JPH06237797A - マルチプローブ、該マルチプローブを固定した試薬及び該マルチプローブを用いた核酸の検出方法 - Google Patents

マルチプローブ、該マルチプローブを固定した試薬及び該マルチプローブを用いた核酸の検出方法

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JPH06237797A
JPH06237797A JP2567493A JP2567493A JPH06237797A JP H06237797 A JPH06237797 A JP H06237797A JP 2567493 A JP2567493 A JP 2567493A JP 2567493 A JP2567493 A JP 2567493A JP H06237797 A JPH06237797 A JP H06237797A
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nucleic acid
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target nucleic
restriction enzyme
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Masahiro Kawaguchi
正浩 川口
Hisashi Okamoto
尚志 岡本
Nobuko Yamamoto
伸子 山本
Yoshinori Tomita
佳紀 富田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同時に、多数の標的核酸を効率よく検出で
き、かつ、定量できる方法を提供すること。 【構成】 1本鎖核酸からなる枝鎖の2以上を有し、各
枝鎖に末端が標識されたプローブ領域を有するマルチプ
ローブを担体に固定して用い、各プローブ領域に制限酵
素認識配列を組み組むことで、標的核酸とのハイブリダ
イゼーションによって形成された2本鎖部分を制限酵素
により切断して、標識を有する2本鎖断片を遊離させ、
これを固定化マルチプローブと分離して検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料中の特定の核酸配
列(標的核酸)の存在を検出するためのプローブ、該プ
ローブを担体に固定した試薬及び該試薬を用いた標的核
酸の検出方法に関し、より詳しくは、複数の標的核酸を
これら標的核酸にそれぞれ対応する複数のプローブと同
一反応系内で反応させて、これら複数の標的核酸を同時
に検出できる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に試料中の特定の核酸配列(標的遺
伝子)の存在を検出する場合は、まず試料に含まれる核
酸成分を必要に応じて精製、分離操作を行った後、固定
担体の表面に固定する。次に、この固定された核酸中に
含まれる標的核酸とプローブ(標的核酸と相補配列を持
ち、検出用標識を施された核酸)にハイブリッドを形成
させ、未反応のプローブを除去した後、検出用標識の信
号を検出(場合によっては、定量)する。
【0003】核酸の固定用担体には、通常、ニトロセル
ロース、ナイロンなどを基本素材とした膜(フィルタ
ー)を用いる場合が多い。また検出には、大きく分けて
2種類の方法が、現在、主として利用されている。一つ
は、32Pなどのラジオアイソトープを検出用標識として
用い、放射線をX線フィルムやシンチレーションカウン
ターなどで検出する方法。もう一つは、アルカリフォス
ファターゼなどの酵素を検出用標識としてプローブに結
合(直接結合させる場合と抗原抗体反応やビオチン−ア
ビジン反応などの特異的反応を介して結合させる場合が
ある)させ、発色反応、化学発光などで酵素活性を測
定、検出する方法がある。
【0004】いずれの検出方法を用いた場合でも、プロ
ーブ及び検出用標識剤は、通常、一種類のみを取り扱
う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記上
記従来法においては、以下のような問題があり、これら
の問題を解決できる方法に対する要望が高まっている。 (1)検体(試験試料)をフィルターなどに固定する上
記従来法では、多項目の検出、定量を行おうとする場合
には、 多数の同じ検体を用意して、それぞれ異種のプローブ
を用いて、検出、定量操作を平行して行う方法、あるい
は 一種類の検出、定量後、検出に用いた標識を除去し
て、あらためて別の項目についての検出、定量操作を行
い、この操作を必要な項目数繰り返す方法等が用いられ
てきた。
