JP3141540B2 - 亜鉛−臭素電池の集電電極製造方法 - Google Patents

亜鉛−臭素電池の集電電極製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電解液循環型積層二次電
池、特に亜鉛−臭素電池の構成部材である集電電極の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】亜鉛−臭素電池は正極活物質に臭素、負
極活物質に亜鉛を用いた2次電池であり、この電池は例
えば電力の昼と夜のアンバランスを解決させるために、
電力需要が少ない夜間に電力を貯蔵して、昼間に放出さ
せるため等に使用される。
【0003】充電時に正極電極側で発生した臭素は電解
液に添加した臭素錯化剤と反応し、オイル状の沈殿物と
なって貯蔵タンクへ戻され、放電時はポンプで単電池内
へ送り込まれ還元される。電解液の成分はZnBr2
溶液と、抵抗を下げるためのNH4Cl等の塩と、負極
亜鉛側のデンドライトを防止し、均一な電着を促進させ
るためのPb,Sn,4級アンモニウム塩類と、臭素錯
化剤とである。正極電極と負極電極の間にはセパレータ
を介挿してあり、正極電極で発生した臭素が負極電極へ
拡散して亜鉛と反応することによる自己放電を防止して
いる。
【0004】この亜鉛−臭素電池は、主に電極をバイポ
ーラ型とし、複数個の単電池(単セル)を電気的に直列
に積層した電池本体と、電解液貯蔵槽と、これらの間に
電解液を循環させるポンプおよび配管系とで構成されて
いる。
【0005】図7は上記亜鉛−臭素電池を構成する電池
本体の一例を示す分解斜視図であり、矩形平板状のバイ
ポーラ型中間電極1の電極部1aの外周に絶縁性の枠体
1bが配置され、同様に矩形平板状のセパレータ板2
は、セパレータ3の外周に枠体2aが形成されている。
そして上記中間電極1にセパレータ板2及び必要に応じ
てパッキン4,スペーサメッシュ5を重ねて単セルを構
成し、この単セルを複数個積層して電池本体が構成され
ている。
【0006】積層された電池本体の両端部には、集電メ
ッシュ6を有する集電電極7と、一対の締付端板8と、
その内側に位置する押さえ用の積層端板9とが配置され
ている。そして両締付端板8,8間に図示しないボルト
を通して、このボルトを締め付けることにより、一体的
に積層固定された電池本体が構成される。
【0007】上記のように構成された電池本体の各単セ
ル内には、各中間電極1及びセパレータ板2の枠体2a
の上下2箇所の隅角部に形成した正極マニホールド10
と、負極マニホールド11より、セパレータ板2の枠体
2aに設けられたチャンネル12及びマイクロチャンネ
ル13を介して電解液が夫々流入排出する。
【0008】このように構成された亜鉛−臭素電池は、
50KW級電池における電池効率として約80%、総合
エネルギー効率として約70%が確認されている。
【0009】一方、上記の集電電極7は、図8に示した
ように絶縁枠16にカーボンプラスチック電極15と真
ちゅう製の集電メッシュ6とを順次重ね合わせて、所定
の温度と圧力条件下でのヒートプレス手段に基づいて一
体化されて製造されている。6aは集電メッシュ6から
導出された電力取出用の端子片であって、この端子片6
aは絶縁枠16に形成されたスリット16aを挿通して
外部に取り出されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の亜鉛−臭素電池に用いられている集電電極7に
着目すると、該集電電極7に「反り」現象が発生し易
く、且つこのような反りに起因して集電電極7の界面に
「割れ」現象が発生して、電解液の液洩れ等の特性不良
を招来してしまうという課題があった。
【0011】即ち、従来の集電電極7は、構成部材であ
るカーボンプラスチック電極15,集電メッシュ6及び
絶縁枠16との厚み方向での熱膨張係数がそれぞれ異な
っているため、ヒートプレス手段による一体成形後に各
構成部材の熱膨張係数の差によって集電電極7に「反
り」が発生し易い状態になっている。特に上記カーボン
