JP2959920B2 - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents
車両の駆動力制御装置Info
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- JP2959920B2 JP2959920B2 JP5037778A JP3777893A JP2959920B2 JP 2959920 B2 JP2959920 B2 JP 2959920B2 JP 5037778 A JP5037778 A JP 5037778A JP 3777893 A JP3777893 A JP 3777893A JP 2959920 B2 JP2959920 B2 JP 2959920B2
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02D—CONTROLLING COMBUSTION ENGINES
- F02D11/00—Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated
- F02D11/06—Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance
- F02D11/10—Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type
- F02D2011/101—Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type characterised by the means for actuating the throttles
- F02D2011/102—Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type characterised by the means for actuating the throttles at least one throttle being moved only by an electric actuator
Landscapes
- Feedback Control In General (AREA)
- Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の加速度が運転
者の要求する加速度となるように駆動力を制御するよう
にした車両の駆動力制御装置に関するものである。
者の要求する加速度となるように駆動力を制御するよう
にした車両の駆動力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両に対しては、様々な環境条
件の下での走行が要求されると共に、個々の運転者によ
る種々の運転操作がなされる。そして、車両の挙動につ
いては、運転者の意図する応答性と円滑性が要求され
る。従来より、車両の駆動力に関わる挙動については、
例えば内燃機関を搭載した車両において、運転者による
アクセルペダルの踏込量に応じて制御が行われることが
知られている。
件の下での走行が要求されると共に、個々の運転者によ
る種々の運転操作がなされる。そして、車両の挙動につ
いては、運転者の意図する応答性と円滑性が要求され
る。従来より、車両の駆動力に関わる挙動については、
例えば内燃機関を搭載した車両において、運転者による
アクセルペダルの踏込量に応じて制御が行われることが
知られている。
【0003】例えば、先に本願出願人により提案された
特願平3−80103号では、内燃機関を搭載した車両
において、リンクレスタイプのスロットルバルブの開度
(スロットル開度)が、運転者によるアクセルペダルの
踏込量(アクセルストローク)に応じて制御されるよう
になっている。ここで、アクセルストロークに対応した
目標加速度を決定するためのデータは、マップとして予
めバックアップRAMに記憶されている。そして、車両
の実際の加速度がマップより決定される目標加速度とな
るように、スロットル開度が制御され、もって車両の駆
動力が制御される。又、この提案技術では、アクセルス
トロークの変化と実際の加速度とが運転者の加速度要求
度合いの変化として検知され、その検知された加速度要
求度合いと、上記のマップより決定される目標加速度と
の偏差が最小となるように、そのマップのデータが修正
されてバックアップRAMに記憶し直されるようになっ
ている。数学的には、目標加速度に関する補正(修正)
が上記の偏差に応じてなされることにより、マップの書
き替えが行われる。つまり、アクセルストロークに対応
する目標加速度のデータが学習されるのである。
特願平3−80103号では、内燃機関を搭載した車両
において、リンクレスタイプのスロットルバルブの開度
(スロットル開度)が、運転者によるアクセルペダルの
踏込量(アクセルストローク)に応じて制御されるよう
になっている。ここで、アクセルストロークに対応した
目標加速度を決定するためのデータは、マップとして予
めバックアップRAMに記憶されている。そして、車両
の実際の加速度がマップより決定される目標加速度とな
るように、スロットル開度が制御され、もって車両の駆
動力が制御される。又、この提案技術では、アクセルス
トロークの変化と実際の加速度とが運転者の加速度要求
度合いの変化として検知され、その検知された加速度要
求度合いと、上記のマップより決定される目標加速度と
の偏差が最小となるように、そのマップのデータが修正
されてバックアップRAMに記憶し直されるようになっ
ている。数学的には、目標加速度に関する補正(修正)
が上記の偏差に応じてなされることにより、マップの書
き替えが行われる。つまり、アクセルストロークに対応
する目標加速度のデータが学習されるのである。
【0004】従って、上記のように目標加速度のデータ
が、運転者の加速度要求度合いに合致するように学習さ
れることから、常に運転者の特性に合った目標加速度が
決定されることになった。その結果、運転者の意識状態
や運転環境に関係なく、常に運転者の特性に適した駆動
力が得られ、良好な運転性能が得られることになった。
が、運転者の加速度要求度合いに合致するように学習さ
れることから、常に運転者の特性に合った目標加速度が
決定されることになった。その結果、運転者の意識状態
や運転環境に関係なく、常に運転者の特性に適した駆動
力が得られ、良好な運転性能が得られることになった。
【0005】しかしながら、上記の提案技術では、目標
加速度のデータの学習としては、単にデータが補正(修
正)されてマップの書き替えが行われているだけであっ
た。そして、マップの書き替えについては、その時々で
アクセルストロークのある点、或いはある範囲について
のみ、目標加速度のデータが学習されるだけであった。
従って、特定の運転領域についてのみ目標加速度が補正
(修正)されるだけとなり、書き替えられたマップに領
域的な偏りが生じることになった。その結果、書き替え
られたマップで、アクセルストロークに対する目標加速
度の関係が部分的に不連続となり、車両の駆動力の制御
がアクセルストロークの変化に対して部分的に不連続な
ものとなる傾向があった。
加速度のデータの学習としては、単にデータが補正(修
正)されてマップの書き替えが行われているだけであっ
た。そして、マップの書き替えについては、その時々で
アクセルストロークのある点、或いはある範囲について
のみ、目標加速度のデータが学習されるだけであった。
従って、特定の運転領域についてのみ目標加速度が補正
(修正)されるだけとなり、書き替えられたマップに領
域的な偏りが生じることになった。その結果、書き替え
られたマップで、アクセルストロークに対する目標加速
度の関係が部分的に不連続となり、車両の駆動力の制御
がアクセルストロークの変化に対して部分的に不連続な
ものとなる傾向があった。
【0006】そこで、上記の不具合に対処することを狙
って、新たな技術が本願出願人により特願平4−336
323号に提案された。この提案技術では、ニューラル
ネットワーク技術を利用してマップの学習制御が行われ
るようになっている。ここでは、車両の走りに対する運
転者の要求が、その時々に加速度センサより得られる実
際の加速度から「要求加速度モデル」として推定され、
その「要求加速度モデル」に基づき「スロットル感度モ
デル」が変更されてスロットル感度が決定されている。
又、その決定されたスロットル感度とアクセルストロー
クとの積から求められる目標スロットル開度と、実際の
スロットル開度とが一致するように、エンジンのスロッ
トルバルブが開閉制御されるようになっている。
って、新たな技術が本願出願人により特願平4−336
323号に提案された。この提案技術では、ニューラル
ネットワーク技術を利用してマップの学習制御が行われ
るようになっている。ここでは、車両の走りに対する運
転者の要求が、その時々に加速度センサより得られる実
際の加速度から「要求加速度モデル」として推定され、
その「要求加速度モデル」に基づき「スロットル感度モ
デル」が変更されてスロットル感度が決定されている。
又、その決定されたスロットル感度とアクセルストロー
クとの積から求められる目標スロットル開度と、実際の
スロットル開度とが一致するように、エンジンのスロッ
トルバルブが開閉制御されるようになっている。
【0007】従って、上記のようにニューラルネットワ
ーク技術を利用してマップの学習制御が行われることか
ら、アクセルストロークの全範囲に対する加速度及びス
ロットル開度の関係の全体が不連続とならず、エンジン
駆動力の制御を運転者によるアクセルストロークの全範
囲に渡って連続的なものとすることができることになっ
た。
ーク技術を利用してマップの学習制御が行われることか
ら、アクセルストロークの全範囲に対する加速度及びス
ロットル開度の関係の全体が不連続とならず、エンジン
駆動力の制御を運転者によるアクセルストロークの全範
囲に渡って連続的なものとすることができることになっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記後者の
新たな提案技術では、車両の前進又は後退の区別なく、
実際の加速度に基づいて学習制御が実行されることによ
り、スロットル感度が決定されるようになっている。そ
のため、車両を後退させた場合に、運転者の意図を車両
の駆動力の制御に反映させる上で、アクセルコントロー
ル性の悪いものになるおそれがあった。例えば、車両を
前方へ急発進させた場合には、スロットル感度が上がる
ことになり、アクセルストロークに対する車速及び加速
度の変化が大きくなる。従って、その急発進直後に車両
を後退させた場合には、後退の初期で高いスロットル感
度でスロットルバルブが開閉制御されることになり、ア
クセルストロークに対する車両の挙動が運転者の意図に
反して大きくなってしまうおそれがあった。逆に、車両
を緩やかに前方へ発進させた場合には、スロットル感度
が下がることになり、アクセルストロークに対する車速
及び加速度の変化が小さくなる。従って、その緩やかな
発進の直後に車両を後退させた場合には、後退の初期で
低いスロットル感度でスロットルバルブが開閉制御され
ることになり、車両を速やかに後退させようとしても、
運転者の意図に反して加速応答性が鈍くなってしまうお
それがあった。更には、加速度センサより得られる加速
度は車両の前後方向のそれであることから、車両の後退
時にはマイナスの加速度に基づき学習が行われることに
なり、スロットル感度が必要以上に下がり過ぎてしまう
おそれがあった。上記のような不具合により、車両の後
退時には良好な運転性能を確保が充分でなくなるおそれ
があった。
新たな提案技術では、車両の前進又は後退の区別なく、
実際の加速度に基づいて学習制御が実行されることによ
り、スロットル感度が決定されるようになっている。そ
のため、車両を後退させた場合に、運転者の意図を車両
の駆動力の制御に反映させる上で、アクセルコントロー
ル性の悪いものになるおそれがあった。例えば、車両を
前方へ急発進させた場合には、スロットル感度が上がる
ことになり、アクセルストロークに対する車速及び加速
度の変化が大きくなる。従って、その急発進直後に車両
を後退させた場合には、後退の初期で高いスロットル感
度でスロットルバルブが開閉制御されることになり、ア
クセルストロークに対する車両の挙動が運転者の意図に
反して大きくなってしまうおそれがあった。逆に、車両
を緩やかに前方へ発進させた場合には、スロットル感度
が下がることになり、アクセルストロークに対する車速
及び加速度の変化が小さくなる。従って、その緩やかな
発進の直後に車両を後退させた場合には、後退の初期で
低いスロットル感度でスロットルバルブが開閉制御され
ることになり、車両を速やかに後退させようとしても、
運転者の意図に反して加速応答性が鈍くなってしまうお
それがあった。更には、加速度センサより得られる加速
度は車両の前後方向のそれであることから、車両の後退
時にはマイナスの加速度に基づき学習が行われることに
なり、スロットル感度が必要以上に下がり過ぎてしまう
おそれがあった。上記のような不具合により、車両の後
退時には良好な運転性能を確保が充分でなくなるおそれ
があった。
【0009】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、運転者の意識状態や運転環
境にかかわりなく常に運転者の特性に合った駆動力の制
御を実現すると共に、駆動力の制御を運転者によるアク
セルペダル等の操作量の全範囲に渡って連続的なものと
することが可能で、併せて車両の後退時にも良好な運転
性能を確保することの可能な車両の駆動力制御装置を提
供することにある。
ものであって、その目的は、運転者の意識状態や運転環
境にかかわりなく常に運転者の特性に合った駆動力の制
御を実現すると共に、駆動力の制御を運転者によるアク
セルペダル等の操作量の全範囲に渡って連続的なものと
することが可能で、併せて車両の後退時にも良好な運転
性能を確保することの可能な車両の駆動力制御装置を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては、図1に示すように、車両M
1に搭載された駆動源M2の制御量を変更するための制
御量変更手段M3と、駆動源M2の出力を任意に制御す
るために運転者により操作される出力操作手段M4と、
その出力操作手段M4の操作量を検出するための操作量
検出手段M5とを備え、操作量検出手段M5の検出結果
に応じて制御量変更手段M3を駆動させることにより駆
動源M2の出力を制御して車両M1の駆動力を制御する
ようにした車両の駆動力制御装置において、車両M1の
加速度を検出するための加速度検出手段M6と、車両M
1の速度を検出するための速度検出手段M7と、加速度
検出手段M6の検出により得られる加速度を比較すべき
教師データとして、その教師データと当該手段M8の出
力との偏差を誤差信号とし、その誤差分が小さくなるよ
うに、出力操作手段M4の操作量及び速度検出手段M7
の検出により得られる速度に対する車両M1の加速度の
関係を、運転者の要求する加速度モデルとして学習する
ための要求加速度モデル学習手段M8と、加速度検出手
段M6の検出により得られる加速度と要求加速度モデル
学習手段M8により学習される加速度モデルの出力との
偏差を誤差信号として、その誤差分が小さくなるよう
に、出力操作手段M4の操作量及び速度検出手段M7の
検出により得られる速度に対する駆動源M2の制御量の
関係を、制御量感度モデルとして学習するための制御量
感度モデル学習手段M9と、その制御量感度モデル学習
