JPH06245387A - 系統連系制御方法及びシステム回路装置 - Google Patents

系統連系制御方法及びシステム回路装置

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JPH06245387A
JPH06245387A JP5026439A JP2643993A JPH06245387A JP H06245387 A JPH06245387 A JP H06245387A JP 5026439 A JP5026439 A JP 5026439A JP 2643993 A JP2643993 A JP 2643993A JP H06245387 A JPH06245387 A JP H06245387A
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JP
Japan
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current
inverter
output
signal
circuit
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Application number
JP5026439A
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English (en)
Inventor
Yosuke Nozaki
洋介 野崎
Kunitoshi Tazume
國利 田爪
Yutaka Kuwata
豊 鍬田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】インバータ出力電流を交流電力源の出力電圧波
形に追従させ,直流系統と交流系統の系統連系制御方法
及びシステム回路装置を提供する。 【構成】共振電圧発生回路24と極性変換回路25と出
力フィルタ26とを直列接続するインバータ21と,変
流器22と,電流検出信号JIoを出力する増幅回路2
7と,交流電圧源4の電圧Vsを検出して基準電流信号
KVsに変換する基準電流発生回路28と,基準電流信
号KVsと電流検出信号JIoから誤差信号eを出力す
る差分器29と,誤差信号eが入力され誤差PID信号
epidに変換出力するPID位相補償回路30と,イ
ンバータ21の共振電圧発生回路24の共振周波数を発
振する基準発振器31と,その出力に同期してPID位
相補償回路30の出力により極性変換回路25を制御す
るスイッチング制御回路32とからなるインバータ制御
回路23とよりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流電力源の直流電力
を交流電力に変換し、交流電力源の出力電圧の振幅、波
形、位相等に追従させることにより、当該直流電力源及
び当該交流電力源を連系して交流負荷に交流電力を供給
する系統連系制御方法及びその実施に直接使用するシス
テム回路装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料電池或いは太陽電池等の直流
電力源から出力される直流電力をインバータにより交流
電力に変換し、商用の交流電力源と連系制御して力率を
改善しつつ交流負荷に交流電力を供給するための装置と
して、系統連系システム回路が存在していた。
【0003】従来例のパルス幅変調方式による系統連系
システム回路装置のブロックダイヤグラムを図8に、同
・インバータ出力電圧と交流電圧源出力電圧との特性相
関関係を表す波形図を図9にそれぞれ示す。図中、αは
系統連系システム回路装置、1は直流電力源、2はイン
バータ、3は変流器、4は交流電力源、5は連系リアク
トル、6は交流負荷である。
【0004】7はインバータ制御回路、8は極性変換回
路、9は出力フィルタ、10は有効電力演算回路、11
は差分器、12は電圧−周波数変換器、13は基準発振
器、14は加算器、15は基準正弦波発生回路、16は
無効電力演算回路、17は差分器、18は加算器、19
は乗算器、20はパルス幅変調回路である。
【0005】図8に示す従来例の系統連系システム回路
装置αの構成の概要は、直流電力を供給する直流電力源
1と、当該直流電力源1に接続され前記直流電力を交流
電力に変換出力するインバータ2と、当該インバータ2
出力に介挿され出力電流を検出する変流器3と、交流電
力を供給する交流電力源4と、当該交流電力源4の出力
と前記インバータ2出力を電気的に接続する連系リアク
トル5と、当該連系リアクトル5及び前記交流電力源4
と並列接続され交流電力が供給される交流負荷6と、前
記変流器3の検出電流及び前記交流電力源4の出力電圧
がそれぞれ入力されてこれを基に前記インバータ2をス
イッチング制御するインバータ制御回路7とよりなって
おり、以下にその各部について順次説明する。
【0006】直流電力源1は、燃料電池或いは太陽電池
等を単数若しくは複数基接続して構成された直流電力を
発生する直流発電装置である。インバータ2は、外部か
ら入力される制御信号によって直流電力源1から供給さ
れる直流電力をスイッチング制御し出力極性を決定する
極性変換回路8と、当該極性変換回路8により変換出力
された交流電力中の高調波成分を除去する出力フィルタ
9とよりなっており、直流電力を任意の周波数の交流電
力に変換する役割を持つ。
【0007】変流器3は、インバータ2の出力電流Io
に対応した検出電流を発生する電流検出器である。交流
電力源4は、交流電力を供給する商用電源等である。連
系リアクトル5は、無効電力を吸収する電力用リアクト
ルである。交流負荷6は、交流電力を消費する負荷であ
る。
【0008】インバータ制御回路7は、インバータ2出
力に接続された変流器3の検出出力と、交流電力源4の
出力電圧Vsをそれぞれ同時並行入力し、有効電力Pを
算出する有効電力演算回路10と、外部から設定された
有効電力設定値Prと当該有効電力演算回路10にて算
出された有効電力Pとを差分演算し差分信号Dpとして
出力する差分器11と、当該差分器11より出力された
当該差分信号Dpに比例した周波数の電圧パルスφpを