プラスチック電極15にはカーボン系粉体が多量に入っ
ているため、絶縁枠16と完全に溶着させることが困難
であり、溶着後の両者の界面強度が小さい。
【0012】従ってこのような集電電極7を電池本体に
組み付けてボルト締めを行ってから電池の運転を開始す
ると、熱応力によって集電電極7自体に「反り」現象が
発生し、この反り現象に前記界面強度が小さいという要
因が加算されて、集電電極7の界面部分で「割れ」現象
が生じてしまい、該集電電極7自体の平坦度の低下と電
解液の液洩れが生じて、蓄えられた電力の損失が生じて
しまうという問題点を有している。
【0013】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、集電電極の反り現象と、この反り現象に起因する
集電電極界面での割れ現象を防止して、電解液の液洩れ
等の特性不良を誘発する原因をなくして電池の性能を高
めることができるとともに、積層組付時のカーボンプラ
スチック電極の脱落を防止して作業性を高めることがで
きる亜鉛−臭素電池の集電電極製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、矩形平板状の中間電極に、セパレータ板,
を重ねて単セルを形成し、この単セルを複数個積層して
電池本体を構成するとともに、該電池本体の両端部に、
集電メッシュを有する集電電極と、一対の締付端板及び
該締付端板の内側に位置する押さえ用の積層端板とを配
置し、両締付端板間をボルト締めすることによって一体
的に積層固定するようにした亜鉛−臭素電池の集電電極
製造方法において、先ず請求項1により、上記矩形平板
状の絶縁枠の一方側の平面中央部分に、所定の面積と深
さを有し、底面外周部にパッキン溝が掘削された凹部を
形成して、該パッキン溝内にパッキン材を配置する一
方、集電メッシュがサンドイッチ状に挟着されて、予め
ヒートプレス手段によって一体化されたカーボンプラス
チック電極を前記絶縁枠の凹部内に嵌合して集電電極と
した亜鉛−臭素電池の集電電極製造方法を提供する。更
に請求項3により、上記のようにヒートプレス手段によ
って一体化されたカーボンプラスチック電極の上面周縁
部の全周に面取り部を形成し、上記絶縁枠のパッキン溝
内にパッキン材を配置した後、この絶縁枠の凹部上面に
平面視が略コ字状の第1の押え板を接着固定し、前記カ
ーボンプラスチック電極の面取り部を第1の押え板の内
方端に合わせながら該カーボンプラスチック電極を絶縁
枠の解放端から凹部内に挿入した後、第2の押え板を第
1の押え板に隣接する位置の解放端上部に接着固定した
亜鉛−臭素電池の集電電極組付方法を提供する。
【0015】上記のパッキン材としてアフラスゴムを採
用するとともに、該パッキン材の圧縮率が25〜30%
の範囲内にあるように該パッキン材の大きさと前記パッ
キン溝の寸法を決定している。
【0016】
【作用】かかる請求項1の集電電極製造方法によれば、
絶縁枠の平面中央部分に形成された凹部の底面外周部に
掘削されたパッキン溝内にパッキン材を配置した後、予
めヒートプレス手段に基づいて集電メッシュがサンドイ
ッチ状に一体化されたカーボンプラスチック電極を嵌合
することによって集電電極が構成される。
【0017】又、請求項3によれば、絶縁枠の凹部底面
外周部に掘削されたパッキン溝にパッキン材を配置した
後、絶縁枠の上面に第1の押え板を接着固定し、この絶
縁枠の解放端から、上面全周部に面取り部が形成された
カーボンプラスチック電極を、該面取り部を第1の押え
板のコ字状部分の内方端に合わせながら挿入し、次に第
2の押え板を第1の押え板に隣接する位置の解放端上部
に接着固定することによって集電電極の組付けが行われ
る。
【0018】集電電極の凹部内に嵌合されたカーボンプ
ラスチック電極は、第1の押え板と第2の押え板とによ
って上面と側面が支持されており、従ってこの集電電極
を電池本体を構成する部材に積層固定する際に、カーボ
ンプラスチック電極の姿勢如何に拘わらず、該カーボン
プラスチック電極が脱落する惧れがなく、組付時の作業
性が高められる。
