JPH0625254A - 2,2−二置換セフェムスルホン - Google Patents

2,2−二置換セフェムスルホン

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JPH0625254A
JPH0625254A JP5080808A JP8080893A JPH0625254A JP H0625254 A JPH0625254 A JP H0625254A JP 5080808 A JP5080808 A JP 5080808A JP 8080893 A JP8080893 A JP 8080893A JP H0625254 A JPH0625254 A JP H0625254A
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JP
Japan
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methyl
formula
compound
group
hydrogen
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Application number
JP5080808A
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English (en)
Inventor
Marco Alpegiani
マルコ・アルペジアーニ
Pierluigi Bissolino
ピエルルイジ・ビツソリーノ
Ettore Perrone
エツトーレ・ペローネ
Vincenzo Rizzo
ビンチエンツオ・リツツオ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pfizer Italia SRL
Original Assignee
Farmitalia Carlo Erba SRL
Carlo Erba SpA
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Publication date
Application filed by Farmitalia Carlo Erba SRL, Carlo Erba SpA filed Critical Farmitalia Carlo Erba SRL
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D501/00Heterocyclic compounds containing 5-thia-1-azabicyclo [4.2.0] octane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. cephalosporins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/06Antigout agents, e.g. antihyperuricemic or uricosuric agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(I) 【化1】 [式中、nは0、1又は2であり、R1 は水素、ハロゲ
ン等、R2 は水素等、R3 は水素等、R4 は任意に置換
されていてよいC1 〜C8 アルキル等、R5 は任意に置
換されていてよいC6 〜C10アリール等である。]のセ
ファロスポリンスルホン、又はその医薬もしくは動物薬
として受け入れ得る塩。 【効果】 式Iの化合物とその医薬及び動物薬として受
け入れ得る塩は、エラスターゼ阻害剤として有効であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は新規セファロスポリンスルホン、
それらの製造とそれらを含有する医薬及び動物薬組成物
に関する。
【0002】本発明に開示される化合物は、セフェム骨
格上のC−4のアシル基とC−2のスルフェニル、スル
フィニル又はスルホニル基及びアルキル基の同時存在を
特徴とする。
【0003】本発明により、式のセファロスポリンスル
ホン、又はその医薬もしくは動物薬として受け入れ得る
塩を提供する。
【0004】
【化10】
【0005】[式中、nは0、1又は2であり、R1
水素、ハロゲン又は任意に置換されていてよいC1 〜C
4 アルキル、C2 〜C4 アルケニル、C1 〜C4 アルコ
キシ、C1 〜C4 アルキルチオもしくはC1 〜C4 カル
ボキサミド基であり、R2 は水素又は任意に置換されて
いてよいC1 〜C8 アルキル、C6 〜C10アリール、C
2 〜C5 アルケニルもしくはC3 〜C6 シクロアルキル
基であり、R3 は水素又はアセトキシメチル、メトキシ
メチル、メチルもしくは任意に置換されていてよいヘテ
ロシクリルチオメチル基であり、R4 は任意に置換され
ていてよいC1 〜C8 アルキル、C2 〜C6 アルケニ
ル、アリール(C1 〜C8 )アルキル又はヘテロシクリ
ル(C1 〜C8 )アルキル基であって、R5 は任意に置
換されていてよいC6 〜C10アリール又はヘテロシクリ
ル基である。]ヘテロシクリル基という用語は、O,S
及びNから選択される少くとも1個のヘテロ原子を含有
し、場合にαアリール基と縮合している五又は六員環
の、飽和又は不飽和の複素環を示すのが好ましい。こよ
うな基は
【0006】
【化11】
【0007】であり得る。
【0008】アルキル、アルケニル、アルコキシ、アル
キルチオ及びカルボキサミド基は直鎖又は分岐鎖基であ
り得る。前記のアルキル、アルケニル、アルコキシ、ア
ルキルチオ、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、
ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル及びヘテロシ
クリルチオメチル基は置換されていないか又は下記から
選択される1つ以上の置換基により置換されるかのいず
れにもし得る。
【0009】C1 〜C5 アルキル、C2 〜C5 アルケニ
ル、フェニル、ベンジル又はC3 〜C6 シクロアルキ
ル、ハロ、保護ヒドロキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、
アジド、保護アミノ又は−NHRI もしくは−NRI
II(ここに、RI とRIIは同じか又は異なり、水素原子
又はC1 〜C5 アルキル、C2 〜C5 アルケニル、フェ
ニル、ベンズヒドリルもしくはベンジル、であるか、R
I とRIIが窒素原子と一緒になってスクシンイミド又は
フタルイミド基を構成する。)保護カルボキシ、 −ORI 又は−OCH2 CH2 ORI (ここに、RI
前記と同義である。)、 −SRI (ここにRI は前記と同義である。)、 −S(O)RI (ここにRI は前記と同義である。)、 −S(O)2 I (ここに、RI は前記と同義であ
る)、式(CH2 m −COORI 、−COORI 、−
COO(CH2 m COORI 、−S(CH2 m CO
ORI 又は −O(CH2 m COORI (式中、RI は前記と同義
であって、mは1、2、3又は4である。)の基、 −COCH2 COORI {ここに、RI は前記と同義、
又はCORIII (ここに、RIII は前記と同義のRI
はフルオロメチル、トリフルオロメチルもしくはクロロ
メチルのいずれかである。)である。} −OCORIII (ここに、RIII は前記と同義であ
る。) −CONH2 又は−CONHRI もしくは−CONHC
2 COORI (ここに、RI は前記と同義である。)
もしくは−CONHCH2 COOH、スルホ(SO
3 H)、 −NHCORI (ここに、RI は前記と同義であ
る。)、 −NHS(O)2 I (ここに、RI は前記と同義であ
る。)及びグアニジノ(−NHC(=NH)NH2 )。
【0010】ハロゲンは好ましくは弗素、塩素又は臭素
である。
【0011】アリール(C1 〜C8 )アルキル基は好ま
しくはアリールメチル又はアリールエチル基である。ア
リール基は置換されていないか又は1つ以上の前記置換
基により置換されたフェニル又はナフチル基であるのが
好ましい。
【0012】C1 〜C8 アルキル基は、C1 〜C4 アル
キル基のようなC1 〜C5 アルキル基が好ましい。アル
キル基はメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、tert
−ブチル、イソプロピル又はアミルであり得る。C1
4 アルコキシ、C1 〜C4アルキルチオ及びC1 〜C
4 カルボキサミド基のアルキル部分は、典型的にはメチ
ル、エチル、プロピル、n−ブチル、tert−ブチル又は
イソプロピル基である。
【0013】C2 〜C6 アルケニル基は好ましくはC2
〜C4 アルケニル基のようなC2 〜C5 アルケニル基で
ある。アルケニル基はビニル、アリル、1−プロペニ
ル、2−メチル−1−プロペニル、1−メチル−1−プ
ロペニル又は1−メチルエテニルであり得る。
【0014】C3 〜C6 シクロアルキル基は好ましくは
シクロペンチル又はシクロヘキシルである。
【0015】好ましいカルボキシ保護基は、tert−ブチ
ル、ベンジル、4−メトキシベンジル、2,4−ジメト
