JPH06249001A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

車両の駆動力制御装置

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JPH06249001A
JPH06249001A JP3777993A JP3777993A JPH06249001A JP H06249001 A JPH06249001 A JP H06249001A JP 3777993 A JP3777993 A JP 3777993A JP 3777993 A JP3777993 A JP 3777993A JP H06249001 A JPH06249001 A JP H06249001A
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JP
Japan
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acceleration
vehicle
model
throttle
output
Prior art date
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Application number
JP3777993A
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English (en)
Inventor
Makoto Nishida
誠 西田
Masuji Oshima
満寿治 大嶋
浩之 ▲吉▼田
Hiroyuki Yoshida
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D11/00Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated
    • F02D11/06Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance
    • F02D11/10Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type
    • F02D2011/101Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type characterised by the means for actuating the throttles
    • F02D2011/102Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type characterised by the means for actuating the throttles at least one throttle being moved only by an electric actuator

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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】常に運転者の特性に合った駆動力制御を行うと
共に、短い発進及び停止が繰り返された後に急激な加速
要求があった場合にも、十分な加速を得る。 【構成】ニューロコンピュータ22は加速度Gを教師デ
ータとし、アクセルストロークS,車速Vに対する加速
度Gの関係を「要求加速度モデル」として学習する。
「要求加速度モデル」出力と加速度Gとの偏差を誤差信
号とし、アクセルストロークS,車速Vに対するスロッ
トル開度Thの関係を「スロットル感度モデル」として
学習する。車両1の発進持続時間が所定時間よりも短
く、且つ発進終了時のスロットル感度モデルの出力が所
定値よりも小さいと、今回の発進における要求加速度モ
デル及びスロットル感度モデルの学習を無効化する。ス
ロットルコンピュータ21は「スロットル感度モデル」
出力を参照データとし、アクセルストロークSに応じて
スロットルバルブ7を開閉させエンジン出力を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の加速度が運転
者の要求する加速度となるように駆動力を制御するよう
にした車両の駆動力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両に対しては、様々な環境条
件の下での走行が要求されると共に、個々の運転者によ
る種々の運転操作がなされる。そして、車両の挙動につ
いては、運転者の意図する応答性と円滑性が要求され
る。従来より、車両の駆動力に関わる挙動については、
例えば内燃機関を搭載した車両において、運転者による
アクセルペダルの踏込量に応じて制御が行われることが
知られている。
【0003】例えば、先に本願出願人により提案された
特願平3−80103号では、内燃機関を搭載した車両
において、リンクレスタイプのスロットルバルブの開度
(スロットル開度)が、運転者によるアクセルペダルの
踏込量(アクセルストローク)に応じて制御されるよう
になっている。ここで、アクセルストロークに対応した
目標加速度を決定するためのデータは、マップとして予
めバックアップRAMに記憶されている。そして、車両
の実際の加速度がマップより決定される目標加速度とな
るように、スロットル開度が制御され、もって車両の駆
動力が制御される。又、この提案技術では、アクセルス
トロークの変化と実際の加速度とが運転者の加速度要求
度合いの変化として検知され、その検知された加速度要
求度合いと、上記のマップより決定される目標加速度と
の偏差が最小となるように、そのマップのデータが修正
されてバックアップRAMに記憶し直されるようになっ
ている。数学的には、目標加速度に関する補正(修正)
が上記の偏差に応じてなされることにより、マップの書
き替えが行われる。つまり、アクセルストロークに対応
する目標加速度のデータが学習される。
【0004】従って、上記のように目標加速度のデータ
が、運転者の加速度要求度合いに合致するように学習さ
れることから、常に運転者の特性に合った目標加速度が
決定されることになった。その結果、運転者の意識状態
や運転環境に関係なく、常に運転者の特性に適した駆動
力が得られ、良好な運転性能が得られることになった。
【0005】しかしながら、上記の提案技術では、目標
加速度のデータの学習としては、単にデータが補正(修
正)されてマップの書き替えが行われているだけであっ
た。そして、マップの書き替えについては、その時々で
アクセルストロークのある点、或いはある範囲について
のみ、目標加速度のデータが学習されるだけであった。
従って、特定の運転領域についてのみ目標加速度が補正
(修正)されるだけとなり、書き替えられたマップに領
域的な偏りが生じることになった。その結果、書き替え
られたマップで、アクセルストロークに対する目標加速
度の関係が部分的に不連続となり、車両の駆動力の制御
がアクセルストロークの変化に対して部分的に不連続な
ものとなる傾向があった。
【0006】そこで、上記の不具合に対処することを狙
って、新たな技術が本願出願人により特願平4−336
323号に提案された。この提案技術では、ニューラル
ネットワーク技術を利用してマップの学習制御が行われ
るようになっている。ここでは、車両の走りに対する運
転者の要求が、その時々の実際の加速度から「要求加速
度モデル」として推定され、その「要求加速度モデル」
に基づき「スロットル感度モデル」が変更されてスロッ
トル感度が決定されている。又、その決定されたスロッ
トル感度とアクセルストロークとの積から求められる目
標スロットル開度と、実際のスロットル開度とが一致す
るように、エンジンのスロットルバルブが開閉制御され
るようになっている。
【0007】従って、上記のようにニューラルネットワ