手段M9により学習される制御量感度モデルの出力を参
照データとして、その参照データに基づき操作量検出手
段M5により検出される操作量に応じて制御量変更手段
M3の駆動を制御する駆動制御手段M10と、車両M1
の後退状態を検出するための後退状態検出手段M11
と、その後退状態検出手段M11の検出結果に基づき車
両M1の後退状態と判断したときに、駆動制御手段M1
0において制御量変更手段M3の駆動を制御するために
使用される参照データを、制御量感度モデルの出力に代
わって、後退に適した値として別途に設定された参照デ
ータに変更するための参照データ変更手段M12とを備
えたことを趣旨としている。
めに、この発明においては、図1に示すように、車両M
1に搭載された駆動源M2の制御量を変更するための制
御量変更手段M3と、駆動源M2の出力を任意に制御す
るために運転者により操作される出力操作手段M4と、
その出力操作手段M4の操作量を検出するための操作量
検出手段M5とを備え、操作量検出手段M5の検出結果
に応じて制御量変更手段M3を駆動させることにより駆
動源M2の出力を制御して車両M1の駆動力を制御する
ようにした車両の駆動力制御装置において、車両M1の
加速度を検出するための加速度検出手段M6と、車両M
1の速度を検出するための速度検出手段M7と、加速度
検出手段M6の検出により得られる加速度を比較すべき
教師データとして、その教師データと当該手段M8の出
力との偏差を誤差信号とし、その誤差分が小さくなるよ
うに、出力操作手段M4の操作量及び速度検出手段M7
の検出により得られる速度に対する車両M1の加速度の
関係を、運転者の要求する加速度モデルとして学習する
ための要求加速度モデル学習手段M8と、加速度検出手
段M6の検出により得られる加速度と要求加速度モデル
学習手段M8により学習される加速度モデルの出力との
偏差を誤差信号として、その誤差分が小さくなるよう
に、出力操作手段M4の操作量及び速度検出手段M7の
検出により得られる速度に対する駆動源M2の制御量の
関係を、制御量感度モデルとして学習するための制御量
感度モデル学習手段M9と、その制御量感度モデル学習
手段M9により学習される制御量感度モデルの出力を参
照データとして、その参照データに基づき操作量検出手
段M5により検出される操作量に応じて制御量変更手段
M3の駆動を制御する駆動制御手段M10と、車両M1
の後退状態を検出するための後退状態検出手段M11
と、その後退状態検出手段M11の検出結果に基づき車
両M1の後退状態と判断したときに、駆動制御手段M1
0において制御量変更手段M3の駆動を制御するために
使用される参照データを、制御量感度モデルの出力に代
わって、後退に適した値として別途に設定された参照デ
ータに変更するための参照データ変更手段M12とを備
えたことを趣旨としている。
【0011】
【作用】上記の構成によれば、図1に示すように、加速
度検出手段M6の検出により得られる加速度は、要求加
速度モデル学習手段M8において、比較すべき教師デー
タとして用いられる。つまり、車両M1の実際の加速度
が、運転者の要求する加速度として比較に用いられる。
そして、要求加速度モデル学習手段M8では、その教師
データと当該手段M8の出力との偏差が小さくなるよう
に、即ち、運転者の要求する加速度と要求加速度モデル
の出力との偏差が小さくなるように、出力操作手段M4
の操作量及び速度検出手段M7の検出により得られる速
度に対する車両M1の加速度の関係が、運転者の要求す
る加速度モデルとして学習される。又、制御量感度モデ
ル学習手段M9では、同じく加速度検出手段M6の検出
により得られる加速度と、上記のように学習される加速
度モデルの出力との偏差が誤差信号として用いられる。
そして、制御量感度モデル学習手段M9では、上記の誤
差信号の誤差分が小さくなるように、即ち、車両M1の
加速度と加速度モデルの出力との偏差が小さくなるよう
に、出力操作手段M4の操作量及び車両M1の速度に対
する駆動源M2の制御量の関係が、制御量感度モデルと
して学習される。そして、駆動制御手段M10では、上
記のように学習される制御量感度モデルの出力が参照デ
ータとして用いられ、その参照データに基づき、運転者
の操作による出力操作手段M4の操作量に応じて制御量
変更手段M3の駆動が制御される。これにより、駆動源
M2の出力が制御され、もって車両M1の駆動力が制御
される。
度検出手段M6の検出により得られる加速度は、要求加
速度モデル学習手段M8において、比較すべき教師デー
タとして用いられる。つまり、車両M1の実際の加速度
が、運転者の要求する加速度として比較に用いられる。
そして、要求加速度モデル学習手段M8では、その教師
データと当該手段M8の出力との偏差が小さくなるよう
に、即ち、運転者の要求する加速度と要求加速度モデル
の出力との偏差が小さくなるように、出力操作手段M4
の操作量及び速度検出手段M7の検出により得られる速
度に対する車両M1の加速度の関係が、運転者の要求す
る加速度モデルとして学習される。又、制御量感度モデ
ル学習手段M9では、同じく加速度検出手段M6の検出
により得られる加速度と、上記のように学習される加速
度モデルの出力との偏差が誤差信号として用いられる。
そして、制御量感度モデル学習手段M9では、上記の誤
差信号の誤差分が小さくなるように、即ち、車両M1の
加速度と加速度モデルの出力との偏差が小さくなるよう
に、出力操作手段M4の操作量及び車両M1の速度に対
する駆動源M2の制御量の関係が、制御量感度モデルと
して学習される。そして、駆動制御手段M10では、上
記のように学習される制御量感度モデルの出力が参照デ
ータとして用いられ、その参照データに基づき、運転者
の操作による出力操作手段M4の操作量に応じて制御量
変更手段M3の駆動が制御される。これにより、駆動源
M2の出力が制御され、もって車両M1の駆動力が制御
される。
【0012】従って、この発明によれば、常に運転者の
要求に応じた加速度モデルが得られ、その加速度モデル
に対応して制御量感度モデルが得られる。そして、常に
運転者の要求に合った加速度をもって、駆動源M2の制
御量が制御される。又、この発明によれば、出力操作手
段M4の操作量及び車両M1の速度に対する車両M1の
加速度の関係の全体が連続的なモデルとして学習され、
出力操作手段M4の操作量及び車両M1の速度に対する
駆動源M2の制御量の関係の全体が連続的なモデルとし
て学習される。そのため、車両M1の速度の全範囲につ
いて、出力操作手段M4の操作量の全範囲に対する加速
度及び制御量の関係が部分的に不連続となることはな
い。
要求に応じた加速度モデルが得られ、その加速度モデル
に対応して制御量感度モデルが得られる。そして、常に
運転者の要求に合った加速度をもって、駆動源M2の制
御量が制御される。又、この発明によれば、出力操作手
段M4の操作量及び車両M1の速度に対する車両M1の
加速度の関係の全体が連続的なモデルとして学習され、
出力操作手段M4の操作量及び車両M1の速度に対する
駆動源M2の制御量の関係の全体が連続的なモデルとし
て学習される。そのため、車両M1の速度の全範囲につ
いて、出力操作手段M4の操作量の全範囲に対する加速
度及び制御量の関係が部分的に不連続となることはな
い。
【0013】一方、後退状態検出手段M11では、車両
M1の後退状態が検出される。そして、参照データ変更
手段M12では、その検出結果に基づき車両M1の後退
状態と判断したときに、駆動制御手段M10において制
御量変更手段M3の駆動を制御するために使用される参
照データが、参照データ変更手段M12により変更され
る。即ち、制御量感度モデルの出力に代わって、後退に
適した値として別途に設定された参照データに変更され
る。
M1の後退状態が検出される。そして、参照データ変更
手段M12では、その検出結果に基づき車両M1の後退
状態と判断したときに、駆動制御手段M10において制
御量変更手段M3の駆動を制御するために使用される参
照データが、参照データ変更手段M12により変更され
る。即ち、制御量感度モデルの出力に代わって、後退に
適した値として別途に設定された参照データに変更され
る。
【0014】従って、車両M1が後退状態である場合に
は、前進の加速走行時に学習された制御量感度モデルの
出力に代わって、後退に適した参照データに基づき、出
力操作手段M4の操作量に応じて制御量変更手段M3の
駆動が制御される。このため、車両M1の後退時には、
駆動源M2の出力制御に要する出力操作手段M4の操作
が、運転者にとって後退に適したものとなる。
は、前進の加速走行時に学習された制御量感度モデルの
出力に代わって、後退に適した参照データに基づき、出
力操作手段M4の操作量に応じて制御量変更手段M3の
駆動が制御される。このため、車両M1の後退時には、
駆動源M2の出力制御に要する出力操作手段M4の操作
が、運転者にとって後退に適したものとなる。
【0015】
【実施例】以下、この発明における車両の駆動力制御装
置を具体化した一実施例を図2〜図12に基づいて詳細
に説明する。
置を具体化した一実施例を図2〜図12に基づいて詳細
に説明する。
【0016】図2はこの実施例における車両の駆動力制
御装置を概略的に示す構成図である。車両1には駆動源
としてのガソリンエンジン(以下単に「エンジン」とい
う。)2が搭載されている。エンジン2は複数気筒の直
列型となっている。エンジン2の吸気通路3には外気が
取り込まれ、図示しないインジェクタから噴射される燃
料が供給される。そして、エンジン2の図示しない各燃
焼室には、吸気通路3を通じて外気と燃料との混合気が
取り込まれる。更に、各燃焼室に取り込まれた混合気
が、図示しない各点火プラグの作動により爆発・燃焼さ
れることにより、図示しないピストン及びクランクシャ
フト等が作動してエンジン2の出力が得られる。又、エ
ンジン2の各燃焼室で燃焼された後の既燃焼ガスは、排
気通路4を通じて外部へと排出される。
御装置を概略的に示す構成図である。車両1には駆動源
としてのガソリンエンジン(以下単に「エンジン」とい
う。)2が搭載されている。エンジン2は複数気筒の直
列型となっている。エンジン2の吸気通路3には外気が
取り込まれ、図示しないインジェクタから噴射される燃
料が供給される。そして、エンジン2の図示しない各燃
焼室には、吸気通路3を通じて外気と燃料との混合気が
取り込まれる。更に、各燃焼室に取り込まれた混合気
が、図示しない各点火プラグの作動により爆発・燃焼さ
れることにより、図示しないピストン及びクランクシャ
フト等が作動してエンジン2の出力が得られる。又、エ
ンジン2の各燃焼室で燃焼された後の既燃焼ガスは、排
気通路4を通じて外部へと排出される。
【0017】この実施例で、車両1はフロントエンジン
・リヤドライブ方式(FR方式)のものであり、エンジ
ン2のクランクシャフトは、図示しないトランスミッシ
ョン、プロペラシャフト、ディファレンシャルギヤ及び
ドライブシャフト等を介して、駆動輪である左右一対の
後輪5に駆動連結されている。又、従動輪である左右一
対の前輪6は、運転席に設けられた図示しないステアリ
ングホイールの操作に連動する操舵輪となっている。
・リヤドライブ方式(FR方式)のものであり、エンジ
ン2のクランクシャフトは、図示しないトランスミッシ
ョン、プロペラシャフト、ディファレンシャルギヤ及び
ドライブシャフト等を介して、駆動輪である左右一対の
後輪5に駆動連結されている。又、従動輪である左右一
対の前輪6は、運転席に設けられた図示しないステアリ
ングホイールの操作に連動する操舵輪となっている。
【0018】この実施例において、吸気通路3の途中に
は、制御量変更手段を構成するリンクレスタイプのスロ
ットルバルブ7が設けられている。即ち、スロットルバ
ルブ7は、その近傍に設けられた直流モータ8に連結さ
れている。そして、直流モータ8の作動により、エンジ
ン2の制御量としてのスロットルバルブ7の開度、即ち
スロットル開度Thが制御される。これにより、吸気通
路3を通じてエンジン2の各燃焼室へ取り込まれる空気
量が調整され、この空気量の調整により、エンジン2の
出力が制御される。
は、制御量変更手段を構成するリンクレスタイプのスロ
ットルバルブ7が設けられている。即ち、スロットルバ
ルブ7は、その近傍に設けられた直流モータ8に連結さ
れている。そして、直流モータ8の作動により、エンジ
ン2の制御量としてのスロットルバルブ7の開度、即ち
スロットル開度Thが制御される。これにより、吸気通
路3を通じてエンジン2の各燃焼室へ取り込まれる空気
量が調整され、この空気量の調整により、エンジン2の
出力が制御される。
【0019】スロットルバルブ7の近傍には、スロット
ルセンサ9が設けられている。このスロットルセンサ9
では、スロットル開度Thが検出され、それに応じた信
号が出力される。又、車両1の運転席には、出力操作手
段としてのアクセルペダル10が設けられている。この
アクセルベダル10は、エンジン2の出力を任意に制御
するために、運転者DRにより操作されるものである。
又、アクセルペダル10の近傍には、操作量検出手段と
してのアクセルセンサ11が設けられている。このアク
セルセンサ11では、アクセルペダル10の操作量、即
ちアクセルストロークSが検出され、それに応じた信号
が出力される。更に、車両1のほぼ中央には、加速度検
出手段を構成する周知の加速度センサ12が設けられて
いる。この加速度センサ12では、車両1の前後方向の
加速度Gが検出され、それに応じた信号が出力される。
加えて、前輪6には速度検出手段を構成する周知の車速
センサ13が設けられている。この車速センサ13で
は、前輪6の回転数に応じて車両1の速度、即ち車速V
が検出され、それに応じた信号が出力される。
ルセンサ9が設けられている。このスロットルセンサ9
では、スロットル開度Thが検出され、それに応じた信
号が出力される。又、車両1の運転席には、出力操作手
段としてのアクセルペダル10が設けられている。この
アクセルベダル10は、エンジン2の出力を任意に制御
するために、運転者DRにより操作されるものである。
又、アクセルペダル10の近傍には、操作量検出手段と
してのアクセルセンサ11が設けられている。このアク
セルセンサ11では、アクセルペダル10の操作量、即
ちアクセルストロークSが検出され、それに応じた信号
が出力される。更に、車両1のほぼ中央には、加速度検
出手段を構成する周知の加速度センサ12が設けられて
いる。この加速度センサ12では、車両1の前後方向の
加速度Gが検出され、それに応じた信号が出力される。
加えて、前輪6には速度検出手段を構成する周知の車速
センサ13が設けられている。この車速センサ13で
は、前輪6の回転数に応じて車両1の速度、即ち車速V
が検出され、それに応じた信号が出力される。
【0020】加えて、車両1の運転席には周知のシフト
レバー14が設けられている。この実施例において、上
記のトランスミッションはオートマチックのそれであ
り、シフトレバー14はそのトランスミッションのシフ
ト位置SPを任意に切り換えるために、運転者DRによ
り操作される。この実施例では、シフトレバー14の操
作により、トランスミッションのシフト位置SPが「パ
ーキングレンジ(P)」、「リバースレンジ(R)」、
「ニュートラルレンジ(N)」及び「ドライブレンジ
(D)」等に切り換え可能となっている。ここで、「パ
ーキングレンジ(P)」は駐車のために使用されるもの
である。「リバースレンジ(R)」は車両1を後退させ
るために使用されるものである。「ニュートラルレンジ
(N)」は停車のために使用されるものである。又、そ
れ以外の「ドライブレンジ(D)」等は、車両1の前進
