JPH0625168B2 - p−(5−アルキルピラジン−2−イル)フエニルエステル誘導体、その製造法および液晶性組成物 - Google Patents

p−(5−アルキルピラジン−2−イル)フエニルエステル誘導体、その製造法および液晶性組成物

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JPH0625168B2
JPH0625168B2 JP3413086A JP3413086A JPH0625168B2 JP H0625168 B2 JPH0625168 B2 JP H0625168B2 JP 3413086 A JP3413086 A JP 3413086A JP 3413086 A JP3413086 A JP 3413086A JP H0625168 B2 JPH0625168 B2 JP H0625168B2
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旗秋 吉本
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、新規なp−(5−アルキルピラジン−2−イ
ル)フェニルエステル誘導体、その製造法およびその誘
導体を含む液晶性組成物に関するものである。
[発明の背景] 液晶性を有する化合物は、様々な分野で電気光学的液晶
表示素子(LCD)の材料として用いられている。電気
光学的液晶表示には、TN型、GH型、DAP型および
相転位型等の各種の方式が利用されており、これらの方
式には、その方式に適合した特性を有する液晶性化合物
が選択的に使用されている。
一般に、液晶性化合物は、液晶性を示す温度が室温を中
心にして広いことおよび駆動電圧が低いことなど液晶性
化合物として良好な特性を有していることが必要である
だけでなく、例えばベンゾニトリル誘導体あるいはシア
ノビフェニル誘導体等の他の液晶性化合物との相溶性が
よいこと、水分、熱あるいは光等に対して安定であるこ
と、液晶性組成物とした場合に組成物の粘度を過度に上
昇させないことなど種々の特性において優れていること
が必要となる。
液晶性化合物として、従来からピラジン誘導体が用いら
れており、これらに関して既に幾多の報告がある。そし
てピラジン環の2位及び5位に置換基を有するピラジン
誘導体も既に知られている(H.Schubert、R.Hacher&K.Kin
dermann、J.prakt.Chem(4)37,12(1968)参照)。
しかし、ここで開示されている液晶性化合物は、ピラジ
ン環の2位及び5位に同一の置換基を有するピラジン誘
導体である。
これに対して、本発明者は、ピラジン環の2位及び5位
に異る置換基を有する新規なピラジン誘導体を合成し、
このピラジン誘導体が優れた液晶性を有することを見出
し、この発明は既に出願されている(特開昭58−43
961号公報、特願昭59−251407号明細書参
照)。
しかしながら、これらの発明により具体的に記載されて
いるピラジン誘導体は、ピラジン環の5位にフェニレン
基が結合している誘導体であって、このフェニレン基に
アルキル基あるいはアルコシキ基などの基が直接結合し
ているピラジン誘導体、あるいはこのフェニレン基にア
ルキル基などの置換基を有しないベンゾイルオキシ基が
結合したピラジン誘導体である。
本発明者の検討によると、このような構造を有するピラ
ジン誘導体は、液晶性能に関しては或程度改善された特
性を有しているものの、例えば他の液晶性化合物と混合
して使用した場合のしきい電圧、急峻性および視覚依存
性などの液晶としての基本的特性においてさらに改善の
余地を残すものであった。
また、特開昭59−144771号公報には、2位およ
び5位に異る置換基を有するピラジン誘導体に関する発
明が開示されている。
この誘導体は、ピラジン環の2位にはエステル結合で置
換基が導入され、また5位にはパラの位置にアルコシキ
基が導入されたフェニレン基が結合した構造を有してい
る。
このような構造を有する液晶性化合物は、基本的には電
圧−透過率特性を急峻にする効果と、視覚依存性を改善
する効果を有するが、半面熱に対して比較的不安定で、
例えば化合物の透明点以上の温度に加熱した場合に徐々
に分解して次第に着色するとの問題がある。
[発明の目的] 本発明は、2位及び5位に互いに異なる置換基を有する
ピラジン環を有する新規なp−(5−アルキルピラジン
−2−イル)フェニルエステル誘導体を提供することを
目的とする。
さらに詳しくは本発明は、熱などに対する安定性が高
く、液晶性組成物として使用した場合に液晶の電圧・透
過率特性を急峻させ、視覚依存性を向上させることがで
きる優れた物性を示す新規なp−(5−アルキルピラジ
ン−2−イル)フェニルエステル誘導体を提供すること
を目的とする。
また、本発明は、液晶性化合物として有用性の高い上記
p−(5−アルキルピラジン−2−イル)フェニルエス
テル誘導体を製造する新規な方法を提供することを目的
とする。
加えて本発明は、上記のp−(5−アルキルピラジン−
2−イル)フェニルエステル誘導体を含有する液晶組成
物を提供することを目的とする。
[発明の要旨] 本発明は、下記式(I)で表わされるp−(5−アルキ
ルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体にあ
る。
ただし、上記式(I)において、 R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜15のア
