JPH0625008A - リピッドa単糖類縁体含有リポソーム製剤 - Google Patents

リピッドa単糖類縁体含有リポソーム製剤

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JPH0625008A
JPH0625008A JP4032890A JP3289092A JPH0625008A JP H0625008 A JPH0625008 A JP H0625008A JP 4032890 A JP4032890 A JP 4032890A JP 3289092 A JP3289092 A JP 3289092A JP H0625008 A JPH0625008 A JP H0625008A
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JP
Japan
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lipid
compound
lecithin
monosaccharide
analog
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JP4032890A
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Atsushi Kakee
敦之 掛江
Hirobumi Yamane
博文 山根
Iwao Waga
巌 和賀
Toru Hibi
徹 日比
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Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】リピッドA単糖類縁体1モルに対してリン脂質
0.5〜8モルからなるリピッドA単糖類縁体含有リポ
ソーム製剤 【効果】本発明は、免疫賦活剤、抗腫瘍剤等の医薬品と
して有用なリピッドA様活性を有する難溶性のリピッド
A単糖類縁体をリン脂質により可溶化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、免疫賦活剤、抗腫瘍剤
等の医薬品として有用なリピッドA様活性を有するリピ
ッドA単糖類縁体を活性成分として含有するリポソーム
製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】リポソームは、水溶液を内包したリン脂
質二分子膜からなる閉鎖小胞であり、多重膜リポソーム
(MLV)、一枚膜リポソーム(SUV、LUV)等と
に分類される。リポソームは、生体膜との親和性が良い
ことから、従来より内部の水相や膜成分の脂質に種々の
薬物を含有させ、吸収性改善、活性増大、毒性軽減、徐
放化、安定化、標的部位分布の改善等の製剤学的研究が
多く進められている。一方、リピッドAとはグラム陰性
菌の細胞表層に存在する内毒素の活性中心にあたる糖脂
質のことであり、二糖アミンに脂肪酸残基とリン酸が結
合した下記の様な構造を有するものである〔日本細菌学
雑誌40(1),57(1985)およびProc.N
atl.Acad.Sci.USA80,4624(1
983)〕。
【0003】
【化1】 これらリピッドAは発熱作用、出血作用、関節炎発症、
脳脊髄炎発症といった作用の他に、その宿主防禦機構で
ある免疫を賦活する作用(マクロファージ活性化作用、
B細胞幼若化作用、細胞性免疫賦活活性作用等)や抗腫
瘍作用(IFN(インターフェロン)誘導作用、TNF
(腫瘍壊死因子)誘導作用等)等、様々な作用を有する
ことが知られている。
【0004】最近の研究によれば、上式に示された非還
元、還元の各サブユニット単独でもリピッドA様活性を
有することが判明しており、様々な類縁体が合成されて
いる。そして、本発明者らも、より強い活性を有するリ
