JPH06238892A - 液滴噴射装置 - Google Patents

液滴噴射装置

Info

Publication number
JPH06238892A
JPH06238892A JP5026855A JP2685593A JPH06238892A JP H06238892 A JPH06238892 A JP H06238892A JP 5026855 A JP5026855 A JP 5026855A JP 2685593 A JP2685593 A JP 2685593A JP H06238892 A JPH06238892 A JP H06238892A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
piezoelectric material
wall
liquid
ejecting apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5026855A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3047661B2 (ja
Inventor
Masahiko Suzuki
雅彦 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=12204897&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH06238892(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP5026855A priority Critical patent/JP3047661B2/ja
Priority to US08/154,108 priority patent/US5502472A/en
Priority to EP94300972A priority patent/EP0611655A3/en
Publication of JPH06238892A publication Critical patent/JPH06238892A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3047661B2 publication Critical patent/JP3047661B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/1623Manufacturing processes bonding and adhesion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1607Production of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/1609Production of print heads with piezoelectric elements of finger type, chamber walls consisting integrally of piezoelectric material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/164Manufacturing processes thin film formation
    • B41J2/1646Manufacturing processes thin film formation thin film formation by sputtering

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電材料に液体流路及び圧力チャンバーとし
て作用する複数の溝及び両側面に駆動の為の電極が設け
られた圧電材料の壁で構成された圧電素子をエネルギー
変換素子として利用した液滴噴射装置に於て駆動電極を
構成する電極材料層の設定値に対する電極深さを適正範
囲に設定することで良好な液滴噴射を可能とすること。 【構成】 圧電材料に液体流路及び圧力チャンバーとし
て作用する複数の溝及び両側面に駆動の為に適正範囲の
電極深さの電極材料層で形成された電極を有する圧電材
料の壁で構成された圧電素子をエネルギー変換素子とし
て利用した液滴噴射装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液滴噴射装置の構成に
関するものであり、更に詳細には液滴噴射のためのエネ
ルギー変換素子として用いられる圧電素子に形成される
駆動電極に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エネルギー変換素子を用いた各種
の液滴噴射装置がインクジェットプリンタ等の用途に開
発され実用化されている。該液滴噴射装置に用いられる
エネルギー変換素子としては、発熱体等の電気−熱変換
素子や圧電材料等の電気−機械変換素子が利用されてい
る。一般に圧電材料を利用した液滴噴射装置は発熱体を
利用したものに比較して使用する液体に対する熱による
制約条件が少なく利用できる液体の選択範囲が広くなる
