JPH06251073A - データ流通装置 - Google Patents

データ流通装置

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JPH06251073A
JPH06251073A JP5035269A JP3526993A JPH06251073A JP H06251073 A JPH06251073 A JP H06251073A JP 5035269 A JP5035269 A JP 5035269A JP 3526993 A JP3526993 A JP 3526993A JP H06251073 A JPH06251073 A JP H06251073A
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Application number
JP5035269A
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English (en)
Inventor
Takashi Hoshino
隆 星野
Tatsuhiko Murata
達彦 村田
Tetsuo Ikeda
哲夫 池田
Masanori Ishiguro
正典 石黒
Masayuki Ido
正幸 井戸
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 利用側システムごとの専用の処理系を不要と
し、データ流通システムの高効率な構築と運用を可能と
する。 【構成】 既存システムのデータを、他の利用側システ
ムで利用できるように変換してデータの流通を行なうデ
ータ流通装置であり、予め登録された既存システムのデ
ータを各々異なる表現形式へ変換する手順の内の共通な
変換手順(変換部品)から、流通先の利用側システムの
表現形式に対応して選択した変換手順を用いてデータ変
換する変換処理部や、予め登録された利用側システムで
利用するデータに対して行なう変換処理等の処理内容を
示す情報に基づき、流通データに対する各処理の実行制
御を行なうシナリオ制御部など設ける構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、個別に作成されたデー
タベースやファイル等のデータを、複数のシステムで共
有して多目的に利用するデータ流通システムに係わり、
特に、データを提供する側の既存システムのデータを、
このデータを利用する複数の利用側システムの表現形式
へ効率良く変換するのに好適なデータ流通装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、企業等においては、業務ごとにシ
ステム化が行なわれており、その結果として、業務等の
違いにより個別にデータベースやファイル等が作成され
ている。近年、業務連携が重要な課題となり、既存のシ
ステムのデータベースやファイルのデータを、他のシス
テムでも利用したいという要求が生じ、このような要求
を実現するための技術が開発されている。
【0003】例えば、エイ・ピー・シェス、ジェイ・エ
イ・ラーソン著の「フェデレーティド データベース
システムズ マネージング ディトリビューティド、ヘ
テロジェネアス、アンド オートノモアス データベー
シィズ」、エイシーエム コンピューティング サーベ
イズ、ボリューム22、ナンバー3の第183頁から第
236頁(A.P.Sheth, J.A.Larso
n,“Federated Database Sys
tems Managing Distribute
d,Heterogeneous,and Auton
omous Databases”,ACM Comp
uting Surveys,Vol.22,No.
3,pp.183−236)に記載のフェデレーティド
データベース(Federated Databas
e)においては、複数のデータベース間で、データとス
キーマの共用化を行なっている。
【0004】しかし、このフェデレーティド データベ
ース等においても、データベースが個別に作成されたた
め、各データベースが使用しているデータベース管理シ
ステム(DBMS:Data Base Managi
ng System)が異なっている場合がある。ま
た、従来のデータベースにおいては、関連したデータ項
目が、一方のデータベースでは1つのレコード内に存在
しても、他方のデータベースでは2つのレコードに分か
れているといったように、同一実体を示しているデータ
であったとしても、データ構造が異なる等、データベー
ス間で、同一の表現になっていない。さらに、同じ意味
を示しているデータ項目であっても、型や精度等が異な
っている。その上、データの意味が、同一ではないが類
似した意味を持つデータであったり、データを表現する
コード体系が異なる等の場合がある。
【0005】このような、複数のデータベース間でのデ
ータやスキーマ間の種々の相違であるデータベース間の
異種性が、データベースのデータの共有利用の問題とな
る。このデータベース間の異種性の問題を解決するため
に、次の図11に示すように、データを提供する既存シ
ステムのデータベースのデータを、このデータを利用す
る側のシステムのデータベースの表現形式に変換して送
出し、データの流通を行なうデータ流通技術がある。
【0006】図11は、従来のデータ流通を行なうシス
テムの構成の一例を示すブロック図である。本例におい
て、流通対象のデータを提供する側の既存システム(以
下、データ流通元システムと記載)101は、この流通
データをデータベース、あるいは、ファイル等のデータ
格納部111から抽出するためのデータ抽出処理部11
2と、抽出した流通データの変換処理を行なうデータ変
換処理部113とを具備し、また、流通データを利用す
る利用側システム(以下、データ流通先システムと記
載)102は、受け取った流通データを自システム用に
編集するデータ編集処理部121と、編集した流通デー
タを自システムのデータベース、あるいは、ファイル等
のデータ格納部123に格納するデータ投入処理部12
2とを具備した構成となっている。