キシベンジル、ベンズヒドリル、4−ニトロベンジル、
アリル、テトラヒドロピラニル、アセトキシメチル、1
−アセトキシエチル、5−メチル−1,3−ジオキソレ
ン−2−オン−4−イル、ピバロイルオキシメチル、1
−フェノキシエチル、2−トリメチルシリル−1−エチ
ル、2−ヨードエチル、メトキシメチル、トリメチルシ
リル、tert−ブチルジフェニルシリル又はtert−ブチル
ジメチルシリルである。
【0016】好ましいヒドロキシ保護基はホルミル、ア
セチル、ブチリル、クロロアセチル、トリクロロアセチ
ル、ベンズヒドリル、ピラニル、トリチル、トリフルオ
ロアセチル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチ
ル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、
tert−ブチルジフェニルシリル、ベンゾイル、アリルオ
キシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル、トリクロロエトキシカルボニル、p−メトキシベン
ジルオキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニルで
ある。
【0017】好ましいアミノ保護基はホルミル、アセチ
ル、クロロアセチル、トリクロロアセチル、トリチル、
トリフルオロアセチル、アリルオキシカルボニル、p−
ニトロベンジルオキシカルボニル、ベンジルオキシカル
ボニル、トリクロロエトキシカルボニル、p−メトキシ
ベンジルオキシカルボニル又はtert−ブトキシカルボニ
ルである。
【0018】本発明は、塩形成基を有する式(I)の化
合物の塩、特にカルボキシル基又は塩酸性基(たとえば
アミノ又はグアニジノ基)を有する化合物の塩を提供す
る。塩は特に許容性の塩、たとえばアルカリ金属及びア
ルカリ土金属塩(たとえばナトリウム、カリウム、リチ
ウム、カルシウム及びマグネシウム塩)、アンモニウム
塩及び適切な有機アミン又はアミノ酸との塩(たとえば
アルギニン、プロカイン塩)、並びに適当な有機又は無
機酸、たとえば塩酸、硫酸、カルボン酸及びスルホン酸
(たとえば酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスル
ホン酸)とからなる付加塩を提供する。
【0019】本発明は、全ての存在し得る立体異性体及
び互変異性体と共に、それらのラヤミ混合物又は光学活
性混合物をも包含する。
【0020】特に好ましい化合物は、式(I′)により
表される化合物及びその医薬及び動物薬として受け入れ
得る塩並びにすべての存在し得る立体異性体及び互変異
性体である。
【0021】
【化12】
【0022】[式中、nは0、1又は2であり、R1
水素、弗素、塩素、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、2−メチル−1−プロピル、アリ
ル、メタリル、クロチル、3−メチル−2−ブテン−1
−イル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポ
キシ、n−ブトキシ、メチルチオ、エチルチオ、プロピ
ルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、ホルムア
ミド、アセトアミド又はプロピオンアミドであり、R2
は水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、2−メチル−1−プロピル、ネオペンチル、
1,1−ジメチルプロピル、ビニル、1−プロペニル、
2−フェニル−2−プロピル、2−メチル−1−プロペ
ニル、ベンジル、シクロプロピル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、フェニル、p−tert−ブチルフェニル、
p−カルボキシフェニル又はp−スルホフェニルであ
り、R3 は水素、メチル、メトキシメチル、アセトキシ
メチル又は−CH2 S−Het基{ここにHetは複素
環基:
【0023】
【化13】
【0024】(式中、RI は前記と同義で、典型的には
水素、メチル、アリルもしくはベンジル、又はヒドロキ
シ保護基であって、RIVはRI と同義で、典型的には水
素、メチル、アリルもしくはベンジル又はカルボキシ保
護基である。)である。}であり、R4 はメチル、エチ
ル、メタリル、クロチル、メトキシカルボニルメチル、
tert−ブトキシカルボニルメチル、カルボキシメチル、
シアノメチル、アセトニル、メトキシメチル、メトキシ
エトキシメチル、アセトキシメチル、ベンジル、4−メ
トキシベンジル、4−ニトロベンジルもしくはベンズヒ
ドリル又は基
【0025】
【化14】
【0026】(式中、RIVは前記と同義である。)であ
り、R5 はフェニル、4−カルボキシフェニル又は複素
環基:
【0027】
【化15】
【0028】(式中、RV は水素、メチル、エチル、プ
ロピル、フェニル、ベンジル、カルボキシメチル、2−
カルボキシエチル、3−カルボキシプロピル、3−ベン
ズヒドリルオキシカルボニルプロピル、2−スルホエチ
ル、2,2−ジメチルアミノエチルである。)、
【0029】
【化16】
【0030】(式中、Xは酸素、硫黄、又はRVII が水
素、メチル、フェニル、カルボキシメチルであるNR
VII である。)、
【0031】
【化17】
【0032】(式中、RI は前記と同義である。)、
【0033】
【化18】
【0034】(式中、RIVは前記と同義である。)であ
る。]好ましい化合物の具体的な例を表Iに列挙する。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】本発明は式(I)のセフェムスルホンの製
造にも関する。従って、本発明化合物は、(i)式(I
I)
【0041】
【化19】
【0042】[式中、n′は0、1又は2であって、R
1 、R2 、R3 、R4 及びR5 は前記と同義である。]
の化合物を式(III ) L−R4 (III ) [式中、R4 は前記と同義であって、Lは離脱基であ
る。]の化合物と反応させ、(ii)式(I)で定義した
nが前記定義のn′より高い値である場合、必要によ
り、得られた化合物を式(I)の化合物に酸化し、(ii
i )所望により、得た式(I)の化合物をその医薬又は
動物薬として受け入れ得る塩に転換することから成る方
法により製造することができる。
【0043】ステップ(i)で、離脱基Lはハロゲン原
子、好ましくは塩素、臭素もしくは沃素、又は(メシ
ル、トリフリルような)C1 〜C3 アルキルスルホニル
残基もしくは(トシルかブロシルのような)アリールス
ルホニル残基であることが好ましい。アルキル化反応は
広範囲の有機溶媒、たとえばジクロロメタン、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、クロロホルム、
ベンゼン、四塩化炭素、ジエチルエーテル、ジメトキシ
エタン、スルホラン、アセトニトリル、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスル
ホキド、ヘキサメチルホスホルアミドの中で行うことが
できる。反応温度は−60℃〜+40℃の間、好ましくは−
20℃と室温の間の範囲である。前記反応は、トリエチル
アミン、ジイソプロピルエチルアミン、アニリン、ピリ
ジン、ルチジン、コリジン、キノリン、N−メチルモル
ホリン、N−メチルピロリジン、ジアザビシクロオクタ
ン(DABCO)のような脂肪族か、芳香族か脂環式か
いずれかの第三級アミン;又はアルカリ金属重炭酸塩も
しくは炭酸塩(たとえば重炭酸ナトリウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム)のような無機塩基
の存在下に行うのが普通である。沃化ナトリウムもしく
は沃化カリウムのようなアルカリ金属塩、又は硝酸銀、
過塩素酸銀、銀トリフラート、硝酸銅、硝酸水銀のよう
な重金属塩の添加の場合しばしば有利な効果が認められ
ている。
【0044】必要な場合、ステップ(ii)に挙げた酸化
反応は、有機もしくは無機過酸又はその塩、好ましくは
過酢酸、m−クロロ過安息香酸、過マレイン酸、過フタ
ル酸、オキソン、過硫酸ナトリウム又はカリウムを用い
て、適当な有機溶媒中又は有機溶媒と水の混合物中で行
われる。
【0045】前記方法で官能基は、必要又は所望によ
り、常法によりマスキングして、最後か都合のよい場合
にマスキングを除くことができることが明らかである。
1 、R2 、R3 、R4 及びR5 は、前記方法の最後か
又は任意の段階で、前記定義の基の内に含まれる種々の
基に常法により転換することができることも明らかであ
る。保護基のこの変換又はマスキング/脱マスキングは
セファロスポリンの分野でよく知られている(たとえば
E. H. Flynn 編「Cephalosporins and Penicillins」参
照)。
【0046】結合組織の破壊の結果である症状の治療で
の蛋白分解酵素阻害剤療法の可能性は近頃特に注目を受
けている。肺気腫の基本的破壊因子であり、多分慢性関
節リウマチに関連するヒト白血球エラスターゼ(HL
E)の阻害剤の探求に多くの努力がはらわれている(J.
