JPH0624835Y2 - ライトテーブル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はライトテーブルに係り、ライト板上で印刷原稿
フイルムのレタツチ、レイアウト、色分解原色板の検版
等を施すことにより静電気を帯電する前記の印刷原稿フ
イルム等を、ライト板とほぼ同じ高さでライトテーブル
本体の側端部に設けた放電ボツクスの開口部上で滑らせ
て除却すると同時に静電気を中和して除去する用途をも
ち、静電気帯有による増版不良、印刷不良を印刷原稿フ
イルム等をライトテーブル本体から除却する過程で自動
的に除去できるものである。

（従来の技術） コロナ放電により周囲の空気をイオン化させ、そのイオ
ン化雰囲気中に帯電物を通して該帯電物の静電気を中和
して除去することは周知であつて、印刷業においても、
印刷胴に供給する印刷紙を供給の過程で前記した原理に
より静電気を除去して、印刷インキの乗り不良部分を生
ずることによる印刷効果不良を除去する応用が既に行わ
れている。しかしながら前記は印刷紙の主として摩擦に
基く静電気を中和により除去することを目的とするもの
であつて、ライト板上で行う印刷原稿フイルムのレタツ
チ作業等により、主として人が帯有する静電気が、ライ
ト板上の印刷原稿フイルム等に移行して帯有するものを
自動的に除去できるライトテーブルは存在していない。

（考案が解決しようとする問題点） ライトテーブルは、ライト板上に印刷原稿フイルムを重
ね、ライトで裏面から透過しながら手工的に修正を加
え、または網点の濃度を濃くして減力修正を施し、或る
いはピンホールに手を加えて必要個所以外をオペークす
る等のレタツチ作業を行い、又は写真等を指定の位置に
貼り込むレイアウト作業を施し、若しくは色分解した各
色の原色版の検版を行う等の印刷製版の処理、製版フイ
ルムの点検処理等について、極めて重要な作業がなされ
る。

然るに印刷原稿フイルム、原色版等にライト板上で人が
触れ、又は衣服が触れて静電気を移行させて帯有するこ
と、及びフイルムの摩擦によつて静電気を帯有すること
が多く、例えば印刷原稿フイルムに静電気を帯有してい
るときは、そのフイルムから増版する過程で、網点を不
明瞭にして不良増版を生ずる等の欠点をもつ。本考案は
かかる欠点を、印刷原稿フイルム等をライトテーブル本
体から除却するに当たつて、自動的に除去する装置を提
供できるようにすることを問題点解決の課題とするもの
である。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記に述べた課題を具体的に解決することを目
的とするものであつて、ライト板上で印刷原稿フイルム
のレタツチ作業、レイアウト、検版等を施すライトテー
ブル本体の前記のライト板とほぼ同じ高さの側端部に、
内部に電極をもつた静電除去用放電ボツクスの開口部を
設け、前記のフイルム等を該ボツクスの開口部上で滑ら
せ除却することを特徴とするライトテーブルに係るもの
である。

本考案の好適な実施例を次項に説明する。

（実施例） 第１図は斜視図、第２図は放電ボツクスの斜視図、第３
図は第１図Ａ−Ａ線切断側面図である。

図中１は脚２、２を備えるライトボツクス本体であつ
て、該本体１にライト板３を貼り、作業者側の前側に両
縁に折下げ片５、５をもつ装置溝４を前記本体１の殆ん
ど全巾にわたつて設け、一方の脚２に電源コード７、電
源スイツチ８、アース端子（図示せず）、コネクタ付高
圧接続線９、昇圧調整つまみ１０等を備える除去器本体
ボツクス６を取付ける。

第２図は両端の絶縁子１２の前後の両肩に逆Ｌ形対称の
接地電極１３、１３を固定し、絶縁子１２に前記の高圧
接続線９に接続する電極１４を通してなる静電除去電極
ボツクス１１であつて、電極１４の上側の平滑面に平行
に立てた多数の電極針１５と接地電極１３、１３との間
に火花を生じさせるようにしてあり、実際には火花を生
ずる前に陽極である電極針１５を包む膜のようにコロナ
（放電）を生じさせて開口部１６のエヤーをイオン化１
７する性能がある。

静電除去ボツクス１１は前記した接地電極１３、１３を
装置溝４の折下げ片５、５に取付けてライトボツクス本
体１に装着する。

本考案のライトテーブルは、ライト板３上に当てた印刷
原稿フイルム等について、手作業によるレタツチ作業、
レイアウト作業、検版作業等を終了したあと、ライト板
３上で上下を反転し、開口部１６まで滑らせるか、或る
いは上下を反転することなく滑らせるものであつて、こ
のスライド作業は従来のライトテーブル使用といささか
異つたものになるが、それによつて静電気を中和して自
動的に除去できる。

（作用） 本考案のライトテーブルによる印刷原稿フイルム等の作
業に伴う静電気の除去、或るいは摩擦により帯電してい
る静電気の除去は、前記した実施例に述べたとおりであ
る。

（効果） 従来、ライトテーブルを使用して行う印刷原稿フイルム
等について、増版、印刷に不利な静電気を除去すること
は行われていないが、実際の作業に当たり静電気を除去
しないことにより増版、印刷等の効果を不良とし、レタ
ツチ作業等の精密作業を静電気帯有のため不良にするこ
とが多くなつている。然るに本考案はライトテーブル本
体のライト板とほぼ同じ高さの側端部に、内部に電極を
もつ静電除去用放電ボツクスの開口部を設けてなり、ラ
イト板上で修正或るいは検版等を施した印刷原稿フイル
ム等を前記の開口上で滑らせる作業を注意深く加えるの
みで、静電気を除去できるものであつて、従来のライト
板だけを備えるライトボツクスに簡易に付加して、ライ
トテーブルの使用効果を増進できる効果をもつ。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の実施例を示し、第１図は斜視図、第
２図は放電ボツクスの斜視図、第３図は第１図Ａ−Ａ線
切断側面図である。 １……ライトボツクス本体、２……脚 ３……ライト板、４……装置溝、５……折下げ片 ６……除去器本体ボツクス １１……静電除去ボツクス、１２……絶縁子 １３……接地電極、１４……電極、１５……電極針 １６……開口部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ライト板上で印刷原稿フイルムのレタツチ
   作業、レイアウト、検版等を施すライトテーブル本体の
   前記のライト板とほぼ同じ高さの側端部に、内部に電極
   をもつた静電除去用放電ボツクスの開口部を設け、前記
   のフイルム等を該ボツクスの開口部上で滑らせ除却する
   ことを特徴とするライトテーブル。