JP3944665B2 - 火災検出方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、火災検出方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動消火設備には、火災を検出するために炎感知器や赤外線センサが設けられているものがある。この炎感知器はCO2共鳴放射特有の分光感度と炎の揺らぎ成分に基づき火災判断を行い、又、赤外線センサは監視空間を走査して赤外線量の大きさにより火災判断を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の炎感知器は旋回させると、炎以外の揺らいでいない熱源の赤外線がその旋回の影響を受けて揺らいでしまい、炎と誤判断してしまう恐れがある。
そこで、この炎感知器は固定して静止状態で使用する必要があるが、この様にして炎感知器を用いるためには、監視エリアに応じた多数の炎感知器が必要となるので、設備費用が嵩んでしまう。
【0004】
又、赤外線センサは、炎感知器の様に旋回に伴う誤判断はないが、炎特有の揺らぎ成分を検出できないので、炎以外の静止した高温物体や太陽光を火災と誤判断してしまう恐れがある。
【0005】
この発明は上記事情に鑑み、正確に火災判断が出来るようにすることを目的とする。
【0006】
この発明は、水平方向に所定角度旋回して火源を検出し、火源方向を特定するとともに、前記火源検出時の旋回角度に戻る火災検知手段と、前記火災感知手段が火源検出時の旋回角度に戻ることにより、該火源方向を指向し、静止した状態で炎特有のCO2共鳴放射と揺らぎにより火災判断を行う炎検知手段と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
この発明は、火災検知手段を水平方向に所定角度旋回して火源を検出し、火源方向を特定する行程と:前記火災検知手段が所定角度旋回した後、火源検出時の旋回角度に戻る行程と;前記火災感知手段が火源検出時の旋回角度に戻ることにより、炎検知手段を該火源方向に指向させ、静止した状態で炎特有のCO2共鳴放射と揺らぎを検知して火災判断を行う行程と;を備えていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
炎感知器は、静止した状態で火災検出を行う必要があり、又、赤外線センサは炎検知を正確に行えないが、旋回して火災を検出しても検出結果に影響がない。
【0009】
本発明者は、炎感知器の指向方向を予め特定できれば、該炎感知器を固定し静止した状態で火災検知が出来る、と考えた。
【0010】
そこで、火災検知手段を水平方向に旋回して火源を検出し、火源方向を特定した後、炎感知器を該火源方向に指向させ、炎特有のCO2共鳴放射と揺らぎにより火災判断を行うことにした。
【0011】
【実施例】
この発明の第1実施例を図1〜3により説明する。
壁面1には複数の火災検知器3が取り付けられている。
火災検知器3は、炎感知器3aと赤外線センサ3bとから構成されている。炎感知器3aは、赤外線フィルタによってCO2共鳴放射特有の4.3μ帯を透過し受光部で受光する。
【0012】
受光部で受光された信号は、交流選択増幅回路によって火災時の炎に現れる1〜15HZの揺らぎ成分を抽出して増幅し、AC−DC変換回路によって直流信号に変換する。
【0013】
この様にして変換された直流信号は、比較回路において火災判定レベルと比較し、遅延回路にて所定の遅延を行った後、火災と判定できるレベルが継続した場合を火災と判断し、スイッチング回路をオンし、制御部17へ火災信号を出力する。
【0014】
赤外線センサ3bは、垂直方向に扇形の視野を有し、その視野は複数の視野
d1、d2、…dn+1(n≧1)に分割されている。
サファイア等の赤外線を透過する窓を介して入射した赤外線は、光学チョッパによって断続され、所定の視野を得るレンズを介して受光部に入射する。