【0006】の方法の場合、大量の試験試料を必要と
し、さらに異なったプローブについて、検出、定量操作
を同時に行うことになるため、誤操作等に対する充分な
注意が必要となるという問題がある。またの方法の場
合は、非常に煩雑な作業を繰り返して行うため、操作者
の負担が非常に大きく、検出に要する時間も長期間にな
ってしまうという問題がある。 (2)また、従来の検出方法では、検出信号に定量性を
持たせるために、多大な労力を必要とする。つまり、操
作者の個人差、試験試薬のロット差、毎回の試験操作の
微妙な差などが生じるために、標的に対する検出、定量
作業と同時に、まったく同一の操作を既知試料(標準試
料)に対して毎回行い、検量線を作成しなければならな
い。 (3)更に、従来法では、標的を含む核酸を、フィルタ
ー等に固定して、プローブを遊離の形態で使用する。こ
のため、標的核酸に対する特異的ハイブリダイゼーショ
ン以外にも、非特異的な核酸に対する吸着、フィルター
に対する非特異吸着などがおこり、検出の際のバックグ
ランドの原因となる。ひいては、検出感度の低下、試験
結果の信頼性の低下を招く。
【0007】本発明の目的は、同時に複数種のプローブ
を同一反応系ないで用いることのできる核酸の検出ある
いは定量方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のマルチプローブ
核酸は、1本鎖核酸からなる枝鎖の2以上と、担体固定
用領域とを有し、各枝鎖に末端が標識されたプローブ領
域を有することを特徴とする。
【0009】以下、図面を参照しつつ本発明について説
明する。図1は、本発明のマルチプローブの一例の構造
を示す図である。このマルチプローブは、それぞれの端
部にプローブ領域を有する1本鎖の枝鎖を3本と、固定
用の1本鎖の枝鎖を1本有する構造からなる。
【0010】各プローブ領域c1〜c3は、それぞれ異な
るプローブとしての塩基配列を有し、各プローブ領域の
末端にはそれぞれ異なる標識が施されている。このマル
チプローブにおける枝鎖は、共に1本鎖核酸からなる核
酸断片aとbを、それぞれのほぼ中央に設けた2本鎖構
造部分により結合し、それぞれの核酸断片の端部を1本
鎖の状態に維持することにより形成される。核酸断片a
は、検出用標識d1 が設けられた末端側の端部にプロー
ブ領域c1 を、検出用標識d2 が設けられた末端側の端
部にプローブ領域c2 をそれぞれ有する。また、核酸断
片bは、検出用標識d3 が設けられた末端側の端部にプ
ローブ領域c3 を有し、他方の末端に固定用標識fを有
する。これら断片a及びbの結合部分である2本鎖構造
部分は、核酸断片a側とb側に互いに相補性を有する塩
基配列(2本鎖形成領域e1、e2)を設け、これらの配
列を介した2本鎖形成により得られるものである。
【0011】プローブ領域c1〜c3には、異なる制限酵
素認識配列が設けられていても良い。このような制限酵
素認識配列が設けられることで、後述するようにハイブ
リダイゼーション後の検出操作を効果的に行うことが可
能となる。この制限酵素認識配列は各プローブ領域に共
通のものを設けても良いし、異なるものを設けても良
い。更に、共通の制限酵素認識配列を有するプローブ領
域と、異なる制限酵素認識配列を有するプローブ領域が
混在するようにしても良い。
【0012】図2は本発明のマルチプローブの他の例の
構成を示す図であり、このマルチプローブは、4つの核
酸断片をそれぞれの核酸断片のほぼ中央部分に設けた2
本鎖形成部位を利用して結合したものであり、それぞれ
の端部がその末端が標識されたプローブ領域を有する7
本の1本鎖からなる枝鎖と、1本の1本鎖からなる固定
用の枝鎖を有する。このように、所望のマルチプローブ
の構成に応じて1本鎖核酸の結合のための2本鎖形成領
域を設計することで、1本鎖核酸の数を増やして結合さ
せ、1本鎖からなる枝鎖の数を所望に応じて増やすこと
ができる。プローブ領域の数は検出項目数、すなわち標
的核酸の数や内部標準を用いる場合のその数等に応じて
決定される。
【0013】各枝鎖末端に施される検出用の標識は、各
々の標識から得られる信号が識別、定量できるものであ
ればいかなる物質でもかまわない。例えば、核種の異な
るラジオアイソトープ(シンチレーションカウンター等
で測定)、波長の異なる蛍光物質(蛍光分光光度計等で
測定)、吸収スペクトルパターンの異なる物質などが挙
げられる。いずれの標識を組み合わせてもかまわない
が、測定が同時に行える標識を使用することが望まし
い。標識の枝鎖末端への固定は常法により行うことがで
きる。
【0014】なお、上記の例では、各枝鎖端部に異なる
プローブ領域と異なる標識が設けられているが、所望に