C. Power, Am. Rov. Resp. Diseases 127, S54 〜S58.
1983, C. H. Hassel ら、FEBS Letters, 183,2号,20
1, 1985, G. Weinbaum.及びV. V. Damiano, TIPS,8,
6,1987;M. Velvart, Rheumatol. Int, 1,121, 198
1 )。低分子量阻害剤は、植物や動物起源の天然高分子
量蛋白分解酵素阻害剤にまさる多数の利点を有するよう
である。1)それらは多量に入手することができる。
2)それらは合理的に設計し、又は最適化することがで
きる。3)それらは抗原性でない。4)それらは経口か
エアゾル剤で使用し得る。これまで発見された多数の低
分子量エラスターゼ阻害剤は、反応性官能基(クロロメ
チルケトン、イソシアナート等)を含有し、それらは蛋
白質の官能基と反応し、従ってそれらは全く毒性であり
得る。この点で、β−ラクタム化合物はセリン蛋白分解
酵素には反応性であるけれども、知られているように非
常に高い濃度でそれらは無毒性であるため、潜在的に関
心がもたれている。
【0047】本発明化合物は、エラスターゼ、特にヒト
白血球エラスターゼ(HLE)に対する高度の阻害活性
を特徴とする。特に、セフェム核のC−2位の、本明細
書記載のような2個の置換基R4 及びS(=O)n 5
の同時導入により、本発明者の米国特許第5,077,286 号
(1991年12月31日)で開示しているC−2で置換してい
ない対応化合物(たとえば、表2の参考化合物1)に対
比して阻害活性の予想外の増強をもたらした。大抵の場
合、このような化合物は、本発明者の特許出願公開WO
91/09036 号(1991年6月27日公開)に開示している、
C−2で単独のS(=O)n 5 置換基を有する対応化
合物(たとえば、表2の参照化合物2)よりも更に活性
が大きいことも明らかになった。
【0048】実際、ヒト白血球エラスターゼ(HLE)
の阻害剤として試験する場合、式(I)の代表的化合物
は、高い「力価」(定常状態におけるHLE−阻害剤複
合体の見かけ解離定数Ki ssの低い値)と高い「効率」
(HLE−阻害剤複合体の形成速度の高い値)を示し
た。
【0049】
【数1】
【0050】式中、 E=酵素(HLE) S=基質(後記の手順参照) P=生成物(手順参照) I=阻害剤 EI=ミハエル複合体 EI* =共有結合複合体(不活性化酵素) I* =不活性化阻害剤 この点を説明するため、表2に本発明の範囲内の代表的
化合物と、先行技術の参考化合物についてこのようなパ
ラメータを表示する。
【0051】表には、更に有意義な参考として、肺気腫
の治療と調節の前臨床試験を行うことが近時報告された
もう1つのβ−ラクタム化合物であるL-659,286 (Am.R
ev.Respir, Dis. 1988, 137, 204; Agonts and Action
s, 1988, 25, 60; Journal of Cellular Biochemistry
1989, 39, 47〜53, J. Med. Chem. 1992, 35, 3731〜37
44)について得られた対応するデータを加える。この化
合物は本発明の研究室で独立に合成した。
【0052】
【表6】
【0053】a)化合物の番号は表1のそれぞれの番号
を引用する。
【0054】b)下記式の2−非置換化合物、米国特許
第5,077,286 号、実施例2。
【0055】c)下記式の2−一置換化合物、特許出願
公開WO91/09036 号、実施例13。
【0056】d)下記式のMerck L-659,286 、引用参照
文献。
【0057】参考化合物の式:
【0058】
【化20】
【0059】手順 HLE(Calbiochem)の速度論的パラメータを、N−メ
トキシスクシニル−アラニル−プロリル−バリル−7−
アミド−4−メチルクマリンを基質として、7−アミノ
−4−メチルクマリンの解離のモニタリング(蛍光検
知)により、37℃、pH7.4 燐酸塩緩衝液0.027 M、DM
SO1%、MeCN1%、NaCl(I=0.15)で式に
より決定した。
【0060】
【数2】
【0061】[式中、[P]、[I]、[S]=生成
物、阻害剤及び基質の濃度。
【0062】Vs =定常状態速度 Vz =ゼロ時速度 V0 =[I]=0における速度 Km =酵素基質対についてのミハエル定数(同一実験条
件下に独立に測定した)] 実験手順の完全な詳細は、M. Alpegianiら、Eur. J. Me
d. Chem. 1992, 27, 875〜890 に発表されている。
【0063】本発明化合物は、それらの高度のエラスタ
ーゼ阻害活性と全く無視し得る毒性(静脈内、経口又は
エアゾル経路による定位的(orientative )急性毒性が
ほとんどいつもラットで500mg /kgより大きい)のた
め、ヒトを含む哺乳動物の蛋白分解酵素により起される
炎症性及び変性疾患の治療に使用することができる。本
化合物は肺及び結合組織の蛋白分解的退化により起る疾
患の進行を防止又は停止し、炎症及び熱を軽減して、疼
痛を緩和するために有用な薬剤を製造するために使用す
ることができる。このような疾患は気腫、急性呼吸障害
症候群、気管支炎、慢性関節リウマチ、変形性関節症、
感染性関節炎、リウマチ熱、脊椎炎、痛風、狼瘡、乾癬
等である。
【0064】本発明は、適当な担体及び/又は希釈剤並
びに有効成分として式Iの4−アシルセフェムスルホン
又はその医薬もしくは動物薬として受け入れ得る塩を提
供する。医薬及び動物薬組成物をも提供する。式Iの化
合物又はその塩を含有する医薬又は動物薬組成物は、慣
用且つ無毒性の医薬担体又は稀釈剤を使用することによ
り常法により種々の剤形と投与形態のものとして製造し
得る。特に、式Iの化合物は以下のように投与すること
ができる。
【0065】A)経口には、たとえば錠剤、トローチ
剤、薬用ドロップ、水性もしくは油性懸濁剤、飛散性散
剤もしくは顆粒剤、乳剤、硬もしくは軟カプセル剤、又
はシロップ剤もしくはエリキシル剤とする。
【0066】経口用を目的とする組成物は、医薬組成物
の製造上公知の方法により製造し得、このような組成物
には甘味料、着香料、着色料及び保存料から成るグルー
プから選択される1つ以上の薬品を、医薬として高級で
好ましい製剤を提供するために含有し得る。
【0067】錠剤には、錠剤の製造に適する無毒の医薬
として受け入れ得る賦形剤と混和して活性成分を含有す
る。
【0068】これらの賦形剤は、たとえば、炭酸カルシ
ウム、炭酸ナトリウム、乳糖、燐酸カルシウム又は燐酸
ナトリウムのような不活性な希釈剤、顆粒化及び崩壊
剤、たとえばトウモロコシ澱粉又はアルギン酸、結合
剤、たとえば澱粉、ゼラチン又はアカシア、及び滑沢
剤、たとえばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
