JPH0624538U - 回転式衣服吊収納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吊下げ空間を拡大し押入を有効的に利用で
き、材料費と製造コストを削減できる回転式衣服吊収納
装置を提供することにある。 【構成】 伸縮自在に形成された二本の支脚４を持ち、
高さの調節が可能な回転式衣服収納装置５において、エ
ンドレスレール１を半円形状とし、該エンドレスレール
の上部円弧状面と下部平坦状面にそれぞれ長手方向全周
に亘って凸状を突設し、且上記ランナー２の本体は凹状
に形成し、その両上端部は外方に曲げ之にエンドレスレ
ールの上部円弧状の外周面上を転動する一対の支持ロー
ラー６を軸支し、該本体の下部底面部にはエンドレスレ
ール１の下部平坦状面に突設した凸状を差し挟む揺動防
止用の一対のガイドローラー７を軸支し、ハンガー枠３
相互をリンク１１を介して連結してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は衣服を吊り下げ収納する回転式衣服吊収納装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、衣服を吊り下げ収納する回転式衣服吊収納装置は、「実開平２−５９６ ３９」、「実開平２−５９６４１」や「実開平１−１４１６４３」等にみられる ように、基枠の左右両端に支持枠を起立固定し、左右支持枠の上端間に上部支持 枠を架設し、この基枠内に案内溝を有するエンドレスレールを上下に固定し、そ の上下レール間に複数のハンガー枠を摺動自在に載置したものや、あるいは円筒 状でその外周面下部に揺動防止用凸条を突設したエンドレスレールを基枠の上部 にのみ載置し、レールにそって摺動するランナーを設置し、該ランナーにハンガ ー枠を吊り支持した回転式衣服吊収納装置等があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の回転式衣服吊収納装置には、下記の様な問題点があった。即ち、上 下にエンドレスレールを用いて、その間にハンガー枠を載置した方式の回転式衣 服吊収納装置は、ハンガー枠を自在に摺動させるためには、上下のエンドレスレ ールの位置を正確に合わせなくてはならないため、大きな労力と細かな神経を要 する操作を行わなくてはならなかった。しかもせっかく組立てた製品でも、上下 のレールの位置が僅かにずれただけで、案内溝にハンガー枠の支持金具が食い込 んでハンガー枠は摺動しなくなり、製品として使いものにならなかった。

【０００４】 又、円筒状のエンドレスレールを用いた場合、外周面下部に突設した揺動防止 用凸条を含めると、上下方向の形状がかなり大きくなり、空間的に限られた収納 スペースを有効に利用できないという欠点があり、いずれにせよ、製作コストの 面や形状的な面に於いて満足のいく製品を作り出すのは至難なことであった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案は上記従来の回転式衣服吊収納装置の欠点に鑑み、以下の様な回 転式衣服吊収納装置を提供しようとするものである。即ち、弧状部と直線部より なるエンドレスレール１に沿って摺動するランナー２にハンガー枠３を懸架し、 該ハンガー枠をエンドレスレールに沿って回転搬送できるようにし、且伸縮自在 に形成された二本の支脚４により支持させると共に高さの調節が可能な回転式衣 服収納装置５において、上記エンドレスレール１を半円形状とし、該エンドレス レールの上部円弧状面と下部平坦状面にそれぞれ長手方向全周に亘って凸条を突 設し、且つ上記ランナー２の本体は凹条に形成し、その両上端部は外方に曲げ之 にエンドレスレールの上部円弧状の外周面上を転動する一対の支持ローラー６を 軸支し、該本体の下部底面部にはエンドレスレールの下部平坦状面に突設した凸 状を差し挾む揺動防止用の一対のガイドローラー７を軸支し、ハンガー枠３相互 をリンク１２を介して連結したことを特徴とする回転式衣服吊収納装置を提供す ることにある。

【０００６】

【作用】

本考案に係る回転式衣服吊収納装置は上記の様に構成されているので、之を使 用する場合には、先ず調整螺９・９を緩め支脚４・４の高さを調整してから、本 体５を設置したい押入の中に搬入する。押入に搬入した後、支脚４・４を伸ばし 桟８・８の上面が押入天井面に密着した状態に於て調整螺９・９を締め付けて支 脚４・４を固定する。桟８・８には穴１１を設け、この穴１１に木螺等を用いて 押入天井面に桟８・８を螺止めすれば、本体５は安定して押入の中に配置される 。衣服を収納する場合は、衣服のハンガー１０に衣服を通し、ハンガー枠３に吊 り掛けて使用するのであるが、ハンガー枠３はランナー２に懸架されており、ラ ンナー２とエンドレスレール１は図４に示される構造をなしている。

