JPH06240535A - 布状複合素材とその製造方法 - Google Patents
布状複合素材とその製造方法Info
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- JPH06240535A JPH06240535A JP5025589A JP2558993A JPH06240535A JP H06240535 A JPH06240535 A JP H06240535A JP 5025589 A JP5025589 A JP 5025589A JP 2558993 A JP2558993 A JP 2558993A JP H06240535 A JPH06240535 A JP H06240535A
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- shape
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 形状記憶合金の機械的特性を活かし、保形性
を良好としつつ、滑らかで自然な素材感を持たせ、美観
と意匠性を向上させる。 【構成】 ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅系または鉄系の形状
記憶合金の細いワイヤーを単独で、またはステンレス
鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム
合金あるいはアモルファス合金の１種以上の細いワイヤ
ーと組み合わせて編みまたは織った後に、所望の形状に
形状記憶熱処理した布状体１の、片面または両面に布２
を接着一体化する。
を良好としつつ、滑らかで自然な素材感を持たせ、美観
と意匠性を向上させる。 【構成】 ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅系または鉄系の形状
記憶合金の細いワイヤーを単独で、またはステンレス
鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム
合金あるいはアモルファス合金の１種以上の細いワイヤ
ーと組み合わせて編みまたは織った後に、所望の形状に
形状記憶熱処理した布状体１の、片面または両面に布２
を接着一体化する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、布状複合素材とその
製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この発
明は、形状記憶合金の機械的特性を活かしつつ、滑らか
で自然な素材感を有し、美観と意匠性を向上させること
のできる、新しい形状記憶合金を用いた布状複合素材と
その製造方法に関するものである。
製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この発
明は、形状記憶合金の機械的特性を活かしつつ、滑らか
で自然な素材感を有し、美観と意匠性を向上させること
のできる、新しい形状記憶合金を用いた布状複合素材と
その製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、衣料品、寝具、カーテン等に
用いられる布地については、天然繊維または合成繊維か
らなる布や不繊布の各種のものが提供されてきており、
製品の種類や意匠などに応じて適宜なものが選択され使
用されている。一方、衣料品の一つとして、着用者の体
型を補整する整体用の下着が知られており、ブラジャ
ー、ガードル、ボディスーツ、ボディシャイパー、ウェ
ストニッパー等が広く用いられている。
用いられる布地については、天然繊維または合成繊維か
らなる布や不繊布の各種のものが提供されてきており、
製品の種類や意匠などに応じて適宜なものが選択され使
用されている。一方、衣料品の一つとして、着用者の体
型を補整する整体用の下着が知られており、ブラジャ
ー、ガードル、ボディスーツ、ボディシャイパー、ウェ
ストニッパー等が広く用いられている。
【０００３】最近、これらの整体用下着については、布
のたるみを防止し、整体機能を向上させるために、補強
部材としてのボーンなどに各種の形状記憶合金を使用す
ることが提案されている。たとえばＮｉＴｉ系形状記憶
合金線を単独または他の金属線と組み合わせて紐状、編
物、織物などに成形し、所望の形状に形状記憶熱処理を
施した後に、これを下着に縫い付ける。この下着を着用
すると、着用温度でオーステナイト相が発現する。オー
ステナイト相は超弾性状態にあり、鋼などの他の金属に
比べると低弾性率を有し、しかも弾性を保つ変形の範囲
が広く、しなやかであるという特性がある。この機械的
特性によって、整体用下着の保形性が確保されるのであ
る。
のたるみを防止し、整体機能を向上させるために、補強
部材としてのボーンなどに各種の形状記憶合金を使用す