又はタルクであり得る。
【0069】錠剤は剤皮をつけないでもよいし、胃腸管
中で崩壊と吸着を遅延させ、それにより長時間にわたり
除放作用をもたらすように公知技術により剤皮をつけ得
る。たとえばモノステアリン酸グリセリン又はジステア
リン酸グリセリンのような延時材料を使用し得る。
【0070】経口用の製剤は、有効成分が不活性固体希
釈剤、たとえば炭酸カルシウム、燐酸カルシウム又はカ
オリンと混合されている硬ゼラチンカプセル剤として、
又は有効成分が水又は油媒質、たとえばラッカセイ油、
流動パラフィン又はオリブ油と混合されている軟ゼラチ
ンカプセル剤としても提供し得る。
【0071】水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に適当な
賦形剤と混和して活性材料を含有する。
【0072】このような賦形剤は、懸濁化剤たとえばカ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸
ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガントゴム及
びアラビアゴムである。分散剤又は湿潤剤は、天然産の
ホスファチド、たとえばレシチン;アルキレンオキシド
と脂肪酸の縮合物、たとえばポリオキシエチレンステア
リン酸エステル;エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコ
ールの縮合物、たとえばヘプタデカエチレンオキシセタ
ノール;エチレンオキシドと、脂肪族及びヘキシトール
から誘導される部分エステルとの縮合物、たとえばモノ
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビトールである。前
記の水性懸濁剤は1つ以上の保存料、たとえばp−ヒド
ロキシ安息香酸エチルもしくはプロピル、1つ以上の着
色料、1つ以上の着香料、又は1つ以上の甘味料たとえ
ば白糖もしくはサッカリンをも含有し得る。油性懸濁剤
は有効成分を植物油、たとえば落花生油、オリブ油、胡
麻油もしくはヤシ油中、又は流動パラフィンのような鉱
油中に懸濁することにより製剤化し得る。油性懸濁剤に
は濃稠化剤、たとえば蜜蝋、固形パラフィン又はセチル
アルコールを含有し得る。前記のような甘味料及び着香
料を添加して口当りの好い経口製剤を提供し得る。これ
らの組成物はアスコルビン酸のような酸化防止剤の添加
により保存し得る。飛散性散剤及び水の添加による水性
懸濁剤の調製に適する顆粒剤は、有効性分を分散剤又は
湿潤剤、懸濁化剤及び1つ以上の保存剤と混和して提供
する。
【0073】適当な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤は既
に前記したものにより例示されている。
【0074】追加の賦形剤、たとえば甘味料、着香料及
び着色料も存在し得る。
【0075】本発明の医薬組成物は水中油型乳剤の形態
でもあり得る。油性相は植物油、たとえばオリブ油もし
くは落花生油、又は鉱油、たとえば流動パラフィンや、
これらの混合物であり得る。適当な乳化剤は天然産のゴ
ム、たとえばアラビアゴム又はトラガントゴム、天然産
のホスファチド、たとえば大豆レシチン、並びに脂肪酸
とヘキシトール無水物から誘導されるエステル又は部分
エステル、たとえばモノオレイン酸ソルビタン、及び前
記部分エステルとエチレンオキシドの縮合物、たとえば
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンであり得
る。乳剤は甘味料及び着色料をも含有し得る。
【0076】シロップ剤とエリキシル剤は、甘味料、た
とえばグリセリン、ソルビトール、又は白糖を用いて製
剤化し得る。
【0077】このような製剤には粘滑薬、保存剤並びに
着色料及び着色料を含有し得る。
【0078】B)非経口では、皮下や、静脈内、筋肉
内、胸骨内のいずれか又は注入法により、無菌水性又は
油脂性懸濁注射剤の形とする。
【0079】この懸濁剤は、前記されている湿潤剤及び
懸濁化剤の適当な分散化を使用して公知技術により製剤
化し得る。無菌注射製剤は、無毒で非経口により受け入
れ得る希釈剤中又は溶媒中の無菌注射溶液又は懸濁液、
たとえば1,3−ブタンジオールの溶液であり得る。使
用し得る許容賦形薬及び溶媒として水、リンゲル液、及
び生理食塩水が挙げられる。また、無菌の不揮発性油を
溶媒又は懸濁化媒質として使用するのが便利である。
【0080】この目的には、合成モノ−又はジ−グリセ
リドを含めて刺激性のない不揮発性油を使用し得る。ま
た、オレフィン酸のような脂肪酸が注射薬の調製に使用
される。
【0081】C)吸入によるには、エアゾール剤又はネ
ブライザー用溶液の形態とする。
【0082】D)直腸からは、薬物を、常温で固体であ
るが直腸温で液体であり、従って直腸で融解して薬物を
放出する適当な非刺激性賦形剤と混合することにより調
製される座剤の形態とする。このような材料はカカオ脂
とポリエチレングリコールである。
【0083】E)局所的には、クリーム剤、軟膏剤、ジ
ェリー剤、水剤又は懸濁剤の形態とする。
【0084】本発明の更にもう1つの目的は、式Iに包
含される1つ以上の活性化合物の治療に有効な量を投与
することにより、このような治療を必要とするヒト又は
哺乳動物で炎症性及び変性疾患を抑制する方法を提供す
ることである。一日量は、個々の化合物の活性、治療を
受ける患者の年齢、体重及び状態、疾病の型及び重度並
びに投与の頻度及び経路に応じて、体重1kg当り約 0.1
〜約50mgの範囲にあって、好ましくはヒトに対する一日
薬量水準は20mg〜2gの範囲にある。担体材料と一緒に
して単独剤形を製造し得る有効成分の量は、治療される
主体と投与の個別の様式に応じて変化する。たとえば、
ヒトの経口投与のための製剤は、全組成物の約5〜約95
%に変化し得る担体材料の適切且つ常用量を配合した5
mg〜2gの活性薬剤を含有し得る。単位剤形には一般に
約5mg〜約500mg の間の有効成分を含有する。
【0085】式(II)の化合物は公知であるか又は本発
明者のPCT特許出願公開WO91/09036 号に記載した
公知化合物から製造することができる。式(III )の化
合物は公知の化合物であるか又は公知方法により公知化
合物から製造することができる。
【0086】
【実施例】実施例1 4−tert−ブチルカルボニル−2,3−ジメチル−7α
−メトキシ−2−(1−メチル−1,2,3,4−テト
ラゾール−5−イル)チオ−3−セフェム1,1−ジオ
キシド(化合物5)PCT EP90/02189 号の記載の
ようにして製造した、4−tert−ブチルカルボニル−7
α−メトキシ−3−メチル−2−(1−メチル−1,
2,3,4−テトラゾール−5−イル)チオ−3−セフ
ェム1,1−ジオキシド(300mg )のジメチルスルホキ
