JPH06236764A - 亜鉛−臭素電池の集電電極及びその製造方法 - Google Patents

亜鉛−臭素電池の集電電極及びその製造方法

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JPH06236764A
JPH06236764A JP5022304A JP2230493A JPH06236764A JP H06236764 A JPH06236764 A JP H06236764A JP 5022304 A JP5022304 A JP 5022304A JP 2230493 A JP2230493 A JP 2230493A JP H06236764 A JPH06236764 A JP H06236764A
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Hiroshi Miyagawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱応力及び外力に起因する集電電極の「反
り」を防止するとともに、集電電極自体の機械的強度を
大きくし、疲労破断を低減した亜鉛−臭素電池の集電電
極を提供することを目的とする。 【構成】 外周部分に位置する絶縁性の枠体21によっ
て包囲された鉄板22の適宜位置に開口された多数の穴
部22a内に充填、溶着された絶縁体23とから成る金
属−絶縁物一体型枠部材18と、これにカーボンプラス
チック電極15a,15b及び集電メッシュ6とを積層
してヒートプレス手段により一体成形した電極部を、パ
ッキン19の介在下で絶縁枠材16の孔部17内に挿入
した亜鉛−臭素電池用集電電極の構造にしてある。又、
上記鉄板22の所定位置から背面側に突出する複数本の
ボルトを設ける一方、絶縁枠材16の所定位置にナット
穴を穿設してある。前記鉄板に代えてステンレス板を用
いた例を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電解液循環型積層二次電
池、特に亜鉛−臭素電池の構成部材である集電電極に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】亜鉛−臭素電池は正極活物質に臭素、負
極活物質に亜鉛を用いた2次電池であり、この電池は例
えば電力の昼と夜のアンバランスを解決させるために、
電力需要が少ない夜間に電力を貯蔵して、昼間に放出さ
せるため等に使用される。
【0003】充電時に正極電極側で発生した臭素は、電
解液に添加した臭素錯化剤と反応し、オイル状の沈殿物
となって貯蔵タンクへ戻され、放電時はポンプで単電池
内へ送り込まれ還元される。電解液の成分はZnBr2
水溶液と、抵抗を下げるためのNH4Cl等の塩と、負
極亜鉛側のデンドライトを防止し、均一な電着を促進さ
せるためのPb,Sn,4級アンモニウム塩類と、臭素
錯化剤とである。正極電極と負極電極の間にはセパレー
タを介挿してあり、正極電極で発生した臭素が負極電極
へ拡散して亜鉛と反応することによる自己放電を防止し
ている。
【0004】この亜鉛−臭素電池の化学反応は、
【0005】
【化1】 充電時……正極:2Br-→Br2+2e-,負極:Zn
+++2e-→Zn 放電時……正極:2Br-←Br2+2e-,負極:Zn
+++2e-←Znで表される。
【0006】この亜鉛−臭素電池は、主に電極をバイポ
ーラ型とし、複数個の単電池(単セル)を電気的に直列
に積層した電池本体と、電解液貯蔵槽と、これらの間に
電解液を循環させるポンプおよび配管系とで構成されて
いる。
【0007】図6は上記亜鉛−臭素電池を構成する電池
本体の一例を示す分解斜視図であり、矩形平板状のバイ
ポーラ型中間電極1の電極部1aの外周に絶縁性の枠体
1bが配置され、同様に矩形平板状のセパレータ板2
は、セパレータ3の外周に枠体2aが形成されている。
そして上記中間電極1にセパレータ板2及び必要に応じ
てパッキン4,スペーサメッシュ5を重ねて単セルを構
成し、この単セルを複数個積層して電池本体が構成され
ている。
【0008】積層された電池本体の両端部には、集電メ