という利点がある。しかし半導体製造プロセスが応用で
きる電気−熱変換素子の集積度に比較して電気−機械変
換素子である圧電素子を利用したものは集積度が低く、
液滴噴射装置の小型化という側面で種々の問題を包含し
ている。現在実用化されている圧電体をエネルギー変換
素子として利用した液滴噴射装置では、主に圧電体の圧
電・電歪効果の内、横効果が利用された、いわゆるユニ
モルフ圧電素子やバイモルフ圧電素子を用いた液滴噴射
装置が主流である。
【0003】エネルギー変換素子である圧電素子の高集
積化を目的とした液滴噴射装置の発明として、特開昭6
3−247051、特開昭63−252750及び特開
平2−150355がある。
【0004】上記特許は厚み方向に分極処理された圧電
材料に液体流路及び圧力チャンバーとして作用する複数
の溝(チャンネル)を高集積度で形成し、各溝(チャン
ネル)を分離する圧電材料の壁の側面に駆動電極を形成
することで圧電・電歪効果の内、せん断モードの変形を
生じさせ、溝(チャンネル)内に圧力変化を発生し所望
の液滴を前面に設けられたノズルプレートの各ノズルよ
り噴射させる方式の液滴噴射装置であり、その小型化を
実現したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
許で開示された構造の液滴噴射装置では、圧電材料の壁
の両側面に形成する駆動電極に関する詳細な記述が少な
く実際上、液滴噴射装置の設計に対して不明瞭な点が多
かった。従って前記方式の安定した液滴噴射特性を有す
る液滴噴射装置を実用化するに際して多大な問題点を包
含していた。本発明の目的は良好な液滴噴射を実現する
ための圧電材料の壁の両側面に形成する駆動電極に対す
る各種パラメータ、特に駆動電極として形成される電極
層の圧電材料の壁高さ方向の電極深さに対する許容値を
具体化することで安定した上記構成の液滴噴射装置を実
現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の液滴噴射装置では圧電材料の壁高さ方向の電
極深さが設定値に対して±30%以下の電極層が圧電材
料の壁の側面に駆動電極として形成されている。
【0007】
【作用】上記の構成を有する本発明による液滴噴射装置
の駆動電極の作用について以下に説明する。まず印字パ
ターンに従って外部から入力された信号に基づき圧電材
料の壁の両側面の一部に形成された駆動電極を通して電
圧が印加される。この時一つの壁に着目すると片側が正
電極として作用し、もう一つの側は負電極として作用す
ることになる。本発明の液滴噴射装置では圧電材料の壁
高さ方向の電極深さが設定値に対して±30%以下の電
極層が圧電材料の壁の両側面の一部に形成された駆動電
極は、外部信号に対応した駆動信号に対して好適な時間
内で瞬時に圧電材料の壁に変形を生じさせる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を図面を参
照して説明する。図1に本発明の液滴噴射装置の概略構
成図を示す。前記液滴噴射装置はインクの流路及びイン
ク液滴噴射のための圧力チャンバーとして作用する複数
の溝22と、両側面の一部に電圧を印加するための駆動
電極25が形成された複数の圧電材料の壁21で構成さ
れるアクチュエータ2及び該アクチュエータ2に接着さ
れたインク導入孔16、インクマニホールド18を有す
るカバープレート10及び前記アクチュエータ2に接着
されたインク滴噴射のための複数のノズル12が形成さ
れたノズルプレート14から構成される。ここで、駆動
電極25はAl、Cr、Ni、Cu等の各種金属、及び
Au、Pt等の貴金属または各種金属の合金からなり、
電極層構成としては、単独層または複数の層の積層物で
構成される。
【0009】次に電圧印加時の挙動を説明するために駆
動電圧を印加しない時の圧電材料の壁21と溝22の状
態の概略図を図2に、駆動電圧を印加した時の圧電材料
の壁21と溝22の状態の概略図を図3に示す。図2で
示すように電圧を印加していない時は圧電材料の壁21
a〜eは変形することはなく溝22a〜dは全て同じ容
積を有している。次に駆動電極25b,cを正極、25
a,dを負極として電圧を印加した場合図3で示したよ
うに壁21b,cが変形し溝22bの容積が増加すると
共に溝22a,cの容積が減少する。図3で示した状態
から印加された電圧を取り去ることで壁21b,cは図
2で示した状態に戻り、その時溝22bを満たす液体に
圧力を作用させ液滴を噴射する。この時安定した液滴噴
射を実現するためには壁21の変形に要する時間が重要
となり数μsec以下の短時間の内に変形することが必
要とされる。
【0010】さて、駆動電極の厚みの適正範囲を把握す
るために以下のような実験を行った。図4に圧電材料の
壁21及び駆動電極25の斜視図を示す。図4におい
て、圧電材料の壁21の幅寸法をw、高さをh、長さを
L、駆動電極25の厚みをt、壁高さ方向の電極深さを
dで表すこととする。
【0011】まず、駆動電極厚みの許容できる最小値の
把握実験の為にw=0.1mm、h=0.5mm、L=
8mmの圧電セラミックス材料の壁を準備した。該圧電
セラミックス材料の壁の側面に厚さt=0.02、0.
