JPH0624608Y2 - 組合せオイルリング - Google Patents

組合せオイルリング

Info

Publication number
JPH0624608Y2
JPH0624608Y2 JP5223488U JP5223488U JPH0624608Y2 JP H0624608 Y2 JPH0624608 Y2 JP H0624608Y2 JP 5223488 U JP5223488 U JP 5223488U JP 5223488 U JP5223488 U JP 5223488U JP H0624608 Y2 JPH0624608 Y2 JP H0624608Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil ring
side rail
abutment
ring groove
spacer expander
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5223488U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01156356U (ja
Inventor
勇 花井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Piston Ring Co Ltd
Original Assignee
Nippon Piston Ring Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Piston Ring Co Ltd filed Critical Nippon Piston Ring Co Ltd
Priority to JP5223488U priority Critical patent/JPH0624608Y2/ja
Publication of JPH01156356U publication Critical patent/JPH01156356U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0624608Y2 publication Critical patent/JPH0624608Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は内燃機関のピストンのオイルリング溝に嵌装さ
れるスペーサエキスパンダとサイドレールからなる組合
せオイルリングの改良に関する。
[従来技術] 組合せオイルリングのサイドレールの耐摩耗性を向上さ
せるため、近年、全面窒化等の硬質化処理を施すことが
多くなった。しかし、これによってサイドレールの摺動
相手材、特にピストンリング溝上下面に対する攻撃性も
強くなった。内燃機関の作動中、サイドレールの合口部
の内周側にスペーサエキスパンダのパット部が位置する
と、第5図に示すように、合口部のシリンダに対する面
圧が高くなり、それに基づいてオイルリング溝上下面に
対する側圧も大きくなる。その結果、合口部がオイルリ
ング溝上下面に強圧されて摺動するから、使用燃料(無
鉛ガソリン、LPG、軽油)には関係なく、第6図及び
第7図に示すように、オイルリング溝上下面に周方向の
異常な段付き摩耗が発生する。この異常摩耗が生ずる
と、そこからオイルが逃げるため、オイル消費量が多く
なるだけでなく、オイルリングの周方向運動が妨げられ
るため、シリンダの縦傷も多くなる。
この問題を解決するため、実開昭60−102446
号、実開昭63−34343号はサイドレールの合口部
の内周側を切除して、合口部の内周側に位置するスペー
サエキスパンダのパット部による合口部の面圧増大を防
止することを提案している。
[考案が解決しようとする課題] 上記提案のサイドレールは、合口部内周側の切除部分に
スペーサエキスパンダのパット部が納まると、サイドレ
ールとスペーサエキスパンダの相対運動がほとんどなく
なるため、パット部と接するサイドレール内周面部分が
固定され、その部分に異常摩耗が発生してオイルリング
の機能が低下するという問題があった。
本考案は上記に鑑みてなされたものであり、その目的と
するところは組合せオイルリングのサイドレールとスペ
ーサエキスパンダの相対運動を制限せずに、サイドレー
ル合口部によるオイルリング溝上下面の異常段付き摩耗
を防止することにある。
[課題を解決するための手段] 前記目的を達成するため、本考案の採用する手段は、ス
ペーサエキスパンダとサイドレールからなる組合せオイ
ルリングにおいて、第1図の実施例に示すように、サイ
ドレール10の合口部12の半径方向の厚さが漸次低減する
ように合口部付近の外周側を切除したことにある。合口
部の外周側切除量は合口部の面圧が他の部分の面圧と同
一か又はそれよりも小さくなるように設定するが、端面
における半径方向切除量Xが50μ以上、切除する周方
向範囲Yは合口部端面からスペーサエキスパンダのパッ
ト部のピッチ以上とすることが望ましい。
[作用] 組合せオイルリングをピストンのオイルリング溝に嵌装
すると、サイドレールはスペーサエキスパンダによって
張られ、シリンダ内周面に圧接する。従来のオイルリン
グは第5図に示すように、合口部の面圧が最大になる
が、第4図に示すように、本考案のオイルリングは合口
部12の面圧がサイドレール10の他の部分の面圧に等しい
か又はそれよりも小さい。したがって、合口部がオイル
リング溝上下面を押す側圧も他の部分の側圧に等しいか
又はそれよりも小さいから、内燃機関の作動中にサイド
レール合口部とオイルリング溝上下面が摺動しても、オ
イルリング溝上下面に異常な段付き摩耗は発生しない。
さらに、サイドレール合口部のシリンダに対する面圧と
オイルリング溝上下面に対する側圧の低下に伴い、サイ
ドレールの回転運動に対するシリンダ内周面とオイルリ
ング溝上下面の摩擦抵抗が低下するだけでなく、スペー
サエキスパンダのパット部との摩擦抵抗も低下するか
