JPH06252108A - 表面処理方法および装置 - Google Patents

表面処理方法および装置

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JPH06252108A
JPH06252108A JP3634593A JP3634593A JPH06252108A JP H06252108 A JPH06252108 A JP H06252108A JP 3634593 A JP3634593 A JP 3634593A JP 3634593 A JP3634593 A JP 3634593A JP H06252108 A JPH06252108 A JP H06252108A
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JP
Japan
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sample
rare gas
surface treatment
treatment method
molecule
Prior art date
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JP3634593A
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English (en)
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Naoshi Itabashi
直志 板橋
Katanobu Yokogawa
賢悦 横川
Tetsuo Ono
哲郎 小野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】原子層レベルの加工精度をもつエッチング方法
を提供する。 【構成】希ガス準安定励起種を発生させ固体試料1に照
射することにより、極表面層の改質、あるいは、極表面
での反応誘起を行う。この作用を利用して、極表面の改
質層のみ、あるいは、適当な化学種の吸着層のみをエッ
チングしたのち自己停止する。 【効果】原子層レベルの加工精度をもつ極低損傷なエッ
チングを実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドライエッチングの方
法にかかわるもので、特に、原子層レベルの加工精度で
極低損傷なエッチングを行うために準安定励起種の内部
エネルギを利用する表面処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体のドライエッチングを行うために
は、試料表面に反応性化学種を供給することに加えて、
試料表面におけるエッチング反応を進行させ反応生成物
を表面から脱離させるためのエネルギを与えることが必
要である。また、微細加工パターンを実現するためにエ
ッチングに異方性をもたせることが不可欠であったた
め、従来の半導体ドライエッチング技術では、放電プラ
ズマによって生成された活性化学種の反応性と電界によ
って加速されたイオン種のエネルギを利用する「プラズ
マエッチング」が主流であった。
【0003】しかし、エッチングに用いるプラズマ中に
は多種類の中性化学種や荷電粒子が混在しているうえ、
各活性種のエネルギにもひろがりがあるため、プラズマ
エッチングの加工精度には限界がある。よって、将来的
に必要となる原子レベルの微細加工を実現するために
は、低エネルギかつエネルギ単色性の高い粒子による極
低損傷表面加工技術を確立することが必要である。
【0004】最近、原子レベルの加工精度でエッチング
を行う方法としてAr+ を利用する方法(特開平3−110
844 号公報)が提案されている。しかし、Ar+ を利用
する方法では、加速イオンの衝突による試料表面の損傷
を避けることが難しいため、本発明ではさらなる低損傷
加工の実現をめざしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決し、原子レベルの加工精度をもつ極低
損傷なドライエッチング方法および装置を提供すること
を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、準安定励起
種の内部エネルギを利用して所望の表面反応を選択的に
誘起しエッチングを行うことにより、この課題を解決す
る。
【0007】
【作用】本発明では、希ガスの準安定励起種の固体試料
表面への効果として、次の二つをそれぞれ利用した。 (a)表面改質作用:試料極表面構成原子間の結合状態
を変化(最表面原子再配列,未結合電子状態生成)させ
ることにより、エッチングされやすい表面状態を形成す
る作用。 (b)表面反応誘起作用:試料表面に吸着した反応種
(エッチャント)と試料表面構成原子との反応を誘起す
る作用。
【0008】図1はこれら(a),(b)の作用を利用し
て試料極表面層をエッチングする様子を示す。図1
(a)に示すように表面改質作用を利用する場合には、
まずエッチングしようとしている試料1に希ガス準安定
励起種2を照射することによって表面改質層3を形成す
る。つづいて、ハロゲン元素を含む分子またはラジカル
4を照射することにより、表面改質層3をエッチングす
るのである。
【0009】また、図1(b)に示すように表面反応誘