シド(3ml)中の溶液を、トリエチルアミン(0.110ml
)と沃化メチル(0.135ml )を用いて室温で処理し
た。1時間後、反応混合物を酢酸エチルを用いて希釈
し、続いて塩酸の希薄溶液とブラインを用いて洗浄し、
最後にNa2 SO4 で乾燥した。溶媒の除去と残留物の
フラッシュクロマトグラフィーにより白色固体(160mg
)として標題化合物を得た。
【0087】m.p.: 180〜5℃(分解)。
【0088】IR(KBr)νmax 1800,1700cm-1
【0089】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.24(9H,s),1.80(3H,s),1.83(3H,s),3.56
(3H,s),4.16(3H,s),5.19(1H,d,J=1.7Hz),5.27(1H,d,
J=1.7Hz)ppm。
【0090】実施例2 2−ベンジル−4−tert−ブチルカルボニル−7α−メ
トキシ−3−メチル−2−(1−メチル−1,2,3,
4−テトラゾール−5−イル)チオ−3−セフェム1,
1−ジオキシド(化合物10)415mg の4−tert−ブチル
カルボニル−7α−メトキシ−3−メチル−2−(1−
メチル−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)チ
オ−3−セフェム1,1−ジオキシドをジメチルスルホ
キシド(3ml)に溶解して、トリエチルアミン(0.153m
l )と臭化ベンジル(0.360ml )を添加した。反応混合
物を室温で終夜放置し、酢酸エチルを用いて希釈し、塩
酸の気薄溶液を用いて洗浄し、最後にブラインで洗浄し
た。Na2 SO4 での乾燥と有機溶媒の除去により残留
物を残し、次いでこれをフラッシュクロマトグラフィー
により精製して標題化合物を白色固体(270mg )として
得た。
【0091】m.p.:63〜5℃。
【0092】IR(KBr)νmax 1800,1700cm-1
【0093】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.22(9H,s),1.81(3H,s),3.46及び3.97(1H,
それぞれd,J=15Hz) ,3.48(3H,s),4.05(3H,s),4.81(1
H,d,J=1.6Hz),5.20(1H,d,J=1.6Hz),7.34〜7.55(5H,m)
ppm 。
【0094】実施例3 4−tert−ブチルカルボニル−2−tert−ブチルオキシ
カルボニルメチル−7α−メトキシ−3−メチル−2−
(1−メチル−1,2,3,4−テトラゾール−5−イ
ル)チオ−3−セフェム1,1−ジオキシド(化合物
8)tert−ブチルカルボニル−7α−メトキシ−3−メ
チル−2−(1−メチル−1,2,3,4−テトラゾー
ル−5−イル)チオ−3−セフェム1,1−ジオキシド
(120mg )のジメチルスルホキシド(1ml)中の溶液
を、室温でトリエチルアミン(0.044ml )とブロモ酢酸
tert−ブチル(0.127ml )を用いて処理した。2時間
後、反応混合物を酢酸エチルを用いて希釈し、1N塩酸
を用い、かつブラインを用いて洗浄し、最後にNa2
4 で乾燥した。有機溶媒の除去とフラッシュクロマト
グラフィーの後、純粋な標題化合物を帯黄色固体(50m
g)として得た。
【0095】m.p.:71〜3℃。
【0096】IR(KBr)νmax 1800,1740,1700cm
-1
【0097】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.26(9H,s),1.44(9H,s),1.90(3H,s),2.94
及び3.38(1H,それぞれd,J=16.6Hz) ,3.55(3H,s),4.15
(3H,s),5.19(1H,d,J=1.7Hz),5.28(1H,d,J=1.7Hz)ppm
【0098】実施例4 4−tert−ブチルカルボニル−7α−メトキシ−3−メ
チル−2−(1−メチル−1,2,3,4−テトラゾー
ル−5−イル)チオ−2−(4−ニトロベンジル)−3
−セフェム1,1−ジオキシド(化合物6)4−tert−
ブチルカルボニル−7α−メトキシ−3−メチル−2−
(1−メチル−1,2,3,4−テドゾール−5−イ
ル)チオ−3−セフェム1,1−ジオキシド(120mg )
及び4−ニトロベンジルブロミド(187mg )のジメチル
スルホキシド(1ml)中の溶液ををトリエチルアミン
(0.048ml )を用いて処理し、室温で終夜放置した。次
いで、反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルを用いて抽
出した。Na2 SO4 での乾燥、溶媒の除去及び粗製残
留物のフラッシュクロマトグラフィーにより白色固体
(70mg)として標題化合物を得た。
【0099】m.p.:76〜80℃。
【0100】IR(KBr)νmax 1800,1700cm-1
【0101】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.23(9H,s),1.83(3H,s),3.48(3H,s),3.57
及び4.02(1H,それぞれd,J=15.2Hz) ,3.48(3H,s),4.09
(3H,s),4.76(1H,d,J=1.6Hz),5.19(1H,d,J=1.6Hz),5.
19(1H,d,J=1.6Hz),7.70,8.22(4H,それぞれd,J=8.8Hz)
ppm 。
【0102】実施例5 2−アリル−4−tert−ブチルカルボニル−7α−メト
キシ−3−メチル−1−(1−メチル−1,2,3,4
−テトラゾール−5−イル)チオ−3−セフェム1,1
−ジオキシド(化合物7)4−tert−ブチルカルボニル
−7α−メトキシ−3−メチル−2−(1−メチル−
1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)チオ−3−
セフェム1,1−ジオキシド(100mg )と臭化アリル
(0.061ml )の溶液を室温でトリエチルアミン(0.037m
l )を用いて処理した。2時間後、反応は終った(TL
Cモニタリング)。ジクロロメタンを用いて希釈、ブラ
インを用いて洗浄、Na2 SO4 で乾燥及び溶媒の除去
によって、残留物を残し、それをフラッシュクロマトグ
ラフィーに付した後標題化合物を白色固体(60mg)とし
て得た。
【0103】m.p.: 120〜3℃。
【0104】IR(KBr)νmax 1800,1700cm-1
【0105】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.22(9H,s),1.78(3H,s),2.89〜3.32(2H,
m),3.52(3H,s),4.13(3H,s),5.00(1H,d,J=1.6Hz),5.