ピッドA誘導体を得るべく様々の合成を試み、とりわけ
非環元サブユニット誘導体についてヒドロキシホスホリ
ル基〔>P(O)OH〕を4位,6位に導入した4,6
−ヒドロキシホスホリルグルコサミン誘導体を始め
とする数多くの新規誘導体を合成した。その結果、これ
ら誘導体が天然リピッドAと類似の強い活性を有するこ
とを見い出し、すでに多くの特許出願を行ってきた(例
えば、特開平3−106894号公報、PCT/JP9
1/00475号等)。しかし、これらリピッドA類縁
体は上記のとおり医薬として優れた活性を有する一方、
水に難溶性又は不溶性であり、特に4,6−−ヒドロ
キシホスホリルグルコサミン誘導体は極性の低さから水
には不溶性であり、その可溶化方法が強く望まれてい
た。
【0005】一方、従来より通常に用いられていたリポ
ソームの利用法としてはリン脂質二分子膜内の内水相に
活性物質としての水溶性物質を入れ、それを担体として
利用するのが一般的であり、この場合、水溶性物質が内
水相に入り難い、あるいは多量には入ることができない
等の難点があった。また、脂溶性物質をリン脂質二分子
膜中に取り込ませ、それを担体として利用する試みも多
々なされてきているが、これもリン脂質自身の性質を損
なわない程度の量だけ取り込ませるのが一般的であっ
た。リピッドA単糖類縁体に関しては、従来試みられて
きた脂質組成で調製した場合、即ち、リピッドA単糖類
縁体1モルに対してリン脂質40〜1000モルを配合
した場合には、その生物活性の失活が著しく製剤化の点
で問題点を残し実用上の利用価値が乏しいものであっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は水に難
溶性であるリピッドA単糖類縁体、特に4,6−−ヒ
ドロキシホスホリルグルコサミン誘導体を可溶化させる
こと及び調製過程で生じる生物活性の失活を防ぎ、医薬
品、特に静脈内投与可能な注射剤として実用に耐えうる
リピッドA単糖類縁体含有リポソーム製剤を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以前より
水に難溶性、不溶性であるリピッドA単糖類縁体の水溶
液、特に注射剤を調製する目的で種々の可溶化剤を用い
てリピッドA単糖類縁体の可溶化方法について鋭意研究
を重ねてきた。その結果、本発明者らは、リピッドA単
糖類縁体がリン脂質と構造的に類似していることに着目
し、一般的にはリポソームを形成しないだろうと考えら
れていた配合比であるリン脂質0.5〜8モル、特に好
ましくは0.5〜5モルに対してリピッドA単糖類縁体
1モルにて調製した製剤が安定かつ高活性なリポソーム
を形成することを見いだし、本発明を完成した。即ち、
本発明はリピッドA単糖類縁体1モルに対してリン脂質
0.5〜8モル、好ましくは0.5〜5モルにて調製す
ることを特徴とするリピッドA単糖類縁体含有リポソー
ム製剤に関する。
【0008】膜形成物質としてのリン脂質としては、フ
ォスファチジルコリン、フォスファチジルエタノールア
ミン、フォスファチジルセリン、フォスファチジルイノ
シトール、リゾフォスファチジルコリン、スフィンゴミ
エリン、卵黄レシチン、大豆レシチン等に代表されるリ
ン脂質の他、糖脂質、ジアルキル型合成界面活性剤等の
一種又は二種以上の混合物を使用し得る。これに膜安定
化剤としてはコレステロール、コレスタノール等のステ
ロール類を、荷電物質としてステアリルアミン、ジセチ
ルフォスフェート、フォスファチジン酸、ガングリオシ
ド等を、更に酸化防止剤としてα−トコフェロール等を
加えて膜成分物質を形成させても良い。このようなリポ
ソーム膜生成物質の成分の比率は何等限定されるべきも
のではないが、好ましくは脂質1重量部に対し、ステロ
ール類を0〜1重量部程度、荷電物質を0〜0.2重量
部程度加えるのが適している。上記の膜成分物質の使用