ッシュ6を有する集電電極7と、一対の締付端板8と、
その内側に位置する押さえ用の積層端板9とが配置され
ている。そして両締付端板8,8間に図示しないボルト
を通して、このボルトを締め付けることにより、一体的
に積層固定された電池本体が構成される。
【0009】上記のように構成された電池本体の各単セ
ル内には、各中間電極1及びセパレータ板2の枠体2a
の上下2箇所の隅角部に形成した正極マニホールド10
と、負極マニホールド11より、セパレータ板2の枠体
2aに設けられたチャンネル12及びマイクロチャンネ
ル13を介して電解液が夫々流入排出する。
【0010】このように構成された亜鉛−臭素電池は、
50KW級電池における電池効率として約80%、総合
エネルギー効率として約70%が確認されている。
【0011】上記の集電電極7は、図7,図8に示した
ようにシート状絶縁枠材16に形成された孔部17内に
カーボンプラスチック電極15を組み込み、図外の金型
を利用して所定の温度と圧力条件下でのヒートプレス手
段に基づいて一体化して製造される。このヒートプレス
の条件として、例えば150℃,55kg/cm2が採
用される。カーボンプラスチック電極15は、ポリエチ
レンとカーボングラファイトを混合して成形した部材で
あり、臭素に対する耐腐食性を有している。
【0012】6はカーボンプラスチック電極15中に一
体に組み込まれた真ちゅう製の集電メッシュであり、該
集電メッシュ6から導出された電力取出用の端子片6a
は、絶縁枠材16に形成されたスリット14を通って外
方に導き出され、図外の集電ブスバーに連結されてい
る。図中の矢印aは電池本体における背面側を、矢印b
は接液側を夫々示している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の亜鉛−臭素電池に用いられている集電電極7の
場合、電解液に対する背面側aと接液側bとの材質の相
違に基づいて熱収縮率とか線膨張係数に差が生じてしま
うことが避けられず、特に温度低下時には、上記熱収縮
率の差によって絶縁枠材16に「そり」が生じてしま
い、集電電極の平面性が低下する惧れが生じる。
【0014】集電電極7の平面性が低下すると、前記の
図6で説明したように、電池本体を構成する締付端板間
8,8をボルトを用いて締め付けた際に、集電電極7の
界面から液漏れが生じ易くなり、蓄えられた電力の損失
が生じてしまうという難点が発生する。この液漏れをな
くすためにボルトによる締付力を強力にすると、界面に
集中する応力によって構成部材に前記クラックが生じ易
くなるという問題点がある。
【0015】上記の対策として、通常ボルトに皿ばねを
取り付けて荷重変化を最小限にする手段が用いられてい
るが、温度変化に基づく膨張変位を吸収することが出来
ないため、締付圧の上昇によりクリープによる時間遅れ
を伴った破断が生じる惧れがあり、クラック防止対策と
して必ずしも充分であるとは言えないという問題が残っ
ている。
【0016】上記絶縁枠材16は、通常ポリエチレン樹
脂にタルクを混合したものが用いられており、純粋のポ
リエチレン樹脂に比して破断時の「伸び」は小さく、こ
れが上記クラックが生じる原因ともなっている。
【0017】更にカーボンプラスチック電極15は、導
電性を高めるために前記したようにポリエチレンとカー
ボングラファイトを混合して成形した部材であるため、
無機フィラーが多量に含まれており、絶縁枠材16との
溶着性が悪い上、電極自体が固くてもろいという性質が
あって外力による機械歪に対する追従性に欠け、前記ク
ラックが発生したり、破断が生じ易い要因ともなってい
る。
【0018】又、集電電極7には、ポンプの圧力により
カーボンプラスチック電極側から押さえ付ける正圧と、
電解液の液抜きの際に発生するカーボンプラスチックを
引っ張る負圧とが交互にかかるため、疲労破断に対する
配慮が要求される。
【0019】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、集電電極の熱収縮に起因するそり現象と、このそ
り現象に起因する電解液の液洩れ等の特性不良を誘発す
る原因をなくし、且つ抗疲労性を高めた亜鉛−臭素電池