ーク技術を利用してマップの学習制御が行われることか
ら、アクセルストロークの全範囲に対する加速度及びス
ロットル開度の関係の全体が不連続とならず、エンジン
駆動力の制御を運転者によるアクセルストロークの全範
囲に渡って連続的なものとすることができることになっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記後者の
新たな提案技術では、スロットル感度が自動的に調整さ
れるものの、そのスロットル感度が時間の経過と共に連
続して徐々に変化してゆく。従って、スロットル感度の
調整は、比較的ゆっくりとしたものになってしまう。こ
のため、車両の走行状態が、加速度変化の少ない状態か
ら急激な加速を要する状態へ切り替わった場合、即ち、
スロットル感度を低い値から高い値へ移行させる場合、
その移行のための調整が運転者の要求に対し遅れてしま
う。
【0009】上記の問題は、例えば、車両の走行中、見
通しの悪いT字路にさしかかった場合に生ずる。詳しく
は、T字路において安全に車両を支線から本線に合流さ
せる場合、一般には急激な発進は行われず、本線での本
格的な発進前に、短い時間の発進と停止とが数回に分け
て繰り返される。この際、加速度の変化が僅かであるの
で、スロットル感度が低い値に調整される。
【0010】前記の短い時間の発進及び停止が終了し、
車両が支線から本線へ合流された後に、本格的な発進の
ためにアクセルペダルが踏み込まれる。このとき、スロ
ットル感度は連続した値を採り、時間の経過と共に徐々
にしか変化しない。従って、スロットル感度が低く、ア
クセルコントロールに対する車両の挙動が小さくなる。
つまり、運転者が急加速を要求しているにもかかわら
ず、それに追従した応答性のよい加速が得られず、運転
者の意図を車両の駆動力の制御に反映させる上で、アク
セルコントロール性の低下を起こすおそれがあった。
【0011】尚、上記の問題は、T字路以外にも渋滞時
等において短い時間の発進と停止とが繰り返される場合
にも同様にして起こる。この発明は前述した事情に鑑み
てなされたものであって、その目的は、運転者の意識状
態や運転環境にかかわりなく常に運転者の特性に合った
駆動力の制御を実現すると共に、車両の短い時間の発進
と停止とが繰り返された後に運転者が加速の要求を行っ
た場合に、その要求に見合った応答性のよい十分な加速
を得ることが可能な車両の駆動力制御装置を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては、図1に示すように、車両M
1に搭載された駆動源M2の制御量を変更するための制
御量変更手段M3と、駆動源M2の出力を任意に制御す
るために運転者により操作される出力操作手段M4と、
その出力操作手段M4の操作量を検出するための操作量
検出手段M5とを備え、操作量検出手段M5の検出結果
に応じて制御量変更手段M3を駆動させることにより駆
動源M2の出力を制御して車両M1の駆動力を制御する
ようにした車両の駆動力制御装置において、車両M1の
加速度を検出するための加速度検出手段M6と、車両M
1の速度を検出するための速度検出手段M7と、加速度
検出手段M6の検出により得られる加速度を比較すべき
教師データとして、その教師データと当該手段M8の出
力との偏差を誤差信号とし、その誤差分が小さくなるよ
うに、出力操作手段M4の操作量及び速度検出手段M7
の検出により得られる速度に対する車両M1の加速度の
関係を、運転者の要求する加速度モデルとして学習する
ための要求加速度モデル学習手段M8と、加速度検出手
段M6の検出により得られる加速度と要求加速度モデル
学習手段M8により学習される加速度モデルの出力との
偏差を誤差信号として、その誤差分が小さくなるよう
に、出力操作手段M4の操作量及び速度検出手段M7の
検出により得られる速度に対する駆動源M2の制御量の
関係を、制御量感度モデルとして学習するための制御量
感度モデル学習手段M9と、その制御量感度モデル学習
手段M9により学習される制御量感度モデルの出力を参
照データとして、その参照データに基づき操作量検出手
段M5により検出される操作量に応じて制御量変更手段
M3の駆動を制御する駆動制御手段M10と、車両M1
の発進動作の開始を検出する発進開始検出手段M11
と、車両M1の発進動作の終了を検出する発進終了検出
手段M12と、発進開始検出手段M11により車両M1
の発進動作開始が検出されてから発進終了検出手段M1
2により車両M1の発進動作終了が検出されるまでの発
進持続時間を計測する発進持続時間計測手段M13と、
発進持続時間計測手段M13による発進持続時間が予め
定めた所定時間よりも短く、且つ、制御量感度モデル学
習手段M9により学習された発進終了時の制御量感度モ
デルの出力が予め定めた所定値よりも小さいときには、
要求加速度モデル学習手段M8による今回の発進におけ
る要求加速度モデルの学習、及び制御量感度モデル学習
手段M9による今回の発進における制御量感度モデルの
学習を無効化し、要求加速度モデル及び制御量感度モデ
ルの学習状態を前回の発進終了時における学習状態に戻
す学習無効化手段M14とを備えたことを趣旨としてい
る。
【0013】
【作用】上記の構成によれば、図1に示すように、加速
度検出手段M6の検出により得られる加速度は、要求加
速度モデル学習手段M8において、比較すべき教師デー
タとして用いられる。つまり、車両M1の実際の加速度
が、運転者の要求する加速度として比較に用いられる。
そして、要求加速度モデル学習手段M8では、その教師
データと当該手段M8の出力との偏差が小さくなるよう
に、即ち、運転者の要求する加速度と要求加速度モデル
の出力との偏差が小さくなるように、出力操作手段M4
の操作量及び速度検出手段M7の検出により得られる速
度に対する車両M1の加速度の関係が、運転者の要求す
る加速度モデルとして学習される。又、制御量感度モデ
ル学習手段M9では、同じく加速度検出手段M6の検出
により得られる加速度と、上記のように学習される加速
度モデルの出力との偏差が誤差信号として用いられる。
そして、制御量感度モデル学習手段M9では、上記の誤
差信号の誤差分が小さくなるように、即ち、車両M1の
加速度と加速度モデルの出力との偏差が小さくなるよう
に、出力操作手段M4の操作量及び車両M1の速度に対
する駆動源M2の制御量の関係が、制御量感度モデルと
して学習される。そして、駆動制御手段M10では、上
記のように学習される制御量感度モデルの出力が参照デ
ータとして用いられ、その参照データに基づき、運転者
の操作による出力操作手段M4の操作量に応じて制御量
変更手段M3の駆動が制御される。その結果、駆動源M
2の出力が制御され、もって車両M1の駆動力が制御さ
れる。
【0014】従って、この発明によれば、常に運転者の
要求に応じた加速度モデルが得られ、その加速度モデル
に対応して制御量感度モデルが得られる。そして、常に
運転者の要求に合った加速度をもって、駆動源M2の制
御量が制御される。又、この発明によれば、出力操作手
段M4の操作量及び車両M1の速度に対する車両M1の
加速度の関係の全体が連続的なモデルとして学習され、
出力操作手段M4の操作量及び車両M1の速度に対する
駆動源M2の制御量の関係の全体が連続的なモデルとし
て学習される。そのため、車両M1の速度の全範囲につ
いて、出力操作手段M4の操作量の全範囲に対する加速
度及び制御量の関係が部分的に不連続となることはな
い。
【0015】一方、車両M1の短い時間の発進及び停止
が数回繰り返されると、加速度の変化が僅かであること
から、駆動制御手段M10において制御量変更手段M3
の駆動を制御するために使用される参照データが低い値
に調整される。
【0016】しかし、この発明では、車両M1の発進動
作の開始が発進開始検出手段M11によって検出され、
車両M1の発進動作の終了が発進終了検出手段M12に
よって検出される。車両M1の発進動作開始が検出され
てから発進動作終了が検出されるまでの発進持続時間