【0015】
受光部の受光出力は、交流選択増幅回路によって、チョッピング周波数を抽出して増幅し、AC−DC変換回路によって直流信号に変換し、制御部17に出力する。
【0016】
炎感知器3a及び赤外線センサ3bは、歯車11に立設された支持台12に軸着され、この歯車11は給水フランジ13に連結された支柱14に回動自在に支持されている。該支柱14には、エンコーダEを有する旋回モータ15が取り付けられ、該モータ15の小歯車16は前記歯車11に噛み合っている。
【0017】
次に、本実施例の動作について説明する。
図示しない火災感知器が、監視領域10の火災を検出すると、その火災信号は中央制御盤CPUに送出される(S1)。
【0018】
該中央制御盤CPUは、制御部17に火災探査指令を発し、火災検知器3の火源探査を開始させる(S2)。すると制御部17は旋回モータ15に駆動指令を発する。
【0019】
すると、旋回モータ15は、指示通り回転して歯車11を回し、該火災検知器3を所定旋回角度η回転させる。この所定旋回角度ηは該火災検出装置3が担当する監視領域10を全部監視できるように設定され、例えば、所定旋回角度ηは180°に設定される。
【0020】
赤外線センサ3bは火源から放射される赤外線量が最大となる方向を探査しながら回転し、その方向を検出したときにはエンコーダEにより計測されている旋回角度を制御部17に記憶する(S3)。
【0021】
所定旋回角度η回転した赤外線センサ3bは火源検出時の旋回角度に戻り停止する(S4)。
炎感知器3aを監視状態にリセットし所定時間待機する(S5)。この待機時間は炎感知器3aが炎特有のCO2共鳴放射と揺らぎを判断するのに要する時間以上とする。
【0022】
炎感知器3aが所定時間内に火災と判断した場合はその方向に炎が存在することになる(S6)。
炎感知器3aが火災と判断すると、火災信号を制御部17に送出し、制御部17は火災信号を記憶していた旋回角度情報とともに中央制御盤CPUに送出する(S7)。中央制御盤CPUは自動消火装置、例えば、放水ノズル4を火源方向に指向させ消火を開始させる(S8)。
【0023】
炎感知器3aが火災と判断しない場合には、炎以外の熱源や太陽光線などの非火災要因によるものと考えるので、自動消火などは行わず、真の火災に備えて火災探査を継続する。
【0024】
なお、赤外線センサ3bは前述のように視野が分割されているので、火源をとらえた視野、例えば、中距離視野dn、でその火源と赤外線センサ3bとの距離を判定することも可能である。
【0025】
この発明の第2実施例を図4〜図11により説明する。
円形のホールHには、円周方向に間隔をおいて3台の火災検知器20、21、22が設けられている。この火災検知器20〜22は、放水ノズル50、51、52に固定されている。放水ノズル50〜52は、歯車53に固定され、該歯車53は旋回モータ54に連結されている。
【0026】
この火災検知器20〜22と放水ノズル50〜52を図4により説明するが、各火災検知器20〜22及び各放水ノズル50〜52は同一なので、ここでは火災検知器20及び放水ノズル50についてのみ説明する。
火災検知器20は、炎感知器20Aと赤外線センサ20Bとから構成されている。炎感知器20Aは、図5に示す様に、赤外線フィルタ25によって火災時の炎が発するCO2共鳴放射特有の4.3μ帯のみを透過し受光部26で受光する。この受光部26は複数の焦電素子が配設されている。
【0027】
受光部26で受光された信号は、交流選択増幅回路27によって火災時の炎に現れる1〜15HZの揺らぎ成分を抽出して増幅し、AC−DC変換回路28によって直流信号に変換する。
【0028】
この様にして変換された直流信号は、比較回路29において火災判定レベルと比較し、遅延回路30にて所定の遅延を行った後、火災と判定できるレベルが継続した場合を火災と判断し、スイッチング回路31をオンし、消火装置制御部66へ火災信号を出力する。
【0029】