ることが提案されている。たとえばＮｉＴｉ系形状記憶
合金線を単独または他の金属線と組み合わせて紐状、編
物、織物などに成形し、所望の形状に形状記憶熱処理を
施した後に、これを下着に縫い付ける。この下着を着用
すると、着用温度でオーステナイト相が発現する。オー
ステナイト相は超弾性状態にあり、鋼などの他の金属に
比べると低弾性率を有し、しかも弾性を保つ変形の範囲
が広く、しなやかであるという特性がある。この機械的
特性によって、整体用下着の保形性が確保されるのであ
る。
【０００４】このような形状記憶合金の衣料品への応用
は、上記の下着の他、上着などにも広げられつつある。
は、上記の下着の他、上着などにも広げられつつある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、形状記
憶合金については、上記の優れた機械的特性を有するも
のの、その表面には酸化物が形成しているため黒色を呈
しており、また、その酸化物を取り除いても金属色であ
るため、白色やピンク、肌色などの多い下着や淡い色の
上着に使用すると、形状記憶合金の色が透けて見え、違
和感が生じ、美観が損なわれるという問題があった。こ
のため、使用に際しては、白色のナイロン樹脂等をコー
ティングなどしなければならないという制約がある。
憶合金については、上記の優れた機械的特性を有するも
のの、その表面には酸化物が形成しているため黒色を呈
しており、また、その酸化物を取り除いても金属色であ
るため、白色やピンク、肌色などの多い下着や淡い色の
上着に使用すると、形状記憶合金の色が透けて見え、違
和感が生じ、美観が損なわれるという問題があった。こ
のため、使用に際しては、白色のナイロン樹脂等をコー
ティングなどしなければならないという制約がある。
【０００６】また、従来では、形状記憶合金線を用いた
編物または織物は、衣料品等に単に直接縫い付けられて
使用されるのみであり、布との間で相互に動き、摩擦に
より布が摩耗したり損傷するなどの問題もあった。この
ように、形状記憶合金と布とのマッチングは悪かった。
さらには、形状記憶合金線を用いた編物または織物が、
たとえば人体に直接接触する場合には、金属特有の違和
感があり、着心地の悪いものとなっていた。
編物または織物は、衣料品等に単に直接縫い付けられて
使用されるのみであり、布との間で相互に動き、摩擦に
より布が摩耗したり損傷するなどの問題もあった。この
ように、形状記憶合金と布とのマッチングは悪かった。
さらには、形状記憶合金線を用いた編物または織物が、
たとえば人体に直接接触する場合には、金属特有の違和
感があり、着心地の悪いものとなっていた。
【０００７】このように、形状記憶合金の衣料品等への
応用には解決しなければならない課題が少なくないのが
実情であった。この発明は、以上の通りの事情に鑑みて
なされたものであり、従来の形状記憶合金線を用いた衣
料品等における欠点を解消し、形状記憶合金の機械的特
性を活かしつつ、滑らかで自然な素材感を有し、美観と
意匠性を向上させることのできる布状複合素材とその製
造方法を提供することを目的としている。
応用には解決しなければならない課題が少なくないのが
実情であった。この発明は、以上の通りの事情に鑑みて
なされたものであり、従来の形状記憶合金線を用いた衣
料品等における欠点を解消し、形状記憶合金の機械的特
性を活かしつつ、滑らかで自然な素材感を有し、美観と
意匠性を向上させることのできる布状複合素材とその製
造方法を提供することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅系また
は鉄系の形状記憶合金の細いワイヤーを単独で、または
ステンレス鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、ア
ルミニウム合金あるいはアモルファス合金の１種以上の
細いワイヤーと組み合わせて編みまたは織った後に、所
望の形状に形状記憶熱処理した布状体の、片面または両
面に布を接着一体化してなることを特徴とする布状複合
素材を提供する。
を解決するものとして、ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅系また
は鉄系の形状記憶合金の細いワイヤーを単独で、または
ステンレス鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、ア
ルミニウム合金あるいはアモルファス合金の１種以上の
細いワイヤーと組み合わせて編みまたは織った後に、所
望の形状に形状記憶熱処理した布状体の、片面または両
面に布を接着一体化してなることを特徴とする布状複合
素材を提供する。
【０００９】またこの発明は、ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅
系または鉄系の形状記憶合金の細いワイヤーを単独で、