ら、内燃機関の作動中、サイドレールはスペーサエキス
パンダに対して自由に回転運動することができる。
[実施例] 本考案のオイルリングを図面に示す実施例に基づいて説
明する。
第2図及び第3図に示すように、サイドレール10の合口
部12付近の外周側が漸次切除されるため、合口部12の半
径方向の厚さは他の部分よりも小さい。端面における半
径方向厚さの減少量は50μ以上に合口部12の片側にお
ける半径方向厚さが減少する範囲の周方向長さはスペー
サエキスパンダ15のパット部16のピッチ以上にそれぞれ
設定される。サイドレール合口部の外周側の切除は、サ
イドレール真円加工後ではなく、鋼製リボンの巻取り切
断後、突っ張っている合口部の外周側を切除して真円に
加工することによりなされる。使用時におけるサイドレ
ールの外径は合口部もそれ以外の部分も同じになるが、
内径は合口部が他の部分よりも大きくなる。
上下二本のサイドレール10とスペーサエキスパンダ15を
組合せてピストン30のオイルリング溝32に嵌装すると、
サイドレール10はスペーサエキスパンダ15のパット部16
に押されてシリンダ20の内周面に接するが、合口部12は
パット部16に直接押されないか、押されても半径方向厚
さが他の部分よりも小さいのでパット部12から受ける力
は小さく、シリンダ内周面に対しては面圧を、オイルリ
ング溝上下面に対しては側圧をそれぞれ加える。しか
し、その側圧は小さいので、合口部12がオイルリング溝
上下面34を異常に摩耗させることはない。合口部12は他
の部分の面圧と同一か又はそれよりも面圧は小さいが、
シリンダ20の内周面には確実に接触するから、シール機
能の低下はほとんどないといえる。
合口部12の内周側はパット部16に接しても接触圧は小さ
く、外周側は小さな面圧でシリンダ20の内周面に接する
から、サイドレール10の周方向移動に対する摩耗抵抗も
小さくなり、サイドレール10はオイルリング溝32の内部
においてオイルリング溝32のみではなくスペーサエキス
パンダ15に対しても円滑に回転する。
サイドレール10の内周側は一様に平滑であり、スペーサ
エキスパンダ15のパット部16を全く拘束しないから、サ
イドレールとスペーサエキスパンダの相対運動が制限さ
れて両者が異常に摩耗することはない。
次に、本考案の組合せオイルリングの効果を確認するた
めになされた比較テストについて説明する。外径85m
m、半径方向厚さ2.65mmのサイドレールの合口部の
外周側を削除したものを本考案の実施例とし、削除しな
かったものを従来例とした。半径方向削除量は最大の合
口端面において0.1mm、削除する周方向の長さは合口
部端面より10mmとし半径方向削除量を合口部端面から
離れるに従って漸次減少した。実施例と従来例の面圧を
測定したところ、従来側のものは合口部面圧が2.0Kg
/mm2であったが、実施例のものは合口部の面圧が1.5
Kg/mm2であった。このように実施例のものは従来例のも
のより合口部の面圧が25%程度低下することが確認さ
れた。
実施例としてスペーサエキスパンダとその上下に配置さ
れた二本のサイドレールからなる組合せオイルリングを
示したが、本考案はスペーサエキスパンダとその上に配
置された一本のサイドレールからなる組合せオイルリン
グにも適用しうることはいうまでもない。
[考案の効果] 上記の通り、本考案の組合せオイルリングはサイドレー
ルの合口部外周側が切除されているため、合口部は比較
的小さな面圧と側圧でシリンダ内周面とオイルリング溝
上下面にそれぞれ接触する。したがって、サイドレール
合口部とオイルリング溝上下面が周方向に揺動しても、
オイルリング溝上下面が異常段付き摩耗を起こしたり、
サイドレール合口部が折損したりすることはない。これ
によって長期運転における潤滑油消費量が低減するとい
う優れた効果が得らえる。
又、サイドレール合口部は比較的小さな面圧でシリンダ
内周面とオイルリング溝上下面に接するので、ピストン
の往復運動に伴うサイドレールの回転運動は至極円滑に
なされる。これによって、組合せオイルリングはオイル
リング溝に早期になじむので、初期潤滑油消費量も低減
するという格別な効果も得られる。
さらに、スペーサエキスパンダのパット部に接するサイ
ドレールの内周は平滑であり、両者は相互に拘束される
ことなく相対運動をするから、パット部とサイドレール
内周面の接触個所が異常摩耗してオイルリングの機能を
低下させることもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の組合せオイルリングに使用されるサイ
ドレール合口部の拡大平面図、 第2図は本考案の組合せオイルリングの一実施例の要部
拡大平面図、 第3図は第1図のIII-III線に沿う拡大断面図、 第4図は第1図のサイドレール面圧分布図、 第5図は従来のもののサイドレール面圧力分布図、 第6図及び第7図はピストンのオイルリング溝の異常段
付き摩耗を示す拡大正面図及び平面図である。 図において、符号10はサイドレール、12は合口部、15は
スペーサエキスパンダ、16はパット部、20はシリンダ、
30はピストン、32はオイルリング溝、34はオイルリング
溝上下面をそれぞれ示す。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンのオイルリング溝に嵌装されるス
    ペーサエキスパンダとサイドレールからなる組合せオイ
    ルリングであって、前記サイドレールの合口部は外周側
    が切除されて半径方向の厚さが端面に向けて漸次低減す
    ることを特徴とする組合せオイルリング。
JP5223488U 1988-04-20 1988-04-20 組合せオイルリング Expired - Lifetime JPH0624608Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5223488U JPH0624608Y2 (ja) 1988-04-20 1988-04-20 組合せオイルリング