19(1H,d,J=1.6Hz),5.27〜5.37(2H,m),5.93〜6.10(1H,
m)ppm 。
【0106】実施例6 2−(6−ベンズヒドリルオキシ−2−メチル−5−オ
キソ−2,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−3
−イル)チオ−4−tert−ブチルカルボニル−2,3−
ジメチル−7α−メトキシ−3−セフェム1,1−ジオ
キシド(化合物11)PCT EP90/02189 号の記載の
ようにして製造した2−(6−ベンズヒドリルオキシ−
2−メチル−5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1,2,
4−トリアジン−3−イル)チオ−4−tert−ブチルカ
ルボニル−7α−メトキシ−3−メチル−3−セフェム
1,1−ジオキシド(550mg )のジメチルスルホキシド
(4ml)中の溶液を、沃化メチル(0.170ml )とトリエ
チルアミン(0.147ml )を用いて処理した。2時間後、
反応物をジクロロメタンを用いて希釈し、順次塩酸とブ
ラインを用いて洗浄し、Na2 SO4 で乾燥した。溶媒
の除去と粗製残留物のフラッシュクロマトグラフィーに
より帯黄色固体として標題化合物(300mg )を得た。
【0107】m.p.: 175〜9℃(分解)。
【0108】IR(KBr)νmax 1800,1700,1675cm
-1
【0109】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.26(9H,s),1.70(3H,s),1.82(3H,s),3.56
(3H,s),3.62(3H,s),5.35(1H,d,J=1.6Hz),6.10(1H,d,
J=1.6Hz),6.73(1H,s),7.29〜7.45(10H,m)ppm。
【0110】実施例7 2−(6−ベンズヒドリルオキシ−2−メチル−5−オ
キソ−2,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−3
−イル)チオ−2−ベンジル−4−tert−ブチルカルボ
ニル−7α−メトキシ−3−メチル−3−セフェム1,
1−ジオキシド(化合物14)2−(6−ベンズヒドリル
オキシ−2−メチル−5−オキソ−2,5−ジヒドロ−
1,2,4−トリアジン−3−イル)チオ−4−tert−
ブチルカルボニル−7α−メトキシ−3−メチル−3−
セフェム1,1−ジオキシド(300mg )のアセトニトリ
ル(5ml)中の溶液を、トリエチルアミン(0.067ml )
と臭化ベンジル(0.172ml )を用いて室温で処理した。
4時間後、反応混合物をジクロロメタンを用いて希釈
し、ブラインを用いて洗浄し、Na2 SO4 で乾燥し
た。次いで溶媒を除去して、フラッシュクロマトグラフ
ィーにより残留物を精製し、それにより標題化合物を白
色固体(180mg )として得た。
【0111】m.p.: 175〜8℃(分解)。
【0112】IR(KBr)νmax 1790,1700,1670cm
-1
【0113】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.30(9H,s),1.57(3H,s),3.6(6H,s) ,3.40
及び3.84(1H,それぞれd,J=14.9Hz) ,5.37(1H,d,J=1.5H
z),5.9(1H,d,J=1.5Hz) ,6.73(1H,s),7.32〜7.48(5H,
m)ppm 。
【0114】実施例8 4−tert−ブチルカルボニル−7α−メトキシ−2−メ
チル−2−(1−メチル−1,2,3,4−テトラゾー
ル−5−イル)チオ−3−(1−メチル−1,2,3,
4−テトラゾール−5−イル)チオメチル−3−セフェ
ム1,1−ジオキシド(化合物28)PCT EP90/02
189 号の記載のようにして製造した4−tert−ブチルカ
ルボニル−7α−メトキシ−2−(1−メチル−1,
2,3,4−テトラゾール−5−イル)チオ−3−(1
−メチル−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)
チオメチル−3−セフェム1,1−ジオキシド(100mg
)のアセトニトリル(2ml)中の溶液を、トリエチル
アミン(0.040ml )と沃化メチル(0.060ml )を用いて
室温で処理した。反応混合物を30分間撹拌して、有機溶
媒を真空中で完全に除去した。得られた粗製残留物を最
後にジクロロメタンに入れて、フラッシュクロマトグラ
フィーにより精製して標題化合物を帯黄色固体(40mg)
として得た。
【0115】m.p.:71〜3℃。
【0116】IR(KBr)νmax 1700,1800cm-1
【0117】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.24(9H,s),2.03(3H,s),3.56(3H,s),3.90
(3H,s),4.19(3H,s),3.70及び4.38(2H,それぞれd,J=14
Hz) ,5.25(2H,s)ppm 。
【0118】実施例9 2−(4−アリルオキシカルボニルベンジル)−4−te
rt−ブチルカルボニル−7α−メトキシ−3−メチル−
2−(1−メチル−1,2,3,4−テトラゾール−5
−イル)チオ−3−セフェム1,1−ジオキシド(化合
物31)4−tert−ブチルカルボニル−7α−メトキシ−
3−メチル−2−(1−メチル−1,2,3,4−テト
ラゾール−5−イル)チオ−3−セフェム1,1−ジオ
キシド(200mg )をジメチルスルホキシド(2ml)に溶
解した。トリエチルアミン(0.074ml )と4−ブロモメ
チル安息香酸アリル(390mg )を室温で添加した。約2
時間後、反応は終った(TLCモニタリング)。混合物
をジクロロメタンを用いて希釈し、ブラインを用いて洗
浄し、Na2 SO4 上で乾燥した。溶媒の除去とフラッ
シュクロマトグラフィーにより標題化合物を白色固体
(90mg)として得た。
【0119】m.p.:73〜5℃。
【0120】IR(KBr)νmax 1800,1725,1700cm
-1
【0121】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.22(9H,s),1.82(3H,s),3.47(3H,s),4.06
(3H,s),3.51及び4.00(2H,それぞれd,J=16.1Hz) ,4.79
(1H,d,J=1.6Hz),4.79〜4.83(2H,m),5.19(1H,d,J=1.6H
z),5.25〜5.45(2H,m),5.95〜6.09(1H,m),7.61及び8.
05(2H,それぞれd,J=8.3Hz)ppm 。
【0122】実施例10 2−(4−ベンズヒドリルオキシカルボニルベンジル)
−4−tert−ブチルカルボニル−7α−メトキシ−3−
メチル−2−(1−メチル−1,2,3,4−テトラゾ
ール−5−イル)チオ−3−セフェム1,1−ジオキシ
ド(化合物30)4−tert−ブチルカルボニル−7α−メ
トキシ−3−メチル−2−(1−メチル−1,2,3,
4−テトラゾール−5−イル)チオ−3−セフェム1,
1−ジオキシド(500mg )のジメチルスルホキシド(4
ml)中の溶液をトリエチルアミン(0.185ml )とベンズ
ヒドリル4−ブロモメチルベンゾアート(1.4 g)を用
いて室温で処理した。溶液を1時間撹拌し、ジクロロメ
タンを用いて希釈し、ブラインを用いて洗浄し、最後に
Na2 SO4 で乾燥した。溶媒を除去して粗製残留物を
残し、これをフラッシュクロマトグラフィー処理後、標
題化合物を帯黄色固体(250mg )として得た。
【0123】m.p.:76〜80℃。
【0124】IR(KBr)νmax 1800,1725,1700cm
-1
【0125】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ(3H,s),3.55及び4.05(1H,それぞれd,J=16.1
Hz) ,4.79(1H,d,J=1.5Hz),5.23(1H,d,J=1.5Hz),7.1
(1H,s) , 7.3〜7.48(5H,m),7.66及び8.16(4H,それぞ
れd,J=8.4Hz)ppm 。
【0126】実施例11 2−(2,5−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−2−メチル
−5−オキソ−1,2,4−トリアジン−3−イル)チ
オ−4−tert−ブチルカルボニル−2,3−ジメチル−
7α−メトキシ−3−セフェム1,1−ジオキシド(化
合物12)2−(2,5−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−2
−メチル−5−オキソ−1,2,4−トリアジン−3−
イル)チオ−4−tert−ブチルカルボニル−7α−メト
キシ−3−メチル−3−セフェム1,1−ジオキシド
(460mg )の乾燥THF(10ml)中の溶液を逐次塩化te
