JPH06248913A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

内燃機関の動弁装置

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Publication number
JPH06248913A
JPH06248913A JP4014493A JP4014493A JPH06248913A JP H06248913 A JPH06248913 A JP H06248913A JP 4014493 A JP4014493 A JP 4014493A JP 4014493 A JP4014493 A JP 4014493A JP H06248913 A JPH06248913 A JP H06248913A
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JP
Japan
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roller
cam
contact surface
roughness
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4014493A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Murase
博之 村瀬
Takeshi Nakakohara
武 中小原
Yoshio Fuwa
良雄 不破
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH06248913A publication Critical patent/JPH06248913A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 動弁装置のカム及びローラの耐疲労剥離性や
耐摩耗性を向上させる。 【構成】 カムシャフト12にカム10が固定され、ロ
ーラリフタ11上のローラ13がカム10と接触してそ
の回転運動を伝達する。このローラリフタ11の運動を
内燃機関の吸気弁5又は排気弁7の開閉として伝達す
る。カム10のローラ接触面10aのあらさが8μRz
以下ではローラ13のカム接触面13aで疲労剥離が殆
ど発生しない。また、ローラ13のカム接触面13aの
あらさが1μRz以下ではカム10のローラ接触面13
aの摩耗は少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はカムとローラホロアー
(ローラリフタやローラロッカアーム等)とを利用した
内燃機関の動弁装置において、カムのローラ接触面及び
ローラのカム接触面の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の動弁装置としては、例えば、
実開昭62−173509号公報に示す突棒式OHVや
実開昭62−111914号公報に示すスイングアーム
式OHC等がある。これらの動弁装置には、低燃費化の
要請から、ローラタイプのもの(前記両公報を参照)が
採用されて来ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ローラのカ
ム接触面のあらさが粗いと、カムのローラ接触面に摩耗
現象が生じる。また、カムのローラ接触面のあらさが粗
いと、ローラのカム接触面に疲労剥離現象が生じる。そ
して、それらの現象により、両接触面に摩耗や疲労剥離
を互いに誘発してカム形状やローラの真円度を悪化す
る。従って、異音の発生等の種々の問題が生じて耐久性
が低下する。
【0004】本発明はこのようなカム及びローラを備え
た動弁装置でそれらの間の接触面のあらさの範囲を設定
して摩耗や疲労剥離を抑制し、カム及びローラの耐久性
を向上させることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる内燃機関
の動弁装置においては、クランクシャフトと同期して回
転するカムシャフトにカムが固定され、ローラホロアー
がカムと接触してその回転運動を伝達するようになって
いる。このローラホロアーの運動を内燃機関の吸気弁又
は排気弁の開閉として伝達する連動機構については、突
棒式OHVやスイングアーム式OHCやロッカアーム式
OHC等、従来周知の弁駆動方式に応じて変更してもよ
い。
【0006】前記カムのローラ接触面には化成処理が施
され、このローラ接触面のあらさは8μRz以下(8
Z)になっている。前記ローラのカム接触面のあらさは
1μRz以下(1Z)になっている。
【0007】
【作用】カムのローラ接触面のあらさが8μRz以下で
はローラのカム接触面で疲労剥離が殆ど発生しないが、
それが8μRzを越えると、その剥離が急増する。
【0008】また、ローラのカム接触面のあらさが1μ
Rz以下ではカムのローラ接触面の摩耗は少ないが、そ
れが1μRzを越えると、その摩耗が急増する。カムの
ローラ接触面とローラのカム接触面とは疲労剥離や摩耗
を互いに誘発するため、その点も考察すると、カムのロ
ーラ接触面のあらさやローラのカム接触面のあらさを上
記所定値以下にすることが最適である。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例にかかる内燃機関の
動弁装置を図面を参照して説明する。