が、発進持続時間計測手段M13によって計測される。
そして、発進持続時間計測手段M13による発進持続時
間が予め定めた所定時間よりも短く、且つ、制御量感度
モデル学習手段M9により学習された発進終了時の制御
量感度モデルの出力が予め定めた所定値よりも小さい
と、要求加速度モデル学習手段M8による今回の発進に
おける要求加速度モデルの学習、及び制御量感度モデル
学習手段M9による今回の発進における制御量感度モデ
ルの学習状態が、学習無効化手段M14によって前回の
発進終了時における学習状態に戻される。
【0017】従って、前記のように短い時間の発進及び
停止が繰り返されると参照データが低い値に調整される
が、発進動作終了後に本格的な発進動作のために急激な
加速が必要とされた場合には、その参照データが、駆動
制御手段M10において制御量変更手段M3の駆動を制
御するために使用されることはない。つまり、制御量変
更手段M3の駆動を制御するための参照データが非常に
低く調整されることがなくなる。その結果、運転者によ
る出力操作手段M4の少しの変化で車速を大きく変化さ
せることが可能となる。これに伴い、駆動源M2の出力
制御に要する出力操作手段M4の操作が、運転者にとっ
て発進動作に適したものとなる。
【0018】
【実施例】以下、この発明における車両の駆動力制御装
置を具体化した一実施例を図2〜図11に基づいて詳細
に説明する。
【0019】図2は、この実施例における車両の駆動力
制御装置を概略的に示す構成図である。車両1には、駆
動源としての多気筒直列型のガソリンエンジン(以下単
に「エンジン」という。)2が搭載されている。エンジ
ン2において気筒毎に設けられた燃焼室には、吸気通路
3を通じて外気と燃料との混合気が取り込まれる。この
混合気が点火プラグの作動にて爆発・燃焼されることに
より、ピストン、クランクシャフト等が作動してエンジ
ン2の出力が得られる。燃焼により生じた既燃焼ガス
は、排気通路4を通じて外部へ排出される。
【0020】この実施例で、車両1はフロントエンジン
・リヤドライブ方式(FR方式)のものであり、エンジ
ン2のクランクシャフトは、図示しないトランスミッシ
ョン、プロペラシャフト、ディファレンシャルギヤ、ド
ライブシャフト等を介して、駆動輪である左右一対の後
輪5に駆動連結されている。又、従動輪である左右一対
の前輪6は、運転席に設けられた図示しないステアリン
グホイールの操作に連動する操舵輪となっている。
【0021】この実施例において、吸気通路3の途中に
は、リンクレスタイプのスロットルバルブ7が軸7aに
より回動可能に支持されている。この軸7aは、スロッ
トルバルブ7の近傍に設けられた直流モータ8に連結さ
れている。これらのスロットルバルブ7及び直流モータ
8は制御量変更手段を構成している。そして、直流モー
タ8の作動により、スロットルバルブ7が軸7aと一体
回動され、エンジン2の制御量としてのスロットルバル
ブ7の開度(スロットル開度Th)が調整される。この
作用により、吸気通路3を通じてエンジン2の各燃焼室
へ取り込まれる空気量が調整され、エンジン2の出力が
制御される。
【0022】スロットルバルブ7の近傍にはスロットル
センサ9が設けられている。このスロットルセンサ9で
は、スロットル開度Thが検出され、それに応じた信号
が出力される。車両1の運転席には、出力操作手段を構
成するアクセルペダル10が設けられている。このアク
セルペダル10は、エンジン2の出力を任意に制御する
ために、運転者DRにより踏み込み操作されるものであ
る。アクセルペダル10の近傍にはアクセルセンサ11
が設けられている。アクセルセンサ11は操作量検出手
段を構成すると共に、発進開始検出手段の一部及び発進
終了検出手段の一部をそれぞれ構成している。このアク
セルセンサ11では、アクセルペダル10の操作量であ
るアクセルストロークSが検出され、それに応じた信号
が出力される。
【0023】前記アクセルペダル10の近傍にはブレー
キペダル15が並設されている(図2では便宜的にアク
セルペダル10の上方に示している)。ブレーキペダル
15は、車両1の走行を停止させたり、停止している車
両が走行するのを阻止したりするために、運転者DRに
より踏み込み操作されるものである。ブレーキペダル1
5の近傍には、発進終了検出手段の一部を構成するプッ
シュ式のストップランプスイッチ14が設けられてい
る。このストップランプスイッチ14は通常オフ状態と
なっており、運転者DRによってブレーキペダル15が
所定量以上踏み込まれたときにのみオン信号が出力され
る。
【0024】車両1のほぼ中央には、加速度検出手段を
構成する周知の加速度センサ12が設けられている。こ
の加速度センサ12では、車両1の前後方向の加速度G
が検出され、それに応じた信号が出力される。前輪6に
は、速度検出手段を構成すると共に、発進開始検出手段
の一部及び発進終了検出手段の一部をそれぞれ構成する
周知の車速センサ13が設けられている。この車速セン
サ13では、前輪6の回転数に応じて車両1の走行速度
である車速Vが検出され、それに応じた信号が出力され
る。
【0025】そして、この実施例では、スロットルバル
ブ7を運転者DRの要求に応じて好適に開閉制御するた
めに、スロットルコンピュータ21及びニューロコンピ
ュータ22が設けられている。スロットルコンピュータ
21は駆動制御手段を構成している。スロットルコンピ
ュータ21には、前記直流モータ8及びスロットルセン
サ9がそれぞれ電気的に接続されている。又、ニューロ
コンピュータ22はニューラルネットワークの技術が適
用されたもので、要求加速度モデル学習手段、制御量感
度モデル学習手段、発進持続時間計測手段及び学習無効
化手段を構成すると共に、発進開始検出手段の一部及び
発進終了検出手段の一部をそれぞれ構成している。この
ニューロコンピュータ22には、アクセルセンサ11、
加速度センサ12、車速センサ13及びストップランプ
スイッチ14がそれぞれ電気的に接続されている。ニュ
ーロコンピュータ22とスロットルコンピュータ21と
は互いに電気的に接続されている。
【0026】図3はスロットルコンピュータ21及びニ
ューロコンピュータ22の電気的構成を示すブロック図
である。ニューロコンピュータ22は、カウンタの機能
を兼ね備えた中央処理装置(CPU)23、ニューラル
ネットワーク技術を利用した学習制御プログラム等を予
め記憶した読み出し専用メモリ(ROM)24、CPU
23の演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモ
リ(RAM)25、予め記憶されたデータを保存するバ
ックアップRAM26等を備えている。そして、ニュー
ロコンピュータ22は、それら各部23〜26と外部入
出力回路27等がバス28によって接続された論理演算
回路として構成されている。
【0027】外部入出力回路27には、前述したアクセ
ルセンサ11、車速センサ13及びストップランプスイ
ッチ14がそれぞれ接続されている。又、外部入出力回
路27には、ローパスフィルタ29を介して加速度セン
サ12が接続されている。このローパスフィルタ29
は、加速度センサ12の検出信号のうち、基準となる所
定の遮断周波数より低い周波数の信号は自由に通し、高
い周波数には大きな減衰を与えるようになっている。併
せて、外部入出力回路27には、前記したスロットルコ
ンピュータ21が接続されている。
【0028】そして、CPU23は、外部入出力回路2
7を介して入力される各センサ11〜13及びストップ
ランプスイッチ14からの各種信号を入力値として読み
込む。CPU23は、それら入力値に基づき、ROM2
4に記憶されている学習制御プログラムに従い、運転者
DRの要求する「要求加速度モデル」と、それに応じた
制御量感度モデルとしての「スロットル感度モデル」の
学習制御を実行する。そして、CPU23はその学習結
果を外部入出力回路27を介してスロットルコンピュー
タ21へ出力する。
【0029】一方、スロットルコンピュータ21はニュ