応じて2以上の枝鎖が同一のプローブ領域及び標識を有
するものであっても良い。
【0015】更に各プローブ領域に設けられる制限酵素
認識配列は各プローブ領域に共通のものを設けても良い
し、異なるものを設けても良い。更に、共通の制限酵素
認識配列を有するプローブ領域と、異なる制限酵素認識
配列を有するプローブ領域が混在するようにしても良
い。
【0016】担体固定用領域fとしては、ビオチン−ア
ビジン反応、抗原抗体反応等の生化学的手法、チオール
−マレイミド反応、アミン−スクシンイミド反応等の化
学的手法、吸着等の物理的手法を利用した固定化に必要
な構成を設けることで形成することができる。ただし、
劣化等によるプローブの剥離がおこらない固定を行える
構成のものが望ましい。固定用領域の配置箇所は、枝鎖
末端に限定されず、マルチプローブの機能を損なわない
範囲内であれば枝鎖末端以外の部分に設けることができ
る。
【0017】固定用担体は、微粒子、フィルター、生化
学用マルチプレート等固液分離を可能とするものであれ
ばよい。ただし、プローブ全体、すなわち固定用領域以
外の部分が担体に固定されるとハイブリダイゼーション
の効率、ハイブリダイゼーション後の制限酵素切断に悪
影響を及ぼすので荷電制御など吸着等の防止処理を施
し、固定用領域でのみ結合できる担体が望ましい。
【0018】また、本発明のマルチプローブは、通常の
二本鎖核酸の変性条件(加熱処理やアルカリ処理)など
で各核酸断片を分離できる。このため、一旦作成された
プローブのプローブ領域でも、構成核酸断片を交換する
ことでプローブ領域を交換することが可能となる。図2
に示すような複雑な構成のマルチプローブでも、二本鎖
構造部分4〜6を熱力学的に制御することで、特定の二
本鎖部分を変性解離させることができ、そこに他のプロ
ーブ領域を有する核酸断片(プローブアッタチメント)
を二本鎖部分の形成反応によって結合させることで、プ
ローブ領域の交換が可能となる。
【0019】以上の構成のマルチプローブを用いた標的
核酸の検出は、例えば以下のようにして行うことができ
る。まず、図3に示すようにマルチプローブを、固定用
末端fを利用して、担体gに固定する。なお、この固定
されたマルチプローブはそれぞれ異なる標識が末端に施
された異なるプローブ領域c1〜c3を有し、これらプロ
ーブ領域が共通の制限酵素認識配列を有するものであ
る。
【0020】次に、この固定化プローブと試料とをハイ
ブリダイゼーション用の溶液内で試料と反応させる。す
ると、試料中に標的核酸が存在する場合には、標的核酸
とプローブ領域とがハイブリダイズして2本鎖部分が形
成される。図3にプローブ領域c1に標的核酸1が結合
した例を示す。試料との反応が終了したところで、プロ
ーブ領域の有する制限酵素認識配列を認識してその2本
鎖部分を切断する制限酵素でこれを処理する。すると、
図5に示されるように、標的核酸とプローブ領域により
形成された2本鎖部分から制限酵素により標識を含む断
片が固定化マルチプローブから反応液中に遊離する。次
に、遊離した断片を含む反応液から固定化マルチプロー
ブを遠心分離等の固液分離方法により分離することで、
未反応のプローブの有する標識と、標的核酸とハイブリ
ダイズしたプローブの有する遊離断片に含まれる標識と
を効果的に分離できる。この分離処理を行った後、溶液
中に遊離した断片をそれに含まれる標識を利用して検出
することで、標的核酸の検出を行うことができる。
【0021】なお、図4に示すように例えばプローブ領
域c2における制限酵素認識配列の内にミスマッチ3が
生じた場合には、ハイブリダイゼーション反応後の制限
酵素での処理においてこの部分の切断は行われないの
で、ミスマッチを検出から排除してより正確な検出を行
うことができる。
【0022】なお、例えば、図3で固定したマルチプロ
ーブのプローブ領域の内の1つを試料に既知量添加させ
る内部標準核酸検出用のプローブとすることで、標的核
酸とプローブの反応と同一の反応系内で検量用の反応を
行うことができ、検量線作成用の反応と、試料との反応
を別途行う場合の測定誤差を排除することが可能とな
る。
【0023】以上の手段を用いて、液相に遊離の形で存
在する標識の種類と量を検出する事によって、バックグ
ランドの無い、同時多項目検査が可能となる。
【0024】
【実施例】以下、実施例に従って、本発明を詳細に説明
する。 実施例1《プローブ領域の選定》 モデル実験として、標的核酸に、以下のプラスミドを用
いることとした。 1.pBR322(keith W.C.Peden,Gene 22,277(198
3) ) 2.pTZ18R(S.Tabor and C.C.Richardson,Proc.