04、0.08、0.16、0.32、0.64μmの
ニッケル電極をスパッタ法、真空蒸着法等の乾式法にて
形成し各々の電極の比抵抗値を測定した。その結果を図
5に示す。図5から明らかなように駆動電極の厚みtが
0.04μm以下になると多大な比抵抗の増加が見られ
る。ニッケル電極の膜質そのものが低下したとは考えに
くいので、この結果は圧電セラミックスの表面に形成さ
れた電極膜がその電気的連続性を失うことが起因してい
ると考えられる。
【0012】その概念図を図6に示す。一般に本発明の
液滴噴射装置のアクチュエータ材料としてはPZT系圧
電セラミックス材料が利用される。圧電セラミックス材
料は通常、多結晶の焼結材料であって、1〜5μm程度
の平均粒径を有する結晶粒31で構成され、且つ数%の
同程度サイズの空孔をもっている。つまり前記駆動電極
が形成される表面は2μm程度の凹凸を有する事にな
る。このような凹凸を有する表面に形成された電極25
は、図6に示すように電極としての電気的不連続性を少
なからずもつこととなる。形成される電極25の厚みが
薄くなるとその不連続性が増加し、実験結果では0.0
4μm程度以下の厚みになると結果として見かけの比抵
抗が増大するものと考えられる。従って駆動電極厚みの
許容できる最小値は0.04μm程度であると考えられ
る。尚、駆動電極の材料をアルミニュウムとした場合の
実験を行ったが、上記ニッケルの場合と同様の結果が得
られた。
【0013】他方、駆動時の圧電材料の壁の変形に要す
る時間の事を考えると圧電材料は回路構成上、電気的に
はコンデンサーと考えられる。壁の変形時間に関する電
気的な時定数τは圧電材料の静電容量をC、駆動電極の
抵抗をRとするとτ=C・Rで表される。駆動電極の厚
みが薄くなると実験結果から明らかなように見かけ上の
比抵抗が増大するだけでなく、電極断面積t×dが減少
し抵抗値R自体が増大してしまい、液滴噴射に必要な許
容時定数に対するマージンが減少し駆動回路設計に対し
大きな負荷を与えることになり好ましくない。
【0014】従って、本実施例の液滴噴射装置において
は、駆動電極の厚みを0.04μm以上となるよう構成
した。これにより、安定した液滴噴射が実現可能な液滴
噴射装置を得ることが出来た。
【0015】次に、駆動電極厚みの許容できる最大値の
把握実験の為にw=0.05mm、h=0.25mm、
L=8mmの圧電セラミックス材料の壁を準備した。該
圧電セラミックス材料の壁の側面に厚さt=0.5、
1、2、5、10μmのニッケル電極をスパッタ法、真
空蒸着法等の乾式法にて形成し電極厚みと圧電材料の壁
幅寸法の比t/wがそれぞれ1/100、1/50、1
/25、1/10、1/5になるようなサンプルを作製
した。このサンプルに前記カバープレートを接着した
後、50Vのパルス電圧を印加し、壁の変形状態をレー
ザ変位計を用いて測定した。その測定結果を隣接する溝
容積の容積変化で整理し、電極厚み0.5μm(t/w
=1/100)の場合の容積変化を100%としたとき
の各電極厚みの場合のデータをプロットした結果を図7
に示す。
【0016】図7から明らかなように電極厚みと圧電材
料の壁幅寸法の比t/wが1/5のサンプルでは変形効
率が低下してしまう。これは圧電材料とヤング率の異な
った電極材料を駆動電極層として形成した場合電極の厚
みが薄い場合は圧電材料の壁の変形に余り影響しない
が、厚みが厚くなると変形に影響を及ぼす様になるため
である。また電極層が厚くなると当然、膜内及び膜と圧
電材料の界面の残留応力が増大し、膜強度及び密着強度
が弱くなるという問題も生じる。従って駆動電極厚みの
許容できる最大値は電極厚みと圧電材料の壁幅寸法の比
r=t/wで1/10以下であることが望ましい。
【0017】尚、駆動電極の材料をアルミニュウムとし
た場合の実験を行ったが、上記ニッケルの場合と同様の
傾向を示すことが確認されている。
【0018】従って、本実施例の液滴噴射装置において
は、駆動電極の厚みと圧電材料の壁幅寸法との比が1:
10以上となるよう構成した。これにより、安定した液
滴噴射が実現可能な液滴噴射装置を得ることが出来た。
【0019】次に、駆動電極として形成される金属膜の
相対密度に対する実験を行った。理論的に相対密度が低
下すると、空孔が増加し見かけの比抵抗が上昇すること
は明かである。しかし、抵抗値に関しては、駆動電極の
厚みを厚くすることで許容抵抗値を満足させることが可
能であるので、大きな問題とはならない。ここで問題と
なるのは、相対密度低下に基づく駆動電極膜の耐食性劣
化の問題である。本発明の様な液滴噴射装置では、駆動
電極25は溝22に充填された液体(主としてインク)
に曝されることになる。従っていわゆる電解腐食現象が
発生する。この場合、相対密度が低下すると電極層に開
空孔(連結空孔)が増大し、液体に接触する表面積が増
大し耐食性が劣化することが考えられる。また実際の液
的噴射装置では耐食性の改善として保護膜を駆動電極の
表面に形成することが考えられるが、相対密度の低い電
