JPH06249813A - 結露センサ - Google Patents
結露センサInfo
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- JPH06249813A JPH06249813A JP3835493A JP3835493A JPH06249813A JP H06249813 A JPH06249813 A JP H06249813A JP 3835493 A JP3835493 A JP 3835493A JP 3835493 A JP3835493 A JP 3835493A JP H06249813 A JPH06249813 A JP H06249813A
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- Japan
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- dew condensation
- sensor
- condensation sensor
- sensitive film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高感度で結露−乾燥サイクル特性が良好な結
露センサを得ることを目的とする。 【構成】 一対の電極間に、吸湿性有機物質に導電粉を
分散してなる感湿膜1を設けた結露センサにおいて、こ
の吸湿性有機物質としてケン化度60〜95%のポリビ
ニルアルコール、この導電粉として比表面積80〜80
0m2 /gのカーボンブラックを用い、この感湿膜1の
厚みを5.0μm以下とした結露センサである。
露センサを得ることを目的とする。 【構成】 一対の電極間に、吸湿性有機物質に導電粉を
分散してなる感湿膜1を設けた結露センサにおいて、こ
の吸湿性有機物質としてケン化度60〜95%のポリビ
ニルアルコール、この導電粉として比表面積80〜80
0m2 /gのカーボンブラックを用い、この感湿膜1の
厚みを5.0μm以下とした結露センサである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば携帯用ビデオデ
ッキあるいはビデオカメラなどの回転ドラムの結露を感
知するのに適用して好適な結露センサに関する。
ッキあるいはビデオカメラなどの回転ドラムの結露を感
知するのに適用して好適な結露センサに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
携帯用ビデオデッキあるいはビデオカメラなどには、そ
れらが用いられる雰囲気下における急激な温度変化によ
るドラム部の結露に起因するビデオテープの貼り付き防
止のため、結露センサが装着されている。この結露セン
サは、ドラム部(主に下ドラム)に直接貼り付けて、ド
ラム部の結露を感知することが理想である。
携帯用ビデオデッキあるいはビデオカメラなどには、そ
れらが用いられる雰囲気下における急激な温度変化によ
るドラム部の結露に起因するビデオテープの貼り付き防
止のため、結露センサが装着されている。この結露セン
サは、ドラム部(主に下ドラム)に直接貼り付けて、ド
ラム部の結露を感知することが理想である。
【0003】しかしながら、通常メカデッキの組立都合
などによりシャーシに貼り付けられていることが多い。
このため、セットの実装形態次第では、ドラム表面が結
露してもセンサの抵抗値が上がりきらず結露を検知出来
ないことがある。
などによりシャーシに貼り付けられていることが多い。
このため、セットの実装形態次第では、ドラム表面が結
露してもセンサの抵抗値が上がりきらず結露を検知出来
ないことがある。
【0004】そこで、ドラム部に直接貼り付けることな
く、ドラムの結露を感知し得る高感度な結露センサの開
発が望まれていた。
く、ドラムの結露を感知し得る高感度な結露センサの開
発が望まれていた。
【0005】また、吸湿性有機物質に導電粉を分散して
なる感湿膜によって形成される結露センサは、特開昭5
8−99740、特開昭59−170755、特開昭6
0−250241、特開昭62−21052などによっ
て公知であり、特に、ポリビニルアルコール(PVA)
と導電粉の組み合わせは、特開昭62−21052に明