のために使用されるものである。又、シフトレバー14
の近傍には、後退状態検出手段としてのシフト位置セン
サ15が設けられている。このシフト位置センサ15で
は、シフトレバー14の操作により切り換えられる各シ
フト位置SPが検出され、それに応じた信号が出力され
る。
レバー14が設けられている。この実施例において、上
記のトランスミッションはオートマチックのそれであ
り、シフトレバー14はそのトランスミッションのシフ
ト位置SPを任意に切り換えるために、運転者DRによ
り操作される。この実施例では、シフトレバー14の操
作により、トランスミッションのシフト位置SPが「パ
ーキングレンジ(P)」、「リバースレンジ(R)」、
「ニュートラルレンジ(N)」及び「ドライブレンジ
(D)」等に切り換え可能となっている。ここで、「パ
ーキングレンジ(P)」は駐車のために使用されるもの
である。「リバースレンジ(R)」は車両1を後退させ
るために使用されるものである。「ニュートラルレンジ
(N)」は停車のために使用されるものである。又、そ
れ以外の「ドライブレンジ(D)」等は、車両1の前進
のために使用されるものである。又、シフトレバー14
の近傍には、後退状態検出手段としてのシフト位置セン
サ15が設けられている。このシフト位置センサ15で
は、シフトレバー14の操作により切り換えられる各シ
フト位置SPが検出され、それに応じた信号が出力され
る。
【0021】そして、この実施例では、スロットルバル
ブ7を運転者DRの要求に応じて好適に開閉制御するた
めに、スロットルコンピュータ21及びニューロコンピ
ュータ22が設けられている。スロットルコンピュータ
21は駆動制御手段を構成しており、スロットルコンピ
ュータ21には、直流モータ8及びスロットルセンサ9
がそれぞれ電気的に接続されている。又、ニューロコン
ピュータ22は要求加速度モデル学習手段、制御量感度
モデル学習手段:RAEL状態検出手段及び参照データ
変更手段を構成しており、ニューラルネットワークの技
術を適用して構成されている。このニューロコンピュー
タ22には、アクセルセンサ11、加速度センサ12、
車速センサ13及びシフト位置センサ15がそれぞれ電
気的に接続されている。又、ニューロコンピュータ22
とスロットルコンピュータ21とは互いに電気的に接続
されている。
ブ7を運転者DRの要求に応じて好適に開閉制御するた
めに、スロットルコンピュータ21及びニューロコンピ
ュータ22が設けられている。スロットルコンピュータ
21は駆動制御手段を構成しており、スロットルコンピ
ュータ21には、直流モータ8及びスロットルセンサ9
がそれぞれ電気的に接続されている。又、ニューロコン
ピュータ22は要求加速度モデル学習手段、制御量感度
モデル学習手段:RAEL状態検出手段及び参照データ
変更手段を構成しており、ニューラルネットワークの技
術を適用して構成されている。このニューロコンピュー
タ22には、アクセルセンサ11、加速度センサ12、
車速センサ13及びシフト位置センサ15がそれぞれ電
気的に接続されている。又、ニューロコンピュータ22
とスロットルコンピュータ21とは互いに電気的に接続
されている。
【0022】図3はスロットルコンピュータ21及びニ
ューロコンピュータ22の電気的構成を示すブロック図
である。ニューロコンピュータ22は、カウンタの機能
を兼ね備えた中央処理装置(CPU)23、所定の学習
制御プログラム等を予め記憶した読み出し専用メモリ
(ROM)24、CPU23の演算結果等を一時記憶す
るランダムアクセスメモリ(RAM)25、予め記憶さ
れたデータを保存するバックアップRAM26等を備え
ている。そして、ニューロコンピュータ22は、それら
各部23〜26と外部入出力回路27等がバス28によ
って接続された論理演算回路として構成されている。外
部入出力回路27には、前述したアクセルセンサ11、
車速センサ13及びシフト位置センサ15がそれぞれ接
続されている。又、外部入出力回路27には、ローパス
フィルタ29を介して加速度センサ12が接続されてい
る。このローパスフィルタ29は、加速度センサ12の
検出信号のうち、基準となる所定の遮断周波数より低い
周波数の信号は自由に通し、高い周波数には大きな減衰
を与えるようになっている。併せて、外部入出力回路2
7には、前記したスロットルコンピュータ21が接続さ
れている。又、ROM24には、ニューラルネットワー
ク技術を利用した学習制御プログラム等が予め記憶され
ている。
ューロコンピュータ22の電気的構成を示すブロック図
である。ニューロコンピュータ22は、カウンタの機能
を兼ね備えた中央処理装置(CPU)23、所定の学習
制御プログラム等を予め記憶した読み出し専用メモリ
(ROM)24、CPU23の演算結果等を一時記憶す
るランダムアクセスメモリ(RAM)25、予め記憶さ
れたデータを保存するバックアップRAM26等を備え
ている。そして、ニューロコンピュータ22は、それら
各部23〜26と外部入出力回路27等がバス28によ
って接続された論理演算回路として構成されている。外
部入出力回路27には、前述したアクセルセンサ11、
車速センサ13及びシフト位置センサ15がそれぞれ接
続されている。又、外部入出力回路27には、ローパス
フィルタ29を介して加速度センサ12が接続されてい
る。このローパスフィルタ29は、加速度センサ12の
検出信号のうち、基準となる所定の遮断周波数より低い
周波数の信号は自由に通し、高い周波数には大きな減衰
を与えるようになっている。併せて、外部入出力回路2
7には、前記したスロットルコンピュータ21が接続さ
れている。又、ROM24には、ニューラルネットワー
ク技術を利用した学習制御プログラム等が予め記憶され
ている。
【0023】そして、CPU23は、外部入出力回路2
7等を介して入力される各センサ11〜13,15から
の各種信号を入力値として読み込む。CPU23は、そ
れら入力値に基づき、ROM24に記憶されている学習
制御プログラムに従い、運転者DRの要求する「要求加
速度モデル」と、それに応じた制御量感度モデルとして
の「スロットル感度モデル」の学習制御を実行する。そ
して、CPU23はその学習結果を外部入出力回路27
を介してスロットルコンピュータ21へ出力する。或い
は、CPU23は、車両1が「後退状態」、「駐車状
態」又は「停車状態」であると判断したときには、学習
制御を解除すると共に、上記の学習結果に代わって、後
退、停車等に適した値として別途に予め設定されている
設定値を外部入出力回路27を介してスロットルコンピ
ュータ21へ出力する。
7等を介して入力される各センサ11〜13,15から
の各種信号を入力値として読み込む。CPU23は、そ
れら入力値に基づき、ROM24に記憶されている学習
制御プログラムに従い、運転者DRの要求する「要求加
速度モデル」と、それに応じた制御量感度モデルとして
の「スロットル感度モデル」の学習制御を実行する。そ
して、CPU23はその学習結果を外部入出力回路27
を介してスロットルコンピュータ21へ出力する。或い
は、CPU23は、車両1が「後退状態」、「駐車状
態」又は「停車状態」であると判断したときには、学習
制御を解除すると共に、上記の学習結果に代わって、後
退、停車等に適した値として別途に予め設定されている
設定値を外部入出力回路27を介してスロットルコンピ
ュータ21へ出力する。
【0024】一方、スロットルコンピュータ21はニュ
ーロコンピュータ22と基本的に同じ構成をなしてお
り、CPU30、ROM31、RAM32、バックアッ
プRAM33、外部入出力回路34及びバス35等によ
って構成されている。外部入出力回路34には、前述し
た直流モータ8、スロットルセンサ9及びニューロコン
ピュータ22がそれぞれ接続されている。又、ROM3
1には、ニューロコンピュータ22の学習結果、或いは
別途に設定された設定値に基づきスロットルバルブ7の
開閉を制御するためのスロットル開度制御プログラムが
予め記憶されている。
ーロコンピュータ22と基本的に同じ構成をなしてお
り、CPU30、ROM31、RAM32、バックアッ
プRAM33、外部入出力回路34及びバス35等によ
って構成されている。外部入出力回路34には、前述し
た直流モータ8、スロットルセンサ9及びニューロコン
ピュータ22がそれぞれ接続されている。又、ROM3
1には、ニューロコンピュータ22の学習結果、或いは
別途に設定された設定値に基づきスロットルバルブ7の
開閉を制御するためのスロットル開度制御プログラムが
予め記憶されている。
【0025】そして、CPU30は、ニューロコンピュ
ータ22から外部入出力回路34を介して入力される学
習結果のデータを入力値として読み込む。又、CPU3
0は、スロットルセンサ9からの信号を入力値として読
み込む。又、CPU30は、それら入力値に基づき、R
OM31に記憶されているスロットル開度制御プログラ
ムに従い直流モータ8を好適に制御する。
ータ22から外部入出力回路34を介して入力される学
習結果のデータを入力値として読み込む。又、CPU3
0は、スロットルセンサ9からの信号を入力値として読
み込む。又、CPU30は、それら入力値に基づき、R
OM31に記憶されているスロットル開度制御プログラ
ムに従い直流モータ8を好適に制御する。
【0026】ここで、ニューロコンピュータ22に適用
されているニューラルネットワーク技術の概念的な構成
を図4(a),(b)に従って説明する。この実施例に
おけるニューラルネットワークは、図4(a),(b)
に示すように、二つの多層型ニューラルネットワークを
備えている。各多層型ニューラルネットワークは、基本
的には同じ構成をなしており、2個のニューロンn1よ
りなる「入力層」と、2〜10個のニューロンn2より
なる「中間層」と、1個のニューロンn3よりなる「出
力層」とを備えている。又、各層の間で各ニューロンn
1,n2,n3がシナプスspにより結合されている。
各多層型ニューラルネットワークにおいて、信号は「入
力層」から「中間層」、「中間層」から「出力層」へ向
かって一方向へ流れる。各層のニューロンn1,n2,
n3では、前の層から受け取った信号に基づいて状態が
決定され、次の層へと信号が伝えられる。そして、各多
層型ニューラルネットワークの出力結果は、「出力層」
のニューロンn3の状態値として得られる。
されているニューラルネットワーク技術の概念的な構成
を図4(a),(b)に従って説明する。この実施例に
おけるニューラルネットワークは、図4(a),(b)
に示すように、二つの多層型ニューラルネットワークを
備えている。各多層型ニューラルネットワークは、基本
的には同じ構成をなしており、2個のニューロンn1よ
りなる「入力層」と、2〜10個のニューロンn2より
なる「中間層」と、1個のニューロンn3よりなる「出
力層」とを備えている。又、各層の間で各ニューロンn
1,n2,n3がシナプスspにより結合されている。
各多層型ニューラルネットワークにおいて、信号は「入
力層」から「中間層」、「中間層」から「出力層」へ向
かって一方向へ流れる。各層のニューロンn1,n2,
n3では、前の層から受け取った信号に基づいて状態が
決定され、次の層へと信号が伝えられる。そして、各多
層型ニューラルネットワークの出力結果は、「出力層」
のニューロンn3の状態値として得られる。
【0027】ここで、図4(a)に示す多層型ニューラ
ルネットワークは、「入力層」の各ニューロンn1に、
アクセルセンサ11により検出されるアクセルストロー
クS、車速センサ13により検出される車速Vがそれぞ
れ入力される。又、「出力層」のニューロンn3から得
られる出力、即ち要求加速度モデル出力Gxは、加速度
センサ12の検出により得られる車両1の加速度Gを
「教師データ」として、その「教師データ」と比較され
る。そして、その比較による加速度偏差ΔG(=G−G
x)を「誤差信号」とし、その誤差分が小さくなる方向
へ全てのニューロンn1,n2,n3のシナプスspの
「重み係数」が修正される。つまり、車両1の加速度G
を運転者DRの要求する加速度とし、その加速度Gを比
較すべき「教師データ」としている。そして、その「教
師データ」との偏差が小さくなるように、アクセルスト
ロークS及び車速Vに対する加速度Gの関係が、運転者
DRの要求する「要求加速度モデル」として学習され
る。そして、この多層型ニューラルネットワークの出力
結果は、要求加速度モデル出力Gxとして得られる。即
ち、「要求加速度モデル」は図5に示すような特性とし
て、要求加速度モデル出力Gxが加速度Gに近づく方向
に学習される。
ルネットワークは、「入力層」の各ニューロンn1に、
アクセルセンサ11により検出されるアクセルストロー
クS、車速センサ13により検出される車速Vがそれぞ
れ入力される。又、「出力層」のニューロンn3から得
られる出力、即ち要求加速度モデル出力Gxは、加速度
センサ12の検出により得られる車両1の加速度Gを
「教師データ」として、その「教師データ」と比較され
る。そして、その比較による加速度偏差ΔG(=G−G
x)を「誤差信号」とし、その誤差分が小さくなる方向
へ全てのニューロンn1,n2,n3のシナプスspの
「重み係数」が修正される。つまり、車両1の加速度G
を運転者DRの要求する加速度とし、その加速度Gを比
較すべき「教師データ」としている。そして、その「教
師データ」との偏差が小さくなるように、アクセルスト
ロークS及び車速Vに対する加速度Gの関係が、運転者
DRの要求する「要求加速度モデル」として学習され
る。そして、この多層型ニューラルネットワークの出力
結果は、要求加速度モデル出力Gxとして得られる。即
ち、「要求加速度モデル」は図5に示すような特性とし
て、要求加速度モデル出力Gxが加速度Gに近づく方向
に学習される。
【0028】一方、図4(b)に示す多層型ニューラル
ネットワークは、「入力層」の各ニューロンn1に、上
記と同じくアクセルストロークS、車速Vがそれぞれ入
力される。又、「出力層」のニューロンn3から得られ
る出力結果、即ちスロットル感度モデル出力Thxは、
加速度Gと上記の要求加速度モデル出力Gxとの間の加
速度偏差ΔGを「誤差信号」として学習が行われ、全て
のニューロンn1,n2,n3のシナプスspの「重み
係数」が修正される。つまり、加速度偏差ΔGを「誤差
信号」とし、その誤差分が小さくなるように、アクセル
ストロークS及び車速Vに対するスロットル開度Thの
関係が、運転者DRの要求する「スロットル感度モデ
ル」として学習される。そして、この多層型ニューラル
ネットワークの出力結果は、スロットル感度モデル出力
Thxとして得られる。即ち、「スロットル感度モデ
ル」は図6に示すような特性として学習される。
ネットワークは、「入力層」の各ニューロンn1に、上
記と同じくアクセルストロークS、車速Vがそれぞれ入
力される。又、「出力層」のニューロンn3から得られ
る出力結果、即ちスロットル感度モデル出力Thxは、
加速度Gと上記の要求加速度モデル出力Gxとの間の加
速度偏差ΔGを「誤差信号」として学習が行われ、全て
のニューロンn1,n2,n3のシナプスspの「重み
係数」が修正される。つまり、加速度偏差ΔGを「誤差
信号」とし、その誤差分が小さくなるように、アクセル
ストロークS及び車速Vに対するスロットル開度Thの
関係が、運転者DRの要求する「スロットル感度モデ
ル」として学習される。そして、この多層型ニューラル
ネットワークの出力結果は、スロットル感度モデル出力
Thxとして得られる。即ち、「スロットル感度モデ
ル」は図6に示すような特性として学習される。
【0029】上記のようなニューラルネットワークの概