またはステンレス鋼、チタン、チタン合金、アルミニウ
ム、アルミニウム合金あるいはアモルファス合金の１種
以上の細いワイヤーと組み合わせて編みまたは織った後
に、所望の形状に形状記憶熱処理して布状体を作製し、
次いでこの布状体の片面または両面に布を接着一体化す
ることを特徴とする布状複合素材の製造方法を提供する
ものでもある。
系または鉄系の形状記憶合金の細いワイヤーを単独で、
またはステンレス鋼、チタン、チタン合金、アルミニウ
ム、アルミニウム合金あるいはアモルファス合金の１種
以上の細いワイヤーと組み合わせて編みまたは織った後
に、所望の形状に形状記憶熱処理して布状体を作製し、
次いでこの布状体の片面または両面に布を接着一体化す
ることを特徴とする布状複合素材の製造方法を提供する
ものでもある。
【００１０】この発明においては、たとえば図１に示し
たように、ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅系または鉄系の形状
記憶合金の細いワイヤーを単独で、またはステンレス
鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム
合金あるいはアモルファス合金の１種以上の細いワイヤ
ーと組み合わせて編みまたは織った後に、使用する製品
等の形状に対応させて形状記憶熱処理した編物または織
物（１）を作製する。形状記憶合金線および他の金属線
の径の大きさ、その編み方や織り方、さらに編み目また
は織り目の粗さ等については任意とすることができる。
この形状記憶合金線を用いた編物または織物（１）の片
面または両面に布（２）を接着により一体化する。布
（２）の材質についても特に制限はなく、天然繊維や合
成繊維、または不繊布を適宜に選択して使用することが
できる。天然繊維としてはたとえば植物繊維である綿や
麻、また、動物繊維としての絹、羊毛等が例示される。
一方、合成繊維としては、たとえばナイロン、ポリエス
テル、アクリル、ポリウレタン、レーヨン、アセテート
等とすることができる。
たように、ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅系または鉄系の形状
記憶合金の細いワイヤーを単独で、またはステンレス
鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム
合金あるいはアモルファス合金の１種以上の細いワイヤ
ーと組み合わせて編みまたは織った後に、使用する製品
等の形状に対応させて形状記憶熱処理した編物または織
物（１）を作製する。形状記憶合金線および他の金属線
の径の大きさ、その編み方や織り方、さらに編み目また
は織り目の粗さ等については任意とすることができる。
この形状記憶合金線を用いた編物または織物（１）の片
面または両面に布（２）を接着により一体化する。布
（２）の材質についても特に制限はなく、天然繊維や合
成繊維、または不繊布を適宜に選択して使用することが
できる。天然繊維としてはたとえば植物繊維である綿や
麻、また、動物繊維としての絹、羊毛等が例示される。
一方、合成繊維としては、たとえばナイロン、ポリエス
テル、アクリル、ポリウレタン、レーヨン、アセテート
等とすることができる。
【００１１】形状記憶合金線を用いた編物または織物
（１）と布（２）を接着するための接着剤としては、た
とえば、エポキシ、ポリウレタン、アクリル、エチレン
酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ゴム系、シリ
コーン、２液反応型シアノアクリレート系等の液状の接
着剤や、エポキシ、ポリウレタン、アクリル、エチレン
酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ゴム系、その
他の粉末またはシート状の固形接着剤を使用することが
できる。
（１）と布（２）を接着するための接着剤としては、た
とえば、エポキシ、ポリウレタン、アクリル、エチレン
酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ゴム系、シリ
コーン、２液反応型シアノアクリレート系等の液状の接
着剤や、エポキシ、ポリウレタン、アクリル、エチレン
酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ゴム系、その
他の粉末またはシート状の固形接着剤を使用することが
できる。
【００１２】たとえば液状接着剤を用いる場合には、２
液反応型シアノアクリレート系を除く上記の液状接着剤
については、布（２）の接着面に接着剤を塗布または吹
き付け、形状記憶合金線を用いた編物または織物（１）
をホットプレート、蒸気プレスまたはアイロン等により
両面を押さえつけた状態で100 〜150 ℃で数分間（たと
えば１〜３分間程度）保持する。布（２）を両面に設け
