JPH06239941A - 抗菌性重合体 - Google Patents

抗菌性重合体

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JPH06239941A
JPH06239941A JP5050130A JP5013093A JPH06239941A JP H06239941 A JPH06239941 A JP H06239941A JP 5050130 A JP5050130 A JP 5050130A JP 5013093 A JP5013093 A JP 5013093A JP H06239941 A JPH06239941 A JP H06239941A
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JP
Japan
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group
copolymer
vinyl compound
antibacterial
quaternary ammonium
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JP5050130A
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English (en)
Inventor
Kenji Ikushima
健司 生島
Tetsuo Sasano
鉄夫 笹野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shikibo Ltd
Shikishima Boseki KK
Original Assignee
Shikibo Ltd
Shikishima Boseki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 初めは溶剤に可溶性であるために、溶液とし
て別の基材表面に塗布可能であるが、塗布後に溶剤が揮
散すると、基材に強固に接着して剥離できなくなるよう
な抗菌性重合体を提供する。 【構成】 トリエチル−4−ビニルベンジルアンモニウ
ムクロライドのような4級アンモニウムハライド基含有
のビニル化合物と、γ−メタクリロキシプロピルトリエ
トキシシランのようなアルコキシシリル基含有のビニル
化合物とを共重合させて得られた共重合体をもって抗菌
性重合体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、抗菌性重合体に関す
るものである。とくにこの発明は、初めは溶剤に可溶性
であって、溶液として色々な基材に塗布できるが、塗布
後空気中に放置すると、基材に強固に接着して容易に剥
離できなくなる、という特性を持った抗菌性重合体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】特開昭54−4999号公報は、4級ア
ンモニウム塩の重合体を記載している。その重合体は、
炭素原子と窒素原子とが結合して主鎖を構成し、主鎖を
構成している窒素原子を4級化して4級アンモニウム塩
としたものを単量体とし、これを重合させたものであ
る。その重合体は、水溶液であって色々な用途に使用で
きると説明されている。例えば、均染剤、緩染剤、防染
剤、顔料分散剤などの染色助剤として使用できるほか、
帯電防止剤、廃水浄化用沈澱剤などとして使用できると
説明されている。しかし、この重合体は抗菌性を持つも
のではない。
【0003】米国特許第4、394、378号明細書
は、シリル4級アンモニウム塩からなる抗菌剤を記載し
ている。シリル4級アンモニウム塩とは、例えば3−
(トリメトキシシリル)プロピルジデシルメチルアンモ
ニウムクロライドであって、これはアルコキシシリル基
と4級アンモニウム基とを持った低分子化合物である。
この化合物は、抗菌性を持ち、有機溶剤に溶解するの
で、溶液として織物などの適当な基材上に塗布でき、塗
布後に溶剤が揮散すると、アルコキシシリル基が基材の
活性基と化学反応を起こして、基材上に強固に結合する
に至る。こうして基材に結合するに至ったのちも、この
化合物はなお抗菌性を持っているので、この化合物は洗
濯にも耐える抗菌剤であると説明されている。しかし、
この化合物は低分子化合物であるために皮膜形成能を持
たないから、他の基材上に塗布して使用するに適したも
のではない。
【0004】特開昭61−56159号公報は、抗菌性
の重合性単量体を記載している。その単量体は、炭素原
子と酸素原子とが主鎖を構成し、主鎖を構成する炭素原
子の一部に窒素原子が結合し、その窒素原子が4級化さ
れてアンモニウムハライドとなった構造のものである。
この化合物は、4級アンモニウム基含有のジオキサン誘
