JPH06249580A - 高温焼成用敷板,その製法,及び高温焼成用治具 - Google Patents

高温焼成用敷板,その製法,及び高温焼成用治具

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JPH06249580A
JPH06249580A JP5036505A JP3650593A JPH06249580A JP H06249580 A JPH06249580 A JP H06249580A JP 5036505 A JP5036505 A JP 5036505A JP 3650593 A JP3650593 A JP 3650593A JP H06249580 A JPH06249580 A JP H06249580A
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JP
Japan
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plate
high temperature
pallet
jig
burning
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Pending
Application number
JP5036505A
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English (en)
Inventor
Michio Kuroda
道雄 黒田
Koji Asahi
康二 朝日
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Tokyo Tungsten Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Tungsten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温で且つ熱応力に関しても耐え得る焼成用
敷板,その製法,及び焼成用治具を提供すること。 【構成】 高温焼成用敷板は,被焼成物を載置して15
00℃以上の高温領域において焼成するためのW板であ
って,前記W板は,平坦度が板の全長に対して50μm
以下の特性であり,且つRmax =10〜80μm表面の
粗さを有する。この高温焼成用敷板を製造するには,熱
間圧延後,平面研磨し,さらにその後,表面の粗さがR
max =10〜80μmとなるようにブラスト処理を施し
たW板を1500〜1800℃の温度範囲で熱処理す
る。高温焼成用治具は,この高温焼成用敷板であるW敷
板2をカーボン板1又はW台板上に載置したものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,高温焼成用敷板に関
し,詳しくは,ICパッケージ用のヒートシンク材料焼
成用の高温焼成用敷板,その製法及び高温焼成用治具に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来,希土類マグネット焼成用敷板とし
ては,SUSあるいはモリブデン又はモリブデン合金か
らなる板材料(以下,単にMo板と呼ぶ)が使用されて
いる。
【0003】一方,希土類マグネットよりも焼成温度が
高いセラミックパッケージの焼成用基板としては,アル
ミナ板やMo板が一般的に使われている。
【0004】ところで,最近ヒートシンク材として窒化
アルミニウム{Al(エル)N}材が多く用いられる様
になってきた。ところが,Al(エル)N材の焼成温度
は,前記したセラミックパッケージの焼成温度よりも実
に高く実質的には,1900℃〜2000℃の高温領域
が適用されている。
【0005】この高温領域において使用される焼成用敷
板材料としては,安定に使用できる材料が極めて限られ
ており,カーボン(C)厚板が主として用いられてい
る。
【0006】このヒートシンクAl(エル)N材の焼成
は,一般的に次のように行われている。
【0007】図5は従来のAl(エル)N材を焼成する
焼成用治具を示す斜視図である。図5で示すように,焼
成するAl(エル)Nプレス体3をカーボン厚板1の上
に載せ,このカーボン厚板1ごとに加熱炉(焼成炉)に
入れ,1900〜2000℃に加熱することによって製
造している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の高温焼成用敷
板,例えば,カーボン厚板をAl(エル)N材焼成用敷
板として使用すると次のような大きな問題がある。
【0009】即ち,Al(エル)Nプレス体をカーボン
板の上に載せて加熱する為に,Al(エル)N材とカー
ボン厚板との接触界面でAl(エル)Nの炭化反応が発
生し,加熱(焼成)が終わったAl(エル)N板に炭化
層が形成される。
【0010】この炭化層は,Al(エル)N焼成板材の
品質に関して次のような弊害を与える事となる。(イ)
表面が変色する,(ロ)焼成材の変形,例えば,反り等
が発生する,(ハ)Al(エル)N板の加工性,例え
ば,段付け研磨作業効率等を悪くする,(ニ)Al(エ
ル)N焼成板が敷板表面に溶着する。
【0011】上記したように,焼成用敷板の材料として
カーボン厚板等では,実質上使用不可能であり,これに
代わる材料の開発が望まれている。
【0012】そこで,本発明の技術的課題は,上記した
欠点(イ)乃至(ニ)が発生せず,高温で且つ熱応力に
