝子を含有する形質転換体によるニトリ
ル類からアミド類の製造方法に関する。詳しくは、ニト
リル類からその対応するアミド類を生成させる活性を有
する新規なタンパク質およびそれをコードする遺伝子
と、少なくとも該タンパク質発現に必要なプロモーター
配列、当該タンパク質がコードされたDNA配列及びタ
ーミネーター配列を有する発現ベクターにより形質転換
された形質転換体、さらにその形質転換体を培養するこ
とにより当該タンパク質を発現させる方法、ならびに該
形質転換体を培養して得られる培養液、分離菌体、菌体
処理物、タンパク質またはこれらの固定化物をニトリル
類に作用させて対応するアミド類を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする問題点】ニ
トリル類のニトリル基を水和してアミド基に転化させ、
対応するアミド類を製造する技術において、反応の触媒
として酸またはアルカリを用いて加熱処理する方法、銅
触媒を用いて加熱処理する方法が知られていたが、近
年、この水和反応を促進する触媒機能を有する水溶性酵
素タンパク質、ニトリルヒドラターゼを菌体内に保持す
る微生物触媒を用いる方法が用いられるようになった
(特開昭59−2693号、同61−162193号、
同62−91189号、同64−86889号、特公昭
56−17918号、同59−37951号、同62−
21519号各公報等)。この微生物触媒を用いる方法
は、常温で水和反応を行うことができるとともに転化率
も高い点から他の方法に比べて優れた方法といえる。
【0003】しかしながら微生物触媒を用いる場合に
は、微生物触媒を調製する段階において、その微生物の
安全性評価、最適培養法の検討など、用いる微生物触媒
の生物学的性質に応じて数多くの検討を行う必要があ
り、生物触媒としての活性をコストの上で工業的に利用
できるレベルにまであげることは必ずしも容易ではな
い。一方、かかる微生物触媒法の改良策として、微生物
触媒自身、即ち酵素ニトリルヒドラターゼを遺伝子工学
を利用して製造し、ニトリル類から対応するアミド類へ
転換する方法が検討されている。例えば、特公平3−5
4558号公報にはロドコッカス(Rhodococc
us)属の菌由来で、ヘテロな2つのサブユニットから
なるニトリルヒドラターゼが酵素レベルで記載され、特
開平2−119778号公報にはロドコッカス属の菌由
来で、ヘテロな2つのサブユニットからなるニトリルヒ
ドラターゼ遺伝子が記載され、また特開平3−2511
84号公報にはシュードモナス(Pseudomona
)属の菌由来で、ヘテロな2つのサブユニットからな
るニトリルヒドラターゼ遺伝子が開示され、また欧州特
許公開455646号公報にはロドコッカス・ロドクロ
ウス(R.rhodochrous)由来で、ヘテロな
2つのサブユニットからなるニトリルヒドラターゼ遺伝
子が開示されている。
【0004】
【問題点を解決するための手段】発明者らは、より高い
触媒活性を持つ微生物触媒を調製する目的で、極めて高
いニトリル類の水和活性を有する、つまりニトリルヒド
ラターゼ活性を有するタンパク質を組換えDNA技術に
より形質転換体中に大量に生産させるべく鋭意検討を重
ね、かかる目的に有用な新規なタンパク質(以下、ニト
リルヒドラターゼタンパク質、ニトリルヒドラターゼA
M24タンパク質、AM24タンパク質と称することも
ある)を初めて単離・精製し、これをコードする遺伝子
も初めて分離取得し、さらにこの遺伝子を発現ベクター
に組み込み形質転換体を得て、その形質転換体によりニ
トリルヒドラターゼタンパク質を大量に生産させること
に成功し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明の要旨は、下記の理化学的
性質を有することを特徴とする新規なタンパク質および
それをコードする遺伝子ならびに該遺伝子を含有する形
質転換体によるニトリル類からアミド類の製造方法に存
する。 3種のサブユニットから構成されるゲル濾過法によ
る分子量が約110,000の水溶性酵素タンパク質で
あって、各サブユニットのSDS−ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動による分子量が以下の通りである。 サブユニットα 分子量 26,000±500 サブユニットβ 分子量 15,000±500 サブユニットγ 分子量 16,500±500 ニトリルヒドラターゼ活性を有する。
【0006】以下本発明をさらに詳細に説明するに、本
発明の新規なタンパク質ニトリルヒドラターゼAM24
タンパク質は、例えば後述の実施例に記述するように、
土壌から分離してきたRhizobium sp. MCI2643
(特願平4−240679号、微工研条寄 FERM
BP−3953)を破砕し、それを遠心分離した後の上
清をButyl−Toyopearlカラム(東ソー社
製)等による疎水クロマトグラフィーにより更に分画し
た後、DEAE−Toyopearlカラムクロマトグ
ラフィー等により更に分画する。最後にTSK gel
G3,000SW等の分子ふるいクロマトグラフィー
に供することにより精製標品が得られる。精製された本
発明のタンパク質はα、β、γの三つのサブユニットか
らなる水溶性タンパク質で各サブユニットのSDS−ポ
リアクリルアミド電気泳動による分子量がそれぞれ2
6,000±500ダルトン、15,000±500ダ
ルトン、16,500±500ダルトンであり、ニトリ
ル類を水和反応によりアミド類に転換する活性、即ちニ
トリルヒドラターゼ活性を有する。
【0007】また、本発明のAM24タンパク質は、配
列表の配列番号1〜3に示すようなアミノ酸配列を有す
るサブユニットα、サブユニットβ、サブユニットγの
三つのサブユニットからなるタンパク質であり、ニトリ
ル類の水和活性を損なわない範囲で一部のアミノ酸を除
去、置換、修飾または追加するなどの改変を行ったもの
も、本発明のAM24タンパク質に含まれる。
【0008】上記のAM24タンパク質をコードする遺
伝子としては、例えば、配列番号4または5に示すよう
な塩基配列を有するものが挙げられる。本発明のAM2
4タンパク質をコードする遺伝子DNA断片は、例え
ば、次のような方法によって得られる。本発明のタンパ
ク質をコードする遺伝子を含有するDNAライブラリー
としては、土壌から分離してきたRhizobium sp. MCI
2643(特願平4−240679号、微工研条寄 F
ERM BP−3953)から調製してきた染色体DN
Aを用いて公知の常法により作成したファージミドライ
ブラリーが利用できる。このDNAライブラリーからフ
ァージミドを斉藤らの方法(プロシーディングスオブ
ナショナル アカデミー サイエンス ユー エス エ
ー[Proc.Natl.Acad.Sci.US
A]、83、8664〜8668、1986年)により
感染させ培養する。培養後に形成されたコロニーを部分
DNA断片あるいは決定した本発明のタンパク質の部分
アミノ酸配列に対応する塩基配列を持つDNA断片をプ
ローブとしてコロニーハイブリダイゼーション法(「モ