導体の存在下で重合させてもよいと説明されている。こ
うして得られた重合体は、何れも広い範囲の微生物に活
性を示し、しかも哺乳動物には無毒である、と説明され
ている。しかし、この重合体は、他の基材に塗布して使
用することのできるものではない。
【0005】特開平2−6489号公報は、抗菌性の有
機シリコン4級アンモニウム塩を記載している。この化
合物は、アルコキシシリル基と4級アンモニウム基とを
含んだ低分子化合物である。この点では、この化合物は
上記米国特許第4、394、378号明細書に記載され
たものに似ている。だから、この化合物は、皮膜を形成
する能力を持たない。従って、この化合物は溶液として
他の基材上に塗布して使用するのに適したものではな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、4級アン
モニウム基を含んだ抗菌性の化合物は、これまで色々と
提唱されて来たが、他の基材上に塗布して使用し、他の
基材に抗菌性を付与するに適したものがなかった。強い
て云えば米国特許第4、394、378号明細書と特開
平2−6489号公報とは、他の基材上に付着させて使
用できる抗菌性化合物を提供してはいるが、何れも低分
子化合物であるため、基材に対する被覆力に乏しく、従
って塗布して使用するのに適したものでなかった。
【0007】そこで、この発明は、色々な基材に塗布し
て使用するに適した抗菌性化合物を提供しようとするも
のである。とくに溶剤可溶であって、多くの基材に強固
に固着し、充分な抗菌性を永く発揮するような、抗菌性
を持った重合体を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明者は、抗菌性重
合体を提供しようとして、色々な単量体を重合又は共重
合させ、得られた重合体の性質を色々な観点から検討し
た。例えば、重合の容易性、得られた重合体の溶剤への
溶解性、重合体の基材への固着性、重合体の抗菌性、抗
菌力の持続性などを広く検討した。その結果、重合体と
してはビニル系単量体が重合して構成されたものを用い
るのが適していると考えた。さらに検討を進めた結果、
重合体に抗菌性を持たせるには、単量体としてアンモニ
ウム基含有のビニル化合物を用いるのが適しており、重
合体に基材への固着性を持たせるにはアルコキシシリル
基含有のビニル化合物を用いるのが適していることを見
出した。
【0009】すなわち、例えばアンモニウム基含有のビ
ニル化合物としてトリエチル−4−ビニルベンジルアン
モニウムクロライドを用い、アルコキシシリル基含有の
ビニル化合物としてγ−メタクリロキシプロピルトリエ
トキシシランを用いると、これらは容易に共重合し、得
られた共重合体はアセトン等の有機溶剤に可溶であり、
従って溶液として色々な基材上に塗布できることが判っ
た。また、上記の共重合体を例えば木綿の布帛上に塗布
すると、アセトンの揮発後に、エトキシシリル基が木綿
繊維の水酸基と結合して、共重合体が布帛に強固に結合
するに至ることが判明した。しかも、こうして布帛に結
合するに至った共重合体は、その後も抗菌性を失うこと
なく、永く抗菌性を保持するものであることが見出され
た。この発明は、このような知見に基づいて生まれたも
のである。
【0010】さらに、この発明者は、アンモニウム基含
有のビニル化合物と、アルコキシシリル基含有のビニル
化合物との二元共重合体だけでなく、これに第3成分と
して色々なビニル系単量体を加えて共重合させ、その性
質を検討した。その結果、第3成分としてアクリル酸又
はメタクリル酸のパーフルオロアルキルエステルを加え
て三元共重合体にすると、得られた三元共重合体は二元
共重合体よりも抗菌性の一層すぐれたものとなることを
見出した。また、この三元共重合体はなお有機溶剤に可
溶であって、二元共重合体と同様にアルコキシシリル基
による固着性も失わないことを見出した。この発明は、
このような知見に基づいて完成されたものである。
【0011】この発明は、4級アンモニウム基含有のビ
ニル化合物10〜90重量%と、アルコキシシリル基含
有のビニル化合物90〜10重量%との共重合体からな
る抗菌性重合体を要旨とするものである。
【0012】また、この発明は、4級アンモニウム基含
有のビニル化合物10〜90重量%と、アルコキシシリ
ル基含有のビニル化合物10〜90重量%と、パーフル
オロアルキルアクリレート又はパーフルオロアルキルメ
タクリレート10〜50重量%との共重合体からなる抗
菌性重合体を要旨とするものである。
【0013】この発明で用いることのできる4級アンモ
ニウム基含有のビニル化合物は、一般式
【0014】
【化1】で表わされる化合物である。この化合物は、一
般式
【0015】
【化9】 のハロゲン化合物と、一般式
【0016】