る場合には、形状記憶合金線を用いた編物または織物
（１）を布（２）でサンドウィッチ状に挟み、両面より
ホットプレート、蒸気プレスまたはアイロン等で押さえ
つけることができる。すると、接着剤が形状記憶合金線
による編物または織物（１）と布（２）との間に染み込
み、硬化して接着が完了し、形状記憶合金線による編物
または織物（１）と布（２）とが一体となる。
液反応型シアノアクリレート系を除く上記の液状接着剤
については、布（２）の接着面に接着剤を塗布または吹
き付け、形状記憶合金線を用いた編物または織物（１）
をホットプレート、蒸気プレスまたはアイロン等により
両面を押さえつけた状態で100 〜150 ℃で数分間（たと
えば１〜３分間程度）保持する。布（２）を両面に設け
る場合には、形状記憶合金線を用いた編物または織物
（１）を布（２）でサンドウィッチ状に挟み、両面より
ホットプレート、蒸気プレスまたはアイロン等で押さえ
つけることができる。すると、接着剤が形状記憶合金線
による編物または織物（１）と布（２）との間に染み込
み、硬化して接着が完了し、形状記憶合金線による編物
または織物（１）と布（２）とが一体となる。
【００１３】一方、２液反応型シアノアクリレート系の
液状接着剤を用いる場合には、布（２）の接着面に接着
剤を塗布または吹き付け、形状記憶合金線による編物ま
たは織物（１）を押さえつけることによって、接着剤が
形状記憶合金線による編物または織物（１）と布（２）
との間に染み込み、常温で硬化する。また、固形接着剤
を用いる場合には、粉末状の接着剤については、布
（２）の接着面上に、形状記憶合金線を用いた編物また
は織物（１）を重ねて置き、その上から粉末状の接着剤
を均一に振りかける。形状記憶合金線を用いた編物また
は織物（１）の両面に布（２）を配設する場合には、さ
らにその上にもう１枚の布（２）をかぶせる。次いで、
ホットプレート、蒸気プレスまたはアイロン等により両
面を押さえつけた状態で100 〜150 ℃で数分間（たとえ
ば１〜３分間程度）保持すると、高温で接着剤が形状記
憶合金線を用いた編物または織物（１）と布（２）との
間に染み込み、硬化して一体となる。
液状接着剤を用いる場合には、布（２）の接着面に接着
剤を塗布または吹き付け、形状記憶合金線による編物ま
たは織物（１）を押さえつけることによって、接着剤が
形状記憶合金線による編物または織物（１）と布（２）
との間に染み込み、常温で硬化する。また、固形接着剤
を用いる場合には、粉末状の接着剤については、布
（２）の接着面上に、形状記憶合金線を用いた編物また
は織物（１）を重ねて置き、その上から粉末状の接着剤
を均一に振りかける。形状記憶合金線を用いた編物また
は織物（１）の両面に布（２）を配設する場合には、さ
らにその上にもう１枚の布（２）をかぶせる。次いで、
ホットプレート、蒸気プレスまたはアイロン等により両
面を押さえつけた状態で100 〜150 ℃で数分間（たとえ
ば１〜３分間程度）保持すると、高温で接着剤が形状記
憶合金線を用いた編物または織物（１）と布（２）との
間に染み込み、硬化して一体となる。
【００１４】さらに、シート状の接着剤の場合には、形
状記憶合金線による編物または織物（１）と布（２）と
の間に薄いシート状の接着剤を挟み、このまま、または
もう１枚の布（２）をかぶせ、ホットプレート、蒸気プ
レスまたはアイロン等で両面を押さえつけた状態で100
〜150 ℃で数分間（たとえば１〜３分間程度）保持する
と、高温で接着剤が形状記憶合金による編物または織物
（１）と布（２）との間に染み込み、硬化する。
状記憶合金線による編物または織物（１）と布（２）と
の間に薄いシート状の接着剤を挟み、このまま、または
もう１枚の布（２）をかぶせ、ホットプレート、蒸気プ
レスまたはアイロン等で両面を押さえつけた状態で100
〜150 ℃で数分間（たとえば１〜３分間程度）保持する
と、高温で接着剤が形状記憶合金による編物または織物
（１）と布（２）との間に染み込み、硬化する。
【００１５】
【作 用】この発明の布状複合素材とその製造方法にお
いては、ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅系または鉄系の形状記
憶合金の細いワイヤーを単独で、またはステンレス鋼、
チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金
あるいはアモルファス合金の１種以上の細いワイヤーと
組み合わせて編みまたは織った後に、所望の形状に形状
記憶熱処理した布状体の、片面または両面に布を接着一
体化するため、形状記憶合金線を用いた編物または織物
と布とが一体となった布状の素材となる。形状記憶合金
の機械的特性を有しつつ、布との色や人体への違和感の
ない新しい布状素材が得られる。任意の色の布との組合
せが可能となり、白色をはじめとする様々な色の素材を
作製することができ、美観とともに意匠性が向上する。
