JPH0624113B2 - 高周波誘導結合プラズマ・質量分析計 - Google Patents
高周波誘導結合プラズマ・質量分析計Info
- Publication number
- JPH0624113B2 JPH0624113B2 JP61243923A JP24392386A JPH0624113B2 JP H0624113 B2 JPH0624113 B2 JP H0624113B2 JP 61243923 A JP61243923 A JP 61243923A JP 24392386 A JP24392386 A JP 24392386A JP H0624113 B2 JPH0624113 B2 JP H0624113B2
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- JP
- Japan
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- plasma
- high frequency
- inductively coupled
- mass spectrometer
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、高周波誘導結合プラズマと質量分析計を結合
させてなる高周波誘導結合プラズマ・質量分析計(Induc
tively Coupled Plasma-Mass Spectometer 、以下「ICP
- MS」と略す)に関する。
させてなる高周波誘導結合プラズマ・質量分析計(Induc
tively Coupled Plasma-Mass Spectometer 、以下「ICP
- MS」と略す)に関する。
<従来の技術> ICP - MSは、高周波誘導結合プラズマを用いて試料を励
起させ、生じたイオンを、例えばノズルやスキマーから
なるインターフェイスを介して質量分析計に導いて、特
定質量のイオンを電気的に検出し、該イオン量を精密に
測定することによって、上記試料中の被測定元素等を分
析するように構成されている。第3図はこのようなICP
- MSの従来例要部構成説明図であり、図中、1は例え
ば、最外室1a、外室1b、および内室1cを有する三重管構
造のプラズマトーチ、2は該トーチ1に巻回された高周
波誘導コイル、3は該コイル2にコンデンサC1,C2を介
して高周波電流を供給する高周波電源、4は高周波誘導
結合プラズマ、5はノズル、6はスキマーである。この
図において、コイル2の中に上記高周波電流が流される
と該コイル2の周囲に高周波磁界が形成される。この高
周波磁界の近傍でプラズマトーチ1内のアルゴンガス中
に電子かイオンが植え付けられると、該高周波磁界の作
用で瞬時にプラズマ4が生じると共に、該プラズマが一
定の高周波電位を有するようになる。一方、上記プラズ
マ4と高周波誘導コイル2は容量的に結合されており、
該プラズマ4が高周波電位を有している。これに対し、
ノズル5やスキマー6は、通常、アース接続されて接地
電位を有しているため、ノズル5やスキマー6の先端と
プラズマ4との間に放電が生ずるようになる。また、プ
ラズマ4からスキマー6内に引き出されるイオンは、こ
のような放電等の影響により、上記プラズマ4内で得ら
れるイオン特性が失われたものとなり究極的にICP - MS
の分析精度を著しく低下させるようになる。このような
分析精度の低下を防ぐため、上記プラズマ4とコイル2
の間にシールドを入れる工夫もなされていた。
起させ、生じたイオンを、例えばノズルやスキマーから
なるインターフェイスを介して質量分析計に導いて、特
定質量のイオンを電気的に検出し、該イオン量を精密に
測定することによって、上記試料中の被測定元素等を分
析するように構成されている。第3図はこのようなICP
- MSの従来例要部構成説明図であり、図中、1は例え
ば、最外室1a、外室1b、および内室1cを有する三重管構
造のプラズマトーチ、2は該トーチ1に巻回された高周
波誘導コイル、3は該コイル2にコンデンサC1,C2を介
して高周波電流を供給する高周波電源、4は高周波誘導
結合プラズマ、5はノズル、6はスキマーである。この
図において、コイル2の中に上記高周波電流が流される
と該コイル2の周囲に高周波磁界が形成される。この高
周波磁界の近傍でプラズマトーチ1内のアルゴンガス中
に電子かイオンが植え付けられると、該高周波磁界の作
用で瞬時にプラズマ4が生じると共に、該プラズマが一
定の高周波電位を有するようになる。一方、上記プラズ
マ4と高周波誘導コイル2は容量的に結合されており、
該プラズマ4が高周波電位を有している。これに対し、
ノズル5やスキマー6は、通常、アース接続されて接地
電位を有しているため、ノズル5やスキマー6の先端と
プラズマ4との間に放電が生ずるようになる。また、プ
ラズマ4からスキマー6内に引き出されるイオンは、こ
のような放電等の影響により、上記プラズマ4内で得ら
れるイオン特性が失われたものとなり究極的にICP - MS
の分析精度を著しく低下させるようになる。このような
分析精度の低下を防ぐため、上記プラズマ4とコイル2
の間にシールドを入れる工夫もなされていた。
<発明が解決しようとする問題点> 然し乍ら、上記従来例においては、プラズマ4とコイル
2の間に配設されるシールドを厳重にすればする程上記
プラズマ4が生じなくなるという大きな欠点があった。
2の間に配設されるシールドを厳重にすればする程上記
プラズマ4が生じなくなるという大きな欠点があった。