量は特に限定されず、通常水1重量部に対し、0.00
01〜0.05重量部、好ましくは0.001〜0.0
08重量部である。リポソームを調製する方法としては
特に制限がなく、薄膜振とう法、超音波法、逆相蒸発
法、界面活性剤除去法、水和法等、公知のいずれの方法
でも良く、更に調製されたリポソームは一枚膜でも多重
膜でも良い。
【0009】本発明に用いられるリピッドA単糖類縁体
とは、前記のごときリピッドAの非還元又は還元サブユ
ニットを基本骨格とする誘導体であれば、いかなる誘導
体であってもよく、例えば、特願平3−115723
号、特願平2−95024号、特願平1−241866
号、あるいは特開平3−264594号公報、特開平3
−1068944号公報、特開平2−62888号公
報、特開平2−62889号公報、特開平2−2549
4号公報、特開平1−146892号公報、特開平1−
213290号公報、特開平1−180896号公報、
特開平1−180895号公報、特開昭64−5279
3号公報、特開昭63−44588号公報、特開昭63
−33391号公報、特開昭63−30495号公報、
特開昭62−129293号公報、特開昭62−129
292号公報、特開昭61−197582号公報、特開
昭61−172867号公報、特開昭61−12609
4号公報、特開昭61−126093号公報に記載され
るような化合物を挙げることができる。
【0010】より具体的には、下記に例示する化合物等
を挙げることができるが、特にこれらに限定されるもの
ではない。なお、リポソーム形成能の点からすると、上
記のごときリピッドAの非還元又は還元サブユニットを
基本骨格とする単糖類縁体であれば、いかなるリピッド
Aであってもよいが、薬理作用の点からすると、それ自
体高い活性を有する下記化合物A、あるいは下記化合物
D、E、F等の4,6−−ヒドロキシホスホリルグル
コサミン誘導体等が望ましい。 2−デオキシ−2−{(3)−3−ヒドロキシテトラ
デカナミド}−4−−ホスホノ−3−−{(3
)−9−ミリストイルオキシテトラデカノイル}−
−グルコピラノース(化合物A) 1,5−アンヒドロ−2−デオキシ−{(3)−3−
ヒドロキシテトラデカナミド−}−4−−ホスホノ−
3−−{(3RS)−3−ウンデシルヘプタデカノイ
ル}−−グルシトール(化合物B) 2−デオキシ−2−{(3)−3−ヒドロキシテトラ
デカナミド}−4−−ホスホノ−3−−{(3
)−3−ウンデシルヘプタデカノイル}−−グルシ
トール(化合物C) 1,5−アンヒドロ−2−デオキシ−4,6−−ヒド
ロキシホスホリル−2−{(3)−3−ヒドロキシテ
トラデカナミド}−3−−{(2)−2−テトラデ
カノイルオキシテトラデカノイル}−−グルシトール
(化合物D) 1,5−アンヒドロ−2−デオキシ−3−−{(2
)−2−ドデシルヘキサデカノイル}−4,6−
ヒドロキシホスホリル−2−{(3)−3−ヒドロキ
シテトラデカナミド}−−グルシトール(化合物E) 1,5−アンヒドロ−2−デオキシ−3−−{(2
)−2−ドデシルテトラデカノイル}−4,6−
ヒドロキシホスホリル−2−{(3)−3−ヒドロキ
シテトラデカナミド}−−グルシトール(化合物F)
【0011】1,5−アンヒドロ−2−デオキシ−3−
−{(2RS)−2−ドデカノイルオキシヘキサデカ
ノイル}−2−{(3)−3−ヒドロキシドデカナミ
ド}−4,6−−ヒドロキシホスホリル−−グルシ
トール(化合物G) 1,5−アンヒドロ−2−デオキシ−3−−{(2
)−2−ヘキサデカノイルオキシドデカノイル}−2
−{(3RS)−3−ヒドロキシヘキサデカナミド}−
4,6−−ヒドロキシホスホリル−−グルシトール
(化合物H) 1,5−アンヒドロ−2−デオキシ−3−−{(2
)−2−ドデシルオクタデカノイル}−2−{(3
)−3−ヒドロキシドデカナミド}−4,6−−ヒ