ルキル基を表わし、 Aは1,4−フェニレン基もしくは1,4−シクロヘキ
シレン基を表わし、そして、 lは0または1である。
上記式(I)で表わされるp−(5−アルキルピラジン
−2−イル)フェニルエステル誘導体は、下記式(II): [上記式(II)中、Yは、ハロゲン原子またはArSO3
(Arは、アリール基を表わす)を表わし、そしてR3
は、炭素数1〜4のアルキル基を表わす]で表わされる
ピラジン誘導体を、遷移金属のハロゲン化物および/ま
たは四級アンモニウム塩の存在下に、下記式(III): R2MgX(III) [上記式(III)中、R2は、炭素数1〜15のアルキル基
を表わし、そしてXは、ハロゲン原子を表わす]で表わ
されるグリニア試薬と反応させて下記式(IV)で表わされ
るピラジン誘導体を得: [ただし、式(IV)中、R3は、炭素数1〜4のアルキル
基を表わし、R2は、炭素数1〜15のアルキル基を表
わす]、 該ピラジン誘導体を加水分解して下記式(V)で表わさ
れるフェノール誘導体としたのち: [上記式(V)中、R2は、炭素数1〜15のアルキル
基を表わす]、 該フェノール誘導体と、 炭素数1〜15の一塩基性脂肪酸の酸クロライドもしく
は酸無水物、p−アルキル安息香酸(ただしアルキル基
の炭素数は1〜15)の酸クロライドもしくは酸無水
物、および、4−アルキルシクロヘキサンカルボン酸
(ただしアルキル基の炭素数は1〜15)の酸クロライ
ドもしくは酸無水物よりなる群から選ばれた一種の化合
物とを反応させることにより合成することができる。
さらに本発明は、上記式(I)で表わされるp−(5−
アルキルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体
の少なくとも一種を含有する液晶性組成物をも提供す
る。
[発明の効果] 本発明のp−(5−アルキルピラジン−2−イル)フェ
ニルエステル誘導体は、単独で液晶性を示すものもあ
り、液晶性化合物としての有用性が高い。
さらに、本発明のp−(5−アルキルピラジン−2−イ
ル)フェニルエステル誘導体は、他の液晶性化合物と混
合して使用した場合に液晶のしきい電圧を低下させるこ
とが可能となり、そして電圧・透過率特性を急峻にさ
せ、さらに視覚依存性を向上させる等の効果を有する。
また、本発明のp−(5−アルキルピラジン−2−イ
ル)フェニルエステル誘導体は、特に熱に対する安定性
が良好である。従って、液晶として使用した場合に熱に
よる分解反応の発生が少なく、液晶が着色することがな
い等の優れた特性を示す。
さらに、上記p−(5−アルキルピラジン−2−イル)
フェニルエステル誘導体は、液晶性化合物としての通常
の特性に加えて、他の液晶性化合物との相溶性もよいた
め、各種の特性を示す液晶組成物の形成成分として有用
である。特に、他の液晶性化合物と混合した場合、その
電圧・透過率特性を急峻にさせることが可能なため、時
分割駆動用の液晶組成物の成分として優れた性質を有し
ている。
このような本発明のp−(5−アルキルピラジン−2−
イル)フェニルエステル誘導体は、上記の方法を利用す
ることにより高い収率で合成することができる。
[発明の詳細な記述] 本発明は、下記式(I)で表わされるp−(5−アルキ
ルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体にあ
る。
式(I)においてR1およびR2は、それぞれ独立に、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、
テトラデシル基およびペンタデシル基そしてこれらの各
種の異性体を含む炭素数1〜15のアルキル基である。
特に炭素数2〜11の直鎖状アルキル基であることが好
ましい。
なお、式(I)において、R1およびR2は同一であって
も異っていてもよいことは勿論である。
また、上記式(I)において、Aは1,4−フェニレン
基もしくは1,4−シクロヘキシレン基を表わし、そし
て、lは0または1である。
従って、本発明のピラジン誘導体はカルボニルの炭素に
1のアルキル基が直接結合した構造を有する場合と、
1のアルキル基が1,4−フェニレン基もしくは1,
4−シクロヘキシレン基を介してカルボニルの炭素に結
合した構造を有する場合がある。
Aが、1,4−シクロヘキシレン基である場合にトラン
ス型であることが好ましい。
なお、式(I)で表わされるp−(5−アルキルピラジ
ン−2−イル)フェニルエステル誘導体の例としては、
以下に記載する化合物を挙げることができる。
ピラジン環の5位にメチル基を有するp−(5−メチル
ピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体の具体的
な例としては、 p−(5−メチルピラジン−2−イル)フェニル=ペン
タノアート、p−(5−メチルピラジン−2−イル)フ
ェニル=ヘキサノアート、p−(5−メチルピラジン−
2−イル)フェニル=ヘプタノアート、p−(5−メチ
ルピラジン−2−イル)フェニル=オクタノアート、p
−(5−メチルピラジン−2−イル)フェニル=ノナノ
アート、p−(5−メチルピラジン−2−イル)フェニ
ル=デカノアートおよびp−(5−メチルピラジン−2
−イル)フェニル=ドデカノアートを挙げることができ
る。
ピラジン環の5位にエチル基を有するp−(5−エチル
ピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体の具体的
な例としては、 p−(5−エチルピラジン−2−イル)フェニル=ブタ
ノアート、p−(5−エチルピラジン−2−イル)フェ
ニル=ペンタノアート、p−(5−エチルピラジン−2
−イル)フェニル=ヘキサノアート、p−(5−エチル
ピラジン−2−イル)フェニル=ヘプタノアート、p−
(5−エチルピラジン−2−イル)フェニル=オクタノ
アート、p−(5−エチルピラジン−2−イル)フェニ
ル=デカノアート、p−(5−エチルピラジン−2−イ
ル)フェニル=ドデカノアートおよびp−(5−エチル
ピラジン−2−イル)フェニル=ペンタデカノアートを
挙げることができる。
ピラジン環の5位にプロピル基を有するp−(5−プロ
ピルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体の具
体的な例としては、 p−(5−プロピルピラジン−2−イル)フェニル=プ
ロパノアート、p−(5−プロピルピラジン−2−イ
ル)フェニル=ブタノアート、p−(5−プロピルピラ
ジン−2−イル)フェニル=ペンタノアート、p−(5
−プロピルピラジン−2−イル)フェニル=ヘキサノア
ート、p−(5−プロピルピラジン−2−イル)フェニ
ル=ヘプタノアート、p−(5−プロピルピラジン−2
−イル)フェニル=オクタノアート、p−(5−プロピ
ルピラジン−2−イル)フェニル=デカノアート、p−
(5−プロピルピラジン−2−イル)フェニル=ウンデ
カノアート、p−(5−プロピルピラジン−2−イル)
フェニル=トリデカノアートを挙げることができる。
ピラジン環の5位にブチル基を有するp−(5−ブチル
ピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体の具体的
な例としては、 p−(5−ブチルピラジン−2−イル)フェニル=プロ
パノアート、p−(5−ブチルピラジン−2−イル)フ
ェニル=ブタノアート、p−(5−ブチルピラジン−2
−イル)フェニル=ペンタノアート、p−(5−ブチル
ピラジン−2−イル)フェニル=ヘキサノアート、p−
(5−ブチルピラジン−2−イル)フェニル=ヘプタノ
アート、p−(5−ブチルピラジン−2−イル)フェニ
ル=オクタノアート、p−(5−ブチルピラジン−2−
イル)フェニル=デカノアートおよびp−(5−ブチル
ピラジン−2−イル)フェニル=テトラデカノアートを
挙げることができる。
ピラジン環の5位にペナチル基を有するp−(5−ペン
チルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体の具
体的な例としては、 p−(5−ペンチルピラジン−2−イル)フェニル=ド
デカノアート、p−(5−ペンチルピラジン−2−イ
ル)フェニル=エタノアート、p−(5−ペンチルピラ
ジン−2−イル)フェニル=プロパノアート、p−(5
−ペンチルピラジン−2−イル)フェニル=ブタノアー
ト、p−(5−ペンチルピラジン−2−イル)フェニル
=ペンタノアート、p−(5−ペンチルピラジン−2−
イル)フェニル=ヘキサノアート、p−(5−ペンチル
ピラジン−2−イル)フェニル=ヘプタノアート、p−
(5−ペンチルピラジン−2−イル)フェニル=オクタ
ノアート、p−(5−ペンチルピラジン−2−イル)フ
ェニル=ノナノアート、p−(5−ペンチルピラジン−
2−イル)フェニル=デカノアート、p−(5−ペンチ
ルピラジン−2−イル)フェニル=ウンデカノアート、
p−(5−ペンチルピラジン−2−イル)フェニル=テ
トラデカノアートを挙げることができる。
ピラジン環の5位にヘキシル基を有するp−(5−ヘキ
シルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体の具
体的な例としては、 p−(5−ヘキシルピラジン−2−イル)フェニル=エ
タノアート、p−(5−ヘキシルピラジン−2−イル)
フェニル=プロパノアート、p−(5−ヘキシルピラジ
ン−2−イル)フェニル=ブタノアート、p−(5−ヘ
キシルピラジン−2−イル)フェニル=ペンタノアー
ト、p−(5−ヘキシルピラジン−2−イル)フェニル
=ヘキサノアート、p−(5−ヘキシルピラジン−2−
イル)フェニル=ヘプタノアート、p−(5−ヘキシル
ピラジン−2−イル)フェニル=オクタノアート、p−
(5−ヘキシルピラジン−2−イル)フェニル=ノナノ
アート、p−(5−ヘキシルピラジン−2−イル)フェ
ニル=デカノアート、p−(5−ヘキシルピラジン−2
−イル)フェニル=ウンデカノアート、p−(5−ヘキ
シルピラジン−2−イル)フェニル=トリデカノアート
およびp−(5−ヘキシルピラジン−2−イル)フェニ
ル=ペンタデカノアートを挙げることができる。
ピラジン環の5位にヘプチル基を有するp−(5−ヘプ
チルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体の具
体的な例としては、 p−(5−ヘプチルピラジン−2−イル)フェニル=エ
タノアート、p−(5−ヘプチルピラジン−2−イル)
フェニル=プロパノアート、p−(5−ヘプチルピラジ
ン−2−イル)フェニル=ブタノアート、p−(5−ヘ
プチルピラジン−2−イル)フェニル=ペンタノアー
ト、p−(5−ヘプチルピラジン−2−イル)フェニル
=ヘキサノアート、p−(5−ヘプチルピラジン−2−
イル)フェニル=ヘプタノアート、p−(5−ヘプチル
