JPH0625166Y2 - アームレストの蓋体取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用シート（座席）に備えるアームレスト
における蓋体取付構造、詳しくは、上部開放状の箱体か
らなる本体に蓋体を被せると共に、非使用時にシートバ
ックに設けたアームレストの格納空間部に格納するアー
ムレストにおける前記蓋体の取付構造に関する。

（従来の技術とその問題点） この種の従来例を第５図、第６図に示す。第５図に示す
アームレスト(a′)における蓋体(2a)の取付構造は蓋体
(2a)にアーム(2a′)を固定し、このアーム(2a′)の先端
を本体(1a)にヒンヂ(1a′)によって連結した構造であ
り、蓋体(2a)をヒンヂ(1a′)を中心として二点鎖線に示
すように回動することにより、本体(1a)は開蓋され、蓋
体(2a)はシートバック(3)の格納空間部(30)に張設した
バックスクリーン(6)に支持される。従って、この従来
品は開蓋した状態で、蓋体(2a)をバックスクリーン(6)
で固定する構造であるため、布製などの柔軟部材製のバ
ックスクリーン(6)が破損、変形したり、或いは、シー
トバックから外れる不具合があった。

第６図に示すアームレスト(a″)における蓋体(2a)の取
付構造は本体(1b)の上面に蓋体(2b)をヒンヂ結合して開
蓋した際、二点鎖線に示すようにその蓋体(2b)をシート
バック(3)で支持するようにした構造である。従って、
これは開蓋した際にその蓋体(2b)はシートバック(3)で
支持するため、本体(1b)の開口範囲が狭くなるばかり
か、自動車の急ブレーキによって倒れる不具合があっ
た。

なお、第５図、第６図において図中(4)はシートクッシ
ョンを示す。

そこで、本考案は本体の開口範囲が広く、開口時の蓋体
によってバックスクリーン等が損傷することのないよう
に蓋体を本体に取付け得るようにすることを目的とす
る。

（問題点を解決するための手段） 以上の目的を達成するための本考案に係るアームレスト
の蓋体取付構造は、アームレスト使用時の状態において
前記格納空間部に臨む部分に本体の上面に対して低く形
成した平面状載置部を延設し、前記蓋体には基端を前記
載置部に枢着し外面が載置部上に面接合する略く字状の
折曲部を設けてなることを特徴とするものである。

従って、蓋体は枢着部を中心に回動して開蓋すると、蓋
体の折曲部外面が本体の載置部に接合し、蓋体はシート
バックの格納空間部内において起立する。従って、蓋体
はその折曲部で本体の載置部上に支持され、前記従来品
の如きバックスクリーンやシートバックに支持されるこ
とがない。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を第１図乃至第４図に基づいて
説明する。

第１図は本案構造によるアームレスト(a)の使用状態を
示し、このアームレスト(a)は非使用にはその全体がシ
ートバック（リヤシートバック）(3)の格納空間部(30)
内に格納されてシートバック(3)の一部として利用し得
るようになっており、格納空間部(30)内にはバックスク
リーン(6)が張設されている。そして、このアームレス
ト(a)は内部にシートのリクライニング装置、シートア
ジャスタ装置などの操作機構が内蔵されている上部開放
状の箱体からなる本体(1)と、この本体(1)の開口部を閉
口する蓋体(2)とから構成され、閉蓋状態においてアー
ムレストとして使用する。

第２図は蓋体(2)を開蓋した状態を示し、この蓋体(2)は
ピン(23)を中心に回動して折曲部(20)の外面(21)が、本
体(1)に延設した上面(11a)が平面状の載置部(11)に接合
して起立し、本体(1)の開口部(14)が開口される状態で
あり、本体(1)にはアームレスト(a)の使用状態において
格納空間部(30)内に臨む部分に上面(11a)が平面状の載
置部(11)が一体に延設され、この載置部(11)の側面がシ
ートバック(3)又は背パネル(5)側にヒンヂ(12)結合され
ている。

以上の載置部(11)はその上面(11a)が第３図に示すよう
に本体(1)の上面(15)に対して低く形成され、本体(1)の
上面(15)と載置部(11)の上面(11a)との間には傾斜面(1
6)が形成されている。

一方、蓋体(2)は前記本体(1)の上面(15)から傾斜面(16)
に沿うように略く字状に折曲させて折曲部(20)を形成
し、この折曲部(20)の基端をヒンヂ(23)によって載置部
(11)に回動自在に枢着したものであり、折曲部(20)の内
面(22)は本体(1)の傾斜面(16)に接合するように、ま
た、外面(21)は平面状に形成されている。

従って、ヒンヂ(23)を中心に第３図実線の状態から（閉
蓋状態）から、同二点鎖線に示す状態に回動させると、
本体(1)の開口部(14)は開口され、蓋体(2)は載置部(1)
の上面(11a)に起立する。即ち、蓋体(2)における折曲部
(20)の外面(21)に突き当たり面接合するため、蓋体(2)
は起立状態を保持する。そして、この状態より蓋体(2)
を前方に引くと、ヒンヂ(23)を回転中心前方に回動して
本体(1)の開口部(14)は閉蓋される。図中(23a)は蓋体
(2)の折曲部(20)を本体(1)の載置部(11)側にヒンヂ(23)
で連結するためのヒンヂ取付ブラケットを示す。

なお、蓋体(2)はヒンヂを使用せずにリンクによって本
体(1)側に連結するも任意である。

（効果） 本考案は本体の開口部を開蓋した際その蓋体を起立状に
載置する載置部を設け、この載置部によって蓋体を支持
するようにしているため、前記従来品の如く開蓋した際
に蓋体がバックスクリーンに接触することがない。

また、前記載置部は本体に対して低い位置に設けている
ため、開蓋した際にその蓋体の上部がシートバックに突
き当たることなく、アームレストの格納空間部内に収容
される。従って、開蓋した際、その開口範囲が広くなり
外観も向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案の一実施例を示し、第１図は
本案構造によるアームレストの取付状態を示す斜視図、
第２図は同断面図、第３図は要部の側面図、第４図はア
ームレストの斜視図、第５図、第６図は従来の取付構造
を示す部分切欠側面図である。 図中、(a)はアームレスト、(1)は本体、(2)は蓋体、(3)
はシートバック、(11)は載置部、(21)は折曲部を夫々示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上部開放状の箱体からなる本体に蓋体を被
   せると共に、非使用時にシートバックに設けたアームレ
   ストの格納空間部に格納するアームレストにおいて、前
   記本体にはアームレスト使用時の状態において前記格納
   空間部に臨む部分に本体の上面に対して低く形成した平
   面状載置部を延設し、前記蓋体には基端を前記載置部に
   枢着し外面が載置部上に面接合する略く字状の折曲部を
   設けてなることを特徴とするアームレストの蓋体取付構
   造。