記されているが、高感度で結露−乾燥サイクル特性に優
れた結露センサを得るためには不十分なものであった。
なる感湿膜によって形成される結露センサは、特開昭5
8−99740、特開昭59−170755、特開昭6
0−250241、特開昭62−21052などによっ
て公知であり、特に、ポリビニルアルコール(PVA)
と導電粉の組み合わせは、特開昭62−21052に明
記されているが、高感度で結露−乾燥サイクル特性に優
れた結露センサを得るためには不十分なものであった。
【0006】本発明はこのような課題に鑑みてなされた
ものであり、高感度で結露−乾燥サイクル特性が良好な
結露センサを得ることを目的とする。
ものであり、高感度で結露−乾燥サイクル特性が良好な
結露センサを得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の結露センサは、
例えば図1に示すように、一対の電極間に、吸湿性有機
物質に導電粉を分散してなる感湿膜1を設けた結露セン
サにおいて、この吸湿性有機物質としてケン化度60〜
95%のポリビニルアルコール(PVA)、この導電粉
として比表面積80〜800m2 /gのカーボンブラッ
クを用い、この感湿膜1の厚みを5.0μm以下とした
ものである。
例えば図1に示すように、一対の電極間に、吸湿性有機
物質に導電粉を分散してなる感湿膜1を設けた結露セン
サにおいて、この吸湿性有機物質としてケン化度60〜
95%のポリビニルアルコール(PVA)、この導電粉
として比表面積80〜800m2 /gのカーボンブラッ
クを用い、この感湿膜1の厚みを5.0μm以下とした
ものである。
【0008】
【作用】本発明の結露センサによれば、吸湿性有機物質
としてケン化度60〜95%のポリビニルアルコール
(PVA)、導電粉として比表面積80〜800m2 /
gのカーボンブラックを用い、感湿膜1の厚みを5.0
μm以下とすることにより、ビデオデッキ、ビデオカメ
ラなどに装着する場合、結露センサをドラム部に直接貼
り付けることなく、また、セットの実装形態にかかわら
ず、ドラムの結露を感知できる。
としてケン化度60〜95%のポリビニルアルコール
(PVA)、導電粉として比表面積80〜800m2 /
gのカーボンブラックを用い、感湿膜1の厚みを5.0
μm以下とすることにより、ビデオデッキ、ビデオカメ
ラなどに装着する場合、結露センサをドラム部に直接貼
り付けることなく、また、セットの実装形態にかかわら
ず、ドラムの結露を感知できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明結露センサの一実施例について
図1及び図2を参照しながら説明しよう。
図1及び図2を参照しながら説明しよう。
【0010】本例の結露センサは以下の方法により作製
した。まず、90℃に温めたイオン交換水にポリビニル
アルコール(PVA)を溶解し、冷却後、固形分を調整
し、15重量%PVA水溶液を得た。
した。まず、90℃に温めたイオン交換水にポリビニル
アルコール(PVA)を溶解し、冷却後、固形分を調整
し、15重量%PVA水溶液を得た。
【0011】次ぎに、この水溶液にカーボンブラックを
所定量配合するとともに、分散時及び感湿膜形成時の消
泡の為、消泡剤(日信化学工業社製、サフィノール42
0)を全量に対して1.5重量%添加した。次ぎに、こ
れをサンドグラインダー(アイメックス社製)により、
2000rpmx8hr分散し、感湿膜用インクを得
た。
所定量配合するとともに、分散時及び感湿膜形成時の消
泡の為、消泡剤(日信化学工業社製、サフィノール42
0)を全量に対して1.5重量%添加した。次ぎに、こ
れをサンドグラインダー(アイメックス社製)により、
2000rpmx8hr分散し、感湿膜用インクを得
た。
【0012】次ぎに、このインクを、あらかじめフレキ
シブルプリント基板(FPC)上に形成された一対のく
し型電極にまたがって、スクリーン印刷法により印刷
し、120℃熱風循環式オープン中で30分乾燥した
後、結露センサを得た(図1参照)。
シブルプリント基板(FPC)上に形成された一対のく
し型電極にまたがって、スクリーン印刷法により印刷
し、120℃熱風循環式オープン中で30分乾燥した
後、結露センサを得た(図1参照)。