レキュラー クローニング」、コールド スプリング
ハーバー ラボラトリー、320〜328、1982
年)によって選択し、目的とするDNAを得ることがで
きる。
【0009】このコロニーハイブリダイゼーション法に
使用するプローブには、ポリメラーゼチェイン反応(以
下、「PCR」と略す)法(サイエンス[Scienc
e]、239、487〜491、1988年)によって
得られるAM24タンパク質をコードする遺伝子の部分
DNA断片が用いられる。例えば配列表の配列番号6
(配列番号1に記載のアミノ酸配列の1〜7番目に対
応)の+鎖DNAプライマーと、配列表の配列番号7
(配列番号3に記載のアミノ酸配列の3〜9番目に対
応)の−鎖DNAプライマーを用いてPCRを行い、得
られた配列表の配列番号4に示した966bpのDNA
断片を作成してプローブとして用いる。またAM24タ
ンパク質のアミノ酸配列より推定されるDNA配列に基
づき合成したオリゴヌクレオチドをプローブとして用い
てもよい。
【0010】さらに上記のスクリーニング陽性のコロニ
ーからT.Maniatisらの方法(「モレキュラー
クローニング」、コールド スプリング ハーバー
ラボラトリー、85、1982年)によりDNAを調製
し、適当な制限酵素、例えばBamHI等で切断後,p
UC18等のプラスミドにクローニングし、Sange
rらのジデオキシ法(プロシーディングス オブ ナシ
ョナル アカデミーサイエンス ユー エス エー[P
roc.Natl.Acad.Sci.USA]、7
4、5463、1977年)によって目的DNA断片の
塩基配列が決定できる。
【0011】このようにして決定されるDNA断片の塩
基配列(例えば、配列表の配列番号4および5)は、配
列表の配列番号1に示す精製したAM24タンパク質α
サブユニットの部分アミノ酸配列(1〜7番目)と配列
表の配列番号3に示す精製したAM24タンパク質γサ
ブユニットの部分アミノ酸配列(3〜9番目)に対応す
る塩基配列を含むαサブユニット(198アミノ酸残
基)、βサブユニット(104アミノ酸残基)、γサブ
ユニット(115または116アミノ酸残基)の三つの
タンパク質をコードしている、それぞれ全長594ヌク
レオチド、312ヌクレオチド、345または348ヌ
クレオチド長からなるものである。また本発明によるD
NA断片は配列表の配列番号1〜3に示すアミノ酸配列
をコードするものに限らず、ニトリルからアミドへの水
和活性を持つ限りはそのアミノ酸配列を改変したものも
含まれる。
【0012】上記のようにして得られるDNA断片は、
その5’末端を修飾して公知の発現ベクターにそれ自体
公知の方法でプロモーターの下流に挿入され、次いで上
記のDNAが挿入された発現ベクターは、大腸菌、酵
母、動物細胞宿主等、公知の細胞中にそれ自体公知の方
法により導入される。本発明のAM24タンパク質の産
生方法につき詳細に説明すると、発現ベクターとしては
上記のようにして得られたAM24タンパク質をコード
するDNAを転写できる位置にプロモーターを含有して
いるものが使用される。たとえば大腸菌、枯草菌等の微
生物を宿主とするときには、発現ベクターはプロモータ
ー、リボゾーム結合(SD)配列、AM24タンパク質
遺伝子、転写終結配列、及びプロモーターを制御する遺
伝子より成ることが好ましい。
【0013】プロモーターとしては、大腸菌、ファージ
等由来のもの、例えばトリプトファン合成酵素(tr
p)、ラクトースオペロン(lac)、ラムダファージ
L 、PR 、T5 ファージの初期遺伝子のプロモーター
であるP25、P26プロモーター等が挙げられる。また、
これらは例えばpacプロモーター(アグリカルチュラ
ル アンド バイオロジカル ケミストリー[Agri
c.Biol.Chem.]52、983−988、1
988年)のように独自に改変、設計された配列でも良
い。
【0014】リボゾーム結合配列としては、大腸菌、フ
ァージ等由来のものでも良いが、DNA合成により作成
した16SリボゾームRNAの3’末端領域に相補的な
配列を4塩基以上連続してもつコンセンサス配列を持っ
たものでも良い。転写終結配列は必ずしも必要ではない
が、ρ非依存性のもの、例えばリポプロテインターミネ
ーター、trpオペロンターミネーター等を有している
方が好ましい。
【0015】更にこれらの発現に必要な因子の発現プラ
スミド上での配列順序は、5’上流から、プロモータ
ー、SD配列、AM24タンパク質遺伝子、転写終結因
子の順に並ぶ事が望ましい。また発現ベクター上のSD
配列とAM24タンパク質遺伝子とのユニットを複数個
同方向に挿入することにより、ベクター上の転写単位の
コピー数を増加させる方法(特開平1−95798号公
報)を用いることもできる。
【0016】発現ベクターとして使用できるものとして
は、pUAI2(特開平1−95798号公報)や市販
のpKK233−2(ファルマシア社製)等がある。ま
た、融合蛋白として発現させる発現ベクターpGEXシ
リーズ(ファルマシア社製)等も同様にして使用でき
る。宿主の形質転換法としては、常法に従い行うことが
できる。
【0017】形質転換体の培養は、モレキュラー クロ
ーニング(コールド スプリングハーバー ラボラトリ
ー、1982年)に記載の方法を参考にして行うことが
できる。培養温度としては、28℃〜42℃が適当であ
る。また、形質転換に用いる宿主としては、例えば後述
の実施例のように大腸菌が挙げられるが、とくに大腸菌
に限定されるものではなく、他の微生物、動物細胞、昆
虫細胞などの宿主生物を用いることができる。
【0018】上記形質転換体を培養して得られるAM2
4タンパク質は、公知の方法で宿主から単離・精製され
る。本発明においては、ニトリル類のアミド類への変換
には、上記で得られたAM24タンパク質の他に形質転
換体の培養液、分離菌体、菌体処理物、固定化菌体、粗
酵素液、酵素処理物、固定化酵素等が用いられる。
【0019】また、本発明で対象とするニトリルとして
は、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、n−ブチロニトリ
ル、イソブチロニトリルなどの炭素数2〜4のニトリル
が挙げられ、アクリロニトリルが代表的である。
【0020】
【実施例】以下の実施例により、本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施
例によって限定されるものではない。 実施例1 AM24タンパク質の精製及び部分アミノ酸
配列決定 土壌分離菌Rhizobium sp. MCI2643(特願平4−
240679号、微工研条寄 FERM BP−395
3)を培地(グルコース 20g/l、ウレア7.5g
/l、K2HPO4 0.5g/l、KH2PO4 0.5
g、MgSO 4・7H2O 0.5g/l、CoCl2
6H2O 10mg/l、酵母エキス1g/l、ポリペプ
トン 5g/l)で28℃、40時間培養した後、遠心
分離(6,000×g、20分間)により集菌した。
【0021】菌体を生理食塩水で洗浄し、集菌した菌体
を再び緩衝液(50mM HEPES/NaOH、0.