発生する電圧−周波数変換器12と、基準周波数の発振
周期毎に電圧パルスφsを発振出力する基準発振器13
と、当該基準発振器13の発振出力と前記電圧−周波数
変換器12からの電圧パルスφpを加え合わせて電圧パ
ルスφaとして出力する加算器14と、当該加算器14
より出力された電圧パルスφaに対応して基準正弦波S
INを発生する基準正弦波発生回路15と、インバータ
2出力に接続された変流器3の検出出力と、交流電力源
4の出力電圧Vsをそれぞれ同時並行入力し、無効電力
Qを算出する無効電力演算回路16と、外部から設定さ
れた無効電力設定値Qrと当該有効電力演算回路16に
て算出された無効電力Qとを差分演算し差分信号Dqと
して出力する差分器17と、当該差分器17より出力さ
れた当該差分信号Dqに値1を加算してレベルシフトす
る加算器18と、当該加算器18の出力信号(Dq+
1)と前記基準正弦波発生回路より出力される基準正弦
波SINとを積算演算する乗算器19と、当該乗算器1
9の出力SINrを用いてパルス幅変調信号PWMを生
成し、前記インバータ2の前記極性変換回路8に出力す
るパルス幅変調回路20とよりなる。
【0009】従来例の系統連系システム回路装置αはこ
のように構成され、以下にその動作につき詳説する。動
作中の系統連系システム回路装置αにおいて、インバー
タ制御回路7は、インバータ2の出力電流Ioを変流器
3により、また交流電力源4の出力電圧Vsを直接検出
し、有効電力演算回路10及び無効電力演算回路16に
それぞれ同時並行入力する。
【0010】有効電力演算回路10は、インバータ2の
出力電流Io並びに交流電力源4の出力電圧Vs及びこ
れらの位相差φを基に、インバータ2から交流負荷6に
供給される有効電力Pを算出する。設定された有効電力
指令値Prと当該有効電力Pは差分器11にて比較差分
演算される。両者の差分信号Dpは電圧−周波数変換器
12に入力され、当該差分信号Dpの大きさに比例した
周波数の発振周期を有する電圧パルスφpに変換出力さ
れる。
【0011】電圧パルスφpは、基準発振器13から出
力される基準周波数の発振周期を有する電圧パルスφs
と加算器14で加算されて電圧パルスφaとして基準正
弦波発生回路15に入力される。基準正弦波発振回路1
5は、入力された電圧パルスφaに同期した基準正弦波
SINを発生する。
【0012】一方、無効電力演算回路16は、インバー
タ2の出力電流Io並びに交流電力源4の出力電圧Vs
及びこれらの位相差φを基に、インバータ2から交流負
荷6に供給される無効電力Qを算出する。設定された無
効電力指令値Qrと当該無効電力Qは差分器17にて比
較差分演算され、両者の差分信号Dqが得られる。当該
差分信号Dqに値1を加算してレベルシフトした信号
(Dq+1)と、前記基準正弦波発生回路15より出力
された前記基準正弦波SINとを乗算器19にて乗算す
ることにより指令正弦波SINrが発生する。
【0013】指令正弦波SINrはパルス幅変調回路2
0に入力され当該指令正弦波SINrの振幅に比例した
パルス幅を有するパルス幅変調信号PWMに変換され、
前記インバータ2の前記極性変換回路8に入力される。
【0014】極性変換回路8は、パルス幅変調信号PW
Mに基づいて、直流電力源1より入力される直流電力の
出力極性を正極性或いは負極性に変換する時間比率を変
化させ、直流電圧Eを有する直流電力源1の直流電力を
交流電圧Vinvを有する交流電力に変換する。
【0015】交流電圧Vinvは、出力フィルタ9によ
り波形整形され、指令正弦波SINrと同位相かつ比例
した振幅を有する正弦波であるインバータ出力電圧Vo
としてインバータ2より出力される。よって、連系用リ
アクトル5を介してインバータ2出力が交流電圧源4と
並列接続され、交流負荷6に交流電力が供給されること
により系統連系動作を行う。
【0016】ここで、極性変換回路8の動作は公知のパ
ルス幅変調方式インバータの技術によって実現可能であ
る。インバータ2の出力電圧Voと交流電力源4の出力
電圧Vsそれぞれの波形を図8に示す。Dは振幅差、φ
は位相差をそれぞれ表している。
【0017】本システム回路装置αにおいて、位相差φ
を操作することによりインバータ2から交流負荷6に供
給される有効電力Pを有効電力指令値Prに制御するこ
とが可能であり、また振幅差Dを操作することにより無
効電力Qを無効電力指令値Qrに制御することが可能で
ある。
【0018】従来の系統連系システムαはこのように構
成されているので、連系リアクトル5により負荷電力の
有効電力P及び無効電力Qをそれぞれ検出してインバー
タ2をスイッチング制御し、インバータ2出力電流Io
の振幅及び位相を交流電力源4の出力電圧Vsに追従さ
せることにより直流系統と交流系統間の連系を図ってい
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の系統連系システム回路装置αは、交流電力源4の出
力電圧Vs波形が常に完全な正弦波形であることを前提
として構成されていた。このため交流電力源4の出力電
圧Vsに含まれる歪や雑音成分が比較的大きくなり当該
出力電圧Vs波形が正弦波から離れている場合には、イ
ンバータ2と交流電力源4との間に高調波成分中の無効
電流が流れ、インバータ2の出力電力の力率が低下し、
さらには連系用リアクトル5での電力損失が大きくなる
ため、系統連系システム回路装置α全体の総合効率が低
下する欠点があった。
【0020】また、有効電力P及び無効電力Qの算出の
ためにはインバータ2出力電流Io及び交流電力源4の
出力電圧Vsのそれぞれの最大値及び位相差を検出する
必要があるため、これらは少なくとも1/2周期の入力
を必要とし、負荷変動等による交流電圧源4の出力電圧
Vsの瞬時変化に伴う無効電力Qの増加に迅速に追従し
対応することができない欠点があった。
【0021】さらに、インバータ2の極性変換回路8の
前段に共振回路を接続し、当該共振回路に一定周期で電
圧値が零となる共振電圧を発生させ、当該共振電圧値が
零の時と同期してインバータ2のスイッチング動作を行
う共振形インバータを本システムに適用した場合には、