ピラジン−2−イル)フェニル=オクタノアート、p−
(5−ヘプチルピラジン−2−イル)フェニル=ノナノ
アート、p−(5−ヘプチルピラジン−2−イル)フェ
ニル=デカノアート、p−(5−ヘプチルピラジン−2
−イル)フェニル=ウンデカノアート、p−(5−ヘプ
チルピラジン−2−イル)フェニル=ドデカノアート、
p−(5−ヘプチルピラジン−2−イル)フェニル=テ
トラドデカノアートおよびp−(5−ヘプチルピラジン
−2−イル)フェニル=ペンタデカノアートを挙げるこ
とができる。
ピラジン環の5位にオクチル基を有するp−(5−オク
チルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体の具
体的な例としては、 p−(5−オクチルピラジン−2−イル)フェニル=エ
タノアート、p−(5−オクチルピラジン−2−イル)
フェニル=プロパノアート、p−(5−オクチルピラジ
ン−2−イル)フェニル=ブタノアート、p−(5−オ
クチルピラジン−2−イル)フェニル=ペンタノアー
ト、p−(5−オクチルピラジン−2−イル)フェニル
=ヘキサノアート、p−(5−オクチルピラジン−2−
イル)フェニル=ヘプタノアート、p−(5−オクチル
ピラジン−2−イル)フェニル=オクタノアート、p−
(5−オクチルピラジン−2−イル)フェニル=ノナノ
アート、p−(5−オクチルピラジン−2−イル)フェ
ニル=デカノアート、p−(5−オクチルピラジン−2
−イル)フェニル=ドデカノアート、p−(5−オクチ
ルピラジン−2−イル)フェニル=ドデカノアート、p
−(5−オクチルピラジン−2−イル)フェニル=トリ
デカノアートおよびp−(5−オクチルピラジン−2−
イル)フェニル=ペンタデカノアートを挙げることがで
きる。
ピラジン環の5位にノニル基を有するp−(5−ノニル
ピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体の具体的
な例としては、 p−(5−ノニルピラジン−2−イル)フェニル=エタ
ノアート、P−(5−ノニルピラジン−2−イル)フェ
ニル=プロパノアート、p−(5−ノニルピラジン−2
−イル)フェニル=ブタノアート、p−(5−ノニルピ
ラジン−2−イル)フェニル=ペンタノアート、p−
(5−ノニルピラジン−2−イル)フェニル=ヘキサノ
アート、p−(5−ノニルピラジン−2−イル)フェニ
ル=ヘプタノアート、p−(5−ノニルピラジン−2−
イル)フェニル=オクタノアート、p−(5−ノニルピ
ラジン−2−イル)フェニル=ノナノアート、p−(5
−ノニルピラジン−2−イル)フェニル=デカノアート
およびp−(5−ノニルピラジン−2−イル)フェニル
=ドデカノアートを挙げることができる。
ピラジン環の5位にデシル基を有するp−(5−デシル
ピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体の具体的
な例としては、 p−(5−デシルピラジン−2−イル)フェニル=エタ
ノアート、p−(5−デシルピラジン−2−イル)フェ
ニル=プロパノアート、p−(5−デシルピラジン−2
−イル)フェニル=ブタノアート、p−(5−デシルピ
ラジン−2−イル)フェニル=ペンタノアート、p−
(5−デシルピラジン−2−イル)フェニル=ヘキサノ
アート、p−(5−デシルピラジン−2−イル)フェニ
ル=ヘプタノアート、p−(5−デシルピラジン−2−
イル)フェニル=オクタノアート、p−(5−デシルピ
ラジン−2−イル)フェニル=ノナノアート、p−(5
−デシルピラジン−2−イル)フェニル=デカノアー
ト、p−(5−デシルピラジン−2−イル)フェニル=
ウンデカノアートおよびp−(5−デシルピラジン−2
−イル)フェニル=テトラデカノアートを挙げることが
できる。
ピラジン環の5位にウンデシル基を有するp−(5−ウ
ンデシルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体
の具体的な例は、 p−(5−ウンデシルピラジン−2−イル)フェニル=
プロパノアート、p−(5−ウンデシルピラジン−2−
イル)フェニル=ペンタノアート、p−(5−ウンデシ
ルピラジン−2−イル)フェニル=オクタノアートおよ
びp−(5−ウンデシルピラジン−2−イル)フェニル
=ドデカノアートを挙げることができる。
ピラジン環の5位にドデシル基を有するp−(5−ドデ
シルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体の具
体的な例は、 p−(5−ドデシルピラジン−2−イル)フェニル=エ
タノアート、p−(5−ドデシルピラジン−2−イル)
フェニル=ブタノアート、p−(5−ドデシルピラジン
−2−イル)フェニル=ペンタノアートおよびp−(5
−ドデシルピラジン−2−イル)フェニル=ノナノアー
トを挙げることができる。
ピラジン環の5位にトリデシル基を有するp−(5−ト
リデシルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体
の具体的な例は、 p−(5−トリデシルピラジン−2−イル)フェニル=
プロパノアート、p−(5−トリデシルピラジン−2−
イル)フェニル=ヘキサノアートおよびp−(5−トリ
デシルピラジン−2−イル)フェニル=デカノアートを
挙げることができる。
ピラジン環の5位にテトラデシル基を有するp−(5−
テトラデシルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘
導体の具体的な例は、 p−(5−テトラデシルピラジン−2−イル)フェニル
=ブタノアート、p−(5−テトラデシルピラジン−2
−イル)フェニル=ヘプタノアートおよびp−(5−テ
トラデシルピラジン−2−イル)フェニル=オクタノア
ートを挙げることができる。
ピラジン環の5位にペンタデシル基を有するp−(5−
ペンタデシルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘
導体の具体的な例は、 p−(5−ペンタデシルピラジン−2−イル)フェニル
=プロパノアート、p−(5−ペンタデシルピラジン−
2−イル)フェニル=ペンタノアートおよびp−(5−
ペンタデシルピラジン−2−イル)フェニル=ヘプタノ
アートを挙げることができる。
また、式(I)において、Aが1,4−フェニレン基で
あるp−(5−アルキルピラジン−2−イル)フェニル
エステル誘導体の具体的な例としては、 p−(5−ブチルピラジン−2−イル)フェニル=p−
ドデシルベンゾアート、p−(5−ペンチルピラジン−
2−イル)フェニル=p−プロピルベンゾアート、p−
(5−オクチルピラジン−2−イル)フェニル=p−ブ
チルベンゾアート、p−(5−オクチルピラジン−2−
イル)フェニル=p−ヘキシルベンゾアート、p−(5
−ウンデシルピラジン−2−イル)フェニル=p−プロ
ピルベンゾアートおよびp−(5−テトラデシルピラジ
ン−2−イル)フェニル=p−ペンチルベンゾアート、
を挙げることができる。
さらに、式(I)において、Aが1,4−シクロヘキシ
レン基であるp−(5−アルキルピラジン−2−イル)
フェニルエステル誘導体の具体的な例としては、 p−(5−エチルピラジン−2−イル)フェニル=トラ
ンス−4−ヘプチルシクロヘキサンカルボキシラート、
p−(5−ペンチルピラジン−2−イル)フェニル=ト
ランス−4−プロピルシクロヘキサンカルボキシラー
ト、p−(5−ヘプチルピラジン−2−イル)フェニル
=トランス−4−ペンチルシクロヘキサンカルボキシラ
ートおよびp−(5−デシルピラジン−2−イル)フェ
ニル=トランス−4−ブチルシクロヘキサンカルボキシ
ラートを挙げることができる。
本発明のp−(5−アルキルピラジン−2−イル)フェ
ニルエステル誘導体は、例えば次のようにして合成する
ことができる。
まず、遷移金属のハロゲン化物および/または四級アン
モニウム塩の存在下に、下記式(II)で表わされるピラジ
ン誘導体と、式(III)で表わされるグリニア試薬とを反
応させる。
ただし、上記式(II)中、Yは、塩素、臭素、などのハロ
ゲン原子又はArSO3−(Arは、フェニル基あるい
はp−トリル基などのアリール基を表わす)を表わし、
そしてR3は、炭素数1〜4のアルキル基(好ましくは
炭素数1〜2のアルキル基)を表わす。
この式(II)で表わされるピラジン誘導体は公知の方法を
用いて製造することができる。
上記式(II)で表わされるピラジン誘導体と反応するグリ
ニア試薬は次に式で表わされる。
2MgX(III) ただし、上記式(III)において、R2は炭素1〜15のア
ルキル基を表わす。R2は炭素数が2〜12の直鎖状ア
ルキル基であることが好ましい。
ハロゲン置換のピラジン環にグリニア試薬あるいはアル
キルリチウムなどを用いてアルキル基を導入する方法自
体は既に知られている。しかしながら、導入するアルキ
ル基の種類によりグリニア試薬の反応性が異り、特に長
鎖状(例えば炭素数4以上のアルキル基)はピラジン環
には導入されにくい。
本発明者は、ハロゲン置換のピラジン環にグリニア試薬
を用いてアルキル基を導入する際に、遷移金属のハロゲ
ン化物および/または四級アンモニウム塩の存在下で上
記反応を進行させることで、アルキルピラジンを高い収
率で合成することを可能となることを見い出した。
遷移金属のハロゲン化物および四級アンモニウム塩のい
ずれか一方を添加することによりグリニア試薬の反応性
が著しく向上する。そして、遷移金属のハロゲン化物お
よび四級アンモニウム塩の両者を添加した場合に特にそ
の効果が顕著に現われる。
遷移金属のハロゲン化物の具体例としては、塩化第二
鉄、塩化コバルト、臭化第二銅等を挙げることができ
る。反応系における遷移金属のハロゲン化物の添加量
は、式(II)で表わされるピラジン誘導体1モルに対し
て、通常は、0.0001〜0.1モルの範囲内に設定
される。
また、四級アンモニウム塩の具体例としては、塩化テト
ラ−n−ブチルアンモニウム、臭化テトラ−n−ブチル
アンモニウム、塩化トリメチルベンジルアンモニウム等
を挙げることができる。反応系における四級アンモニウ
ム塩の添加量は、式(II)で表わされるピラジン誘導体1
モルに対して、通常は、0.01〜10モルの範囲内に
設定される。
なお、合成反応に用いる溶媒としては、エーテルおよび
テトラヒドロフラン(THF)等の通常グリニア試薬を
用いたアルキル基の導入の際に使用される溶媒を用いる
ことができる。また、上記合成反応温度は、通常、−1
00〜60℃の範囲内に設定される。
このようにしてグリニア試薬を用いることによりR2
アルキル基がピラジン環の5位に導入された式(IV)で示
されるピラジン誘導体を得ることができる。
ただし、上記式(IV)において、R3及びR2は、前記式(I
I)及び(III)におけるR3及びR2と同じ意味である。
次に、得られたピラジン誘導体(IV)を加水分解して下記