1M NaCl、pH8.0)に懸濁した。この懸濁液
を氷水で冷やしながら超音波破砕(100W、10分
間)し、25,000×gで20分間遠心分離した後の
上清を回収した。この上清に飽和硫安を終濃度が25%
(w/v)になるようにゆっくりと加え、生じた沈澱を
25,000×g、20分の遠心分離で除去した。この
上清に終濃度が65%(w/v)になるように飽和硫安
を加え、生じた沈澱を25,000×g、20分間の遠
心分離により回収した。この沈澱を4℃で上記の緩衝液
に溶解させた後、終濃度が25%(w/v)になるよう
に飽和硫安をくわえ、Butyl−Toyopearl
カラム(1.2×20cm)にて分画した。すなわち、
25%硫安を含む緩衝液でカラムを十分洗浄した後、硫
安の濃度25%から0%(w/v)の濃度勾配溶出を行
い、ニトリルヒドラターゼ活性を含む画分を得た。
【0022】この活性画分を10mM Bis−tri
s propane(pH6.5)にたいして透析した
のち、同液で平衡化したDEAE−Toyopearl
カラム(0.7×20cm)に共した。カラムを同液で
洗浄した後、0から0.7MのNaClの濃度勾配溶出
を行い、活性画分を得た。この画分をミリポア社製、ウ
ルトラフリー(10,000カットオフ)を用いて濃縮
した後、緩衝液(50mM HEPES/NaOH、
0.1M NaCl、pH7.5)で平衡化したTSK
gel G3000SWカラムに共した。カラム洗浄
後、0から0.7MのNaClの濃度勾配溶出を行っ
た。このうち13.5mlに溶出したメインピークがニ
トリルヒドラターゼ活性を示し、非還元状態での電気泳
動で単一のバンドとなった。
【0023】更にこの画分を0.1% TFA(トリフ
ルオロ酢酸)を含む20%アセトニトリルで平衡化した
YMC pack C4カラム(AP−802 S−5
300A C4、0.46×15cm)に添加し、ア
セトニトリル濃度20%から60%までの濃度勾配溶出
を行い、3種類のサブユニット画分を分取した。これら
の画分をそれぞれ減圧乾燥した後、50%TFA 60
μlに溶解し、ポリブレン処理したグラスフィルターに
吸着させ、Applied Biosystem社製4
77型シークエンサーでエドマン分解し、N末端側から
のアミノ酸配列を決定した。また精製したサブユニット
のうちβサブユニットを5M尿素を含む50mM トリ
ス−塩酸緩衝液(pH8.5)に溶解し、リジルエンド
ペプチダーゼ(和光純薬製)により酵素:基質=1:2
00で37℃、18時間作用させて高速液体クロマトグ
ラフィー(HPLC)によりペプチド断片を得、そのう
ちの一つのペプチド断片のアミノ酸配列を同様に決定し
た。この結果、αサブユニット N末端のアミノ酸配列
は配列表の配列番号8、βサブユニット N末端のアミ
ノ酸配列は配列表の配列番号9、βサブユニット リジ
ルエンドペプチダーゼ断片のアミノ酸配列は配列表の配
列番号10、γサブユニット N末端のアミノ酸配列は
配列表の配列番号11の通りであることが明かになっ
た。
【0024】またこれらの精製したAM24タンパク質
を15%SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により
解析したところ、それぞれのサブユニットの分子量はα
サブユニットが26,000±500ダルトン、βサブ
ユニットが15,000±500ダルトン、γサブユニ
ットが16,500±500ダルトンであることが明か
となった。さらに、本発明のAM24タンパク質のαサ
ブユニット、βサブユニット、γサブユニットのアミノ
酸配列は、それぞれ配列表の配列番号1〜3に示した通
りであった。
【0025】実施例2 AM24タンパク質のニトリル
ヒドラターゼ活性の評価(1) 分離菌体及び酵素溶液(AM24タンパク質溶液)中の
活性評価は、以下のように行った。すなわち菌体懸濁液
あるいは酵素溶液1容量に対して7%(v/v)アクリ
ロニトリル1容量と0.1M リン酸緩衝液(pH7.
0)3容量を加え、25℃で10分間反応させた。反応
後1容量の1N HClを加えて反応を停止させた後、
純水で100倍に希釈して10μlをHPLCのODS
カラム(Nucleosil 100−5C18)に添
加して10%アセトニトリルを含む0.1M リン酸2
水素ナトリウム溶液で展開した。生成アクリルアミドは
逐次分光光度測定(λ=195nm)により検出した。
【0026】実施例3 AM24タンパク質のニトリル
ヒドラターゼ活性の評価(2) AM24タンパク質溶液(280nmにおける吸光度が
0.1)1容量と0.5M リン酸緩衝液(pH7.