衣料品ばかりでなく、運動靴、帽子、絨毯、カーテン、
シーツなどの寝具等への幅広い応用が可能となる。
いては、ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅系または鉄系の形状記
憶合金の細いワイヤーを単独で、またはステンレス鋼、
チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金
あるいはアモルファス合金の１種以上の細いワイヤーと
組み合わせて編みまたは織った後に、所望の形状に形状
記憶熱処理した布状体の、片面または両面に布を接着一
体化するため、形状記憶合金線を用いた編物または織物
と布とが一体となった布状の素材となる。形状記憶合金
の機械的特性を有しつつ、布との色や人体への違和感の
ない新しい布状素材が得られる。任意の色の布との組合
せが可能となり、白色をはじめとする様々な色の素材を
作製することができ、美観とともに意匠性が向上する。
衣料品ばかりでなく、運動靴、帽子、絨毯、カーテン、
シーツなどの寝具等への幅広い応用が可能となる。
【００１６】また、この布状複合素材においては、形状
記憶合金線を用いた編物または織物と布とが相互に移動
することはないため、摩擦が防止され、布を保護するこ
とができる。また、布と一体化したパーツ（部品）とな
るため、衣料品等への縫い付けが容易となる。
記憶合金線を用いた編物または織物と布とが相互に移動
することはないため、摩擦が防止され、布を保護するこ
とができる。また、布と一体化したパーツ（部品）とな
るため、衣料品等への縫い付けが容易となる。
【００１７】
【実施例】以下実施例を示し、この発明の布状複合素材
とその製造方法についてさらに詳しく説明する。実施例１ ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅系または鉄系の形状記憶合金に
よる直径５０〜140 μｍの細いワイヤーで編物と織物を
作製した。編み目または織り目の粗さは１０〜６０ゲー
ジとした。この編物および織物を、ブラジャー、ガード
ル、ボディスーツ、ボディシェイパーおよびウェストニ
ッパーの一部の形状に形状記憶熱処理した。この後に布
と接着一体化し、布状の複合素材を作製した。この複合
素材を使用する部品（パーツ）に切り抜き、上記の下着
に使用した。
とその製造方法についてさらに詳しく説明する。実施例１ ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅系または鉄系の形状記憶合金に
よる直径５０〜140 μｍの細いワイヤーで編物と織物を
作製した。編み目または織り目の粗さは１０〜６０ゲー
ジとした。この編物および織物を、ブラジャー、ガード
ル、ボディスーツ、ボディシェイパーおよびウェストニ
ッパーの一部の形状に形状記憶熱処理した。この後に布
と接着一体化し、布状の複合素材を作製した。この複合
素材を使用する部品（パーツ）に切り抜き、上記の下着
に使用した。
【００１８】このようにして作製した下着を種々の体型
の３０人の女性に装着させ、その着心地についてのモニ
ター試験を行った。被験者の着用前後および従来の下着
との比較試験の結果、この発明による下着は、身体への
圧迫感が少なく、着心地が良好であることが確認され
た。また、身体の線がきれいになるという効果も認めら
れた。実施例２ 実施例１と同様の形状記憶合金の細いワイヤーとステン
レス鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニ
ウム合金またはアモルファス合金の１種以上の細いワイ
ヤーとから編物と織物を作製し、形状記憶熱処理を行っ
た後に、布と接着一体化した。この素材を切り抜き、実
施例１と同様の下着を作製した。モニター試験の結果、
身体への圧迫感が少なく、着心地が良好であることが確
認され、また、身体の線がきれいになるという効果も認
められた。実施例３ 実施例１と同様の形状記憶合金の細いワイヤーを用いて
編物および織物を作製し、運動靴および帽子の一部形状
に形状記憶熱処理をした。そして布と接着一体化し、運
動靴と帽子を作製した。布状複合素材の運動靴および帽
子への使用は容易であった。また、モニター試験の結
果、型崩れが発生せず、しかも使用感が良好であること
が認められた。
の３０人の女性に装着させ、その着心地についてのモニ
ター試験を行った。被験者の着用前後および従来の下着
との比較試験の結果、この発明による下着は、身体への
圧迫感が少なく、着心地が良好であることが確認され
た。また、身体の線がきれいになるという効果も認めら
れた。実施例２ 実施例１と同様の形状記憶合金の細いワイヤーとステン
レス鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニ
ウム合金またはアモルファス合金の１種以上の細いワイ