【0007】しかし、データ流通元システム101に設
けられたデータ抽出処理部112とデータ変換処理部1
13、および、データ流通先システム102に設けられ
たデータ編集処理部121とデータ投入処理部122
は、それぞれ、データ流通元システム101とデータ流
通先システム102の組み合わせで固有のものである。
そのために、データ流通元システム101のデータ格納
部111のデータを、データ流通先システム102と異
なる表現形式でデータを利用するシステムに流通させる
場合には、データ流通元システム101のデータ抽出処
理部112とデータ変換処理部113を使用することが
できず、次の図12、および、図13に示すように、新
たなデータ流通先システムに合わせたデータ抽出処理部
とデータ変換処理部を用意しなければならない。
【0008】図12は、複数のデータ流通先システムへ
のデータ流通を行なう従来システムの構成の一例を示す
ブロック図である。本例では、図11で示したデータ流
通元システム101とデータ流通先システム102から
なるデータ流通システムに、新たなデータ流通先システ
ム103を設けた構成となっている。この新たに設けた
データ流通先システム103にも、データ流通先システ
ム102と同様に、データ編集処理部131とデータ投
入処理部132、および、データ格納手段133が設け
られているが、これらのデータ編集処理部131とデー
タ投入処理部132は、新たなデータ流通先システム1
03で利用するデータの表現形式に固有に対応するもの
である。そのために、本例のデータ流通元システム10
1aにおいては、新たなデータ流通先システム103に
対応して、データ流通先システム102とは別に、デー
タ抽出処理部114とデータ変換処理部115が必要と
なる。
【0009】図13は、図12における従来システムの
データ流通の処理動作を示す説明図である。本例のデー
タ流通システムにおいては、データ流通元システム10
1aの1つのデータ群Qから、データ流通先の2つの利
用者システム102、103のデータ群R、Sへ変換を
行なう必要がある。この時、変換先の2つのデータ群
R、Sに対応して、個別にデータ変換プログラム(1)
134、(2)135を作成する。このように、流通す
るデータを提供する側のデータ流通元システム101a
と、流通データを利用するデータ流通先システム10
2、もしくは、データ流通先システム103との組ごと
に、相互のデータ形式やデータ管理方式が異なるため、
データ変換方式が固有となり、データ変換プログラム
(1)134とデータ変換プログラム(2)135の2
つのプログラムが必要となる。
【0010】このように、従来の技術では、データ流通
を行なう場合、データ流通元システムとデータ流通先シ
ステムの組ごとに、個別に、専用のプログラムを作成す
る。そのために、新たなデータ流通先システムが追加さ
れると、新たに専用のデータ変換プログラムを作成し、
新たなデータ変換用の処理系を構成しなければならな
い。また同様に、データ流通元システム側のデータベー
スやファイル等が増す場合にも、専用のデータ変換処理
系を構成して、データ流通を行なう必要がある。さら
に、これらの処理系で用いるデータ変換用のプログラム
が、各データ流通先システムに専用のプログラムである
ために、データ流通元システムやデータ流通先システム
で、データ項目の追加や変更や削除がある度に、データ
変換プログラムおよび、データ編集処理プログラムの追
加や改造などの修正と、このプログラムを用いた処理系
の動作確認の試験が必要となる。このようなデータ変換
プログラムやデータ編集処理プログラム等のデータ流通
処理用のプログラムの作成や更改のためには、多大な時
間と人手を要してしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の技術では、データ流通先システムの表現形
式ごとに、データ流通元システムのデータを変換する専
用の処理系を必要とするために、データ流通システムの
構築と更改には多大な負荷がかかってしまう点である。
本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、個別
作成されたデータベース等のデータを多目的に利用する
データ流通システムの高効率な構築と運用を可能とする
データ流通装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のデータ流通装置は、(1)既存のデータ流
通元システムのファイルやデータベース等のデータ格納
部に格納されているデータを、各々異なる表現形式でこ
のデータを利用する複数の利用側のデータ流通先システ
ムに送出し、データの流通を行なうデータ流通装置であ
り、データ流通元システムのデータを各々異なる表現形
式へ変換する手順の内の共通な変換手順を、データ変換
部品として予め登録し、この予め登録したデータ変換部
品から、流通先のデータ流通先システムの表現形式に対
応する変換手順を選択し、この選択した変換手順を用い
て、すなわち、変換手順、および、変換手順の組み合わ
せに基づき、データ流通元システムのデータを変換する
変換処理部を設けることを特徴とする。また、(2)上
記(1)に記載のデータ流通装置において、データ流通
先システムに対応して予め登録したこのデータ流通先シ
ステムで利用するデータの識別情報を選択して、この選
択した識別情報に基づき、データ流通元システムからデ
ータ流通先システムに送出するデータを選出する統合処
理部を設けることを特徴とする。また、(3)上記
(1)、もしくは、(2)のいずれかに記載のデータ流
通装置において、複数のデータ流通先システムからのデ
ータ流通元システムのデータの利用要求に対応して、各
々のデータ流通先システムごとに予め登録したこの各々
のデータ流通先システムで利用するデータの識別情報を
選択し、この選択した識別情報に基づき、変換処理部で
変換したデータから、流通対象となるデータを、各々の
データ流通先システム別に選出する振り分け処理部を設
けることを特徴とする。また、(4)上記(1)から
(3)のいずれかに記載のデータ流通装置において、デ
