JPH06249764A - シリコンウェハ表面の金属汚染分析用標準試料の作製方法 - Google Patents

シリコンウェハ表面の金属汚染分析用標準試料の作製方法

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JPH06249764A
JPH06249764A JP3905593A JP3905593A JPH06249764A JP H06249764 A JPH06249764 A JP H06249764A JP 3905593 A JP3905593 A JP 3905593A JP 3905593 A JP3905593 A JP 3905593A JP H06249764 A JPH06249764 A JP H06249764A
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wafer
solution
oxide film
metal
hydrogen peroxide
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Yoshihiro Mori
良弘 森
Tadashi Sakon
正 佐近
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコンウェハ表面の金属汚染分析に使用す
る定量汚染標準試料を作製する方法を提供する。 【構成】 一定濃度の金属不純物を含むアルカリ性過酸
化水素溶液にウェハを浸漬した後純水でリンスすること
により、金属の面内分布、深さ方向分布及び総量を、一
定に制御した試料を得ることができる。 【効果】 本発明の方法により作製した試料をウェハ表
面金属汚染分析用標準試料とすることにより、定量値の
正確さと再現性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコンウェハ表面の
金属汚染分析に使用する定量汚染標準試料を作製する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンウェハ(以下、ウェハと略称す
る)の表面に残存する、例えばFeやNi等の微量金属
汚染を分析するにあたっては、2次イオン質量分析法、
全反射蛍光X線分析法などが用いられている。これらは
相対分析法であり、定量を行うためには標準試料が必要
である。そこで従来は、 一定濃度の金属不純物を含む溶液をウェハ表面に滴下
した後乾燥させる方法、 一定濃度の不純物金属を含む溶液中にウェハを浸漬し
た後乾燥させる方法、 特開平2−156636号公報に開示されている方法
によりウェハに可溶性金属塩を塗布する方法、 等により標準試料を作製してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記、の方
法によれば、ウェハ上の汚染物質(金属)の面内分布が
不均一となるほか、ウェハの表面状態や乾燥工程のばら
つき等により、汚染物質の深さ方向分布及び総量が試料
間で一定しないことがある。また上記の方法によれ
ば、汚染物質の面内分布は均一になるが、溶液の成分や
ウェハの表面状態等により、汚染物質の深さ方向分布及
び総量が試料間で一定しないことがある。
【0004】すなわち上記の方法は、(a)ウェハ上の汚
染物質の深さ方向分布を一定に制御するのは困難であ
り、このため、原子吸光分析法やICP質量分析法のよ
うに表面を溶解して汚染物質の総量を定量する分析法の
標準試料作製法としては適用できたが、2次イオン質量
分析法や全反射蛍光X線分析法のように検出信号強度が
元素の深さ方向分布により変化する分析法では、従来法
で作製した試料を標準試料として用いると、使用する標
準試料によって定量結果が変化する、(b) (a) に加え、
ウェハ上の汚染物質の総量を試料間で一定に制御するの
も困難であり、このため、汚染物質の総量及び深さ方向
分布がほぼ同一の試料を標準試料として複数枚準備し、
破壊分析法を含む複数の分析法間で定量値を校正あるい
は比較する、という目的に供することができない、とい
う欠点を有した。
【0005】すなわち上記の方法で作製した標準試料を
使用する限り、2次イオン質量分析法及び全反射蛍光X
線分析法等の各種分析法でウェハ表面の金属不純物を分
析するときの定量値の正確さと再現性に問題があった。