ーロコンピュータ22と基本的に同じ構成をなしてお
り、CPU30、ROM31、RAM32、バックアッ
プRAM33、外部入出力回路34及びバス35によっ
て構成されている。外部入出力回路34には、前述した
直流モータ8、スロットルセンサ9及びニューロコンピ
ュータ22がそれぞれ接続されている。ROM31に
は、ニューロコンピュータ22の学習結果、或いは別途
に設定された設定値に基づきスロットルバルブ7の開閉
を制御するためのスロットル開度制御プログラムが予め
記憶されている。
【0030】そして、CPU30は、ニューロコンピュ
ータ22から外部入出力回路34を介して入力される学
習結果のデータを入力値として読み込む。又、CPU3
0は、外部入出力回路34を介して入力されるスロット
ルセンサ9からの信号を入力値として読み込む。CPU
30は、それら入力値に基づき、ROM31に記憶され
ているスロットル開度制御プログラムに従い直流モータ
8を好適に制御する。
【0031】ここで、ニューロコンピュータ22に適用
されているニューラルネットワーク技術の概念的な構成
について説明する。この実施例におけるニューラルネッ
トワークは、図4(a),(b)に示すように、二つの
多層型ニューラルネットワークを備えている。各多層型
ニューラルネットワークは、基本的には同じ構成をなし
ており、2個のニューロンn1よりなる「入力層」と、
2〜10個のニューロンn2よりなる「中間層」と、1
個のニューロンn3よりなる「出力層」とを備えてい
る。又、各層の間で各ニューロンn1,n2,n3がシ
ナプスspにより結合されている。各多層型ニューラル
ネットワークにおいて、信号は「入力層」から「中間
層」、「中間層」から「出力層」へ向かって一方向へ流
れる。各層のニューロンn1,n2,n3では、前の層
から受け取った信号に基づいて状態が決定され、次の層
へ信号が伝えられる。そして、各多層型ニューラルネッ
トワークの出力結果は、「出力層」のニューロンn3の
状態値として得られる。
【0032】ここで、図4(a)に示す多層型ニューラ
ルネットワークは、「入力層」の各ニューロンn1に、
アクセルセンサ11により検出されるアクセルストロー
クS、車速センサ13により検出される車速Vがそれぞ
れ入力される。又、「出力層」のニューロンn3から得
られる出力、即ち要求加速度モデル出力Gxは、加速度
センサ12の検出により得られる車両1の加速度Gを
「教師データ」として、その「教師データ」と比較され
る。そして、その比較による加速度偏差ΔG(=G−G
x)を「誤差信号」とし、その誤差分が小さくなる方向
へ全てのニューロンn1,n2,n3のシナプスspの
「重み係数」が修正される。つまり、車両1の加速度G
を運転者DRの要求する加速度とし、その加速度Gを比
較すべき「教師データ」としている。そして、その「教
師データ」との偏差が小さくなるように、アクセルスト
ロークS及び車速Vに対する加速度Gの関係が、運転者
DRの要求する「要求加速度モデル」として学習され
る。そして、この多層型ニューラルネットワークの出力
結果は、要求加速度モデル出力Gxとして得られる。即
ち、「要求加速度モデル」は図5に示すような特性とし
て、要求加速度モデル出力Gxが加速度Gに近づく方向
に学習される。
【0033】一方、図4(b)に示す多層型ニューラル
ネットワークは、「入力層」の各ニューロンn1に、上
記と同じくアクセルストロークS、車速Vがそれぞれ入
力される。又、「出力層」のニューロンn3から得られ
る出力結果、即ちスロットル感度モデル出力Thxは、
加速度Gと上記の要求加速度モデル出力Gxとの間の加
速度偏差ΔGを「誤差信号」として学習が行われ、全て
のニューロンn1,n2,n3のシナプスspの「重み
係数」が修正される。つまり、加速度偏差ΔGを「誤差
信号」とし、その誤差分が小さくなるように、アクセル
ストロークS及び車速Vに対するスロットル開度Thの
関係が、運転者DRの要求する「スロットル感度モデ
ル」として学習される。そして、この多層型ニューラル
ネットワークの出力結果は、スロットル感度モデル出力
Thxとして得られる。即ち、「スロットル感度モデ
ル」は図6に示すような特性として学習される。
【0034】上記のようなニューラルネットワークの概
念的な構成は、あくまでも便宜的に説明されたものであ
り、ニューラルネットワークの実体は、ニューロコンピ
ュータ22のROM24に予め記憶されている学習制御
プログラムにある。そして、ニューラルネットワーク
は、その学習制御プログラムにおける数学的な演算の上
に成り立っており、学習方法としては一般に知られてい
る「誤差逆伝搬学習アルゴリズム」が適用されている。
この実施例では、最終的には図7に示すような、アクセ
ルストロークSに対するスロットル感度Thgの関係の
特性を求めるために、学習制御プログラムが作成されて
いる。
【0035】次に、ニューロコンピュータ22におい
て、上記のようなニューラルネットワーク技術を用いて
実行される「要求加速度モデル」及び「スロットル感度
モデル」等の学習のための処理動作について説明する。
【0036】図8は、ニューロコンピュータ22により
実行される学習制御プログラムの「学習制御ルーチン」
を示すフローチャートである。このルーチンの処理は開
始された後、一定の周期、例えば「0.1秒」の時間間
隔をもって周期的に実行される。
【0037】学習制御ルーチンの各処理は、プログラム
内のカウンタのカウント動作に基づいて実行される。カ
ウンタは、車両1の発進動作が開始されてから終了され
るまでの期間に求められたスロットル感度Thgの算出
回数をカウントする。カウント動作により得られるカウ
ント値τは、車両1の発進動作開始が検出されてから発
進動作終了が検出されるまでの発進持続時間に相当す
る。
【0038】発進開始条件は、発進開始条件が成立して
いるか否かを表す(条件が成立している場合は「1」、
成立していない場合は「0」)発進開始フラグFが
「0」で、且つ、単位時間(例えば0.1秒)当たりの
アクセルストロークSの変化分ΔSが所定値(例えば3
%)以上で、且つ、車速Vが所定値(例えば5Km/
時)以下の場合である。
【0039】発進終了条件は、発進開始条件が成立して
発進開始フラグFが「1」の状態で、且つ、ブレーキペ
ダル15が踏み込まれてストップランプスイッチ14が
オン状態になった場合、或いは、発進開始条件が成立し
てから所定時間(例えば1秒)以上経過し、且つ、アク
セルストロークSが所定値(例えば10%)以下で、且
つ、車速Vが所定値(例えば10Km/時)以下の場
合、或いは、カウント値τが予め定められた第1の所定
値T以上になった場合である。
【0040】尚、カウント値τと発進開始フラグFは、
エンジン始動のためにイグニションキーがオン操作され
たときに初期値として「0」に設定される。このルーチ
ンの処理が開始されると、ステップ101において、ア
クセルセンサ11、加速度センサ12及び車速センサ1
3からの各種信号に基づきアクセルストロークS、加速
度G及び車速Vをそれぞれ読み込む。
【0041】続いて、ステップ102において、アクセ
ルストロークSよりアクセルストローク変化分ΔSを算
出する。ここで、アクセルストローク変化分ΔSは、ア
クセルストロークSに関する今回と前回との読み込み値
の差により求められる。
【0042】次に、ステップ103において、「スロッ
トル感度モデル」を実行する。即ち、今回読み込まれた
アクセルストロークSと車速Vとを入力値として、既に
学習済の「スロットル感度モデル」の特性(図6を参
照)からスロットル感度モデル出力Thxを求める。続
いて、ステップ104において、スロットル感度モデル
出力Thxより、以下の計算式(1)に従ってスロット
ル感度Thgを決定する。
【0043】Thg=α+Thx*K …(1) ここで、「α」は基準値であり、この実施例では「α=
1.0」となっている。又、「K」は正の定数である。
【0044】そして、ステップ105において、今回決