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5223488U JPH0624608Y2 (ja) 1988-04-20 1988-04-20 組合せオイルリング

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01156356U JPH01156356U (ja) 1989-10-27
JPH0624608Y2 true JPH0624608Y2 (ja) 1994-06-29

Family

ID=31278240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5223488U Expired - Lifetime JPH0624608Y2 (ja) 1988-04-20 1988-04-20 組合せオイルリング

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0624608Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10670146B2 (en) 2015-07-09 2020-06-02 Kabushiki Kaisha Riken Piston ring for combustion engine

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006017287A (ja) * 2004-07-05 2006-01-19 Riken Corp 内燃機関用ピストンリング
DE102011010656A1 (de) * 2011-02-09 2012-08-09 Federal-Mogul Burscheid Gmbh Kolbenring

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10670146B2 (en) 2015-07-09 2020-06-02 Kabushiki Kaisha Riken Piston ring for combustion engine
EP3321543B1 (en) 2015-07-09 2021-04-28 Kabushiki Kaisha Riken Internal combustion engine piston ring
EP3321543B2 (en) 2015-07-09 2024-04-17 Kabushiki Kaisha Riken Internal combustion engine piston ring

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01156356U (ja) 1989-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1431630B1 (en) Combined oil ring
EP1377766B1 (en) Side rail and combined oil control ring incorporated with the side rails for reduction of oil consumption
US5788246A (en) Seal device for piston rod
JPS61190154A (ja) ピストンリング付きピストン
US9163725B2 (en) Oil control ring with ferrous body less than 2.0 millimeters high for internal combustion engines
JPH0624608Y2 (ja) 組合せオイルリング
JP6685642B2 (ja) オイルリング
JP4104774B2 (ja) 2ピース型組合せオイルリング
JPH02240456A (ja) 組合せオイルリング
JPH0729340Y2 (ja) 組合せオイルリング
JP3988837B2 (ja) 組合せオイルリングの回り止め構造
JPH08159282A (ja) 内燃機関用オイルコントロールリング
JP2582093Y2 (ja) 鋼製オイルコントロールリング
JP4183995B2 (ja) 組合せピストンリング及びピストン装置
US2844427A (en) Torsion compression and oil ring
JP5865035B2 (ja) 組合せオイルコントロールリング
US11313467B1 (en) Piston ring seals
JPS6023487Y2 (ja) エンジンのピストン
JP2001082605A (ja) 組合せオイルリング
JPH08296739A (ja) 組合せオイルリングの回り止め構造
JPH0669522U (ja) 鋼製組合せオイルコントロールリング
JPS59155552A (ja) サイドレ−ル
JP4447736B2 (ja) 組合せオイルリングのスペーサーエキスパンダ
JPS6326600Y2 (ja)
JP4201293B2 (ja) 内燃機関用組合せオイルコントロールリング