本発明は上記現状化にあって、金属汚染の面内分布が均
一で、かつ金属汚染の深さ方向分布及び総量を試料間で
一定に保つことができ、それゆえに上記欠点を克服する
ことができる金属汚染分析標準試料の作製方法を提案す
る目的でなされたものである。
【0006】
【課題を解決しようとするための手段】すなわち、本発
明は、一定濃度の金属不純物を含むアルカリ性過酸化水
素溶液にウェハを浸漬した後、純水でリンスすることに
より、ウェハ表面の金属汚染分析用標準試料を作製する
ことをその特徴とする。
【0007】
【作用】以下、図面を参照しながら、本発明の具体的構
成と作用を説明する。図1は、本発明の実施例を示す一
連の縦断面図であって、(イ)はウェハを金属不純物を
含むアルカリ性過酸化水素溶液に浸漬した直後の状態、
(ロ)は浸漬後一定時間経過した平衡状態、(ハ)はウ
ェハを取出して純水でリンスした後の状態を概念的に表
している。
【0008】本発明では、一定濃度の金属不純物を含む
アルカリ性過酸化水素溶液にウェハを浸漬する。浸漬し
ている間にウェハ表面近傍では、過酸化水素6によりシ
リコン1が酸化されて二酸化シリコンになる反応と、ア
ルカリ7により二酸化シリコンが溶解する反応とが同時
進行しながら、一定の厚さの二酸化シリコンの膜2(以
下、自然酸化膜と略称する)が保持され続ける。このと
き同時に溶液中に存在する金属元素4は自然酸化膜2中
に入り込み、溶液中の金属元素4と自然酸化膜中の金属
元素5との間で平衡状態になる。この状態のウェハを溶
液から取り出して純水でリンスすると、表面に残存する
溶液は除去されるが、自然酸化膜中に存在する金属元素
5はそのままの状態で膜中にとどまる。これらは全て化
学反応に支配されるので、同一の溶液中に同時に浸漬さ
れる全ウェハの表面全体において均一に進行する。
【0009】
【実施例】以下、本発明を例示図面に基づいて詳述す
る。例えば、直径5インチのp型(100)CZウェハ
を準備し、80℃のアンモニア−過酸化水素混合溶液に
入れて粒子状汚染を除去、次いで1%弗酸水溶液に浸漬
して金属不純物を含んだ表面の自然酸化膜を除去、最後
に80℃の塩酸−過酸化水素の混合溶液を入れて表面に
金属不純物を含まない清浄な自然酸化膜を形成させる。
他方、一定量の金属不純物を含むアルカリ性過酸化水素
溶液を用意する。例えば、29%アンモニア水と31%
過酸化水素水と純水との混合溶液(体積比1:1:5)
に、Fe(NO3 3 を0.1、1、10、100ppb
、あるいはNi(NO3 2 を3、30、300ppb
になるように添加し、溶液を80℃に加熱して準備す
る。
【0010】上記準備が完了後、溶液にウェハを浸漬す
る。浸漬後ウェハの表面では、過酸化水素6により基板
シリコン1が界面3で酸化されて二酸化シリコンになる
反応と、アンモニア7により二酸化シリコンが表面で溶
解する反応とが同時進行しながら、厚さ約8オングスト
ロームの自然酸化膜2が保持され続ける。そしてこれと
同時に溶液中に存在する金属元素4は自然酸化膜2中に
入り込む。この状態を所定時間(約10分)保持するこ
とにより、金属元素の付着平衡が達成され、溶液中の金
属元素4の濃度に応じた量の金属元素が自然酸化膜2中
に取り込まれる。続いてウェハを取り出し、純水中に所
定時間(約10分)浸漬してウェハ表面に残留している
金属不純物4を含んだアルカリ性過酸化水素溶液を除去
する。このとき自然酸化膜2中に取り込まれている金属
不純物元素5は二酸化シリコンと化学結合しているた
め、純水中に溶出せず、自然酸化膜2中にとどまる。最
後にウェハを取り出し、スピンドライヤーにより純水を
振り切って乾燥させることにより、自然酸化膜2中のみ
に金属不純物元素5を含んだウェハを得る。
【0011】上記処理を各種濃度(溶液中の金属不純物
元素4の濃度)について行い、それぞれのウェハの自然
酸化膜2中に含まれる金属を、原子吸光を用いた化学的
分析法で定量して、図2に示す関係を得た。この図から
明らかなように、ウェハの自然酸化膜中に取り込まれる
金属元素の量は溶液中の金属元素の濃度に比例してお
り、溶液中の金属元素の濃度を調整することで、金属不
純物の量を制御できる。
【0012】また、金属不純物の深さ方向分布を、全反
射蛍光X線分析法における蛍光X線強度の入射角依存性
が元素の深さ方向の関数となることを利用して評価し