ータ流通先システムに対応して予め登録したこのデータ
流通先システムで利用するデータに対して行なう処理内
容を示す情報に基づき、流通対象のデータに対する変換
処理部による変換処理等の各処理部による処理の実行制
御を行なうシナリオ制御部を設けることを特徴とする。
また、(5)上記(1)から(4)のいずれかに記載の
データ流通装置において、変換部品は、少なくとも、デ
ータ項目の属性を変換する型・精度変換を行なう属性変
換手順と、データ値の変換を行なうための文字列演算、
数値演算、ロジックで記述できない変換を行なうための
データ変換表を用いた変換を行なう演算変換手順と、複
数のレコードに存在するデータ項目を参照して、データ
構造の相違の変換を行なうデータ構造変換手順とを含む
ことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明においては、統合処理部により、データ
流通元システムがデータベース等に保持するデータか
ら、データ流通の対象として指定されるデータを取り出
し、変換処理部により、予め登録してある共通なデータ
変換部品、あるいは、それらの部品の組み合わせを用い
て、データ流通先の利用者システムで処理できる形式に
変換する。そして、振り分け処理部により、このように
して変換したデータから、各データ流通先システムごと
に必要とするデータを選択する。ここで、シナリオ制御
部は、入力されたシナリオ情報、すなわち、データ流通
元のデータ流通元システムとデータ流通先システムの組
み合わせ、および、流通の対象となるデータに応じて、
データの流通に必要となる処理系の選択、および、処理
順序や回数などを指定したシナリオ情報に基づき、上述
の統合処理部や変換処理部、および、振り分け処理部を
選択的に起動する。
【0014】このように、変換処理部において、各表現
形式へのデータの変換に共通な変換手順を部品として登
録し、この部品を選択してデータ変換に用いることによ
り、データ流通先システムごとの個別の専用の処理系が
不要となり、従来、専用のデータ変換プログラムの作成
に必要であった多大な時間と人手の負荷を削減すること
ができる。また、シナリオ制御部を設けることにより、
手続きプログラムを作成することなく、シナリオ情報の
記述だけで、新たなデータ流通先システムの追加や変
更、削除など、データ流通システムの構築や更改を行な
うことができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図1は、本発明のデータ流通装置の本発明に
係わる構成の第1の実施例を示すブロック図である。本
図において、1は、データを提供する本発明の既成シス
テムとしてのデータ流通元システム、2は、データ流通
元システム1のデータを利用する本発明の利用側システ
ムとしてのデータ流通先システム、3は、本発明に係わ
り、データ流通元システム1のデータを、データ流通先
システム2で利用できるように変換してデータの流通を
行なうデータ流通装置である。
【0016】本発明に係わるデータ流通装置3は、デー
タ流通元システム1が保持するデータ項目、あるいは、
このデータ項目で構成されるデータ群から、データ流通
のために予め指定されたデータ項目やデータ群を取り出
す統合処理部4と、この統合処理部4により取り出した
データ項目やデータ群を、予め用意されたデータ変換部
品5a〜5b、あるいは、それらのデータ変換部品5a
〜5bの組み合わせにより、データ流通先システム2で
処理できる形式に変換する変換処理部5と、この変換処
理部5により変換されたデータ項目やデータ群から、デ
ータ流通先システム2ごとに必要とするデータ項目やデ
ータ群を、予め指定した振り分け処理定義に従って選択
する振り分け処理部6と、データ流通元システム1とデ
ータ流通先システム2の組み合わせ、および、流通対象
とするデータ項目やデータ群に応じて、必要とする処理
の選択や処理順序、および、回数等、予め指定登録され
たシナリオ情報7に基づき、統合処理部4や変換処理部
5、および、振り分け処理部6の各処理の実行を制御す
るシナリオ制御部8とにより構成されている。
【0017】このような構成により、データ流通装置3
は、データ流通元システム1のデータ項目やデータ群
を、データ流通先システム2で扱えるデータ項目やデー
タ群に効率良く変換する。尚、本実施例のデータ流通装
置3を用いる前に、データ流通元システム1とデータ流
通先システム2の各データ群やデータ項目の対応付けは
終了しており、データ変換ロジックも明確になっている
必要がある。これに従って、シナリオ情報7や、変換処
理部5の処理内容を定義する情報を登録する後述の図3
で示す統合処理定義13や変換処理定義14、データ定
義15、および、振り分け処理定義16に、上述の情報
を記述しておく必要がある。以下、シナリオ情報7に基
づくシナリオ制御部8の制御による、データ流通元シス
テム1からデータ流通先システム2へのデータ流通に係
わる処理動作の説明を行なう。
【0018】まず、データ流通元システム1が保持する
データ項目、あるいは、このデータ項目で構成されるデ
ータ群から、データ流通のために予め指定登録されたデ
ータ項目やデータ群を、統合処理部4により取り出す。
次に、この統合処理部4により取り出したデータ項目や
データ群を、予めデータ流通先システム2に対応して用
意されているデータ変換部品5a〜5b、あるいは、そ
れらのデータ変換部品5a〜5bの組み合わせ内容に基
づき、変換処理部5により、データ流通先システム2で
処理できる形式に変換する。続いて、この変換処理部5
により変換したデータ項目やデータ群から、データ流通
先システム2で必要とするデータ項目やデータ群を、振
り分け処理部6により、予め指定登録された振り分け処
理定義に従って選択する。
【0019】このようにして、データ流通元システム1
のデータ項目やデータ群を、データ流通先システム2で
扱えるデータ項目やデータ群に変換する。ここで、デー
タ流通元システム1、もしくは、データ流通先システム
2のデータベース等の変更がある場合には、変換処理部
5で用いるデータ変換部品5a〜5b、あるいは、それ
