JPH0623957Y2 - 危険性ガスの漏洩検知装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は工場の煙突などから排出されるガス中の有害ガ
スを検出するための危険性ガスの漏洩検知装置に関する
ものである。

［従来の技術］ 従来、煙突などから排出されるガス中の危険性ガスを検
知するには、その煙道などにガス検知器を設け、そのガ
ス検知器で危険性ガスを監視するようにしている。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、工場などの敷地に煙突が多数あり、それ
ぞれの煙突から排出されるガス中の有害ガスを検出する
には、その煙突の本数分の検知器が必要になる問題があ
る。

本考案は上記事情を考慮してなされたもので、敷地内の
対数の煙突などから排出されるガス中の危険性ガスを一
個所で集中的に検知できる危険性ガスの漏洩検知装置を
提供するものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、上記の目的を達成するために、工場などの敷
地内の多数の煙突からそれぞれ排出されるガス中の危険
性ガスを検出するための危険性ガスの漏洩検知装置にお
いて、上記工場などの敷地内の略中央に立設され、煙突
の高さより高い鉄塔と、その鉄塔の上方に設けた位置制
御装置と、その位置制御装置により、水平旋回自在にか
つ上下回動自在に支持され、各煙突から排出されるガス
に可変周波数のレーザ光を照射するレーザー発信器及び
その反射光を受ける受信器と、上記各煙突毎に設けら
れ、その煙突から排出されたガスを透過したレーザー光
を上記受信器へ反射させる反射器と、上記位置制御装置
を制御してレーザー発信器と受信器を検出すべき煙突の
後方の反射器に向けると共にレーザー発信器の出力周波
数を検出すべき危険性ガスに合わせ、かつ受信部からの
吸収スペクトル受け、そのスペクトルから危険性ガスを
検出すると共にそれが排出される煙突の位置を表示する
画像処理装置とを備えたものである。

［作用］ 上記構成によれば、位置制御装置にて、レーザー発信及
び発振器を敷地内の各煙突から排出されるガスに向け、
発信部からそのガスに可変周波数のレーザー光を照射す
ると共に、反射器でそのレーザー光を反射させてその透
過光を受信部へ受信させることで各波長における吸光度
を検出でき、この吸収スペクトルを画像処理装置によ
り、予め入力した検出すべき危険性ガスの吸収スペクト
ルと比較することで、そのガス中に危険性ガスが含まれ
るかどうかをそのガスが排出される煙突の位置を含めて
判断できる。

［実施例］ 以下本考案の好適実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

添付図面において、１は工場敷地２に設けられたボイラ
で、その煙突３からガスＧが排出されている状態を示し
ている。

このガスＧを排出する煙突３は、敷地２に散在している
場合、それらの略中央に鉄塔４を立て、その鉄塔４上
に、可変周波数レーザー発信及び受信器５を設置する。
この発信及び受信器５は位置制御装置６にて水平旋回自
在に、かつ上下回動自在に設けられる。

このレーザー発信部５ａに対向して、ボイラ１上には、
そのガスＧに照射されたレーザー光Ｌ_Ｉをレーザー受信
部５ｂに反射レーザー光Ｌ_Ｒを反射させる反射器７が設
けられる。この反射器７は煙突３ごとに建屋などを利用
して適宜設置される。

レーザー発信及び受信器５は、送受信及び制御ライン８
を介して画像処理装置９に接続される。画像処理装置９
は、予め危険性ガス（可燃性ガスや毒性ガスなど）の吸
収スペクトルが種々入力されており、受信部５ｂから送
られた吸収スペクトルから危険性ガスの有無を検出し、
それを表示できるようになっている。

次に本実施例の作用を説明する。

先ず、位置制御装置６にて、レーザー発信及び受信器５
を、検出すべきガスに向くよう旋回及び上下回動させ、
発信部５ａからのレーザー光Ｌ_ＩがガスＧを通り、反射
器７で反射された反射レーザー光Ｌ_Ｒが受信部５ｂで受
光できる位置にその姿勢を制御する。

この後、レーザー発信部５ａから可変周波数のレーザー
光Ｌ_Ｉを照射し、その反射レーザー光Ｌ_Ｒを受信部５ｂ
で受信し、その各波長における吸光度データ（吸収スペ
クトル）をライン８を介して画像処理装置９に入力す
る。

画像処理装置９は測定すべき煙突３の位置情報もライン
８から入力され、また予め検出すべき危険ガスの吸収ス
ペクトルが入力され、入力された検出吸収スペクトルか
ら危険性ガスの特定吸収波長帯域で吸収があるかどうか
の有無を判断し、危険性ガスを検出したならば、そのガ
スの種類と煙突３の位置を表示する。

また他の煙突３からガスを検出するには適宜位置制御装
置６にてレーザー発信及び受信器５の位置を調整し、上
述と同様の測定を行えばよい。

尚、上述の実施例においては、レーザー光を可変周波数
で発信するようにしたが、検出すべき危険性ガスの吸収
波長は、そのガスの種類により予め判るため、検出すべ
きガスに応じて特定の固定周波数のレーザー光を照射す
るようにしてもよい。

［考案の効果］ 以上説明してきたことから明らかなように、本考案によ
れば次のごとき優れた効果を発揮する。

レーザー発信及び受信器を水平旋回及び上下回動自在に
設け、散在する煙突からのガスに向けると共に、そのガ
ス中の危険ガスを集中して検出することができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一実施例を示す図である。 図中、３は煙突、５はレーザー発信及び受信器、９は画
像処理装置である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】工場などの敷地内の多数の煙突からそれぞ
   れ排出されるガス中の危険性ガスを検出するための危険
   性ガスの漏洩検知装置において、上記工場などの敷地内
   の略中央に立設され、煙突の高さより高い鉄塔と、その
   鉄塔の上方に設けた位置制御装置と、その位置制御装置
   により、水平旋回自在にかつ上下回動自在に支持され、
   各煙突から排出されるガスに可変周波数のレーザ光を照
   射するレーザー発信器及びその反射光を受ける受信器
   と、上記各煙突毎に設けられ、その煙突から排出された
   ガスを透過したレーザー光を上記受信器へ反射させる反
   射器と、上記位置制御装置を制御してレーザー発信器と
   受信器を検出すべき煙突の後方の反射器に向けると共に
   レーザー発信器の出力周波数を検出すべき危険性ガスに
   合わせ、かつ受信部からの吸収スペクトル受け、そのス
   ペクトルから危険性ガスを検出すると共にそれが排出さ
   れる煙突の位置を表示する画像処理装置とを備えたこと
   を特徴とする危険性ガスの漏洩検知装置。