【0013】ここで、感湿膜の厚みとは、スクリーン印
刷時のスキージ圧を調整することにより、変更し、種々
厚みのものを得た。
刷時のスキージ圧を調整することにより、変更し、種々
厚みのものを得た。
【0014】このようにして作製した結露センサについ
て、その特性を評価したのが表1である。
て、その特性を評価したのが表1である。
【0015】
【表1】
【0016】ここで、初期抵抗値は、結露センサの抵抗
値を25℃、60%RH雰囲気下で、デジタルマルチメ
ータ(アドバンテスト社製)を用いて測定した値であ
る。
値を25℃、60%RH雰囲気下で、デジタルマルチメ
ータ(アドバンテスト社製)を用いて測定した値であ
る。
【0017】この測定の後に、センサ部が中心になるよ
うに2cmx2cmx0.2cmのアルミ板を裏面より
両面粘着テープで貼り付け、−5℃の低温そうに30分
以上放置後、25℃、60%RH雰囲気下に戻し、結露
による抵抗上昇過程で、100kΩを越える時間を感度
とした。
うに2cmx2cmx0.2cmのアルミ板を裏面より
両面粘着テープで貼り付け、−5℃の低温そうに30分
以上放置後、25℃、60%RH雰囲気下に戻し、結露
による抵抗上昇過程で、100kΩを越える時間を感度
とした。
【0018】次いで、最大抵抗値と最大抵抗値に到達す
る時間を測定した。また、再乾燥後の抵抗値は、同状態
で1時間後に測定した。
る時間を測定した。また、再乾燥後の抵抗値は、同状態
で1時間後に測定した。
【0019】これらの試験結果より、比較例1、2で
は、PVAのケン化度(それぞれ35%、100%)か
ら樹脂そのものの吸湿性が小さくなり、結露時の抵抗上
昇が小さくなっていることがわかる。
は、PVAのケン化度(それぞれ35%、100%)か
ら樹脂そのものの吸湿性が小さくなり、結露時の抵抗上
昇が小さくなっていることがわかる。
【0020】さらに、比較例3では、カーボンブラック
の比表面積が小さく、カーボンブラックそのものの導電
性が小さいため、初期抵抗値が高くなっている。
の比表面積が小さく、カーボンブラックそのものの導電
性が小さいため、初期抵抗値が高くなっている。
【0021】比較例4では、カ−ボンブラックの比表面
積が大きすぎるため、再乾燥時の抵抗が初期抵抗値の2
0倍近い値となっている。
積が大きすぎるため、再乾燥時の抵抗が初期抵抗値の2
0倍近い値となっている。
【0022】ここで、比較例4と実施例4の結露サイク
ル試験結果を図2に示す。(なお、結露サイクル試験
は、室温にて超音波加湿器を用いて行い、センサ部を3
分間加湿した後、57分間放置することを1サイクルと
した。)これより、比表面積の大きなカーボンブラック
は、結露サイクル性に劣ることがわかる。
ル試験結果を図2に示す。(なお、結露サイクル試験
は、室温にて超音波加湿器を用いて行い、センサ部を3
分間加湿した後、57分間放置することを1サイクルと
した。)これより、比表面積の大きなカーボンブラック
は、結露サイクル性に劣ることがわかる。
【0023】比較例5、6では、結露センサの感湿膜の
厚みを厚くしたが、明らかにセンサ感度が落ちているこ
とがわかる。また、センサ感度については、感湿膜の厚
みが薄いほど有効であると思われるが、本例の検討に用
いたスクリーン印刷用の板では、実施例1で記載した膜
厚1.2μmが最小であり、さらに、スクリーン印刷条
件を検討することで、厚みを薄くすることも可能であ
る。検討に用いたスクリーン印刷用板の詳細を表2に示
す。
厚みを厚くしたが、明らかにセンサ感度が落ちているこ
とがわかる。また、センサ感度については、感湿膜の厚
みが薄いほど有効であると思われるが、本例の検討に用
いたスクリーン印刷用の板では、実施例1で記載した膜
厚1.2μmが最小であり、さらに、スクリーン印刷条
件を検討することで、厚みを薄くすることも可能であ
る。検討に用いたスクリーン印刷用板の詳細を表2に示
す。
【0024】
【表2】
【0025】実施例1〜実施例6の結果からわかるよう
に、吸湿性有機物質に導電粉を分散してなる感湿膜によ
って形成される結露センサにおいて、吸湿性有機物質に
ケン化度60〜95%のPVAを用い、導電粉として比
表面積80〜800m2 /gのカーボンブラックを用い
て、これら成分によって形成される感湿膜の厚みを5.