【化10】 で表わされるアルキルアミンとを、適当な溶剤の存在下
で反応させることにより容易に製造することができる。
【0017】化1において、R1 は水素原子又はメチル
基を表わし、R2 及びR3 は炭素数が1〜3のアルキル
基を表わし、R4 は炭素数が1〜3のアルキル基又はベ
ンジル基C6 5 −CH2 −を表わし、Aは2価の連結
基、Bは炭素数が1〜4のアルキレン基又は炭素数が2
〜4のヒドロキシアルキレン基を表わし、Xはハロゲン
原子を表わす。なお、Aで表わされる2価の連結基と
は、次のような基を含んでいる。
【0018】
【化2】 ここで、R5 は水素原子又は低級アルキル基を表わす。
【0019】従って、化1で表わされる加工物は、広い
範囲にわたる色々な化合物を含んでいる。そのうち、代
表的な具体例を挙げると、2−ヒドロキシ−3−メタク
リロイルオキシプロピル−N、N、N−トリメチルアン
モニウム塩、3−ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ドの4級アンモニウム塩、3−ジメチルアミノプロピル
メタクリルアミドの4級アンモニウム塩、アクリロイル
オキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩、メタク
リロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム
塩、トリメチルビニルベンジルアンモニウム塩、トリエ
チルビニルベンジルアンモニウム塩等である。
【0020】この発明で用いることのできるアルコキシ
シリル基含有のビニル化合物は、一般式
【0021】
【化3】で表わされる化合物である。ここで、R6 は水
素原子又は低級アルキル基を表わし、R7 とR8 とは低
級アルキル基またはフェニル基を表わし、Aは前述の化
2におけると同様に二価の連結基を表わし、xは0〜5
の整数、yは0〜2の整数を表わす。
【0022】従って、化3で表わされる化合物は、広い
範囲にわたる色々な化合物を含んでいる。そのうち代表
的な化合物の例を挙げると、次のようなものがある。
【0023】
【化4】
【0024】この発明で用いることのできるアクリル酸
又はメタクリル酸のパーフルオロアルキルエステルは、
一般式
【0025】
【化5】で表わされる化合物である。ここで、R9 は水
素原子又はメチル基を表わし、R10は炭素数が1〜4の
アルキレン基を表わし、Zは直接結合、又は
【0026】
【化6】を表わし、Rfは炭素数が4〜16のパーフル
オロ基、即ちCp 2p+1を表わし、R11は炭素数が1〜
4のアルキル基を表わす。
【0027】化5で表わされる化合物のうち、Zが直接
結合である場合の例としては次のようなものがある。
【0028】
【化11】 また、化5で表わされる化合物のうち、Zが化6で表わ
される場合の例としては、次のようなものがある。
【0029】
【化12】
【0030】この発明に係る抗菌性重合体のうち、二元
共重合体を作るには、化1で表わされるビニル化合物
と、化3で表わされるビニル化合物を混合して共重合さ
せればよい。混合の割合は、化1で表わされる化合物を
10〜90重量%とし、残りを化3で表わされる化合物
が占めるようにする。そのうちで好ましいのは、化1の
化合物と化3の化合物とが、何れも30〜70重量%を
示す割合である。なお、この場合、化1と化3の化合物
以外に、他の単量体を共存させてこれを共重合に加えて
もよい。他の単量体としては、スチレン、アクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル等を用いることができる。こ
れら他の単量体は、共重合体の中で20重量%以下であ
ることが必要とされる。
【0031】この発明に係る二元共重合体又はこれに他
の単量体が加わった共重合体を作るには、単量体の混合
物を共重合させることによって作ることができる。共重
合の方法としては、バルク重合法、溶液重合法などによ
ることができる。この共重合は、単なる加熱、光の照
射、重合開始剤の添加などによって開始させることがで
きる。重合開始剤は、ビニル系単量体の重合に一般に用
いられているものを用いることができ、有機過酸化物、
アゾ化合物の何れをも用いることができる。有機過酸化
物としては、例えばジラウロイルパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド等を用いることができ、アゾ化合
物としては、α、α′−アゾビスイソブチロニトリル等
を用いることができる。
【0032】また、溶液重合法を行う場合の溶剤として
は、生成する共重合体を溶解するものを用いるのが好ま
しい。このような溶剤としては、例えば、ベンゼン、ト
ルエン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、四塩化
