JPH0624617U - 化粧用コンパクト容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓋体を容器体に係止するためのフックを排除
したコンパクト容器であって、円滑な開蓋操作を行える
とともに、外観良好な化粧用コンパクト容器を提案す
る。 【構成】 周壁７の上面外周縁に沿って上向きの段部８
を形成するとともに、前部中央に凹部９を形成した容器
体２と、この段部８内に周壁12を開閉可能に嵌合させた
蓋体３とからなり、上記凹部９両側の段部立面8a及び該
立面8aと相対する蓋体周壁内面との間に凹凸係合手段を
設けた。又、上記凹部９内に押し釦４を揺動可能に装着
して、該釦４を押し込むことで上記係合が外れる如く構
成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は化粧用コンパクト容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】 【考案が解決しようとする課題】

化粧品等を収納した皿状の容器体と該容器体後部に後部を枢着させて容器体上 面を開閉可能に設けた蓋体とからなるコンパクト容器が知られている。

【０００３】 従来のこれら容器は閉蓋状態を維持するため、蓋体前端部より垂設するととも に下端部に係合突条を突設したフックを、容器体前端部に設けた係止突起に上方 より押圧して弾性的に係合させている。この様なフックと係止突起との係合手段 を用いたものは、蓋体を開いた際に蓋体前部より大きく突出するフックが美感を 損ねるものであり、容器の形態が商品イメージに直結する傾向のある化粧品容器 ではこの様なフックを排除することが要望されている。

【０００４】 本考案はこの様な点を考慮してなされたもので、フックを排除するとともに、 良好な蓋体の係脱を行える優れた化粧用コンパクト容器を提案するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案容器は上記課題を解決するため、周壁７の上面外周縁に沿って上向きの 段部８を形成するとともに、周壁７前部中央を後方へ凹ませて形成した凹部９を 設けてなる容器体２と、上記段部８内に周壁12を嵌合させるとともに、後端部を 容器体２後端部に回動可能に連結して容器体２上面を開閉可能に閉塞させた蓋体 ３とからなり、上記凹部９両側の段部立面8a及び該立面8aと相対向する蓋体周壁 12内側面との間に凹凸係合手段を設けて蓋体３を係止可能に構成し、上記凹部９ 内に収納して両側部を枢着した押し釦４を揺動可能に設けるとともに、上記蓋体 ３前端中央下面に前方へ下る下向き傾斜面16を設け、上記押し釦４の少なくとも 後部上面が上記傾斜面16後部に当接する如く構成した。

【０００６】

【作用】

図１の状態から押し釦４下部を後方へ押し込むと、押し釦４上面が蓋体傾斜面 16を上方へ押し上げるため、各突条11及び凹条15の係合が外れて開蓋される。こ の際、当初押し釦４後部上面が傾斜面16後部に当接しているため、押し釦４の回 動に伴って上昇する傾斜面16との当接摺動距離を少ない回動幅で長く維持出来、 力の伝達効率の良い開蓋が行える。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【０００８】 図１〜図５は本考案の一実施例を示すもので、化粧用コンパクト容器１は、容 器体２と、蓋体３と、押し釦４とから構成している。

【０００９】 容器体２は矩形板状をなし、中央前部に横長矩形状の化粧具収納凹部５を、又 該凹部５後方に化粧品充填用の凹部６をそれぞれ穿設している。又、周壁７上面 の外周縁に沿って略同幅の上向き段部８を周設しており、又、周壁７前面中央を 正面横長矩形状に後方へ凹ませて押し釦収納用の凹部９を設けている。更に、周 壁後面中央を前方へ凹ませて蓋体後端部枢着用の嵌合凹部10を穿設している。又 、上記押し釦収納用の凹部９左右近傍の段部立面8aにそれぞれ凹凸係合手段の一 方としての小突条11，11を突設している。

【００１０】 蓋体３は上記上向き段部８に嵌合する周壁12上端より頂壁13を延設した下向き 矩形皿状をなし、後端部中央より垂下した軸受け部14を上記嵌合凹部10内に垂下 させてその下端部を回動可能に軸着させて容器体２上面を開閉可能に閉塞させて いる。又、周壁12の前部内面の上記各突条11と対応する位置に、上記各突条11と 嵌合させた凹凸係合手段の他方としての小凹条15，15をそれぞれ穿設して蓋体３ を容器体２に係止可能に構成している。又、周壁12前部中央の上記容器体凹部９ の上方位置に前方へ下る下向き傾斜面16を設けている。

【００１１】 押し釦４は正面横長矩形板状をなし、両側面上部中央を上記凹部９内両側壁に 回動可能に枢着させて前後に揺動可能に装着させている。この押し釦４の上面後 部には、上面が上記蓋体３の下向き傾斜面16と当接する傾斜面をなす突出部17を 設けている。

【００１２】 尚、上記各部材は全て合成樹脂により形成する。又、図中18は鏡を示す。

【００１３】 本考案に於いて、容器体２と蓋体３の凹凸係合手段は上記実施例のものに限ら ず、容器体２に凹条を、蓋体３に突条を設けても良く、或いは両方に突条を設け ても良い。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明した如く本考案容器は、容器体凹部両側の段部立面及び該立面と相対 向する蓋体周壁面との間に凹凸係合手段を設けて蓋体を係止可能に構成している ため、各凹凸は小さな凹凸で充分蓋体の係止作用を機能するため従来品の様に大 きなフックを必要とせず、開蓋状態の際に美感を損ねる不都合を解消するもので ある。又、両係合手段の中央部に押し釦を設けているため、押し釦の蓋体押し上 げ面と各係合部を極近傍に設けることが出来、より小さな力で係合を解除するこ とが出来る利点もある。

【００１５】 又、蓋体前端中央下面に前方へ下る下向き傾斜面を設け、押し釦の少なくとも 後部上面が上記傾斜面後部に当接する如く構成したので、押し釦の回動幅が少な くとも凹凸係合部の係合を充分解除出来るため、効率の良い力の伝達を行えると ともに、容器体凹部の奥行きを小さくすることが可能であり、幅広いデザイン形 態を採用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案容器の一実施例を示す縦断面図であ
る。

【図２】 同実施例の容器体を示す平面図である。

【図３】 同実施例の蓋体を示す要部底面図である。

【図４】 同実施例の容器体を示す正面図である。

【図５】 同実施例の凹凸係合手段の一例を示す要部縦
断面図である。

【符号の説明】

２…容器体，３…蓋体，４…押し釦，７…容器体周壁，
８…上向き段部 ９…凹部，12…蓋体周壁，16…傾斜面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 周壁７の上面外周縁に沿って上向きの段
   部８を形成するとともに、周壁７前部中央を後方へ凹ま
   せて形成した凹部９を設けてなる容器体２と、上記段部
   ８内に周壁12を嵌合させるとともに、後端部を容器体２
   後端部に回動可能に連結して容器体２上面を開閉可能に
   閉塞させた蓋体３とからなり、上記凹部９両側の段部立
   面8a及び該立面8aと相対向する蓋体周壁12内側面との間
   に凹凸係合手段を設けて蓋体３を係止可能に構成し、上
   記凹部９内に収納して両側部を枢着した押し釦４を揺動
   可能に設けるとともに、上記蓋体３前端中央下面に前方
   へ下る下向き傾斜面16を設け、上記押し釦４の少なくと
   も後部上面が上記傾斜面16後部に当接する如く構成して
   なることを特徴とする化粧用コンパクト容器。