起作用を利用する場合には、まず、エッチングしようと
している試料1にハロゲン元素を含む分子またはラジカ
ル5を照射することにより、化学吸着層6を形成する。
続いて、希ガス準安定励起種2を照射することにより、
化学吸着層3をエッチングするのである。
【0010】本発明では、上述(a),(b)の効果を得
るために、並進運動エネルギの小さい準安定励起種のみ
を用いているので、従来のプラズマエッチングの時と比
較して、(1)その粒子の表面に対する侵入深さ、およ
びその粒子のもつエネルギが表面反応,表面改質に影響
を及ぼす深さが非常に小さく、原子層オーダである、
(2)準安定状態への励起エネルギ(準安定励起種の持
つ内部エネルギ)が、固体試料極表面における電子の受
渡しに起因した表面反応,表面改質に使われるため、所
望の素過程のみ選択的に誘起できる、という特徴があ
る。このように、希ガスの準安定励起種の固体試料表面
への効果を利用して、原子層オーダで極低損傷なエッチ
ングを実現できた。
【0011】
【実施例】<実施例1>本実施例は、本発明の作用で説
明した(a)表面改質作用を利用した場合であり、被エ
ッチング試料としては単結晶Siを熱酸化することによ
って得られたSiO2 を、希ガスの準安定励起種として
はHe(23S)を、また、エッチャントにはFラジカル
を用いたものである。
【0012】本実施例で説明する実験に用いた装置の概
略を図2に示す。この装置は、通常の超高真空チャンバ
7に、表面改質のための希ガス準安定励起種ビーム源
8,エッチングのためのラジカルビーム源9,試料1
0,試料加熱および冷却装置11,排気系12を備えて
いる。
【0013】エッチングの手順は以下のとおりである。
まず、熱酸化処理を施した試料10をチャンバ7内に設
置したのち、排気系12によりチャンバ7内を1×10
-10Torr以下に排気した。次に、希ガス準安定励起種ビ
ーム源8にヘリウムガスを供給し準安定励起種He(23
S)のビームを発生させ、試料10に照射した。このと
き、準安定励起種He(23S)のビームは、He放電か
らグリッド電極を用いて荷電粒子を取り除いたのち、H
eクエンチランプを用いてHe(21S)を脱励起するこ
とによって得た。そのとき、試料10の表面に供給され
た準安定励起種He(23S)のフラックスは1×1014
cm-2・s-1、照射時間は10分であった。
【0014】ここで、準安定励起種He(23S)のビー
ムの照射によって表面改質が十分にできているかどうか
を確認するため、電子スピン共鳴法を用いて試料10の
極表面における未結合状態(oxygen-deficient“trivale
nt silicon”)の数を調べた。結果として、試料10の
極表面において、ビーム照射前には1×1012cm-3以下
であった未結合状態が、ビーム照射後には1×1014cm
-3に増加していることがわかり、表面改質が十分になさ
れていることが確認された。
【0015】次に、ラジカルビーム源9にフッ素ガスを
供給し、Fラジカルのビームを発生させ、表面改質後の
試料10に照射した。このとき、質量分析法を用いて表
面からの脱離種を調べたところ、SiFx(x=1〜4)
が観測され、エッチング反応が起こっていることが確認
された。脱離種SiFx(x=1〜4)の発生量は、Fラ
ジカルのビームの照射開始直後に増加しはじめ、その
後、ピークに達し、さらにエッチングが進むに従って減
少し、表面改質層のエッチングが完全に終了した時点で
ほぼゼロとなった。
【0016】一方、比較のために、試料10の位置に表
面改質を施していない試料をおいて、同じFラジカルの
ビームを照射したが、このときはSiFx(x=1〜4)
は観測されず、エッチング反応は起こっていないことが
わかった。
【0017】希ガス準安定励起種による表面改質作用を
利用した本発明のエッチング方法は、本実施例に示され
るように、表面改質層をエッチングし終った時点で反応
を停止する自己停止機構を利用した方法であるため、原
子層オーダの極低損傷エッチングをするために有効な方
法である。
【0018】<実施例2>本実施例は、本発明の作用で
説明した(b)表面反応誘起作用を利用した場合であ
り、被エッチング基板としてはGaAs(100)基板
を、反応性吸着種としてはCl原子を、希ガスの準安定
励起種はHe(23S)を用いたものである。
【0019】図2は本実施例で説明する実験に用いた装
置の概略を示す。この装置は、通常の超高真空チャンバ
7に、反応性化学種の吸着のための分子ビーム源9,表
面反応誘起のための希ガスの準安定励起種ビーム源8,
試料10,排気系12を備えた構成になっている。
【0020】エッチングの手順は以下のとおりである。
まず、試料10をH2SO4/H22/H2O で表面処理
し、チャンバ7内に設置したのち、排気系12によりチ
ャンバ7内を1×10-10Torr 以下に排気した。次に、
酸素除去のため試料10を約800℃に加熱処理した
後、分子ビーム源9に塩素ガスを供給し、Cl2 分子の
ビームを発生させ、約−180℃に保たれた試料10に
照射した。そのとき、試料10の表面に供給されたCl
2 分子のフラックスは1×1014cm-2・s-1、照射時間
は10分であった。Cl2 分子は、試料表面において解
離吸着するので、この吸着方法によって試料表面にCl
原子の化学吸着層が形成される。こののち、化学吸着層