rt−ブチルジフェニルシリル(0.27ml)とトリエチルア
ミン(0.15ml)を用いて処理した。室温で15分撹拌した
後、反応混合物をEtOAcと水の間に分配した。上層
は乾燥(Na2 SO4 )して濃縮した。ジイソプロピル
エーテルを用いて残留物を処理することにより白色固体
が形成され、これを濾過して真空下に乾燥した。得た白
色粉末(600mg )は、2−(6−tert−ブチルジフェニ
ルシリルオキシ−2,5−ジヒドロ−2−メチル−5−
オキソ−1,2,4−トリアジン−3−イル)チオ−4
−tert−ブチルカルボニル−7α−メトキシ−3−メチ
ル−3−セフェム1,1−ジオキシドに対応することが
分った。この生成物の1部を乾燥CH3 CN(3ml)に
溶解して、沃化メチル(0.15ml)とトリエチルアミン
(0.05ml)を用いて処理した。得られた混合物を室温で
4時間撹拌し、次いで真空下に濃縮した。残留物のフラ
ッシュクロマトグラフィー(ジイソプロピルエーテル/
クロロホルム1:1を用いて溶離する)により、2−
(6−tert−ブチルジフェニルシリルオキシ−2,5−
ジヒドロ−2−メチル−5−オキソ−1,2,4−トリ
アジン−3−イル)チオ−4−tert−ブチルカルボニル
−2,3−ジメチル−7α−メトキシ−3−セフェム
1,1−ジオキシドを最初の溶離生成物(150mg )とし
て得た。この生成物のEtOH(5ml)及びAcOH
(2ml)中の溶液を室温で終夜静置し、次いで回転蒸発
により約0.5ml の最終体積を得た。ジエチルエーテルを
用いて処理して、標題化合物を白色粉末(80mg)として
得た。
【0127】IR(KBr)1765,1700,1650cm-1
【0128】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.26(9H,s),1.74(3H,s),1.87(3H,s),3.56
(3H,s),3.76(3H,s),5.32(1H,d,J=1.6Hz),5.89(1H,d,
J=1.6Hz)ppm。
【0129】実施例12 2−ベンジル−2−(2,5−ジヒドロ−6−ヒドロキ
シ−2−メチル−5−オキソ−1,2,4−トリアジン
−3−イル)チオ−4−tert−ブチルカルボニル−7α
−メトキシ−3−メチル−3−セフェム1,1−ジオキ
シド(化合物18)2−(6−tert−ブチルジフェニルシ
リルオキシ−2,5−ジヒドロ−2−メチル−5−オキ
ソ−1,2,4−トリアジン−3−イル)チオ−4−te
rt−ブチルカルボニル−7α−メトキシ−3−メチル−
3−セフェム1,1−ジオキシド(360mg )(実施例11
の記載により製造した)、臭化ベンジル(0.185ml )及
びトリエチルアミン(0.11ml)のCH3 CN(6ml)中
の混合物を、室温で終夜撹拌した。溶媒の除去と残留物
のクロマトグラフィー(SiO2 、EtOAc/n−ヘ
キサン混合物を用いて溶離する)により、2−ベンジル
−2−(6−tert−ブチルジフェニルシリルオキシ−
2,5−ジヒドロ−2−メチル−5−オキソ−1,2,
4−トリアジン−3−イル)チオ−4−tert−ブチルカ
ルボニル−7α−メトキシ−3−メチル−3−セフェム
1,1−ジオキシドを白色粉末(210mg)として単離さ
せることができる。この生成物を酢酸(2ml)に溶解
し、水(1ml)とシリカゲル(0.1 g)を用いて処理
し、室温で40時間撹拌した。減圧濃縮の後、残留物を最
少量の4%NaHCO3 水溶液に溶解して、C−18LiCh
roprepシリカゲルの短いパットを通過させ、水に次いで
水−CH3 CN混合物を用いて溶離した。生成物含有フ
ラクションの凍結乾燥の後、標題化合物のナトリウム塩
を淡黄色粉末として得た。
【0130】IR(KBr)1795,1700,1655,1615cm
-1
【0131】1H−NMR(200 MHz,D2 O):δ
1.08(9H,s),1.86(3H,s),3.58(3H,s),3.76(1H,d,J=18
Hz) ,3.86(1H,d,J=18Hz) ,3.87(3H,s),5.51(1H,d,J=
1.1Hz),6.72(1H,d,J=1.1Hz), 7.3〜7.7(5H,m)ppm。
【0132】このナトリウム塩を 0.5N塩酸とEtOA
cの間に単に分配して、有機相を分離し、Na2 SO4
で乾燥して溶媒の除去により標題化合物を白色固体とし
て得た。
【0133】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.26(9H,s),1.61(3H,s),3.40(1H,d,J=15H
z) ,3.56(3H,s),3.69(3H,s),3.83(1H,d,J=15Hz) ,
5.30(1H,d,J=1.6Hz),5.69(1H,d,J=1.6Hz), 7.3〜7.5
(5H,m)ppm。
【0134】実施例13 2−(2,5−ジヒドロ−6−メトキシ−2−メチル−
5−オキソ−1,2,4−トリアジン−3−イル)チオ
−4−tert−ブチルカルボニル−2,3−ジメチル−7
α−メトキシ−3−セフェム1,1−ジオキシド(化合
物15)2−(2,5−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−2−
メチル−5−オキソ−1,2,4−トリアジン−3−イ
ル)チオ−4−tert−ブチルカルボニル−7α−メトキ
シ−3−メチル−3−セフェム1,1−ジオキシド(23
0mg )の乾燥CH3 CN(10ml)中の溶液を逐次沃化メ
チル( 0.8ml)とトリエチルアミン(0.15ml)を用いて
処理した。室温で20時間撹拌した後、反応混合物をEt
OAcと水の間で分配した。上層を乾燥(Na2
4 )して濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーに
より残留物を精製して、標題化合物を白色粉末として得
た。
【0135】IR(KBr)1790,1705,1675cm-1
【0136】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.26(9H,s),1.73(3H,s),1.85(3H,s),3.56
(3H,s),3.73(3H,s),3.90(3H,s),5.36(1H,d,J=1.7H
z),6.09(1H,d,J=1.7Hz)ppm 。
【0137】実施例14 2−ベンジル−2−(6−ベンジルオキシ−2,5−ジ
ヒドロ−2−メチル−5−オキソ−1,2,4−トリア
ジン−3−イル)チオ−4−tert−ブチルカルボニル−
7α−メトキシ−3−メチル−3−セフェム1,1−ジ
オキシド(化合物46)実施例13の記載と同様な操作を使
用し、沃化メチルを臭化ベンジルに置き換えて、標題化
合物を臘色の固体として得た。
【0138】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.25(9H,s),1.62(3H,s),3.38(1H,d,J=15H
z) ,3.54(3H,s),3.65(3H,s),3.81(1H,d,J=15Hz) ,
5.18(2H,ABq),5.34(1H,d,J=1.5Hz),5.91(1H,d,J=1.5H
z), 7.2〜7.8(10H,m)ppm 。
【0139】実施例15 4−tert−ブチルカルボニル−2−(4−カルボキシベ
ンジル)−7α−メトキシ−3−メチル−2−(1−メ
チル−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)チオ
−3−セフェム1,1−ジオキシド(化合物32)2−
(4−ベンズヒドリルオキシカルボニルベンジル)−4
−tert−ブチルカルボニル−7α−メトキシ−3−メチ
ル−2−(1−メチル−1,2,3,4−テトラゾール
−5−イル)チオ−3−セフェム1,1−ジオキシド
(320mg )のm−クレゾール(5ml)中の溶液を、トリ
フルオロ酢酸(0.035ml )を用いて処理し、50℃で3時
間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、次いでジエ
チルエーテルを用いて希釈し、飽和NaHCO3 水溶液
を用いて処理した。水性相をEtOAcを用いてすす
ぎ、分離してEtOAcを用いて満たし、1N塩酸を用
いて酸性にした。上層を乾燥(Na2 SO4 )して、回
転蒸発により粗製標題生成物を臘色の固体( 200mg)と
して得た。
【0140】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.23(9H,s),1.83(3H,s),3.48(3H,s),3.54
(1H,d,J=15.2Hz) ,4.01(1H,d,J=15.2Hz) ,4.07(3H,
s),4.77(1H,d,J=1.6Hz),5.20(1H,d,J=1.6Hz),7.65(2
H,d,J=8.2Hz),8.08(2H,d,J=8.2Hz)ppm。
【0141】この生成物の1部( 100mg)をC−18 LiC
