JPH06242292A - 二酸化炭素の回収設備 - Google Patents

二酸化炭素の回収設備

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JPH06242292A
JPH06242292A JP5030965A JP3096593A JPH06242292A JP H06242292 A JPH06242292 A JP H06242292A JP 5030965 A JP5030965 A JP 5030965A JP 3096593 A JP3096593 A JP 3096593A JP H06242292 A JPH06242292 A JP H06242292A
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Heihachi Harashina
平八 原科
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二酸化炭素の回収設備に係り、Ca(OH)
2 とCO2 との反応効率を向上させ、CaCO3 の造粒
化によって付着防止を図る。 【構成】 投入されたCa(OH)2 を垂直回転させる
回転反応ケーシングと、回転反応ケーシングの中心部に
CO2 ガスを噴出させる中空回転軸と、生成されたCa
CO3 を排出する生成物排出口とを具備し、回転反応ケ
ーシングの回転とともに固形物を持ち上げて落下させる
ことにより撹拌を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二酸化炭素の回収設備
に係り、特に、放射化炭素を含むCO2 ガスの回収技術
に関するものである。
【0002】
【従来技術】二酸化炭素の吸着設備に関して、特開平4
−186199号公報や特開平4−186200号公報
の技術が提案されている。これらの技術では、CO2
スとCa(OH)2 との化学反応によってCaCO3
生成させて、14Cを吸着固化するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、14Cを吸着固
化させる場合にあって、供給されるCa(OH)2 の全
部がCO2 ガスと反応してCaCO3 となるとは限ら
ず、未反応Ca(OH)2 が発生する。この未反応Ca
(OH)2 がCaCO3 とともに固化処理されると、放
射性物質の二次廃棄物を増大させてしまうことになる。
また、生成したCaCO3 が反応容器壁に付着して、反
応部分の放射線量を徐々に増大させてしまうという課題
が残されている。
【0004】本発明は上記課題を有効に解決するもの
で、 Ca(OH)2 とCO2 との反応効率を向上させるこ
と。 CaCO3 の造粒化によって付着防止を図ること。 等を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する複数
の手段を提案する。第1の手段は、CO2 ガスとCa
(OH)2 との化学反応によりCaCO3 を生成させる
回収設備であって、Ca(OH)2 供給手段に接続され
投入されたCa(OH)2 を一時収納し回転駆動源によ
って垂直回転させられる回転反応ケーシングと、CO2
ガス供給系に接続され回転反応ケーシングの中心部に一
体回転状態に挿入されCO2 ガスを噴出させる複数の噴
出穴が明けられた中空回転軸と、回転反応ケーシングの
下流に接続されCaCO3 を排出する生成物排出口とを
具備する構成を採用している。第2の手段は、中空回転
軸の外周に、固形物を下流に送り出す螺旋羽根が一体に
配される構成を第1の手段に付加したものとしている。
第3の手段は、Ca(OH)2 供給手段と回転反応ケー
シングとの間に、中空回転軸を回転可能に支持するとと
もに非回転状態の供給ケーシングが配される構成を第1
の手段または第2の手段に付加したものとしている。第
4の手段は、回転反応ケーシングの下流に、中空回転軸
を回転可能に支持するとともに生成物排出口が明けられ
た非回転状態の排出ケーシングが配される構成を第1の
手段、第2の手段または第3の手段に付加したものとし
ている。
【0006】
【作用】第1の手段にあっては、CO2 ガスとCa(O
H)2 との化学反応によってCaCO3 を生成させる際
に、投入されたCa(OH)2 が回転反応ケーシングの
