JPH06245475A - 永久磁石式ステツピングモータ - Google Patents
永久磁石式ステツピングモータInfo
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- JPH06245475A JPH06245475A JP5461393A JP5461393A JPH06245475A JP H06245475 A JPH06245475 A JP H06245475A JP 5461393 A JP5461393 A JP 5461393A JP 5461393 A JP5461393 A JP 5461393A JP H06245475 A JPH06245475 A JP H06245475A
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- 230000004323 axial length Effects 0.000 claims description 12
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical group [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 9
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- 239000002131 composite material Substances 0.000 abstract 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 8
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 239000011295 pitch Substances 0.000 description 3
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- 238000013016 damping Methods 0.000 description 1
- 230000005281 excited state Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
- Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目 的】本発明は、円環状ヨークに放射状に植設され
其の先端に極歯を設けた複数の磁極に夫々巻線を巻装し
た固定子と、前記固定と空隙を介して対向し其の外周に
等ピッチで複数個の極歯を設けた磁性体製の回転子ヨー
ク2個と該回転子ヨークで挟持された永久磁石とより成
る回転子を備えたインナーロータ永久磁石式ステッピン
グモータにおいて、前記回転子の構成を改良してトルク
が大きく、かつ回転角精度が高く、振動騒音の少ない永
久磁石式ステッピングモータを得るのを目的とする。 【構 成】本発明に成る永久磁石式形ステッピングモー
タは、前記回転子ヨークは積層されていない磁性体で形
成され半径がrで其の外周にZ個の極歯を備え、前記Z
個の極歯幅の中心線上で軸方向の長さl0の1/2の点
を中心として前記回転子ヨークの夫々の極歯を数1に示
した角度θ0だけスキューして設けて回転子を構成する
ことにより目的を達成する。
其の先端に極歯を設けた複数の磁極に夫々巻線を巻装し
た固定子と、前記固定と空隙を介して対向し其の外周に
等ピッチで複数個の極歯を設けた磁性体製の回転子ヨー
ク2個と該回転子ヨークで挟持された永久磁石とより成
る回転子を備えたインナーロータ永久磁石式ステッピン
グモータにおいて、前記回転子の構成を改良してトルク
が大きく、かつ回転角精度が高く、振動騒音の少ない永
久磁石式ステッピングモータを得るのを目的とする。 【構 成】本発明に成る永久磁石式形ステッピングモー
タは、前記回転子ヨークは積層されていない磁性体で形
成され半径がrで其の外周にZ個の極歯を備え、前記Z
個の極歯幅の中心線上で軸方向の長さl0の1/2の点
を中心として前記回転子ヨークの夫々の極歯を数1に示
した角度θ0だけスキューして設けて回転子を構成する
ことにより目的を達成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は永久磁石式ステッピング