らのデータ変換部品5a〜5bの組み合わせ等を定義す
る情報の内容を変更して、変換処理部5の処理内容を変
更することにより対処できる。また、データ流通に係わ
る処理を行なう統合処理部4や変換処理部5、および、
振り分け処理部6の各処理の選択や処理の順序、およ
び、回数などを変更する場合には、シナリオ情報7の内
容を変更すれば良い。
【0020】以下、2つの表からなるデータベースか
ら、1つの表のデータベースへのデータ流通例を説明す
る。図2は、図1におけるデータ流通装置によるデータ
流通動作の一実施例を示す説明図である。本実施例は、
図1のデータ流通元システム1におけるデータベース内
のテーブルX21とテーブルY22の2つの表から、図
1のデータ流通先システム2における1つのテーブルZ
23を生成する場合のデータ流通処理を示すものであ
る。テーブルX21とテーブルY22にある社員番号や
電話番号などの各カラムが、それぞれ、1つのデータ項
目にあたり、テーブルX21とテーブルY22の2つの
表のデータ項目の並びを結合した纏まりがデータ群であ
る。すなわち、社員番号が同じテーブルX21とテーブ
ルY22の全データ項目がデータ群となる。
【0021】それぞれのデータ項目の属性や長さ、およ
び、精度は、まず、テーブルX21においては、社員番
号は長さ3バイトの文字列属性、電話番号は長さ12バ
イトの文字列属性、所属部署コードは長さ6バイトの文
字列属性、特許申請件数は長さが4バイトの文字列属性
であり、テーブルY22においては、氏名は長さ10バ
イトの文字列属性、血液型は長さが2バイトの文字列属
性、出身地は長さ4バイトの文字列属性である。また、
データ群中の各データ項目の位置は、それぞれ、データ
群の先頭から、テーブルX21においては、電話番号は
1バイト目から、所属部署コードは13バイト目から、
特許申請件数は19バイト目からとなり、テーブルY2
2においては、氏名は23バイト目から、血液型は33
バイト目から、出身地は35バイト目からとなる。尚、
社員番号は、テーブルX21とテーブルY22の2つの
表を結合するときのみに用いるだけで、流通を行なわな
いので、データ群には含まれない。
【0022】テーブルZ23に示すように、表が1つの
場合には、氏名と内線番号、所属部署名、および、特許
申請件数がデータ群となる。テーブルZ23において、
それぞれのデータ項目のデータ群中の位置と、各データ
項目の属性、長さ、および、精度は、まず、氏名は1バ
イト目から長さ10バイトの文字列属性、次に、内線番
号は11バイト目から長さ6バイトの文字列属性、ま
た、所属部署名は17バイト目から長さ10バイトの文
字列属性、そして、特許申請件数は27バイト目から4
バイト長の精度を持つ整数値属性となっている。
【0023】ここで、テーブルX21における所属部署
コードは、所属部署を示す長さ4の文字列属性のコード
で表現され、一方、テーブルZ23における所属部署名
は所属部署の名称となっており、2つのデータ群間で、
同一内容を示していても、表現形式が異なっている。こ
のように、図1におけるデータ流通装置3により、図1
のデータ流通先システム2は、図1のデータ流通元シス
テム1のテーブルX21とテーブルY22のデータ(デ
ータ項目とデータ群)から、テーブルZ23を生成し
て、それぞれのデータを利用することができる。
【0024】次の図3を用いて、本発明に係わるデータ
流通装置の構成を、より詳細に説明する。図3は、図1
におけるデータ流通装置の本発明に係わる詳細な構成の
一実施例を示すブロック図である。本図において、9a
〜9bは、図1におけるデータ流通元システム1から取
り出したデータ流通元となるデータ群を格納する入力デ
ータ格納部、10は、図1で説明した統合処理部4によ
り選出され出力されたデータを格納する変換前データ格
納部、11は、図1で説明した変換処理部5により変換
されたデータを格納する変換後データ格納部、12a〜
12bは、図1で説明した振り分け処理部6の処理結果
を格納する出力データ格納部、13は、統合処理部4に
よる流通対象のデータの選出処理動作を定義する情報を
登録した統合処理定義、14は、データ変換部品5a〜
5bを用いた変換処理部5による、変換前データ格納部
10に格納したデータから図1におけるデータ流通先シ
ステム2の表現形式に変換する処理動作を定義する情報
を登録した変換処理定義、15は、変換元のデータ、お
よび、変換先のデータの種類やデータ値など、変換処理
部5による変換前データ格納部10のデータの変換処理
動作を定義する情報を登録したデータ定義、16は、振
り分け処理部6による変換後データ格納部11のデータ
の出力データ格納部12a〜12bへの振り分け処理動
作を定義する情報を登録した振り分け処理定義である。
【0025】統合処理定義13は、統合する入力データ
格納部9a〜9b、および、その種類と、格納されてい
るデータ群の種類を指定する統合条件、また、出力先の
変換前データ格納部10の統合手順を示す。この統合処
理定義13に従って、統合処理部4は、入力データ格納
部9a〜9bからデータ群を読み込み、変換前データ格
納部10へ格納する。変換処理定義14は、変換処理部
5による変換元の変換前データ格納部10や、変換先の
変換後データ格納部11、変換元データ群名、変換先デ
ータ群名、変換元データ群内のデータ値を用いて指定す
る変換元データ群と変換先データ群間のデータ群間対
応、変換先データ群内の項目に対応する変換元データ群
内のデータ項目を指定するデータ項目間対応、さらに、
後述の図6に示すように、データ変換部品5a〜5bを
用いて、1つまたは複数の変換元データ項目のデータか
ら、変換先データ項目のデータへ変換する手順を示すデ
ータ項目変換手順というデータ群とデータ群の間の変換
手順を示す。
【0026】データ定義15は、後述の図5で示すよう
に、データ群名や、データ群を構成するデータ項目名、
また、元のデータベースのテーブル名などを示す構造体
名、そして、データ項目の属性や長さ、精度というデー
タ構造を示す。変換処理部5は、変換元の変換前データ
格納部10からデータ群を読み込み、このデータ定義1