念的な構成は、あくまでも便宜的に説明されたものであ
り、ニューラルネットワークの実体は、ニューロコンピ
ュータ22のROM24に予め記憶されている学習制御
プログラムにある。そして、ニューラルネットワーク
は、その学習制御プログラムにおける数学的な演算の上
に成り立っており、学習方法としては一般に知られてい
る「誤差逆伝搬学習アルゴリズム」が適用されている。
この実施例では、最終的には図7に示すような、アクセ
ルストロークSに対するスロットル感度Thgの関係の
特性を求めるために、学習制御プログラムが作成されて
いる。
念的な構成は、あくまでも便宜的に説明されたものであ
り、ニューラルネットワークの実体は、ニューロコンピ
ュータ22のROM24に予め記憶されている学習制御
プログラムにある。そして、ニューラルネットワーク
は、その学習制御プログラムにおける数学的な演算の上
に成り立っており、学習方法としては一般に知られてい
る「誤差逆伝搬学習アルゴリズム」が適用されている。
この実施例では、最終的には図7に示すような、アクセ
ルストロークSに対するスロットル感度Thgの関係の
特性を求めるために、学習制御プログラムが作成されて
いる。
【0030】次に、ニューロコンピュータ22におい
て、上記のようなニューラルネットワーク技術を用いて
実行される「要求加速度モデル」及び「スロットル感度
モデル」等の学習のための処理動作について説明する。
図8及び図9はニューロコンピュータ22により実行さ
れる学習制御プログラムの「学習制御ルーチン」を示す
フローチャートである。このルーチンの処理は開始され
た後、一定の周期、例えば「0.1秒」の時間間隔をも
って周期的に実行される。
て、上記のようなニューラルネットワーク技術を用いて
実行される「要求加速度モデル」及び「スロットル感度
モデル」等の学習のための処理動作について説明する。
図8及び図9はニューロコンピュータ22により実行さ
れる学習制御プログラムの「学習制御ルーチン」を示す
フローチャートである。このルーチンの処理は開始され
た後、一定の周期、例えば「0.1秒」の時間間隔をも
って周期的に実行される。
【0031】このルーチンの処理が開始されると、ステ
ップ101において、アクセルセンサ11、加速度セン
サ12、車速センサ13及びシフト位置センサ15から
の各種信号に基づき、アクセルストロークS、車速V、
加速度G及びシフト位置SPをそれぞれ読込む。
ップ101において、アクセルセンサ11、加速度セン
サ12、車速センサ13及びシフト位置センサ15から
の各種信号に基づき、アクセルストロークS、車速V、
加速度G及びシフト位置SPをそれぞれ読込む。
【0032】続いて、ステップ102において、アクセ
ルストロークSよりアクセルストローク変化分ΔSを、
車速Vより車速変化分ΔVを、加速度Gより加速度変化
分ΔGtをそれぞれ演算する。ここで、アクセルストロ
ーク変化分ΔSは、アクセルストロークSに関する今回
と前回との読み込み値の差により求められる。同様に、
車速変化分ΔV、加速度変化分ΔGtも、車速V、加速
度Gに関する今回と前回との読み込み値の差により求め
られる。
ルストロークSよりアクセルストローク変化分ΔSを、
車速Vより車速変化分ΔVを、加速度Gより加速度変化
分ΔGtをそれぞれ演算する。ここで、アクセルストロ
ーク変化分ΔSは、アクセルストロークSに関する今回
と前回との読み込み値の差により求められる。同様に、
車速変化分ΔV、加速度変化分ΔGtも、車速V、加速
度Gに関する今回と前回との読み込み値の差により求め
られる。
【0033】次に、ステップ103において、今回読み
込まれたシフト位置SPが「ニュートラルレンジ
(N)」又は「パーキングレンジ(P)」であるか否か
を判断する。ここで、シフト位置SPが「ニュートラル
レンジ(N)」又は「パーキングレンジ(P)」である
場合には、「停車状態」又は「駐車状態」であるものと
して、それに応じた処理(後述する)を実行するため
に、ステップ116へ移行する。
込まれたシフト位置SPが「ニュートラルレンジ
(N)」又は「パーキングレンジ(P)」であるか否か
を判断する。ここで、シフト位置SPが「ニュートラル
レンジ(N)」又は「パーキングレンジ(P)」である
場合には、「停車状態」又は「駐車状態」であるものと
して、それに応じた処理(後述する)を実行するため
に、ステップ116へ移行する。
【0034】又、ステップ103において、シフト位置
SPが「ニュートラルレンジ(N)」又は「パーキング
レンジ(P)」でない場合には、ステップ104におい
て、シフト位置SPが「リバースレンジ(R)」である
か否かを判断する。ここで、シフト位置SPが「リバー
スレンジ(R)」である場合には、車両1の「後退状
態」であるものとして、それに応じた処理(後述する)
を実行するために、ステップ115へ移行する。
SPが「ニュートラルレンジ(N)」又は「パーキング
レンジ(P)」でない場合には、ステップ104におい
て、シフト位置SPが「リバースレンジ(R)」である
か否かを判断する。ここで、シフト位置SPが「リバー
スレンジ(R)」である場合には、車両1の「後退状
態」であるものとして、それに応じた処理(後述する)
を実行するために、ステップ115へ移行する。
【0035】一方、ステップ104において、シフト位
置SPが「リバースレンジ(R)」でない場合には、シ
フト位置SPが車両1を前進させるための「ドライブレ
ンジ(D)」等であるものとして、それに応じた処理を
実行するために、ステップ105へ移行する。
置SPが「リバースレンジ(R)」でない場合には、シ
フト位置SPが車両1を前進させるための「ドライブレ
ンジ(D)」等であるものとして、それに応じた処理を
実行するために、ステップ105へ移行する。
【0036】ステップ105においては、スロットル感
度Thgを求めるための学習開始であるか否か、即ち学
習開始条件が成立したか否かを判断する。この実施例で
は、アクセルストローク変化分ΔSの絶対値及び車速V
のそれぞれが任意の設定値よりも大きい場合に、学習開
始と判断するようにしている。そして、学習開始である
場合には、ステップ106へ移行し、学習開始フラグF
を「1」にセットしてステップ107へ移行する。又、
学習開始でない場合には、そのままステップ107へ移
行する。
度Thgを求めるための学習開始であるか否か、即ち学
習開始条件が成立したか否かを判断する。この実施例で
は、アクセルストローク変化分ΔSの絶対値及び車速V
のそれぞれが任意の設定値よりも大きい場合に、学習開
始と判断するようにしている。そして、学習開始である
場合には、ステップ106へ移行し、学習開始フラグF
を「1」にセットしてステップ107へ移行する。又、
学習開始でない場合には、そのままステップ107へ移
行する。
【0037】ステップ107においては、学習継続中で
あるか否かを判断する。この実施例では、学習開始フラ
グFが「1」で、且つ、後述する学習開始からのカウン
ト値TCが任意の所定値よりも小さく、且つ、車速V及
びアクセルストロークSのそれぞれが任意の設定値より
も大きい場合に、学習継続中と判断するようにしてい
る。そして、学習継続中でない場合には、学習を行わな
いものとしてステップ120へ移行する。又、学習継続
中である場合には、学習を行うものとして、ステップ1
08へ移行する。
あるか否かを判断する。この実施例では、学習開始フラ
グFが「1」で、且つ、後述する学習開始からのカウン
ト値TCが任意の所定値よりも小さく、且つ、車速V及
びアクセルストロークSのそれぞれが任意の設定値より
も大きい場合に、学習継続中と判断するようにしてい
る。そして、学習継続中でない場合には、学習を行わな
いものとしてステップ120へ移行する。又、学習継続
中である場合には、学習を行うものとして、ステップ1
08へ移行する。
【0038】ステップ108においては、カウンタによ
るカウント値TCを「1」だけカウントアップする。次
に、ステップ109において、「スロットル感度モデ
ル」を実行する。即ち、今回読み込まれたアクセルスト
ロークSと車速Vとを入力値として、既に学習済の「ス
ロットル感度モデル」の特性(図6を参照)からスロッ
トル感度モデル出力Thxを求める。続いて、ステップ
110において、スロットル感度モデル出力Thxよ
り、以下の計算式(1)に従ってスロットル感度Thg
を決定する。
るカウント値TCを「1」だけカウントアップする。次
に、ステップ109において、「スロットル感度モデ
ル」を実行する。即ち、今回読み込まれたアクセルスト
ロークSと車速Vとを入力値として、既に学習済の「ス
ロットル感度モデル」の特性(図6を参照)からスロッ
トル感度モデル出力Thxを求める。続いて、ステップ
110において、スロットル感度モデル出力Thxよ
り、以下の計算式(1)に従ってスロットル感度Thg
を決定する。
【0039】Thg=α+Thx*K …(1) ここで、「α」は基準値であり、この実施例では「α=
1.0」となっている。又、「K」は正の定数である。
1.0」となっている。又、「K」は正の定数である。
【0040】そして、ステップ111において、今回決
定されたスロットル感度ThgとアクセルストロークS
とをスロットルコンピュータ21へ出力する。或いは、
スロットル感度ThgとアクセルストロークSとの積、
即ち目標スロットル開度Thg・Sを求め、その目標ス
ロットル開度Thg・Sをスロットルコンピュータ21
へ出力する。
定されたスロットル感度ThgとアクセルストロークS
とをスロットルコンピュータ21へ出力する。或いは、
スロットル感度ThgとアクセルストロークSとの積、
即ち目標スロットル開度Thg・Sを求め、その目標ス
ロットル開度Thg・Sをスロットルコンピュータ21
へ出力する。
【0041】次に、ステップ112において、車両1の
加速度Gを「教師データ」として、運転者DRの要求す
る「要求加速度モデル」の学習を実行する。つまり、加
速度センサ12により検出される車両1の加速度Gを比
較すべき「教師データ」として、その「教師データ」と
の偏差が小さくなるように、アクセルストロークS及び
車速Vに対する加速度Gの関係を、運転者DRの要求す
る「要求加速度モデル」として学習するのである。
加速度Gを「教師データ」として、運転者DRの要求す
る「要求加速度モデル」の学習を実行する。つまり、加
速度センサ12により検出される車両1の加速度Gを比
較すべき「教師データ」として、その「教師データ」と
の偏差が小さくなるように、アクセルストロークS及び
車速Vに対する加速度Gの関係を、運転者DRの要求す
る「要求加速度モデル」として学習するのである。
【0042】例えば、図5に実線で示す曲線が現在の
「要求加速度モデル」の特性であるとする。そして、運
転者DRが現在より速く走るためにアクセルペダル10
を操作して、車両1の加速度Gが現在の要求加速度モデ
ル出力Gxよりも大きくなったとする。このときの加速
度Gが新しい要求加速度であり、「要求加速度モデル」
は図5に実線で示す曲線が破線で示す曲線のような特性
へと更新される。即ち、アクセルストロークS及び車速
Vに対する要求加速度モデル出力Gxの関係の全体が連
続的なモデルとして学習される。そして、この特性は部
分的に不連続となることはない。
「要求加速度モデル」の特性であるとする。そして、運
転者DRが現在より速く走るためにアクセルペダル10
を操作して、車両1の加速度Gが現在の要求加速度モデ
ル出力Gxよりも大きくなったとする。このときの加速
度Gが新しい要求加速度であり、「要求加速度モデル」
は図5に実線で示す曲線が破線で示す曲線のような特性
へと更新される。即ち、アクセルストロークS及び車速
Vに対する要求加速度モデル出力Gxの関係の全体が連
続的なモデルとして学習される。そして、この特性は部
分的に不連続となることはない。
【0043】尚、図5には車速Vが「0」のときの特性
が示されているが、「要求加速度モデル」では、アクセ
ルストロークSの全範囲及び車速Vの全範囲と車両1の
加速度Gとの関係が学習されるようになっている。
が示されているが、「要求加速度モデル」では、アクセ
ルストロークSの全範囲及び車速Vの全範囲と車両1の
加速度Gとの関係が学習されるようになっている。
【0044】続いて、ステップ113においては、加速
度Gと上記の要求加速度モデル出力Gxとの差を加速度
偏差ΔGとして求める。又、ステップ114において
は、その加速度偏差ΔGを「誤差信号」として、「スロ
ットル感度モデル」の学習を実行する。つまり、加速度
偏差ΔGを「誤差信号」として、その誤差分が小さくな
るように、アクセルストロークS及び車速Vに対するス
ロットル開度Thの関係を、「スロットル感度モデル」
として学習するのである。
度Gと上記の要求加速度モデル出力Gxとの差を加速度
偏差ΔGとして求める。又、ステップ114において
は、その加速度偏差ΔGを「誤差信号」として、「スロ
ットル感度モデル」の学習を実行する。つまり、加速度
偏差ΔGを「誤差信号」として、その誤差分が小さくな
るように、アクセルストロークS及び車速Vに対するス
ロットル開度Thの関係を、「スロットル感度モデル」
として学習するのである。
【0045】例えば、図6に実線で示す直線を「スロッ
トル感度モデル」の初期値であるとする。そして、運転
者DRが現在より速く走るためにアクセルペダル10を
操作すると、車両1の加速度Gが大きくなり、要求加速
度モデル出力Gxとの間で差が発生し、そのときの加速
度偏差ΔGが求められる。そして、その加速度偏差ΔG
を「誤差信号」とし、その誤差分が小さくなるように学
習が行われると、そのときのスロットル感度モデル出力
Thxが新しいスロットル感度モデル出力Thxであ
り、「スロットル感度モデル」は図6に実線で示す初期
値から破線で示す曲線のような特性へと更新される。即
ち、アクセルストロークS及び車速Vに対するスロット
ル感度モデル出力Thxの関係の全体が連続的なモデル
として学習される。そして、この特性は部分的に不連続
となることはない。
トル感度モデル」の初期値であるとする。そして、運転
者DRが現在より速く走るためにアクセルペダル10を
操作すると、車両1の加速度Gが大きくなり、要求加速
度モデル出力Gxとの間で差が発生し、そのときの加速
度偏差ΔGが求められる。そして、その加速度偏差ΔG
を「誤差信号」とし、その誤差分が小さくなるように学
習が行われると、そのときのスロットル感度モデル出力
Thxが新しいスロットル感度モデル出力Thxであ
り、「スロットル感度モデル」は図6に実線で示す初期
値から破線で示す曲線のような特性へと更新される。即
ち、アクセルストロークS及び車速Vに対するスロット
ル感度モデル出力Thxの関係の全体が連続的なモデル
として学習される。そして、この特性は部分的に不連続
となることはない。
【0046】このようにして、ニューラルネットワーク
の技術を用いた学習制御の処理が実行され、運転者DR
の要求する「要求加速度モデル」及び「スロットル感度
モデル」の特性がそれぞれ学習される。ここでは、その
時々に学習される「要求加速度モデル」及び「スロット
ル感度モデル」の特性としてのシナプスspの「重み係
数」が、バックアップRAM26に書き替えられて記憶
される。
の技術を用いた学習制御の処理が実行され、運転者DR
の要求する「要求加速度モデル」及び「スロットル感度
モデル」の特性がそれぞれ学習される。ここでは、その
時々に学習される「要求加速度モデル」及び「スロット
ル感度モデル」の特性としてのシナプスspの「重み係
数」が、バックアップRAM26に書き替えられて記憶
される。
【0047】尚、車両1の工場出荷時における上記の