本系統連系システム回路装置αは当該共振回路の共振電
圧波形と同期してインバータ2のスイッチング動作を行
うことが不可能であった。或いは強制的に同期引き込み
動作を行わせることとすると、当該同期引き込み動作に
時間を要するためインバータ2の制御特性の低下が発生
する欠点を有していた。
【0022】加えて、インバータ制御回路7の構成が複
雑であり、なおかつ連系リアクトル5が必要であるた
め、設置スペースや電磁誘導の発生といった問題があっ
た。ここにおいて、本発明は交流電力源が任意の出力電
圧波形を有する場合においても、インバータ出力電流を
当該交流電力源の出力電圧波形に追従させることによ
り、直流系統と交流系統の連系動作を図ることが可能な
系統連系制御方法及びシステム回路装置を提供せんとす
るものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決は、本発
明が次に列挙する新規な特徴的構成手法及び手段を採用
することにより達成される。すなわち、本発明方法の第
1の特徴は、基準電流信号に対応変換される交流電力源
の出力電圧と、電流検出信号に対応変換されるインバー
タの出力電流とをそれぞれ検出し、当該電流検出信号と
前記基準電流信号との誤差信号に比例、積分、微分補償
演算を施して誤差PID信号を生成し、前記インバータ
の出力極性を前記誤差PID信号の極性及び振幅に対応
し切り換え駆動してなる系統連系制御方法である。
【0024】本発明方法の第2の特徴は、前記方法の第
1の特徴におけるインバータが、共振形インバータであ
って、当該共振形インバータに外部より共振周波数の交
流制御電圧を印加して共振電圧となし、交流電力源の出
力電圧を検出変換した基準電流信号と前記インバータの
出力電流を検出変換した電流検出信号との誤差信号に比
例、積分、微分補償演算を施した誤差PID信号の極性
及び振幅に対応して、前記共振電圧の発生周期に同期し
前記インバータの出力極性を切り換え駆動してなる系統
連系制御方法である。
【0025】本発明方法の第3の特徴は、基準電流信号
に対応変換される交流負荷の負荷電流と、電流検出信号
に対応変換されるインバータの出力電流とをそれぞれ検
出し、当該電流検出信号と前記基準電流信号との誤差信
号に比例、積分、微分補償演算を施して誤差PID信号
を生成し、前記インバータの出力極性を前記誤差PID
信号の極性及び振幅に対応し切り換え駆動してなる系統
連系制御方法である。
【0026】本発明方法の第4の特徴は、前記方法の第
3の特徴におけるインバータが、共振形インバータであ
って、当該共振形インバータに前記基準発振器より共振
周波数の交流制御電圧を印加して共振電圧となし、交流
負荷の負荷電流を検出変換した基準電流信号と前記イン
バータの出力電流を検出変換した電流検出信号との誤差
信号に比例、積分、微分補償演算を施した誤差PID信
号の極性及び振幅に対応して、前記共振電圧の発生周期
に同期し前記インバータの出力極性を切り換え駆動して
なる系統連系制御方法である。
【0027】本発明装置の第1の特徴は、極性変換回路
と出力フィルタとを順次直列接続構成されるインバータ
と、前記インバータの出力電流を検出する変流器と、当
該変流器により検出された検出電流を増幅して電流検出
信号を出力する増幅回路と,交流電圧源の出力電圧を検
出して基準電流信号に対応変換する基準電流発生回路
と,当該基準電流発生回路から出力される基準電流信号
と前記増幅回路の電流検出信号との差分演算を行い誤差
信号を出力する差分器と,当該誤差信号が入力され比
例、積分、微分補償演算を行い誤差PID信号に変換出
力するPID位相補償回路と,スイッチング制御周波数
を発振する基準発振器と,当該基準発振器の出力に同期
して前記PID位相補償回路の出力により前記インバー
タの極性変換回路を制御するスイッチング制御回路とか
ら構成されるインバータ制御回路とを具備してなる系統
連系システム回路装置である。
【0028】本発明装置の第2の特徴は、共振電圧発生
回路と極性変換回路と出力フィルタとを順次直列接続構
成されるインバータと、前記インバータの出力電流を検
出する変流器と、当該変流器により検出された検出電流
を増幅して電流検出信号を出力する増幅回路と,交流電
圧源の出力電圧を検出して基準電流信号に対応変換する
基準電流発生回路と,当該基準電流発生回路から出力さ
れる基準電流信号と前記増幅回路の電流検出信号との差
分演算を行い誤差信号を出力する差分器と,当該誤差信
号が入力され比例、積分、微分補償演算を行い誤差PI
D信号に変換出力するPID位相補償回路と,前記イン
バータの前記共振電圧発生回路の共振周波数を発振する
基準発振器と,当該基準発振器の出力に同期して前記P
ID位相補償回路の出力により前記インバータの極性変
換回路を制御するスイッチング制御回路とから構成され
るインバータ制御回路とを具備してなる系統連系システ
ム回路装置である。
【0029】本発明装置の第3の特徴は、極性変換回路
と出力フィルタとを順次直列接続構成されるインバータ
と、前記インバータの出力電流を検出するインバータ出
力電流検出用変流器と、負荷電流を検出する負荷電流検
出用変流器と、当該インバータ出力電流検出用変流器に
より検出された検出電流を増幅して電流検出信号を出力
する増幅回路と,前記負荷電流検出用変流器により検出
された検出電流を基準電流信号に対応変換する基準電流
発生回路と,当該基準電流発生回路から出力される基準
電流信号と前記増幅回路の電流検出信号との差分演算を
行い誤差信号を出力する差分器と,当該誤差信号が入力
され比例、積分、微分補償演算を行い誤差PID信号に
変換出力するPID位相補償回路と,前記インバータの
スイッチング制御周波数を発振する基準発振器と,当該
基準発振器の出力に同期して前記PID位相補償回路の
出力により前記インバータの極性変換回路を制御するス
イッチング制御回路とから構成されるインバータ制御回
路とを具備してなる系統連系システム回路装置である。
【0030】本発明装置の第4の特徴は、共振電圧発生
回路と極性変換回路と出力フィルタとを順次直列接続構