炭素、クロロホルム、アセトン、メチルエチルケトン、
フルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、N、N−
ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール等を用
いることができる。
【0033】アルコキシシリル基が加水分解を受け易い
ので、上記の共重合は、水分の存在しない条件下で行う
必要がある。従って、通常は空気を除き、窒素ガスで置
換した雰囲気中で行うことが多い。反応温度は40〜1
00℃の範囲とし、反応時間は数時間ないし数拾時間の
範囲である。
【0034】こうして作られた二元共重合体は、これを
一般式で示すと、
【化7】 で表わすことができる。但し、m、nは正の整数であ
り、R1 、R2 、R3 、R4 、R6 、R7 、R8 、A、
A′、B、x及びyは前記のとおりである。
【0035】二元共重合体は、その中に含まれている4
級アンモニウム基の含有量が少なくなると、抗菌性の劣
るものとなる傾向を持ち、また、その中に含まれるアル
コキシシリル基の含有量が少なくなると、不溶化性及び
基材への固着性の劣るものとなる傾向を持つている。従
って、共重合体は両者を適当な割合で含んでいなければ
ならない。その割合は、4級アンモニウム基含有のビニ
ル化合物が共重合体中で10〜90重量%を占め、また
アルコキシシリル基含有のビニル化合物が共重合体中で
90〜10重量%を占めるという割合である。そのうち
でも、とくにそれぞれの両者が30〜70重量%を占め
ていることが好ましい。
【0036】この発明に係る抗菌性重合体は、化7で表
わされる二元共重合体以外に他の単量体を加えて共重合
させた三元共重合体を含んでいる。そのうちで、重要な
のは、他の単量体として化5又は化6で表わされるパー
フルオロ基を含んだアクリル酸エステル類を加えて共重
合させた三元共重合体である。この三元共重合体は、一
般式
【0037】
【化8】 で表わされる共重合体である。ここで、Zは直接結合又
は化6を表わし、lはm及びnと同様に正の整数を表わ
し、それ以外は前記のものを表わしている。
【0038】化8で表わされる三元共重合体は、化7で
表わされる二元共重合体と同様に、その中に含まれてい
る4級アンモニウム基の含有量が少なくなると、抗菌性
の劣るものとなる傾向を持ち、またその中に含まれるア
ルコキシシリル基の含有量が少なくなると、不溶化性及
び基材への固着性の劣るものとなる傾向を持っている。
それとともに、この三元共重合体は、パーフルオロ基の
含有量が多くなるに従って抗菌性のすぐれたものになる
傾向を持っている。従って、この三元共重合体はこれら
の基を適当な割合で含んでいなければならない。その割
合は、4級アンモニウム含有のビニル化合物と、アルコ
キシシリル基含有のビニル化合物と、パーフルオロ基含
有のビニル化合物とが共重合体中でそれぞれ10〜5
0、10〜50、10〜50重量%を占めることであ
り、とくにそれぞれが25〜40、25〜40、25〜
40重量%を占めていることが好ましい。
【0039】三元共重合体の製造方法は、二元共重合体
の製造方法と同様である。そこにパーフルオロ基を含ん
だアクリル酸エステル類を必要な量だけ共存させて、共
重合させるだけで足りる。
【0040】これらの共重合体は、二元共重合体も三元
共重合体も含めて、何れもその平均分子量が5000以
上であることが必要であり、好ましくは10,000以
上である。その理由は、平均分子量が5000以下で
は、共重合体の皮膜形成能が低く、従って、基材上に塗
布して利用するときに充分な耐水性又は耐洗濯性が得ら
れないからである。なお、この平均分子量はゲルパーミ
エーションクロマトグラフィ法によって得た数平均分子
量であり、標準物質としてポリスチレンを使用し、検出
器として示差屈折計を用いて測定したものである。
【0041】この共重合体は、溶剤の存在しない状態で
空気中に放置すると、アルコキシル基が空気中の湿気に
会って分解を起こす特性を持っている。従って、この共
重合体を空気中に放置すると、アルコキシ基のところで
互いに反応してシロキサン結合を生じて溶剤不溶性とな
る。また、この共重合体が繊維系などに接触している
と、アルコキシル基のところで繊維系中の水酸基等と反
応してシロキサン結合を生じ、繊維系と強く結合するに
至る。だから、この共重合体が他の基材に付着して抗菌
剤として働くときには、この共重合体は化7又は化8の
式のままではなくなっている。化7又は化8の式で表わ
される共重合体は、厳密に云えば抗菌剤として作用する
以前の物質、すなわち抗菌剤の前駆物質又は基本構造を
示すに過ぎないものである。
【0042】〔共重合体の使用方法〕この共重合体は、