「重み係数」の初期値は、次のように決定される。先
ず、要求加速度モデルは、車両1が複数の運転者DRに
より運転されたときの加速度Gが「教師データ」として
学習され、その学習結果の平均的な特性が初期値とされ
る。そして、スロットル感度モデルの「重み係数」は、
そのスロットル感度モデル出力Thxが「0」になるよ
うに学習される。
「重み係数」の初期値は、次のように決定される。先
ず、要求加速度モデルは、車両1が複数の運転者DRに
より運転されたときの加速度Gが「教師データ」として
学習され、その学習結果の平均的な特性が初期値とされ
る。そして、スロットル感度モデルの「重み係数」は、
そのスロットル感度モデル出力Thxが「0」になるよ
うに学習される。
【0048】そして、ステップ114の処理を終了した
後、その後の処理を一旦終了し、処理開始から「0.1
秒」が経過すると、再びステップ101からの処理を開
始する。
後、その後の処理を一旦終了し、処理開始から「0.1
秒」が経過すると、再びステップ101からの処理を開
始する。
【0049】一方、ステップ107において、学習継続
中でない場合には、ステップ120へ移行し、学習開始
フラグFを「0」にリセットする。次に、ステップ12
1において、学習開始からのカウント値TCを「0」に
リセットする。又、ステップ122において、ステップ
109と同様に「スロットル感度モデル」を実行する。
即ち、今回読み込まれたアクセルストロークSと車速V
とを入力値として、既に学習済の「スロットル感度モデ
ル」の特性からスロットル感度モデル出力Thxを求め
る。続いて、ステップ123において、ステップ110
と同様にスロットル感度モデル出力Thxより、前述し
た計算式(1)に従ってスロットル感度Thgを決定す
る。
中でない場合には、ステップ120へ移行し、学習開始
フラグFを「0」にリセットする。次に、ステップ12
1において、学習開始からのカウント値TCを「0」に
リセットする。又、ステップ122において、ステップ
109と同様に「スロットル感度モデル」を実行する。
即ち、今回読み込まれたアクセルストロークSと車速V
とを入力値として、既に学習済の「スロットル感度モデ
ル」の特性からスロットル感度モデル出力Thxを求め
る。続いて、ステップ123において、ステップ110
と同様にスロットル感度モデル出力Thxより、前述し
た計算式(1)に従ってスロットル感度Thgを決定す
る。
【0050】そして、ステップ124において、ステッ
プ111と同様に、今回決定されたスロットル感度Th
gとアクセルストロークSとをスロットルコンピュータ
21へ出力する。或いは、スロットル感度Thgとアク
セルストロークSとの積、即ち目標スロットル開度Th
g・Sを求め、その目標スロットル開度Thg・Sをス
ロットルコンピュータ21へ出力する。そして、その後
の処理を一旦終了し、処理開始から「0.1秒」が経過
すると、再びステップ101からの処理を開始する。
プ111と同様に、今回決定されたスロットル感度Th
gとアクセルストロークSとをスロットルコンピュータ
21へ出力する。或いは、スロットル感度Thgとアク
セルストロークSとの積、即ち目標スロットル開度Th
g・Sを求め、その目標スロットル開度Thg・Sをス
ロットルコンピュータ21へ出力する。そして、その後
の処理を一旦終了し、処理開始から「0.1秒」が経過
すると、再びステップ101からの処理を開始する。
【0051】一方、「停止状態」又は「駐車状態」であ
るものとして、ステップ103から移行してステップ1
16においては、今回求められた加速度変化分ΔGtが
予め定められた任意の設定値αよりも大きいか否か、又
は車速変化分ΔVが予め定められた任意の設定値βより
も大きいか否かを判断する。ここで、加速度変化分ΔG
tが設定値αよりも大きくない場合、又は車速変化分Δ
Vが設定値βよりも大きくない場合には、ステップ11
7において、前回最後に学習により求められたスロット
ル感度Thgを停車用スロットル感度ThgNとして設
定する。或いは、ステップ116において、加速度変化
分ΔGtが設定値αよりも大きい場合、又は車速変化分
ΔVが設定値βよりも大きい場合には、ステップ118
において、停車用スロットル感度ThgNを「1.0」
に設定する。
るものとして、ステップ103から移行してステップ1
16においては、今回求められた加速度変化分ΔGtが
予め定められた任意の設定値αよりも大きいか否か、又
は車速変化分ΔVが予め定められた任意の設定値βより
も大きいか否かを判断する。ここで、加速度変化分ΔG
tが設定値αよりも大きくない場合、又は車速変化分Δ
Vが設定値βよりも大きくない場合には、ステップ11
7において、前回最後に学習により求められたスロット
ル感度Thgを停車用スロットル感度ThgNとして設
定する。或いは、ステップ116において、加速度変化
分ΔGtが設定値αよりも大きい場合、又は車速変化分
ΔVが設定値βよりも大きい場合には、ステップ118
において、停車用スロットル感度ThgNを「1.0」
に設定する。
【0052】そして、ステップ117又はステップ11
8から移行してステップ119においては、今回設定さ
れた停車用スロットル感度ThgNとアクセルストロー
クSとをスロットルコンピュータ21へ出力する。或い
は、停車用スロットル感度ThgNとアクセルストロー
クSとの積、即ち停車用目標スロットル開度ThgN・
Sを求め、その目標スロットル開度ThgN・Sをスロ
ットルコンピュータ21へ出力する。そして、その後の
処理を一旦終了し、処理開始から「0.1秒」が経過す
ると、再びステップ101からの処理を開始する。
8から移行してステップ119においては、今回設定さ
れた停車用スロットル感度ThgNとアクセルストロー
クSとをスロットルコンピュータ21へ出力する。或い
は、停車用スロットル感度ThgNとアクセルストロー
クSとの積、即ち停車用目標スロットル開度ThgN・
Sを求め、その目標スロットル開度ThgN・Sをスロ
ットルコンピュータ21へ出力する。そして、その後の
処理を一旦終了し、処理開始から「0.1秒」が経過す
ると、再びステップ101からの処理を開始する。
【0053】このようにして、「停車状態」又は「駐車
状態」におけるスロットル感度、或いは目標スロットル
開度の設定が行われる。一方、車両1の「後退状態」で
あるものとして、ステップ104から移行してステップ
115においては、前述したスロットル感度Thgの学
習を解除した上で、上記のような学習により求められる
スロットル感度Thg或いは目標スロットル開度Thg
・Sに代わって、別途に設定された値をスロットルコン
ピュータ21へ出力する。即ち、車両1の後退に適した
値として別途に設定された後退用スロットル感度Thg
RとアクセルストロークSとをスロットルコンピュータ
21へ出力する。或いは、後退用スロットル感度Thg
RとアクセルストロークSとの積、即ち後退用目標スロ
ットル開度ThgR・Sを求め、その目標スロットル開
度ThgR・Sをスロットルコンピュータ21へ出力す
る。ここで、後退用スロットル感度ThgRとは、車両
1の種類、エンジン2の特性等に応じて設定されたもの
であり、「0.8〜1.0」の範囲で予め決定された一
定値であり、ROM24に予め記憶されている。この実
施例では、後退用スロットル感度ThgRが「0.9」
に設定されている。
状態」におけるスロットル感度、或いは目標スロットル
開度の設定が行われる。一方、車両1の「後退状態」で
あるものとして、ステップ104から移行してステップ
115においては、前述したスロットル感度Thgの学
習を解除した上で、上記のような学習により求められる
スロットル感度Thg或いは目標スロットル開度Thg
・Sに代わって、別途に設定された値をスロットルコン
ピュータ21へ出力する。即ち、車両1の後退に適した
値として別途に設定された後退用スロットル感度Thg
RとアクセルストロークSとをスロットルコンピュータ
21へ出力する。或いは、後退用スロットル感度Thg
RとアクセルストロークSとの積、即ち後退用目標スロ
ットル開度ThgR・Sを求め、その目標スロットル開
度ThgR・Sをスロットルコンピュータ21へ出力す
る。ここで、後退用スロットル感度ThgRとは、車両
1の種類、エンジン2の特性等に応じて設定されたもの
であり、「0.8〜1.0」の範囲で予め決定された一
定値であり、ROM24に予め記憶されている。この実
施例では、後退用スロットル感度ThgRが「0.9」
に設定されている。
【0054】そして、ステップ115の処理を実行した
後、その後の処理を一旦終了して、ステップ101から
の処理を再開する。このようにして、車両1の「後退状
態」におけるスロットル感度、或いは目標スロットル開
度の設定が行われる。
後、その後の処理を一旦終了して、ステップ101から
の処理を再開する。このようにして、車両1の「後退状
態」におけるスロットル感度、或いは目標スロットル開
度の設定が行われる。
【0055】次に、上記のような処理動作により決定さ
れるスロットル感度Thg、停車用スロットル感度Th
gN、或いは後退用スロットル感度ThgRと、そのと
きのアクセルストロークSとに基づいてスロットルコン
ピュータ21により実行されるスロットル開度制御の処
理動作について説明する。図10はスロットルコンピュ
ータ21により実行されるスロットル開度制御プログラ
ムの「スロットル開度制御ルーチン」を示すフローチャ
ートである。このルーチンの処理は開始された後、所定
の時間間隔をもって周期的に実行される。このルーチン
の処理が開始されると、先ずステップ201において、
スロットル感度Thgの学習時には、スロットルセンサ
9からの信号に基づきスロットル開度Thを読み込む。
又、ニューロコンピュータ22から出力される最新のス
ロットル感度ThgとアクセルストロークS、又は目標
スロットル開度Thg・Sを読み込む。ここで、スロッ
トル感度ThgとアクセルストロークSとの読み込みが
前提である場合には、同ステップ201において、両者
Thg,Sの積が目標スロットル開度Thg・Sとして
求められる。又は、スロットル感度Thgの学習を行わ
ない車両1の「後退状態」である場合には、スロットル
センサ9からの信号に基づきスロットル開度Thを読み
込む。又、ニューロコンピュータ22から出力される最
新の後退用スロットル感度ThgRとアクセルストロー
クS、又は後退用目標スロットル開度ThgR・Sを読
み込む。ここで、後退用スロットル感度ThgRとアク
セルストロークSとの読み込みが前提である場合には、
同ステップ201において、両者ThgR,Sの積が後
退用目標スロットル開度ThgR・Sとして求められ
る。或いは、スロットル感度Thgの学習を行わない
「停車状態」又は「駐車状態」である場合には、スロッ
トルセンサ9からの信号に基づきスロットル開度Thを
読み込む。又、ニューロコンピュータ22から出力され
る最新の停車用スロットル感度ThgNとアクセルスト
ロークS、又は停車用目標スロットル開度ThgN・S
を読み込む。ここで、停車用スロットル感度ThgNと
アクセルストロークSとの読み込みが前提である場合に
は、同ステップ201において、両者ThgN,Sの積
が停車用目標スロットル開度ThgN・Sとして求めら
れる。
れるスロットル感度Thg、停車用スロットル感度Th
gN、或いは後退用スロットル感度ThgRと、そのと
きのアクセルストロークSとに基づいてスロットルコン
ピュータ21により実行されるスロットル開度制御の処
理動作について説明する。図10はスロットルコンピュ
ータ21により実行されるスロットル開度制御プログラ
ムの「スロットル開度制御ルーチン」を示すフローチャ
ートである。このルーチンの処理は開始された後、所定
の時間間隔をもって周期的に実行される。このルーチン
の処理が開始されると、先ずステップ201において、
スロットル感度Thgの学習時には、スロットルセンサ
9からの信号に基づきスロットル開度Thを読み込む。
又、ニューロコンピュータ22から出力される最新のス
ロットル感度ThgとアクセルストロークS、又は目標
スロットル開度Thg・Sを読み込む。ここで、スロッ
トル感度ThgとアクセルストロークSとの読み込みが
前提である場合には、同ステップ201において、両者
Thg,Sの積が目標スロットル開度Thg・Sとして
求められる。又は、スロットル感度Thgの学習を行わ
ない車両1の「後退状態」である場合には、スロットル
センサ9からの信号に基づきスロットル開度Thを読み
込む。又、ニューロコンピュータ22から出力される最
新の後退用スロットル感度ThgRとアクセルストロー
クS、又は後退用目標スロットル開度ThgR・Sを読
み込む。ここで、後退用スロットル感度ThgRとアク
セルストロークSとの読み込みが前提である場合には、
同ステップ201において、両者ThgR,Sの積が後
退用目標スロットル開度ThgR・Sとして求められ
る。或いは、スロットル感度Thgの学習を行わない
「停車状態」又は「駐車状態」である場合には、スロッ
トルセンサ9からの信号に基づきスロットル開度Thを
読み込む。又、ニューロコンピュータ22から出力され
る最新の停車用スロットル感度ThgNとアクセルスト
ロークS、又は停車用目標スロットル開度ThgN・S
を読み込む。ここで、停車用スロットル感度ThgNと
アクセルストロークSとの読み込みが前提である場合に
は、同ステップ201において、両者ThgN,Sの積
が停車用目標スロットル開度ThgN・Sとして求めら
れる。
【0056】続いて、ステップ202において、現在の
スロットル開度Thが目標スロットル開度Thg・Sよ
りも小さいか否かを判断する。又は、現在のスロットル
開度Thが後退用目標スロットル開度ThgR・Sより
も小さいか否かを判断する。或いは、現在のスロットル
開度Thが停車用目標スロットル開度ThgN・Sより
も小さいか否かを判断する。ここで、スロットル開度T
hが目標スロットル開度Thg・S、後退用目標スロッ
トル開度ThgR・S、或いは停車用目標スロットル開
度ThgN・Sよりも小さい場合には、ステップ203
において、スロットルバルブ7を開方向へ駆動させるよ
うに直流モータ8を正転させる。又、ステップ204に
おいて、スロットルセンサ9からの信号に基づきスロッ
トル開度Thを読み込む。
スロットル開度Thが目標スロットル開度Thg・Sよ
りも小さいか否かを判断する。又は、現在のスロットル
開度Thが後退用目標スロットル開度ThgR・Sより
も小さいか否かを判断する。或いは、現在のスロットル
開度Thが停車用目標スロットル開度ThgN・Sより
も小さいか否かを判断する。ここで、スロットル開度T
hが目標スロットル開度Thg・S、後退用目標スロッ
トル開度ThgR・S、或いは停車用目標スロットル開
度ThgN・Sよりも小さい場合には、ステップ203
において、スロットルバルブ7を開方向へ駆動させるよ
うに直流モータ8を正転させる。又、ステップ204に
おいて、スロットルセンサ9からの信号に基づきスロッ
トル開度Thを読み込む。
【0057】そして、ステップ205において、スロッ
トル開度Thが目標スロットル開度Thg・Sよりも小
さいか否かを再び判断する。又は、スロットル開度Th
が後退用目標スロットル開度ThgR・Sよりも小さい
か否かを再び判断する。或いは、スロットル開度Thが
停車用目標スロットル開度ThgN・Sよりも小さいか
否かを再び判断する。ここで、スロットル開度Thが目
標スロットル開度Thg・S、後退用目標スロットル開
度ThgR・S、或いは停車用目標スロットル開度Th
gN・Sよりも小さい場合には、ステップ203へジャ