モータに係り、特に高トルクで振動の少ないステッピン
グモータに関するものである。
モータに係り、特に高トルクで振動の少ないステッピン
グモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来より実施されているインナー
ロータ形のハイブリッド形ステッピングモータの構造を
示す断面図で、図6は図5のA−A’線に沿った断面図
である。 図5に示す如く固定子鉄芯に巻線6を巻装し
た固定子5をエンドブラケット7,8で挟持し、固定子
5の内側に空隙を介して対向し、其の外周に極歯1−1
を設けた2個の回転子ヨーク1,1と該2個の回転子ヨ
ークに挟持された永久磁石2とを回転子軸3と一体的に
固着した回転子を、エンドブラケット7,8に設けた軸
受4,4により回転自在に支承している。図6は図5の
A−A’線に沿った断面図で、固定子5は円環状ヨーク
5−1の内側に放射状に複数の磁極(図示の例では8
個)1p〜8pが植設され、各磁極の先端には複数個の
極歯5−2が設けられ、かつ各磁極に巻線1c〜2cが
巻装されている。回転子ヨーク1の外周には等ピッチで
かつ固定子の磁極の先端に設けられた極歯5−2と同じ
ピッチで極歯1−1が設けられ、空隙を介して固定子の
極歯5−2と対向している。図示の例では回転子ヨーク
1の外周に設けられた極歯1−1の数Nrは50個で、
固定子は2相巻線であるからこの例示したステッピング
モータのステップ角θsは1.8度となる。
ロータ形のハイブリッド形ステッピングモータの構造を
示す断面図で、図6は図5のA−A’線に沿った断面図
である。 図5に示す如く固定子鉄芯に巻線6を巻装し
た固定子5をエンドブラケット7,8で挟持し、固定子
5の内側に空隙を介して対向し、其の外周に極歯1−1
を設けた2個の回転子ヨーク1,1と該2個の回転子ヨ
ークに挟持された永久磁石2とを回転子軸3と一体的に
固着した回転子を、エンドブラケット7,8に設けた軸
受4,4により回転自在に支承している。図6は図5の
A−A’線に沿った断面図で、固定子5は円環状ヨーク
5−1の内側に放射状に複数の磁極(図示の例では8
個)1p〜8pが植設され、各磁極の先端には複数個の
極歯5−2が設けられ、かつ各磁極に巻線1c〜2cが
巻装されている。回転子ヨーク1の外周には等ピッチで
かつ固定子の磁極の先端に設けられた極歯5−2と同じ
ピッチで極歯1−1が設けられ、空隙を介して固定子の
極歯5−2と対向している。図示の例では回転子ヨーク
1の外周に設けられた極歯1−1の数Nrは50個で、
固定子は2相巻線であるからこの例示したステッピング
モータのステップ角θsは1.8度となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】回転子に永久磁石を使
用した永久磁石式ステッピングモータは、永久磁石を使
用しないバリアブルレラクタンス形ステッピングモータ
に比べて界磁の一部に永久磁石を使用している為、効率
が高く、かつダンピング特性が優れている等の特徴があ
る反面、2相の電流を相対的にかつ階段状に変化させて
駆動する所謂マイクロステップ駆動を行なうと角度精度
が悪く、かつ振動が多いという問題がある。 其の理由
は固定子巻線に直流を流して励磁した時に発生するホー
ルデイングトルクTeと、巻線に電流を流さない無励磁
の状態で発生するコギングトルク又はデイテントトルク
と呼ばれるトルクTdの間に位相差が発生するためで、
図7は図5に示した従来技術に成るハイブリッド形ステ
ツピングモータのホールデイングトルクの特性を示すも
ので、巻線に直流を流したときのホールデイングトルク
Teと無励磁の時のデイテントトルクTd及び、其の合成
トルクTfとの関係を示している。
用した永久磁石式ステッピングモータは、永久磁石を使
用しないバリアブルレラクタンス形ステッピングモータ
に比べて界磁の一部に永久磁石を使用している為、効率
が高く、かつダンピング特性が優れている等の特徴があ
る反面、2相の電流を相対的にかつ階段状に変化させて
駆動する所謂マイクロステップ駆動を行なうと角度精度
が悪く、かつ振動が多いという問題がある。 其の理由
は固定子巻線に直流を流して励磁した時に発生するホー
ルデイングトルクTeと、巻線に電流を流さない無励磁