成されるインバータと、前記インバータの出力電流を検
出するインバータ出力電流検出用変流器と、負荷電流を
検出する負荷電流検出用変流器と、当該インバータ出力
電流検出用変流器により検出された検出電流を増幅して
電流検出信号を出力する増幅回路と,前記負荷電流検出
用変流器により検出された検出電流を基準電流信号に対
応変換する基準電流発生回路と,当該基準電流発生回路
から出力される基準電流信号と前記増幅回路の電流検出
信号との差分演算を行い誤差信号を出力する差分器と,
当該誤差信号が入力され比例、積分、微分補償演算を行
い誤差PID信号に変換出力するPID位相補償回路
と,前記インバータの共振電圧発生回路の共振周波数を
発振する基準発振器と,当該基準発振器の出力に同期し
て前記PID位相補償回路の出力により前記インバータ
の極性変換回路を制御するスイッチング制御回路とから
構成されるインバータ制御回路とを具備してなる系統連
系システム回路装置である。
【0031】本発明の第5の特徴は、前記装置の第1、
第2、第3又は第4の特徴におけるインバータ制御回路
が、A/Dコンバータ及びディジタルシグナルプロセッ
サ(DSP)にて構成されてなる系統連系システム回路
装置である。
【0032】
【作用】本発明は、前記のような手法及び手段を講じた
ので、交流電力源の出力電圧波形が常に安定した正弦波
ではない場合においても、当該出力電圧波形に追従同期
して直流電力源と交流電力源の連系動作を図ることが可
能となる。
【0033】即ち、本発明では制御回路に、交流電圧源
の電圧又は交流負荷に流れる電流に対応する負荷電流検
出信号を分圧して基準電流信号とする基準電流発生回路
と、インバータの出力電流に対応する電流検出信号を出
力する増幅回路と、基準電流信号と電流検出信号の誤差
信号に、比例、積分、微分補償を施して誤差PID信号
を発生するPIDフィルタを具備させ、誤差PID信号
の極性及び大きさによって、共振電圧の発生周期ごとに
極性変換回路の出力極性を決定する。
【0034】
【実施例】(装置例1)本発明の第1装置例を図面につ
き詳説する。図1は本装置例のブロックダイヤグラム、
図2は同・各点の信号波形を表した波形図である。
【0035】図中、βは本実施例の系統連系システム回
路装置、21は直流電力源、22は変流器、23はイン
バータ制御回路、24は共振電圧発生回路、25は極性
変換回路、26は出力フィルタ、27は増幅回路、28
は基準電流発生回路、29は差分器、30はPID位相
補償回路、31は基準発振器、32はスイッチング制御
回路である。なお、従来と同一素子には同一記号を付し
た。
【0036】図1に示す本装置例の系統連系システム回
路装置βは、直流電力源1と、当該直流電力源1の出力
に接続され当該直流電力源1で発生した直流電力を交流
電力に変換するインバータ21と、当該インバータ21
出力に介挿され当該インバータ221出力電流Ioを検
出する変流器22と、前記インバータ21出力に接続さ
れる交流電力源4と、当該交流電力源4に接続される交
流負荷6と、前記インバータ21のスイッチング動作を
制御するインバータ制御回路23とよりなっている。
【0037】以下、各部について詳説する。直流電力源
1は、燃料電池或いは太陽電池等を単数若しくは複数基
接続して構成された直流電力を発生する直流発電装置で
ある。
【0038】インバータ21は、直流電力が入力されて
外部からの制御入力に応じた共振電圧を発生する共振電
圧発生回路24と、当該共振電圧発生回路24の出力に
接続され外部からの制御入力に応じて出力電力の極性を
決定する極性変換回路25と、当該極性変換回路25の
出力に接続されて当該極性変換回路25のスイッチング
動作等により生じた出力電力の高調波成分を除去する出
力フィルタ26とよりなる共振形インバータである。
【0039】変流器22は、インバータ21の交流出力
電流Ioに対応して検出電流を発生する電流検出器であ
る。交流電力源4は、交流電力を供給する商用電源等で
ある。交流負荷6は、交流電力を消費する負荷である。
【0040】インバータ制御回路23は、前記変流器2
2において検出された検出電流を増幅して電流検出信号
JIoとして出力する増幅回路27と、交流電力源4の
出力電圧Vsが入力されて基準電流KVsに対応変換す
る基準電流発生回路28と、前記基準電流KVsと当該
電流検出信号JIoとの差分演算を行って誤差信号eを
出力する差分器29と、前記誤差信号eに比例、積分、
微分演算(PID位相補償演算)を行い誤差PID信号
epidを出力するPID位相補償回路30と、前記イ
ンバータ21の共振電圧発生回路24の共振周波数を発
生して前記インバータ21の共振電圧発生回路24に出
力する基準発振器31と、前記誤差PID信号epid
に対応して前記インバータ21の極性変換回路25の出
力極性を前記基準発振器31の出力と同期制御するスイ
ッチング制御回路32とよりなる。
【0041】(方法例1)本装置例1に適用する、本方
法例につき図面を参照しながら説明する。共振電圧発生
回路24は、基準発振器31と同期して一定周期で電圧
が零となる共振電圧Viを発生する。
【0042】インバータ21の出力電流Ioを変流器2
2にて検出し、検出信号を増幅回路27に入力して増幅
し電流検出信号JIoを出力する。又、同時にインバー
タ制御回路23には交流電力源4の出力電圧Vsが入力
され、基準電流発生回路28によって当該出力電圧Vs
は基準電流KVsに対応変換される。
【0043】電流検出信号JIoと基準電流信号KVs
を差分器29にそれぞれ入力して差分演算を行うことに
より誤差信号eが得られる。当該誤差信号eはPID位
相補償回路30に入力されて、比例、積分、微分演算
(PID位相補償演算)を行い、位相特性を補償する。
【0044】ここでは以下の様なPID位相補償演算を
行うことにより、誤差PID信号epidを発生する。 epid(t)=e(t)+Ki・∫e(t)dt+Kd・de(t)/dt …(1) ここで、Ki,Kdはそれぞれ積分補償、微分補償の割
合を調整する定数である。
【0045】スイッチング制御回路32は基準発振器3
1の発振出力と同期して、誤差PID信号epidの極