ンプし、スロットルバルブ7を更に開方向へ駆動させる
ために、ステップ203,204,205の処理を繰り
返す。これに対し、スロットル開度Thが目標スロット
ル開度Thg・S、後退用目標スロットル開度ThgR
・S、或いは停車用目標スロットル開度ThgN・Sと
等しいかそれよりも大きい場合には、スロットルバルブ
7をそれ以上開方向へ駆動させないものとして、その後
の処理を一旦終了する。
トル開度Thが目標スロットル開度Thg・Sよりも小
さいか否かを再び判断する。又は、スロットル開度Th
が後退用目標スロットル開度ThgR・Sよりも小さい
か否かを再び判断する。或いは、スロットル開度Thが
停車用目標スロットル開度ThgN・Sよりも小さいか
否かを再び判断する。ここで、スロットル開度Thが目
標スロットル開度Thg・S、後退用目標スロットル開
度ThgR・S、或いは停車用目標スロットル開度Th
gN・Sよりも小さい場合には、ステップ203へジャ
ンプし、スロットルバルブ7を更に開方向へ駆動させる
ために、ステップ203,204,205の処理を繰り
返す。これに対し、スロットル開度Thが目標スロット
ル開度Thg・S、後退用目標スロットル開度ThgR
・S、或いは停車用目標スロットル開度ThgN・Sと
等しいかそれよりも大きい場合には、スロットルバルブ
7をそれ以上開方向へ駆動させないものとして、その後
の処理を一旦終了する。
【0058】一方、ステップ202において、現在のス
ロットル開度Thが目標スロットル開度Thg・S、後
退用目標スロットル開度ThgR・S、或いは停車用目
標スロットル開度ThgN・Sよりも小さくない場合に
は、ステップ206へ移行する。そして、ステップ20
6において、現在のスロットル開度Thが目標スロット
ル開度Thg・Sよりも大きいか否かを判断する。又
は、現在のスロットル開度Thが後退用目標スロットル
開度ThgR・Sよりも大きいか否かを判断する。或い
は、現在のスロットル開度Thが停車用目標スロットル
開度ThgN・Sよりも大きいか否かを判断する。ここ
で、スロットル開度Thが目標スロットル開度Thg・
S、後退用目標スロットル開度ThgR・S、或いは停
車用目標スロットル開度ThgN・Sよりも大きくない
場合には、そのままその後の処理を一旦終了する。
ロットル開度Thが目標スロットル開度Thg・S、後
退用目標スロットル開度ThgR・S、或いは停車用目
標スロットル開度ThgN・Sよりも小さくない場合に
は、ステップ206へ移行する。そして、ステップ20
6において、現在のスロットル開度Thが目標スロット
ル開度Thg・Sよりも大きいか否かを判断する。又
は、現在のスロットル開度Thが後退用目標スロットル
開度ThgR・Sよりも大きいか否かを判断する。或い
は、現在のスロットル開度Thが停車用目標スロットル
開度ThgN・Sよりも大きいか否かを判断する。ここ
で、スロットル開度Thが目標スロットル開度Thg・
S、後退用目標スロットル開度ThgR・S、或いは停
車用目標スロットル開度ThgN・Sよりも大きくない
場合には、そのままその後の処理を一旦終了する。
【0059】又、ステップ206において、スロットル
開度Thが目標スロットル開度Thg・S、後退用目標
スロットル開度ThgR・S、或いは停車用目標スロッ
トル開度ThgN・Sよりも大きい場合には、ステップ
207において、スロットルバルブ7を閉方向へ駆動さ
せるように直流モータ8を逆転させる。又、ステップ2
08において、スロットルセンサ9からの信号に基づき
スロットル開度Thを読み込む。
開度Thが目標スロットル開度Thg・S、後退用目標
スロットル開度ThgR・S、或いは停車用目標スロッ
トル開度ThgN・Sよりも大きい場合には、ステップ
207において、スロットルバルブ7を閉方向へ駆動さ
せるように直流モータ8を逆転させる。又、ステップ2
08において、スロットルセンサ9からの信号に基づき
スロットル開度Thを読み込む。
【0060】そして、ステップ209において、スロッ
トル開度Thが目標スロットル開度Thg・S、後退用
目標スロットル開度ThgR・S、或いは停車用目標ス
ロットル開度ThgN・Sよりも大きいか否かを再び判
断する。ここで、スロットル開度Thが目標スロットル
開度Thg・S、後退用目標スロットル開度ThgR・
S、或いは停車用目標スロットル開度ThgN・Sより
も大きい場合には、ステップ207へジャンプし、スロ
ットルバルブ7を更に閉方向へ駆動させるためにステッ
プ207,208,209の処理を繰り返す。これに対
し、スロットル開度Thが目標スロットル開度Thg・
S、後退用目標スロットル開度ThgR・S、或いは停
車用目標スロットル開度ThgN・Sと等しいかそれよ
りも小さい場合には、スロットルバルブ7をそれ以上閉
方向へ駆動させないものとして、その後の処理を一旦終
了する。
トル開度Thが目標スロットル開度Thg・S、後退用
目標スロットル開度ThgR・S、或いは停車用目標ス
ロットル開度ThgN・Sよりも大きいか否かを再び判
断する。ここで、スロットル開度Thが目標スロットル
開度Thg・S、後退用目標スロットル開度ThgR・
S、或いは停車用目標スロットル開度ThgN・Sより
も大きい場合には、ステップ207へジャンプし、スロ
ットルバルブ7を更に閉方向へ駆動させるためにステッ
プ207,208,209の処理を繰り返す。これに対
し、スロットル開度Thが目標スロットル開度Thg・
S、後退用目標スロットル開度ThgR・S、或いは停
車用目標スロットル開度ThgN・Sと等しいかそれよ
りも小さい場合には、スロットルバルブ7をそれ以上閉
方向へ駆動させないものとして、その後の処理を一旦終
了する。
【0061】このように、スロットル開度Thが目標ス
ロットル開度Thg・S、後退用目標スロットル開度T
hgR・S、或いは停車用目標スロットル開度ThgN
・Sに一致するように直流モータ8の回転が制御され、
それによってスロットルバルブ7が開閉制御される。こ
れにより、エンジン2の出力が制御され、その結果とし
て車両1の駆動力が制御される。
ロットル開度Thg・S、後退用目標スロットル開度T
hgR・S、或いは停車用目標スロットル開度ThgN
・Sに一致するように直流モータ8の回転が制御され、
それによってスロットルバルブ7が開閉制御される。こ
れにより、エンジン2の出力が制御され、その結果とし
て車両1の駆動力が制御される。
【0062】以上説明したように、この実施例では、ス
ロットル感度Thgを求めるための学習時には、車両1
の走りに対する運転者DRの要求が、その時々の加速度
Gから「要求加速度モデル」として推定される。又、そ
の「要求加速度モデル」に基づき「スロットル感度モデ
ル」が変更されてスロットル感度Thgが決定される。
又、その決定されたスロットル感度Thgとアクセルス
トロークSとの積から求められる目標スロットル開度T
hg・Sと、スロットル開度Thとが一致するように、
スロットルバルブ7が開閉制御される。しかも、常に運
転者DRの要求に応じた「要求加速度モデル」が得ら
れ、その「要求加速度モデル」に対応して、「スロット
ル感度モデル」が得られる。そして、常に運転者DRの
要求に合った加速度Gをもって、エンジン2のスロット
ル開度Thが制御される。
ロットル感度Thgを求めるための学習時には、車両1
の走りに対する運転者DRの要求が、その時々の加速度
Gから「要求加速度モデル」として推定される。又、そ
の「要求加速度モデル」に基づき「スロットル感度モデ
ル」が変更されてスロットル感度Thgが決定される。
又、その決定されたスロットル感度Thgとアクセルス
トロークSとの積から求められる目標スロットル開度T
hg・Sと、スロットル開度Thとが一致するように、
スロットルバルブ7が開閉制御される。しかも、常に運
転者DRの要求に応じた「要求加速度モデル」が得ら
れ、その「要求加速度モデル」に対応して、「スロット
ル感度モデル」が得られる。そして、常に運転者DRの
要求に合った加速度Gをもって、エンジン2のスロット
ル開度Thが制御される。
【0063】従って、車両1に対する運転者DRの要求
加速度が大きいときには、スロットル感度Thgが大き
くなる。そのため、同一の加速度Gを得るためのアクセ
ルストロークSの変化範囲が狭くなり、アクセルペダル
10の少ない操作によって大きな加速度Gを得ることが
できるようになり、車両1の加速性能が向上したように
運転者DRに感じさせることができる。例えば、運転者
DRの意識が急いだ状態であったり、車両1の運転環境
が渋滞のない高速道路であったりして、車両1を速く走
行させたいときには、アクセルペダル10の少ない操作
によって大きな加速度Gを得ることができ、加速感を向
上させることができる。
加速度が大きいときには、スロットル感度Thgが大き
くなる。そのため、同一の加速度Gを得るためのアクセ
ルストロークSの変化範囲が狭くなり、アクセルペダル
10の少ない操作によって大きな加速度Gを得ることが
できるようになり、車両1の加速性能が向上したように
運転者DRに感じさせることができる。例えば、運転者
DRの意識が急いだ状態であったり、車両1の運転環境
が渋滞のない高速道路であったりして、車両1を速く走
行させたいときには、アクセルペダル10の少ない操作
によって大きな加速度Gを得ることができ、加速感を向
上させることができる。
【0064】一方、車両1に対する運転者DRの要求加
速度が小さいときには、スロットル感度Thgが小さく
なる。そのため、同一の加速度Gを得るためのアクセル
ストロークSの変化範囲が広くなり、アクセルペダル1
0の多い操作によって加速度Gを微妙に変化させること
ができるようになり、運転者DRにとってアクセルペダ
ル10の操作性能を向上させることができる。例えば、
運転者DRの意識がのんびりした状態であったり、車両
1の運転環境が渋滞路や雪道等であったりして、車両1
をゆっくりと走行させたいときには、アクセルペダル1
0の多い操作によって加速度Gを微妙に変えることがで
き、車両1の操作感を向上させることができる。
速度が小さいときには、スロットル感度Thgが小さく
なる。そのため、同一の加速度Gを得るためのアクセル
ストロークSの変化範囲が広くなり、アクセルペダル1
0の多い操作によって加速度Gを微妙に変化させること
ができるようになり、運転者DRにとってアクセルペダ
ル10の操作性能を向上させることができる。例えば、
運転者DRの意識がのんびりした状態であったり、車両
1の運転環境が渋滞路や雪道等であったりして、車両1
をゆっくりと走行させたいときには、アクセルペダル1
0の多い操作によって加速度Gを微妙に変えることがで
き、車両1の操作感を向上させることができる。
【0065】つまり、この実施例では、運転者DRの加
速度に対する要求度合いに合致するように学習が行われ
ることから、常に運転者DRの特性に合ったスロットル
感度Thgが決定される。その結果、運転者DRの意識
状態(急いでいる、のんびりしている等)や運転環境
(路面状態、昼間・夜間、トンネル内、雨中路、雪道、
山間路、渋滞路等)にかかわりなく、車両1について、
常に運転者DRの特性に合った駆動力の制御を行うこと
ができるのである。
速度に対する要求度合いに合致するように学習が行われ
ることから、常に運転者DRの特性に合ったスロットル
感度Thgが決定される。その結果、運転者DRの意識
状態(急いでいる、のんびりしている等)や運転環境
(路面状態、昼間・夜間、トンネル内、雨中路、雪道、
山間路、渋滞路等)にかかわりなく、車両1について、
常に運転者DRの特性に合った駆動力の制御を行うこと
ができるのである。
【0066】又、この実施例では、ニューロコンピュー
タ22における学習制御に、ニューラルネットワーク技
術を用いたことから、アクセルストロークS及び車速V
に対する要求加速度モデル出力Gxの関係の全体が連続
的なモデルとして学習され、その特性が部分的に不連続
となることはない。同じく、アクセルストロークS及び
車速Vに対するスロットル感度モデル出力Thxの関係
の全体が連続的なモデルとして学習され、その特性が部
分的に不連続となることはない。これは、ニューラルネ
ットワークの技術を用いたことにより、アクセルストロ
ークS及び車速Vの不連続点の間で学習される「要求加
速度モデル」が補間されるためである。つまり、アクセ
ルストロークS及び車速Vのある特定な範囲について行
われる要求加速度モデル出力Gxの修正が、アクセルス
トロークS及び車速Vの他の範囲に対応する要求加速度
モデル出力Gxの修正にも反映される。又、アクセルス
トロークS及び車速Vのある特定な範囲について行われ
るスロットル感度モデル出力Thxの修正が、アクセル
ストロークS及び車速Vの他の範囲に対応するスロット
ル感度モデル出力Thxにも反映される。
タ22における学習制御に、ニューラルネットワーク技
術を用いたことから、アクセルストロークS及び車速V
に対する要求加速度モデル出力Gxの関係の全体が連続
的なモデルとして学習され、その特性が部分的に不連続
となることはない。同じく、アクセルストロークS及び
車速Vに対するスロットル感度モデル出力Thxの関係
の全体が連続的なモデルとして学習され、その特性が部
分的に不連続となることはない。これは、ニューラルネ
ットワークの技術を用いたことにより、アクセルストロ
ークS及び車速Vの不連続点の間で学習される「要求加
速度モデル」が補間されるためである。つまり、アクセ
ルストロークS及び車速Vのある特定な範囲について行
われる要求加速度モデル出力Gxの修正が、アクセルス
トロークS及び車速Vの他の範囲に対応する要求加速度
モデル出力Gxの修正にも反映される。又、アクセルス
トロークS及び車速Vのある特定な範囲について行われ
るスロットル感度モデル出力Thxの修正が、アクセル
ストロークS及び車速Vの他の範囲に対応するスロット
ル感度モデル出力Thxにも反映される。
【0067】その結果、車速Vの全範囲について、車両
1の駆動力の制御が運転者DRによるアクセルペダル1
0の操作量、即ちアクセルストロークSの全操作範囲に
渡って連続的なものとすることができる。よって、運転
者DRによりアクセルペダル10が連続的に踏み込まれ
たときには、車両1の加速度Gが唐突に変化するような
ことがなく、車速Vの上昇を常に滑らかなものにするこ
とができる。
1の駆動力の制御が運転者DRによるアクセルペダル1
0の操作量、即ちアクセルストロークSの全操作範囲に
渡って連続的なものとすることができる。よって、運転
者DRによりアクセルペダル10が連続的に踏み込まれ
たときには、車両1の加速度Gが唐突に変化するような
ことがなく、車速Vの上昇を常に滑らかなものにするこ
とができる。
【0068】更に、この実施例では、加速度Gから「要
求加速度モデル」を推定し、その「要求加速度モデル」
から「スロットル感度モデル」を変更するように学習が
行われることから、単なる部分的な補正(修正)によっ
てマップの書き替えを行う場合と較べて、マップの補間
演算が不必要となり、演算時間を更に短くすることがで
きる。
求加速度モデル」を推定し、その「要求加速度モデル」
から「スロットル感度モデル」を変更するように学習が
行われることから、単なる部分的な補正(修正)によっ
てマップの書き替えを行う場合と較べて、マップの補間
演算が不必要となり、演算時間を更に短くすることがで
きる。
【0069】加えて、この実施例では、ニューロコンピ
ュータ22において、加速度センサ12がローパスフィ
ルタ29を介して外部入出力回路27に接続されてい
る。そのため、車両1が凸凹路を走行しているときのハ
ーシュネスに起因して、加速度センサ12での検出信号