0)4容量を混合し、これに0.2%(v/v)のニト
リル化合物水溶液90容量を加えて25℃で5分間反応
させた。反応後5容量の1N HClを加えて反応を止
め、HPLCのODSカラムに添加して生成したアミド
化合物の量を測定した。基質であるニトリル化合物は、
アクリロニトリル、プロピオンニトリル、n−ブチロニ
トリル、イソブチロニトリル、アセトニトリル、クロロ
アセトニトリル、マロンアミドニトリル、メタクリロニ
トリル、3−シアノピリジン、ベンゾニトリル、クロト
ノニトリルを使用した。
【0027】アクリロニトリルを反応の基質として用い
た時の活性を100とした場合の各基質の相対活性を表
−1に示した。これより本発明のAM24タンパク質は
様々なニトリル類から対応するアミド類を製造すること
ができることがわかる。
【0028】
【表1】
【0029】実施例4 PCR法によるAM24タンパ
ク質の部分DNA断片の調製 基質となる土壌分離菌Rhizobium sp. MCI2643
(特願平4−240679号、微工研条寄 FERM
BP−3953)の染色体DNAは常法に従って作製さ
れる。すなわち培養菌体よりフェノール−クロロホルム
法(「モレキュラークローニング」、コールドスプリン
グハーバーラボラトリー、1982年)に従い、若干の
改良を加えて以下のごとく調製した。
【0030】Rhizobium sp. MCI2643株を前記実
施例1における培地100mlに植菌して培養した後集
菌し、この菌体をTES[10mM Tris−HCl
(pH7.5)、1mM EDTA、50mM NaC
l]で洗浄後、TE[10mM Tris−HCl(p
H7.5)、1mM EDTA]5mlに懸濁し、リゾ
チーム10mgを加えて37℃で30分間インキュベー
トした後、凍結−再融解を繰り返して細胞を破壊する。
次に1/2量の1%(w/v)のSDSを穏やかに振と
うしながら加え、更にプロテイナーゼK(シグマ社製)
を終濃度0.1mg/mlになるよう加えて60℃で5
時間インキュベートする。次に等量のTE飽和フェノー
ル・クロロホルムを加え、一晩室温で緩やかに振とうす
る(以下、この操作をフェノール処理と呼ぶ)。遠心
後、上層をとり等量のクロロホルムを加えて再抽出す
る。遠心後の上層に等量のエタノールを加えたのちガラ
ス棒でDNAを巻きとり、70%、85%、99.5%
のエタノールで順次脱水する。次にDNAを3mlのT
Eバッファーに溶解させたのち100℃、10分間の加
熱処理したRNaseA水溶液を終濃度10μg/ml
になるよう加えて37℃で1時間保温する。その後フェ
ノール処理、エタノール沈澱によりDNAを回収する。
この結果、700μgの染色体DNAが得られた。
【0031】PCRはパーキン・エルマー・シータス・
DNA・サーマル・サイクラー(Perkin・Elm
er・Cetus・DNA・Thermal Cycl
er)を使用して、使用説明書に基づき、ジーンアンプ
キット(Gene AmpDNA Amplifica
tion Reagent Kit、宝酒造製)を使っ
て行った。すなわち基質DNA1μl(0.5μg相当
量)、10培濃度の反応緩衝液[500mM KCl、
100mM Tris−HCl(pH8.3)、15m
M MgCl2 、0.1%(w/v)ゼラチン]10μ
l、1.25mM 4dNTP 16μl、50μMプ
ライマー#1として配列表の配列番号6(配列番号1の
アミノ酸配列の1〜7番目に対応)の+鎖DNAプライ
マー5’ATGGAA/GCCITAC/TACIAA
A/GCC3’(20ヌクレオチド、Iはイノシン)及
びプライマー#2として配列表の配列番号7(配列番号
3のアミノ酸配列の3〜9番目に対応)−鎖DNAプラ
イマー5’ATA/GTCC/TTCIGGA/GTT
IACICC3’(20ヌクレオチド)各5μl、Ta
qDNAポリメラーゼ0.5μlを加えて100μlの
系とする。反応は94℃、10分間の前処理後、94℃
1分間(変性ステップ)、46℃1.5分間(アニーリ
ングステップ)、72℃2分間(伸長ステップ)のイン
キュベーションを35サイクル行った。最後に72℃で
7分間のインキュベーションを行い反応を終了した。得
られた反応液をフェノル:クロロホルム=1:1で抽出
し、エタノール沈澱を行った。この沈澱を16μl滅菌
脱イオン水に溶解した後、5%ポリアクリルアミドゲル
電気泳動を行い、966bpのバンドを常法に従って切
り出しDNAフラグメントを回収し、エタノール沈澱を
行った。DNA沈澱を16μl滅菌脱イオン水に溶解
し、10培濃度のT4DNAポリメラーゼ緩衝液[0.
33Mトリス−酢酸(pH7.9)、0.66M酢酸カ
リウム、0.1M酢酸マグネシウム、5mM DTT]
2μl,1.25mM 4dNTP 1μl、T4DN
Aポリメラーゼ1μl(6ユニット)を加え20μlの
系とし、37℃で30分間反応させ、2本鎖の平滑末端
DNAを得た。
【0032】このDNA断片をpUC118ベクターの
SmaI部位に挿入してデュポン社の蛍光法DNAシー
ケンサーを用いてその塩基配列を決定した。決定したP
CRフラグメントの塩基配列は配列表の配列番号4に示
すとおりであり、966bpDNAフラグメントがコー
ドするアミノ酸配列のうち5’側から40アミノ酸が配
列表の配列番号1の1〜40番目のアミノ酸に、また
3’側から8アミノ酸が配列表の配列番号3の1〜8番
目のアミノ酸に相当し、精製AM24タンパク質から決
定したアミノ酸配列に一致した。
【0033】実施例5 AM24タンパク質をコードす
る完全長DNA断片を含むクローンのスクリーニング 上記実施例4で作製した966bpのPCR断片をモレ
キュラークローニング(コールドスプリングハーバーラ
ボラトリー、1982年)に記載の方法に従い 32P標識
することによりスクリーニング用プローブとした。
【0034】上記実施例4で調製した染色体DNA標品
10μl(5μg相当量)に10倍濃度制限酵素緩衝液
[500mMトリス−塩酸(pH7.5)、100mM
塩化マグネシウム、1mM塩化ナトリウム、10mM
DTT]3μl、滅菌脱イオン水16μl、制限酵素
glII 1μl(15ユニット)を加え37℃で2時
間反応させた後、アガロースゲル電気泳動(65V、4
時間)を行い、前記のプローブを用いてモレキュラーク
ローニング(コールドスプリングハーバーラボラトリ
ー、1982年)に記載の方法に従いサザンハイブリダ
イゼーションを行った結果、約5.2Kbの位置にプロ
ーブと強くハイブリダイズするDNA断片が存在するこ
とが明らかになった。
【0035】そこで前出の染色体DNA標品40μl
(20μg相当量)に10倍濃度制限酵素緩衝液[50
0mMトリス−塩酸(pH7.5)、100mM塩化マ
グネシウム、1mM塩化ナトリウム、10mM DT
T]8μl、滅菌脱イオン水29μl、制限酵素Bgl
II 3μl(45ユニット)を加え37℃で2時間反
応させた後、アガロースゲル電気泳動(65V、5時
間)を行い、モレキュラークローニング(コールドスプ
リングハーバーラボラトリー、1982年)に記載の方
法に従い5.2Kb付近のDNA断片を分離・回収し
た。
【0036】こうして回収した約5.2KbのDNA断
片を少なくとも10pmol用意し、ライゲーションキ
ット(宝酒造社製)を用いて、Charomid 9−
36クローニングベクター(ニッポンジーン社製)のマ
ルチクローニングサイト内にあるBamHIサイトに組
み込んだ。(この時ライゲーションに用いたベクターD
NAは、次の様に用意されたものを1μg使用した。即
ち、Charomid9−36クローニングベクターを
制限酵素BamHI(東洋紡績社製)で切断し、フェノ
ール/クロロホルム処理、エタノール沈澱させた後、さ
らにアルカリフォスタファーゼ(ベーリンガーマンハイ
ム社製)で5′末端を脱リン酸化して[モレキュラーク
ローニング、コールドスプリングハーバーラボラトリ
ー、1982年]、フェノール/クロロホルム処理、エ
タノール沈澱させた。)
【0037】このようにして作成したDNAをストラタ
ジーン社のギガパックゴールドパッケージングキットを
用いてλファージ粒子中にパッケージングした。すなわ
ちライゲーションしたDNA溶液2μl(総量の1/3
量)をキット付属の説明書に従って反応を行った。反応
後、ニッポンジーン社のCharomid 9−36ク
ローニングベクターに添付の説明書に従いトランスフェ
クションを行い、直径15cmのシャーレ中のアンピシ
リン含有(50μg/ml)LB寒天培地(1%酵母抽
出物、0.5%バクトトリプトン、0.5%塩化ナトリ
ウム)に希釈段階を変えて菌液を塗布した。一枚あたり
102〜103個のコロニーが出現したシャーレをバンク
のスクリーニングに用いた。トランスフェクションには
東洋紡績社製の大腸菌DH5αのコンピテントセル(C
OMPETENT HIGH)を用いた。
【0038】バンクのスクリーニングはNEN社製のナ
イロンメンブレン、Colony/PlaqueScr
eenを用いて添付の説明書に従っておこなった。すな
わちプレート上に生育したコロニーをプレート1枚あた
り2枚のメンブレンに移し取った後、そのメンブレンを
0.1M水酸化ナトリウム−0.5M塩化ナトリウムが
染み込んだ濾紙上に2分間静置し、続いて1.5M塩化
ナトリウム−0.5Mトリス−塩酸(pH7.5)が染
み込んだ濾紙上で5分間静置した。このフィルターの処
理を更に2回繰り返した後、2×SSC(2倍SSC溶
液)でフィルターを洗浄し乾いた濾紙上で風乾した。次
にこのメンブレンに120mJ/cm2のUV照射を行
うことによりメンブレンに移したDNAの固定を行っ
た。
【0039】こうして処理したメンブレン4枚(5,0
00コロニー相当)を2×SSCで一度洗浄し、次に1
5mlのハイブリダイゼーション液[3×SSC、0.