なお、図5において、33は無極性回路、34は作動表示灯、35は定電圧回路35、をそれぞれ示す。又、赤外線フィルタ25、受光部26を複数個設け、4.3μ帯付近の複数波長を受光するようにしてもよい。
【0030】
赤外線センサ20Bは、図6に示す様に構成され、サファイア等の赤外線を透過する窓40を介して入射した赤外線は、光学チョッパ41によって断続され、所定の視野を得るレンズ43を介して受光部44に入射する。この受光部44には、焦電素子等の赤外線受光素子が複数配設されている。
【0031】
受光部44の受光出力は、交流選択増幅回路45によって、チョッピング周波数を抽出して増幅し、AC−DC変換回路46によって直流信号に変換し、消火装置制御部66に出力する。
【0032】
前記火災検知器20では、まず初めに、赤外線センサ20Bを旋回させて火源を検出することにより火源方向を特定し、その後、炎感知器20Aをその火源方向に指向させ、静止した状態で炎特有のCO2共鳴放射と揺らぎを検出することにより火災判断を行う。そのため、炎を正確に判断できるので正しい火災判断を行うことができる。
【0033】
放水ノズル50は、歯車53に固定され、前記歯車53は給水フランジ50Sに立設された給水パイプ50Pに回動自在に支持されている。この給水パイプ50Pには、エンコーダEを有する旋回モータ54が固定され、このモータ54は小歯車54Aを介して前記歯車53に連結されている。
【0034】
放水ノズル50は、遠投ヘッド55、中投ヘッド56及び近投ヘッド57から構成されている。この遠投ヘッド55は、上段に設けられ、中段の中投ヘッド56より放水幅が狭いが飛距離が長いので、中投ヘッド56に比べ遠方迄散水できる。近投ヘッド57は最下段に設けられ、前記中投ヘッド56より放水幅が広いが、飛距離は短いので、ヘッド近傍しか散水することができない。
【0035】
この放水ノズル50から消火水を放出すると、各ヘッド55〜57から噴出される消火水は互いに引き合いながら飛散するので、図7に示す様な放水パターン、即ち、放水ノズル50側である後端部60a側の幅が広く、先端部60b側の幅が狭い凸状もしくは台形状の放水パターン60を形成する。
【0036】
そのため、長方形状の消火領域61に放水する場合には、旋回モータ54を駆動して歯車53を回転させ、放水ノズル50を揺動角ωだけ旋回すれば、その全域にわたり万編なく放水することができる。
従って、消火領域61外の散水が従来に比べ極めて少なくなるので、水損の減少、放水流量の低減等の効果を得ることができる。
【0037】
消火装置制御部66は、カウンタ63、モータドライバ64、インタフェィス65に連結されている。また、消火装置制御部66は中央制御盤CPUと接続されている。
【0038】
前記中央制御盤CPUには、火災検知器20〜22、放水ノズル50〜52の情報を処理し、これらを制御するとともに、次の情報が予め記憶されている。
(1)各火災検知器20〜21の位置、即ち、放水ノズル50〜52の位置XY座標(X1、Y1)、(X2、Y2)、(X3、Y3)。
各放水ノズルの座標は、例えば、放水ノズル50:(14、25)、放水ノズル51:(26、14)、放水ノズル52:(6、5)、である。
【0039】
(2)隣接する各放水ノズル50〜52を結ぶ直線、即ち、基準線L、N、Mの傾斜角。
この傾斜角θ10〜θ12は次の様にして求められる。
基準線Lの傾斜角θ10=arctan((25-5)/(14-6))=68°
基準線Mの傾斜角θ11=arctan((14-25)/(26-14))=−43°
基準線Nの傾斜角θ12=arctan((14-5)/(26-6))=24°
【0040】
(3)放水ノズル50〜52の正面方位角、及び基準角度。
これらの角度は、X軸方向を0°とし、左まわりに角度を測り求める。
各放射ノズル50〜52の正面方位角は、例えば、次の通りである。
放水ノズル50の正面方位角θ13=270°
放水ノズル51の正面方位角θ14=180°