の集電電極を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、矩形平板状の中間電極にセパレータ板を重
ねて単セルを形成し、この単セルを複数個積層して電池
本体を構成するとともに、該電池本体の両端部に、一対
の集電電極と締付端板を配置し、両締付端板間をボルト
締めすることによって一体的に積層固定するようにした
亜鉛−臭素電池の集電電極において、先ず請求項1によ
り、外周部分に位置する絶縁性の枠体によって包囲され
た鉄板の適宜位置に開口された多数の穴部内に充填、溶
着された絶縁体とから成る金属−絶縁物一体型枠部材
と、この金属−絶縁物一体型枠部材とカーボンプラスチ
ック電極及び集電メッシュとを積層してヒートプレス手
段により一体成形した電極部を、パッキンの介在下で絶
縁枠材の孔部内に挿入した構成を有する亜鉛−臭素電池
の集電電極の構造を提供する。又、上記鉄板の所定位置
から背面側に突出する複数本のボルトを設ける一方、絶
縁枠材の所定位置に、上記ボルトが螺合可能なナット穴
を穿設してある。更に前記鉄板に代えてステンレス板を
用いた集電電極の構造を提供する。
【0021】更に請求項2により、枠体の内方に穴部が
開口された鉄板もしくはステンレス板を配置し、この鉄
板もしくはステンレス板の穴部内に絶縁体を充填して、
金型を利用したヒートプレス手段により一体に溶着した
金属−絶縁物一体型枠部材を予備製作し、カーボンプラ
スチック電極と集電メッシュ及び前記金属−絶縁物一体
型枠部材の積層体をヒートプレス手段により一体化した
電極部を形成して、この電極部をパッキンを介在させて
絶縁枠材の孔部内に挿入し、亜鉛−臭素電池を構成する
両締付端板をボルト締めすることにより、前記電極部と
絶縁枠材とを液密下にシールする亜鉛−臭素電池の集電
電極の製造方法を提供する。
【0022】
【作用】かかる集電電極及びその製造方法によれば、カ
ーボンプラスチックと金属−絶縁物一体型枠部材を主体
とする電極部と、絶縁枠材とが実質的に別体として構成
されており、パッキンを用いたボルトの締付力によって
両者のシール性が保持される。従って熱収縮等に起因す
る集電電極の「そり」の発生が防止され、このようなそ
りによる電解液の液漏れと、過度なボルト締め付けに基
づくクラックの発生及び電極部と絶縁枠材の破断が生じ
ないという作用が得られる。
【0023】又、電極部中に比較的厚みの大きな金属−
絶縁物一体型枠部材が介在しているため、得られた集電
電極自体の機械的強度が高くなり、集電電極に対する正
圧と負圧とが交互にかかることによる疲労破断を低減す
る作用がある。
【0024】金属−絶縁物一体型枠部材を構成する鉄板
に代えてステンレス板を用いたことにより、上記作用に
加えてステンレス板自体がの持つ耐腐食性によって電解
液に含まれる臭素による集電電極の腐食が効率的に防止
される。
【0025】又、鉄板の所定位置から背面側に突出する
複数本のボルトを設ける一方、絶縁枠材の所定位置に、
上記ボルトが螺合可能なナット穴を穿設したことによ
り、電極部をパッキンを介在して絶縁枠材の孔部17内
に挿入し、ボルトをナット穴に螺合することにより、集
電電極自体がボルトとナット穴によって固定化されて、
集電電極自体に所望のシール性が確保されるという作用
がもたらされる。
【0026】
【実施例】以下図面を参照しながら本発明にかかる亜鉛
−臭素電池の集電電極の各種実施例を、前記図8に示し
た構成部分と同一の構成部分に同一の符号を付して詳述
する。
【0027】図1は本発明にかかる集電電極7の第1実
施例を示す要部分解断面図である。図中の15a,15
aは厚さ1mmの2枚のカーボンプラスチック電極であ
り、このカーボンプラスチック電極15a,15aの背
面側aに真ちゅう製の集電メッシュ6が配置され、更に
該集電メッシュ6の背面側aに厚さ1mのカーボンプラ
スチック電極15bが配置される。
【0028】そして上記カーボンプラスチック電極15
bの背面側aには、本発明の特徴的構成部材である金属
−絶縁物一体型枠部材18が配置されており、且つ該金
属−絶縁物一体型枠部材18の背面側aにテフロン製の
パッキン19及び絶縁枠材16が配置されている。又、