1%SDS、10×Denhalt(10倍濃度のDe
nhalt;1%牛血清アルブミン、1%ポリビニルピ
ロリドン、1%フィコール400)、10μg/ml鱒
精子DNA]に65℃で2時間浸した。この間に実施例
4で作製した966bpのDNA断片を実施例4記載の
PCR用プライマー#2を用いて常法に従い32P標識し
た。次にこの32P標識DNA断片を1μCi/mlの濃
度で含む新しいハイブリダイゼーション液15ml中に
上述のフィルターを65℃で20時間浸した。その後メ
ンブレンを取り出し2×SSC、0.1%SDS溶液中
での洗浄を室温で2回行い、更に0.2×SSC、0.
1%SDS溶液中で65℃で15分の洗浄を2回行った
後にオートラジオグラフィーを取った。この結果、2枚
1組のメンブレンのオートラジオグラフィー上のポジテ
ィブなシグナルが一致したコロニーが1個得られた。こ
のコロニーをLB培地(1%酵母抽出物、0.5%バク
トトリプトン、0.5%塩化ナトリウム)で培養した後
に希釈してLB寒天培地(50μg/mlのアンピシリ
ンを含む)にシャーレ一枚当たりコロニーが100個程
度出現するように塗布し、再度32P標識DNA断片を用
いたハイブリダイゼーション法を行うことによりポジテ
ィブクローンを純化した。
【0040】実施例6 DNA断片のサブクローニング
及び塩基配列の決定 純化したポジティブクローンからプラスミドDNAを常
法(「モレキュラークローニング」、コールドスプリン
グハーバーラボラトリー、86〜96頁(1982))
に従い調製し、必要なDNA領域を適宜制限酵素で小断
片化した後にプラスミドベクターpUC18、pUC1
9にサブクローニングを行った。得られたサブクローン
からプラスミドDNAを常法により調製し、デュポン社
製蛍光シークエンサーGENESIS2000システム
を用いて、配列を決定した。シークエンスプライマーと
して次の2種の合成プライマー5′d(GTAAAAC
GACGGCCAGT)3′(配列表の配列番号1
2)、5′d(CAGGAAACAGCTATGAC)
3′(配列表の配列番号13)を使用し、該DNA断片
の+鎖、一鎖の塩基配列を決定した。この結果、配列表
の配列番号5に示すような塩基配列が得られた。すなわ
ち実施例1及び4で明らかになったアミノ酸配列をコー
ドする領域、及びDNAの塩基配列を含む全長5.2k
bのDNA断片が得られた。
【0041】実施例7 AM24タンパク質発現プラス
ミドの構築と形質転換体の取得 実施例6で得たAM24タンパク質遺伝子DNAを含む
シャロミドpChAM24−1(図1)を常法により調
製した。次に該プラスミドDNA2μgを制限酵素Xb
Iで消化した後にT4DNAポリメラーゼによりDN
Aの末端を平滑末端化した。そしてポリアクリルアミド
ゲル電気泳動により目的のAM24タンパク質コード領
域を含むDNA断片を分離した後フェノール/クロロホ
ルム抽出を行い、エタノール沈澱により該DNA断片を
精製し10μlの滅菌水に溶解した。次にこのDNA断
片を含む溶液1μlと制限酵素SmaIで切断後のDN
A末端を子牛腸粘膜由来アルカリフォスファターゼを用
いて脱燐酸化した発現ベクターpUSI2(特開平1−
95798号公報)DNA10ngとを混ぜ、両者をD
NAライゲーションキット(宝酒造6021)を用いて
連結した。この反応液を用いて大腸菌DH5α株を形質
転換し、Maniatisらの方法(「モレキュラーク
ローニング」、365−381頁(1982))に従い
解析することにより、発現ベクターのプロモーターの転
写方向に対して順方向にDNA断片が挿入されたAM2
4タンパク質発現プラスミド、pEAM24X1(図
2)を含有する形質転換体を得た。
【0042】実施例8 形質転換体を用いたAM24タ
ンパク質の産生とニトリル類のアミド類への変換 実施例7で得られたpEAM24X1を含有する形質転
換体を10mlのLB(50μg/mlのアンピシリン
含有)培地に接種し27℃で一晩(12〜16時間)培
養し、この培養液を10mlのLB(アンピシリン50
μg/ml、10μg/mlCoCl2・5H2O含有)
に1/100量(0.1ml)加えて27℃で2時間培
養した後、プロモーターの転写誘導剤であるIPTGを
終濃度1mMになるよう添加し、さらに27℃で12時
間培養した。菌体を遠心分離により集め、これを生理食
塩水で一回洗浄したのち1.6mlのリン酸緩衝液(p
H7.0、0.1M)に懸濁した。このうち0.32m
lをサンプリングし、7%アクリロニトリル水溶液80
μlを混和し、30℃で1時間反応させた。反応終了
後、反応液中のアクリルアミドと未反応のアクリロニト
リルを高速液体クロマトグラフィーを用いて検出したと
ころ、反応液中にはアクリルアミドが検出され、アクリ
ロニトリルは検出されなかった。
【0043】これに対し上記発現プラスミド、pEAM
24X1を含まない大腸菌DH5α株を用いて同様な試
験を行ったところ、反応終了後の反応液中にアクリルア
ミドが検出できなかった。なお培地中のコバルトは必須
で、コバルトを含まない培地を用いてpEAM24X1
を含有する形質転換体を培養した場合には、同様な試験
において反応終了後の反応液中にアクリルアミドが検出
できなかった。
【0044】実施例9 形質転換体からのAM24タン
パク質の精製と部分配列決定 実施例8の方法で培養した形質転換体0.9gを生理食
塩水で1回洗浄した後、緩衝液(50mM HEPES
/NaOH、0.1M NaCl、pH8.0)に懸濁
した。この懸濁液を氷水で冷やしながら超音波破砕(1
00W、5分間)し、25,000×gで20分間遠心
分離した後の上清を回収した。この上清を実施例1と同
様に硫安分画、Butyl−Toyopearlカラム
クロマトグラフィー、DEAE−Toyopearlカ
ラムクロマトグラフィー、TSKgel G3000S
Wカラムクロマトグラフィーの順に精製を行い、ポリア
クリルアミドゲル電気泳動で単一のバンドを与える精製
標品を得た。この精製標品はRhizobium sp. MCI26
43株から精製したAM24タンパク質と同等の分子量
と比活性を有していた。
【0045】更にこの精製標品を実施例1で行った方法
と同様にしてリジルエンドペプチダーゼで断片化し、そ
のうち2つのペプチドの部分アミノ酸配列を決定したと
ころ各ペプチド断片のアミノ酸配列は配列表の配列番号
5から推定されるAM24タンパク質のアミノ酸配列
(配列表の配列番号1及び配列番号3)の部分配列と完
全に一致した。
【0046】
【発明の効果】本発明により、αサブユニット、βサブ
ユニット、γサブユニットの3つのサブユニットのアミ
ノ酸配列を有し、ニトリルヒドラターゼ活性を有するポ
リペプチドをコードする新規なDNA断片が得られ、そ
の塩基配列が明らかにされた。そして本発明で構築した
発現プラスミドを有する形質転換体を培養することによ
り得られる菌体、菌体抽出物等を用いることによりニト
リル化合物をその対応するアミド化合物に変換させるこ
とが可能となった。本発明を用いることによりニトリル
類よりアミド類を効率よく製造することができる。