中で撹拌される。そして、中空回転軸の噴出穴から噴出
したCO2 ガスが、回転反応ケーシングの中でCa(O
H)2 と反応してCaCO3 となるとともに、引き続き
撹拌されることによって粒が大きくなる造粒化が図られ
る。造粒化されたCaCO3 は、回転反応ケーシングの
内壁を転動することによって付着防止が図られ、生成物
排出口から排出される。第2の手段にあっては、第1の
手段による作用に加えて、中空回転軸とともに螺旋羽根
が回転して、その付近の固形物を下流に送り出す。第3
の手段にあっては、第1の手段または第2の手段による
作用に加えて、非回転状態の供給ケーシングに送り込ま
れたCa(OH)2 が、回転状態の回転反応ケーシング
に引き継がれる。第4の手段にあっては、第1の手段、
第2の手段または第3の手段による作用に加えて、回転
移動状態のCaCO3 が排出ケーシングに送り込まれ
て、非回転状態となって生成物排出口から排出される。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る二酸化炭素の回収設備の
一実施例について、図1ないし図4に基づいて説明す
る。各図において、符号1はCa(OH)2 供給手段、
2は回転駆動源、3は回転反応ケーシング、4はCO2
ガス供給系、5は中空回転軸、6は供給ケーシング、7
は排出ケーシング、8は生成物排出口、9はCaCO3
処理系、10は排ガス処理系、11は螺旋羽根、Gは固
形物、Sは支持構造物である。
【0008】これらの詳細について説明すると、前記C
a(OH)2 供給手段1にあっては、Ca(OH)2
粉末化したものを下流に供給するものであり、供給ケー
シング6に接続される。
【0009】前記回転駆動源2にあっては、供給ケーシ
ング6及び排出ケーシング7に取り付けられた対をなす
軸受2aを介して中空回転軸5に接続状態に配され、回
転反応ケーシング3及び中空回転軸5を例えば毎分2〜
10回程度の低速で図1及び図2の矢印で示すような垂
直回転させるための減速機等を有している。
【0010】前記回転反応ケーシング3にあっては、円
筒状に形成されるとともに、その両端が穴明を円盤等に
よって供給ケーシング6及び排出ケーシング7の内部と
連通状態に、かつ、下流側が例えば100分の2〜4下
がった傾斜状態で中空回転軸5に対して一体に取り付け
られる。図2例では、回転反応ケーシング3の下流端部
近傍に円盤3aが一体に取り付けられ、該円盤3aに固
形物Gを排出ケーシング7の中に送り出すための貫通穴
3bが複数明けられており、そして、回転反応ケーシン
グ3の下流端面には、排出ケーシング7の内周面に対し
て周方向に摺動状態のリング状をなすラバーシール3c
が取り付けられる。さらに、図4例では、支持構造物S
と回転反応ケーシング3との間に、回転ケーシング3の
重量を支持しながら回転可能とするための支持ローラ3
dが配される。
【0011】前記CO2 ガス供給系4にあっては、14
核種をCO2 ガスに変換した状態等の被処理ガスを、加
圧状態にして下流に供給するものであり、非回転状態の
配管4aと回転状態の中空回転軸5とを接続するための
ロータリージョイント4bとを有している。
【0012】前記中空回転軸5にあっては、図1及び図
2に示すように、回転反応ケーシング3の回転中心に位
置して、CO2 ガス供給系4の配管4aと連通状態の管
穴5aと、該管穴5aに供給されたCO2 ガスを噴出さ
せるための複数の噴出穴5bとを有している。図2例に
あっては、円盤3aが駆動軸2bによって図1に示す回
転駆動源2に接続される。
【0013】供給ケーシング6にあっては、図1に示す
ように、Ca(OH)2 供給手段1に接続されるホッパ
6aと、該ホッパ6aからCa(OH)2 を落とし込む
ための供給口6bとを有している。
【0014】排出ケーシング7にあっては、下部にCa
CO3 処理系9に接続するための生成物排出口8が配さ
れ、上部に排ガス処理系10が接続される。そして、回
転反応ケーシング3と排出ケーシング7との間には、図
2に示すように、気密性を保持するための金属製等のシ
ールリング7aと、該シーリング7aを回転反応ケーシ
ング3及び排出ケーシング7に緊密に接触させるための
スプリング7bとが配される。なお、7cはガス排出口
である。
【0015】生成物排出口8にあっては、排出ケーシン
グ7の下部に配され、排出ケーシング7の内部に送り出