Natl.Acad.Sci.USA 82.1074(1985) ) 3.M13mp18(S.Yanisch-Perron,J.Vieira and
J.messing,Gene 33,103(1985) ) 次に、各標的核酸に特異的なプローブ配列として、以下
の配列を選定した。なお、プローブ配列中に含まれる制
限酵素認識配列は、いずれもPvuIIが認識する配列
(5' CAG↓CTG 3')とした。
【0025】pBR322用プローブ配列a(配列番号
1): 5' AGCTTTACCGCAGCTGCCTCGCGCG 3' pTZ18R用プローブ配列b(配列番号2): 5' TTCATTAATGCAGCTGGCACGACAG 3' M13mp18用プローブ配列c(配列番号3): 5' AGACGGGCAACAGCTGATTGCCCTT 3' なお、プローブ配列aは、pTZ18R及びM13mp
18に70%以上のホモロジーを持つ配列がないことが
確認されているものであり、同様に、プローブ配列bは
pBR322及びM13mp18に、プローブ配列cは
pBR322及びpTZ18Rに70%以上のホモロジ
ーを持つ配列がないことが確認されているものである。
【0026】実施例2《マルチプローブの作成》 a)プローブを構成する核酸断片の合成 選定したプローブ配列のもとに、DNA合成装置(AB
I社製381A)を用いて、以下の配列を持つDNA断
片A及びBを合成した。これらの断片はその中央部に互
いに相補的な塩基配列を有する。 [断片A]86mer(配列番号4)
【0027】
【化1】 [断片B]60mer(配列番号5)
【0028】
【化2】 合成の際、5’末端、3’末端に、それぞれ、チオール
リンカー、アミンリンカーを導入するために、5’−T
hiol−Modifier C6、3’−Amio−
Modifier CPG(共に、Glen Rese
ach社製)を用いた。 b)核酸断片の末端標識 まず、上記、核酸断片A及びBを、アンモニア水を用い
る常法によりCPGカラムより切り出し、核酸断片の各
末端に検出用標識剤を結合した。断片Aの5’末端に
は、検出用標識剤として、Fluorescein-5-maleimide(Bi
ochemistry,24.2324(1985)) を用いた。断片Bの5’末
端には、Phodamine X Malleimideを用いた。いずれも、
チオールリンカーとマレイミド基の反応によって核酸断
片に結合した。5’末端標識後、高速液体クロマトグラ
フィー(HPLC)を用いて、未反応の核酸断片、標識
剤を除去し、精製した。次に、回収した核酸断片のう
ち、A断片3’末端に標識を施した。断片Aの3’末端
には、標識剤として、7-Amino-4-Metyhlcoumarin-3-Ace
tic Acid,Succimidyl Ester(Histochem.J.,18.469(198
6))を用いた。これはアミンリンカーとスクシイミド基
の反応を利用して核酸断片に結合させた。
【0029】断片Bの3’末端は、担体固定用としてア
ミンリンカーをそのまま利用した。3’末端標識反応後
の精製も、HPLCで行い、エタノール沈澱、または、
凍結乾燥を行って、標識を施した核酸断片を精製した。 c)構成核酸断片のアニーリグ及び担体への固定 まず、精製、回収した標識化核酸断片A及びBを、各1
00μMの濃度になるように緩衝液(50mM リン酸
ナトリウム(p.H. 7.0)、50mM NaCl)に溶解し
た。この核酸溶液各500μlずつをよく混合した後、
75℃、3分間加熱した。加熱後、一晩放置して徐冷却
し、アニーリングさせた。次に、アニーリングを完了し
てプローブを固定用担体に結合した。固定用担体は、ポ
リスチレン樹脂粒子(φ=0.8μm)の表面に、グリ
シジルメタクリレートを重合させ、エポキシ基を導入し
たものを用いた。反応は、エポキシ化粒子分散液(粒子
濃度;1×1011個/ml)5μlをアニーリング終了
したプローブ溶液50μlに加え、室温で5時間、攪拌
しながら行った。プローブ固定化反応終了後、エタノー
ルアミンを加え、未反応のエポキシ基をブロックした