ドロキシホスホリル−−グルシトール(化合物I) 1,5−アンヒドロ−3−−{(2RS)−2−デシ
ルオクタデカノイル}−2−デオキシ−2−{(3
)−3−ヒドロキシヘキサデカナミド}−4,6−
−ヒドロキシホスホリル−−グルシトール(化合物
J) 1,5−アンヒドロ−2−デオキシ−4,6−−ヒド
ロキシホスホリル−2−{(3)−3−ヒドロキシテ
トラデカナミド}−3−−{(3)−3−テトラデ
カノイルオキシテトラデカノイル}−−グルシトール
(化合物K) 1,5−アンヒドロ−2−デオキシ−4,6−−ヒド
ロキシホスホリル−2−{(3)−3−ヒドロキシテ
トラデカナミド}−3−−{(3RS)−3−ウンデ
シルヘプタデカノイル}−−グルシトール(化合物
L) 1,5−アンヒドロ−2−デオキシ−4,6−−ヒド
ロキシホスホリル−2−{(3)−3−ヒドロキシテ
トラデカナミド}−3−−{(3RS)−3−テトラ
デシルオキシテトラデカノイル}−−グルシトール
(化合物M) 2−デオキシ−4,6−−ヒドロキシホスホリル−2
−{(3)−3−ヒドロキシテトラデカナミド}−3
−{(2RS)−テトラデカノイルオキシテトラデ
カノイル}−−グルコピラノース(化合物N) 2−デオキシ−3−−{(2RS)−2−ドデシルヘ
キサデカノイル}−4,6−−ヒドロキシホスホリル
−2−{(3)−3−ヒドロキシテトラデカナミド}
−グルコピラノース(化合物O) 2−デオキシ−4,6−−ヒドロキシホスホリル−2
−{(3)−3−ヒドロキシテトラデカナミド}−3
−{(3)−3−テトラデカノイルオキシテトラ
デカノイル}−−グルコピラノース(化合物P) 2−デオキシ−4,6−−ヒドロキシホスホリル−2
−{(3)−3−ヒドロキシテトラデカナミド}−3
−{(3RS)−3−ウンデシルヘプタデカノイ
ル}−−グルコピラノース(化合物Q)
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるも
のではない。
【0013】
【実施例1】精製卵黄レシチン(旭化成工業社製)(300
mg)をクロロホルム(30ml)に溶解し、12.8mM溶液とす
る。化合物A(10mg)をクロロホルム:メタノール(2:
1)混合溶媒(10ml)に溶解し、1.126mM溶液とする。レ
シチン溶液(88μl)と化合物A溶液(1.0ml)を混合して、
レシチン:化合物A=1:1(モル比)溶液とする。混
合溶液をエバポレイターにて蒸発乾固し、一昼夜真空乾
燥した。フラスコ内にできた脂質膜を150mM食塩水(5.0m
l)で水和した後、15分間超音波処理、10分間遠心分
離(3000回転)の処置を加える。上清のみを分離して、レ
シチン:化合物A=1:1である一重膜リポソームを得
た。
【0014】
【実施例2】レシチン溶液(176μl)を使用する点を除
き、実施例1と同様の操作を行い、レシチン:化合物A
=2:1である一重膜リポソーム分散液を得た。
【0015】
【実施例3】レシチン溶液(264μl)を使用する点を除
き、実施例1と同様の操作を行い、レシチン:化合物A
=3:1である一重膜リポソーム分散液を得た。
【0016】
【実施例4】化合物D(10mg)を使用する点を除き、実施
例1と同様の操作を行い、レシチン:化合物D=1:1
である一重膜リポソーム分散液を得た。
【0017】
【実施例5】化合物E(10mg)を使用する点を除き、実施
例1と同様の操作を行い、レシチン:化合物E=1:1
である一重膜リポソーム分散液を得た。
【0018】
【実施例6】レシチン溶液(176μl)を使用する点を除
き、実施例5と同様の操作を行い、レシチン:化合物E
=2:1である一重膜リポソーム分散液を得た。
【0019】
【実施例7】化合物F(10mg)を使用する点を除き、実施
例1と同様の操作を行い、レシチン:化合物F=1:1
である一重膜リポソーム分散液を得た。
【0020】