溶液として適当な基材に塗布して使用する。適当な基材
とは、綿、絹等の天然繊維、ポリプロピレン、ナイロ
ン、ポリエステル等の合成繊維、木屑、籾殻、ガラス、
セラミック、金属、ブラスチック等である。基材は、そ
の形態如何を問わない。例えば、繊維のように一次元に
長く延びるものであってもよく、布又は板のように二次
元に延びるものであってもよく、粉末又は粒子のような
ものであってもよい。そのうちで好ましいのは、布帛又
は多孔性粒子のように、表面積が大きくて流体通過性の
大きいものである。
【0043】基材に対する共重合体の塗布量又は付着量
には格別制限がない。しかし、付着量が余りに少ない
と、抗菌性能が劣ることとなり、また基材への固着性能
も低下する。逆に、付着量が多すぎると基材が繊維であ
る場合には繊維の柔軟性又は風合いを損ねることとなる
ので、好ましくない。このような理由から、好ましい付
着量は、共重合体が基材に対し0.1〜10重量%を占
める範囲内である。
【0044】
【発明の効果】この共重合体は、4級アンモニウム基含
有のビニル化合物と、アルコキシシリル基含有のビニル
化合物とを共重合させたものであるから、種々の有機溶
剤に可溶であり、従って溶液として適当な基材に塗布す
ることができる。このとき、共重合体は高分子物となっ
ているから、皮膜形成能を持ち、従って基材上に皮膜と
なって存在する。塗布後に有機溶剤が揮散すると、この
共重合体はアルコキシシリル基が水分に会って分解し化
学反応を起こして基材中の活性基例えば水酸基などと反
応して化学結合を生成したり、アルコキシシリル基同志
が縮合して共重合体自体が不溶性となる。従って、この
共重合体は基材上に強固に付着するに至り、基材に洗濯
などの処理を施しても共重合体は剥離しなくなる。この
状態で、この共重合体は、4級アンモニウム基による抗
菌性をなお保持している。とくに、この共重合体は加熱
に対しても安定であるから、100〜180℃の加熱乾
燥によっても抗菌力を失なわない。
【0045】また、共重合体として、パーフルオロ基含
有のアクリル酸エステル類を共重合させたものを用いる
と、パーフルオロ基を含まない二元共重合体よりも一層
抗菌力の優れたものとなり、従って、僅かな付着量で充
分な抗菌力を発揮させることができる。
【0046】従って、この発明に係る抗菌性重合体は、
これを繊維、布帛に付着させて使用すると、衛生的な繊
維として永く使用することができる。この発明は、この
ような利益を与えるものである。
【0047】
【実施例】以下参考例、実施例、比較例及び試験例によ
り本発明を具体的に説明する。
【0048】〔参考例1〕 トリエチル−4−ビニルベ
ンジルアンモニウムクロライドの調製 4−クロロメチルスチレン250ml、メタノール30
0ml及びトリエチルアミン250gを混合し、窒素雰
囲気40℃で12時間攪拌した。攪拌終了後1リットル
の冷アセトンを加えて吸引ろ過を行った。ろ過物に更に
500mlの冷アセトンを加えもう一度吸引ろ過を行っ
た。ろ過物を常温で減圧乾燥し、白色のトリエチル−4
−ビニルベンジルアンモニウムクロライドを得た。収率
は71%であった。 元素分析値(%) 実測値 C:66.52 H:9.94 N:5.09 計算値 C:66.28 H:9.64 N:5.15
【0049】〔実施例1〕参考例1で得たトリエチル−
4−ビニルベンジルアンモニウムクロライド30g、1
H、1H、2H、2H- ヘプタデカフルオロデシルアクリレー
ト25g、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシ
ラン35g、アセトン360gをガラス重合管に加え
た。ベンゾイルパーオキサイド0.4gを重合開始剤と
して加え、これを脱気後、窒素ガス置換を行ってから封
管した。このガラス重合管を70℃で24時間振り混ぜ
ながら、重合反応を行った。なお本重合操作に用いたガ
ラス容器はあらかじめヘキサジメチルシラザンの30%
トルエン溶液で12時間加熱還流処理した物を用いた。
以下の実施例、比較例においても同様である。重合反応
終了後室温まで冷却し、固形分20%のアセトン溶液を
得た。この重合物の平均分子量は1.8×105 であっ
た。この溶液の1部を分取し、105℃で乾燥後、60
℃の水あるいはエタノール中に入れても変化は見られな
かった。
【0050】〔実施例2〕冷却管、攪拌装置を備えた丸
底フラスコにメタクロイルコーリンクロライド30g、
N−(n−プロピル)−N(β−メタクリロキシエチ
ル)−パーフルオロオクチルスルホン酸アミド35g、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン35
g、メタノール100g、メチルエチルケトン425g
を加えた。α、α′−アゾビスイソブチロニトリル0.