の状態で発生するコギングトルク又はデイテントトルク
と呼ばれるトルクTdの間に位相差が発生するためで、
図7は図5に示した従来技術に成るハイブリッド形ステ
ツピングモータのホールデイングトルクの特性を示すも
ので、巻線に直流を流したときのホールデイングトルク
Teと無励磁の時のデイテントトルクTd及び、其の合成
トルクTfとの関係を示している。
【0004】2相ハイブリッド形ステッピングモータに
おけるデイテントトルクTdは、巻線に直流を流した時
に発生するホールデイングトルクTeに対し高調波があ
るために合成トルクTfは歪みを生ずる。2相機ではTd
はTeに対し4倍の調波となる事が知られていおり図7
に例示する如く其の合成トルクTfが正弦波より歪んだ
波形となり、マイクロステップ駆動の時の角度精度が悪
くなり、又正弦波電流で駆動する場合でも振動が大きく
なるという問題があった。本発明の目的は上記のような
従来技術の問題点を解決し、マイクロステップ駆動方式
で角度精度が高くかつ振動、騒音の少ないハイブリッド
形ステッピングモータを得るのを目的とする。
おけるデイテントトルクTdは、巻線に直流を流した時
に発生するホールデイングトルクTeに対し高調波があ
るために合成トルクTfは歪みを生ずる。2相機ではTd
はTeに対し4倍の調波となる事が知られていおり図7
に例示する如く其の合成トルクTfが正弦波より歪んだ
波形となり、マイクロステップ駆動の時の角度精度が悪
くなり、又正弦波電流で駆動する場合でも振動が大きく
なるという問題があった。本発明の目的は上記のような
従来技術の問題点を解決し、マイクロステップ駆動方式
で角度精度が高くかつ振動、騒音の少ないハイブリッド
形ステッピングモータを得るのを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、インナーロー
タ形ハイブリッドステッピングモータにおいては、2個
の回転子ヨークを積層しない磁性体で形成し、一個の回
転子ヨークの外周に設けた極歯の歯幅の中心線上で夫々
軸方向長さのほぼ1/2の点を中心にして、夫々の極歯
を回転子軸に対しθ0だけスキューして設ける。そして
回転子ヨークの外周に設けた極歯の数をZ個、軸方向の
長さをl0、その半径をrとした時スキューの角度θ0を
数1に示す関係となるように構成する。
タ形ハイブリッドステッピングモータにおいては、2個
の回転子ヨークを積層しない磁性体で形成し、一個の回
転子ヨークの外周に設けた極歯の歯幅の中心線上で夫々
軸方向長さのほぼ1/2の点を中心にして、夫々の極歯
を回転子軸に対しθ0だけスキューして設ける。そして
回転子ヨークの外周に設けた極歯の数をZ個、軸方向の
長さをl0、その半径をrとした時スキューの角度θ0を
数1に示す関係となるように構成する。
【数1】
【0006】又円筒形の永久磁石を回転子とするPM形
ステッピングモータにおいては一個の永久磁石の軸方向
の長さを1/2に分割し、永久磁石の極対数をM、直径
を2r、全長を2l0とした時、その1/2の長さの夫
々の部分に磁極を回転軸に対しθ0だけスキューして着
磁し、θ0を数2の関係と成るようにし、前記2個の1
/2の長さの部分のスキューした着磁部の軸方向長さの
中央点が略同一になるように構成する。
ステッピングモータにおいては一個の永久磁石の軸方向
の長さを1/2に分割し、永久磁石の極対数をM、直径
を2r、全長を2l0とした時、その1/2の長さの夫
々の部分に磁極を回転軸に対しθ0だけスキューして着
磁し、θ0を数2の関係と成るようにし、前記2個の1
/2の長さの部分のスキューした着磁部の軸方向長さの
中央点が略同一になるように構成する。
【数2】
【0007】
【作 用】本発明による上述の構成においては、2個の
回転子ヨークの極歯の関係位置を数1で示す角度θ0だ
けスキューして配置することにより、各回転子ヨークの
極歯に作用するデイテントトルクの位相が異なるため打
ち消しあって減少し、ホールデイングトルクの波形が正
弦波に近づけられ従って回転時の振動を少なくし、騒音
も減少できる。又回転子ヨークを積層しない磁性体で形
成することにより極歯に作用する渦電流によるダンパー
効果が作用して回転子振動を減少し騒音の低下に顕著な
効果がある。又、PM形ステッピングモータにおいても
永久磁石の磁極をスキューして着磁する構成により同じ
ような作用効果が得られる。