極層の上に保護膜を形成しても十分なカバーレッジが実
現できないという問題が予想される。
【0020】図8に、相対密度をパラメータとした約1
μmの厚みのニッケル電極を形成したサンプルの食塩水
に対する耐食性、及び同様のサンプルの電極上に二酸化
珪素を約1μm厚みで保護膜として形成したサンプルの
食塩水に対する耐食性を、相対密度90%のサンプルの
耐食性を100%とし、各相対密度での耐食性を示し
た。耐食性の評価項目として電極層のみのサンプルでは
コロージョンレートを測定し、保護膜を形成したサンプ
ルでは単位面積当りのディフェクトの発生個数を計測し
た。図8から明らかなように保護膜の有無に係わらず相
対密度65%の電極膜では耐食性が急激に劣化すること
が実験結果から判った。従って、駆動電極膜を形成する
金属材料の必要最低限の相対密度は70%であることが
判った。
【0021】従って、本実施例の液滴噴射装置において
は、駆動電極膜を形成する金属材料の相対密度が70%
以上となるよう構成した。これにより、安定した液滴噴
射が実現可能な液滴噴射装置を得ることが出来た。
【0022】次に駆動電極を形成する金属材料の純度に
関する実験を行った。純度が低下すると電極膜中に不純
物としてのイオンが増加する。本発明の液滴噴射装置で
は圧電材料の壁を短時間の内に変形させることが必要条
件であり、この場合駆動電極には大きな瞬時電流が流れ
る事となる。駆動電極に厚み分布が存在したり、電気的
不連続性があると、瞬時電流が流れた時に更に電流集中
がおこり不純物イオンの移動及びマイグレーションが発
生する危険性がある。また時として電極膜の部分的断線
が発生する可能性もある。
【0023】実験としては圧電セラミックス材料の表面
に厚み0.04μmのアルミニュウムを電極として形成
した。この時アルミニュウムの純度として99.99
9、99.99、99.9、99、95%のサンプルを
作製し実験を行った。実験条件は1Aの電流を30mi
n通電し、その前後で電極表面の変化を顕微鏡を用いて
観察した。純度99%以上のサンプルは通電前後で殆ど
変化が観察されなかったが、純度95%のものでは電極
膜の不連続点の増大が観察された。通電前後の電気抵抗
の測定でも99%以上の純度のものは抵抗値に殆ど変化
がなかったが95%の純度のものでは通電前後で約15
%の抵抗値の上昇が計測された。この実験結果から明ら
かなように本発明の液滴噴射装置に利用される駆動電極
の金属材料の純度は少なくとも99%以上であることが
好ましいと考えられる。尚ニッケル等他の金属でも99
%以下の純度の場合、程度の差は見られるものの、上記
と同様の変化が観察された。
【0024】従って、本実施例の液滴噴射装置において
は、駆動電極に純度99%以上の金属材料を用いて構成
した。これにより、安定した液滴噴射が実現可能な液滴
噴射装置を得ることが出来た。
【0025】次に、形成される駆動電極層の厚みの分布
の平均膜厚に対して許容値範囲に関する実験を行った。
本発明の液滴噴射装置では、圧電材料の壁を短時間の内
に変形させることが必要条件であり、この場合駆動電極
には大きな瞬時電流が流れる事となる。駆動電極に厚み
分布が存在したり、電気的不連続性があると、瞬時電流
が流れた時に更に電流集中がおこり、電極材料中の不純
物イオンの移動及びマイグレーションが発生する危険性
がある。また、時として電極膜の部分的断線が発生する
可能性もある。
【0026】実験としては圧電セラミックス材料の表面
に平均厚み0.2μmのアルミニュウムを電極として形
成し、膜厚分布として±25%、±50%、±70%の
サンプルを作製した。これらのサンプルを用いて行った
実験では1Aの電流を30min通電し、その前後で電
極表面の変化を顕微鏡を用いて観察した。膜厚分布±5
0%以下のものは通電前後で殆ど変化が観察されなかっ
たが、膜厚分布±70%のサンプルでは電極膜の不連続
点の増大が観察された。また通電前後の電気抵抗の測定
でも膜厚分布±50%以下のものは抵抗値に殆ど変化が
なかったが、膜厚分布±70%のものでは通電前後で約
10%の抵抗値の上昇が計測された。
【0027】この結果を説明する要因としては元来、電
極形成に際して厚み分布が±70%生じるということは
電極形成の手法・条件に難点があり、膜厚の厚い部分と
薄い部分とでは膜質そのものに差異が生じるのだと考え
られる。従って平均膜厚に対して±50%以上の膜厚分
布が生じるような電極形成手法・条件を用いて電極形成
を行うことは、本発明の液滴噴射装置の駆動電極の形成
法としては利用できないと考えられる。つまり電極層の
平均膜厚に対する膜厚分布は少なくとも±50%以下で
あることが望ましい。但し電極を形成する方法によって
は形成された電極のエッジ部の膜厚が連続的に薄くなっ
ていく場合が生じるが、薄くなった部分は圧電材料の壁
の変形に対しては電極として有効には作用しないと考え
られるので、上記限定範囲に含まれる必要はないと思わ
れる。
【0028】従って、本実施例の液滴噴射装置において
は、電極層の平均膜厚に対する膜厚分布が±50%以下