た。すなわち、さきと同様の処理を、Fe(NO3 3
を10、30、100ppb 含む溶液を用いて実施し、得
られたウェハを全反射蛍光X線分析に供し、蛍光X線強
度の入射角依存性を測定して図3に示す結果を得た。ま
た特開平2−156636号公報に示される従来技術
により、30ppm のFe(NO3 3 溶液を用いて同一
条件の下に作製した任意の2枚の試料について同じ測定
を行った結果を図4に示す。なお図3、図4において縦
軸はピーク値で標準化してある。図4に示すように、従
来技術で作製した試料は曲線の形が一致せず、金属元素
の深さ方向分布の再現性が良好でないことがわかる。こ
れに対し本発明の方法により作製した試料の場合、金属
不純物の付着量が異なっても図3に示すように曲線の形
状は同一であり、金属元素の深さ方向分布は一定であ
る。
【0013】ところで、金属不純物の量が制御できて
も、面内分布が一定でなければ全反射蛍光X線分析法や
2次イオン質量分析法のようにウェハ面積に対して測定
エリアが小さい分析法の標準試料に供することはできな
い。そこでさきと同様の処理を、Fe(NO3 3
1、3、5ppb 含む溶液を用いて実施し、得られたウェ
ハ上の面内9点における金属不純物の量を、入射角を
0.10度に固定した全反射蛍光X線分析により測定
し、表1に示す結果を得た。ばらつきは特開平2−15
6636号公報に示される従来技術の実施例と同程度
あるいはそれ以下の値であり、本発明の方法によれば金
属元素の面内分布も均一にできることがわかる。
【0014】
【表1】
【0015】また、ウェハ上の汚染物質の深さ方向分布
を試料間で一定に制御できても、汚染物質の総量を試料
間で一定に制御できなければ、原子吸光分析法やICP
質量分析法などの破壊分析法を含んだ複数の分析法の間
で定量値を校正あるいは比較することはできない。そこ
でウェハを10枚準備し、さきと同様の処理をFe(N
3 3 濃度を3ppb として同一溶液内で同時に実施し
得られた10枚のウェハを原子吸光を用いた化学分析法
により定量したところ、金属不純物量の試料間でのばら
つきσは4.8%であった。このことから、本発明によ
れば、複数のウェハを同一溶液中に同時に浸漬すること
により、汚染物質の量をウェハ間でほぼ同一に制御でき
る。
【0016】そして、上記処理によって定量的に汚染さ
れたウェハは、金属汚染分析用標準試料に供される。例
えば、ウェハ製造工程において80℃のアンモニア−過
酸化水素混合溶液中でウェハを最終洗浄し、洗浄後のウ
ェハ表面のFeの量を入射角0.10度に固定した全反
射蛍光X線分析法で測定、次いで原子吸光を用いた化学
的分析法により測定し、両者の定量値を比較する実験を
行った。なお、原子吸光分析においては金属の標準溶液
を標準試料とした。また全反射蛍光X線分析において
は、標準試料として特開平2−156636号公報に示
される従来技術により制作した任意の2枚の試料を用
いた場合と、本発明の方法により作製した任意の2枚の
試料を用いた場合のそれぞれについて定量値を計算し
た。結果を表2に示す。表2から明らかなように、本発
明の方法により作製した試料を標準溶液として用いる
と、両分析法の定量値がよく一致し、標準試料を変えた
場合の再現性もよい。これは本発明の方法により作製し
た標準試料における金属不純物の深さ方向分布が常に被
分析試料と同一であるため、0.10度における蛍光X
線強度の比が常に正確に金属不純物の量の比を反映して
いるからである。一方、従来技術により作製した試料
を標準試料として用いると、両分析法の定量値は一致せ
ず、かつ標準試料を変えた場合の再現性もよくない。こ
れはさきに図4に示したように、従来技術により作製
した試料における金属不純物の深さ方向分布が試料毎に
異なるため、0.10度における蛍光X線強度の比が金
属不純物の量の比を正確に再現性よく反映していないか
らである。
【0017】
【表2】
【0018】すなわち上述のように、本発明の方法で作
製した試料を標準試料として用いることにより、全反射
蛍光X線分析法でウェハ表面の金属不純物を分析したと
きの定量値の正確さと再現性とを共に向上させることが
できる。
【0019】なお、上記実施例では全反射蛍光X線分析
法の標準試料としての適用について述べたが、他に金属
不純物の深さ方向分布が検出信号強度に影響するような