【0047】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:198 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 起源 生物名:Rhizobium sp. MCI2643 配列 Met Glu Pro Tyr Thr Lys Pro Pro Ala Pro Glu Ala Leu Arg Val Lys 1 5 10 15 Ala Leu Glu Thr Leu Leu Leu Glu Lys Gly Val Ile Asn Pro Gly Val 20 25 30 Val Asp Ala Ile Ile Asp Val Phe Glu Asn Lys Leu Ser Pro Lys Asn 35 40 45 Gly Ala Gln Val Val Ala Lys Ala Trp Thr Asp Pro Glu Phe Lys Lys 50 55 60 Trp Leu Leu Glu Asp Gly Thr Ala Ala Ile Glu Ser Met Gly Phe Ser 65 70 75 80 Gly Phe Gln Gly Glu Tyr Met Val Val Leu Glu Asn Thr Pro Glu Val 85 90 95 His Asn Leu Val Val Cys Thr Leu Cys Ser Cys Tyr Pro Trp Pro Ile 100 105 110 Leu Gly Leu Pro Pro Asn Trp Tyr Lys Thr Ala Pro Tyr Arg Ser Arg 115 120 125 Ala Val Leu Asp Pro Arg Ser Val Leu Ala Glu Phe Gly Phe Asn Val 130 135 140 Pro Asp Asp Val Glu Val Arg Val Trp Asp Ser Thr Ser Asp Val Arg 145 150 155 160 Phe Met Val Leu Pro Met Arg Pro Asp Gly Thr Asp Gly Trp Ser Ile 165 170 175 Glu Gln Leu Ala Glu Leu Val Thr Arg Asp Ser Met Ile Gly Thr Ala 180 185 190 Asp Cys Lys Gln Val Val 195
【0048】配列番号:2 配列の長さ:104 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 起源 生物名:Rhizobium sp. MCI2643 配列 Met Asn Ser Met His Asp Cys Gly Gly Leu Ala Gly Leu Gly Pro Leu 1 5 10 15 Asp Ile Glu Ala Asn Glu Pro Val Phe His Glu Glu Trp Glu Gly Arg 20 25 30 Met Phe Gly Ile Lys Val Asn Leu Ala Ile Glu Gly Ile Tyr Asn Ile 35 40 45 Asp Glu Thr Arg Trp Ala Met Glu Gln Ile Gln Gly Leu Arg Trp Leu 50 55 60 Glu Ser Ser Tyr Tyr Glu Gln Trp Ile Asp Gly Val Thr Arg Gln Met 65 70 75 80 Leu Glu Lys Gly Ile Phe Thr Gln Glu Glu Leu Asp Val Arg Leu Lys 85 90 95 Glu Leu Ala Glu Gln Glu Gly Thr 100
【0049】配列番号:3 配列の長さ:115−116 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 起源 生物名:Rhizobium sp. MCI2643 配列 Xaa Ala Gly Val Asn Pro Glu Asp Ile Pro Gly Ile Ile Ala Thr Asn 1 5 10 15 Phe Ser Pro Met Ala Glu Val Asp Thr Pro Pro Arg Phe Lys Val Gly 20 25 30 Asp Lys Val Arg Ala Val Ile Asp Ala Lys Pro Thr His Thr Arg Leu 35 40 45 Pro Arg Tyr Leu Arg Gly Arg Val Gly Thr Ile Val Lys His Tyr Gly 50 55 60 Gly Met Val Phe Ala Asp Thr Arg Ala Leu Lys Gln Gly Asp Asn Pro 65 70 75 80 Gln His Ile Tyr Ser Val Arg Phe Glu Gly Ala Asp Val Trp Gly Lys 85 90 95 Glu Thr Gly Gly Asn Asn Thr Phe Tyr Ala Asp Met Tyr Glu Ser Tyr 100 105 110 Ile Glu Asn Gln 115 (上記式中Xaaは欠失またはMetを表す)
【0050】配列番号:4 配列の長さ:966 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 起源 生物名:Rhizobium sp. MCI2643 直接の起源 クローン名:J121 配列の特徴 特徴を表す記号:P CDS(α subunit) 存在位置:1..597 特徴を決定した方法:E 特徴を表す記号:P CDS(β subunit) 存在位置:627..941 特徴を決定した方法:E 特徴を表す記号:P CDS(N-terminal sequence of
γ subunit) 存在位置:941..966 特徴を決定した方法:E 配列 ATG GAR CCN TAY ACN AAR CCG CCG GCA CCC GAA GCG CTG CGC GTC AAA 48 Met Glu Pro Tyr Thr Lys Pro Pro Ala Pro Glu Ala Leu Arg Val Lys 1 5 10 15 GCG CTG GAA ACA CTG CTG CTG GAA AAA GGC GTC ATA AAC CCG GGT GTT 96 Ala Leu Glu Thr Leu Leu Leu Glu Lys Gly Val Ile Asn Pro Gly Val 20 25 30 GTC GAC GCG ATT ATC GAT GTA TTC GAA AAC AAG CTT AGT CCG AAG AAC 144 Val Asp Ala Ile Ile Asp Val Phe Glu Asn Lys Leu Ser Pro Lys Asn 35 40 45 GGC GCT CAG GTT GTT GCG AAA GCC TGG ACA GAC CCT GAG TTC AAA AAA 192 Gly Ala Gln Val Val Ala Lys Ala Trp Thr Asp Pro Glu Phe Lys Lys 50 55 60 TGG CTC TTG GAA GAC GGC ACA GCA GCA ATT GAA TCG ATG GGC TTT AGT 240 Trp Leu Leu Glu Asp Gly Thr Ala Ala Ile Glu Ser Met Gly Phe Ser 65 70 75 80 GGC TTT CAG GGC GAA TAC ATG GTC GTT CTG GAG AAC ACG CCA GAG GTG 288 Gly Phe Gln Gly Glu Tyr Met Val Val Leu Glu Asn Thr Pro Glu Val 85 90 95 CAT AAC CTT GTC GTT TGC ACG CTG TGT TCG TGC TAC CCG TGG CCG ATA 336 His Asn Leu Val Val Cys Thr Leu Cys Ser Cys Tyr Pro Trp Pro Ile 100 105 110 CTG GGG TTG CCG CCT AAT TGG TAT AAA ACA GCC CCT TAC CGT AGC CGT 384 Leu Gly Leu Pro Pro Asn Trp Tyr Lys Thr Ala Pro Tyr Arg Ser Arg 115 120 125 GCA GTT CTG GAT CCG CGT TCT GTT TTG GCA GAA TTC GGT TTC AAC GTG 432 Ala Val Leu Asp Pro Arg Ser Val Leu Ala Glu Phe Gly Phe Asn Val 130 135 