JPH0623598B2 - 摩擦駆動装置 - Google Patents
摩擦駆動装置Info
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- JPH0623598B2 JPH0623598B2 JP2248683A JP24868390A JPH0623598B2 JP H0623598 B2 JPH0623598 B2 JP H0623598B2 JP 2248683 A JP2248683 A JP 2248683A JP 24868390 A JP24868390 A JP 24868390A JP H0623598 B2 JPH0623598 B2 JP H0623598B2
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Description
に使用されるツイストローラ方式の摩擦駆動装置の改良
に関する。
摩擦駆動装置は、ロストモーションが少ないことにより
3次元測定機の送りシステムなどに採用されているが、
これまでに実用されている摩擦駆動装置の多くは例えば
第10図(a)に示すように、駆動軸11と従動軸12の
軸線11′,12′が直交した、ラック・アンド・ピニ
オン形式であり、リード(駆動軸1回転による従動軸の
移動量)は数十ミリになった。したがって、送りの最小
設定単位を0.1μmとするには数十万分の一回転で駆
動軸を制御する必要があり実現不可能であった。一方、
より細密な送りを行なうツイストローラ方式の摩擦駆動
装置は、例えば第10図(c)(d)に示すように、駆動軸2
1と従動軸22を微小な交差角θ,θ′で交差させ、駆
動軸21の回転により従動軸22に生じる摩擦力の軸方
向分力を利用して、第10図の矢印23,24で示す送
り動作を行うもので、機構的にはねじ送りに相当する。
したがって、理論的には駆動軸21の軸径をD、交差角
をθとすればリードはπDθとなり、θを10-4rad 程
度にすることでリードを20〜50μmとすることがで
き、数万分の一回転でナノメータ(10-9m)単位の微
小送りが可能となる計算である。
置では、従動軸が回転するためにその支持が問題とな
る。滑り接触による支持では隙間の存在が不可欠であ
り、また転がり接触による支持では転動体を真円とする
ことは不可能なので、微視的にいえばローラは振動しな
がら回転することになり、ローラの交差角θを常時安定
して保持することができない。そのため、サブミクロン
単位の高精度の送り装置には使用することができなかっ
た。
であって、ツイストローラ方式摩擦駆動装置において、
微小な交差角θを安定して高精度に保持することがで
き、さらに、前記交差角θを可変に設定可能な、ナノメ
ータ単位の送りを実現する摩擦駆動装置を提供すること
にある。
置を提供することによって、上述した従来製品の課題を
解決した。
2図は本発明の実施例装置全体を示す概略縦断面図で、
第1図のI−I線に沿った断面図である。ベース13上
に、フレーム14,15で軸受部16,17にパルスモ
ータ1とカップリング2で連結された入力駆動軸10が
支持されており、駆動軸10外周ところがり接触する3
個の従動軸であるローラ5が、駆動軸軸線18に対して
微小な交差角(第6図θ)をもって傾斜した軸線19を
有するように配置され、さらに駆動軸10に対してロー
ラ5を外接支持しかつ駆動軸10の回転に起因してロー
ラ5が発生させる摩擦力の軸方向分力によって矢印25
の方向に移動されるハウジング20を有する。第2図で
みて、ローラ5は駆動軸10上方で断面で示され、静圧
ラジアル軸受6(第3図)は、上方では断面で、そして
下方では側面図で示される。そして、第1図で示す軸方
向静圧案内軸受4及び案内軸3は駆動軸10の両側に一
対設けられているが、第2図では奥側部分(第1図で上
側)は、駆動軸10とハウジング20の後方になり表わ
れていない。第1図は本考案の実施例の摩擦駆動装置の
上方(第2図のI矢印方向)から見た平面図である。実
施例では、駆動軸10は直径32mmでパルスモータ1に
より駆動される。この駆動軸10を直径36mm長さ50
mmの3個のローラ5が120゜間隔で押さえるように配
置されて従動軸となる(この従動軸ローラはねじ送りの
場合のナット部に相当する)。各ローラ5は第3図でみ
てよく判るように静圧ラジアル軸受6とフランジ7内の