【0010】図2に4サイクル直列4気筒ガソリンエン
ジンの一つの気筒を概略的に示し、1はシリンダ、2は
ピストン、3は燃焼室、4は吸気ポート、5は吸気弁、
6は排気ポート、7は排気弁、8は燃料噴射ノズル、9
は点火プラグである。
【0011】図1に突棒式OHVを示し、これに前記吸
気弁5及び排気弁7がそれぞれ連結されている。この突
棒式OHVは板カム10と往復動ローラホロアーとして
のローラリフタ11とを備えている。板カム10はカム
シャフト12に対し一体回転可能に固定され、図示しな
いクランクシャフトと同期して回転するようになってい
る。ローラリフタ11にはローラ13が回転可能に支持
され、このローラ13の外周接触面13aが板カム10
の外周接触面10aに接して板カム10の回転運動がロ
ーラリフタ11の往復運動として伝達されるようになっ
ている。連動機構14は突棒15とロッカアーム16と
リテーナ17とスプリング18とを備えている。リテー
ナ17は吸気弁5や排気弁7のステム19に取着されて
いる。スプリング18はこのステム19を付勢して吸気
弁5や排気弁7を閉じるとともに、ロッカアーム16及
び突棒15を介してローラリフタ11のローラ13を板
カム10に押圧するようになっている。そして、ローラ
リフタ11の往復運動は突棒15及びロッカアーム16
を介してリテーナ17に伝達され、スプリング18の伸
縮に伴いステム19が往復運動して吸気弁5や排気弁7
が開閉するようになっている。
【0012】前記板カム10とローラ13との間の運動
伝達において、それらの外周接触面10a,13a間に
は大きな応力(約100Kgf/mm2 )が作用してい
る。また、板カム10の角速度が外周接触面10aで絶
えず変化する一方、ローラ13は自身の慣性力の影響に
より等速で回転するため、両接触面10a,13a間に
極僅かな滑りが生じる。そのため、両接触面10a,1
3aには高い耐疲労剥離性(耐ピッチング性、耐ピーリ
ング性)や耐摩耗性が要求される。
【0013】そこで、ローラ13としては焼入れ焼もど
し処理を行った軸受鋼(SUJ2)やそれに相当する金
属材料が用いられている。そのビッカースかたさHvは
650〜950の間にある。Hv650以下では耐疲労
剥離性が不充分であり、Hv950以上では焼入れによ
る硬度向上が困難で著しい性能向上が認められないた
め、その範囲に設定されている。
【0014】また、板カム10についてはコストや量産
性等を考慮して鋳物が主に使われている。その場合、焼
入れ焼もどし処理を行ったチルド鋳鉄や片状黒鉛鋳鉄で
は疲労剥離が発生し易いため、焼入れ焼もどし処理を行
った球状黒鉛鋳鉄(FCD70)が用いられている。そ
のビッカースかたさHvは500〜700の範囲にあ
る。Hv500以下では耐疲労剥離性や耐摩耗性が不充
分であり、Hv700以上では焼入れによる硬度向上が
困難で著しい性能向上が認められないため、その範囲に
設定されている。
【0015】ところが、このような板カム10とローラ
13との間には前述したように僅かな滑りが生じるた
め、なじみのついていない新品状態では焼付きに起因し
た摩耗が板カム10に発生する場合がある。その対策と
しては、リン酸マンガン処理(化成処理の一種)が施さ
れ、初期なじみ性が改善されている。このリン酸マンガ
ン処理を行うと、リン酸マンガン結晶下の母材がエッチ
ングされて母材あらさが粗くなる。そして、板カム10
上のリン酸マンガン処理結晶はローラ13との間の摺動
初期において殆ど摩耗し、母材が露出してあらさの粗い
接触面10aとなる。
【0016】板カム10の外周接触面10aのあらさが
粗い場合、その山がローラ13の外周接触面13aに接
触して同接触面13aに疲労剥離が生じる。図3(a)
に示すように板カム10の外周接触面10aのあらさが
8μRz以下ではローラ13の外周接触面13aで疲労
剥離が殆ど発生しないが、そのあらさが8μRzを越え
た場合同接触面13aにおける疲労剥離の発生面積率が
急増する。
【0017】前記あらさは十点平均あらさで表される。
この十点平均あらさは、断面曲線から基準長さだけ抜き
取った部分において、平均線に平行、かつ、断面曲線を
横切らない直線から縦倍率の方向に測定した最高から5
番目までの山頂の標高の平均値と最深から5番目までの
谷底の標高の平均値との差の値をマイクロメートル(μ
m)で表したものをいう。このあらさは場所によっても
異なるため、数箇所で測って各距離の平均により決め
る。なお、前記「8μRz以下」は通常「8Z」で示
す。
【0018】ローラ13の外周接触面13aのあらさが
粗い場合、同接触面13aと板カム10の外周接触面1
0aとの間の僅かな滑りにより、カムノーズ部20で接
触面10aが摩耗する場合がある。図3(b)に示すよ
うに、ローラ13の外周接触面13aのあらさが1μR
z以下(1Z)ではカムノーズ部20の摩耗が少なく、
その外周接触面10aのあらさが1μRzを越えた場合
カムノーズ部20の摩耗量が急激に増加する。
【0019】また、ローラ13の外周接触面13aのあ
らさが1μRz以下ではカムノーズ部20が殆ど摩耗し
ないため、カムノーズ部20の初期あらさが殆ど変化し
ない。従って、板カム10の外周接触面10aのあらさ
が粗いほどローラ13の外周接触面13aに疲労剥離が
発生し易くなり、その接触面13aに疲労剥離が発生す
ると、同接触面13aが1μRz以上のあらさとなるた