定されたスロットル感度ThgとアクセルストロークS
とをスロットルコンピュータ21へ出力する。或いは、
スロットル感度ThgとアクセルストロークSとの積、
即ち目標スロットル開度Thg・Sを求め、その目標ス
ロットル開度Thg・Sをスロットルコンピュータ21
へ出力する。
【0045】次に、ステップ106において、発進開始
条件が成立したか否かを判定する。そして、発進開始条
件が成立した場合には、ステップ107へ移行し、発進
開始フラグFを「1」にセットしてステップ108へ移
行する。一方、ステップ106において、発進開始条件
が成立しない場合はステップ113へ移行する。ステッ
プ113では発進開始フラグFが「1」であるか否かを
判定する。ステップ106の判定は、発進開始のタイミ
ングのみを検出し、発進加速が持続中であるか否かは判
定していない。よって、既に発進開始条件が成立して発
進開始フラグFが「1」ならば、発進加速持続中であ
り、ステップ106→113→108と移行する。
【0046】ステップ108では、発進終了条件が成立
したか否かを判定する。そして、発進終了条件が成立し
た場合には、ステップ114へ移行する。一方、発進終
了条件が成立しない場合、つまり発進加速持続中の場合
はステップ109へ移行する。ステップ109において
は、カウント値τを「1」だけカウントアップする。
【0047】次に、ステップ110において、車両1の
加速度Gを「教師データ」として、運転者DRの要求す
る「要求加速度モデル」の学習を実行する。つまり、加
速度センサ12により検出される車両1の加速度Gを比
較すべき「教師データ」として、その「教師データ」と
の偏差が小さくなるように、アクセルストロークS及び
車速Vに対する加速度Gの関係を、運転者DRの要求す
る「要求加速度モデル」として学習する。
【0048】例えば、図5に実線で示す曲線が現在の
「要求加速度モデル」の特性であるとする。そして、車
両1を現在より速く走行させるために運転者DRがアク
セルペダル10を踏み込んで、車両1の加速度Gが現在
の要求加速度モデル出力Gxよりも大きくなったとす
る。このときの加速度Gが新しい要求加速度であり、
「要求加速度モデル」は図5に実線で示す特性が破線で
示す特性に更新される。即ち、アクセルストロークS及
び車速Vに対する要求加速度モデル出力Gxの関係の全
体が連続的なモデルとして学習される。そして、この特
性は部分的に不連続となることはない。
【0049】尚、図5には車速Vが「0」のときの特性
が示されているが、「要求加速度モデル」では、アクセ
ルストロークSの全範囲及び車速Vの全範囲と車両1の
加速度Gとの関係が学習されるようになっている。
【0050】続いて、ステップ111においては、加速
度Gと上記の要求加速度モデル出力Gxとの差を加速度
偏差ΔGとして求める。そして、ステップ112におい
て、その加速度偏差ΔGを「誤差信号」として、「スロ
ットル感度モデル」の学習を実行する。つまり、加速度
偏差ΔGを「誤差信号」として、その誤差分が小さくな
るように、アクセルストロークS及び車速Vに対するス
ロットル開度Thの関係を、「スロットル感度モデル」
として学習する。
【0051】例えば、図6に実線で示す直線を「スロッ
トル感度モデル」の初期値であるとする。そして、車両
1を現在より速く走行させるために運転者DRがアクセ
ルペダル10を踏み込むと、車両1の加速度Gが大きく
なり、要求加速度モデル出力Gxとの間で差が発生し、
そのときの加速度偏差ΔGが求められる。そして、その
加速度偏差ΔGを「誤差信号」とし、その誤差分が小さ
くなるように学習が行われると、そのときのスロットル
感度モデル出力Thxが新しいスロットル感度モデル出
力Thxであり、「スロットル感度モデル」は図6に実
線で示す初期値から破線で示す曲線のような特性に更新
される。即ち、アクセルストロークS及び車速Vに対す
るスロットル感度モデル出力Thxの関係の全体が連続
的なモデルとして学習される。そして、この特性は部分
的に不連続となることはない。
【0052】このようにして、ニューラルネットワーク
の技術を用いた学習制御の処理が実行され、運転者DR
の要求する「要求加速度モデル」及び「スロットル感度
モデル」の特性がそれぞれ学習される。ここでは、その
時々に学習される「要求加速度モデル」及び「スロット
ル感度モデル」の特性としてのシナプスspの「重み係
数」が、バックアップRAM26に書き替えられて記憶
される。
【0053】尚、車両1の工場出荷時における上記の
「重み係数」の初期値は、次のように決定される。先
ず、要求加速度モデルは、車両1が複数の運転者DRに
より運転されたときの加速度Gが「教師データ」として
学習され、その学習結果の平均的な特性が初期値とされ
る。そして、スロットル感度モデルの「重み係数」は、
そのスロットル感度モデル出力Thxが「0」になるよ
うに学習される。
【0054】ステップ112の処理が実行されると、そ
の後の処理を一旦終了し、処理開始から「0.1秒」が
経過すると、再びステップ101からの処理を開始す
る。一方、ステップ108において、発進終了条件が成
立した場合には、ステップ114へ移行する。ステップ
114では、以下の2つの条件(1),(2)が共に成
立しているか否かを判定する。条件(1)は、カウント
値τが予め定めた第1の所定値T(例えば3秒に相当す
る値)よりも小さい場合である。条件(2)は、スロッ
トル感度Thgが予め定めた第2の所定値THG(例え
ば0.8)よりも小さい場合である。ここで、上記の条
件(1),(2)のいずれか一方でも成立していない場
合はステップ117へ移行する。ステップ117では、
今回の発進終了時における要求加速度モデル及びスロッ
トル感度モデルの学習状態を記憶する。つまり、要求加
速度モデル及びスロットル感度モデルの「重み係数」を
記憶する。続いて、ステップ118において、カウント
値τと学習開始フラグFをそれぞれ「0」にリセット
し、その後の処理を一旦終了し、処理開始から「0.1
秒」が経過すると、再びステップ101からの処理を開
始する。
【0055】ステップ114において、条件(1),
(2)が共に成立している場合は、短い時間の発進と停
止とが数回に渡って繰り返されて加速度Gの変化が僅か
であり、しかもスロットル感度Thgが非常に低い値に
調整されているものと判定した場合であり、ステップ1
15へ移行する。このような車両1の挙動が見られる状
況としては、例えば支線を走行中の車両1がT字路等の
見通しの悪い交差点にさしかかり、本線に安全に合流す
るために、本格的な発進に先立ち車両1を発進させたり
停止させたりする場合がある。又、渋滞路での車両1の
走行時に、短い時間の発進と停止とが繰り返される場合
もある。
【0056】ステップ115では、現在の要求加速度モ
デル及びスロットル感度モデルの「重み係数」を無効に
し、記憶してある前回の発進終了時における「重み係
数」を読み出し、要求加速度モデル及びスロットル感度
モデルに設定する。つまり、現在の要求加速度モデル及
びスロットル感度モデルの学習状態を前回の発進終了時
における学習状態に戻す。そして、ステップ116にお
いて、カウント値τと学習開始フラグFをそれぞれ
「0」にリセットし、その後の処理を一旦終了し、処理
開始から「0.1秒」が経過すると、再びステップ10
1からの処理を開始する。
【0057】このように、次回の制御周期におけるステ
ップ103→104→105の実行により、スロットル
感度Thgは前回の発進終了時における値に戻すことが
できる。
【0058】次に、上記のような処理動作により決定さ
れるスロットル感度Thgと、そのときのアクセルスト
ロークSとに基づき、スロットルコンピュータ21によ
り実行されるスロットル開度制御の処理動作について説
明する。図11のフローチャートはスロットルコンピュ
ータ21により実行されるスロットル開度制御プログラ
ムの「スロットル開度制御ルーチン」を示している。こ