0μm以下とすることで、結露サイクル性に優れた高感
度結露センサを得られることがわかる。
に、吸湿性有機物質に導電粉を分散してなる感湿膜によ
って形成される結露センサにおいて、吸湿性有機物質に
ケン化度60〜95%のPVAを用い、導電粉として比
表面積80〜800m2 /gのカーボンブラックを用い
て、これら成分によって形成される感湿膜の厚みを5.
0μm以下とすることで、結露サイクル性に優れた高感
度結露センサを得られることがわかる。
【0026】次に、本例による結露センサの実施例4、
5と比較例5を実際のメカデッキに実装して結露試験を
行った結果を示す。実装に当たっては、それぞれのセン
サについて、ドラム部に直接貼り付けたものと、回路基
板上に貼り付けたもの2タイプを用意し、それらを最終
製品形態に組み上げたものを−5℃の低温そうに2時間
放置した後、25℃、60%RH雰囲気に戻し、結露を
感知するまでの時間を測定した。なお、結露の感知は、
センサの抵抗値が100kΩ以上となった点とした。
5と比較例5を実際のメカデッキに実装して結露試験を
行った結果を示す。実装に当たっては、それぞれのセン
サについて、ドラム部に直接貼り付けたものと、回路基
板上に貼り付けたもの2タイプを用意し、それらを最終
製品形態に組み上げたものを−5℃の低温そうに2時間
放置した後、25℃、60%RH雰囲気に戻し、結露を
感知するまでの時間を測定した。なお、結露の感知は、
センサの抵抗値が100kΩ以上となった点とした。
【0027】この結果、ドラム部に直接張り付けた場
合、結露感知時間は比較例5、実施例3、及び実施例4
ともに同じ値であった。回路基板上に貼り付けた場合、
実施例3及び実施例4はドラムに直接貼り付け他場合と
同じ値であったのに対して、比較例5は感知するまでに
達しなかった。
合、結露感知時間は比較例5、実施例3、及び実施例4
ともに同じ値であった。回路基板上に貼り付けた場合、
実施例3及び実施例4はドラムに直接貼り付け他場合と
同じ値であったのに対して、比較例5は感知するまでに
達しなかった。
【0028】このことから、本例による結露センサは、
ドラム部に直接貼り付けることなく、ドラム部の結露を
感知することが可能であることがわかる。
ドラム部に直接貼り付けることなく、ドラム部の結露を
感知することが可能であることがわかる。
【0029】以上説明したように、吸湿性有機物質に導
電粉を分散してなる感湿膜を持った本例の結露センサ
は、低湿度状態では、低抵抗であるが、湿度が上昇する
と、吸湿性有機物質の吸湿膨張により、導電粉の体積含
有率が減少し、抵抗が上昇する。
電粉を分散してなる感湿膜を持った本例の結露センサ
は、低湿度状態では、低抵抗であるが、湿度が上昇する
と、吸湿性有機物質の吸湿膨張により、導電粉の体積含
有率が減少し、抵抗が上昇する。
【0030】本例の結露センサは、吸湿性有機物質とし
てケン化度60〜95%のPVAを用いることを特徴と
する。吸湿性有機物質としては、PVA以外にも、セル
ロース、ポリビニルピロリドンなどが上げられるが、こ
れらは、水に良く溶けるので、感湿膜として用いた場
合、結露時には、水溶液となり、もはや感湿膜を保持す
ることができなくなる。また、PVAについては、ケン
化度が60〜95%が望ましく、ケン化度60%以下の
ものでは、分子内の水酸基が少ないため、吸湿性が低下
して、結露センサとして結露時の抵抗上昇が小さく、使
用できない。さらに、ケン化度が95%を越えると、分
子内の水酸基の会合により、結晶化度が高くなり、その
結果、吸湿性が低下し、ケン化度60%以下の場合と同
様の結果となる。
てケン化度60〜95%のPVAを用いることを特徴と
する。吸湿性有機物質としては、PVA以外にも、セル
ロース、ポリビニルピロリドンなどが上げられるが、こ
れらは、水に良く溶けるので、感湿膜として用いた場
合、結露時には、水溶液となり、もはや感湿膜を保持す
ることができなくなる。また、PVAについては、ケン
化度が60〜95%が望ましく、ケン化度60%以下の
ものでは、分子内の水酸基が少ないため、吸湿性が低下
して、結露センサとして結露時の抵抗上昇が小さく、使
用できない。さらに、ケン化度が95%を越えると、分
子内の水酸基の会合により、結晶化度が高くなり、その
結果、吸湿性が低下し、ケン化度60%以下の場合と同
様の結果となる。
【0031】また、導電粉としては、比表面積80〜8
00m2 /gのカーボンブラックを用いることが望まし