放水ノズル52の正面方位角θ15=52°
【0041】
各放水ノズル50〜52の基準角度は、例えば、次の通りである。
放水ノズル50と基準線M:基準角度θ16=317°
放水ノズル50と基準線L:基準角度θ17=248°
放水ノズル51と基準線M:基準角度θ18=137°
放水ノズル51と基準線N:基準角度θ19=204°
放水ノズル52と基準線L:基準角度θ20=68°
放水ノズル52と基準線L:基準角度θ21=24°
【0042】
次に本実施例の作動について説明する。
図示しない自動火災報知設備の煙感知器が火災を検知すると、火災信号を中央制御盤CPUに送出する。該中央制御盤CPUは、火災信号を送出した煙感知器等に対応するホールHの火災検知器20〜22に消火装置制御部66を介して火災探査指令を発する。
【0043】
そうすると、各火災検知器20〜22は、旋回してセンサ探査をするが、この時、最初に赤外線センサ20Bが、所定角度旋回して自己の担当する監視エリア全域の探査を行う。
火源F1の熱を検出した時には、エンコーダEにより計測された火源発見時の旋回角が消火装置制御部66に記憶される。
【0044】
赤外線センサ20Bが所定角度旋回すると、火源F1の熱を発見した火災検知器20は、その火源F1の熱の発見時の旋回角に戻り、炎感知器20Aの指向方向を火源F1に向ける。炎感知器20Aは静止した状態で火源F1の炎を探査して火災判断を行い、消火装置制御部66はその結果を先に記憶した火源検出時の旋回角情報とともに中央制御CPUに送出する。
【0045】
火源が火災検知器20と火災検知器22を結ぶ基準線Lの外側のF1に位置する場合には、火災検知器20、22が火災を検出するが、この時火災検知器21は、それを検出しないものとする。
火災検知器20の検出角度ε1は、右50°である。中央制御盤CPUは、火災検知器20からの火災信号受信後「規定の時間」待機し、次の検知が発生するのを待っている。そうすると、この規定の時間内に火災検知器22からの火災信号を受ける。この火災検知器22の検出角度ε2は左30°である。
【0046】
中央制御盤CPUは、前記「規定の時間」が経過した後、あるいは火災検知器21から火災未発見の情報を受けて、全ての火災検知器からの情報がそろった後に前記二つの検出角度ε1、ε2から火源F1に対し、どちらの放水ノズルが消火に適しているか、を算出する。
検出角度が右の場合には、正面角度に対してマイナス角度とし、左の場合には、正面角度に対しプラス角度とする。この条件にて基準線Lに対する偏り角を求める。
【0047】
放水ノズル50側の算定。
火災角度=正面角度+検出角度=270°−50°=220°
対向する放水ノズル52の場合に採用する基準角度θ17=248°
偏り角δ1=|基準角度−火災角度|=|248°−220°|=28°
【0048】
放水ノズル52側の算定。
火災角度=正面角度+検出角度=52°+30°=82°
対向する放水ノズル50の場合に採用する基準角度θ20=68°
偏り角δ2=|基準角度−火災角度|=|68°−82°|=14°
【0049】
放水ノズルの偏り角が大きい方が火源F1に近いので、両偏り角δ1、δ2を比較し、その値の大きい偏り角δ1、即ち、放水ノズル50が選択される。
【0050】
火源が火災検知器20と火災検知器21を結ぶ基準線Mの内側のF2に位置する場合には、火災検知器20、21が前記と同様な要領で火災を検出するが、火災検知器22は、それを検出しないものとする。
【0051】
火災検知器20、21の検出角度がそれぞれ左25°、右35°とする。
放水ノズル50側の算定。
火源角度=正面角度+検知角度=270°+25°=295°
対向放水ノズル51の場合に採用する基準角度θ16:317°
偏り角δ3=|基準角度−火災角度|=|317°−295°|=22°
【0052】
放水ノズル51側の算定。
火災角度=正面角度+検出角度=180°−35°=145°
対向放水ノズル50の場合に採用する基準角度θ18:137°