式(V)で表わされるフェノール誘導体を合成する。
ただし、上記(V)式中のR2は、式(III)におけるR2
と同一のものである。
この加水分解反応は、たとえば臭化水素酸、沃化水素酸
および無水塩化アルミニウムなどを用いて行なわれる。
通常、この加水分解反応は、反応温度を室温〜200℃
の範囲内、そして反応時間を10分〜10時間の範囲内
に設定して行なわれる。
例えば臭化水素酸を使用する場合、臭化水素酸の添加量
は、ピラジン誘導体(IV)1モルに対して、通常0.1〜
100モルの範囲内に設定される。
次にこのようにして合成されたフェノール誘導体と特定
の一塩基性酸の酸クロライドもしくは酸無水物とを反応
させる。
用いる一塩基性酸の酸クロライドもしくは酸無水物は、 炭素数1〜15の一塩基性脂肪酸の酸クロライドもしく
は酸無水物、 p−アルキル安息香酸(ただしアルキル基の炭素数は1
〜15)の酸クロライドもしくは酸無水物、および、 4−アルキルシクロヘキサンカルボン酸(ただしアルキ
ル基の炭素数は1〜15)の酸クロライドもしくは酸無
水物 のうちのいずれか一種の化合物である。
特に上記アルキル基の炭素数が2〜11の範囲内にあ
り、さらにアルキル基が直鎖状である化合物を用いるこ
とが好ましい。このアルキル基は、式(I)においてR
1となる。
上記の酸クロライドもしくは酸無水物は、通常冷却下に
加え、さらに通常少量のピリジンなどを加える。反応時
間は、通常10分〜15時間の範囲内に設定される。な
お、反応溶媒としてはTHFおよびベンゼンなどの通常
使用されるものを用いることができる。
炭素数1〜15の一塩基性脂肪酸の酸クロライドおよび
酸無水物の具体的な例としては、以下に記載する化合物
を挙げることができる。
塩化ヘプタノイル、塩化ペンタノイル、塩化オクタノイ
ル、塩化ノナノイル、塩化ドデカノイル、無水プロパン
酸 また、p−アルキル安息香酸(ただしアルキル基の炭素
数は1〜15)の酸クロライドおよび酸無水物の具体的
な例としては、以下に記載する化合物を挙げることがで
きる。
塩化p−プロピルベンゾイル、塩化p−ペンチルベンゾ
イル、塩化p−ヘキシルベンゾイル、塩化p−ヘプチル
ベンゾイル、無水p−エチル安息香酸 さらに、4−アルキルシクロヘキサンカルボン酸(ただ
しアルキル基の炭素数は1〜15)の酸クロライドおよ
び酸無水物の具体的な例としては、以下に記載する化合
物を挙げることができる。
塩化トランス−4−プロピルシクロヘキサンカルボン
酸、塩化トランス−4−ペンチルシクロヘキサンカルボ
ン酸、塩化トランス−4−ヘキシルシクロヘキサンカル
ボン酸、無水トランス−4−エチルシクロヘキサンカル
ボン酸 通常、上記反応により得られた生成物は、例えば、洗
浄、カラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等の公知
の分離操作を利用して単離、精製される。
本発明のp−(5−アルキルピラジン−2−イル)フェ
ニルエステル誘導体は、他の液晶性化合物または、非液
晶性化合物と混合して液晶性組成物として用いることが
できる。本発明のp−(5−アルキルピラジン−2−イ
ル)フェニルエステル誘導体は、他の液晶性化合物と混
合した場合に、その電圧・透過率特性を急峻にすること
が可能なため、特に、時分割駆動用の液晶性組成物の成
分として有用である。
本発明のp−(5−アルキルピラジン−2−イル)フェ
ニルエステル誘導体と混合して使用することができる液
晶性化合物の例としては、次の化合物を挙げることがで
きる。
p−(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル、 トランス−4−アルキル−1−(p−アルコキシフェニ
ル)シクロヘキサン、 4−アルキル−4′−シアノビフェニル、 4−アルコキシ−4′−シアノビフェニル、 トランス−5−アルキル−2−(p−シアノフェニル)
−1,3−ジオキサン、 トランス−5−アルキル−2−(p−アルコキシフェニ
ル)−1,3−ジオキサン、 5−アルキル−2−(p−シアノフェニル)ピリミジ
ン、 5−アルキル−2−(p−アルコキシフェニル)ピリミ
ジン、 4−(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)−4′
−シアノビフェニル、 4−(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)−4′
−アルキルビフェニル、 4−(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)−4′
−(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)ビフェニ
ル、 p−アルコキシフェニル=トランス−4−アルキルシク
ロヘキサンカルボキシラート、 p−アルコキシフェニル=4−アルキルベンゾアート、 p−シアノフェニル=4−アルキルベンゾアート、 2−アルキル−5−(p−シアノフェニル)ピラジン、 2−アルキル−5−(p−アルキルフェニル)ピラジ
ン、 2−アルコキシ−5−(p−アルキルフェニル)ピラジ
ン、 2−シアノ−5−(p−アルキルフェニル)ピラジン 液晶性組成物の調製は従来利用されている技術に従って
実施することができる。
本発明のp−(5−アルキルピラジン−2−イル)フェ
ニルエステル誘導体を他の液晶性化合物と混合して液晶