く、比表面積が80m2 /g以下のカーボンブラックで
は、導電性が小さく、低湿度下においても高い抵抗値を
示し、実質上、使用に問題があり、抵抗を小さくするた
め配合量を増すと、感湿膜形成時の作業性が極端に低下
する。なお、感湿膜形成時の作業性を確保するために
は、カ−ボンブラックの配合量をPVAに対して70P
HR以下にすることが望ましい。
00m2 /gのカーボンブラックを用いることが望まし
く、比表面積が80m2 /g以下のカーボンブラックで
は、導電性が小さく、低湿度下においても高い抵抗値を
示し、実質上、使用に問題があり、抵抗を小さくするた
め配合量を増すと、感湿膜形成時の作業性が極端に低下
する。なお、感湿膜形成時の作業性を確保するために
は、カ−ボンブラックの配合量をPVAに対して70P
HR以下にすることが望ましい。
【0032】さらに、比表面積が800m2 /g以上に
なると、一度、結露した後乾燥させても、初期の抵抗値
まで抵抗が下がらず、結露−乾燥サイクル特性に問題を
生じる。これは、比表面積の大きなカーボンブラックの
表面エネルギーが大きいため、結露時に分散しているカ
ーボンブラックが再凝集するためと思われる。
なると、一度、結露した後乾燥させても、初期の抵抗値
まで抵抗が下がらず、結露−乾燥サイクル特性に問題を
生じる。これは、比表面積の大きなカーボンブラックの
表面エネルギーが大きいため、結露時に分散しているカ
ーボンブラックが再凝集するためと思われる。
【0033】本例により結露センサは、上記組成により
構成される感湿膜を、くし型電極上に厚さ5.0μm以
下の厚みで形成することにより得ることが可能となる。
これは感湿膜の厚みが5.0μmを越えると、結露セン
サとしての感度が極端に低下するためで、実装上、デッ
キドラム部に直接センサを貼り付けなければ、結露を感
知することができなくなるからである。
構成される感湿膜を、くし型電極上に厚さ5.0μm以
下の厚みで形成することにより得ることが可能となる。
これは感湿膜の厚みが5.0μmを越えると、結露セン
サとしての感度が極端に低下するためで、実装上、デッ
キドラム部に直接センサを貼り付けなければ、結露を感
知することができなくなるからである。
【0034】以上のことから、本例によれば、高感度な
結露センサを用いることにより、ビデオデッキ、ビデオ
カメラなどに装着する結露センサをドラム部に直接貼り
付けることなく、また、セットの実装形態にかかわら
ず、ドラムの結露を感知できるとともに、それらの製造
工程上ラインを自動化できるなど、生産性の向上につな
がる。ケン化度60〜95%のPVAに、比表面積80
〜800m2 /gのカーボンブラックを分散してなる感
湿膜の厚みを5.0μm以下とすることで、結露に対す
る応答速度を従来より大幅に短縮することができ、ま
た、結露−乾燥サイクル特性が良好な結露センサを得る
ことができる。
結露センサを用いることにより、ビデオデッキ、ビデオ
カメラなどに装着する結露センサをドラム部に直接貼り
付けることなく、また、セットの実装形態にかかわら
ず、ドラムの結露を感知できるとともに、それらの製造
工程上ラインを自動化できるなど、生産性の向上につな
がる。ケン化度60〜95%のPVAに、比表面積80
〜800m2 /gのカーボンブラックを分散してなる感
湿膜の厚みを5.0μm以下とすることで、結露に対す
る応答速度を従来より大幅に短縮することができ、ま
た、結露−乾燥サイクル特性が良好な結露センサを得る
ことができる。
【0035】なお、本発明は上述の実施例に限らず本発
明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得
ることはもちろんである。
明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得
ることはもちろんである。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高感度な結露センサが得られるので、ビデオデッキ、ビ
デオカメラなどに装着する結露センサをドラム部に直接
貼り付けることなく、また、セットの実装形態にかかわ
らず、ドラムの結露を感知できるとともに、それらの製
造工程上ラインを自動化できるなど、生産性の向上につ
ながる。また、結露に対する応答速度を従来より大幅に
短縮することができ、また、結露−乾燥サイクル特性が
良好な結露センサを得ることができる。
高感度な結露センサが得られるので、ビデオデッキ、ビ