【0019】そして得られた集電電極を電池本体を構成
する他の部材に積層し、ボルトを用いて締付固定した際
に、パッキン溝内に配置したパッキン材の圧縮変形に伴
ってカーボンプラスチック電極と絶縁枠間の水密性が良
好に維持され、得られた電池ユニットは規定のヒートサ
イクル試験に対して十分に耐え得る上、集電電極からの
液洩れが発生せずに電解液のシール性が充分に保持さ
れ、電池としての性能を高めることができる。
【0020】
【実施例】以下図面を参照しながら本発明にかかる亜鉛
−臭素電池の集電電極製造方法の一実施例を、図7に示
した構成部分と同一の構成部分に同一の符号を付して詳
述する。
【0021】図1(A)(B)(C)は本考案の第1実
施例を概略的に説明するための要部断面図であり、図中
の16は矩形平板状の絶縁枠であって、この絶縁枠16
の一方側の平面中央部分に所定の面積と深さを持つ凹部
17が形成されている。この凹部17の底面外周部には
パッキン溝18が掘削されていて、このパッキン溝18
内にパッキン材19が配置されている。
【0022】同図(A)の15はカーボンプラスチック
電極、6は該カーボンプラスチック電極15によりサン
ドイッチ状に挟着固定された真ちゅう製の集電メッシュ
であり、このカーボンプラスチック電極15と集電メッ
シュ6とは、適当な温度条件下で加圧するヒートプレス
手段に基づいて、予め一体的に形成されている。この集
電メッシュ6には電力取出用の端子片6aがカーボンプ
ラスチック電極15の外方に導出されている。又、前記
絶縁枠16の凹部17内適宜位置には、上記端子片6a
が挿通可能なスリット16aが形成されている。
【0023】そして同図(C)に示したように、集電メ
ッシュ6の端子片6aを絶縁枠16のスリット16a内
に挿通しながら、集電メッシュ6が一体化されたカーボ
ンプラスチック電極15を絶縁枠16の凹部17内に嵌
合することによって集電電極7が構成される。3は該集
電電極7を電池本体に組み付ける際に重ね合わせて使用
するセパレータである。
【0024】従って得られた集電電極7を電池本体を構
成する他の部材に積層し、ボルトを用いて締付固定した
際に、パッキン材19の圧縮変形に伴ってカーボンプラ
スチック電極15と絶縁枠16間の水密性は良好に維持
される。
【0025】上記のパッキン材19として、硬度70の
アフラスゴムを採用し、該パッキン材19の圧縮率が2
5〜30%の範囲内にあるように該パッキン材19の大
きさとパッキン溝18の寸法を決定したことが特徴の一
つとなっている。このようなパッキン材19とパッキン
溝18を用いることにより、カーボンプラスチック電極
15と絶縁枠16間の密着時にパッキン材19に無理な
変形が生じることなく、且つ両者間の水密性を高く保つ
ことができる。
【0026】本実施例では、上記集電電極7の3枚を正
極集電電極,他の3枚を負極集電電極とし、前記図7に
示した積層端板9を6枚、締付端板8を2枚、セパレー
タ3を90枚、中間電極1を87枚使用し、且つ締付ボ
ルト18本を用いて上記締付端板8を締付固定して電池
ユニットを製造した。尚、締付ボルトの締付トルクは2
00kg/cmとした。
【0027】このようにして得られた電池ユニットを、
規定のヒートサイクル試験に基づいて、−10℃〜60
℃で50回、60℃で60日の温度一定放置試験、60
℃で60日の温水循環試験、充電電流密度26mA/c
2及び放電電流密度26mA/cm2での電池充放電試
験30サイクルの各試験を実施したが、上記試験に対し
て十分に耐え得る上、集電電極からの液洩れが発生せ
ず、電解液のシール性が充分保たれていることが判明し
た。
【0028】更に上記試験の終了後に電池ユニットを解
体して検証したが、集電電極7に「反り」とか「割れ」
の現象が生じていないことが確認された。
【0029】図2(A)(B)(C)は本発明の第2実
施例を示しており、前記第1実施例と同一の構成部分に
同一の符号を付して詳述する。即ち、16は矩形平板状
の絶縁枠であって、この絶縁枠16の一方側の平面に所
定の面積と深さを持つ凹部17が形成され、該凹部17