となるよう構成した。これにより、安定した液滴噴射が
実現可能な液滴噴射装置を得ることが出来た。
【0029】次に形成される電極の圧電材料の壁の高さ
方向の電極深さの設定値に対する許容幅の範囲を把握す
る実験を行った。図9〜12に圧電材料の壁21の側面
に形成された駆動電極25の電極深さの状態を示す。図
9に示したように圧電材料の壁21の高さhに対して電
極深さdの設定値がd=0.5・hの場合を考えると、
電極深さのばらつきは図10〜12で示したように3つ
の場合が考えられる。図10は設定より電極深さdが浅
くなった場合(d<0.5・h)、図11は設定値より
電極深さdが深くなった場合(d>0.5・h)、図1
2は左右の電極深さが異なった場合を各々表す。
【0030】実験サンプルとしてはw=0.1mm、h
=0.5mm、L=8mmの圧電セラミックス材料の壁
を準備した。該圧電セラミックス材料の壁の側面に厚さ
t=0.64μmのアルミニュウム電極をスパッタ法、
真空蒸着法等の乾式法にて形成することで電極深さd=
250μmのサンプルを基準にd=150、175、2
00、225、275、300、325、350μmの
サンプル(図10、11対応)およびd=(225,2
75)、(200,300)、(175,325)、
(150、350)のサンプル(図12対応)を作製し
た。図13に上記サンプルに駆動電圧を印加しそのとき
の最大変位及び溝容積の容積変化を測定しd=250の
サンプルのデータを100とした時の各電極深さのサン
プルのデータを%で表した。最大変位及び溝容積の容積
変化は、図14に示すようにカバープレート10を接着
した上記サンプルを斜め切断し、50Vの駆動電圧を印
加し、壁を変形させその変位量をレーザ変位計を用い
て、壁高さ方向に10μm毎にステップ的に走査させな
がら測定した。得られたデータの変位量の最大値を最大
変位とし、容積変化は得られた変位分布の積分値とし
た。
【0031】図13から明らかなように最大変位に対す
る電極深さの影響は容積変化に対する影響に較べて小さ
い傾向がある。実験結果から電極深さdが設定値に対し
て±30%であれば最大変位及び容積変化は変化率は約
5%程度の範囲で収まる。本発明の液滴噴射装置内の液
滴噴射安定性、及び液滴噴射装置間の液滴噴射安定性を
考えると安定した圧力の発生が必要であり、その実現に
は圧電材料の壁の最大変位及び容積変化は5%以内の範
囲で実現されることが望ましく、そのためには電極深さ
の精度は設定値に対して±30%の範囲であることが必
要であると考えられる。
【0032】従って、本実施例の液滴噴射装置において
は、電極深さの精度が設定値に対して±30%の範囲と
なるよう構成した。これにより、安定した液滴噴射が実
現可能な液滴噴射装置を得ることが出来た。
【0033】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の液滴噴射装置は圧電材料の壁の側面に形成された
駆動電極が圧電材料の壁高さ方向の電極深さdの設定値
に対して少なくとも±30%以下の範囲深さで構成され
ているので、駆動電圧印加により圧電材料の壁の効率の
よい安定した変形が瞬時に実現でき、安定した液滴噴射
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の液滴噴射装置の概略構成図
である。
【図2】本実施例の液滴噴射装置の壁、溝の状態を表す
断面図である。
【図3】本実施例の液滴噴射装置の電圧印加時の壁、溝
の状態を表す断面図である。
【図4】本実施例の液滴噴射装置の圧電材料の壁、駆動
電極の斜視図である。
【図5】駆動電極厚みと比抵抗の関係図である。
【図6】本実施例の液滴噴射装置の圧電材料の壁に形成
された電極の概念図である。
【図7】駆動電極厚みと変形効率の関係図である。
【図8】駆動電極相対密度と耐食性の関係図である。
【図9】本実施例の液滴噴射装置の圧電材料の壁の両側
面に形成された駆動電極を示す図である。
【図10】本実施例の液滴噴射装置の圧電材料の壁の両
側面に形成された駆動電極を示す図である。
【図11】本実施例の液滴噴射装置の圧電材料の壁の両
側面に形成された駆動電極を示す図である。
【図12】本実施例の液滴噴射装置の圧電材料の壁の両
側面に形成された駆動電極を示す図である。
【図13】駆動電極深さと最大変位量及び容積変化の関
係図である。
【図14】圧電材料の壁の変位量測定方法の概略図であ
る。
【符号の説明】
2 圧電素子(アクチュエータ) 21 圧電材料の壁 22 溝 25 駆動電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 4/12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液滴噴射のためのエネルギー発生体とし
    て電気−機械変換素子である圧電素子を用いた液滴噴射
    装置であって、該圧電素子が、圧電材料に液体流路及び
    圧力チャンバーとして作用する複数の溝と、両側面に駆