回転子ヨークの極歯の関係位置を数1で示す角度θ0だ
けスキューして配置することにより、各回転子ヨークの
極歯に作用するデイテントトルクの位相が異なるため打
ち消しあって減少し、ホールデイングトルクの波形が正
弦波に近づけられ従って回転時の振動を少なくし、騒音
も減少できる。又回転子ヨークを積層しない磁性体で形
成することにより極歯に作用する渦電流によるダンパー
効果が作用して回転子振動を減少し騒音の低下に顕著な
効果がある。又、PM形ステッピングモータにおいても
永久磁石の磁極をスキューして着磁する構成により同じ
ような作用効果が得られる。
【0008】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例に成るインナー
ロータ形のハイブリッド形ステッピングモータの構造を
示す断面図である。図1は図5に示した従来技術に成る
ステッピングモータと同じ部分は同じ符号を付けてその
説明を省略し、永久磁石2を挟んで2個の回転子ヨーク
が各々軸方向に其の極歯幅の1/2の点を中心にしてθ
0の角度だけスキューしており、永久磁石2の両側の回
転子ヨーク1は、該回転子ヨーク1の夫々の軸方向長さ
の1/2の長さの線とθ0だけスキューされた極歯の交
点が互いに電気角で180度づれるように配置されてい
る。そしてスキュー角度θ0は回転子ヨークの軸方向の
長さをl0、外周面に設けられた極歯の数をZ、その半
径をr,とすると数1に示すような関係と成るように設
けられている。更に、永久磁石2の両側の回転子ヨーク
は其ののスキューの方向が図1の実線で示した極歯方向
と点線で示した極歯の方向の如く反対の方向の実施例と
がある
ロータ形のハイブリッド形ステッピングモータの構造を
示す断面図である。図1は図5に示した従来技術に成る
ステッピングモータと同じ部分は同じ符号を付けてその
説明を省略し、永久磁石2を挟んで2個の回転子ヨーク
が各々軸方向に其の極歯幅の1/2の点を中心にしてθ
0の角度だけスキューしており、永久磁石2の両側の回
転子ヨーク1は、該回転子ヨーク1の夫々の軸方向長さ
の1/2の長さの線とθ0だけスキューされた極歯の交
点が互いに電気角で180度づれるように配置されてい
る。そしてスキュー角度θ0は回転子ヨークの軸方向の
長さをl0、外周面に設けられた極歯の数をZ、その半
径をr,とすると数1に示すような関係と成るように設
けられている。更に、永久磁石2の両側の回転子ヨーク
は其ののスキューの方向が図1の実線で示した極歯方向
と点線で示した極歯の方向の如く反対の方向の実施例と
がある
【数1】
【0009】ここで図1において説明の便宜上回転子ヨ
ーク1を軸方向に2等分して図1に示すように夫々に1
1,12,13,14と符号を付け、永久磁石2を挟持
している回転子ヨークの中で永久磁石2より遠い位置に
ある2個の回転子ヨーク11と14とで構成されるN極
とS極の一組の回転子組によつて発生する無励磁状態の
トルクであるデイテントトルクと励磁した時に発生する
ホールデイングトルクを夫々TdA,TAとし、永久磁石2
に当接している2個の回転子ヨーク12と13とで構成
されるN極とS極の一組の回転子組によって発生するデ
イテントトルクとホールデイングトルクとを夫々TdB,
TBとすると、分割された回転子ヨークに設けられた極
歯は全て同じ形状で、配置されている位置が異なるだけ
であるから夫々の回転子組で発生するデイテントトルク
とホールデイングトルクの大きさは相等しく、TdA=T
dB,TA=TBとなるが発生する角度位置が異なりこのト
ルクの発生状態は図8に示すようになる。
ーク1を軸方向に2等分して図1に示すように夫々に1
1,12,13,14と符号を付け、永久磁石2を挟持
している回転子ヨークの中で永久磁石2より遠い位置に
ある2個の回転子ヨーク11と14とで構成されるN極
とS極の一組の回転子組によつて発生する無励磁状態の
トルクであるデイテントトルクと励磁した時に発生する
ホールデイングトルクを夫々TdA,TAとし、永久磁石2
に当接している2個の回転子ヨーク12と13とで構成
されるN極とS極の一組の回転子組によって発生するデ
イテントトルクとホールデイングトルクとを夫々TdB,
TBとすると、分割された回転子ヨークに設けられた極
歯は全て同じ形状で、配置されている位置が異なるだけ
であるから夫々の回転子組で発生するデイテントトルク