集電メッシュ6から取り出された端子片6aはカーボン
プラスチック15b、金属−絶縁物一体型枠部材18、
パッキン19及び絶縁枠材16に予め開口された孔を通
過して該絶縁枠材16の外方にまで導かれている。
【0029】上記の金属−絶縁物一体型枠部材18の具
体的な構造を、図1及び図2に示す平面図を併用して説
明する。即ち、この金属−絶縁物一体型枠部材18は、
外周部分に位置する絶縁性の枠体21と、この枠体21
によって包囲された位置にあって、多数の穴部22aが
開口された鉄板22と、上記穴部22a内に充填された
状態として一体に溶着された絶縁体23とから構成され
ている。実施例では、金属−絶縁物一体型枠部材18の
厚さは5mm以上となっている。
【0030】この金属−絶縁物一体型枠部材18は、集
電電極7の組付に先立って、予め枠体21の内方に穴部
22aが開口された鉄板22を配置し、この鉄板22の
穴部22a内に絶縁体23を充填し、金型を利用して1
50℃,55kg/cm2程度のヒートプレスを実施す
ることにより、一体に溶着して予備製作してある。
【0031】集電電極7の組付時には、先ず電極部を製
作するために図外の金型を利用してカーボンプラスチッ
ク電極15a,15a、集電メッシュ6、金属−絶縁物
一体型枠部材18及びカーボンプラスチック15bを積
層して、ヒートプレス手段、例えば150℃〜180
℃,プレス圧力55kg/cm2の条件で一体的に成形
する。
【0032】次に上記の電極部を、パッキン19を介在
して絶縁枠材16の孔部17内に挿入することによって
本発明の第1実施例にかかる集電電極7が得られる。そ
して得られた集電電極7を電池本体に組み付ける場合に
は、前記図6に示す一対の積層端板9の外側に位置する
締付端板8,8間に通した図示しないボルトを締め付け
ることにより、電極部と絶縁枠材16が液密下にシール
され、電解液に対する密閉性が良好に保持される。
【0033】従って第1実施例によれば、カーボンプラ
スチック電極15a,15b及び金属−絶縁物一体型枠
部材18を主体とする電極部と、絶縁枠材16とが実質
的に別体として構成されており、パッキン19を用いた
ボルトの締付力によって両者のシール性を保持したこと
が大きな特徴となっている。
【0034】かかる集電電極7によれば、熱膨張率の異
なる電極部と絶縁枠材16とが別体となっているため、
熱収縮等に起因する集電電極7の「そり」現象の発生が
防止され、このような「そり」による電解液の液漏れと
か、過度なボルト締め付けに基づくクラックの発生及び
電極部と絶縁枠材の破断が生じないという作用が得られ
る。又、パッキン19としてテフロン製のものを採用す
ることにより、臭素を含む電解液に対する耐腐食性が高
められる。
【0035】又、金属−絶縁物一体型枠部材18は、枠
体21の内方に配置された鉄板22の穴部22aに絶縁
体23が充填されて一体に溶着されているため、カーボ
ンプラスチック電極との界面接着接着が高められる上、
鉄板22の存在に伴ってカーボンプラスチック15a,
15bとの溶着性が良好となる。
【0036】更に電極部を構成するカーボンプラスチッ
ク15a,15bと金属−絶縁物一体型枠部材18を構
成する鉄板22との熱膨張率の相違によって前記「そ
り」が生じることが考慮されるが、このような場合に
は、鉄板22の厚みをカーボンプラスチック電極15
a,15bの厚みよりも大きくすることにより、該カー
ボンプラスチック電極15a,15bの熱膨張分が鉄板
22に吸収され、前記そりが発生することが防止され
る。
【0037】又、電極部中に比較的厚みの大きな金属−
絶縁物一体型枠部材18が介在しているので、得られた
集電電極7自体の厚みが8mm以上となり、この厚みの
増大に伴って機械的強度が高くなるとともに鉄板22の
内蔵によって全体的に剛体構造が得られ、集電電極7に
対するポンプによる正圧と負圧とが交互にかかることに
よる疲労破断を低減する面から考慮しても有用である。
【0038】次に本発明の第2実施例を説明する。基本
的な構成は前記第1実施例と同一であるが、本第2実施
例では図1,図2に示す鉄板22に代えてステンレス板
を用いたことが特徴となっている。そして第1実施例と