hroprep シリカゲルの短いパッドを通過して、水に次い
で水−CH3 CN混合物を用いて溶離した。生成物含有
フラクションの凍結乾燥の後、標題生成物のナトリウム
塩を白色の凍結乾燥物として得た。
【0142】1H−NMR(200 MHz,D2 O):δ
0.96(9H,s),1.67(3H,s),3.45(3H,s),3.73(2H,ABq),
4.14(3H,s),5.49(1H,d,J=1.4Hz),5.69(1H,d,J=1.4H
z),7.46(2H,d,J=8.2Hz),7.76(2H,d,J=8.2Hz)ppm 。
【0143】実施例16 2−アリル−2−(6−ベンズヒドリルオキシ−2,5
−ジヒドロ−2−メチル−5−オキソ−1,2,4−ト
リアジン−3−イル)チオ−4−tert−ブチルカルボニ
ル−7α−メトキシ−3−メチル−3−セフェム1,1
−ジオキシド(化合物24)実施例7の記載と同様な操作
を利用し、臭化ベンジルを臭化アリルに置き換え、標題
生成物を白色固体として得た。
【0144】IR(KBr)1800,1700,1670cm-1
【0145】1H−NMR(200 MHz,CDC
3 ):δ1.25(9H,s),1.70(3H,s), 2.8〜3.1(2H,m)
,3.56(3H,s),3.62(3H,s), 5.2〜5.4(2H,m) ,5.35
(1H,d,J=1.6Hz), 5.9〜6.1(1H,m) ,6.08(1H,d,J=1.6H
z),6.72(1H,s), 7.2〜7.5 (10H,m )ppm 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/545 ADM 9360−4C C07D 501/04 9284−4C 501/16 9284−4C 501/36 9284−4C (72)発明者 ピエルルイジ・ビツソリーノ イタリー国、27020・エス・ジヨルジオ・ ロメリーナ(ピ・ブイ)、ビア・ローマ、 36/2 (72)発明者 エツトーレ・ペローネ イタリー国、20010・ボツフアローラ・チ ツチーノ(ミラン)、ビア・アルド・モ ロ、44 (72)発明者 ビンチエンツオ・リツツオ イタリー国、20020・アレーゼ(ミラン)、 ピアツツア・デーロ・スポート、1/2

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 [式中、nは0、1又は2であり、 R1 は水素、ハロゲン又は任意に置換されていてよいC
    1 〜C4 アルキル、C2 〜C4 アルケニル、C1 〜C4
    アルコキシ、C1 〜C4 アルキルチオもしくはC1 〜C
    4 カルボキサミド基であり、 R2 は水素又は任意に置換されていてよいC1 〜C8
    ルキル、C6 〜C10アリール、C2 〜C5 アルケニルも
    しくはC3 〜C6 シクロアルキル基であり、 R3 は水素又はアセトキシメチル、メトキシメチル、メ
    チルもしくは任意に置換されていてよいヘテロシクリル
    チオメチル基であり、 R4 は任意に置換されていてよいC1 〜C8 アルキル、
    2 〜C6 アルケニル、アリール(C1 〜C8 )アルキ
    ル又はヘテロシクリル(C1 〜C8 )アルキル基であっ
    て、 R5 は任意に置換されていてよいC6 〜C10アリール又
    はヘテロシクリル基である。]のセファロスポリンスル
    ホン、又はその医薬もしくは動物薬として受け入れ得る
    塩。
  2. 【請求項2】 式(I′) 【化2】 [式中、nは0、1又は2であり、 R1 は水素、弗素、塩素、メチル、エチル、プロピル、
    イソプロピル、n−ブチル、2−メチル−1−プロピ
    ル、アリル、メタリル、クロチル、3−メチル−2−ブ
    テン−1−イル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イ
    ソプロポキシ、n−ブトキシ、メチルチオ、エチルチ
    オ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチ
    オ、ホルムアミド、アセトアミド又はプロピオンアミド
    であり、 R2 は水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
    ル、n−ブチル、2−メチル−1−プロピル、ネオペン
    チル、1,1−ジメチルプロピル、ビニル、1−プロペ
    ニル、2−フェニル−2−プロピル、2−メチル−1−
    プロペニル、ベンジル、シクロプロピル、シクロペンチ
    ル、シクロヘキシル、フェニル、p−tert−ブチルフェ
    ニル、p−カルボキシフェニル又はp−スルホフェニル
    であり、 R3 は水素、メチル、メトキシメチル、アセトキシメチ
    ル、又は−CH2 S−Het基{ここにHetは複素環
    基: 【化3】 (式中、RI は水素、C1 〜C5 アルキル、C2 〜C5
    アルケニル、フェニル、ベンズヒドリルもしくはベンジ
    ル又はヒドロキシ保護基であって、RIVは水素、C1
    5 アルキル、C2 〜C5 アルケニル、フェニル、ベン
    ズヒドリルもしくはベンジル又はカルボキシ保護基であ
    る。)である}であり、 R4 はメチル、エチル、メタリル、クロチル、メトキシ
    カルボニルメチル、tert−ブトキシカルボニルメチル、
    カルボキシメチル、シアノメチル、アセトニル、メトキ
    シメチル、メトキシエトキシメチル、アセトキシメチ
    ル、ベンジル、4−メトキシベンジル、4−ニトロベン
    ジルもしくはベンズヒドリル又は基 【化4】 (式中、RIVは前記と同義である。)であり、 R5 はフェニル、4−カルボキシフェニル又は複素環
    基: 【化5】 (式中、RV は水素、メチル、エチル、プロピル、フェ
    ニル、ベンジル、カルボキシメチル、2−カルボキシエ
    チル、3−カルボキシプロピル、3−ベンズヒドリルオ
    キシカルボニルプロピル、2−スルホエチル、2,2−
    ジメチルアミノエチルである。)、 【化6】 (式中、Xは酸素、硫黄又はRVII が水素、メチル、フ
    ェニル、カルボキシメチルであるNRVII である。)、 【化7】 (式中、RI は前記と同義である。)、 【化8】 である。]の請求項1に記載の化合物及びその医薬及び
    動物薬として受け入れ得る塩並びにすべてのあり得る立
    体異性体及び互変異性体。
  3. 【請求項3】 (i)式(II) 【化9】 [式中、n′は0、1又は2であって、R1 、R2 、R
    3 、R4 及びR5 は請求項1と同義である。]の化合物
    を式(III ) L−R4 (III ) [式中、R4 は前記と同義であって、Lは離脱基であ
    る。]の化合物と反応させ、(ii)式(I)で定義した
    nが前記定義のn′より高い値である場合、必要によ
    り、得られた化合物を式(I)の化合物に酸化し、(ii
    i )所望により、得た式(I)の化合物をその医薬又は
    動物薬として受け入れ得る塩に転換することから成る、
    請求項1と同義の式(I)の化合物又はその医薬もしく
    は動物薬として受け入れ得る塩の製造方法。
  4. 【請求項4】 Lがハロゲン原子、C1 〜C3 アルキル
    スルホニル又はアリールスルホニル基であって、式IIの
    化合物と式III の化合物の間の反応が有機溶媒中有機又
    は無機塩基の存在下に−60°〜+40℃の温度で行われ
    る、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 Lが塩素、臭素、沃素、メシル、トリフ
    リル、トシル又はブロシルである、請求項4に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 式IIの化合物と式III の化合物の反応
    が、−20℃から室温までの温度で行われる、請求項3、
    4又は5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 担体及び/又は希釈剤、並びに有効成分
    として、請求項1もしくは2に記載の化合物又はその医
    薬もしくは動物薬として受け入れ得る塩から成る、医薬
    又は動物薬組成物。
  8. 【請求項8】 ヒトを含む哺乳動物の蛋白質分解酵素に
    より起こされる炎症性及び変性疾患の治療に使用するた
    めの、請求項1又は2に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 気腫、成人呼吸障害症候群、リウマチ
    熱、脊椎炎、痛風、狼瘡又は乾癬の治療に使用するため
    の請求項8に記載の化合物。
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