デオカメラなどに装着する結露センサをドラム部に直接
貼り付けることなく、また、セットの実装形態にかかわ
らず、ドラムの結露を感知できるとともに、それらの製
造工程上ラインを自動化できるなど、生産性の向上につ
ながる。また、結露に対する応答速度を従来より大幅に
短縮することができ、また、結露−乾燥サイクル特性が
良好な結露センサを得ることができる。
【図1】本発明結露センサの一実施例を示す構成図であ
る。
る。
【図2】結露サイクル試験結果を示す図である。
1 感湿膜 2 くし型電極 3 FPC
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】次に、この水溶液にカーボンブラックを所
定量配合するとともに、分散時及び感湿膜形成時の消泡
の為、消泡剤(日信化学工業社製、サフィノール42
0)を全量に対して1.5重量%添加した。次に、これ
をサンドグラインダー(アイメックス社製)により、2
000rpmx8hr分散し、感湿膜用インクを得た。
定量配合するとともに、分散時及び感湿膜形成時の消泡
の為、消泡剤(日信化学工業社製、サフィノール42
0)を全量に対して1.5重量%添加した。次に、これ
をサンドグラインダー(アイメックス社製)により、2
000rpmx8hr分散し、感湿膜用インクを得た。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】次に、このインクを、あらかじめフレキシ
ブルプリント基板(FPC)上に形成された一対のくし
型電極にまたがって、スクリーン印刷法により印刷し、
160℃熱風循環式オープン中で30分乾燥した後、結
露センサを得た(図1参照)。
ブルプリント基板(FPC)上に形成された一対のくし
型電極にまたがって、スクリーン印刷法により印刷し、
160℃熱風循環式オープン中で30分乾燥した後、結
露センサを得た(図1参照)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】ここで、感湿膜の厚みは、スクリーン印刷
時のスキージ圧を調整することにより、変更し、種々厚
みのものを得た。
時のスキージ圧を調整することにより、変更し、種々厚
みのものを得た。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】この測定の後に、センサ部が中心になるよ
うに2cmx2cmx0.2cmのアルミ板を裏面より
両面粘着テープで貼り付け、−5℃の低温槽に30分以
上放置後、25℃、60%RH雰囲気下に戻し、結露に
よる抵抗上昇過程で、100kΩを越える時間を感度と
した。
うに2cmx2cmx0.2cmのアルミ板を裏面より
両面粘着テープで貼り付け、−5℃の低温槽に30分以
上放置後、25℃、60%RH雰囲気下に戻し、結露に
よる抵抗上昇過程で、100kΩを越える時間を感度と
した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】比較例5、6では、結露センサの感湿膜の
厚みを厚くしたが、明らかにセンサ感度が落ちているこ
とがわかる。また、センサ感度については、感湿膜の厚
みが薄いほど有効であると思われるが、本例の検討に用
いたスクリーン印刷用の版では、実施例1で記載した膜
厚1.2μmが最小であり、さらに、スクリーン印刷条
件を検討することで、厚みを薄くすることも可能であ
る。検討に用いたスクリーン印刷用版の詳細を表2に示
す。
厚みを厚くしたが、明らかにセンサ感度が落ちているこ
とがわかる。また、センサ感度については、感湿膜の厚
みが薄いほど有効であると思われるが、本例の検討に用
いたスクリーン印刷用の版では、実施例1で記載した膜
厚1.2μmが最小であり、さらに、スクリーン印刷条
件を検討することで、厚みを薄くすることも可能であ
る。検討に用いたスクリーン印刷用版の詳細を表2に示
す。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】次に、本例による結露センサの実施例3、
4と比較例5を実際のメカデッキに実装して結露試験を
行った結果を示す。実装に当たっては、それぞれのセン
サについて、ドラム部に直接貼り付けたものと、回路基
板上に貼り付けたもの2タイプを用意し、それらを最終
製品形態に組み上げたものを−5℃の低温槽に2時間放
置した後、25℃、60%RH雰囲気に戻し、結露を感