されたCaCO3 等の固形物GをCaCO3 処理系9に
排出するものである。
【0016】CaCO3 処理系9にあっては、図1に示
すように、生成物排出口8に接続されて、生成されたC
aCO3 及び未反応Ca(OH)2 の混合した固形物G
を引き取って、分離処理や固化処理を行なうもの等が適
用される。
【0017】排ガス処理系10は、排出ケーシング7の
ガス排出口7cに接続され、CO2ガスやCa(OH)2
に予め含まれていた空気や、化学反応時に生じたガス
等のいわゆるオフガスが送り込まれて、放射性物質の除
去等の必要な処理を行なうものである。
【0018】前記螺旋羽根11は、図1及び図2に示す
ように、中空回転軸5の外周に一体に配される螺旋突起
状をなすもので、その回転時に周囲の固形物Gを下流方
向に送り出すために配される。
【0019】このように構成されている二酸化炭素の回
収設備では、Ca(OH)2 供給手段1とCO2 ガス供
給系4とを作動させることにより、Ca(OH)2 が供
給ケーシング6を経由して回転反応ケーシング3の中に
送り込まれるとともに、CO2 ガスがロータリージョイ
ント4bを経由して管穴5aに送り込まれた後に、各噴
出穴5bから回転反応ケーシング3の中に噴出させられ
る。
【0020】供給ケーシング6の中に送り込まれたCa
(OH)2 は一時貯留されるとともに、回転駆動源2の
作動によって回転反応ケーシング3が回転状態になって
いると、供給ケーシング6と回転反応ケーシング3との
内部の圧力差によって固形物Gが回転状態の回転反応ケ
ーシング3に送り出される。
【0021】そして、回転反応ケーシング3が回転状態
になっていると、回転反応ケーシング3の内壁に接触し
ている固形物Gが、摩擦接触によって上方位置まで持ち
上げられて崩れ落ちる撹拌が行なわれて、CO2 ガスと
Ca(OH)2 との反応が促進される。この際に化学反
応によって生成したCaCO3 が回転反応ケーシング3
の内壁面を転動すること、回転反応ケーシング3の内部
で発生する反応熱の利用と相まって、固形物Gの粒が徐
々に大きくなる。
【0022】また、中空回転軸5とともに螺旋羽根11
が回転しているため、螺旋羽根11の回転範囲に位置し
ている固形物Gや回転反応ケーシング3によって落下さ
せられた固形物Gが、螺旋羽根11によって徐々に下流
に送り出され、回転反応ケーシング3の上流近傍位置に
おける固形物Gの量を減少させることにより、供給ケー
シング6から回転反応ケーシング3への固形物Gの移動
を容易にするとともに、回転反応ケーシング3の下流近
傍位置における固形物Gの量を増加させて円盤3aの貫
通穴3bから非回転状態の排出ケーシング7の内部に、
図2の矢印で示すように排出される。排出された固形物
Gは、生成物排出口8を経由してCaCO3 処理系9に
送り込まれ、前述したように分離処理や固化処理等の必
要な処理がなされる。
【0023】〔他の実施態様〕本発明に係る二酸化炭素
の回収設備にあっては、実施例に代えて次の技術を採用
することができる。 a)円盤3aにスリットやスリット穴を明けること。 b)螺旋羽根11を周方向に分割したプロペラ状とする
こと。 c)回転反応ケーシング3の支持ローラ3dの数や構造
を任意とすること。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る二酸化炭素の回収設備によ
れば、以下の効果を奏する。 (1) 回転反応ケーシングの中で、固形物が垂直回転
とともに持ち上げられて落とされる位置の入れ替え及び
撹拌がなされることにより、反応時の接触面積及び接触
回数を大きくして、CO2 ガスをCaCO3 とする固形
化を促進させることができる。 (2) 固形物を回転反応ケーシングの垂直回転ととも
に内壁面に沿って転動させ、造流化の促進によって粒径
及び重量を増大させ、内壁面への固形物の付着量を低減
することができる。 (3) 中空回転軸の噴出穴からCO2 ガスを複数箇所
に分けて噴出させることにより、ガス分散性を高め固形
化反応効率を向上させることができる。 (4) 中空回転軸の外周に螺旋羽根を配することによ
り、回転反応ケーシングの回転とともに固形物が回転中
心部近傍に移動した場合にあっても、固形物を下流に円
滑に送り出すことができる。 (5) Ca(OH)2 を非回転状態の供給ケーシング
を経由させて回転反応ケーシングに送り込むことによ