性及び振幅に対応して各共振周期毎の極性変換回路25
の出力極性を決定する。
【0046】例として、図2(d)乃至(f)に示すよ
うに誤差PID信号epidが正の時は、スイッチング
制御回路23は極性変換回路25の入力電圧Viを反転
出力するモードAを選択することにより極性変換回路2
5の出力電圧Vinvを負極性とし、また誤差PID信
号epidが負の時は、スイッチング制御回路23は極
性変換回路25の入力電圧Viを非反転出力するモード
Bを選択することにより極性変換回路25の出力電圧V
invを正極性とする。本方法例ではこのように制御動
作を行うので、交流電力源4の出力電圧Vsと同位相か
つ相似な波形を有する出力電流Ioをインバータ21か
ら交流負荷6に供給できる。
【0047】(装置例2)本発明の第2装置例を図面に
つき詳説する。図3は本装置例のブロックダイヤグラ
ム、図4は同・各点の信号波形を表した波形図である。
【0048】図中、γは本実施例の系統連系システム回
路装置、33はインバータ出力電流検出用変流器、34
は負荷電流検出用変流器、35はインバータ制御回路、
36は基準電流発生回路である。なお、従来と同一素子
には同一記号を付した。
【0049】図3に示す本装置例の系統連系システム回
路装置γは、直流電力源1と、当該直流電力源1の出力
に接続され当該直流電力源1の直流出力電力が入力され
るインバータ21と、当該インバータ21出力に介挿さ
れ当該インバータ21の出力電流Ioを検出するインバ
ータ出力電流検出用変流器33と、前記インバータ21
出力に接続される交流電力源4と、交流負荷6と、当該
交流負荷6前段に介挿され当該交流負荷6に流入する負
荷電流Iloadを検出する負荷電流検出用変流器34
と、前記インバータ21のスイッチング動作を制御する
インバータ制御回路35とよりなっている。
【0050】以下、各部について詳説する。直流電力源
1並びにインバータ21並びに交流電力源4及び交流負
荷6は、それぞれ前記第1装置例と同様に構成される。
インバータ出力電流検出用変流器33は、インバータ2
1の交流出力電流Ioを検出する電流検出器である。負
荷電流検出用変流器34は、交流負荷6の負荷電流Il
oadを検出する電流検出器である。
【0051】インバータ制御回路35は、前記インバー
タ出力電流検出用変流器33において検出された検出電
流を増幅し電流検出信号JIoとして出力する増幅回路
27と、前記負荷電流検出用変流器34において検出さ
れた検出電流を増幅し電流検出信号JIoとして出力す
る基準電流発生回路36と、前記基準電流KVsと当該
電流検出信号JIoとの差分演算を行って誤差信号eを
出力する差分器29と、前記誤差信号eに比例、積分、
微分演算(PID位相補償演算)を行い誤差PID信号
epidを出力するPID位相補償回路30と、前記イ
ンバータ21の共振電圧発生回路24の共振周波数を発
生して前記インバータ21の共振電圧発生回路24に出
力する基準発振器31と、前記誤差PID信号epid
に対応して前記インバータ21の極性変換回路25の出
力極性を前記基準発振器31の出力により同期制御する
スイッチング制御回路32とよりなる。
【0052】(方法例2)本装置例2に適用する、本方
法例につき図面を参照しながら説明する。共振電圧発生
回路24は、基準発振器31と同期して一定周期で電圧
が零となる共振電圧Viを発生する。
【0053】インバータ制御回路35には、インバータ
21の出力電流Ioをインバータ出力電流検出用変流器
33にて検出した検出信号が入力され、検出信号を増幅
回路27に入力して増幅した電流検出信号JIoを出力
する。また、交流負荷6の負荷電流Iloadを負荷電
流検出用変流器34にて検出した検出信号が入力され、
基準電流発生回路36によって当該検出信号を基準電流
KIloadに対応変換し出力する。
【0054】電流検出信号JIoと基準電流信号KVs
を差分器29にそれぞれ入力して差分演算を行うことに
より誤差信号eが得られる。当該誤差信号eはPID位
相補償回路30に入力されて、比例、積分、微分演算
(PID位相補償演算)を行い、位相特性を補償した誤
差PID信号epidとして出力される。
【0055】スイッチング制御回路32は基準発振器3
1の発振出力と同期して、誤差PID信号epidの極
性及び振幅に対応して各共振周期毎の極性変換回路25
の出力極性を決定する。例として、図4(d)乃至
(f)に示すように誤差PID信号epidが正の時
は、スイッチング制御回路35は極性変換回路25の入
力電圧Viを反転出力するモードAを選択し出力電圧V
invを負極性とする。
【0056】また誤差PID信号epidが負の時は、
スイッチング制御回路35は極性変換回路25の入力電
圧Viを非反転出力するモードBを選択し出力電圧Vi
nvを正極性とする。本方法例ではこのように制御動作
を行うので、交流電力源4の出力電圧Vsと同位相かつ
相似な波形を有するインバータ21出力電流Ioを交流
負荷6に供給できる。
【0057】本発明により、交流電力源4の出力電圧V
sの歪が大きい場合にも高調波成分中の無効電流を抑制
できる。また、共振電圧周期毎に交流電力源4の出力電
圧Vs若しくは負荷電流Iloadを検出して演算を行
っているため、瞬時の交流電力源4の電圧変動或いは交
流負荷6の負荷電流Iloadの変動にも追従して対応
することが可能である。
【0058】さらに、共振電圧発生回路の出力と同期し
て極性変換回路25を動作させるため共振形インバータ
を適用した場合にも良好な制御を行うことが可能であ
る。ここで、インバータ出力電流Ioの実効値を調整す
ることにより、インバータ21から交流負荷6に供給す
る電力を所望の値に制御できることは言うまでもない。
【0059】なお、第1乃至第2装置例及び第1乃至第
2方法例においては、共振電圧発生回路24を具備した
共振形インバータを適用した場合につき例示したが、共
振電圧発生回路24を具備しないインバータを使用する
場合には、基準発振器31と共振電圧発生回路24を接
続することなく本制御方法及びシステム装置を適用す
る。この場合、スイッチング動作は基準発振器31の出