関しても絶え得る焼成用敷板,その製法,及び焼成用治
具を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,被焼成
物を載置して1500℃以上の高温領域において焼成す
るためのW板であって,前記W板は,平坦度が板の全長
に対して50μm以下の特性であり,且つRmax =10
〜80μm表面の粗さを有することを特徴とする高温焼
成用敷板が得られる。
【0014】また,本発明によれば,前記高温焼成用敷
板と,前記高温焼成用敷板に面接触して支持するW厚板
又はC厚板上に載置したことを特徴とする高温焼成用治
具が得られる。
【0015】更に,本発明によれば,熱間圧延後,表面
の粗さがRmax =10〜80μmとなるように研削加工
したW板を1500〜1800℃の温度範囲で熱処理す
ることを特徴とする高温焼成用敷板の製造方法が得られ
る。
【0016】即ち,本発明者らは,Al(エル)N焼成
用敷板として,カーボン板の代替えとなる材料を検討し
て,材質としてタングステン又はタングステン合金から
なる板材(以下,W板と呼ぶ)を選定し,本発明をなす
に至ったものである。W板を選定した理由は,次の通り
である。カーボンの代替え材料として用いるためには,
1900℃〜2000℃に加熱しても溶融しないこと,
焼成物のAl(エル)Nと化学反応を発生しないこと,
及び高温での強度があること等が要求される。
【0017】これらの要求を満たす材料としては,W又
はW合金からなるW板が最適であるからである。
【0018】また,本発明では,焼成物のAl(エル)
Nと焼成用敷板との化学反応及び溶着反応を防止する
為,W板からなる焼成用敷板の表面を粗くし,ある一定
の表面の粗さを形成した。その理由は,次の通りであ
る。
【0019】一般的に,W板は,熱間圧延加工により得
られるが,圧延上がりの状態では,W板の粗さが細か
い。従って,圧延上りの面の状態で焼成用の基板として
使用した場合の焼成物のAl(エル)NとW板と(軽
度)の溶着反応(くっつき反応)が発生する。この溶着
反応を防止するために,圧延加工後,W板の表面の粗さ
を粗くする処理を施したところ,この溶着反応が発生し
なかったからである。
【0020】また,本発明では,Al(エル)N焼成物
の平坦度を極力小さくするために,焼成用敷板であるW
板の平坦度を,製造プロセスを変更することによって良
好な状態とした。
【0021】一般的には,W板は,通常熱間圧延により
製造されるが,圧延上がりの板は圧延中に発生するウェ
ーブとか,板の伸び方が板幅方向では均一でないことに
よる反りを有しており,圧延後のレベラー矯正を施して
も,平坦度の良好な板が得られない。また,熱間圧延上
りの板は,圧延中にワークロール表面の凸凹により形成
される表面凸凹とが,Wの酸化物の表面に付着による窪
みとが形成されており,表面状態も決して良くない。従
って,この様なW板の平坦度を改善する為に,本発明で
は,次のような処理を行う。
【0022】第1の処理として,熱間圧延上のW板の表
面を,機会研磨より,片面板厚で0.2〜0.25mm研
削除去し,W板表面の平坦度を改善した。
【0023】次に,第2の処理として,この板は,温度
1500〜1800℃の高温熱処理を施すことにより,
圧延中あるいは研磨加工中に蓄積された歪を取り除くと
同時に,熱処理方法を工夫することにより,W板の平坦
度を板の全長に対して50μm以下と改善した。
【0024】この高温熱処理は,また,実際に焼成用敷
板として使用した際に発生する反り変形に対しても,そ
の発生量を抑止する効果としても大きい。
【0025】
【実施例】以下,本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0026】図1は本発明の第1実施例に係るAl(エ
ル)N焼成用治具を示す斜視図である。図1に示すよう
に,焼成用治具は,カーボン厚板1と,このカーボン厚
板1面上に置かれたこのカーボン厚板1よりの薄く且つ
小さなW敷板2とを備えている。このW敷板2は,その
上にAl(エル)Nプレス体3が置かれ焼成用敷板とし
て使用される。このW敷板2は,約300mm平方を最大
寸法とする。というのは,これ以上の寸法であると,平
坦度を板全長に対して50μm以下にすることができな
いからである。
【0027】次に,第1実施例のAl(エル)N焼成用
治具に用いる焼成用敷板の製造方法について説明する。
粉末冶金法で得られたW焼結体を1パス当り,5〜10
%の減少率で,熱間圧延加工によって,表面の粗さが細
かな300mm平方の圧延板を作製した。
【0028】次に熱間圧延上りのW板をレベラー矯正・
ANN処理後,平面研磨機を用いて片面0.2〜1.2
5mm研磨除去し,機械仕上げ面とした。
【0029】一般的に,機械研磨仕上げを実施すると板
の平坦度は改善されるが,板厚さが約3mm以下になると
板全体の持っている剛性が低下しかつW板自体の剛性が
高い為,実質的に困難な問題を含んでいる。即ち,反り
成分を有する板を研磨する場合においてであるが,この
板を平面研磨機のテーブルに取り付ける際に,平面研磨
機の固定部から加わる機械的な力によってこの板の反り
成分が解消されたように見える。しかし,平面研磨が終
了して研磨機の固定部を外して板をテーブルから取り除
くと,この反り成分が研磨以前のように復元するとの問
題があり,ここで問題にしているレベルの平坦度の板を
機械仕上げのみで仕上げる事は難しい。