140 CCA GAT GAT GTT GAA GTC CGG GTC TGG GAT TCT ACC TCC GAC GTT CGT 480 Pro Asp Asp Val Glu Val Arg Val Trp Asp Ser Thr Ser Asp Val Arg 145 150 155 160 TTC ATG GTT CTG CCA ATG CGA CCC GAT GGC ACT GAT GGC TGG AGC ATA 528 Phe Met Val Leu Pro Met Arg Pro Asp Gly Thr Asp Gly Trp Ser Ile 165 170 175 GAA CAG CTA GCA GAA CTG GTC ACC CGA GAC TCA ATG ATC GGC ACT GCC 576 Glu Gln Leu Ala Glu Leu Val Thr Arg Asp Ser Met Ile Gly Thr Ala 180 185 190 GAT TGC AAA CAA GTC GTC TGAGCA GCAAACGCAA CTCGCAGGAG GAAATT ATG 629 Asp Cys Lys Gln Val Val Met 195 AAC TCG ATG CAT GAC TGT GGC GGT CTG GCT GGT CTT GGC CCG CTC GAC 677 Asn Ser Met His Asp Cys Gly Gly Leu Ala Gly Leu Gly Pro Leu Asp 200 205 210 215 ATC GAA GCG AAC GAA CCT GTG TTT CAC GAG GAG TGG GAA GGC CGG ATG 725 Ile Glu Ala Asn Glu Pro Val Phe His Glu Glu Trp Glu Gly Arg Met 220 225 230 TTC GGC ATC AAG GTG AAT CTG GCG ATT GAG GGC ATC TAT AAT ATT GAC 773 Phe Gly Ile Lys Val Asn Leu Ala Ile Glu Gly Ile Tyr Asn Ile Asp 235 240 245 GAG ACC CGC TGG GCG ATG GAG CAA ATA CAA GGC CTG CGC TGG TTG GAA 821 Glu Thr Arg Trp Ala Met Glu Gln Ile Gln Gly Leu Arg Trp Leu Glu 250 255 260 TCC AGC TAT TAC GAA CAA TGG ATT GAC GGA GTT ACT CGT CAA ATG TTG 869 Ser Ser Tyr Tyr Glu Gln Trp Ile Asp Gly Val Thr Arg Gln Met Leu 265 270 275 GAA AAG GGC ATC TTC ACT CAA GAA GAG CTT GAT GTC CGC CTC AAG GAA 917 Glu Lys Gly Ile Phe Thr Gln Glu Glu Leu Asp Val Arg Leu Lys Glu 280 285 290 295 CTT GCA GAG CAG GAG GGC ACG TG ATG GCT GGN GTN AAY CCN GAR GAY AT 966 Leu Ala Glu Gln Glu Gly Thr Met Ala Gly Val Asn Pro Glu Asp 300 305 310 (上記式中NはA、G、C、Tのいずれか、RはAまた
はG、YはCまたはTを表す)
【0051】配列番号:5 配列の長さ:1291 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 起源 生物名:Rhizobium sp. MCI2643 直接の起源 クローン名:pChAM24−1 配列の特徴 特徴を表す記号:P CDS(α subunit) 存在位置:1..597 特徴を決定した方法:E 特徴を表す記号:P CDS(β subunit) 存在位置:627..941 特徴を決定した方法:E 特徴を表す記号:P CDS(γ subunit) 存在位置:941..1291 特徴を決定した方法:E 配列 ATGGAACCAT ATACCAAACC GCCGGCACCC GAAGCGCTGC GCGTCAAAGC GCTGGAAACA 60 CTGCTGCTGG AAAAAGGCGT CATAAACCCG GGTGTTGTCG ACGCGATTAT CGATGTATTC 120 GAAAACAAGC TTAGTCCGAA GAACGGCGCT CAGGTTGTTG CGAAAGCCTG GACAGACCCT 180 GAGTTCAAAA AATGGCTCTT GGAAGACGGC ACAGCAGCAA TTGAATCGAT GGGCTTTAGT 240 GGCTTTCAGG GCGAATACAT GGTCGTTCTG GAGAACACGC CAGAGGTGCA TAACCTTGTC 300 GTTTGCACGC TGTGTTCGTG CTACCCGTGG CCGATACTGG GGTTGCCGCC TAATTGGTAT 360 AAAACAGCCC CTTACCGTAG CCGTGCAGTT CTGGATCCGC GTTCTGTTTT GGCAGAATTC 420 GGTTTCAACG TGCCAGATGA TGTTGAAGTC CGGGTCTGGG ATTCTACCTC CGACGTTCGT 480 TTCATGGTTC TGCCAATGCG ACCCGATGGC ACTGATGGCT GGAGCATAGA ACAGCTAGCA 540 GAACTGGTCA CCCGAGACTC AATGATCGGC ACTGCCGATT GCAAACAAGT CGTCTGAGCA 600 GCAAACGCAA CTCGCAGGAG GAAATTATGA ACTCGATGCA TGACTGTGGC GGTCTGGCTG 660 GTCTTGGCCC GCTCGACATC GAAGCGAACG AACCTGTGTT TCACGAGGAG TGGGAAGGCC 720 GGATGTTCGG CATCAAGGTG AATCTGGCGA TTGAGGGCAT CTATAATATT GACGAGACCC 780 GCTGGGCGAT GGAGCAAATA CAAGGCCTGC GCTGGTTGGA ATCCAGCTAT TACGAACAAT 840 GGATTGACGG AGTTACTCGT CAAATGTTGG AAAAGGGCAT CTTCACTCAA GAAGAGCTTG 900 ATGTCCGCCT CAAGGAACTT GCAGAGCAGG AGGGCACGTG ATGGCTGGAG TTAACCCTGA 960 AGATATTCCT GGGATTATCG CTACAAATTT TTCGCCGATG GCTGAAGTCG ATACGCCGCC 1020 GAGGTTCAAA GTCGGCGACA AGGTGCGCGC TGTTATAGAC GCAAAACCAA CTCATACACG 1080 ACTGCCGCGC TATCTACGTG GGCGCGTCGG TACCATAGTG AAGCACTACG GCGGTATGGT 1140 ATTCGCCGAT ACCCGTGCTC TCAAGCAAGG CGACAATCCT CAGCATATCT ATTCAGTCCG 1200 ATTTGAGGGT GCTGATGTTT GGGGCAAGGA AACAGGCGGC AACAATACAT TCTACGCGGA 1260 CATGTATGAA AGCTACATAG AAAACCAATG A 1291
【0052】配列番号:6 配列の長さ:20 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 ATGGARCCNTAYACNAARC 20 (上記式中RはGまたはA、Nはイノシン、YはCまた