め、カムノーズ部20の摩耗量が急増する。
【0020】ローラ13の外周接触面13aのあらさを
1μRz以上にすれば、板カム10の外周接触面10a
のあらさが粗くても、同接触面10aのあらさは早期に
細かくなる。しかし、ローラ13の外周接触面13aの
あらさが粗いため、板カム10の外周接触面10aの摩
耗量は増加し、板カム10の外周接触面10aのあらさ
を細かくするのみでは問題が残る。
【0021】以上の考察から板カム10の外周接触面1
0aのあらさを8μRz以下とし、ローラ13の外周接
触面13aのあらさを1μRz以下にすることが、問題
解決のために最適である。
【0022】板カム10及びローラ13の外周接触面1
0a,13aのあらさの下限値は特に限定しない。それ
らのあらさを細かくする場合には機能上の問題が発生し
ないからである。ただし、あらさを細かくする場合には
コストが上昇するため、ローラ13の外周接触面13a
のあらさは0.1〜1μの範囲で板カム10の外周接触
面10aのあらさは0.8〜8μの範囲にすることが適
当と考えられる。
【0023】なお、前記リン酸マンガン処理に相当する
他の化成処理を板カム10に施すようにしても良い。
【0024】
【発明の効果】本発明にかかる内燃機関の動弁装置によ
れば、カムのローラ接触面とローラのカム接触面との間
の相互関係を考察してそれらの接触面のあらさを所定値
以下にそれぞれ設定したので、それらの接触面における
耐疲労剥離性や耐摩耗性を良くしてカムやローラの耐久
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例にかかる動弁装置を示す概略部分断面
図である。
【図2】エンジンの一気筒を示す概略正面図である。
【図3】(a)はカムのローラ接触面のあらさとローラ
のカム接触面での剥離発生面積率との相互関係を示す線
図であり、(b)はローラのカム接触面のあらさとカム
ノーズ部での摩耗量との相互関係を示す線図である。
【符号の説明】 5 吸気弁、7 排気弁、10 板カム、10a 外周
接触面、11 ローラホロアーとしてのローラリフタ、
12 カムシャフト、13 ローラ、13a外周接触
面、14 連動機構。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトと同期して回転するカ
    ムシャフトに固定されたカムと、 このカムと接してその回転運動を伝達するローラホロア
    ーと、 このローラホロアーの運動を内燃機関の吸気弁又は排気
    弁の開閉として伝達する連動機構とを備えた内燃機関の
    動弁装置において、 前記カムのローラ接触面に化成処理を施し、このローラ
    接触面のあらさを8μRz以下(8Z)にするととも
    に、前記ローラのカム接触面のあらさを1μRz以下
    (1Z)としたことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
JP4014493A 1993-03-01 1993-03-01 内燃機関の動弁装置 Pending JPH06248913A (ja)

Priority Applications (1)

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JP4014493A JPH06248913A (ja) 1993-03-01 1993-03-01 内燃機関の動弁装置

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JP4014493A JPH06248913A (ja) 1993-03-01 1993-03-01 内燃機関の動弁装置

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JPH06248913A true JPH06248913A (ja) 1994-09-06

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ID=12572583

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JP4014493A Pending JPH06248913A (ja) 1993-03-01 1993-03-01 内燃機関の動弁装置

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JP (1) JPH06248913A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5816207A (en) * 1994-09-05 1998-10-06 Nsk Ltd. Tappet roller bearing
JP2004285929A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Nippon Piston Ring Co Ltd 内燃機関の動弁装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5816207A (en) * 1994-09-05 1998-10-06 Nsk Ltd. Tappet roller bearing
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