の底面外周部にはパッキン溝18が掘削されていて、こ
のパッキン溝18内にパッキン材19が配置されてい
る。
【0030】15はカーボンプラスチック電極、6は該
カーボンプラスチック電極15によりサンドイッチ状に
挟着固定された真ちゅう製の集電メッシュであり、この
カーボンプラスチック電極15と集電メッシュ6とは、
適当な温度条件下で加圧するヒートプレス手段に基づい
て、予め一体的に形成されている。この集電メッシュ6
には電力取出用の端子片6aがカーボンプラスチック電
極15の外方に導出されている。又、前記絶縁枠16の
適宜位置には、上記端子片6aが挿通可能なスリット1
6aが形成されている。
【0031】そして本第2実施例では、上記絶縁枠16
の上面には、カーボンプラスチック電極15の抜け止め
用の第1の押え板20と第2の押え板21とが隣接して
接着固定されている。第1の押え板20は平面視が略コ
字状を有していて、詳細は後述するように、該第1の押
え板20のコ字状部分の内方端がカーボンプラスチック
電極15の上面周縁部に加工形成された面取り部15a
に進入した状態に固定されている。又、第2の押え板2
1は、第1の押え板20の隣接する位置にあって、同様
にカーボンプラスチック電極15の面取り部15aに進
入した状態に固定されている。
【0032】従って第1の押え板20は、図2(B)に
おけるカーボンプラスチック電極15の上方向への抜け
止め作用を有している一方、第2の押え板21は、同図
におけるカーボンプラスチック電極15の横方向への抜
け止め作用を有している。
【0033】図3(A)(B)(C)は上記カーボンプ
ラスチック電極15の構造を示すものであって、図示し
たように該カーボンプラスチック電極15には、前記し
たように真ちゅう製の集電メッシュ6がサンドイッチ状
に挟着固定されて、ヒートプレス手段に基づいて一体的
に形成されているとともに、該カーボンプラスチック電
極15の一方側の面,図面上の上面周縁部には、断面角
状の面取り部15aが全周にわたって加工形成されてい
る。
【0034】図4(A)(B)(C)は矩形平板状の絶
縁枠16の構造を示すものであって、この絶縁枠16の
一方側の平面中央部分には、前記したように所定の面積
と深さを持つ凹部17が形成されている。この凹部17
は絶縁枠16の端縁部16bに向けて解放端16cを有
する形状となっており、且つ該凹部17内の底面外周部
に平面視が長方形の連続した前記パッキン溝18が掘削
されている。
【0035】図5(A)(B)は絶縁材で構成された前
記第1の押え板20の構造を示しており、この第1の押
え板20には一方の端縁部20aが解放された切欠部2
0bが形成されていて、平面視が略コ字状を呈してい
る。
【0036】図6(A)(B)は絶縁材で構成された平
板状の第2の押え板21の形状を示しており、この第2
の押え板21は、前記第1の押え板20に隣接して、絶
縁枠16に形成された凹部17の解放端上部、即ち該絶
縁枠16の端縁部16bの近傍上面に固着される。
【0037】かかる構成を有する絶縁枠16,カーボン
プラスチック電極15,第1の押え板20及び第2の押
え板21を用いて集電電極7を組付ける際の操作を説明
する。先ず、絶縁枠16の凹部17の底面外周部に掘削
されたパッキン溝18にパッキン材19を配置した後、
この絶縁枠16の上面に、図5に示した第1の押え板2
0を接着剤を用いて接着固定することによって、該絶縁
枠16の端縁部16bに解放端16cが開口され、且つ
コ字状を有する第1の押え板20の切欠部20bによっ
て上面が解放された枠組構造が得られる。
【0038】次に絶縁枠16の端縁部16b側に形成さ
れた上記解放端16cから、図3に示した集電メッシュ
6が一体化されたカーボンプラスチック電極15を、該
カーボンプラスチック電極15の面取り部15aを第1
の押え板20のコ字状部分の内方端に合わせながら挿入
する。最後に第2の押え板21を、第1の押え板20に
隣接する絶縁枠16の上面,即ち、該第2の押え板21
が解放端16cの上方位置にあるように接着剤を用いて
接着固定することにより、該第2の押え板21がカーボ