ヤーとから編物と織物を作製し、形状記憶熱処理を行っ
た後に、布と接着一体化した。この素材を切り抜き、実
施例１と同様の下着を作製した。モニター試験の結果、
身体への圧迫感が少なく、着心地が良好であることが確
認され、また、身体の線がきれいになるという効果も認
められた。実施例３ 実施例１と同様の形状記憶合金の細いワイヤーを用いて
編物および織物を作製し、運動靴および帽子の一部形状
に形状記憶熱処理をした。そして布と接着一体化し、運
動靴と帽子を作製した。布状複合素材の運動靴および帽
子への使用は容易であった。また、モニター試験の結
果、型崩れが発生せず、しかも使用感が良好であること
が認められた。
【００１９】もちろんこの発明は以上の例により限定さ
れることはない。細部については様々な態様が可能であ
ることはいうまでもない。
れることはない。細部については様々な態様が可能であ
ることはいうまでもない。
【００２０】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、保形性に優れ、しかも滑らかで自然な素材感を有
し、美観と意匠性を向上させることのできる布状の素材
が提供される。
って、保形性に優れ、しかも滑らかで自然な素材感を有
し、美観と意匠性を向上させることのできる布状の素材
が提供される。
【図１】この発明の布状複合素材の構成を例示した分解
斜視図である。
斜視図である。
１ 形状記憶合金線を用いた編物または織物 ２ 布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ３２Ｂ 7/00 9267−4Ｆ Ｃ２２Ｃ 19/03 Ａ Ｄ０２Ｇ 3/12 Ｄ０４Ｂ 1/14 (72)発明者 三村 文代 奈良県橿原市南八木町３丁目５番20号 マ ルコ株式会社内 (72)発明者 大森 譲 三重県桑名市大字東方1601の18
Claims (4)
- 【請求項１】 ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅系または鉄系の
形状記憶合金の細いワイヤーを単独で、またはステンレ
ス鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウ
ム合金あるいはアモルファス合金の１種以上の細いワイ
ヤーと組み合わせて編みまたは織った後に、所望の形状
に形状記憶熱処理した布状体の、片面または両面に布を
接着一体化してなることを特徴とする布状複合素材。 - 【請求項２】 天然繊維または合成繊維からなる編物あ
るいは織物、または不繊布と接着一体化してなる請求項
１の布状複合素材。 - 【請求項３】 ＮｉＴｉ系、Ｔｉ系、銅系または鉄系の
形状記憶合金の細いワイヤーを単独で、またはステンレ
ス鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウ
ム合金あるいはアモルファス合金の１種以上の細いワイ
ヤーと組み合わせて編みまたは織った後に、所望の形状
に形状記憶熱処理して布状体を作製し、次いでこの布状
体の片面または両面に布を接着一体化することを特徴と
する布状複合素材の製造方法。 - 【請求項４】 天然繊維または合成繊維からなる編物あ
るいは織物、または不繊布と接着一体化する請求項３の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5025589A JP2950700B2 (ja) | 1993-02-15 | 1993-02-15 | 布状複合素材とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5025589A JP2950700B2 (ja) | 1993-02-15 | 1993-02-15 | 布状複合素材とその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06240535A true JPH06240535A (ja) | 1994-08-30 |
| JP2950700B2 JP2950700B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=12170102
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5025589A Expired - Fee Related JP2950700B2 (ja) | 1993-02-15 | 1993-02-15 | 布状複合素材とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2950700B2 (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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