とホールデイングトルクの大きさは相等しく、TdA=T
dB,TA=TBとなるが発生する角度位置が異なりこのト
ルクの発生状態は図8に示すようになる。
【0010】図8は図1に示した本発明に成るステッピ
ングモータのトルクを説明する図で回転角θに対するT
dA,TdB,TA,TB及び合成のトルクTABが示されてい
る。極歯のスキュー角度をθ0とした時にデイテントト
ルクTdAを発生させる回転子組とTdBを発生させる回転
子組との平均の角度ずれは数3のようになる。
ングモータのトルクを説明する図で回転角θに対するT
dA,TdB,TA,TB及び合成のトルクTABが示されてい
る。極歯のスキュー角度をθ0とした時にデイテントト
ルクTdAを発生させる回転子組とTdBを発生させる回転
子組との平均の角度ずれは数3のようになる。
【数3】
【0011】一方図5に示した従来技術のステッピング
モータのトルクを示す図7において、ホールデイングト
ルクTeの周期は2πで回転子ヨークのZ個の極歯のピ
ッチに相当し、デイテントトルクTdの周期はπ/2で
ある。Δθがπ/4づれるということは前記のデイテン
トトルクTdAとTdBはトルク波形の位相がπ/4づれて
いることを示しているのでTdAとTdBの波形は図8に示
すように位相が180度反対となっている。従って図8
に示した本発明に成るステッピングモータのデイテント
トルクTdAとTdBの合成のトルクは固定子及び回転子ヨ
ークの極歯の幅とは関係無く理論上零となる。そしてT
dAで歪まされたホールデイングトルクTAとTdBで歪ま
されたホールデイングトルクTBの合成のホールデイン
グトルクTABは歪み成分が除かれて正弦波となる。
モータのトルクを示す図7において、ホールデイングト
ルクTeの周期は2πで回転子ヨークのZ個の極歯のピ
ッチに相当し、デイテントトルクTdの周期はπ/2で
ある。Δθがπ/4づれるということは前記のデイテン
トトルクTdAとTdBはトルク波形の位相がπ/4づれて
いることを示しているのでTdAとTdBの波形は図8に示
すように位相が180度反対となっている。従って図8
に示した本発明に成るステッピングモータのデイテント
トルクTdAとTdBの合成のトルクは固定子及び回転子ヨ
ークの極歯の幅とは関係無く理論上零となる。そしてT
dAで歪まされたホールデイングトルクTAとTdBで歪ま
されたホールデイングトルクTBの合成のホールデイン
グトルクTABは歪み成分が除かれて正弦波となる。
【0012】従って回転子ヨークの外周面に設ける極歯
のスキュー角θ0を数4に示す角度附近に選ぶと振動が
減少し騒音の少ないステッピングモータを得る事が出来
る。しかしながら量産に際しては加工精度の関係等でθ
0の値は数4に示した理論値よりづれる場合があり、実
用的なスキュー角の範囲は数1に示す角度の範囲と成
る。スキュー角度θ0が数1で示される角度の最大値と
なるとステップ角と同じとなるため発生するトルクが理
論上零となるので数1で示した角度以下に選定する。
のスキュー角θ0を数4に示す角度附近に選ぶと振動が
減少し騒音の少ないステッピングモータを得る事が出来
る。しかしながら量産に際しては加工精度の関係等でθ
0の値は数4に示した理論値よりづれる場合があり、実
用的なスキュー角の範囲は数1に示す角度の範囲と成
る。スキュー角度θ0が数1で示される角度の最大値と
なるとステップ角と同じとなるため発生するトルクが理
論上零となるので数1で示した角度以下に選定する。
【数1】
【数4】
【0013】次に第2の実施例である円筒形永久磁石を
回転子としたPM形ステッピングモータの実施例につい
て説明する。図2は本発明を実施したPM形ステッピン
グモータの断面図、図3は部分的に展開した斜視図であ
る。図2、図3において20は円環状の固定子鉄芯、2
0−1は固定子鉄芯の内側に設けた複数の櫛形の極歯、
21は固定子巻線、23は円筒形永久磁石で形成された
回転子、24は軸受、25は回転子軸である。
回転子としたPM形ステッピングモータの実施例につい
て説明する。図2は本発明を実施したPM形ステッピン
グモータの断面図、図3は部分的に展開した斜視図であ
る。図2、図3において20は円環状の固定子鉄芯、2
0−1は固定子鉄芯の内側に設けた複数の櫛形の極歯、
21は固定子巻線、23は円筒形永久磁石で形成された