    動電極が設けられた圧電材料の壁とで構成された液滴噴
    射装置に於て、 該圧電材料の壁の側面に形成された駆動電極が前記圧電
    材料の壁高さ方向の電極深さdの設定値に対して少なく
    とも±30%以下の範囲の電極深さであることを特徴と
    する液滴噴射装置。
JP5026855A 1993-02-16 1993-02-16 液滴噴射装置 Expired - Lifetime JP3047661B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5026855A JP3047661B2 (ja) 1993-02-16 1993-02-16 液滴噴射装置
US08/154,108 US5502472A (en) 1993-02-16 1993-11-17 Droplet jet apparatus
EP94300972A EP0611655A3 (en) 1993-02-16 1994-02-10 Droplet spray device.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5026855A JP3047661B2 (ja) 1993-02-16 1993-02-16 液滴噴射装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06238892A true JPH06238892A (ja) 1994-08-30
JP3047661B2 JP3047661B2 (ja) 2000-05-29

Family

ID=12204897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5026855A Expired - Lifetime JP3047661B2 (ja) 1993-02-16 1993-02-16 液滴噴射装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5502472A (ja)
EP (1) EP0611655A3 (ja)
JP (1) JP3047661B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9306680D0 (en) * 1993-03-31 1993-05-26 The Technology Partnership Ltd Fluid droplet apparatus
AUPN230795A0 (en) * 1995-04-12 1995-05-04 Eastman Kodak Company Nozzle placement in monolithic drop-on-demand print heads
US5796416A (en) * 1995-04-12 1998-08-18 Eastman Kodak Company Nozzle placement in monolithic drop-on-demand print heads
KR100189159B1 (ko) * 1996-07-24 1999-06-01 윤종용 잉크젯 프린터의 분사장치 및 분사방법
US6139133A (en) * 1997-03-31 2000-10-31 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink jet head for ejecting ink by exerting pressure on ink in ink channels
US6312087B1 (en) 1997-04-03 2001-11-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha System for purging an ink jet recorder
JPH1178030A (ja) * 1997-09-10 1999-03-23 Brother Ind Ltd インクジェットヘッドの製造方法
US6265139B1 (en) * 1998-12-30 2001-07-24 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Method for fabricating piezoelectric/electrostrictive ceramic micro actuator using photolithography
EP1095772A1 (en) * 1999-10-25 2001-05-02 Tonejet Corporation Pty Ltd Printhead
GB0415529D0 (en) 2004-07-10 2004-08-11 Xaar Technology Ltd Droplet deposition apparatus