のルーチンの処理は所定の時間間隔をもって周期的に実
行される。
【0059】このルーチンの処理が開始されると、先ず
ステップ201において、スロットルセンサ9からの信
号に基づきスロットル開度Thを読み込むと共に、ニュ
ーロコンピュータ22から出力されるスロットル感度T
hgとアクセルストロークS、又は目標スロットル開度
Thg・Sを読み込む。ここで、スロットル感度Thg
とアクセルストロークSとの読み込みが前提である場合
には、同ステップ201において、両者Thg,Sの積
が目標スロットル開度Thg・Sとして求められる。続
いて、ステップ202において、現在のスロットル開度
Thが目標スロットル開度Thg・Sよりも小さいか否
かを判断する。ここで、スロットル開度Thが目標スロ
ットル開度Thg・Sよりも小さい場合には、ステップ
203において、スロットルバルブ7を開方向へ駆動さ
せるように直流モータ8を例えば正転させる。又、ステ
ップ204において、スロットルセンサ9からの信号に
基づきスロットル開度Thを読み込む。
【0060】そして、ステップ205において、スロッ
トル開度Thが目標スロットル開度Thg・Sよりも小
さいか否かを判定する。ここで、スロットル開度Thが
目標スロットル開度Thg・Sよりも小さい場合には、
ステップ203へ戻り、スロットルバルブ7を更に開方
向へ駆動させるために、ステップ203,204,20
5の処理を繰り返す。これに対し、スロットル開度Th
が目標スロットル開度Thg・Sと等しいかそれよりも
大きい場合には、スロットルバルブ7をそれ以上開方向
へ駆動させないものとして、その後の処理を一旦終了す
る。
【0061】一方、ステップ202において、現在のス
ロットル開度Thが目標スロットル開度Thg・Sより
も小さくない場合には、ステップ206へ移行する。そ
して、同ステップ206において、現在のスロットル開
度Thが目標スロットル開度Thg・Sよりも大きいか
否かを判断する。ここで、スロットル開度Thが目標ス
ロットル開度Thg・Sよりも大きくない場合、即ちT
h=Thg・Sの場合には、そのままその後の処理を一
旦終了する。
【0062】又、ステップ206において、スロットル
開度Thが目標スロットル開度Thg・Sよりも大きい
場合には、ステップ207において、スロットルバルブ
7を閉方向へ駆動させるように直流モータ8を逆転させ
る。又、ステップ208において、スロットルセンサ9
からの信号に基づきスロットル開度Thを読み込む。
【0063】そして、ステップ209において、スロッ
トル開度Thが目標スロットル開度Thg・Sよりも大
きいか否かを判定する。ここで、スロットル開度Thが
目標スロットル開度Thg・Sよりも大きい場合には、
ステップ207へ戻り、スロットルバルブ7を更に閉方
向へ駆動させるためにステップ207,208,209
の処理を繰り返す。これに対し、スロットル開度Thが
目標スロットル開度Thg・Sと等しいかそれよりも小
さい場合には、スロットルバルブ7をそれ以上閉方向へ
駆動させないものとして、その後の処理を一旦終了す
る。
【0064】このように、スロットル開度Thが目標ス
ロットル開度Thg・Sに一致するように直流モータ8
の回転が制御され、それによってスロットルバルブ7が
開閉制御される。スロットルバルブ7の開閉動作によ
り、エンジン2の出力が制御され、その結果として車両
1の駆動力が制御される。
【0065】以上説明したように、この実施例では、ス
ロットル感度Thgを求めるための学習時には、車両1
の走りに対する運転者DRの要求が、その時々の加速度
Gから「要求加速度モデル」として推定される。又、そ
の「要求加速度モデル」に基づき「スロットル感度モデ
ル」が変更されてスロットル感度Thgが決定される。
又、その決定されたスロットル感度Thgとアクセルス
トロークSとの積から求められる目標スロットル開度T
hg・Sと、スロットル開度Thとが一致するように、
スロットルバルブ7が開閉制御される。しかも、常に運
転者DRの要求に応じた「要求加速度モデル」が得ら
れ、その「要求加速度モデル」に対応して、「スロット
ル感度モデル」が得られる。そして、常に運転者DRの
要求に合った加速度Gをもって、エンジン2のスロット
ル開度Thが制御される。
【0066】従って、車両1に対する運転者DRの要求
加速度が大きいときには、スロットル感度Thgが大き
くなる。そのため、同一の加速度Gを得るためのアクセ
ルストロークSの変化範囲が狭くなり、アクセルペダル
10の少ない操作によって大きな加速度Gを得ることが
できるようになり、車両1の加速性能が向上したように
運転者DRに感じさせることができる。例えば、運転者
DRの意識が急いだ状態であったり、車両1の運転環境
が渋滞のない高速道路であったりして、車両1を速く走
行させたいときには、アクセルペダル10の少ない操作
によって大きな加速度Gを得ることができ、加速感を向
上させることができる。
【0067】一方、車両1に対する運転者DRの要求加
速度が小さいときには、スロットル感度Thgが小さく
なる。そのため、同一の加速度Gを得るためのアクセル
ストロークSの変化範囲が広くなり、アクセルペダル1
0の多い操作によって加速度Gを微妙に変化させること
ができるようになり、運転者DRにとってアクセルペダ
ル10の操作性能を向上させることができる。例えば、
運転者DRの意識がのんびりした状態であったり、車両
1の運転環境が渋滞路や雪道等であったりして、車両1
をゆっくりと走行させたいときには、アクセルペダル1
0の多い操作によって加速度Gを微妙に変えることがで
き、車両1の操作感を向上させることができる。
【0068】つまり、この実施例では、運転者DRの加
速度に対する要求度合いに合致するように学習が行われ
ることから、常に運転者DRの特性に合ったスロットル
感度Thgが決定される。その結果、運転者DRの意識
状態(急いでいる、のんびりしている等)や運転環境
(路面状態、昼間・夜間、トンネル内、雨中路、雪道、
山間路、渋滞路等)にかかわりなく、車両1について、
常に運転者DRの特性に合った駆動力の制御を行うこと
ができる。
【0069】又、この実施例では、ニューロコンピュー
タ22における学習制御に、ニューラルネットワーク技
術を用いたことから、アクセルストロークS及び車速V
に対する要求加速度モデル出力Gxの関係の全体が連続
的なモデルとして学習され、その特性が部分的に不連続
となることはない。同じく、アクセルストロークS及び
車速Vに対するスロットル感度モデル出力Thxの関係
の全体が連続的なモデルとして学習され、その特性が部
分的に不連続となることはない。これは、ニューラルネ
ットワークの技術を用いたことにより、アクセルストロ
ークS及び車速Vの不連続点の間で学習される「要求加
速度モデル」が補間されるためである。つまり、アクセ
ルストロークS及び車速Vのある特定な範囲について行
われる要求加速度モデル出力Gxの修正が、アクセルス
トロークS及び車速Vの他の範囲に対応する要求加速度
モデル出力Gxの修正にも反映される。又、アクセルス
トロークS及び車速Vのある特定な範囲について行われ
るスロットル感度モデル出力Thxの修正が、アクセル
ストロークS及び車速Vの他の範囲に対応するスロット
ル感度モデル出力Thxにも反映される。
【0070】その結果、車速Vの全範囲について、車両
1の駆動力の制御が運転者DRによるアクセルペダル1
0の操作量、即ちアクセルストロークSの全操作範囲に
渡って連続的なものとすることができる。よって、運転
者DRによりアクセルペダル10が連続的に踏み込まれ
たときには、車両1の加速度Gが唐突に変化するような
ことがなく、車速Vの上昇を常に滑らかなものにするこ
とができる。
【0071】更に、この実施例では、加速度Gから「要
求加速度モデル」を推定し、その「要求加速度モデル」
から「スロットル感度モデル」を変更するように学習が
行われることから、単なる部分的な補正(修正)によっ
てマップの書き替えを行う場合と較べて、マップの補間