分析法、例えば2次イオン質量分析法等の標準試料に供
しても、正確かつ再現性のよい定量値を得ることができ
る。また、上記実施例では、全反射蛍光X線分析法と原
子吸光分析法との間で定量値を比較する場合について述
べたが、これ以外の分析法、例えば2次イオン質量分析
法やICP質量分析法等との間での定量値の校正あるい
は比較に適用することもできる。
【0020】また、上記実施例では予めウェハ表面に清
浄な自然酸化膜を形成させたが、アルカリ性過酸化水素
混合溶液中において自然酸化膜は必然的に形成されるの
で、例えば希弗酸溶液に浸漬して自然酸化膜を除去した
ウェハを用いてもよい。また上記実施例ではCZウェハ
について述べたが、FZウェハ等についても適用可能で
ある。
【0021】また、上記実施例ではアルカリとしてアン
モニアを使用した場合について述べたが、水酸化ナトリ
ウムや水酸化テトラメチルアンモニウム等のアルカリも
使用できる。また、上記実施例ではFeについて述べた
が、本発明はこの元素のみに限らず、他のNi、Cr、
Zn等の種々の元素についても適用される。更に、上記
実施例では金属の硝酸塩溶液を用いた場合について述べ
たが、硫酸塩や塩化物も使用できる。
【0022】また、上記本発明は、例えば特開平1−2
89937号公報に例示されているように錯化剤を添加
してフリーの金属イオン濃度を減少させることにより、
添加する金属イオンの量は同じに保ったままウェハに付
着する金属の量を減少させることもできる。このことを
利用すれば、例えばFeのように液中濃度が低くても自
然酸化膜中に極めて多量に取り込まれるため表面金属不
純物量の低い試料が作製困難な元素についても、金属不
純物量の非常に少ない標準試料を安定に作製することが
できる。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の方法は、
一定濃度の金属不純物を含むアルカリ性過酸化水素溶液
にウェハを浸漬した後、純水でリンスすることにより、
ウェハ表面の金属汚染分析用標準試料を作製するもので
ある。本発明によれば、ウェハ表面の金属不純物が、上
記溶液中の金属イオン濃度に依存して変化するため、所
望の不純物量に制御することが可能である。また、全て
の過程が化学反応に支配され、同一溶液内で同時に処理
される全ウェハの表面全体において反応は均一に進行す
るので、不純物の面内分布、深さ方向分布及び総量は全
ウェハについてほぼ同一となる。そして以上の特長を有
する試料を、 (a) 2次イオン質量分析法や全反射蛍光X線分析法のよ
うに測定信号が元素の深さ方向分布の関数となる分析法
の標準試料として適用する (b) 原子吸光分析法やICP質量分析法などの破壊分析
法の標準試料として一試料を供し、該試料と汚染物質の
総量及び深さ方向分布がほぼ同一な別の試料を別の分析
法に供することにより定量値を校正あるいは比較する といった目的に供した場合、定量値の正確さと再現性を
従来法で作製した試料を標準試料とした場合に比べ、は
るかに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の実施例を示す一連の縦断面図であ
って、(イ)はウェハ浸漬直後の状態、(ロ)は浸漬後
一定時間経過した平衡状態、(ハ)はウェハを取り出し
て純水でリンスした後の状態を概念的に表している。
【図2】は、アンモニア−過酸化水素混合溶液中の金属
濃度と自然酸化膜中に取り込まれた金属の量との関係を
示す。
【図3】は、本発明の方法により得らえた試料の、全反
射蛍光X線分析における蛍光X線強度の入射角依存性を
示す。
【図4】は、従来技術により作製した試料の、全反射
蛍光X線分析における蛍光X線強度の入射角依存性を示
す。
【符号の説明】
1…基板シリコン、 2…自然酸化膜
(二酸化シリコン)、3…シリコン−自然酸化膜界面、
4…溶液中の金属不純物元素、5…自然酸化膜中に
取り込まれた金属不純物元素、6…過酸化水素水、
7…アルカリ(アンモニア)、8…自然酸
化膜分解生成物。
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】すなわち上記の方法で作製した標準試料を
使用する限り、2次イオン質量分析法全反射蛍光X線
分析法等の各種分析法でウェハ表面の金属不純物を分析
するときの定量値の正確さと再現性に問題があった。本