偏り角δ4=|基準角度−火災角度|=|137°−145°|=8°
従って、放水ノズル50の偏り角δ3と放水ノズル51の偏り角δ4を比較した場合、偏り角δ3が大きいので、火災検知器20、即ち放水ノズル50が選択される。
【0053】
火源F2の火災で火災検知器20、21、22の三台が火災検知をした場合には、前記要領により三台の放水ノズル50〜52のすべてについて対向関係を算定する。放水ノズル50、51間については、前項と同様であり、ここでは放水ノズル50、52、放水ノズル51、52の二組についてさらに算定を行う。なお、放水ノズル51の検出角度は左3°である。
【0054】
放水ノズル50、52の場合。
放水ノズル50側の算定。
火災角度=正面角度+検出角度=270°+25°=295°
対向するノズル52の場合に採用する基準角度θ17:248°
偏り角δ5=|基準角度−火災角度|=|248°−295°|=47°
【0055】
放水ノズル52側の算定。
火災角度=正面角度+検出角度=52°+3°=55°
対向放水ノズル50の場合に採用する基準角度θ20:68°
偏り角δ6=|基準角度−火災角度|=|68°−55°|=13°
【0056】
従って、放水ノズル50の偏り角δ5と放水ノズル52の偏り角δ6を比較した場合、偏り角δ5が大きいので、放水ノズル50が選択される。
【0057】
放水ノズル51、52の場合。
放水ノズル51側の算定。
火災角度=正面角度+検出角度=180°−35°=145°
対向放水ノズル52の場合に採用する基準角度θ19:204°
偏り角δ7=|基準角度−火災角度|=|240°−145°|=59°
【0058】
放水ノズル52側の算定。
火災角度=正面角度+検出角度=52°+3°=55°
対向放水ノズル51の場合に採用する基準角度θ21:24°
偏り角δ8=|基準角度−火災角度|=|24°−55°|=31°
【0059】
従って、両偏り角δ7、δ8を比較し、その値の大きい偏り角δ7の火災検知器21、即ち、放水ノズル51が選択される。
【0060】
中央制御盤CPUはノズル選択アルゴリズムすなわち選択基準に従い、各放水ノズル50〜52の偏り角δ3〜δ8の大小関係から放水ノズルを選択する。
即ち、火源F2を検出した放水ノズルに基本点1を与え、比較された偏り角(相対角)のうち大きい方に加点1を与え、各放水ノズルの総合得点を算出する。
そして、各総合得点を比較し最も大きい放水ノズルを選択する。
【0061】
この様にして各放水ノズル50〜52の総合得点を算出すると、図11に示す様になり、火災検知器20、即ち放水ノズル50が最大点数となる。従って、中央制御盤CPUはこの放水ノズル50を選択し、消火指令を発する。
【0062】
なお、3台を越える火災検知器、例えば、4台の火災検知器が火源を検出した場合にも、前述と同様にして放水ノズルを選択する。
即ち、各放水ノズルについての偏り角を求め、各偏り角をノズル選択アルゴリズムにより点数化して総合得点を算出し、その最大の放水ノズルを選択すれば良い。
【0063】
次に、火源が基準線Lの外側のF3にあり、かつ、偏り角δ9、δ10が等しい場合について説明する。この場合には偏り角を比較しても差が無いので、予め定められている選択基準に従い、放水ノズル51を選択する。
【0064】
更に、火源が基準線L上のF4に位置する場合について説明する。
この場合には偏り角は、零なので偏り角を比較しても差が無い。
そこで、赤外線センサが火源F4を限界遠距離視野Dn+1で検出したか、中近距離視野D1〜Dn……で検出したか、により選択する。
即ち、火源F4を検出した2台の赤外線センサの内、赤外線センサ20Bが中近距離視野Dnで検出し、他の赤外線センサが中近距離視野D1〜Dnで検出せず、遠距離視野Dn+1で検出した場合には赤外線センサ20Bが火源F4に近いので、該赤外線センサ20B、即ち、放水ノズル50が選択される。
【0065】