力と同期することとなる。
【0060】(装置例3)本発明の第3装置例について
詳説する。図5は本装置例の系統連系システム回路装置
のブロックダイヤグラム、図6は同・DSPの演算処理
のフローチャート、図7は同・入出力信号を表した波形
図である。
【0061】図中、δは本装置例の系統連系システム装
置、37は直流電力源、38はインバータ、39は変流
器、40は交流電力源、41は交流負荷、42はインバ
ータ制御回路、43は共振電圧発生回路、44は極性変
換回路、45は出力フィルタ、46はコイル、47はコ
ンデンサ、48a〜48dはスイッチング素子は、49
a〜49dは逆電圧保護用ダイオード、50はコイル、
51はコンデンサ、52はインバータ出力電流検出用A
/Dコンバータ、53は交流電力源出力電圧検出用A/
Dコンバータ、54はDSP(ディジタルシグナルプロ
セッサ)である。
【0062】全体構成は前記第1及び第2装置例と同様
であり、以下、各部の相違点につき説明する。直流電力
源37の直流出力電力はインバータ38に入力され、所
望の出力周波数を有する交流電力に変換出力され、交流
電力源40と並列接続されて交流負荷41に供給され
る。
【0063】インバータ38は、コイル46及びコンデ
ンサ47からなるLC共振回路にて構成された共振電圧
発生回路43と、当該共振電圧発生回路43の出力に接
続され入力電圧を正逆両極性に切り替え出力するパワー
トランジスタ、サイリスタ或いはGTO等の電力用スイ
ッチング素子からなるスイッチング素子48a〜48d
と、当該スイッチング素子48a〜48dにそれぞれ逆
方向並列接続され前記共振電圧発生回路43より発生す
る逆極性の高電圧から保護するダイオード或いはバリス
タ等からなる逆電圧保護素子49a〜49dとからなる
極性変換回路44と、コイル50及びコンデンサ51か
らなるLCフィルタにて構成された出力フィルタ45と
から構成される共振DCリンクインバータである。
【0064】変流器39は、インバータ38の出力電流
Ioを検出して検出信号として出力する電流検出器であ
る。インバータ制御回路42は、前記変流器39の検出
出力に接続されディジタル信号たる電流検出信号に対応
変換するインバータ出力電流検出用A/Dコンバータ5
2と、交流電力源40の出力電圧Vsをディジタル信号
たる基準電流信号KVsに対応変換する交流電圧源出力
電圧検出用A/Dコンバータ53と、当該インバータ出
力電流検出用A/Dコンバータ52の電流検出信号JI
o及び当該負荷電流検出用A/Dコンバータ53の基準
電流信号KVsがそれぞれ並行入力されて前記インバー
タ38の極性変換回路44のスイッチング制御信号S1
〜S4を出力するDSP(ディジタルシグナルプロセッ
サ)54とより構成される。
【0065】ここでDSP54はデジタル信号を演算処
理する信号処理素子であり、当該演算処理のアルゴリズ
ム或いはプログラムは、外部から別途入力されることに
より或いは内蔵のメモリ等により与えられる。
【0066】DSP54の処理フローチャートを図6に
示す。図6において、DSP54は、入力された電流検
出信号JIoと基準電流信号KVsとの差分をとり、誤
差信号eを生成する。当該誤差信号eに対し、前記数1
式のPID位相補償演算を行う。ここではそれぞれ積分
補償、微分補償を独立して行った後、加算する。
【0067】このようにして生成された誤差PID信号
epidをDSP54のソフトウェアにより実現したス
イッチングコントロールシーケンサに入力し、当該誤差
PID信号epidの振幅及び位相に対応したスイッチ
ング制御出力S1〜S4を出力する。
【0068】当該スイッチング制御出力S1〜S4は、
それぞれ前記インバータ38の極性変換回路44を構成
するスイッチング素子48a〜48dの制御入力にそれ
ぞれ入力され、当該スイッチング素子48a〜48dの
スイッチング動作を独立して制御する。
【0069】スイッチング素子48a〜48dのスイッ
チング動作により共振電圧発生回路43には交流電圧が
発生する。当該共振電圧発生回路の共振周波数に同期し
てスイッチング制御を行うことにより、極性変換回路4
4の出力には交流電力が発生する。当該発生した交流電
力は出力フィルタ45により高調波成分が除去されて、
交流負荷41に交流電力が供給される。
【0070】本システム装置δの交流負荷41として抵
抗器を接続し、交流電圧源40の出力電圧Vsとして正
弦波及び三角波を与えた場合における、出力電圧Vs、
負荷電流Iloadとインバータ38の出力電流Ioと
の関係を図7に示す。交流電力源40の出力電圧Vs波
形が正弦波、三角波何れの場合にも当該出力電圧Vs波
形と同位相かつ相似な波形を有するインバータ出力電流
Ioをインバータ38から交流負荷41に供給可能なこ
とが確認できる。
【0071】本実施例の仕様はこのような具体的実施態
様を呈するので、A/DコンバータDSP54を用いて
インバータ制御回路を固体集積化構成することができ
る。なお、本実施例ではインバータ38の出力電流Io
及び交流電力源40の出力電圧Vsを検出して制御して
いるが、前記第2方法例及び第2装置例と同様に、イン
バータ38の出力電流Io及び交流負荷41の負荷電流
Iloadを検出して制御することも可能である。この
場合、交流電力源出力電流検出用A/Dコンバータ53
は負荷電流検出用A/Dコンバータとして動作させる。
【0072】さらに、共振電圧発生回路43を具備した
共振形インバータをインバータ38として適用した場合
につき例示したが、共振電圧発生回路43を具備しない
インバータを使用する場合にも適用可能である。この場
合、スイッチング周波数は基準発振器にあたるDSP5
4内部の発振周波数に同期することとなる。
【0073】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、交流電力源
の出力電圧の波形が完全な正弦波以外の場合にもインバ
ータ出力電流を当該交流電力源の出力電圧波形に追随可
能なため、負荷電力中の高調波成分の無効電力を抑制す
ることができる。
【0074】共振電圧発生回路の共振電圧の発生周期毎