の上に過剰に物理吸着したCl2 分子を除去するために
試料10の温度を約20℃まで上昇させた。
【0021】ここで、Cl2 分子ビームの照射によって
試料10の極表面にCl原子の化学吸着層が形成された
かどうかを確認するために、X線光電子分光法を用いて
試料10の極表面におけるCl原子の吸着状態を調べ
た。
【0022】結果として、Cl原子の化学吸着によるケ
ミカルシフトが特にAs(3d)信号において顕著に観測
され、塩素原子が試料表面原子に化学吸着していること
が確認された。次に、希ガス準安定励起種ビーム源8に
ヘリウムガスを供給し準安定励起種He(23S)のビー
ムを発生させ、試料10に照射した。そのとき、試料1
0の表面に供給された準安定励起種He(23S)のフラ
ックスは1×1014cm-2・s-1であった。
【0023】このとき、質量分析法を用いて表面からの
脱離種を調べたところ、GaClx(x=1〜3)が観
測され、エッチング反応が起こっていることが確認され
た。脱離種GaClx(x=1〜3)の発生量は、準安定
励起種He(23S)のビームの照射開始直後に増加しは
じめ、その後、ピークに達し、さらにエッチングが進む
につれて減少し、塩素吸着層のエッチングが完全に終了
した時点でほぼゼロとなった。
【0024】希ガス準安定励起種による表面反応誘起作
用を利用した本発明のエッチング方法は、本実施例に示
されるように、化学吸着層(Cl原子が化学吸着した極
表面層)をエッチングし終った時点で反応を停止する自
己停止機構を利用したため、原子層オーダの極低損傷エ
ッチングをするために有効な方法である。
【0025】
【発明の効果】本発明によって、原子層オーダの加工精
度をもつ極低損傷なエッチングが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の説明図。
【図2】本発明の実施例1と2で用いた装置の説明図。
【符号の説明】
1…試料、2…希ガス準安定励起種、3…改質層、4…
ハロゲン元素を含む分子またはラジカル、6…化学吸着
層。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空中で固体試料を表面処理する方法にお
    いて、前記固体試料の表面に複数種の粒子を照射する
    際、そのうちの少なくとも一つが準安定励起状態の希ガ
    スであることを特徴とする表面処理方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記固体試料の表面の
    エッチングを行う表面処理方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、ハロゲン元素を含む分
    子またはラジカルをビームまたは雰囲気ガスとして試料
    の表面に供給する表面処理方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、ハロゲン元素を含む分
    子またはラジカルを試料に照射する前に、あるいは照射
    するのと同時に、前記準安定励起状態の希ガス原子を試
    料表面に照射し、その準安定励起状態の希ガス原子のも
    つ内部エネルギを用いて試料表面構成原子の結合状態を
    変化させ、試料表面を所望のエッチング反応が起こりや
    すい表面状態に改質する表面処理方法。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の前記希ガス準安定励起種
    がHe(21S)またはHe(23S)である表面処理方
    法。
  6. 【請求項6】請求項4において、前記ハロゲン元素を含
    む分子またはラジカルがFラジカルである表面処理方
    法。
  7. 【請求項7】請求項3において、ハロゲン元素を含む分
    子またはラジカルを試料に照射した後に、あるいは照射
    するのと同時に、前記準安定励起状態の希ガス原子を試
    料表面に照射し、前記準安定励起状態の希ガス原子のも
    つ内部エネルギを用いてエッチングしようとしている固
    体試料の表面構成原子と試料表面に吸着したエッチャン
    トとの間の化学反応、また、この反応による生成物分子
    の脱離を援助,促進する表面処理方法。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の希ガス準安定励起種がH
    e(21S)またはHe(23S)である表面処理方法。
  9. 【請求項9】請求項7において、前記ハロゲン元素を含
    む分子またはラジカルがCl2 分子である表面処理方
    法。
  10. 【請求項10】請求項4または7において、真空排気手
    段を有する気相中に、希ガス準安定励起種のビームの発
    生手段,ハロゲン元素を含む分子またはラジカルのビー
    ムの発生手段,被加工試料の加熱及び冷却手段をもつ表
    面処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20140051962A (ko) * 2011-07-20 2014-05-02 램 리써치 코포레이션 비활성 가스로부터 형성된 준안정 원자들을 사용한 원자층 에칭
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