演算が不必要となり、演算時間を更に短くすることがで
きる。
【0072】加えて、この実施例では、ニューロコンピ
ュータ22において、加速度センサ12がローパスフィ
ルタ29を介して外部入出力回路27に接続されてい
る。そのため、車両1が凸凹路を走行しているときのハ
ーシュネスに起因して、加速度センサ12での検出信号
にノイズが発生した場合には、そのノイズに相関する高
周波成分がローパスフィルタ29で減衰される。即ち、
加速度センサ12からの加速度Gの信号に、図10
(a)に示すようにハーシュネスに起因する大きなノイ
ズが含まれていた場合でも、その信号がローパスフィル
タ29を通過することにより、図10(b)に示すよう
なノイズの少ない加速度Gの信号に調整されることにな
る。
【0073】その結果、ニューロコンピュータ22で
は、学習のために用いられる加速度Gの信号を、ハーシ
ュネスに起因したノイズが除去されたものとすることが
できる。よって、「要求加速度モデル」及び「スロット
ル感度モデル」についての誤学習を未然に防止すること
ができ、延いてはスロットル感度Thgが誤った方向へ
調整されることを未然に防止することができる。
【0074】ところで、車両1の短い時間の発進及び停
止が数回繰り返されると、加速度Gの変化が僅かである
ことから、スロットル感度Thgは非常に低い値とな
る。しかし、この実施例では、車両1の発進動作開始が
検出されてから発進動作終了が検出されるまでの発進持
続時間(カウント値τ)が計測され、カウント値τが予
め定めた第1の所定値Tよりも小さく、且つ、今回の発
進終了時のスロットル感度Thgが予め定めた第2の所
定値THGよりも小さいと、今回の発進における要求加
速度モデルの学習及びスロットル感度モデルの学習が無
効化され、要求加速度モデル及びスロットル感度モデル
の学習状態が前回の発進終了時における学習状態に戻さ
れる。よって、今回の発進における学習により得られた
スロットル感度Thgはスロットルコンピュータ21へ
出力されず、前回の発進終了時のスロットル感度Thg
がスロットルコンピュータ21へ出力される。この前回
の発進終了時のスロットル感度Thgは、短い時間の発
進と停止とが繰り返される直前のスロットル感度であ
り、今回の発進終了時のスロットル感度Thgよりも大
きな値である。
【0075】従って、前記のように短い時間の発進及び
停止が繰り返されるとスロットル感度Thgが非常に低
い値に調整されるが、発進動作終了後に本格的な発進動
作のために急激な加速が必要とされた場合には、スロッ
トルコンピュータ21へ出力されるスロットル感度Th
gが高い値に切替えられる。そして、その切替えられた
スロットル感度ThgとアクセルストロークSとの積か
ら求められる目標スロットル開度Thg・Sと、スロッ
トル開度Thとが一致するように、スロットルバルブ7
が開閉制御される。このため、エンジン2の出力制御に
要するアクセルペダル10の操作が、運転者DRにとっ
て急加速走行に適したものとなる。
【0076】例えば、図9において、時刻t1で発進が
開始され、時刻t2で終了したとする。この場合は、学
習制御ルーチンのステップ114の条件(1),(2)
の両方、或いはいずれか一方が成立せず、この発進にお
ける学習が有効な場合であり、この発進終了時における
要求加速度モデル及びスロットル感度モデルの学習状
態、つまり「重み係数」が記憶される。
【0077】そして、時刻t3において次の発進が開始
され、時刻t4で終了したとする。この場合は、学習制
御ルーチンのステップ114の条件(1),(2)が共
に成立した場合であり、この発進における要求加速度モ
デルの学習及びスロットル感度モデルの学習が無効とさ
れ、前回の発進終了時における学習状態に戻される。つ
まり、前回の発進終了時に記憶した「重み係数」が読み
出され、要求加速度モデル及びスロットル感度モデルに
設定される。よって、スロットル感度モデルの実行によ
り、スロットル感度は前回の発進終了時の値に戻され
(時刻t4において、二点鎖線から実線に変更)、時刻
t5における急加速が必要になった場合に、スロットル
感度を速く、大きく変化させることができる。
【0078】その結果、本格的な発進動作等の急激な加
速が必要とされる時に、運転者DRの意図を車両1の駆
動力の制御に反映させる上で、アクセルコントロール性
を良好なものとすることができる。つまり、短い発進と
停止が終了した後に運転者DRが急激な発進動作を要求
した場合には、第2の所定値THG(0.8)未満の低
い値に調整されていたスロットル感度Thgが、図9に
おいて二点鎖線で示すように時間の経過と共にゆっくり
と増加するのを防止する。そして、アクセルストローク
Sの少しの変化で車速Vが大きく変化して車両1の挙動
が大きくなるようにすることができる。即ち、車両1の
本格的な発進時にはそれに適した良好な運転性能を確保
することができる。
【0079】上記のように、この実施例によれば、数回
の短い発進・停止の繰り返しによってスロットル感度T
hgが低くなっていても、運転者DRが急加速の要求を
行った場合、十分な加速が得られる。
【0080】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、ガソリンエンジン2を駆動源と
し、リンクレスタイプのスロットルバルブ7を制御量変
更手段としたが、それ以外の駆動源及び制御量変更手段
に具体化することもできる。例えば、電気自動車におい
て直流モータ等の電動機を駆動源とし、電動機への電流
を制御する電流制御回路等を制御量変更手段とすること
もできる。
【0081】(2)前記実施例では、運転者DRにより
操作される出力操作手段としてアクセルペダル10を用
いたが、これに代え、出力操作手段としてアクセルレバ
ーやそれ以外の操作部材を用いることもできる。
【0082】(3)前記実施例では、アクセルセンサ1
1を操作量検出手段としてアクセルストロークSを検出
するようにしたが、次のようにすることもできる。即
ち、アクセルストロークSの代わりにアクセル踏力を検
出するセンサを用いたり、アクセルストロークSを検出
するアクセルセンサとアクセル踏力を検出するセンサと
を併用したりすること。
【0083】(4)前記実施例では、加速度検出手段と
して加速度センサ12を用いたが、車速センサ13を加
速度検出手段として、車速センサ13により検出される
車速Vを時間微分することにより加速度Gを得るように
してもよい。
【0084】(5)前記実施例では、ニューロコンピュ
ータ22におけるニューラルネットワーク技術として、
多層型ニューラルネットワークを採用したが、相互結合
型ニューラルネットワークを採用することもできる。
【0085】(6)前記実施例では、スロットル感度モ
デル出力Thxをスロットル感度の補正量とし、計算式
(1)によってスロットル感度Thgを求めたが、この
スロットル感度Thgを直接出力することもできる。こ
の場合、車両1の工場出荷時における初期値は、基準値
αを出力するように学習することになる。
【0086】(7)学習無効化手段により、今回の発進
における要求加速度モデルの学習及び制御量感度モデル
の学習を無効とするか否かを判定するために用いる、第
1の所定値T及び第2の所定値THGの各値を適宜変更
してもよい。
【0087】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、車両の加速度を比較すべき教師データとして用い、
出力操作手段の操作量に対する車両の加速度の関係を、
運転者の要求する加速度モデルとして学習している。
又、その学習された加速度モデルの出力と車両の加速度
との偏差を誤差信号として用い、出力操作手段の操作量
に対する駆動源の制御量の関係を、制御量感度モデルと
して学習している。そして、その学習された制御量感度
モデルの出力を参照データとして用い、出力操作手段の
操作量に応じて駆動源の制御量を制御するようにしてい
る。
【0088】従って、運転者の要求に応じた加速度モデ