回転子、24は軸受、25は回転子軸である。
【0014】図3に示す展開した斜視図で円筒形永久磁
石23が軸方向の長さの略1/2の長さに分割着磁さ
れ、夫々のN,S交互にM極対にθ0スキューさせて着
磁され、分割着磁された夫々の磁極の関係位置は、分割
着磁された夫々のスキュー着磁部の軸方向長さの中央点
が略同一となるようにし、円筒形永久磁石23の直径を
2r,軸方向の長さを2lpとすると、磁極の方向を回
転軸の方向に対し数2の関係と成るθ0だけスキューさ
せて着磁されている。
石23が軸方向の長さの略1/2の長さに分割着磁さ
れ、夫々のN,S交互にM極対にθ0スキューさせて着
磁され、分割着磁された夫々の磁極の関係位置は、分割
着磁された夫々のスキュー着磁部の軸方向長さの中央点
が略同一となるようにし、円筒形永久磁石23の直径を
2r,軸方向の長さを2lpとすると、磁極の方向を回
転軸の方向に対し数2の関係と成るθ0だけスキューさ
せて着磁されている。
【数2】
【0015】又、図3に示したPM型ステッピングモー
タの例で、円筒形永久磁石23を軸方向に分割着磁をせ
ず、2lpの全長に亙り一体的に数2で示した角度θ0の
1/2の角度だけスキューさせた円筒形永久磁石を使用
しても図3に示した実施例と同じ効果が得られる。
タの例で、円筒形永久磁石23を軸方向に分割着磁をせ
ず、2lpの全長に亙り一体的に数2で示した角度θ0の
1/2の角度だけスキューさせた円筒形永久磁石を使用
しても図3に示した実施例と同じ効果が得られる。
【数2】
【0016】前記円筒形永久磁石の着磁のスキュー角度
θ0は前記で説明したハイブリッド形ステッピングモー
タの場合と同じように理論的には数4に示す値であるが
前記のハイブリッド形ステッピングモータの場合と同じ
ように実用的には数2で示される値の範囲が適当であ
る。
θ0は前記で説明したハイブリッド形ステッピングモー
タの場合と同じように理論的には数4に示す値であるが
前記のハイブリッド形ステッピングモータの場合と同じ
ように実用的には数2で示される値の範囲が適当であ
る。
【数4】
【数2】
【0017】前記の説明で例示した実施例では図1に示
したハイブリッド形ステッピングモータの例と、図3に
示したPM形ステッピングモータの例においては、分割
された回転子ヨークの磁極のスキューの方向と永久磁石
の着磁のスキューの方向が同じ方向となっているが、図
4に示すように逆の方向にスキューすると前記で説明し
た効果と共に回転子に作用するスラスト方向の力が平衡
して、回転軸にスラスト方向の力が作用せず軸方向の振
動を抑制できる効果がある。
したハイブリッド形ステッピングモータの例と、図3に
示したPM形ステッピングモータの例においては、分割
された回転子ヨークの磁極のスキューの方向と永久磁石
の着磁のスキューの方向が同じ方向となっているが、図
4に示すように逆の方向にスキューすると前記で説明し
た効果と共に回転子に作用するスラスト方向の力が平衡
して、回転軸にスラスト方向の力が作用せず軸方向の振
動を抑制できる効果がある。
【0018】又、図1に示したハイブリッド形ステッピ
ングモータの固定子に図2,3に示したPM形ステッピ
ングモータの円筒形永久磁石を適宜の空隙を介して組合
せ、図1に示したハイブリッド形ステッピングモータの
回転子ヨークの極歯の数Zと円筒形永久磁石の着磁極対
数Mとが一致するように配置すれば、図1或いは図2,
3に示す実施例と同じような効果が得られる。
ングモータの固定子に図2,3に示したPM形ステッピ
ングモータの円筒形永久磁石を適宜の空隙を介して組合
せ、図1に示したハイブリッド形ステッピングモータの
回転子ヨークの極歯の数Zと円筒形永久磁石の着磁極対
数Mとが一致するように配置すれば、図1或いは図2,
3に示す実施例と同じような効果が得られる。
【0019】
【発明の効果】本発明になる永久磁石式ステッピングモ
ータは第1の実施例であるハイブリッド形ステッピング
モータは上記のような構成であるので、分割した回転子
ヨークの夫々の極歯をある関係でスキューさせて配置す
ることにより、デイテントトルクを減少させトルクの波
形を正弦波に近づけることが出来るのと、回転子ヨーク
を積層しない磁性体で構成することによる過電流の作用
で振動、騒音を低減できる効果がある。又、第2の実施
例であるPM形ステッピングモータにおいても円筒形永