にノイズが発生した場合には、そのノイズに相関する高
周波成分がローパスフィルタ29で減衰される。即ち、
加速度センサ12からの加速度Gの信号に、図11
(a)に示すようにハーシュネスに起因する大きなノイ
ズが含まれていた場合でも、その信号がローパスフィル
タ29を通過することにより、図11(b)に示すよう
なノイズの少ない加速度Gの信号に調整されることにな
る。
ュータ22において、加速度センサ12がローパスフィ
ルタ29を介して外部入出力回路27に接続されてい
る。そのため、車両1が凸凹路を走行しているときのハ
ーシュネスに起因して、加速度センサ12での検出信号
にノイズが発生した場合には、そのノイズに相関する高
周波成分がローパスフィルタ29で減衰される。即ち、
加速度センサ12からの加速度Gの信号に、図11
(a)に示すようにハーシュネスに起因する大きなノイ
ズが含まれていた場合でも、その信号がローパスフィル
タ29を通過することにより、図11(b)に示すよう
なノイズの少ない加速度Gの信号に調整されることにな
る。
【0070】その結果、ニューロコンピュータ22で
は、学習のために用いられる加速度Gの信号を、ハーシ
ュネスに起因したノイズが除去されたものとすることが
できる。よって、「要求加速度モデル」及び「スロット
ル感度モデル」についての誤学習を未然に防止すること
ができ、延いてはスロットル感度Thgが誤った方向へ
調整されることを未然に防止することができる。
は、学習のために用いられる加速度Gの信号を、ハーシ
ュネスに起因したノイズが除去されたものとすることが
できる。よって、「要求加速度モデル」及び「スロット
ル感度モデル」についての誤学習を未然に防止すること
ができ、延いてはスロットル感度Thgが誤った方向へ
調整されることを未然に防止することができる。
【0071】併せて、この実施例では、シフトレバー1
4のシフト位置SPが「リバースレンジ(R)」となる
「後退状態」である場合には、スロットル感度Thgを
求めるための学習が解除され、その学習時に求められる
スロットル感度Thgに代わって、後退に適した値とし
て予め設定された後退用スロットル感度ThgRが設定
される。又、その設定された後退用スロットル感度Th
gRとアクセルストロークSとの積から求められる後退
用目標スロットル開度ThgR・Sと、スロットル開度
Thとが一致するように、スロットルバルブ7が開閉制
御される。
4のシフト位置SPが「リバースレンジ(R)」となる
「後退状態」である場合には、スロットル感度Thgを
求めるための学習が解除され、その学習時に求められる
スロットル感度Thgに代わって、後退に適した値とし
て予め設定された後退用スロットル感度ThgRが設定
される。又、その設定された後退用スロットル感度Th
gRとアクセルストロークSとの積から求められる後退
用目標スロットル開度ThgR・Sと、スロットル開度
Thとが一致するように、スロットルバルブ7が開閉制
御される。
【0072】従って、車両1が「後退状態」である場合
には、前進の加速走行時に学習された目標スロットル開
度Thg・Sに代わって、後退に適した後退用目標スロ
ットル開度ThgR・Sに基づき、アクセルペダル10
の操作量に応じてスロットルバルブ7が開閉制御され
る。このため、車両1の後退時には、エンジン2の出力
制御に要するアクセルペダル10の操作が、運転者DR
にとって慎重に行うべき後退に適したものとなる。
には、前進の加速走行時に学習された目標スロットル開
度Thg・Sに代わって、後退に適した後退用目標スロ
ットル開度ThgR・Sに基づき、アクセルペダル10
の操作量に応じてスロットルバルブ7が開閉制御され
る。このため、車両1の後退時には、エンジン2の出力
制御に要するアクセルペダル10の操作が、運転者DR
にとって慎重に行うべき後退に適したものとなる。
【0073】例えば、図12において、車両1の前方へ
の発進加速走行時に、学習によりスロットル感度Thg
が最終的には「1.5」という相対的に高い値に決定さ
れたとする。そして、その発進加速走行後の時刻t1に
車両1が停止され、更に時刻t2において車両1が後退
へと移行したとする。この場合には、図12に実線で示
すように、学習で決定された「1.5」という高いスロ
ットル感度Thgが、車両1が後退へ移行した時点で、
後退に適した「0.9」という相対的に低い後退用スロ
ットル感度ThgRへと直ちに変更される。そして、そ
の後は、再び前進で加速走行が開始されるまでの間で、
後退用スロットル感度ThgRが保持される。このこと
は、図12に破線で示す従来例のスロットル感度Thg
の変化と比較することで明らかである。そして、その後
退用スロットル感度ThgRより得られる後退用目標ス
ロットル開度ThgR・Sに基づきスロットルバルブ7
が開閉制御されることになる。
の発進加速走行時に、学習によりスロットル感度Thg
が最終的には「1.5」という相対的に高い値に決定さ
れたとする。そして、その発進加速走行後の時刻t1に
車両1が停止され、更に時刻t2において車両1が後退
へと移行したとする。この場合には、図12に実線で示
すように、学習で決定された「1.5」という高いスロ
ットル感度Thgが、車両1が後退へ移行した時点で、
後退に適した「0.9」という相対的に低い後退用スロ
ットル感度ThgRへと直ちに変更される。そして、そ
の後は、再び前進で加速走行が開始されるまでの間で、
後退用スロットル感度ThgRが保持される。このこと
は、図12に破線で示す従来例のスロットル感度Thg
の変化と比較することで明らかである。そして、その後
退用スロットル感度ThgRより得られる後退用目標ス
ロットル開度ThgR・Sに基づきスロットルバルブ7
が開閉制御されることになる。
【0074】その結果、車両1の後退時に運転者DRの
意図を車両1の駆動力の制御に反映させる上で、アクセ
ルコントロール性を良好なものとすることができる。つ
まり、車両1を前方へ急発進させた後に、運転者DRが
慎重に行うべき後退を要求しているときには、スロット
ル感度が必要以上に高くなることを防止し、アクセルス
トロークSの少しの変化で車速Vが大きく変化して車両
1の挙動が大きくなることを防止することができる。即
ち、前方への急発進直後に車両1を後退させたときに
は、後退に適した良好な運転性能を確保することができ
るのである。
意図を車両1の駆動力の制御に反映させる上で、アクセ
ルコントロール性を良好なものとすることができる。つ
まり、車両1を前方へ急発進させた後に、運転者DRが
慎重に行うべき後退を要求しているときには、スロット
ル感度が必要以上に高くなることを防止し、アクセルス
トロークSの少しの変化で車速Vが大きく変化して車両
1の挙動が大きくなることを防止することができる。即
ち、前方への急発進直後に車両1を後退させたときに
は、後退に適した良好な運転性能を確保することができ
るのである。
【0075】逆に、車両1を緩やかに前方へ発進させた
場合には、学習により得られるスロットル感度Thgが
下がることになり、アクセルストロークSに対する車速
V及び加速度Gの変化が小さくなる。そして、その緩や
かな発進の直後に車両1が後退へ移行した場合には、そ
の時点で、後退に適した後退用スロットル感度ThgR
へ直ちに変更される。従って、運転者DRが後退を要求
しているときには、スロットル感度が必要以上に低くな
ることを防止することができ、車両1をある程度速やか
に後退させようとするときに、運転者DRの意図に反し
て加速応答性が鈍くなることを防止することができる。
即ち、前方への緩やかな発進直後に車両1を後退させた
いときには、後退に適した良好な運転性能を確保するこ
とができる。
場合には、学習により得られるスロットル感度Thgが
下がることになり、アクセルストロークSに対する車速
V及び加速度Gの変化が小さくなる。そして、その緩や
かな発進の直後に車両1が後退へ移行した場合には、そ
の時点で、後退に適した後退用スロットル感度ThgR
へ直ちに変更される。従って、運転者DRが後退を要求
しているときには、スロットル感度が必要以上に低くな
ることを防止することができ、車両1をある程度速やか
に後退させようとするときに、運転者DRの意図に反し
て加速応答性が鈍くなることを防止することができる。
即ち、前方への緩やかな発進直後に車両1を後退させた
いときには、後退に適した良好な運転性能を確保するこ
とができる。
【0076】又、この実施例では、車両1の後退時に後
退用スロットル感度ThgRが一定の設定値となること
から、運転者DRにとって、常に一定のアクセルコント
ロール性を確保することができ、その意味からも、後退
に適した良好な運転性能を確保することができるのであ
る。
退用スロットル感度ThgRが一定の設定値となること
から、運転者DRにとって、常に一定のアクセルコント
ロール性を確保することができ、その意味からも、後退
に適した良好な運転性能を確保することができるのであ
る。
【0077】更には、この実施例では、車両1の後退時
にスロットル感度Thgの学習が解除されることから、
マイナスの加速度Gをもってスロットル感度Thgの学
習が行われることがない。よって、スロットル感度が必
要以上に下がり過ぎてしまうことがなくなる。
にスロットル感度Thgの学習が解除されることから、
マイナスの加速度Gをもってスロットル感度Thgの学
習が行われることがない。よって、スロットル感度が必
要以上に下がり過ぎてしまうことがなくなる。
【0078】そして、上記のように、車両1の後退時に
はそれに適した良好な運転性能を確保できることから、
アクセルペダル10の操作による後退を維持するに当た
り、運転者DRの疲労感を軽減することもできる。
はそれに適した良好な運転性能を確保できることから、
アクセルペダル10の操作による後退を維持するに当た
り、運転者DRの疲労感を軽減することもできる。
【0079】加えて、この実施例では、シフト位置SP
が「ニュートラルレンジ(N)」或いは「パーキングレ
ンジ(P)」となる「停車状態」又は「駐車状態」であ
る場合には、スロットル感度Thgの学習が解除され
る。そして、そのスロットル感度Thgに代わって、前
回最後に学習されたスロットル感度Thg、或いは
「1.0」という値が、停車用スロットル感度ThgN
として設定される。そして、その設定された停車用スロ
ットル感度ThgNとアクセルストロークSとの積から
求められる停車用目標スロットル開度ThgN・Sと、
スロットル開度Thとが一致するように、スロットルバ
ルブ7が開閉制御される。
が「ニュートラルレンジ(N)」或いは「パーキングレ
ンジ(P)」となる「停車状態」又は「駐車状態」であ
る場合には、スロットル感度Thgの学習が解除され
る。そして、そのスロットル感度Thgに代わって、前
回最後に学習されたスロットル感度Thg、或いは
「1.0」という値が、停車用スロットル感度ThgN
として設定される。そして、その設定された停車用スロ
ットル感度ThgNとアクセルストロークSとの積から
求められる停車用目標スロットル開度ThgN・Sと、
スロットル開度Thとが一致するように、スロットルバ
ルブ7が開閉制御される。
【0080】従って、車両1の「停車状態」或いは「駐
車状態」でレーシングが行われた場合には、スロットル
感度Thgの不必要な学習を省略することができる。
又、車両1の走行中にシフトレバー14が「ドライブレ
ンジ(D)」等から「ニュートラルレンジ(N)」へ切
り換えられたとしても、この場合、加速度変化分ΔGt
又は車速変化分ΔVがある程度大きくならない限り、直
前の学習で求められたスロットル感度Thgが使用され
ることになる。そのため、スロットル感度が不用意に変
化することがなくなり、車速Vが大きく変化して車両1
の挙動が大きくなることを未然に防止することができ
る。
車状態」でレーシングが行われた場合には、スロットル
感度Thgの不必要な学習を省略することができる。
又、車両1の走行中にシフトレバー14が「ドライブレ
ンジ(D)」等から「ニュートラルレンジ(N)」へ切
り換えられたとしても、この場合、加速度変化分ΔGt
又は車速変化分ΔVがある程度大きくならない限り、直
前の学習で求められたスロットル感度Thgが使用され
ることになる。そのため、スロットル感度が不用意に変
化することがなくなり、車速Vが大きく変化して車両1
の挙動が大きくなることを未然に防止することができ
る。
【0081】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、ガソリンエンジン2を駆動源と
し、リンクレスタイプのスロットルバルブ7をその制御
量変更手段としたが、それ以外の駆動源及び制御量変更
手段に具体化することもできる。例えば、電気自動車に
おいて直流モータ等の電動機を駆動源とし、電動機への
電流を制御する電流制御回路等を制御量変更手段とする
こともできる。
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、ガソリンエンジン2を駆動源と
し、リンクレスタイプのスロットルバルブ7をその制御
量変更手段としたが、それ以外の駆動源及び制御量変更
手段に具体化することもできる。例えば、電気自動車に
おいて直流モータ等の電動機を駆動源とし、電動機への
電流を制御する電流制御回路等を制御量変更手段とする
こともできる。
【0082】(2)前記実施例では、運転者DRにより
操作される出力操作手段としてアクセルペダル10を用
いたが、出力操作手段としてアクセルレバーやそれ以外
の操作部材を用いることもできる。
操作される出力操作手段としてアクセルペダル10を用
いたが、出力操作手段としてアクセルレバーやそれ以外
の操作部材を用いることもできる。
【0083】(3)前記実施例では、アクセルセンサ1
1を操作量検出手段としてアクセルストロークSを検出
するようにしたが、次のようにすることもできる。即
ち、アクセルストロークSの代わりにアクセル踏力を検
出するセンサを用いたり、アクセルストロークSを検出
するアクセルセンサとアクセル踏力を検出するセンサと
を併用したりすること。
1を操作量検出手段としてアクセルストロークSを検出
するようにしたが、次のようにすることもできる。即
ち、アクセルストロークSの代わりにアクセル踏力を検
出するセンサを用いたり、アクセルストロークSを検出
するアクセルセンサとアクセル踏力を検出するセンサと
を併用したりすること。
【0084】(4)前記実施例では、加速度検出手段と
して加速度センサ12を用いたが、車速センサ13を加
速度検出手段として、車速センサ13により検出される
車速Vを時間微分することにより加速度Gを得るように
してもよい。
して加速度センサ12を用いたが、車速センサ13を加
速度検出手段として、車速センサ13により検出される
車速Vを時間微分することにより加速度Gを得るように
してもよい。
【0085】(5)前記実施例では、ニューロコンピュ
ータ22におけるニューラルネットワーク技術として、
多層型ニューラルネットワークを採用したが、相互結合
型ニューラルネットワークを採用することもできる。
ータ22におけるニューラルネットワーク技術として、
多層型ニューラルネットワークを採用したが、相互結合
型ニューラルネットワークを採用することもできる。
【0086】(6)前記実施例では、スロットル感度モ
デル出力Thxをスロットル感度の補正量とし、計算式
(1)によってスロットル感度Thgを求めたが、スロ
ットル感度Thgを直接出力することもできる。この場
合、車両1の工場出荷時における初期値は、基準値αを
出力するように学習することになる。
デル出力Thxをスロットル感度の補正量とし、計算式