知するまでの時間を測定した。なお、結露の感知は、セ
ンサの抵抗値が100kΩ以上となった点とした。
4と比較例5を実際のメカデッキに実装して結露試験を
行った結果を示す。実装に当たっては、それぞれのセン
サについて、ドラム部に直接貼り付けたものと、回路基
板上に貼り付けたもの2タイプを用意し、それらを最終
製品形態に組み上げたものを−5℃の低温槽に2時間放
置した後、25℃、60%RH雰囲気に戻し、結露を感
知するまでの時間を測定した。なお、結露の感知は、セ
ンサの抵抗値が100kΩ以上となった点とした。
Claims (1)
- 【請求項1】 一対の電極間に、吸湿性有機物質に導電
粉を分散してなる感湿膜を設けた結露センサにおいて、 上記吸湿性有機物質としてケン化度60〜95%のポリ
ビニルアルコール(PVA)、 上記導電粉として比表面積80〜800m2 /gのカー
ボンブラックを用い、 上記感湿膜の厚みを5.0μm以下としたことを特徴と
する結露センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5038354A JP2993585B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 結露センサおよび結露センサ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5038354A JP2993585B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 結露センサおよび結露センサ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06249813A true JPH06249813A (ja) | 1994-09-09 |
JP2993585B2 JP2993585B2 (ja) | 1999-12-20 |
Family
ID=12522950
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5038354A Expired - Lifetime JP2993585B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 結露センサおよび結露センサ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2993585B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005227304A (ja) * | 2004-02-10 | 2005-08-25 | Dainippon Printing Co Ltd | 情報表示装置およびそれに用いる情報表示媒体 |
CN104569059A (zh) * | 2015-01-04 | 2015-04-29 | 四川惠谷农业科技有限公司 | 一种用于气雾培的根系湿度传感器 |
CN109085204A (zh) * | 2018-08-22 | 2018-12-25 | 成都信息工程大学 | 一种透明柔性湿度传感器及其制备方法 |
-
1993
- 1993-02-26 JP JP5038354A patent/JP2993585B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005227304A (ja) * | 2004-02-10 | 2005-08-25 | Dainippon Printing Co Ltd | 情報表示装置およびそれに用いる情報表示媒体 |
CN104569059A (zh) * | 2015-01-04 | 2015-04-29 | 四川惠谷农业科技有限公司 | 一种用于气雾培的根系湿度传感器 |
CN109085204A (zh) * | 2018-08-22 | 2018-12-25 | 成都信息工程大学 | 一种透明柔性湿度传感器及其制备方法 |
CN109085204B (zh) * | 2018-08-22 | 2023-10-17 | 成都信息工程大学 | 一种透明柔性湿度传感器及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2993585B2 (ja) | 1999-12-20 |
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