6gを重合開始剤として加え、窒素ガス雰囲気下75℃
で20時間攪拌しながら、重合反応を行った。重合反応
終了後室温まで冷却し、固形分16%の重合物溶液を得
た。この重合物の平均分子量は4.6×104 であっ
た。この溶液の1部を分取し、105℃で乾燥後、60
℃の水あるいはエタノール中に入れても変化は見られな
かった。
【0051】〔実施例3〕アクロイルコーリンクロライ
ド18g、メタクロイルコーリンクロライド20g、N
−(n−プロピル)−N(β−メタクリロキシエチル)
−パーフルオロオクチルスルホン酸アミド34g、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン35g、メ
チルエチルケトン483gをガラス重合管に加えた。ベ
ンゾイルパーオキサイド0.6gを重合開始剤として加
え、これを脱気後、窒素ガス置換を行ってから封管し
た。このガラス重合管を75℃で20時間振り混ぜなが
ら、重合反応を行った。重合反応終了後室温まで冷却
し、固形分18%のメチルエチルケトン溶液を得た。こ
の重合物の平均分子量は9.6×104 であった。この
溶液の1部を分取し、105℃で乾燥後、60℃の水あ
るいはエタノール中に入れても変化は見られなかった。
【0052】〔実施例4〕冷却管、攪拌装置を備えた丸
底フラスコにメタクロイルコーリンクロライド50g、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン50
g、メタノール100g、メチルエチルケトン425g
をガラス重合管に加えた。α、α′−アゾビスイソブチ
ロニトリル0.6gを重合開始剤として加え、窒素ガス
雰囲気下75℃で攪拌しながら、重合反応を行なった。
このガラス重合管を75℃で20時間振り混ぜながら、
重合反応を行なった。重合反応終了後室温まで冷却し、
固形分16%の重合物溶液を得た。この重合物の平均分
子量は5.4×107 であった。この溶液の1部を分取
し、105℃で乾燥後、60℃の水あるいはエタノール
中に入れても変化は見られなかった。
【0053】〔実施例5〕冷却管、攪拌装置を備えた丸
底フラスコにメタクロイルコーリンクロライド41g、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン41
g、スチレン18g、メタノール100g、メチルエチ
ルケトン425gをガラス重合管に加えた。α、α′−
アゾビスイソブチロニトリル0.6gを重合開始剤とし
て加え、窒素ガス雰囲気下75℃で攪拌しながら、重合
反応を行なった。このガラス重合管を75℃で20時間
振り混ぜながら、重合反応を行なった。重合反応終了後
室温まで冷却し、固形分16%の重合物溶液を得た。こ
の重合物の平均分子量は5.9×105 であった。この
溶液の1部を分取し、105℃で乾燥後、60℃の水あ
るいはエタノール中に入れても変化は見られなかった。
【0054】〔比較例1〕本例ではフッ素含有基を有す
る単量体の代わりに、アルキル基を有する単量体を用い
た共重合体の例を示す。冷却管、攪拌装置を備えた丸底
フラスコにメタクロイルコーリンクロライド30g、ス
テアリルアクリレート35g、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン35g、メタノール100g、
メチルエチルケトン425gを加えた。α、α′−アゾ
ビスイソブチロニトリル0.6gを重合開始剤として加
え、窒素ガス雰囲気下75℃で20時間攪拌し、重合反
応を行った。重合反応終了後室温まで冷却し、固形分1
6%の重合物溶液を得た。この重合物の平均分子量は
1.1×107 であった。この溶液の1部を分取し、1
05℃で乾燥後、60℃の水あるいはエタノール中に入
れたところ、水中では変化は見られなかったが、エタノ
ール中では一部膨潤軟化した。
【0055】〔比較例2〕本例ではアルコキシシリル基