本発明はかかる従来例の欠点に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、プラズマ4とコイル2の間に配設され
るシールドを厳重にし且つプラズマ4を正常に維持でき
るようなICP - MSを提供することにある。
り、その目的は、プラズマ4とコイル2の間に配設され
るシールドを厳重にし且つプラズマ4を正常に維持でき
るようなICP - MSを提供することにある。
<問題点を解決するための手段> 上述のような問題点を解決する本発明の特徴は、ICP -
MSにおいて、高周波誘導結合プラズマを生じさせてのち
シールド板をプラズマトーチの方向へスライドさせ、ア
ーク防止管とプラズマトーチで形成される間隙内にシー
ルドを挿設するように構成したことにある。
MSにおいて、高周波誘導結合プラズマを生じさせてのち
シールド板をプラズマトーチの方向へスライドさせ、ア
ーク防止管とプラズマトーチで形成される間隙内にシー
ルドを挿設するように構成したことにある。
<実施例> 以下、本発明について図を用いて詳しく説明する。第1
図は本発明実施例の要部を分解した構成斜視図であり、
図中、第3図と同一記号は同一意味をもたせて使用しこ
こでの重複説明は省略する。また、7は例えば石英管で
なりアーク放電が生ずるのを防止するアーク防止管、8
はプラズマトーチ1の外側に挿設されるシールド、9は
シールド8の底部8′が例えばネジ止め等で固着された
シールド板である。第1図において、アーク防止管7が
コイル2にあらかじめ装設されて固定される。その後、
コイル2に高周波電流が流され該コイルの周囲に高周波
磁界が形成される。この高周波磁界の近傍でプラズマト
ーチ1内のアルゴンガス中に電子かイオンが植えつけら
れると、該高周波磁界の作用で瞬時にプラズマ4が生じ
る。この状態で、シールド板9をプラズマトーチ1の方
向へスライドさせ、アーク防止管7(即ち、コイル2)
とプラズマトーチ1で形成される間隙内にシールド2が
挿入される。このようにすることにより、プラズマトー
チ1の外側にシールド2が挿設される。また、シールド
2が堅牢であるにも拘らずプラズマ4は消えない。従っ
て、第1図に示すような要部構成を有するICP - MSはシ
ールド8が厳重で且つプラズマ4を正常に維持できるよ
うになる。
図は本発明実施例の要部を分解した構成斜視図であり、
図中、第3図と同一記号は同一意味をもたせて使用しこ
こでの重複説明は省略する。また、7は例えば石英管で
なりアーク放電が生ずるのを防止するアーク防止管、8
はプラズマトーチ1の外側に挿設されるシールド、9は
シールド8の底部8′が例えばネジ止め等で固着された
シールド板である。第1図において、アーク防止管7が
コイル2にあらかじめ装設されて固定される。その後、
コイル2に高周波電流が流され該コイルの周囲に高周波
磁界が形成される。この高周波磁界の近傍でプラズマト
ーチ1内のアルゴンガス中に電子かイオンが植えつけら
れると、該高周波磁界の作用で瞬時にプラズマ4が生じ
る。この状態で、シールド板9をプラズマトーチ1の方
向へスライドさせ、アーク防止管7(即ち、コイル2)
とプラズマトーチ1で形成される間隙内にシールド2が
挿入される。このようにすることにより、プラズマトー
チ1の外側にシールド2が挿設される。また、シールド
2が堅牢であるにも拘らずプラズマ4は消えない。従っ
て、第1図に示すような要部構成を有するICP - MSはシ
ールド8が厳重で且つプラズマ4を正常に維持できるよ
うになる。
第2図は本発明実施例の全体的な構成説明図であり、図
中、第1図や第3図と同一記号は同一意味をもたせて使
用しここでの重複説明は省略する。また、10a はアルゴ
ンガス供給源、10b はガス調節器、11は試料を貯留す
る槽、12は試料を霧化してエアロゾル試料にするネブ
ライザ、13は高周波電源3を含む駆動部、14はプラ
ズマトーチを収納する筐体、15はフォアチャンバー1
6内を例えば1torr.まで吸引して排気する真空ポン
プ、17はセンターチャンバー18内を例えば1
0-4torr.まで吸引して排気する真空ポンプ、19は例え
ば四重極マスフィルタでなる質量分析計検出器、20は
リアチャンバー21内を吸引して排気する真空ポンプ、
22は二次電子増倍管、23は演算処理部(例えばマイ
クロコンピュータ)である。このような構成からなる本
発明の実施例において、プラズマトーチ1の最外室1aお
よび1bには、ガス調節器10b を介してガス供給源10a か
らアルゴンガスが供給される。また、内室1cにはネブラ
イザ12からアルゴンガス(上記ガス調節器10b を介し
て供給されるもの)によってエアロゾル試料が搬入され
る。一方、コイル2 には駆動部13内の高周波電源3に
よって高周波エネルギーが供給され、該コイルの周囲に
高周波磁界(図示せず)が形成されている。このため、
上記高周波磁界の作用でプラズマ4が生ずる。このプラ
ズマ4内のイオンはノズル5を介してスキマー6内に引
き出され、その後、質量分析計検出器19によって特定
質量のイオンが検出される。該検出信号は二次電子増倍
管22で増幅されてのち演算処理部23に送出され、最
終的に試料中の被測定元素分析値等を与えるようにな
る。
中、第1図や第3図と同一記号は同一意味をもたせて使
用しここでの重複説明は省略する。また、10a はアルゴ
ンガス供給源、10b はガス調節器、11は試料を貯留す
る槽、12は試料を霧化してエアロゾル試料にするネブ
ライザ、13は高周波電源3を含む駆動部、14はプラ
ズマトーチを収納する筐体、15はフォアチャンバー1
6内を例えば1torr.まで吸引して排気する真空ポン
プ、17はセンターチャンバー18内を例えば1