【0030】尚,Al(エル)N焼結体の反り成分に影
響を及ぼす要因は,加熱及び冷却のスピードあるいは,
加熱時の温度分布むら等の他の要因も勿論あるが,これ
らの基本的な初期条件が守られた場合に,最後に反り品
質に大きな影響を及ぼす要因は,焼成基板の反りであ
る。
【0031】図2は本発明の第2実施例に係るAl(エ
ル)N焼成用治具を示す図である。図2に示すように,
焼成用治具は,W台板10と,このW台板10面上に置
かれたW台板10よりも小さなW敷板2とを備えてい
る。
【0032】第2実施例に係るW敷板2は,第1実施例
に係るW敷板2と同様なものである。ここで,W台板1
0とW敷板2との相違は,通常のW台板10の上には,
焼成するAl(エル)Nプレス体を数枚〜数10枚載せ
て焼成するため,W台板10は,比較的厚い板厚を選定
し,W敷板2は第1W板と比較して1/5以下の薄い板
厚を選定したことである。
【0033】次に,本発明の実施例に係る焼成用治具の
W敷板の効果を確かめるために,次の試験を行った。
【0034】図1及び図2に示す2種類の治具を用意
し,それに使用するW敷板2の平坦度に関して市販のW
板を使用した場合(比較例)と,本発明の実施例に係る
平坦度を全長に対して50μm以下と改善したW板の2
種類を用いて,焼成実験を実施し,得られたAl(エ
ル)N焼成体の平坦度の状況を調べた。ここで,平坦度
の測定は,図3で示すように焼結体3´の対角線4,5
上を表面粗さ計を使用して,形状測定し,その数値を平
坦度とした。その測定結果を下記の表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】上記の表1で示すように,本発明の実施例
によるものは,比較例に比べて焼成体の平坦度が優れて
いることがわかる。次に,実施例2で使用した治具を用
い,W敷板2の表面粗さと溶着発生率との関係を調べ
た。その結果を,図4に示す。図4から,表面の粗さが
粗いほど,溶着の発生率も小さくなることが判る。
【0037】
【発明の効果】以上,説明したように,本発明によれ
ば,平坦度の良いW板を焼成用基板として使用すること
により,平坦度(反り)が良い事,又焼成用基板材料と
の化学反応層がない品質の良いAl(エル)N焼結体を
製造することが可能になった。
【0038】また,本発明によれば,研削処理したW板
を焼成用敷板として使用することにより,敷板とAl
(エル)N焼成体との溶着反応が激減し,Al(エル)
N焼成体の製造歩留りが大幅にアップした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る焼成用敷板を示す図
である。
【図2】本発明の第2実施例に係る焼成用敷板を示す図
である。
【図3】W板の平坦度測定方法を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施例に係るW敷板の表面粗さとAl
(エル)N及びW敷板の溶着発生率との関係を示す図で
ある。
【図5】従来例に係る焼成用治具を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 カーボン厚板 2 W敷板 3 Al(エル)Nプレス体 3´ 焼結体 10 W台板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被焼成物を載置して1500℃以上の高
    温領域において焼成するためのW板であって,前記W板
    は,平坦度が板の全長に対して50μm以下の特性であ
    り,且つRmax =10〜80μm表面の粗さを有するこ
    とを特徴とする高温焼成用敷板。
  2. 【請求項2】 熱間圧延後,表面の粗さがRmax =10
    〜80μmとなるように研削加工を施したW板を150
    0〜1800℃の温度範囲で熱処理することを特徴とす
    る高温焼成用敷板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の高温焼成用敷板をW厚板
    又はC厚板上に載置したことを特徴とする高温焼成用治
    具。
JP5036505A 1993-02-25 1993-02-25 高温焼成用敷板,その製法,及び高温焼成用治具 Pending JPH06249580A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
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JP (1) JPH06249580A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002114537A (ja) * 2000-10-04 2002-04-16 Nippon Electric Glass Co Ltd ガラス基板熱処理用セッター
JP2002333282A (ja) * 2001-05-14 2002-11-22 Tokyo Yogyo Co Ltd 焼成用セッター及びその製造方法
JP2009298697A (ja) * 2009-08-12 2009-12-24 Nippon Electric Glass Co Ltd ガラス基板熱処理用セッター

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Effective date: 20021106