後、遠心機で粒子を回収し、洗浄用緩衝液(10mM
Tris−HCl(p.H. 7.0)、10mM NaCl)で
再分散することを数回繰り返して行い、洗浄、精製とし
た。洗浄後、洗浄用緩衝液に分散し、保存した。
【0030】実施例3《ハイブリダイゼーション及び制
限酵素による標識分離》 a)ハイブリダイゼーション 作製したプローブ粒子を遠心機で回収した後、ハイブリ
ダイゼーション緩衝液(10mM Tris−HCl
(p.H. 7.5)、100mM NaCl、0.1%SDS:
ドデシル硫酸ナトリウム)500μlに再分散した。
【0031】モデル検体として、以下の濃度で標的核酸
をハイブリダイゼーション緩衝液に溶解し、これを適
宜、混合して用いた。 ◎標的核酸溶液 pBR322 1nM(2.9μg/ml) pTZ18R 1nM(1.9μg/ml) M13m18・100pM(0.24μg/ml) この標的核酸混合溶液を、ハイブリダイゼーション緩衝
液で、500μlになるようにメスアップし、これを8
0℃、5分間加熱変性処理した後、急冷したものと、再
分散したプローブ粒子(500μl)を混合し、45℃
で8時間ゆっくり攪拌しながら反応させた。 b)制限酵素による標識の分離 ハイブリダイゼーション反応後、遠心によりプローブ粒
子を回収し、制限酵素反応用緩衝液で、分散、回収を数
回(1〜3回)繰り返し、溶液を交換した。最終的に、
50μlの反応用緩衝液にプローブ粒子を再分散した。
これに、制限酵素PvμII(東洋紡製、15U/μl)
を1μl加え、よく攪拌後、37℃で60分間反応させ
た。
【0032】反応後、遠心により粒子を除き、検出用サ
ンプルとした。 実施例4《検出及び結果》 検出は、蛍光分光光度計(日立製、F−4010型)を
用いて、波長走査を行い、励起波長(λex)、蛍光波長
(λem)の関係を明らかにすることで、検出用標識の種
類を特定し、蛍光強度測定後、検出信号を各検出用標識
のmol蛍光係数で補正して、各標的核酸のmol比と
した。
【0033】以下、いくつかのサンプルについて、混合
した際のmol比と、蛍光強度から計算によって求めた
mol比を示す。 サンプル1(pBR322;10fmol=29ng) 混合比 (pBR322):(pTZ18R):(M13mp18) =
1:1:1 計算値 ::=1:1.01:1.03 サンプル2(pBR322;10fmol=29ng) 混合比 ::=10:5:1 計算値 ::=10:5.01:0.98 サンプル3(pBR322;10fmol=2.9n
g) 混合比 ::=1:2:3 計算値 ::=1:1.99:3.02 混合比と計算による値は、非常に良く一致した。また、
pBR322を内部標準試料として考えると他の標的核
酸の定量ができたことになる。
【0034】
【発明の効果】以上、本発明により、同時に、多数の標
的核酸を効率よく検出でき、かつ、定量できるようにな
った。
【0035】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:25 配列の型:核酸 トポロジー:環状の一部 配列の種類:他の核酸 起源:プラスミドpBR322の有する配列 AGCTTTACC GCAGCTGCCT CGCGCG 25 配列番号:2 配列の長さ:25 配列の型:核酸 トポロジー:環状の一部 配列の種類:他の核酸 起源:プラスミドpTZ18Rの有する配列 配列: TTCATTAATGCAGCTGGCACGACAG 25 配列番号:3 配列の長さ:25 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 起源:M13mp18の有する配列 配列: AGACGGGCAACAGCTGATTGCCCTT 25 配列番号:4 配列の長さ:86 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列:
【0036】
【化3】 配列番号:5 配列の長さ:60 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列:
【0037】