(1)によってスロットル感度Thgを求めたが、スロ
ットル感度Thgを直接出力することもできる。この場
合、車両1の工場出荷時における初期値は、基準値αを
出力するように学習することになる。
【0087】(7)前記実施例では、アクセルストロー
ク変化分ΔSの絶対値及び車速Vのそれぞれが任意の設
定値よりも大きい場合に、学習開始と判断するようにし
たが、これ以外の条件に基づいて学習開始を判断するよ
うにしてもよい。例えば、加速度Gが任意の設定値より
も大きい場合に、学習開始と判断するようにしてもよ
い。
ク変化分ΔSの絶対値及び車速Vのそれぞれが任意の設
定値よりも大きい場合に、学習開始と判断するようにし
たが、これ以外の条件に基づいて学習開始を判断するよ
うにしてもよい。例えば、加速度Gが任意の設定値より
も大きい場合に、学習開始と判断するようにしてもよ
い。
【0088】(8)前記実施例では、学習開始からのカ
ウント値TCが任意の所定値よりも小さく、且つ、車速
V及びアクセルストロークSのそれぞれが任意の設定値
よりも大きい場合に、学習継続中と判断するようにした
が、これ以外の条件に基づいて学習継続中を判断するよ
うにしてもよい。例えば、車両1の制動のために操作さ
れるブレーキペダルに、その操作を検知するブレーキセ
ンサを設け、学習開始後にブレーキセンサによりブレー
キ操作が検知されない場合に、学習継続中と判断するよ
うにしてもよい。
ウント値TCが任意の所定値よりも小さく、且つ、車速
V及びアクセルストロークSのそれぞれが任意の設定値
よりも大きい場合に、学習継続中と判断するようにした
が、これ以外の条件に基づいて学習継続中を判断するよ
うにしてもよい。例えば、車両1の制動のために操作さ
れるブレーキペダルに、その操作を検知するブレーキセ
ンサを設け、学習開始後にブレーキセンサによりブレー
キ操作が検知されない場合に、学習継続中と判断するよ
うにしてもよい。
【0089】(9)前記実施例では、車両1の「後退状
態」を判断するためにシフト位置センサ15より得られ
るシフト位置SPを用いたが、例えば車速センサにより
前輪の正回転又は逆回転を検出し、それに基づいて車両
の「後退状態」を判断するようにしてもよい。
態」を判断するためにシフト位置センサ15より得られ
るシフト位置SPを用いたが、例えば車速センサにより
前輪の正回転又は逆回転を検出し、それに基づいて車両
の「後退状態」を判断するようにしてもよい。
【0090】(10)前記実施例では、オートマチック
トランスミッションを搭載した車両1に具体化したが、
マニュアルトランスミッションを搭載した車両に具体化
することもできる。この場合、マニュアルトランスミッ
ションのシフト位置を同じようにシフト位置センサによ
り検出し、そのシフト位置が「リバース位置」である場
合に、後退に適した後退用スロットル感度を使用し、シ
フト位置が「1速」以上の変速段にある場合に、スロッ
トル感度Thgの学習を行うことになる。
トランスミッションを搭載した車両1に具体化したが、
マニュアルトランスミッションを搭載した車両に具体化
することもできる。この場合、マニュアルトランスミッ
ションのシフト位置を同じようにシフト位置センサによ
り検出し、そのシフト位置が「リバース位置」である場
合に、後退に適した後退用スロットル感度を使用し、シ
フト位置が「1速」以上の変速段にある場合に、スロッ
トル感度Thgの学習を行うことになる。
【0091】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、車両の加速度を比較すべき教師データとして用い、
出力操作手段の操作量に対する車両の加速度の関係を、
運転者の要求する加速度モデルとして学習している。
又、その学習された加速度モデルの出力と車両の加速度
との偏差を誤差信号として用い、出力操作手段の操作量
に対する駆動源の制御量の関係を、制御量感度モデルと
して学習している。そして、その学習された制御量感度
モデルの出力を参照データとして用い、出力操作手段の
操作量に応じて駆動源の制御量を制御するようにしてい
る。
ば、車両の加速度を比較すべき教師データとして用い、
出力操作手段の操作量に対する車両の加速度の関係を、
運転者の要求する加速度モデルとして学習している。
又、その学習された加速度モデルの出力と車両の加速度
との偏差を誤差信号として用い、出力操作手段の操作量
に対する駆動源の制御量の関係を、制御量感度モデルと
して学習している。そして、その学習された制御量感度
モデルの出力を参照データとして用い、出力操作手段の
操作量に応じて駆動源の制御量を制御するようにしてい
る。
【0092】従って、運転者の要求に応じた加速度モデ
ルが得られ、その加速度モデルに対応して、制御量感度
モデルが得られ、常に運転者の要求に合った加速度をも
って制御量が制御される。又、操作量に対する加速度の
関係や、操作量に対する制御量の関係の全体が連続的な
モデルとして学習され、出力操作手段の全操作範囲に対
する加速度及び制御量の関係の全体が不連続となること
はない。
ルが得られ、その加速度モデルに対応して、制御量感度
モデルが得られ、常に運転者の要求に合った加速度をも
って制御量が制御される。又、操作量に対する加速度の
関係や、操作量に対する制御量の関係の全体が連続的な
モデルとして学習され、出力操作手段の全操作範囲に対
する加速度及び制御量の関係の全体が不連続となること
はない。
【0093】その結果、運転者の意識状態や運転環境に
かかわりなく常に運転者の特性に合った駆動力の制御を
行うことができる。しかも、その駆動力の制御を運転者
によるアクセルペダル等の操作量の全範囲に渡って連続
的なものとすることができるという優れた効果を発揮す
る。
かかわりなく常に運転者の特性に合った駆動力の制御を
行うことができる。しかも、その駆動力の制御を運転者
によるアクセルペダル等の操作量の全範囲に渡って連続
的なものとすることができるという優れた効果を発揮す
る。
【0094】又、この発明によれば、車両の後退状態と
判断されたときに、出力操作手段の操作量に応じて駆動
源の制御量を制御するために使用される参照データを、
制御量感度モデルの出力に代わって、後退に適した値と
して別途に設定された参照データに変更するようにして
いる。
判断されたときに、出力操作手段の操作量に応じて駆動
源の制御量を制御するために使用される参照データを、
制御量感度モデルの出力に代わって、後退に適した値と
して別途に設定された参照データに変更するようにして
いる。
【0095】従って、車両が後退状態である場合には、
駆動源の出力制御に要する出力操作手段の操作が、運転
者にとって後退に適したものとなる。その結果、車両の
後退時にもそれに適した良好な運転性能を確保すること
ができるという優れた効果を発揮する。
駆動源の出力制御に要する出力操作手段の操作が、運転
者にとって後退に適したものとなる。その結果、車両の
後退時にもそれに適した良好な運転性能を確保すること
ができるという優れた効果を発揮する。
【図1】この発明の基本的な概念構成を示す概念構成図
である。
である。
【図2】この発明を具体化した一実施例における車両の
駆動力制御装置の概略的な構成を示す概略構成図であ
る。
駆動力制御装置の概略的な構成を示す概略構成図であ
る。
【図3】一実施例において、スロットルコンピュータ及
びニューロコンピュータの電気的構成を示すブロック図
である。
びニューロコンピュータの電気的構成を示すブロック図
である。
【図4】一実施例において、ニューロコンピュータに適
用されている多層型ニューラルネットワークの概念的な
構成を示す構成図である。
用されている多層型ニューラルネットワークの概念的な
構成を示す構成図である。
【図5】一実施例において、「要求加速度モデル」の特
性を示す特性図である。
性を示す特性図である。
【図6】一実施例において、「スロットル感度モデル」
の特性を示す特性図である。
の特性を示す特性図である。
【図7】一実施例において、「スロットル感度」の特性
を示す特性図である。
を示す特性図である。
【図8】一実施例において、ニューロコンピュータによ
り実行される「学習制御ルーチン」を示すフローチャー
トである。
り実行される「学習制御ルーチン」を示すフローチャー
トである。
【図9】一実施例において、「学習制御ルーチン」の続
きを示すフローチャートである。
きを示すフローチャートである。
【図10】一実施例において、スロットルコンピュータ
により実行される「スロットル開度制御ルーチン」を示
すフローチャートである。
により実行される「スロットル開度制御ルーチン」を示
すフローチャートである。
【図11】一実施例において、ローパスフィルタの作用
に関する加速度信号の変化を示すタイムチャートであ
る。
に関する加速度信号の変化を示すタイムチャートであ
る。
【図12】一実施例において、発進加速走行から後退へ
移行したときのスロットル感度等の変化を示すタイムチ
ャートである。
移行したときのスロットル感度等の変化を示すタイムチ
ャートである。
1…車両、2…駆動源としてのエンジン、7…スロット
ルバルブ、8…直流モータ(7,8は制御量変更手段を
構成している)、10…出力操作手段としてのアクセル
ペダル、11…操作量検出手段としてのアクセルセン
サ、12…加速度検出手段としての加速度センサ、13
…速度検出手段としての車速センサ、15…後退状態検
出手段としてのシフト位置センサ、21…駆動制御手段
を構成するスロットルコンピュータ、22…要求加速度
モデル学習手段、制御量感度モデル学習手段、後退状態
検出手段及び参照データ変更手段を構成するニューロコ
ンピュータ。
ルバルブ、8…直流モータ(7,8は制御量変更手段を
構成している)、10…出力操作手段としてのアクセル
ペダル、11…操作量検出手段としてのアクセルセン
サ、12…加速度検出手段としての加速度センサ、13
…速度検出手段としての車速センサ、15…後退状態検
出手段としてのシフト位置センサ、21…駆動制御手段
を構成するスロットルコンピュータ、22…要求加速度
モデル学習手段、制御量感度モデル学習手段、後退状態
検出手段及び参照データ変更手段を構成するニューロコ
ンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 45/00 340 F02D 45/00 340A 340H 370 370B G05B 13/02 G05B 13/02 L 13/04 13/04 (72)発明者 ▲吉▼田 浩之 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1株式会社 豊田中央研究所 内 (56)参考文献 特開 平4−71933(JP,A) 特開 平3−96636(JP,A) 特開 平3−156601(JP,A) 特開 平5−92731(JP,A) 特開 平3−117652(JP,A) 特開 平2−199256(JP,A) 特開 昭63−16143(JP,A) 特開 昭62−8835(JP,A) 特開 平3−235723(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 29/02 301 F02D 29/02 F02D 9/02 351 F02D 11/10 F02D 45/00 340 F02D 45/00 370
Claims (1)
- 【請求項1】 車両に搭載された駆動源の制御量を変更
するための制御量変更手段と、 前記駆動源の出力を任意に制御するために運転者により
操作される出力操作手段と、 前記出力操作手段の操作量を検出するための操作量検出
手段とを備え、前記操作量検出手段の検出結果に応じて
前記制御量変更手段を駆動させることにより前記駆動源
の出力を制御して前記車両の駆動力を制御するようにし
た車両の駆動力制御装置において、 前記車両の加速度を検出するための加速度検出手段と、 前記車両の速度を検出するための速度検出手段と、 前記加速度検出手段の検出により得られる加速度を比較
すべき教師データとして、その教師データと当該手段の
出力との偏差を誤差信号とし、その誤差分が小さくなる
ように、前記出力操作手段の操作量及び前記速度検出手
段の検出により得られる速度に対する前記車両の加速度
の関係を、前記運転者の要求する加速度モデルとして学
習するための要求加速度モデル学習手段と、 前記加速度検出手段の検出により得られる加速度と前記
要求加速度モデル学習手段により学習される加速度モデ
ルの出力との偏差を誤差信号として、その誤差分が小さ
くなるように、前記出力操作手段の操作量及び前記速度
検出手段の検出により得られる速度に対する前記駆動源
の制御量の関係を、制御量感度モデルとして学習するた
めの制御量感度モデル学習手段と、 前記制御量感度モデル学習手段により学習される制御量
感度モデルの出力を参照データとして、その参照データ
に基づき前記操作量検出手段により検出される操作量に
応じて前記制御量変更手段の駆動を制御する駆動制御手
段と、 前記車両の後退状態を検出するための後退状態検出手段
と、 前記後退状態検出手段の検出結果に基づき前記車両の後
退状態と判断したときに、前記駆動制御手段において前
記制御量変更手段の駆動を制御するために使用される参
照データを、前記制御量感度モデルの出力に代わって、
後退に適した値として別途に設定された参照データに変
更するための参照データ変更手段とを備えたことを特徴
とする車両の駆動力制御装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5037778A JP2959920B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 車両の駆動力制御装置 |
US08/167,601 US5532929A (en) | 1992-12-16 | 1993-12-14 | Apparatus for controlling vehicle driving power |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5037778A JP2959920B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 車両の駆動力制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06249000A JPH06249000A (ja) | 1994-09-06 |
JP2959920B2 true JP2959920B2 (ja) | 1999-10-06 |
Family
ID=12506952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5037778A Expired - Fee Related JP2959920B2 (ja) | 1992-12-16 | 1993-02-26 | 車両の駆動力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2959920B2 (ja) |
-
1993
- 1993-02-26 JP JP5037778A patent/JP2959920B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06249000A (ja) | 1994-09-06 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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