第5図に示す静圧スラスト軸受31,31′により支持
される。駆動軸10とローラ5は軸受鋼を熱処理後、研
削仕上げされた。従動軸ローラ5は2枚のサイドプレー
ト8により挟持された静圧案内軸受4と結合されて移動
テーブルを構成する。案内軸受4はフレーム14,15
に支持された直径40mmの軸3により軸方向に案内さ
れ、ローラ5の作用による運動を軸方向運動とするよう
に案内する。
した静圧軸受のうち、ラジアル方向でローラ5を支持す
る静圧ラジアル軸受6を示し、第2図のIII−III線に沿
った部分断面図である。ラジアル軸受6の駆動軸10側
は27で示すように切り欠かれており、切り欠き部27
を除いて円周7カ所、2列に給油孔28が設けられ、毛
細管絞り29(第4図)が組み込まれている。30,3
0′は油路である。このようにローラ5を静圧支持する
ことで駆動軸10との片当たりを防ぐとともに、接触圧
力の調節を容易とすることができる。一方、スラスト軸
受13,31′(第4図)の面は第5図に示すように、
駆動軸10の軸線18とローラ5の軸線19を通る線で
対称に左右2つに分かれており、それぞれのポケット2
6,26′にテーブル外部に設置された毛細管絞りを経
て圧力油が供給されており、この絞りにより左右のポケ
ット圧P1,P0を調整することでローラ5と駆動軸10
との交差角θを変えることができる。なお静圧軸受の無
偏心時の油膜厚さはラジアル軸受6、スラスト軸受3
1,31′ともに40μmである。この原理を第6図に
示す。第6図(a)に示すように、各ポケット26,2
6′,26a,26a′の圧力P0を同じにすると、ロ
ーラ5の軸線19は駆動軸10の軸線18と平行にな
る。しかしながら、第6図(b)に示すように、ポケッ
ト26,26a′の圧力P0をそのままにしてポケット
26′,26aの圧力をP0からP1に上げると、ロー
ラ5の軸線18は交差角θでもって駆動軸10の軸線1
8に対して傾斜し、圧力P1を上げると交差角θは大き
くなる。さらにラジアル軸受6の圧力を小さくして、駆
動軸10とローラ5とのころがり接触を切り離し、図示
しない別に設けた高速送り用の別のアクチュエータで、
ハウジング20全体を早送りすることができる。
1′のポケット26,26′への各供給圧力比P1/P0
によるリード即ち回転当りの移動量の変化を測定した結
果を示すグラフである。CWは時計方向、CCWは半時
計方向のそれぞれ駆動軸10の回転方向を示す。
ときの400パルス当たり(つまり1/32回転)の移
動量が示されている。移動量の制御はオープンループ制
御となる。圧力比P1/P0を変えることで±3μm(リ
ードでは±100μm)の範囲での調節が可能であるこ
とがわかる。つぎに圧力比を0.69として、モータ分
割数を変えたときの1/32回転当たりの移動量を第8
図に示すが、どの分割数の場合も1.8μm程度で安定
していた。したがって1パルス当たりの送り量を計算す
ると第9図のようになり、数万分の一回転でナノメータ
単位の微小送りの可能なことがわかる。ただし、第8図
に示したように、1.8μmの送りに対して標準偏差が
0.1〜0.3μmあり、サブミクロンの位置決めを行
うにはクローズドループとする必要がある。そこでテー
ブル変位をフィードバックしたクローズドループ制御に
より0.5μmステップの位置決め操作を行ったとこ
ろ、標準偏差は0.05μm程度に減少した。
摩擦駆動装置において、駆動軸に対してローラを外接支
持しかつ駆動軸の回転に起因してローラが発生させる摩
擦力の軸方向分力によって軸方向に移動するようにされ
たハウジングと各ローラとの間には、ラジアル及びスラ
ストの各静圧軸受が介されており、さらに、ローラの端
面支持面に介された静圧スラスト軸受は2個の半円部に
分割され、各半円部への供給圧力を変えることができる
ので極めて微小な交差角を高精度に保持することができ
る。また、各半円部への供給圧力を可変にして交差角を
任意の角度に制御して、ハウジングの移動量をナノメー
タ単位で精密に制御することができるものとなった。
第2図は第1図のII−II線に沿った縦断面図、第3図は
第2図のIII−III線に沿った部分横断面図、第4図は第
3図のIV−IV線に沿った部分縦断面図、第5図は第2図
のV−V線に沿った部分断面図、第6図は第5図の静圧
スラスト軸受の作動を示す説明図である。第7図は第1
図乃至第5図に示すスラスト軸受のポケットへの供給圧