ンプラスチック電極15の面取り部15a内に進入し
て、該カーボンプラスチック電極15の解放端16cか
らの抜けが防止された状態として集電電極7の組付けが
完了する。
【0039】集電電極7の凹部17内に嵌合されたカー
ボンプラスチック電極15は、上記第1の押え板20と
第2の押え板21によって上面と側面が支持されてお
り、図2(B)における上方向への抜けが第1の押え板
20によって防止され、且つ同図の横方向への抜けが第
2の押え板21によって防止された状態に維持されてい
る。従ってこの集電電極7を図7に示した電池本体を構
成する他の部材に積層し、ボルトを用いて締付固定した
際に、カーボンプラスチック電極15の位置が絶縁枠1
6の上側もしくは下側の何れにあっても該カーボンプラ
スチック電極15が脱落する惧れがなく、集電電極7の
組付時の作業性を高めることができる。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる集電電極製造方法,特に請求項1記載の方法によれ
ば、絶縁枠に形成された凹部の底面外周部に掘削された
パッキン溝内にパッキン材を配置し、予めヒートプレス
手段に基づいて集電メッシュがサンドイッチ状に一体化
されたカーボンプラスチック電極を上記凹部に嵌合する
という操作を行うだけで集電電極を構成することができ
る。上記のカーボンプラスチック電極,集電メッシュ及
び絶縁枠とが一体化されていないため、各構成部材の厚
み方向での熱膨張係数の違いに起因する「反り」の発生
を防止することができる。
【0041】そして得られた集電電極を電池本体を構成
する他の部材に積層し、ボルトを用いて締付固定した際
にあっても、カーボンプラスチック電極と絶縁枠とが一
体化されていないため、各構成部材の厚み方向での熱膨
張係数の違いに起因する「反り」の発生を防止すること
ができる上、得られた集電電極を電池本体を構成する他
の部材に積層し、ボルトを用いて締付固定した際にあっ
ても、パッキン材の圧縮変形によって電解液のシール性
が充分に保持され、運転を開始した際の熱応力による集
電電極自体の「反り」現象とか界面部分で「割れ」現象
が生じることがなく、カーボンプラスチック電極と絶縁
枠間の水密性を良好に維持するとともに電解液の液洩れ
等の特性不良を誘発する原因をなくして、電池としての
性能を高めることができる。
【0042】更に請求項3記載の方法によれば、集電電
極の凹部内に嵌合されたカーボンプラスチック電極が第
1の押え板と第2の押え板とによって上面と側面が支持
されているため、この集電電極を電池本体を構成する部
材に積層固定する際にカーボンプラスチック電極が脱落
する惧れがなくなり、組付時の作業性を高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)(B)(C)は本発明の第1実施例
の製造方法を概略的に説明するための要部断面図。
【図2】図2(A)は、本発明の第2実施例を適用した
集電電極の平面図、同図(B)は同図(A)のb−b線
に沿う断面図、同図(C)は同図(A)のc方向からの
矢視図。
【図3】図3(A)は、第2実施例で採用したカーボン
プラスチック電極の平面図、同図(B)は同図(A)の
d−d線に沿う断面図、同図(C)は同図(A)のe−
e線に沿う断面図。
【図4】図4(A)は、第2実施例で採用した絶縁枠の
平面図、同図(B)は同図(A)のf−f線に沿う断面
図、同図(C)は同図(A)のg−g線に沿う断面図。
【図5】図5(A)は、第2実施例で採用した第1の押
え板の形状を示す平面図、同図(B)は同図(A)のh
方向からの矢視図。
【図6】図6(A)は、第2実施例で採用した第2の押
え板の形状を示す平面図、同図(B)は同図(A)のi
方向からの矢視図。
【図7】亜鉛臭素電池の電池本体を示す要部分解斜視
図。
【図8】従来の集電電極の構造例を示す要部断面図。
【符号の説明】