また、火源F4を検出した2台の赤外線センサのいずれもが中近距離視野D1〜Dnで検出した場合、或いは、遠距離視野Dn+1で検出した場合には、予め定めた条件例えば若番順のあるいは、先に火源F4を検出した赤外線センサ20B、即ち、放水ノズル50を選択する。
この赤外線センサの視野分割に基き放水ノズルを選択する方法は、視野分割が前記2つ以上で済むので、装置が簡素安価となり、制御信号の伝達も簡単になる。
【0066】
以上のようにして放水ノズル50が選択されると、中央制御盤CPUは該放水ノズル50に消火指令を発する。該放水ノズル50は所定範囲を往復旋回すなわち、揺動しながら放水を行うが、この放水ノズル50の放水パターン60は、後端部60a側の幅が広く先端部60b側が狭くなっているので、揺動角ωだけ旋回するだけで長方形状の消火領域61に万遍なく散水することが出来る。
【0067】
この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、例えば、消火装置として旋回型放水ノズルを用いる代わりに、壁面などに固定される散水ヘッドを用いても良い。
また、火災検知器と放水ノズルとを一体的に形成する代わりに、旋回型放水ノズルと旋回型火災検知器とを別個独立に形成し、互いに独立して旋回するようにしても良い。
【0068】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成したので、火災検出器で火源方向を特定し、その火源方向に炎感知器を指向させ、静止させた状態で炎検出が出来る。そのため、従来例に比べ、正確に火災判断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例のフローチャートである。
【図3】図1の要部拡大斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例の斜視図である。
【図5】炎感知器のブロック図である。
【図6】赤外線センサの分解図である。
【図7】放水ノズルの静止時の放水パターンを示す図である。
【図8】放水ノズルを揺動した時の散水領域を示す図である。
【図9】放水ノズルの配置図である。
【図10】赤外線センサの視野を示す図である。
【図11】ノズル選択アルゴリズムにより算出した各放水ノズルの点数を示す図である。
【符号の説明】
1 壁面
2 壁面
3 火災検知器
4 火災検知器
5 放水ノズル
6 放水ノズル
θ1 旋回角
θ2 旋回角
α 偏り角
β 偏り角
Claims (4)
- 水平方向に所定角度旋回して火源を検出し、火源方向を特定するとともに、前記火源検出時の旋回角度に戻る火災検知手段と、
前記火災感知手段が火源検出時の旋回角度に戻ることにより、該火源方向を指向し、静止した状態で炎特有のCO2共鳴放射と揺らぎにより火災判断を行う炎検知手段と、
を備えていることを特徴とする火災検出装置。 - 火災検知手段が、光学チョッパを有する赤外線センサであることを特徴とする請求項1記載の火災検出装置。
- 火災検知手段が、垂直方向に扇形の視野を有し、該視野が複数に分割されていることを特徴とする請求項1記載の火災検出装置。
- 火災検知手段を水平方向に所定角度旋回して火源を検出し、火源方向を特定する行程と:
前記火災検知手段が所定角度旋回した後、火源検出時の旋回角度に戻る行程と;
前記火災感知手段が火源検出時の旋回角度に戻ることにより、炎検知手段を該火源方向に指向させ、静止した状態で炎特有のCO2共鳴放射と揺らぎを検知して火災判断を行う行程と;を備えていることを特徴とする火災検出方法。
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JP26373698A JP3944665B2 (ja) | 1998-09-17 | 1998-09-17 | 火災検出方法及びその装置 |
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