力比による駆動軸回転当りのハウジング移動量を示すグ
ラフ、第8図及び第9図は同回転当り移動量と一回転当
りパルス数との関係をそれぞれ示すグラフである。第1
0図は従来の摩擦駆動装置を示す説明図である。 5……ローラ(従動軸)、6……静圧ラジアル軸受(静
圧軸受)、10……駆動軸、18……駆動軸軸線、19
……ローラ軸線、20……ハウジング、26,26′…
…ポケット、31,31′……静圧スラスト軸受(静圧
軸受)。
Claims (2)
- 【請求項1】入力駆動軸と、前記駆動軸外周にころがり
接触しかつ駆動軸軸線に対して微小な交差角をもって傾
斜した軸線をそれぞれ有する複数個の従動軸であるロー
ラと、前記駆動軸に対してローラを外接支持しかつ駆動
軸の回転に起因してローラが発生させる摩擦力の軸方向
分力によって軸方向に移動するようにされたハウジング
とを有する摩擦駆動装置において、前記ローラはラジア
ル及びスラストの各静圧軸受を介して前記ハウジングに
保持されており、前記ハウジングの前記ローラ端面に面
するスラスト静圧軸受面は、前記駆動軸とローラの各軸
線を通る線に対して線対称な2個の半円部に分割され、
各半円部に別個に供給される静圧圧力を調整して前記交
差角を安定して保持させることを特徴とする摩擦駆動装
置。 - 【請求項2】前記2個の半円部にそれぞれ供給される静
圧圧力は可変にされ、それにより前記交差角を可変にし
た請求項1記載の摩擦駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2248683A JPH0623598B2 (ja) | 1990-09-20 | 1990-09-20 | 摩擦駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2248683A JPH0623598B2 (ja) | 1990-09-20 | 1990-09-20 | 摩擦駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04131548A JPH04131548A (ja) | 1992-05-06 |
JPH0623598B2 true JPH0623598B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=17181781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2248683A Expired - Fee Related JPH0623598B2 (ja) | 1990-09-20 | 1990-09-20 | 摩擦駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0623598B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4807680B2 (ja) * | 2005-09-06 | 2011-11-02 | 株式会社不二越 | 静圧継手 |
JP6638255B2 (ja) * | 2015-08-21 | 2020-01-29 | 日本精工株式会社 | 電動パワーステアリング装置用回転直動変換装置、これを備える電動パワーステアリング装置および車両 |
CN115356845A (zh) * | 2022-07-26 | 2022-11-18 | 中国人民解放军国防科技大学 | 一种基于交错轴摩擦轮传动的精密光轴微调装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS624960A (ja) * | 1985-06-28 | 1987-01-10 | Koyo Seiko Co Ltd | 回転運動と直線運動との運動変換装置 |
JPS62121463U (ja) * | 1986-12-19 | 1987-08-01 |
-
1990
- 1990-09-20 JP JP2248683A patent/JPH0623598B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH04131548A (ja) | 1992-05-06 |
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