にインバータのスイッチング制御動作を行っているた
め、交流電力源及び負荷電力の変化に迅速に追従して対
応することが可能であり、ON/OFF動作の頻度が高
い或いは比較的高速にON/OFF動作が行われる交流
負荷に対しても適用可能で適用範囲が広く、かつ出力電
圧安定度及び総合効率が高い利点を有する。
【0075】さらに共振形インバータを適用した場合に
も当該共振形インバータの共振波形に負荷電力波形が追
随して高効率な制御動作が可能であり、これによりイン
バータ出力の高調波成分を除去可能なことから、システ
ム全体から発生する放射雑音及び伝導雑音を低減可能
で、ノイズシールド及びノイズフィルタが不要となるた
め系統連系システムを低コストで構成することが可能で
ある。
【0076】また、負荷電力容量の増加と共に大型化す
る連系リアクトルが不要なため、システム全体を小型化
構成することが可能となり、さらに連系リアクトルから
の電磁誘導の発生を防止することが可能である。その
上、回路構成が従来のパルス幅変調方式を用いた系統連
系装置と比較して容易となる利点を有する。
【0077】加えて、インバータ制御回路にDSPを用
いることにより、ディスクリート部品を用いると構成が
複雑化する当該インバータ制御回路の集積化及び小型化
を図ることが可能となる。その上、DSPをインバータ
制御回路に用いたことにより高精度に制御動作を行うこ
とが可能となるので、制御効率を最大限にまで高めるこ
とが可能となる。さらにシステムの変更に対してもDS
Pを制御するプログラムを変更するのみで容易に対応可
能な為、優れた融通性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の系統連系システム回路装
置のブロックダイヤグラムである。
【図2】同上・各点の信号波形を表した波形図である。
【図3】本発明の第2実施例の系統連系システム回路装
置のブロックダイヤグラムである。
【図4】同上・各点の信号波形を表した波形図である。
【図5】本発明の第3実施例の系統連系システム回路装
置のブロックダイヤグラムである。
【図6】同上・DSPの演算フローチャートである。
【図7】同上・入出力信号波形を表した波形図である。
【図8】従来例の系統連系システム回路装置のブロック
ダイヤグラムである。
【図9】インバータ出力電圧と交流電圧源出力電圧との
関係を表す波形図である。
【符号の説明】
α…系統連系システム回路装置 β,γ,δ…系統連系システム回路装置 φ…位相差 φa…加算パルス信号 φp…電圧パルス信号 φs…基準パルス信号 D…振幅差 Dp…有効電力差分信号 Dq…無効電力差分信号 E…直流電力源出力電圧 e…誤差信号 epid…誤差PID信号 Iload…負荷電流 Io…インバータ出力電流 JIo…電流検出信号 Kd…微分補償定数 Ki…積分補償定数 KIload…基準電流 KVs…基準電流信号 P…有効電力 Pr…有効電力指令値 PWM…パルス幅変調信号 Q…無効電力 Qr…無効電力指令値 SIN…基準正弦波 SINr…指令正弦波 Vi…共振電圧 Vinv…インバータ出力電圧 Vo…正弦波出力電圧 Vs…交流電力源出力電圧 1…直流電力源 2…インバータ 3…変流器 4…交流電力源 5…連系リアクトル 6…交流負荷 7…インバータ制御回路 8…極性変換回路 9…出力フィルタ 10…有効電力演算回路 11…差分器 12…電圧−周波数変換器 13…基準発振器 14…加算器 15…基準正弦波発生回路 16…無効電力演算回路 17…差分器 18…加算器 19…乗算器 20…パルス幅変調回路 21…インバータ 22…変流器 23…インバータ制御回路 24…共振電圧発生回路 25…極性変換回路 26…出力フィルタ 27…増幅回路 28…基準電流発生回路 29…差分器 30…PID位相補償回路 31…基準発振器 32…スイッチング制御回路 33…インバータ出力電流検出用変流器 34…負荷電流検出用変流器 35…インバータ制御回路 36…基準電流発生回路 37…直流電力源 38…インバータ 39…変流器 40…交流電力源 41…交流負荷 42…インバータ制御回路 43…共振電圧発生回路 44…極性変換回路 45…出力フィルタ 46…コイル 47…コンデンサ 48a〜48d…スイッチング素子 49a〜49d…逆電圧保護素子 50…コイル 51…コンデンサ 52…インバータ出力電流検出用A/Dコンバータ 53…交流電力源出力電圧検出用A/Dコンバータ 54…DSP(ディジタルシグナルプロセッサ)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準電流信号に対応変換される交流電力源
    の出力電圧と、 電流検出信号に対応変換されるインバータの出力電流と
    をそれぞれ検出し、 当該電流検出信号と前記基準電流信号との誤差信号に比
    例、積分、微分補償演算を施して誤差PID信号を生成
    し、 前記インバータの出力極性を前記誤差PID信号の極性
    及び振幅に対応し切り換え駆動したことを特徴とする系
    統連系制御方法。
  2. 【請求項2】インバータは、共振形インバータであっ
    て、 当該共振形インバータに外部より共振周波数の交流制御
    電圧を印加して共振電圧となし、 交流電力源の出力電圧を検出変換した基準電流信号と前
    記インバータの出力電流を検出変換した電流検出信号と
    の誤差信号に比例、積分、微分補償演算を施した誤差P
    ID信号の極性及び振幅に対応して、前記共振電圧の発
    生周期に同期し前記インバータの出力極性を切り換え駆
    動したことを特徴とする請求項1記載の系統連系制御方
    法。
  3. 【請求項3】基準電流信号に対応変換される交流負荷の
    負荷電流と、 電流検出信号に対応変換されるインバータの出力電流と
    をそれぞれ検出し、 当該電流検出信号と前記基準電流信号との誤差信号に比
    例、積分、微分補償演算を施して誤差PID信号を生成
    し、 前記インバータの出力極性を前記誤差PID信号の極性
    及び振幅に対応し切り換え駆動したことを特徴とする系
    統連系制御方法。