【０００７】 即ち、エンドレスレール１の上部円弧状面の長手方向全周に亘って突設した凸 状は、桟８によって懸架されており、ランナー２の左右両上端に軸支された支持 ローラー６は、ランナー２とハンガー枠３を支えエンドレスレール１の円弧状の 外周面上を転動し、エンドレスレール１の下部平坦状面に突設した凸状は、ラン ナー２の底面部に軸支されたガイドローラー７によって差し挟まれているので、 ランナーに左右の揺動は殆んど生じず、衣服を吊り掛けたハンガー枠３も、左右 に揺動することなく、安定してエンドレスレール１に沿って摺動することができ るものである。しかもハンガー枠３相互はリンク１２を介して連結されているの で、１つのハンガー枠を摺動させることにより、全体のハンガー枠はエンドレス レールに沿って全体的に摺動する。

【０００８】

【実施例】

本考案の実施例を図面に従って説明すれば下記の通りである。 図中１はエンドレスレールで、半円形状をなし、上部円弧状面と下部平坦状面 にそれぞれ凸状が押出成形加工等により一体的に成形されている。エンドレスレ ール１は上部円弧状面の長手方向全周に亘って突設された凸状が、桟８・８によ って懸架され、桟８・８は、押入天井に木螺等で固着されやすい様に穴１１が設 けられてあり、調整螺９によって伸縮自在な支脚４・４により支持されている。 エンドレスレールには、上部円弧状面を転動する支持ローラー６がランナー２の 左右両上端に軸支されており、ランナー２の底面部に軸支されたガイドローラー ７は、エンドレスレール１の下部平坦状面に突設した凸状を差し挾んでいる。ラ ンナー２・２の下部には、ハンガー１０が吊り掛けられるハンガー枠３が互いに リンク１１により連結され、懸下されている。

【０００９】

【考案の効果】

本考案に係る回転式衣服吊収納装置は上記の様に構成されているので下記の様 な優れた特徴を有する。 伸縮自在の支脚を用いて、エンドレスレールを支脚の上部にのみ設置してある ので、押入や家具クローゼットへの取付けがとても簡単に行え、しかも下部にエ ンドレスレールが戟置されていないので押入や家具クローゼットの掃除も簡単に 行うことが出来るものであり、又エンドレスレールを半円形状としてあるので、 吊下げ空間を拡大し狭い押入を有効的に利用でき、材料費を節減することが出来 るものである。

【００１０】 殊にランナーの本体を凹状に形成し、両上端部に支持ローラーと下部底面部に ガイドローラーを軸支してあるのでエンドレスレール上をランナーが摺動した時 に、懸架されたハンガー枠には振動や揺動が生ずることなく、又ハンガー枠相互 はリンクを介して連結されているので、吊下げられた衣服は安定して確実に収納 することが出来る。然も製造が容易であり、製造コストも削減できるという優れ た特徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る回転式衣服吊収納装置の平面図。

【図２】本考案に係る回転式衣服吊収納装置の正面図。

【図３】本考案に係る回転式衣服吊収納装置ランナーの
Ａ部拡大正面図。

【図４】本考案に係る回転式衣服吊収納装置ランナーの
Ｂ−Ｂ断面図。

【符号の説明】

１ エンドレスレール ２ ランナー ３ ハンガー枠 ４ 支脚 ６ 支持ローラー ７ ガイドローラー ８ 桟 １１ リンク

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 弧状部と直線部よりなるエンドレスレー
   ル１に沿って摺動するランナー２にハンガー枠３を懸架
   し、該ハンガー枠３をエンドレスレール１に沿って回転
   搬送できるようにし、且伸縮自在に形成された二本の支
   脚４により支持させると共に、高さの調節が可能な回転
   式衣服収納装置５において、上記エンドレスレール１を
   半円形状とし、該エンドレスレールの上部円弧状面と下
   部平坦状面にそれぞれ長手方向全周に亘って凸状を突設
   し、上記ランナー２の本体は凹状に形成し、その両上端
   部は外方に曲げ、之にエンドレスレールの上部円弧状の
   外周面上を転動する一対の支持ローラー６を軸支し、本
   体の下部底面部にはエンドレスレール１の下部平坦状面
   に突設した凸状を差し挟む揺動防止用の一対のガイドロ
   ーラー７を軸支し、ハンガー枠３相互をリンク１１を介
   して連結したことを特徴とする回転式衣服吊収納装置。