【実施例8】レシチン溶液(44μl)を使用する点を除
き、実施例7と同様の操作を行い、レシチン:化合物F
=0.5:1である一重膜リポソーム分散液を得た。
【0021】
【実施例9】レシチン溶液(176μl)を使用する点を除
き、実施例7と同様の操作を行い、レシチン:化合物F
=2:1である一重膜リポソーム分散液を得た。
【0022】
【実施例10】レシチン溶液(440μl)を使用する点を除
き、実施例7と同様の操作を行い、レシチン:化合物F
=5:1である一重膜リポソーム分散液を得た。
【0023】
【実施例11】精製卵黄レシチン(旭化成工業社製)(3
00mg)をクロロホルム(30ml)に溶解し、12.8mM溶液とす
る。化合物D(10mg)をクロロホルム:メタノール(2:
1)混合溶媒(10ml)に溶解し、1.126mM溶液とする。レ
シチン溶液(88μl)と化合物D溶液(1.0ml)を混合して、
レシチン:化合物D=1:1(モル比)溶液とする。混
合溶液をエバポレイターにて蒸発乾固し、一昼夜真空乾
燥した。フラスコ内にできた脂質膜を150mM食塩水(5.0m
l)で水和した後、0.2μmフィルターにて押し出し濾過
(エクストゥルージョン)し、レシチン:化合物D=
1:1である多重膜リポソーム分散液を得た。
【0024】
【実施例12】レシチン溶液(176μl)を使用する点を除
き、実施例11と同様の操作を行い、レシチン:化合物
D=2:1である多重膜リポソーム分散液を得た。
【0025】
【実施例13】化合物E(10mg)を使用する点を除き、実
施例11と同様の操作を行い、レシチン:化合物E=
1:1である多重膜リポソーム分散液を得た。
【0026】
【実施例14】レシチン溶液(176μl)を使用する点を除
き、実施例13と同様の操作を行い、レシチン:化合物
E=2:1である多重膜リポソーム分散液を得た。
【0027】
【実施例15】化合物F(10mg)を使用する点を除き、実
施例11と同様の操作を行い、レシチン:化合物F=
1:1である多重膜リポソーム分散液を得た。
【0028】
【実施例16】レシチン溶液(176μl)を使用する点を除
き、実施例15と同様の操作を行い、レシチン:化合物
F=2:1である多重膜リポソーム分散液を得た。
【0029】
【実施例17】レシチン溶液(440μl)を使用する点を除
き、実施例15と同様の操作を行い、レシチン:化合物
F=5:1である多重膜リポソーム分散液を得た。
【0030】
【実施例18】レシチン溶液(704μl)を使用する点を除
き、実施例15と同様の操作を行い、レシチン:化合物
F=8:1である多重膜リポソーム分散液を得た。
【0031】(参考例1)レシチン溶液(880μl)を使用
する点を除き、実施例15と同様の操作を行い、レシチ
ン:化合物A=10:1である多重膜リポソーム分散液
を得た。
【0032】(参考例2)レシチン溶液(880μl)を使用
する点を除き、実施例11と同様の操作を行い、レシチ
ン:化合物D=10:1である多重膜リポソーム分散液
を得た。
【0033】(参考例3)レシチン溶液(880μl)を使用
する点を除き、実施例5と同様の操作を行い、レシチ
ン:化合物E=10:1である一重膜リポソーム分散液
を得た。
【0034】(参考例4)レシチン溶液(880μl)を使用
する点を除き、実施例7と同様の操作を行い、レシチ
ン:化合物F=10:1である一重膜リポソーム分散液
を得た。
【0035】実験例1 TNF産生活性 TNFの産生活性は以下の実験系を用いて求めた。IC
Rマウス(雌性,6〜7週齢)に第一刺激剤としてコリ
ネバクテリウムパルバム(Corynebacteri
um parvum)5%懸濁液(0.2ml生理食塩水)を
静脈内投与した。投与9日後に第二刺激剤として本発明
リポソーム水溶液(200μl)(化合物含量10μg)/マウ
スを静脈内投与し、90分後に眼窩静脈叢より血液を0.