を有する単量体を用いない共重合体の例を示す。冷却
管、攪拌装置を備えた丸底フラスコにメタクロイルコー
リンクロライド50g、N−(n−プロピル)−N(β
−メタクリロキシエチル)−パーフルオロオクチルスル
ホン酸アミド50g、メチルエチルケトン525gを加
えた。α、α′−アゾビスイソブチロニトリル0.8g
を重合開始剤として加え、窒素ガス雰囲気下75℃で2
4時間攪拌しながら、重合反応を行った。重合反応終了
後室温まで冷却し、固形分16%の重合物溶液を得た。
この重合物の平均分子量は1.4×104 であった。こ
の溶液の1部を分取し、105℃で乾燥後、60℃の水
あるいはエタノール中に入れたところ、両溶液中で一部
膨潤軟化した。
【0056】〔比較例3〕本例ではアルコキシシリル基
を有する有機シリコン第4級アンモニウム化合物を例示
する。分子量496のオクタデシルジメチル(3−(ト
リメトキシシリル)プロピル)アンモニウムクロライド
を比較例として用いた。本化合物はトーレシリコン株式
会社製の商品名AY43−021であり、50%メタノ
ール溶液として市販されている。この溶液の1部を分取
し、105℃で乾燥後、60℃の水あるいはエタノール
中に入れたところ、両溶液中で一部膨潤軟化した。
【0057】〔試験例〕晒し上がりの40番手天竺ポリ
エステルの編み物を被処理物として用い、これを以上の
ようにして得られた実施例1〜5及び比較例1〜3の溶
液中に浸漬した。このとき共重合物あるいは有機シリコ
ン第4級アンモニウム化合物が0.5%OWF,1%OWF になるよ
うな割合で溶液をあらかじめ水で希釈した。浸漬後の繊
維を80℃で5分150℃で3分キュアーリングした。
【0058】こうして得た繊維について未洗濯の状態と
洗濯後の状態の抗菌性を比較した。洗濯処理は各回にお
いて洗剤として「アタック」(花王株式会社)を水1リ
ットルに対して1.2gの割りで使用し水温30℃、浴
比1:30で家庭用洗濯機により5分間洗濯し、その後
5分間水をオーバーフローさせながら水洗した。
【0059】未洗濯及び洗濯後の処理布の各々について
その抗菌性をシェイクフラスコ法により測定した。シェ
イクフラスコ法とは、抗菌加工を施した繊維製品上での
細菌増殖抑制効果を評価する方法である。具体的には次
の(1)〜(6)が施される。
【0060】(1)正方形または長方形の試料(抗菌処
理した布または無加工の基布)0.75gを秤量し、オ
ートクレーブで150℃10分間湿熱減菌した物を試験
試料とする。
【0061】(2)容量200mlのねじ口キャップ付
き三角フラスコにりん酸緩衝液70mlを加え、121
℃(1.05Kgf/cm2)で15分間湿熱減菌する。室温で
冷却してから、肺炎桿菌(Klebsiella Pneumoniae ATCC
4352) または黄色葡萄状球菌(Staphylococcus aureus A
TCC6528)を1.5×105 〜3×105 個/mlの割合で
含有する菌液5mlを加え良く攪拌する。
【0062】(3)この三角フラスコから菌液1mlを取
り出し、減菌りん酸緩衝液により10倍づつ順次希釈し
10倍希釈系列を作る。この希釈された菌液の1mlづつ
を採りシャーレに入れ、これに標準寒天培地約15mlを
混釈し固化させる。これを37℃で24〜48時間培養
処理した後、コロニー数を測定し、その希釈倍率を乗じ
て菌液中の生菌数を算出する。この生菌数を〔A〕とす
る。
【0063】(4)(2)の三角フラスコに(1)の試
験試料を入れ振盪機で1時間振盪する。そして、(3)
と同様に三角フラスコからの菌液を減菌りん酸緩衝液に
より10倍づつ順次希釈し、10倍希釈系列を作った後
シャーレに移し、当該培地を加え培養し、生菌数を測定
する。この生菌数を〔B〕とする。空試験として試験試
料を加えない三角フラスコを準備して同様に処理し、生
菌数を測定する。
【0064】(5)(3)(4)で求められた生菌数