発明は上記現状にあって、金属汚染の面内分布が均一
で、かつ金属汚染の深さ方向分布及び総量を試料間で一
定に保つことができ、それゆえに上記欠点を克服するこ
とができる金属汚染分析標準試料の作製方法を提案する
目的でなされたものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【実施例】以下、本発明を例示図面に基づいて詳述す
る。例えば、直径5インチのp型(100)CZウェハ
を準備し、80℃のアンモニア−過酸化水素混合溶液に
入れて粒子状汚染を除去、次いで1%弗酸水溶液に浸漬
して金属不純物を含んだ表面の自然酸化膜を除去、最後
に80℃の塩酸−過酸化水素の混合溶液入れて表面に
金属不純物を含まない清浄な自然酸化膜を形成させる。
他方、一定量の金属不純物を含むアルカリ性過酸化水素
溶液を用意する。例えば、29%アンモニア水と31%
過酸化水素水と純水との混合溶液(体積比1:1:5)
に、Fe(NO3 3 を0.1、1、10、100ppb
、あるいはNi(NO3 2 を3、30、300ppb
になるように添加し、溶液を80℃に加熱して準備す
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】そして、上記処理によって定量的に汚染さ
れたウェハは、金属汚染分析用標準試料に供される。例
えば、ウェハ製造工程において80℃のアンモニア−過
酸化水素混合溶液中でウェハを最終洗浄し、洗浄後のウ
ェハ表面のFeの量を入射角0.10度に固定した全反
射蛍光X線分析法で測定、次いで原子吸光を用いた化学
的分析法により測定し、両者の定量値を比較する実験を
行った。なお、原子吸光分析においては金属の標準溶液
を標準試料とした。また全反射蛍光X線分析において
は、標準試料として特開平2−156636号公報に示
される従来技術により作した任意の2枚の試料を用
いた場合と、本発明の方法により作製した任意の2枚の
試料を用いた場合のそれぞれについて定量値を計算し
た。結果を表2に示す。表2から明らかなように、本発
明の方法により作製した試料を標準溶液として用いる
と、両分析法の定量値がよく一致し、標準試料を変えた
場合の再現性もよい。これは本発明の方法により作製し
た標準試料における金属不純物の深さ方向分布が常に被
分析試料と同一であるため、0.10度における蛍光X
線強度の比が常に正確に金属不純物の量の比を反映して
いるからである。一方、従来技術により作製した試料
を標準試料として用いると、両分析法の定量値は一致せ
ず、かつ標準試料を変えた場合の再現性もよくない。こ
れはさきに図4に示したように、従来技術により作製
した試料における金属不純物の深さ方向分布が試料毎に
異なるため、0.10度における蛍光X線強度の比が金
属不純物の量の比を正確に再現性よく反映していないか
らである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】また、上記本発明は、例えば特平1−2
89937号公報に例示されているように錯化剤を添加
してフリーの金属イオン濃度を減少させることにより、
添加する金属イオンの量は同じに保ったままウェハに付
着する金属の量を減少させることもできる。このことを
利用すれば、例えばFeのように液中濃度が低くても自
然酸化膜中に極めて多量に取り込まれるため表面金属不
純物量の低い試料が作製困難な元素についても、金属不
純物量の非常に少ない標準試料を安定に作製することが
できる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】は、本発明の方法により得らた試料の、全反
射蛍光X線分析における蛍光X線強度の入射角依存性を
示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定濃度の金属不純物を含むアルカリ性
    過酸化水素溶液にシリコンウェハを浸漬した後、純水で
    リンスすることを特徴とする、シリコンウェハ表面の金
    属汚染分析用標準試料の作製方法。
JP3905593A 1993-02-26 1993-02-26 シリコンウェハ表面の金属汚染分析用標準試料の作製方法 Pending JPH06249764A (ja)

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