久磁石を軸方向の長さを1/2に分割して夫々の磁極を
ある関係でスキューさせ着磁することにより、又、円筒
形永久磁石の全長に亙り前記の実施例の1/2の角度ス
キューして着磁する構成によっても同じような効果を得
る事が出来る。更にはハイブリッド形ステッピングモー
タの固定子にスキュー着磁した円筒形永久磁石回転子を
組合せた場合でも同じように振動、騒音を低減できる効
果がある。
ータは第1の実施例であるハイブリッド形ステッピング
モータは上記のような構成であるので、分割した回転子
ヨークの夫々の極歯をある関係でスキューさせて配置す
ることにより、デイテントトルクを減少させトルクの波
形を正弦波に近づけることが出来るのと、回転子ヨーク
を積層しない磁性体で構成することによる過電流の作用
で振動、騒音を低減できる効果がある。又、第2の実施
例であるPM形ステッピングモータにおいても円筒形永
久磁石を軸方向の長さを1/2に分割して夫々の磁極を
ある関係でスキューさせ着磁することにより、又、円筒
形永久磁石の全長に亙り前記の実施例の1/2の角度ス
キューして着磁する構成によっても同じような効果を得
る事が出来る。更にはハイブリッド形ステッピングモー
タの固定子にスキュー着磁した円筒形永久磁石回転子を
組合せた場合でも同じように振動、騒音を低減できる効
果がある。
【図1】本発明の第1実施例を示すハイブリッド形ステ
ッピングモータの断面図である。
ッピングモータの断面図である。
【図2】本発明の第2実施例のPM形ステッピングモー
タの断面図である。
タの断面図である。
【図3】図3に示したPM形ステッピングモータの部分
展開した斜視図である。
展開した斜視図である。
【図4】図3に示したPM形ステッピングモータの他の
実施例の部分展開した斜視図である。
実施例の部分展開した斜視図である。
【図5】従来技術のハイブリッド形ステッピングモータ
の断面図である。
の断面図である。
【図6】図5に示したステッピングモータのA−A’線
に沿った断面図である。
に沿った断面図である。
【図7】従来技術のハイブリッド形ステッピングモータ
のトルクを示す特性図である。
のトルクを示す特性図である。
【図8】本発明になるハイブリッド形ステッピングモー
タのトルクを示す特性図である。
タのトルクを示す特性図である。
1:回転子ヨーク 1−1:回転子ヨークの極歯 2:永久磁石 3:回転子軸 4:軸受 5:固定子鉄芯 5−1:固定子鉄芯のヨーク 5−2:固定子磁極の極歯 6:固定子巻線 7,8:エンドブラケット 11,12,13,14:仮想的に分割された回転子ヨ
ーク 20:固定子鉄芯 20−1:固定子鉄芯の極歯 21:固定子巻線 23:円筒形永久磁石 24:軸受 25:回転子軸
ーク 20:固定子鉄芯 20−1:固定子鉄芯の極歯 21:固定子巻線 23:円筒形永久磁石 24:軸受 25:回転子軸
Claims (6)
- 【請求項1】 円環状ヨークに放射状に植設され其の先
端に極歯を設けた複数の磁極に夫々巻線を巻装した固定
子と、前記固定子と空隙を介して対向し其の外周に等ピ
ッチで複数個の極歯を設けた磁性体製の回転子ヨーク2
個と該回転子ヨークで挟持された永久磁石とより成る回
転子を備えたインナーロータ形永久磁石式ステッピング
モータにおいて、前記回転子ヨークは積層されていない
磁性体で形成され半径がrで其の外周にZ個の極歯を備
え、そのZ個の極歯幅の中心線上で軸方向の長さl0の
1/2の点を中心として前記回転子ヨークの夫々の極歯
を同じ方向に数1に示した角度θ0だけスキューして設
けて回転子を構成することを特徴とする永久磁石式ステ
ッピングモータ。 【数1】 - 【請求項2】 前記2個の回転子ヨークの夫々の極歯を
反対方向に数1に示した角度θ0だけスキューして設け
て回転子を構成することを特徴とする請求項1に記載の
永久磁石式ステッピングモータ。 【数1】 - 【請求項3】 円環状の固定子巻線と、その内径部に軸
方向に伸びる櫛型の磁極を交互に配置した該巻線を囲む
固定子鉄芯より成る固定子と、前記固定子の内径部と空
隙を介して回転自在に支承されその外周面に等間隔に
N,S磁極を交互にM対極磁化された円筒形永久磁石よ
り成る回転子を備えたPM形ステッピングモータにおい
て、前記円筒形永久磁石の直径を2r,軸方向長さをl
pとして、その1/2の長さの部分の着磁を軸方向に対