同様にステンレス板を包囲する位置に絶縁性の枠体21
を配置し、該ステンレス板に開口された多数の穴部22
a内に絶縁体23を充填してヒートプレス手段によって
一体に溶着して電極部が得られる。その他の構成及び組
付方法は第1実施例と同一である。
【0039】かかる第2実施例によれば、ステンレス板
とカーボンプラスチック15a,15bとの熱収縮等に
起因する集電電極7の「そり」現象が防止されて、電解
液の液漏れとか、ボルト締め付けによるクラックの発生
及び破断が生じないという前記第1実施例と同様な作用
が得られる上、ステンレス自体が鉄板よりも耐腐食性が
高いため、電解液に含まれる臭素による集電電極の腐食
が効率的に防止されるという特有の作用が得られる。
【0040】次に図3乃至図5を用いて本発明の第3実
施例を説明する。尚、基本的な構成は前記第1実施例と
同一であるため、同一の符号を付して表示してある。
【0041】即ち、15a,15aはカーボンプラスチ
ック電極、6は真ちゅう製の集電メッシュであり、この
集電メッシュ6の背面側aにカーボンプラスチック電極
15bが配置される。そしてカーボンプラスチック電極
15bの背面側aには、前記例と同様な構造を有する金
属−絶縁物一体型枠部材18aが配置されている。
【0042】この金属−絶縁物一体型枠部材18aは、
図3及び図4の接液側平面図と図5の背面側平面図に示
したように、外周部分に位置する絶縁性の枠体21と、
この枠体21によって包囲された位置にあって、多数の
穴部22aが開口された鉄板22と、上記穴部22a内
に充填された状態として一体に溶着された絶縁体23
と、鉄板22の所定位置から背面側a方向に突出する複
数本のボルト24,24(図示例では4本)とによって
構成されている。
【0043】19は金属−絶縁物一体型枠部材18aの
背面側aに配置されたテフロン製のパッキン、16は該
パッキン19の背面側aに配置された絶縁枠材である。
この絶縁枠材16の所定位置には、前記ボルト24,2
4が螺合可能なナット穴25,25が穿設されている。
【0044】かかる第3実施例によれば、カーボンプラ
スチック電極15a,15a、集電メッシュ6、金属−
絶縁物一体型枠部材18a及びカーボンプラスチック1
5bを積層して、ヒートプレス手段で一体的に成形した
電極部を得た後、この電極部をパッキン19を介在して
絶縁枠材16の孔部17内に挿入し、ボルト24,24
をナット穴25,25に螺合することにより、一体的に
固定された集電電極7が得られる。従って第3実施例で
は、集電電極7自体がボルト24,24とナット穴2
5,25によって固定化されており、それに伴って集電
電極7自体に所望のシール性が確保されるという特徴が
ある。尚、得られた集電電極7を電池本体に組み付ける
場合の操作と作用は前記第1実施例と同一である。
【0045】次に本発明の第4実施例を説明する。基本
的な構成は前記第3実施例と同一であるが、本第4実施
例では第3実施例で採用した前記鉄板22に代えて、ス
テンレス板を用いたことが特徴となっている。
【0046】かかる第4実施例によれば、ステンレス板
とカーボンプラスチック15a,15bとの熱収縮等に
起因する集電電極7の「そり」現象が防止されて、電解
液の液漏れとか、ボルト締め付けによるクラックの発生
及び破断が生じないという作用が得られる上、ステンレ
ス自体の持つ耐腐食性が有効に働いて、臭素による集電
電極の腐食を防止することが出来る。
【0047】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる亜鉛−臭素電池の集電電極は、カーボンプラスチッ
クと金属−絶縁物一体型枠部材を主体とする電極部と、
絶縁枠材とが実質的に別体として構成されているため、
パッキンを介在したボルトの締付力によって両者のシー
ル性が保持され、しかも熱収縮等に起因する集電電極の
「そり」の発生がなくなり、電解液の液漏れと、過度な
ボルト締め付けに基づくクラックの発生及び絶縁枠材の
破断が生じないという効果が得られる。又、電極部中に
比較的厚みの大きな金属−絶縁物一体型枠部材が介在し
ているため、得られた集電電極自体の機械的強度が高く