1…中間電極 1a…電極部 1b…枠体 3…セパレータ 4…パッキン 5…スペーサメッシュ 6…集電メッシュ 7…集電電極 8…締付端板 9…積層端板 10…正極マニホールド 11…負極マニホールド 12…チャンネル 13…マイクロチャンネル 15…カーボンプラスチック電極 15a…面取り部 16…絶縁枠 16a…スリット 17…凹部 18…パッキン溝 19…パッキン材 20…第1の押え板 21…第2の押え板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 靖浩 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式 会社明電舎内 (72)発明者 並木 康晴 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式 会社明電舎内 (56)参考文献 特開 平4−22070(JP,A) 特開 平4−101367(JP,A) 特開 昭63−80485(JP,A) 特開 平2−135672(JP,A) 実開 平3−57868(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/96 H01M 12/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形平板状の中間電極に、セパレータ板
    を重ねて単セルを形成し、この単セルを複数個積層して
    電池本体を構成するとともに、該電池本体の両端部に、
    集電メッシュを有する集電電極と、一対の締付端板及び
    該締付端板の内側に位置する押さえ用の積層端板とを配
    置し、両締付端板間をボルト締めすることによって一体
    的に積層固定するようにした亜鉛−臭素電池の集電電極
    製造方法において、 矩形平板状の絶縁枠の一方側の平面中央部分に、所定の
    面積と深さを有し、底面外周部にパッキン溝が掘削され
    た凹部を形成して、該パッキン溝内にパッキン材を配置
    する一方、集電メッシュがサンドイッチ状に挟着され
    て、予めヒートプレス手段によって一体化されたカーボ
    ンプラスチック電極を前記絶縁枠の凹部内に嵌合して集
    電電極を構成したことを特徴とする亜鉛−臭素電池の集
    電電極製造方法。
  2. 【請求項2】 上記のパッキン材としてアフラスゴムを
    採用するとともに、該パッキン材の圧縮率が25〜30
    %の範囲内にあるように該パッキン材の大きさと前記パ
    ッキン溝の寸法を決定した請求項1記載の亜鉛−臭素電
    池の集電電極製造方法。
  3. 【請求項3】 矩形平板状の中間電極に、セパレータ板
    を重ねて単セルを形成し、この単セルを複数個積層して
    電池本体を構成するとともに、該電池本体の両端部に、
    集電メッシュを有する集電電極と、一対の締付端板及び
    該締付端板の内側に位置する押さえ用の積層端板とを配
    置し、両締付端板間をボルト締めすることによって一体
    的に積層固定するようにした亜鉛−臭素電池の集電電極
    製造方法において、 矩形平板状の絶縁枠の平面中央部分に、所定の面積と深
    さを有しているとともに底面外周部にパッキン溝が掘削
    され、且つ端縁部に向けて解放端が形成された凹部を形
    成する一方、集電メッシュがサンドイッチ状に挟着され
    て、予めヒートプレス手段によって一体化されたカーボ
    ンプラスチック電極の上面周縁部の全周に面取り部を形
    成し、上記絶縁枠のパッキン溝内にパッキン材を配置し
    た後、この絶縁枠の凹部上面に平面視が略コ字状の第1
    の押え板を接着固定し、前記カーボンプラスチック電極
    の面取り部を第1の押え板の内方端に合わせながら該カ
    ーボンプラスチック電極を絶縁枠の解放端から凹部内に
    挿入した後、第2の押え板を第1の押え板に隣接する位
    置の解放端上部に接着固定したことを特徴とする亜鉛−
    臭素電池の集電電極製造方法。
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