し数2に示す角度θ0だけスキューして設け、他の1/
2の長さの部分の着磁を軸方向に数2に示す角度θ0だ
けスキューしてその2個の1/2の長さの部分のスキュ
ー着磁分の軸方向長さの中央部が軸方向に略同一となる
ようにした回転子を使用することを特徴とする永久磁石
式ステッピングモータ。 【数2】 - 【請求項4】 前記円筒形永久磁石の夫々の1/2の長
さの部分のスキューの方向を反対の方向としたことを特
徴とする請求項3に記載の永久磁石式ステッピングモー
タ。 - 【請求項5】 円環状の固定子巻線と、その内径部に軸
方向に伸びる櫛型の磁極を交互に配置した該固定子巻線
を囲む固定子鉄芯とより成る固定子と、前記固定子の内
径部と空隙を介して回転自在に支承されその外周面に等
間隔にN,S磁極を交互にM極対磁化された円筒形永久
磁石より成る回転子を備えたPM型ステッピングモータ
において、前記円筒形永久磁石の直径を2r,軸方向長
さを2lpとし、数2に示した角度θ0の1/2の角度だ
けスキューして2lp全長に亙り着磁した回転子を備え
たことを特徴とする永久磁石式ステッピングモータ。 【数2】 - 【請求項6】 円環状ヨークに放射状に植設し其の先端
に極歯を設けた複数に磁極に夫々巻線を巻装した固定子
と、該固定子と空隙を介して対向し回転自在に支承され
た円筒形永久磁石の外周面に等間隔にN,S磁極を交互
にM極対磁化した回転子を備えたPM型ステッピングモ
ータにおいて、前記円筒形永久磁石の直径を2r,軸方
向長さを2lpとし、数2に示した角度θ0だけスキュー
して着磁した回転子を備えたことを特徴とする永久磁石
式ステッピングモータ。 【数2】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5461393A JPH06245475A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 永久磁石式ステツピングモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5461393A JPH06245475A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 永久磁石式ステツピングモータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06245475A true JPH06245475A (ja) | 1994-09-02 |
Family
ID=12975595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5461393A Pending JPH06245475A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 永久磁石式ステツピングモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06245475A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2890498A1 (fr) * | 2005-09-05 | 2007-03-09 | Moving Magnet Tech | Moteur electrique hybride a une dent par pole stator, methode de compensation des harmoniques et des efforts radiaux |
-
1993
- 1993-02-22 JP JP5461393A patent/JPH06245475A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2890498A1 (fr) * | 2005-09-05 | 2007-03-09 | Moving Magnet Tech | Moteur electrique hybride a une dent par pole stator, methode de compensation des harmoniques et des efforts radiaux |
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