0-4torr.まで吸引して排気する真空ポンプ、19は例え
ば四重極マスフィルタでなる質量分析計検出器、20は
リアチャンバー21内を吸引して排気する真空ポンプ、
22は二次電子増倍管、23は演算処理部(例えばマイ
クロコンピュータ)である。このような構成からなる本
発明の実施例において、プラズマトーチ1の最外室1aお
よび1bには、ガス調節器10b を介してガス供給源10a か
らアルゴンガスが供給される。また、内室1cにはネブラ
イザ12からアルゴンガス(上記ガス調節器10b を介し
て供給されるもの)によってエアロゾル試料が搬入され
る。一方、コイル2 には駆動部13内の高周波電源3に
よって高周波エネルギーが供給され、該コイルの周囲に
高周波磁界(図示せず)が形成されている。このため、
上記高周波磁界の作用でプラズマ4が生ずる。このプラ
ズマ4内のイオンはノズル5を介してスキマー6内に引
き出され、その後、質量分析計検出器19によって特定
質量のイオンが検出される。該検出信号は二次電子増倍
管22で増幅されてのち演算処理部23に送出され、最
終的に試料中の被測定元素分析値等を与えるようにな
る。
<発明の効果> 以上詳しく説明したような本発明によれば、プラズマ4
とコイル2の間に配設されるシールドを厳重にし且つプ
ラズマ4を正常に維持できるようなICP - MSが実現す
る。
とコイル2の間に配設されるシールドを厳重にし且つプ
ラズマ4を正常に維持できるようなICP - MSが実現す
る。
第1図は本発明実施例の要部構成斜視図、第2図は本発
明実施例の全体的な構成説明図、第3図は従来例の要部
構成説明図である。 1……プラズマトーチ、2……高周波誘導コイル、 3……高周波電源、4……高周波誘導結合プラズマ、 7……アーク防止管、8……シールド、9……シールド
板。
明実施例の全体的な構成説明図、第3図は従来例の要部
構成説明図である。 1……プラズマトーチ、2……高周波誘導コイル、 3……高周波電源、4……高周波誘導結合プラズマ、 7……アーク防止管、8……シールド、9……シールド
板。
Claims (2)
- 【請求項1】高周波誘導コイルに高周波エネルギーを供
給し高周波磁界を形成して高周波誘導結合プラズマを生
じさせ、該プラズマを用いて試料を励起してイオンを生
じさせ、該イオンをインターフェイスを介して質量分析
計に導いて検出し、前記試料中の被測定元素を分析する
分析計において、前記コイルにあらかじめ装設され前記
インターフェイス先端部と前記プラズマの間に生ずるア
ーク放電を防止するアーク防止管と、前記プラズマを生
じさせるプラズマトーチの外側に挿設されるシールド
と、該シールドの底部が固着されたシールド板とを具備
し、前記プラズマを生じさせてのち前記シールド板を前
記プラズマトーチの方向へスライドさせ、前記アーク防
止管とプラズマトーチで形成される間隙内に前記シール
ドを挿設するように構成したことを特徴とする高周波誘
導結合プラズマ・質量分析計。 - 【請求項2】前記インターフェイスはノズルとスキマー
からなる特許請求範囲第(1)項記載の高周波誘導結合プ
ラズマ・質量分析計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61243923A JPH0624113B2 (ja) | 1986-10-14 | 1986-10-14 | 高周波誘導結合プラズマ・質量分析計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61243923A JPH0624113B2 (ja) | 1986-10-14 | 1986-10-14 | 高周波誘導結合プラズマ・質量分析計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6398948A JPS6398948A (ja) | 1988-04-30 |
JPH0624113B2 true JPH0624113B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=17111031
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61243923A Expired - Fee Related JPH0624113B2 (ja) | 1986-10-14 | 1986-10-14 | 高周波誘導結合プラズマ・質量分析計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0624113B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02148648A (ja) * | 1988-11-30 | 1990-06-07 | Yokogawa Electric Corp | 高周波誘導結合プラズマ質量分析計 |
JPH0316656U (ja) * | 1989-06-30 | 1991-02-19 |
-
1986
- 1986-10-14 JP JP61243923A patent/JPH0624113B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6398948A (ja) | 1988-04-30 |
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---|---|---|---|
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