り、Ca(OH)2 の供給を容易にするとともに、回転
反応ケーシングの支持構造の簡略化を図ることができ
る。 (6) 回転反応ケーシングからの固形物を非回転状態
の排出ケーシングに送り込んで排出することにより、回
転反応ケーシング支持構造の簡略化に加えて、排出され
る固形物の移送及び処理を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二酸化炭素の回収設備の一実施例
を示す一部をブロック化した正断面図である。
【図2】図1の回転反応ケーシングと排出ケーシングと
の結合部分を示す正断面図である。
【図3】図2の回転反応ケーシング及び円盤部分を示す
横断面図である。
【図4】図1の回転反応ケーシングの支持構造の概念を
示す側面図である。
【符号の説明】
1 Ca(OH)2 供給手段 2 回転駆動源 2a 軸受 2b 駆動軸 3 回転反応ケーシング 3a 円盤 3b 貫通穴 3c ラバーシール 3d 支持ローラ 4 CO2 ガス供給系 4a 配管 4b ロータリージョイント 5 中空回転軸 5a 管穴 5b 噴出穴 6 供給ケーシング 6a ホッパ 6b 供給口 7 排出ケーシング 7a シールリング 7b スプリング 7c ガス排出口 8 生成物排出口 9 CaCO3 処理系 10 排ガス処理系 11 螺旋羽根 G 固形物 S 支持構造物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CO2 ガスとCa(OH)2 との化学反
    応によりCaCO3を生成させる回収設備であって、C
    a(OH)2 供給手段に接続され投入されたCa(O
    H)2 を一時収納し回転駆動源によって垂直回転させら
    れる回転反応ケーシングと、CO2 ガス供給系に接続さ
    れ回転反応ケーシングの中心部に一体回転状態に挿入さ
    れCO2 ガスを噴出させる複数の噴出穴が明けられた中
    空回転軸と、回転反応ケーシングの下流に接続されCa
    CO3 を排出する生成物排出口とを具備することを特徴
    とする二酸化炭素の回収設備。
  2. 【請求項2】 中空回転軸の外周に、固形物を下流に送
    り出す螺旋羽根が一体に配されることを特徴とする請求
    項1記載の二酸化炭素の回収設備。
  3. 【請求項3】 Ca(OH)2 供給手段と回転反応ケー
    シングとの間に、中空回転軸を回転可能に支持するとと
    もに非回転状態の供給ケーシングが配されることを特徴
    とする請求項1または2記載の二酸化炭素の回収設備。
  4. 【請求項4】 回転反応ケーシングの下流に、中空回転
    軸を回転可能に支持するとともに生成物排出口が明けら
    れた非回転状態の排出ケーシングが配されることを特徴
    とする請求項1、2または3記載の二酸化炭素の回収設
    備。
JP05030965A 1993-02-19 1993-02-19 二酸化炭素の回収設備 Expired - Fee Related JP3141603B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997005061A3 (en) * 1995-07-26 1997-03-13 Unikristal D O O Continuous precipitated calcium carbonate production equipment
KR20030028025A (ko) * 2001-09-27 2003-04-08 현대자동차주식회사 펠릿을 이용한 매연여과장치
JP2013095616A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Kassui Plant Kk 触媒反応装置
CN112058072A (zh) * 2020-08-12 2020-12-11 北新建材(陕西)有限公司 一种脱硫装置

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CN112058072A (zh) * 2020-08-12 2020-12-11 北新建材(陕西)有限公司 一种脱硫装置

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