  4. 【請求項4】インバータは、共振形インバータであっ
    て、 当該共振形インバータに前記基準発振器より共振周波数
    の交流制御電圧を印加して共振電圧となし、 交流負荷の負荷電流を検出変換した基準電流信号と前記
    インバータの出力電流を検出変換した電流検出信号との
    誤差信号に比例、積分、微分補償演算を施した誤差PI
    D信号の極性及び振幅に対応して、前記共振電圧の発生
    周期に同期し前記インバータの出力極性を切り換え駆動
    したことを特徴とする請求項3記載の系統連系制御方
    法。
  5. 【請求項5】極性変換回路と出力フィルタを順次直列接
    続構成されるインバータと、 前記インバータの出力電流を検出する変流器と、 当該変流器により検出された検出電流を増幅して電流検
    出信号を出力する増幅回路と,交流電圧源の出力電圧を
    検出して基準電流信号に対応変換する基準電流発生回路
    と,当該基準電流発生回路から出力される基準電流信号
    と前記増幅回路の電流検出信号との差分演算を行い誤差
    信号を出力する差分器と,当該誤差信号が入力され比
    例、積分、微分補償演算を行い誤差PID信号に変換出
    力するPID位相補償回路と,スイッチング制御周波数
    を発振する基準発振器と,当該基準発振器の出力に同期
    して前記PID位相補償回路の出力により前記インバー
    タの極性変換回路を制御するスイッチング制御回路とか
    ら構成されるインバータ制御回路とを具備したことを特
    徴とする系統連系システム回路装置。
  6. 【請求項6】共振電圧発生回路と極性変換回路と出力フ
    ィルタを順次直列接続構成されるインバータと、 前記インバータの出力電流を検出する変流器と、 当該変流器により検出された検出電流を増幅して電流検
    出信号を出力する増幅回路と,交流電圧源の出力電圧を
    検出して基準電流信号に対応変換する基準電流発生回路
    と,当該基準電流発生回路から出力される基準電流信号
    と前記増幅回路の電流検出信号との差分演算を行い誤差
    信号を出力する差分器と,当該誤差信号が入力され比
    例、積分、微分補償演算を行い誤差PID信号に変換出
    力するPID位相補償回路と,前記インバータの前記共
    振電圧発生回路の共振周波数を発振する基準発振器と,
    当該基準発振器の出力に同期して前記PID位相補償回
    路の出力により前記インバータの極性変換回路を制御す
    るスイッチング制御回路とから構成されるインバータ制
    御回路とを具備したことを特徴とする系統連系システム
    回路装置。
  7. 【請求項7】極性変換回路と出力フィルタとを順次直列
    接続構成されるインバータと、 前記インバータの出力電流を検出するインバータ出力電
    流検出用変流器と、 負荷電流を検出する負荷電流検出用変流器と、 当該インバータ出力電流検出用変流器により検出された
    検出電流を増幅して電流検出信号を出力する増幅回路
    と,前記負荷電流検出用変流器により検出された検出電
    流を基準電流信号に対応変換する基準電流発生回路と,
    当該基準電流発生回路から出力される基準電流信号と前
    記増幅回路の電流検出信号との差分演算を行い誤差信号
    を出力する差分器と,当該誤差信号が入力され比例、積
    分、微分補償演算を行い誤差PID信号に変換出力する
    PID位相補償回路と,前記インバータのスイッチング
    制御周波数を発振する基準発振器と,当該基準発振器の
    出力に同期して前記PID位相補償回路の出力により前
    記インバータの極性変換回路を制御するスイッチング制
    御回路とから構成されるインバータ制御回路とを具備し
    たことを特徴とする系統連系システム回路装置。
  8. 【請求項8】共振電圧発生回路と極性変換回路と出力フ
    ィルタとを順次直列接続構成されるインバータと、 前記インバータの出力電流を検出するインバータ出力電
    流検出用変流器と、 負荷電流を検出する負荷電流検出用変流器と、 当該インバータ出力電流検出用変流器により検出された
    検出電流を増幅して電流検出信号を出力する増幅回路
    と,前記負荷電流検出用変流器により検出された検出電
    流を基準電流信号に対応変換する基準電流発生回路と,
    当該基準電流発生回路から出力される基準電流信号と前
    記増幅回路の電流検出信号との差分演算を行い誤差信号
    を出力する差分器と,当該誤差信号が入力され比例、積
    分、微分補償演算を行い誤差PID信号に変換出力する
    PID位相補償回路と,前記インバータの共振電圧発生
    回路の共振周波数を発振する基準発振器と,当該基準発
    振器の出力に同期して前記PID位相補償回路の出力に
    より前記インバータの極性変換回路を制御するスイッチ
    ング制御回路とから構成されるインバータ制御回路とを
    具備したことを特徴とする系統連系システム回路装置。
  9. 【請求項9】インバータ制御回路は、A/Dコンバータ
    及びディジタルシグナルプロセッサ(DSP)にて構成
    されたことを特徴とする請求項5、6、7又は8記載の
    系統連系システム回路装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101505434B1 (ko) * 2013-09-11 2015-03-25 삼성중공업 주식회사 계통 연계형 컨버터 시스템
KR101529982B1 (ko) * 2014-01-13 2015-06-18 청주대학교 산학협력단 계통연계형 태양광 인버터의 저전압 계통연계 유지 시스템
CN112260666A (zh) * 2020-10-10 2021-01-22 浙江巨磁智能技术有限公司 一种在低频闭环和高频开环的磁通门电路实现方法

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