US9415590B2 (en) * 2013-04-26 2016-08-16 The Regents Of The University Of Michigan Electrohydrodynamic jet printing device with extractor

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4879568A (en) * 1987-01-10 1989-11-07 Am International, Inc. Droplet deposition apparatus
JPS6438244A (en) * 1987-04-21 1989-02-08 Hitachi Metals Ltd Liquid injection equipment
JPH01287977A (ja) * 1988-05-13 1989-11-20 Tokin Corp 圧電アクチュエータ
GB8824014D0 (en) * 1988-10-13 1988-11-23 Am Int High density multi-channel array electrically pulsed droplet deposition apparatus
JP3139511B2 (ja) * 1990-11-09 2001-03-05 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録ヘッド
JPH04357037A (ja) * 1991-03-19 1992-12-10 Tokyo Electric Co Ltd インクジェットプリンタヘッド
JPH04363250A (ja) * 1991-03-19 1992-12-16 Tokyo Electric Co Ltd インクジェットプリンタヘッド及びその製造方法
GB9113023D0 (en) * 1991-06-17 1991-08-07 Xaar Ltd Multi-channel arrary droplet deposition apparatus and method of manufacture thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP3047661B2 (ja) 2000-05-29
US5502472A (en) 1996-03-26
EP0611655A3 (en) 1995-02-22
EP0611655A2 (en) 1994-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4596994A (en) Liquid jet recording head
EP0679514B1 (en) Ink jet head
JP3047661B2 (ja) 液滴噴射装置
US5208606A (en) Directionality of thermal ink jet transducers by front face metalization
JP3694652B2 (ja) 液滴デポジット装置とその製造方法
US7963640B2 (en) Liquid discharge head and method for manufacturing the liquid discharge head
JP3280349B2 (ja) マイクロアクチュエータ及びこれを適用したインクジェットプリンタヘッド
JP2005136151A (ja) 液体吐出装置
JP3047660B2 (ja) 液滴噴射装置
JPH06238894A (ja) 液滴噴射装置
JP4086864B2 (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法および液体吐出ヘッド用基板の製造方法
JPH06238890A (ja) 液滴噴射装置
JPH06238893A (ja) 液滴噴射装置
US7229161B2 (en) Piezoelectric ink jet head
JP2902136B2 (ja) インク飛翔記録装置
JP2002370353A (ja) 液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置
US7111928B2 (en) Piezoelectric ink jet head
JP2002370354A (ja) 液体噴射ヘッド
JP2002046282A (ja) 液滴吐出ヘッド及びマイクロアクチュエータ
JP3377766B2 (ja) インクジェットヘッドの製造方法
JPS5943315B2 (ja) 液滴噴射記録ヘツド
JP3116650B2 (ja) インクジェットヘッド及びその製造方法
JPS6131263A (ja) 液体噴射記録ヘツド
JPH11334062A (ja) インクジェットヘッド
EP1815990A1 (en) Inkjet printhead having piezoelectric actuator and method of driving the piezoelectric actuator