なり、集電電極に対する正圧と負圧とが交互にかかるこ
とによる疲労破断を低減するという効果を発揮する。
【0048】他方で金属−絶縁物一体型枠部材を構成す
る鉄板に代えてステンレス板を用いたことにより、ステ
ンレス板自体がの持つ耐腐食性によって電解液に含まれ
る臭素による集電電極の腐食が防止可能であり、更に鉄
板の所定位置から背面側に突出する複数本のボルトと、
絶縁枠材の所定位置に穿設したナット穴とにより、電極
部をパッキンを介在して絶縁枠材の孔部内に挿入た後に
ボルトをナット穴に螺合することにより、集電電極自体
に所望のシール性が確保されるという効果が得られる。
【0049】従って本発明によれば、集電電極の熱収縮
に起因するそり現象と、このそり現象に起因する電解液
の液洩れ等の特性不良を誘発する原因をなくし、且つ機
械的強度を高めた亜鉛−臭素電池の集電電極が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる集電電極の第1実施例を示す要
部分解断面図。
【図2】図1の構成要素である金属−絶縁物一体型枠部
材18の接液側平面図。
【図3】本発明にかかる集電電極の第2実施例を示す要
部分解断面図。
【図4】図3の構成要素である金属−絶縁物一体型枠部
材18aの接液側平面図。
【図5】図3の構成要素である金属−絶縁物一体型枠部
材18aの背面側平面図。
【図6】亜鉛−臭素電池の電池本体を示す要部分解斜視
図。
【図7】従来の集電電極の構造例を示す平面図。
【図8】従来の集電電極の構造例を示す要部断面図。
【符号の説明】
6…集電メッシュ 6a…端子片 7…集電電極 15a,15b…カーボンプラスチック電極 16…絶縁枠材 17…孔部 18,18a…金属−絶縁物一体型枠部材 19…パッキン 21…枠体 22…鉄板 22a…穴部 23…絶縁体 24…ボルト 25…ナット穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形平板状の中間電極にセパレータ板を
    重ねて単セルを形成し、この単セルを複数個積層して電
    池本体を構成するとともに、該電池本体の両端部に、一
    対の集電電極と締付端板を配置し、両締付端板間をボル
    ト締めすることによって一体的に積層固定するようにし
    た亜鉛−臭素電池の集電電極において、 外周部分に位置する絶縁性の枠体によって包囲された鉄
    板の適宜位置に開口された多数の穴部内に充填、溶着さ
    れた絶縁体とから成る金属−絶縁物一体型枠部材と、こ
    の金属−絶縁物一体型枠部材とカーボンプラスチック電
    極及び集電メッシュとを積層してヒートプレス手段によ
    り一体成形した電極部を、パッキンの介在下で絶縁枠材
    の孔部内に挿入した構成を有することを特徴とする亜鉛
    −臭素電池の集電電極。
  2. 【請求項2】 前記鉄板の所定位置から背面側に突出す
    る複数本のボルトを設ける一方、絶縁枠材の所定位置
    に、上記ボルトが螺合可能なナット穴を穿設したことを
    特徴とする請求項1記載の亜鉛−臭素電池の集電電極。
  3. 【請求項3】 前記鉄板に代えてステンレス板を用いた
    ことを特徴とする請求項1,2記載の亜鉛−臭素電池の
    集電電極。
  4. 【請求項4】 枠体の内方に穴部が開口された鉄板もし
    くはステンレス板を配置し、この鉄板もしくはステンレ
    ス板の穴部内に絶縁体を充填して、金型を利用したヒー
    トプレス手段により一体に溶着した金属−絶縁物一体型
    枠部材を予備製作し、カーボンプラスチック電極と集電
    メッシュ及び前記金属−絶縁物一体型枠部材の積層体を
    ヒートプレス手段により一体化した電極部を形成して、
    この電極部をパッキンを介在させて絶縁枠材の孔部内に
    挿入し、亜鉛−臭素電池を構成する両締付端板をボルト
    締めすることにより、前記電極部と絶縁枠材とを液密下
    にシールしたことを特徴とする亜鉛−臭素電池の集電電
    極の製造方法。
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