5〜1ml採取した。血液を室温で5〜6時間放置した後、
7200×g,5分間遠心分離することにより血清を採取し
た。血清は56℃,30分間インキュベーションし非働
化した後実験に用いた。血清中のTNF量はL929細
胞に対する細胞障害性を指標として測定した。L929
細胞は、10%牛胎児血清(FBS)および2μg/mlアク
チノマイシンDを含むRPMI1640培地に、6×1
4個/well(0.1ml)の濃度に調整し、96穴プレート
に播いた。10%FBSを含むRPMI1640培地で
血清を段階的に希釈し、0.1mlずつ細胞に添加し
た。37℃で48時間培養後、メタノールで生細胞を固
定した。0.2%クリスタルバイオレットで細胞を染色
した後1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)で細胞を
溶解し、550nmの吸光度を測定した。細胞障害割合
(%)を下式により求め、50%細胞障害性を示した血清
の希釈率の逆数を、血清中のTNF量(U/ml)とした。
【式1】
【0036】本発明化合物は次表に示されるような活性
を示した。
【表1】 結果 上記試験結果から明かなように、レシチンとリピッドA
単糖類縁体の配合比を0.5:1乃至8:1に特定した
場合、それ以外の配合比のものに比べ卓越した生物活性
を有するリポソーム製剤が得られる。
【0037】実験例2 濁度試験 得られた製剤の安定性の評価は以下の実験で求めた。実
施例3で得られた製剤を用い、室温におけるリポソーム
分散液の濁度変化をDU70スペクトロフォトメーター
(ベックマン社製;OD660nm)を用い経時的に測
定した。
【表2】
【0038】結果 上記試験結果から明かなように、本発明の製剤は3ヶ月
経過後も濁度の変化は殆ど認められず、安定したリポソ
ーム製剤が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日比 徹 神奈川県横浜市緑区梅が丘6番地2 日本 たばこ産業 株式会社医薬研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リピッドA単糖類縁体1モルに対してリン
    脂質0.5〜8モルからなるリピッドA単糖類縁体含有
    リポソーム製剤
  2. 【請求項2】リピッドA単糖類縁体1モルに対してリン
    脂質0.5〜5モルからなる請求項1記載のリピッドA
    単糖類縁体含有リポソーム製剤
  3. 【請求項3】リピッドA単糖類縁体が4,6−−ヒド
    ロキシホスホリルグルコサミン誘導体である請求項1又
    は2記載のリピッドA単糖類縁体含有リポソーム製剤
  4. 【請求項4】4,6−−ヒドロキシホスホリルグルコ
    サミン誘導体が1,5−アンヒドロ−2−デオキシ−
    4,6−−ヒドロキシホスホリル−2−{(3)−
    3−ヒドロキシテトラデカナミド}−3−−{(2
    )−2−テトラデカノイルオキシテトラデカノイル}
    −グルシトール又は1,5−アンヒドロ−2−デオ
    キシ−3−−{(2RS)−2−ドデシルヘキサデカ
    ノイル}−4,6−−ヒドロキシホスホリル−2−
    {(3)−3−ヒドロキシテトラデカナミド}−
    グルシトール又は1,5−アンヒドロ−2−デオキシ−
    3−−{(2RS)−2−ドデシルテトラデカノイ
    ル}−4,6−−ヒドロキシホスホリル−2−{(3
    )−3−ヒドロキシテトラデカナミド}−−グルシ
    トールである請求項3のリピッドA単糖類縁体含有リポ
    ソーム製剤 【0001】
JP4032890A 1992-01-24 1992-01-24 リピッドa単糖類縁体含有リポソーム製剤 Pending JPH0625008A (ja)

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JPH0625008A true JPH0625008A (ja) 1994-02-01

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6714577B1 (en) 1999-03-17 2004-03-30 Lambda Physik Ag Energy stabilized gas discharge laser
KR20210156185A (ko) 2020-06-17 2021-12-24 네오스 컴파니 리미티드 함불소 공중합체, 표면 조정제, 레벨링제, 코팅제 및 물품

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