5、および、上述の変換処理定義14に従ってデータ変
換を行ない、変換先の変換後データ格納部11へ格納す
る。振り分け処理定義16は、1つの振り分け元の変換
後データ格納部11、1つまたは複数の振り分け先の出
力データ格納部12a〜12b、データ群の種別、デー
タ群内のデータ値で振り分け先の出力データ格納部12
a〜12bを指定するデータ群振り分け条件という、1
つの振り分け元の変換後データ格納部11を、1つまた
は複数の出力データ格納部12a〜12bへ分割する手
順を示す。振り分け処理部6は、振り分け元の変換後デ
ータ格納部11内のデータ群を読み込み、この振り分け
定義16に従って、1つまたは複数の振り分け先の出力
データ格納部12a〜12bへ振り分けて格納する。
【0027】このように、本実施例のデータ流通装置で
は、統合処理部4、変換処理部5、振り分け処理部6の
それぞれの処理内容を、統合処理定義13、変換処理定
義14、データ定義15、振り分け処理定義16により
定義し、各処理部の動作を制御している。そして、シナ
リオ制御部8は、シナリオ情報7に従って、統合処理部
4、変換処理部5、振り分け処理部6のそれぞれの処理
順序、および、処理開始の契機を制御する。以下、この
ような構成のデータ流通装置の本発明に係わる動作説明
を行なう。
【0028】まず、シナリオ制御部8が、シナリオ情報
7に従って、統合処理部4に処理開始の契機を与える。
統合処理部4は、シナリオ制御部8からの契機で、統合
対象となる複数の入力データ格納部9a〜9bに格納さ
れたデータ群を読み込み、統合処理定義13を参照し、
特定のデータ群の種類やデータ値を持つデータ群といっ
たような、この統合処理定義13に記述された条件に適
合するデータ群を選出して、変換前データ格納部10に
格納する。尚、統合処理定義13に記述された条件に適
合しないデータ群は破棄する。入力データ格納部9a〜
9b内の全てのデータ群を読み込み、統合対象となるデ
ータ群の選出格納処理を終了したならば、統合処理部4
は、シナリオ制御部8へ処理の終了を伝える。
【0029】統合処理部4から処理終了を伝えられたシ
ナリオ制御部8は、シナリオ情報7の「変換」に従っ
て、次の処理であると記述されている変換処理部5に、
処理開始の契機を与える。変換処理部5は、シナリオ制
御部8からの契機で、変換処理定義14を参照し、変換
元となる変換前データ格納部10と変換先となる変換後
データ格納部11を特定する。そして、変換処理部5
は、変換前データ格納部10から、データ群を1つ読み
込み、変換元のデータ群と変換先のデータ群のデータ定
義15と変換処理定義14に従い、変換元データ群の種
類、もしくは、変換元データ群中のデータ値によって、
変換先となるデータ群を決定する。尚、この対応付け
は、データ変換部品5a〜5bを用いることにより、1
つの変換元データ群と1つの変換先データ群との対応付
けだけではなく、2つ以上の変換元のデータ群と1つの
変換先のデータ群の対応付けや、1つの変換元のデータ
群と2つ以上の変換策のデータ群の対応付けも可能であ
る。
【0030】さらに、変換処理部5は、変換先データ群
内のデータ項目に対応する変換元データ群内のデータ項
目を、変換処理定義14に従って決定する。この対応付
けは、1つの変換元データ項目と1つの変換先データ項
目との対応付けだけではなく、複数の変換元のデータ項
目と1つの変換先のデータ項目の対応付けや、1つの変
換元のデータ項目と複数の変換先のデータ項目の対応付
けを可能とする。そして、変換処理部5は、このように
対応付けられたデータ項目の組について、変換処理定義
14に記述されているデータ項目変換手順に従って、デ
ータ変換部品5a〜5bを用いて、1つ、または、複数
の変換元のデータ項目のデータから、1つ、または、複
数の変換先のデータ項目のデータへ変換する。尚、デー
タ変換処理動作の手順を変更するときは、後述の図7で
説明するように、変換処理定義14を変更するだけで良
い。
【0031】このようにして、変換先データ群内の全て
のデータ項目の変換が終了したならば、変換処理部5
は、変換先データ群を、変換先の変換後データ格納部1
1へ格納する。そして、変換前データ格納部10内の全
てのデータ群の変換を行なったならば、変換処理部5
は、処理を終了し、シナリオ制御部8へ、処理終了を伝
える。変換処理部5から処理終了を伝えられたシナリオ
処理部8は、シナリオ情報7の「振分」に従って、次の
処理であると記述されている振り分け処理部6に、処理
開始の契機を与える。
【0032】振り分け処理部6は、シナリオ制御部8か
らの契機で、振り分け処理定義16を参照し、振り分け
元の変換後データ格納部11から、データ群を1つ読み
込み、振り分け処理定義16に記述されているデータ群
振り分け条件に従って、データ群の種類やデータ群内の
データ値によって、データ群を出力データ格納部12a
〜12bへ振り分け格納する。尚、このデータ群振り分
け条件に適合しないデータ群は破棄する。変換後データ
格納部11内の全てのデータ群の振り分けが終了したな
らば、振り分け処理部6は、処理を終了し、シナリオ制
御部8へ処理終了を伝える。このようにして、シナリオ
情報7に記述された処理が全て終了したならば、シナリ
オ制御部8は、処理を終了し、データ流通処理を終了す
る。
【0033】図4は、図3におけるデータ流通装置のデ
ータ変換部品の構成内容の一実施例を示す説明図であ
る。本図において、41は、データ群レベルのデータ変
換部品であり、42は、データ項目レベルのデータ変換
部品である。データ群レベルのデータ変換部品41とし
ては、データ変換に必要なレコードの選択(レコード選
択機能)や、キー値に基づくレコードの異なる変換先へ
の振り分け(レコード振り分け機能)、同一キー値を持
つレコードの結合(join機能)、および、キー値の
昇順/降順でのレコードの並べ替え(sort機能)な
どの変換手順がある。
【0034】また、データ項目レベルのデータ変換部品
42としては、整数から文字列への変換/文字列から文
字列への変換/文字列から整数への変換等の型・精度変
換や、加減乗除/剰余等の数値演算、あるいは、連結/