ルが得られ、その加速度モデルに対応して、制御量感度
モデルが得られ、常に運転者の要求に合った加速度をも
って制御量が制御される。又、操作量に対する加速度の
関係や、操作量に対する制御量の関係の全体が連続的な
モデルとして学習され、出力操作手段の全操作範囲に対
する加速度及び制御量の関係の全体が不連続となること
はない。その結果、運転者の意識状態や運転環境にかか
わりなく常に運転者の特性に合った駆動力の制御を行う
ことができる。
【0089】又、この発明によれば、車両の発進動作開
始が検出されてから発進動作終了が検出されるまでの発
進持続時間が所定時間よりも短く、且つ、発進終了時の
制御量感度モデルの出力が所定値よりも小さいときに
は、要求加速度モデル学習手段による今回の発進におけ
る要求加速度モデルの学習、及び制御量感度モデル学習
手段による発進終了時の制御量感度モデルの学習を無効
化する。今回の発進における制御量感度モデルの学習を
無効化する。そして、要求加速度モデル及び制御量感度
モデルの学習状態を前回の発進終了時における学習状態
に戻すようにしている。
【0090】従って、例えばT字路や渋滞路において短
い時間の発進及び停止が繰り返された後に、本格的な発
進動作のために急激な加速が必要とされた場合にも、運
転者による出力操作手段の少しの変化で車速を大きく変
化させて車両の挙動を大きくさせることができる。これ
に伴い、車両の本格的な発進時にはそれに適した応答性
のよい十分な加速を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本的な概念構成を示す概念構成図
である。
【図2】この発明を具体化した一実施例における車両の
駆動力制御装置の概略的な構成を示す概略構成図であ
る。
【図3】一実施例において、スロットルコンピュータ及
びニューロコンピュータの電気的構成を示すブロック図
である。
【図4】一実施例において、ニューロコンピュータに適
用されている多層型ニューラルネットワークの概念的な
構成を示す構成図である。
【図5】一実施例において、「要求加速度モデル」の特
性を示す特性図である。
【図6】一実施例において、「スロットル感度モデル」
の特性を示す特性図である。
【図7】一実施例において、「スロットル感度」の特性
を示す特性図である。
【図8】一実施例において、ニューロコンピュータによ
り実行される「学習制御ルーチン」を示すフローチャー
トである。
【図9】一実施例において、スロットル感度の変化を示
すタイムチャートである。
【図10】一実施例において、ローパスフィルタの作用
に関する加速度信号の変化を示すタイムチャートであ
る。
【図11】一実施例において、スロットルコンピュータ
により実行される「スロットル開度制御ルーチン」を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1…車両、2…駆動源を構成するエンジン、7…制御量
変更手段の一部を構成するスロットルバルブ、8…制御
量変更手段の一部を構成する直流モータ、10…出力操
作手段を構成するアクセルペダル、11…操作量検出手
段を構成すると共に、発進開始検出手段の一部及び発進
終了検出手段の一部をそれぞれ構成するアクセルセン
サ、12…加速度検出手段を構成する加速度センサ、1
3…速度検出手段を構成すると共に、発進開始検出手段
の一部及び発進終了検出手段の一部をそれぞれ構成する
車速センサ、14…発進終了検出手段の一部を構成する
ストップランプスイッチ、21…駆動制御手段を構成す
るスロットルコンピュータ、22…要求加速度モデル学
習手段、制御量感度モデル学習手段、発進持続時間計測
手段及び学習無効化手段を構成すると共に、発進開始検
出手段の一部及び発進終了検出手段の一部をそれぞれ構
成するニューロコンピュータ、DR…運転者、Th…エ
ンジンの制御量としてのスロットル開度、G…加速度、
V…車速、S…アクセルペダルの操作量としてのアクセ
ルストローク、Gx…要求加速度モデル出力、ΔG…誤
差信号としての加速度偏差、Thx…スロットル感度モ
デル出力、Thg…スロットル感度、τ…発進持続時間
に相当するカウント値、T…発進持続時間との比較に用
いられる第1の所定値、THG…発進終了時のスロット
ル感度との比較に用いられる第2の所定値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 C 7536−3G A 7536−3G G05B 13/02 L 9131−3H 13/04 9131−3H (72)発明者 大嶋 満寿治 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 ▲吉▼田 浩之 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載された駆動源の制御量を変更
    するための制御量変更手段と、 前記駆動源の出力を任意に制御するために運転者により
    操作される出力操作手段と、 前記出力操作手段の操作量を検出するための操作量検出
    手段とを備え、前記操作量検出手段の検出結果に応じて
    前記制御量変更手段を駆動させることにより前記駆動源
    の出力を制御して前記車両の駆動力を制御するようにし
    た車両の駆動力制御装置において、 前記車両の加速度を検出するための加速度検出手段と、 前記車両の速度を検出するための速度検出手段と、 前記加速度検出手段の検出により得られる加速度を比較
    すべき教師データとして、その教師データと当該手段の
    出力との偏差を誤差信号とし、その誤差分が小さくなる
    ように、前記出力操作手段の操作量及び前記速度検出手
    段の検出により得られる速度に対する前記車両の加速度
    の関係を、前記運転者の要求する加速度モデルとして学
    習するための要求加速度モデル学習手段と、 前記加速度検出手段の検出により得られる加速度と前記
    要求加速度モデル学習手段により学習される加速度モデ
    ルの出力との偏差を誤差信号として、その誤差分が小さ
    くなるように、前記出力操作手段の操作量及び前記速度
    検出手段の検出により得られる速度に対する前記駆動源
    の制御量の関係を、制御量感度モデルとして学習するた
    めの制御量感度モデル学習手段と、 前記制御量感度モデル学習手段により学習される制御量
    感度モデルの出力を参照データとして、その参照データ
    に基づき前記操作量検出手段により検出される操作量に
    応じて前記制御量変更手段の駆動を制御する駆動制御手
    段と、 前記車両の発進動作の開始を検出する発進開始検出手段
    と、 前記車両の発進動作の終了を検出する発進終了検出手段
    と、 前記発進開始検出手段により車両の発進動作開始が検出
    されてから発進終了検出手段により車両の発進動作終了
    が検出されるまでの発進持続時間を計測する発進持続時
    間計測手段と、 前記発進持続時間計測手段による発進持続時間が予め定
    めた所定時間よりも短く、且つ、前記制御量感度モデル
    学習手段により学習された発進終了時の制御量感度モデ
    ルの出力が予め定めた所定値よりも小さいときには、前
    記要求加速度モデル学習手段による今回の発進における
    要求加速度モデルの学習、及び前記制御量感度モデル学
    習手段による今回の発進における制御量感度モデルの学
    習を無効化し、要求加速度モデル及び制御量感度モデル
    の学習状態を前回の発進終了時における学習状態に戻す
    学習無効化手段とを備えたことを特徴とする車両の駆動
    力制御装置。
JP3777993A 1992-12-16 1993-02-26 車両の駆動力制御装置 Pending JPH06249001A (ja)

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