はTを表す)
【0053】配列番号:7 配列の長さ:20 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 ATRTCYTCNGGRTTNACNCC 20 (上記式中RはGまたはA、Nはイノシン、YはCまた
はTを表す)
【0054】配列番号:8 配列の長さ:40 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:N末端フラグメント 起源 生物名:Rhizobium sp. MCI2643 配列 Met Glu Pro Tyr Thr Lys Pro Pro Ala Cys Glu Ala Leu Arg Val Lys 1 5 10 15 Ala Leu Glu Thr Xaa Leu Leu Glu Lys Gly Val Ile Asn Val Gly Xaa 20 25 30 Xaa Xaa Ala Ile Ile Asp Xaa Phe 35 40 (上記式中、Xaaは不明であることを示す。)
【0055】配列番号:9 配列の長さ:28 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:N末端フラグメント 起源 生物名:Rhizobium sp. MCI2643 配列 Met Asn Ser Met His Asp Thr Gly Gly Leu Ala Gly Pro Leu Asp Ile 1 5 10 15 Glu Ala Asn Glu Pro Val Phe His Glu Glu Trp Glu 20 25
【0056】配列番号:10 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント 起源 生物名:Rhizobium sp. MCI2643 配列 Gly Ile Phe Thr Gln Glu Glu Leu Asp Val Arg Leu Lys 1 5 10
【0057】配列番号:11 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:N末端フラグメント 起源 生物名:Rhizobium sp. MCI2643 配列 Ala Gly Val Asn Pro Glu Asp Ile Pro Gly Ile Ile Ala Thr Asn Phe 1 5 10 15 Ser Pro Met Ala 20
【0058】配列番号:12 配列の長さ:17 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GTAAAACGACGGCCAGT 17
【0059】配列番号:13 配列の長さ:17 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CAGGAAACAGCTATGAC 17
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のAM24タンパク質をコードする遺伝
子領域を含むDNA断片を有するシャロミドクローン、
pChAM24−1とAM24タンパク質を発現するベ
クターpEAM24X1の構築を表す図面である。図中
Amprはアンピシリン耐性遺伝子を、COSはCOS
領域を、oriは複製開始領域を表す。
【図2】本発明のAM24タンパク質を発現するベクタ
ーpEAM24X1の構築を表す図面である。図中、A
mpr、oriは図1と同様であり、lacIqはリプレ
ッサー遺伝子を、Ptacはtacプロモーターを、lp
p3’はlpp遺伝子ターミネーター領域を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 13/02 8931−4B //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 9/14 C12R 1:19) (C12N 15/55 C12R 1:41) (C12P 13/02 C12R 1:19) (72)発明者 森本 裕紀 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 寺西 豊 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の理化学的性質を有することを特徴
    とする新規なタンパク質。 3種のサブユニットから構成されるゲル濾過法によ
    る分子量が約110,000の水溶性酵素タンパク質で
    あって,サブユニットのSDS−ポリアクリルアミドゲ
    ル電気泳動による分子量が以下の通りである。 サブユニットα 分子量 26,000±500 サブユニットβ 分子量 15,000±500 サブユニットγ 分子量 16,500±500 ニトリルヒドラターゼ活性を有する。
  2. 【請求項2】 サブユニットαが配列表の配列番号1に
    記載のアミノ酸配列で表されることを特徴とする請求項
    1記載のタンパク質。
  3. 【請求項3】 サブユニットβが配列表の配列番号2に
    記載のアミノ酸配列で表されることを特徴とする請求項
    1記載のタンパク質。
  4. 【請求項4】 サブユニットγが配列表の配列番号3に
    記載のアミノ酸配列で表されることを特徴とする請求項
    1記載のタンパク質。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載のタンパク質をコード
    する遺伝子。
  6. 【請求項6】 配列表の配列番号4または5に記載の塩
    基配列で表されることを特徴とする請求項5記載の遺伝
    子。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6記載の遺伝子に
    よりコードされるポリペプチドを発現する組換え発現ベ
    クター。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の組換え発現ベクターで、
    宿主細胞を形質転換させて得られた形質転換体。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の形質転換体を培養して請
    求項1に記載のタンパク質を産生させる方法。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の形質転換体を培養して
    得られる形質転換体の培養液、該培養液から分離された
    菌体、該菌体処理物、請求項1または2記載のタンパク
    質またはこれらの固定化物をニトリル類に作用させて、
    該ニトリル類に対応するアミド類を製造することを特徴
    とするアミド類の製造方法。
JP5089969A 1992-04-28 1993-04-16 ニトリルヒドラターゼ活性を有する新規なタンパク質およびそれをコードする遺伝子ならびに該遺伝子を含有する形質転換体によるニトリル類からアミド類の製造方法 Pending JPH0625296A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5807730A (en) * 1996-02-14 1998-09-15 Mitsui Chemicals, Inc. Nitrile hydratase
US8151935B2 (en) 2005-02-21 2012-04-10 Geoff Graham Lifting and positioning apparatus

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US5910432A (en) * 1996-02-14 1999-06-08 Mitsui Chemicals, Inc. Nitrile hydratase
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