部分列切り出し/右詰め等の文字列演算、また、変換表
変換、および、無変換(代入)などの変換手順がある。
これらのデータ群レベルのデータ変換部品41、およ
び、データ項目レベルのデータ変換部品42を用いて、
図3における変換処理部5は、データ流通元システムの
データを、データ流通先システムの表現形式に変換す
る。
【0035】図5は、図3におけるデータ流通装置のデ
ータ定義の定義内容の一実施例を示す説明図である。本
実施例においては、データ群定義51は、データ群名5
2、元のデータベースのテーブル名などを示す構造体名
53、データ群を構成するデータ項目名54、データ項
目の属性55、そして、データ項目名56でデータ構造
を示す。データ流通元システム57の例では、データ群
名が「流通元群」で、構造体名が「テーブルX」と「テ
ーブルY」、「テーブルX」におけるデータ項目名が
「電話番号/所属部署コード/特許申請件数」で、それ
ぞれの属性は、長さ10/6/4の文字列(char
(10/6/4))であり、また、「テーブルY」にお
けるデータ項目名が「氏名/血液型/出身地」で、それ
ぞれの属性は、長さ10/2/4の文字列(char
(10/2/4))である。
【0036】そして、データ流通先システム58の例で
は、データ群名が「流通先群」で、データ項目名が「氏
名/内線番号/所属部署名/特許申請件数」で、それぞ
れの属性は、長さ10/6/10の文字列(char
(10/6/10))、および、整数(int)であ
る。図3における変換処理部5は、このデータ流通元シ
ステム57とデータ流通先システム58のデータ定義内
容を参照して、図4で示したデータ変換部品を用いて、
データ流通元システム57の表現形式のデータを、デー
タ流通先システム58の表現形式のデータに変換する。
【0037】図6は、図3におけるデータ流通装置の変
換処理定義の定義内容の一実施例を示す説明図である。
本実施例においては、変換処理定義60は、データ項目
変換を定義するものであり、ケース分けなしの場合61
は、変換先データ項目62に対応する変換手順を、変換
関数名63と変換対象となる各々の変換元データ項目名
64で定義、また、ケース分けありの場合65は、変換
先データ項目66に対応する変換手順を、選択条件67
ごとの変数関数名68と各々の変換対象の変換元データ
項目名69で定義している。
【0038】定義例60aの例は、図2におけるテーブ
ルX21とテーブルY22からテーブルZ23を生成す
る手順を定義するものである。すなわち、「流通先群.
氏名」の変換先データ項目に関しては、ケース分けなし
で、「流通元群のテーブルYの氏名」を無変換代入する
ことを定義し、また、「流通先群.内線番号」の変換先
データ項目に関しては、ケース分けがあり、まず、部分
文字列を取り出した結果が「流通元群のテーブルXの電
話番号の6文字目から2文字が‘59’」であれば、
「流通元群のテーブルXの電話番号の9文字目から4文
字」を部分列で取り出して、その取り出した「4文字」
に、‘6’を文字結合し、「流通元群のテーブルXの電
話番号の6文字目から2文字が‘59’」でなければ、
取り出した「4文字」に、‘8’を文字結合することを
定義している。
【0039】さらに、「流通先群.所属部署名」と「流
通先群.特許申請件数」の変換先データ項目に関して
は、共にケース分けなしで、それぞれ、「部署コード変
換表の部署名と部署コードとの対応付けに基づき、流通
元群のテーブルXの所属部署コード」をコード変換(所
属部署コードを所属部署名に変換)することと、「流通
元群のテーブルXの特許申請件数」を文字列整数変換す
ることを定義している。このような変換処理定義例と図
5におけるデータ群定義例、および、図4に示すデータ
変換部品に基づく図3の変換処理部5の処理結果とし
て、図2におけるテーブルZ23の生成が可能となる。
【0040】図7は、図3におけるデータ流通装置のデ
ータ変換処理手順の変更操作の一実施例を示す説明図で
ある。本図において、71は変更前の変更処理定義例
で、図6における変更処理定義例の一部であり、また、
72は変更後の変更処理定義例である。本実施例は、図
6における変更処理定義例の定義内容を変更することに
より、図3の変換処理部5による図2のテーブルX2
1、Y22からテーブルZ23へのデータ変換手順の
内、内線番号に対する変換手順を変更するものである。
【0041】すなわち、変更前の変更処理定義例71に
おいては、電話番号から内線番号へのデータ項目変換
が、電話番号の6文字目から2文字が「59」であるも
のを、内線番号の頭2文字を「6_ 」と変換し、それ以
外を「8_ 」と変換するように定義しているが、変更後
の変更処理定義例72においては、電話番号の6文字目
から2文字目が「58」であるものは、内線番号の頭2
文字を「7_ 」と変換する定義が追加されている。この
ように、新たな条件節と変換手順を、図3における変換
処理定義14に追加するだけで、図3の変更処理部5の
処理動作内容の変更が可能である。
【0042】図8は、本発明のデータ流通装置の本発明
に係わる構成の第2の実施例を示すブロック図である。
本実施例は、図1におけるシナリオ情報7の内容をシナ
リオ情報17と変えることにより、データ流通装置3a
のデータ流通に係わる統合処理部4や変換処理部5等の
各処理の順序などを変更するものである。例えば、図3
における入力データ格納部9a〜9bが1個である場合
のように、統合処理部4を必要としないときには、シナ
リオ情報17に、シナリオA17aで示すように「変換
/振分」と記述する。この場合、シナリオ制御部8は、
変換処理部5、振り分け処理部6の順でデータ流通に係
わる処理制御を行なう。
【0043】また、変換処理部5は繰返し処理が可能で
あり、シナリオ情報17に、シナリオB17bで示すよ
うに「統合/変換/変換/振分」と記述する。この場
合、シナリオ制御部8は、統合処理部4、変換処理部
5、変換処理部5、振り分け処理部6の順で制御する。
さらに、図3における出力データ格納部12a〜12b
が1つである場合のように、振り分け処理部6を必要と