〔A〕〔B〕より減菌率を次の式により求める。
【0065】
【数1】 以上の計算を抗菌処理した布及び無加工の基布について
行う。抗菌処理した布の減菌率を〔a〕%、無加工の基
布の減菌率を〔b〕%とした場合、抗菌処理した布の減
菌率を次の式により補正する。 補正後の抗菌処理した布の減菌率={〔a〕−〔b〕}
(%)
【0066】(6)空試験の減菌率をX(%)としたと
き|X|<10%であれば、この試験有効であるとみな
す。無加工の基布の減菌率〔b〕が30%以下の場合、
この試験を有効とみなす。抗菌性の試験の結果は表1及
び表2に示す通りであった。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】表1及び表2の結果より、本発明の抗菌性
重合体によれば優れた抗菌性並びに優れた耐久性が得ら
れる事が明らかである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4級アンモニウムハライド基含有のビニ
    ル化合物と、アルコキシシリル基含有のビニル化合物と
    の共重合体からなる抗菌性重合体。
  2. 【請求項2】 4級アンモニウムハライド基含有のビニ
    ル化合物と、アルコキシシリル基含有のビニル化合物
    と、パーフルオロアルキルアクリレート又はパーフルオ
    ロアルキルメタクリレートとの共重合体からなる抗菌性
    重合体。
  3. 【請求項3】 4級アンモニウムハライド基含有のビニ
    ル化合物が、一般式 【化1】 で表されることを特徴とする、特許請求の範囲第1項又
    は第2項に記載する抗菌性重合体。但し、R1 は水素原
    子又はメチル基を表わし、R2 とR3 とは炭素数が1〜
    3のアルキル基を表わし、R4 は炭素数が1〜3のアル
    キル基又はベンジル基を表わし、Aは2価の連結基、B
    は炭素数が1〜4のアルキレン基又は炭素数が2〜4の
    ヒドロキシアルキレン基を表わし、Xはハロゲン原子を
    表わす。
  4. 【請求項4】 アルコキシシリル基含有のビニル化合物
    が一般式 【化3】 で表わされることを特徴とする、特許請求の範囲第1〜
    3項の何れか1つの項に記載する抗菌性重合体。但し、
    6 は水素原子又はメチル基を表わし、R7 とR8 とは
    低級アルキル基又はフェニル基を表わし、Aは二価の連
    結基を表わし、xは0〜5の整数、yは0〜2の整数を
    表わす。
  5. 【請求項5】 パーフルオロアルキルアクリレート又は
    パーフルオロアルキルメタクリレートが一般式 【化5】 で表わされることを特徴とする、特許請求の範囲第2〜
    4項の何れか1つの項に記載する抗菌性重合体。但しR
    9 は水素原子又はメチル基を表わし、R10は炭素数が1
    〜4のアルキレン基を表わし、Zは直接結合又は 【化6】 を表わし、Rfは炭素数が4〜16のパーフルオロ基、
    即ちCp 2P+1を表わし、R11は炭素数が1〜4のアル
    キル基を表わす。
  6. 【請求項6】 4級アンモニウムハライド基含有のビニ
    ル化合物が共重合体中の10〜90重量%を占め、アル
    コキシシリル基含有のビニル化合物が共重合体中の10
    〜90重量%を占めていることを特徴とする特許請求の
    範囲第1〜第5項の何れか1つの項に記載する抗菌性重
    合体。
  7. 【請求項7】 パーフルオロアルキルアクリレート又は
    パーフルオロアルキルメタクリレートが共重合体中10
    〜50重量%を占めていることを特徴とする、特許請求
    の範囲第2〜6項の何れか1つの項に記載する抗菌性重
    合体。
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