性組成物とする場合は、本発明の誘導体を液晶性組成物
の全重量に対して通常1〜70重量%(好ましくは5〜
50重量%)含有させて用いる。1重量%に満たない場
合は、添加の効果が充分に現われないことがあり、また
70重量%を越える場合には液晶性組成物の粘度が上昇
することがある。
次に本発明の実施例を示す。
[実施例1] p−(5−ペンチルピラジン−2−イル)フェニル=ヘ
プタノアートの合成 2−クロロ−5−(4−メトキシフェニル)ピラジン
2.93g(13.3ミリモル)をTHF50mlに溶解
し、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム2.14g
(6.7ミリモル)を加えて−35℃で攪拌しながら、
グリニア試薬[マグネシウム0.90g(37ミリモ
ル)、1−ブロモペンタン5.62g(37ミリモル)
とTHF50mlから調製した]を15分間かけて滴下し
た。
次いで、−40℃の温度まで冷却し、塩化第二鉄0.0
7g(0.43ミリモル)を加えて、−30〜−40℃
で15分間反応させた。
反応生成物に水300mlを加え、ヘキサンで抽出(15
0ml×3回)した。有機層を水洗(300ml×2回)し
たのち、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。
溶媒を除去して得られた残渣(ガスクロマト分析の結
果、残渣中に目的物である2−(n−ペンチル)−5−
(4−メトキシフェニル)ピラジンが87%生成してい
た)をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:n−ヘ
キサン/エチルエーテル)により分離操作にかけて黄色
結晶を得た。この結晶をメタノール/水を溶媒として用
いて再結晶させて、2−(n−ペンチル)−5−(4−
メトキシフェニル)ピラジンの白色結晶2.23gを得
た。融点64〜66℃ このようにして得られた2−(n−ペンチル)−5−
(4−メトキシフェニル)ピラジン4.65g(18.
1ミリモル)を取り、これに臭化水素酸47mlを加え、
100℃で5時間攪拌を行なった。
次いで、反応液に氷水を注ぎ遊離してきた褐色糊状物を
分取し、これをTHF60mlに溶解して、この溶液を無
水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。この溶液に塩化
ヘプタノイル3.0gを加え、氷水で冷却下、攪拌しな
がら、ピリジン10mlを滴下し、更に3時間攪拌を続け
た。
反応液にベンゼン200mlを加え、4Nの塩酸で充分洗
浄したのち、さらに水、および重炭酸ナトリウム水溶液
で洗浄した。
洗浄後、ベンゼン溶液に無水硫酸マグネシウムを用いて
乾燥した。
得られたベンゼン溶液からベンゼンを留去して粗エステ
ルを得た。
得られた粗エステルをn−ヘキサンから再結晶したの
ち、さらに、エタノールから再結晶してp−(5−ペン
チルピラジン−2−イル)フェニル=ヘプタノアートの
白色結晶3.9gを得た。
このp−(5−ペンチルピラジン−2−イル)フェニル
=ヘプタノアートの融点は66〜68℃、NI(ネマテ
ィック相・等方性液体相転移温度)は52〜52.3℃
であった。
第1図に得られた結晶の赤外線吸収スペクトルを示す
(KBr錠剤法)。
[実施例2〜7] 実施例1において、1−ブロモペンタンとマグネシウム
から調製されたグリニア試薬および塩化ヘプタノイルの
代わりに、他のアルキル基が導入されたグリニア試薬及
び他の酸クロライドを使用した以外同様にして下記式
(I)におけるR1、R2およびl=1の場合にはAが第
1表に示す基であるエステルを合成した。
得られたエステルの融点および透明点を第1表に記載す
る。
なお、第1表において、NIはネマティック相・等方性
液体相転移温度、SNはスメクティック相・ネマティッ
ク相転移温度である。
また、実施例1(上記式(I)におけるR1=C613
2=C511、l=0)で得られた化合物についても併
せて記載する。
なお、カッコ内に記載された実施例1の透明点はモノト
ロピックであることを示す。
[実施例8] 4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−ベン
ゾニトリル 24重量% 4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)−ベン
ゾニトリル 36重量% 4−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)−ベン
ゾニトリル 25重量% 4−シアノ−4′−(トランス−4−ペンチルシクロヘ
キシル)−ビフェニル 15重量% を混合し、液晶性組成物(透明点、71.5℃)を製造
した。これをセル厚が9.6μmのTNセルに封入し
た。30℃におけるしきい電圧V90%(0°)は1.7
5V、飽和電圧V10%(0°)は2.52Vであった。
また、法線から40°方向でのしきい電圧V90 (40
°)は、1.29Vであった。
この液晶性組成物90重量%に実施例1で得た化合物1
0重量%を混合して、本発明の液晶性組成物を製造し
た。
この液晶性組成物の透明点は68.5℃を示した。前記
組成物と同様に、TNセルに封入したところ、30℃に
おけるしきい電圧V90%(0°)は1.66V、飽和電
圧V10%(40°)は2.37Vであった。また、法線
から40°方向でのしきい電圧V90%(40°)は、
1.26Vであった。