しないときには、シナリオ情報17には、シナリオC1
7cで示すように「統合/変換」と記述する。この場
合、シナリオ制御部8は、統合処理部4、変換処理部5
の順で制御する。
【0044】ここで、個別処理部18、19は、統合処
理部4と変換処理部5、および、振り分け処理部6だけ
では、データ流通に係わる処理機能が不足した場合、使
用者が、個別にプログラムを作成し、データ流通に係わ
る処理の1つとして組み込むものである。そして、シナ
リオD17dのように、「統合/個別(1)/変換/振
分/個別(2)/個別(3)」と記述することにより、
個別処理を、変換処理部5の前と、振り分け処理部6の
後に組み込むことができる。尚、この個別処理部18、
19も、変換処理部5と同様に、繰り返して使用でき、
また、異なる個別処理を順次実行することが可能であ
る。次に、このような第1、および、第2の実施例のデ
ータ流通装置を用いた場合のデータ流通システムの作成
稼働に関しての説明を行なう。
【0045】図9は、本発明のデータ流通装置を用いた
データ流通システムの作成稼働の従来技術との比較を示
す説明図である。データ流通装置に接続するデータ流通
元システムやデータ流通先システムを均等とすれば、従
来のように、データ流通システムを個別に専用プログラ
ムを作成していた場合、データ流通システム数Xoに対
するデータ流通システム作成稼働Yoは、 Yo=αXo (Xo≧1) となる。
【0046】第1、および、第2の実施例では、データ
流通装置上で、変換処理定義やシナリオ情報などを記述
するだけでデータ流通が可能となり、新たなデータ流通
の対応が簡単化されるため、データ流通システム数Xp
に対するデータ流通システム作成稼働Ypは、 Yp=βXp (Xp≧1,β≪α) となり、データ流通システムの作成稼働を、大幅に削減
することができる。
【0047】図10は、本発明のデータ流通装置に対す
る評価結果の一実施例を示す説明図である。本図におい
て、91は、従来技術でのデータ流通システムの作成に
必要なプログラムのステップ数を示す評価結果であり、
92は、第1、第2の実施例のデータ流通装置を用いた
場合での評価結果である。本実施例は、データベースの
内容が同一分野のデータベース間でのデータ流通を対象
とした評価結果を示すものであり、データ流通元システ
ムAと、データ流通先システムB、C、Dは、全て、同
じ分野のデータベースである。
【0048】従来技術での評価結果91においては、デ
ータ流通元システムAからデータ流通先システムBへの
データ流通に必要な項目数は「676」で、記述量が
「145.9kstep(145.9×103ステッ
プ)」であり、1項目当りの記述量は「215kste
p」となる。第1、第2の実施例での評価結果92にお
いては、データ流通元システムAからデータ流通先シス
テムCへのデータ流通に必要な項目数は「563」で、
記述量が「10.6kstep」であり、1項目当りの
記述量は「18.8kstep」、また、データ流通元
システムAからデータ流通先システムDへのデータ流通
に必要な項目数は「1018」で、記述量が「19.9
kstep」であり、1項目当りの記述量が「19.5
kstep」となる。
【0049】このように、図1、および、図8で示した
第1、第2の実施例のデータ流通装置では、データ変換
部品や、シナリオ情報、および、変換処理定義部等を用
いることにより、1項目あたりの記述量を、従来に比べ
て、約1/10に減少させることができる。また、同じ
分野のデータベースであれば、データ流通先システムが
異なり、しかも、データ群を構成するデータ項目数が、
データ流通先システムCとデータ流通先システムDのよ
うに2倍となる場合でも、1項目あたりの記述量は、ほ
ぼ同程度とすることができる。
【0050】以上、図1〜図10を用いて説明したよう
に、本第1および第2の実施例のデータ流通装置では、
データ流通元システムと、データ流通先システムとの間
での多様なデータ変換パターンに対して、従来技術のよ
うなデータ変換プログラムとデータ編集プログラムの作
成が不要であり、変換処理定義やシナリオ情報などの記
述だけで、データ流通を行なうことができる。また、デ
ータ流通元システム、あるいは、データ流通先システム
で、データ項目の追加や変更、削除があった場合には、
変換処理定義やシナリオ情報などの変更を行なうこと
で、データ流通手順を変更することができる。このこと
により、従来、データ流通システムの構築と更改にかか
っていた変換プログラムや編集プログラムなどの作成、
更改の多大な時間と人手の負荷が不要となる。
【0051】尚、本発明は、図1〜図10を用いて説明
した実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々変更可能である。例えば、本実
施例では、1つのデータ流通元システムと1つのデータ
流通先システムの構成として説明したが、それぞれ複数
のデータ流通元システムとデータ流通先システムを設け
た構成とするものでも良い。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、利用側システム(デー
タ流通先システム)の表現形式ごとに、既存システム
(データ流通元システム)のデータを変換する専用の処
理系が不要となり、データ流通システムの構築と更改に
おける処理系のデータ変換プログラムの作成と変更にか
かっていた多大な時間と人手の負荷がなくなり、データ
流通システムの高効率な構築と運用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータ流通装置の本発明に係わる構成
の第1の実施例を示すブロック図である。
【図2】図1におけるデータ流通装置によるデータ流通
動作の一実施例を示す説明図である。
【図3】図1におけるデータ流通装置の本発明に係わる
詳細な構成の一実施例を示すブロック図である。
【図4】図3におけるデータ流通装置のデータ変換部品
の構成内容の一実施例を示す説明図である。
【図5】図3におけるデータ流通装置のデータ定義の定
義内容の一実施例を示す説明図である。
【図6】図3におけるデータ流通装置の変換処理定義の