【化4】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチプローブの構成を一例を示す図
である
【図2】本発明のマルチプローブの構成の他の例を示す
図である
【図3】本発明のマルチプローブを担体に固定した状態
を示す図である。
【図4】本発明のマルチプローブによる検出工程を示す
図である。
【図5】本発明のマルチプローブによる検出工程を示す
図である。
【符号の説明】
a、b 一本鎖核酸 c1、c2、c3・・・ プローブ領域 d1〜d4 標識 e 二本鎖形成領域 f 固定用領域 g 担体 1 標的核酸 2 標的核酸と類似する核酸 3 ミスマッチ(異常ハイブリッド) 4〜6 二本鎖形成領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富田 佳紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1本鎖核酸からなる枝鎖の2以上と、担
    体固定用領域とを有し、各枝鎖に末端が標識されたプロ
    ーブ領域を有することを特徴とするマルチプローブ。
  2. 【請求項2】 各プローブ領域が共通の制限酵素認識配
    列を有する請求項1に記載のマルチプローブ。
  3. 【請求項3】 各プローブ領域で、異なる制限酵素認識
    配列の組合せが1以上存在する請求項1のマルチプロー
    ブ。
  4. 【請求項4】 各枝鎖が交換可能である請求項1〜3の
    いずれかに記載のマルチプローブ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のマルチプローブをその担
    体固定用領域を介して担体に固定化してなることを特徴
    とするマルチプローブ試薬。
  6. 【請求項6】 a)1本鎖核酸からなる枝鎖の2以上
    と、担体固定用領域とを有し、各枝鎖の端部に、その末
    端が標識され、かつ制限酵素認識配列を有するプローブ
    領域が設けられたマルチプローブを該担体固定用領域を
    介して担体に固定した固定化マルチプローブを用意する
    過程と、 b)該固定化マルチプローブ核酸と試料を反応させる過
    程と、 c)該試料中に標的核酸が存在する場合に形成されるプ
    ローブ領域と標的核酸のハイブリッドのみを該プローブ
    領域の有する制限酵素認識配列を利用して制限酵素によ
    り切断し、標識を含む末端断片を該固定化マルチプロー
    ブ核酸から遊離させる過程と、 d)遊離した標識を含む末端断片と、該固定化マルチプ
    ローブ核酸とを分離する過程と、 e)遊離した標識を含む末端断を該標識を利用して検出
    する過程とを有することを特徴とするマルチプローブ核
    酸を用いた標的核酸の検出方法。
  7. 【請求項7】 試料が複数種の標的核酸を含み、これら
    標的核酸のそれぞれに対応した複数種のプローブ領域が
    マルチプローブ核酸の枝鎖にそれぞれ配置されている請
    求項6に記載の標的核酸の検出方法。
  8. 【請求項8】 各プローブ領域が共通の制限酵素認識配
    列を有する請求項6または7に記載の標的核酸の検出方
    法。
  9. 【請求項9】 各プローブ領域で、異なる制限酵素認識
    配列の組合せが1以上存在する請求項6または7に記載
    の標的核酸の検出方法。
  10. 【請求項10】 複数種のプローブ領域の一種以上を定
    量用の内部標準プローブとして用い、該内部標準を用い
    て標的核酸の定量を行う請求項6〜9に記載の標的核酸
    の検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015502528A (ja) * 2011-11-01 2015-01-22 パーデュー・リサーチ・ファウンデーションPurdue Research Foundation 親水性コポリマーコーティングを有するタンパク質クロマトグラフィーマトリックス

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