すなわち、実施例1で合成した化合物を10重量%添加
することにより液晶性組成物のしきい電圧V90%(0
°)が1.77Vから1.66Vに低下し、急峻性[V
10%(0°)/V90%(0°)]は1.440から1.4
28に改善され、そして、視覚依存性[V90 (0°)
/V90%(40°)]は1.357から1.317に改
善された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で合成したp−(5−ペンチルヒド
ラジン−2−イル)フェニル=ヘプタノアートの赤外性
吸収スペクトル(KBr錠剤法)である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)で表わされるp−(5−アル
    キルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体: [ただし、上記式(I)中、 R1およびR2は、それぞれ独立に炭素数1〜15のアル
    キル基を表わし、 Aは1,4−フェニレン基もしくは1,4−シクロヘキ
    シレン基を表わし、そして、 lは0または1である]。
  2. 【請求項2】上記式(I)において、R1及びR2が、そ
    れぞれ独立に、炭素数2〜11の直鎖状アルキル基であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の誘導
    体。
  3. 【請求項3】下記式(II): [上記式(II)中、Yは、ハロゲン原子またはArSO3
    (Arは、アリール基を表わす)を表わし、そしてR3
    は、炭素数1〜4のアルキル基を表わす]で表わされる
    ピラジン誘導体を、遷移金属のハロゲン化物及び/また
    は四級アンモニウム塩の存在下に、下記式(III): R2MgX(III) [上記式(III)中、R2は、炭素数1〜15のアルキル基
    を表わし、そしてXは、ハロゲン原子を表わす]で表わ
    されるグリニア試薬と反応させて下記式(IV)で表わされ
    るピラジン誘導体を得: [ただし、式(IV)中、R3は、炭素数1〜4のアルキル
    基を表わし、R2は、炭素数1〜15のアルキル基を表
    わす]、 該ピラジン誘導体を加水分解して下記式(V)で表わさ
    れるフェノール誘導体としたのち: [上記式(V)中、R2は、炭素数1〜15のアルキル
    基を表わす]、 該フェノール誘導体と、 炭素数1〜15の一塩基性脂肪酸の酸クロライドもしく
    は酸無水物、p−アルキル安息香酸(ただしアルキル基
    の炭素数は1〜15)の酸クロライドもしくは酸無水
    物、および、4−アルキルシクロヘキサンカルボン酸
    (ただしアルキル基の炭素数は1〜15)の酸クロライ
    ドもしくは酸無水物よりなる群から選ばれた一種の化合
    物とを反応させることを特徴とする下記式(I)で表わ
    されるp−(5−アルキルピラジン−2−イル)フェニ
    ルエステル誘導体の製造法: [ただし、上記式(I)中、 R1およびR2は、それぞれ独立に炭素数1〜15のアル
    キル基を表わし、そして、 Aは1,4−フェニレン基もしくは1,4−シクロヘキ
    シレン基を表わし、 lは0または1である]。
  4. 【請求項4】上記式(IV)で表わされる化合物の加水分解
    を臭化水素酸を用いて行なうことを特徴とする特許請求
    の範囲第3項記載の製造法。
  5. 【請求項5】遷移金属のハロゲン化物および/または四
    級アンモニウム塩が、塩化第二鉄、塩化コバルトおよび
    臭化第二銅よりなる群から選ばれた少なくとも一種のハ
    ロゲン化物、および/または、塩化テトラ−n−ブチル
    アンモニウム、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウムお
    よび塩化トリメチルベンジルアンモニウムからなる群か
    ら選ばれた少なくとも一種の四級アンモニウム塩である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の製造法。
  6. 【請求項6】R1及びR2が、それぞれ独立に、炭素数2
    〜11の直鎖状アルキル基であることを特徴とする特許
    請求の範囲第3項記載の製造法。
  7. 【請求項7】下記式(I)で表わされるp−(5−アル
    キルピラジン−2−イル)フェニルエステル誘導体の少
    なくとも一種を含有する液晶性組成物: [ただし、上記式(I)中、 R1およびR2は、それぞれ独立に炭素数1〜15のアル
    キル基を表わし、 Aは1,4−フェニレン基もしくは1,4−シクロヘキ
    シレン基を表わし、そして、 lは0または1である]。
  8. 【請求項8】上記式(I)において、R1及びR2が、そ
    れぞれ独立に、炭素数2〜11の直鎖状アルキル基であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第7項記載の液晶性
    組成物。
  9. 【請求項9】上記式(I)で表わされるピラジン誘導体
    の含有率が1〜70重量%の範囲内にあることを特徴と
    する特許請求の範囲第7項記載の液晶性組成物。
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