定義内容の一実施例を示す説明図である。
【図7】図3におけるデータ流通装置のデータ変換処理
手順の変更操作の一実施例を示す説明図である。
【図8】本発明のデータ流通装置の本発明に係わる構成
の第2の実施例を示すブロック図である。
【図9】本発明のデータ流通装置を用いたデータ流通シ
ステムの作成稼働の従来技術との比較を示す説明図であ
る。
【図10】本発明のデータ流通装置に対する評価結果の
一実施例を示す説明図である。
【図11】従来のデータ流通を行なうシステムの構成の
一例を示すブロック図である。
【図12】複数の利用側システムへのデータ流通を行な
う従来システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図13】図12における従来システムのデータ流通の
処理動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 データ流通元システム 2 データ流通先システム 3、3a データ流通装置 4 統合処理部 5 変換処理部 5a〜5b データ変換部品 6 振り分け処理部 7 シナリオ情報 8 シナリオ制御部 9a〜9b 入力データ格納部 10 変換前データ格納部 11 変換後データ格納部 12a〜12b 出力データ格納部 13 統合処理定義 14 変換処理定義 15 データ定義 16 振り分け処理定義 17 シナリオ情報 17a〜17d シナリオA〜D 18、19 個別処理部 21〜23 テーブルX、Y、Z 41 データ群レベルのデータ変換部品 42 データ項目レベルのデータ変換部品 51 データ群定義 52 データ群名 53 構造体名 54 データ項目名 55 データ項目の属性 56 データ項目名 57 データ流通元システム 58 データ流通先システム 60 変換処理定義 60a 定義例 61 ケース分けなしの場合 62 変換先データ項目 63 変換関数名 64 変換元データ項目名 65 ケース分けありの場合 66 変換先データ項目 67 選択条件 68 変数関数名 69 変換元データ項目名 71 変更前の変更処理定義例 72 変更後の変更処理定義例 91 従来技術での評価結果 92 第1、第2の実施例での評価結果 101、101a データ流通元システム 102、103 データ流通先システム 111 データ格納部 112 データ抽出処理部 113 データ変換処理部 114 データ抽出処理部 115 データ変換処理部 121、131 データ編集処理部 122、132 データ投入処理部 123、133 データ格納部 134、135 データ変換プログラム(1)、(2) Q、R、S データ群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石黒 正典 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 井戸 正幸 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存のシステムのファイルやデータベー
    ス等のデータ格納手段に格納されているデータを、各々
    異なる表現形式で該データを利用する複数の利用側シス
    テムに送出し、データの流通を行なうデータ流通装置で
    あり、上記既存システムのデータを上記各々異なる表現
    形式に変換する手順の内の共通な変換手順を、データ変
    換部品として予め登録し、該予め登録したデータ変換部
    品から、上記流通先の利用側システムの表現形式に対応
    する変換手順を選択し、該選択した変換手順を用いて上
    記既存システムのデータを変換する変換処理手段を設け
    ることを特徴とするデータ流通装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のデータ流通装置におい
    て、上記利用側システムに対応して予め登録した該利用
    側システムで利用するデータの識別情報を選択して、該
    選択した識別情報に基づき、上記既存システムから上記
    利用側システムに送出するデータを選出する統合処理手
    段を設けることを特徴とするデータ流通装置。
  3. 【請求項3】 請求項1、もしくは、請求項2のいずれ
    かに記載のデータ流通装置において、複数の上記利用側
    システムからの上記既存システムのデータの利用要求に
    対応して、上記各々の利用側システムごとに予め登録し
    た該各々の利用側システムで利用するデータの識別情報
    を選択し、該選択した識別情報に基づき、上記変換処理
    手段で変換したデータから、上記流通対象となるデータ
    を、上記各々の利用側システム別に選出する振り分け処
    理手段を設けることを特徴とするデータ流通装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    のデータ流通装置において、上記利用側システムに対応
    して予め登録された該利用側システムで利用するデータ
    に対して行なう処理内容を示す情報に基づき、上記流通
    対象のデータに対する上記変換処理手段による変換処理
    等の各処理手段による処理の実行制御を行なうシナリオ
    制御手段を設けることを特徴とするデータ流通装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    のデータ流通装置において、上記変換部品は、少なくと
    も、データ項目の属性を変換する型・精度変換を行なう
    属性変換手順と、データ値の変換を行なうための文字列
    演算、数値演算、ロジックで記述できない変換を行なう
    ためのデータ変換表を用いた変換を行なう演算変換手順
    と、複数のレコードに存在するデータ項目を参照して、
    データ構造の相違の変換を行なうデータ構造変換手順と
    を含むことを特徴とするデータ流通装置。
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