JPH06235846A - コヒーレント光受光装置 - Google Patents

コヒーレント光受光装置

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JPH06235846A
JPH06235846A JP2396193A JP2396193A JPH06235846A JP H06235846 A JPH06235846 A JP H06235846A JP 2396193 A JP2396193 A JP 2396193A JP 2396193 A JP2396193 A JP 2396193A JP H06235846 A JPH06235846 A JP H06235846A
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JP
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light
optical
light receiving
local
titanium
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JP2396193A
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English (en)
Inventor
Tazuko Tomioka
多寿子 富岡
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ビームの位置、形状等の不一致による受信感
度劣化を防止し得る受光装置及び環境温度が変化しても
軸ずれ、撓みなどが起こりにくく、信頼性の高い光学装
置を提供する。 【構成】 局発光源から出射された局発光と入射される
信号光とを受光に適した状態に処理するバルク素子から
なる光回路と、この光回路からの出射光を受光する受光
手段と、前記光回路と受光手段との間に設けられ当該出
射光の性状を決定する空間フィルタとを備えて構成さ
れ、この空間フィルタは、望ましくは受光手段と一体化
してなるシングルモードチャネル型導波路であることを
要旨とする。また、本発明の光学装置は、線膨脹率が7
0〜90×10-7の範囲にある光学体に接触する構成体
をチタンあるいはチタン合金で構成したことを要旨とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコヒーレント光受光装置
及び光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コヒーレンスの高いレーザ光は通
信等の分野での使用が開始され、その利用範囲は拡大さ
れつつある。このようなコヒーレント光の受光に使用さ
れるコヒーレント光受信器の構成は非常に複雑で、将来
の汎用化に際しては少しでも内部のモジュールや部品の
点数を削減すると共に、組み込み、調整等の製作工程を
簡素化する必要がある。例えば、局発光源の半導体レー
ザを受光部に組み込むという方法(1992年電子情報
通信学会春期大会B−959)も、このようなアプロー
チの一つである。
【0003】このコヒーレント光受信器の受光部では、
伝送されてきた信号光と受信器内部にある局発光とを混
合し、干渉させ、そのビートを受信するようにしている
が、受光素子に入射する信号光と局発光のパワーが一定
でも、干渉の効率が良いほどビートの強度が大きくな
る。また、この干渉に使用されなかった光パワーは雑音
となり、受信感度劣化の原因となる。
【0004】このような干渉の効率を下げる要因の一つ
に、フォトダイオード受光面上での信号光と局発光のビ
ーム(電界分布)形、ビーム位置等の性状の不一致(図
9,図10を参照)がある。上述の局発光源内蔵型の受
光部では、半導体レーザから出射される局発光ビーム形
と、光ファイバから出射される信号光ビーム形は大きさ
が著しく異なり、形も異なる。信号光、局発光を受信で
きる形に混合、分離する光ハイブリッドがバルク素子で
構成され、光源から受光素子(フォトダイオード)への
光の結合がビーム結合で行われる場合、フォトダイオー
ド受光面上でのビームの大きさの違いはある程度は使用
するレンズ系で補正できるものの、ビーム形を補正する
のは困難である。また、ビームの中心を合わせるために
注意深い軸合わせが必要である。
【0005】このため、このような局発レーザ内蔵型の
受光部ではビームの不一致が起こりやすく干渉の効率が
下がり、受信感度が劣化するという問題があった。
【0006】また、光通信システムでは光ファイバ、レ
ーザダイオード、フォトダイオードなど光のビームサイ
ズが数十μm程度以下の部品で使われる。従って、これ
ら部材を固定して光モジュールにまとめる際には、軸ず
れに注意しなければならない。この軸ずれによって、非
常に光の損失が多くなり伝送品質が劣化するからであ
る。これら軸ずれは固定時にすでにずれているものもあ
るが、モジュールの温度が変化したときに固定用部材あ
るいは部品の大きさが変化して起こることもある。この
とき重大な軸ずれに至らなくても、撓んでしまい、触る
と軸ずれするようなこともある。
【0007】これまでの光通信では、線膨脹率が50×
10-7〜100×10-7程度違う材料が使用されてお
り、そのためモジュール全体を1本の光軸を中心とする
同軸構造にすることによって、温度変化の影響が大きく
出ないようにしてきた。
【0008】しかし、この様な同軸構造でも、図14の
ような構成において円筒状の固定部材の各点の固定強度
が等しくない場合、温度が変化すると線膨脹率αの違い
によって、弱いところが引っ張られ外れて、軸ずれした
りすることもあった。また、固定強度が等しくても図1
5のように温度が変化すると撓んでしまい、信頼性を欠
くことがあった。
【0009】また、コヒーレント光通信と呼ばれる光通
信方式では、従来の方式と比較して光モジュール、とく
に受光モジュールの構造が複雑になっている。このた
め、これまで用いられてきた同軸構造を適用することが
難しく、温度が変化すると、部品、部材の線膨脹率の違
いから軸ずれ、撓みなどが起こり品質の良い受信ができ
なかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述してきたように、
局発光源内蔵型のコヒーレント光受信器で、受光部内の
光ハイブリッドがバルク素子で形成されている場合、フ
ォダイオード受光面上での局発光と信号光のビーム(電
界分布形状)の不一致により干渉効率が落ち、受信感度
が劣化するという問題が発生していた。
【0011】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、ビームの位置、形状等の不一致による受信感度劣化
を防止し得る受光装置を提供することを目的とする。
【0012】また、さらに本発明では、環境温度が変化
しても軸ずれ、撓みなどが起こりにくく、信頼性の高い
光学装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願第1の発明は、局発光を出射する局発光源と、この
局発光源からの局発光と入射される信号光とを受光に適
した状態に処理するバルク素子からなる光回路と、この
光回路からの出射光を受光する受光手段と、前記光回路
と受光手段との間に設けられ当該出射光の性状を決定す
る空間フィルタとを有することを要旨とする。
【0014】また、本願第2の発明は、前記請求項1記
載の空間フィルタが、受光手段と一体化してなるシング
ルモードチャネル型導波路であることを要旨とする。
【0015】また、本願第3の発明は、線膨脹率が70
×10-7〜90×10-7の範囲にある光学体に接触する
構成体をチタンあるいはチタン合金で構成したことを要
旨とする。
【0016】さらに、本願第4の発明は、チタン、チタ
ン合金あるいはBK7で構成される光学体と、マルテン
サイト系ステンレスあるいはフェライト系ステンレスで
構成され、前記光学体に外周側がオーステナイト系ステ
ンレスで構成される光ファイバのフェルールを固定する
固定手段とを有することを要旨とする。
【0017】
【作用】本願第1の発明のコヒーレント光受光装置は、
信号光および局発光は同一の空間フィルタを通ることに
よって、その空間フィルタによって決定される同一のビ
ーム形およびビーム位置を持つようになり、受光手段に
入射するとき必ずビームが一致している。したがって、
ビームの不一致による干渉効率、受信感度劣化がない良
好な受信が可能となる。
【0018】本願第2の発明のコヒーレント光受光装置
は、空間フィルタを受光手段と一体化してなるシングル
モードチャネル型導波路としたのでさらに小形化するこ
とが可能となる。
【0019】本願第3の発明の光学装置は、光学体の線
膨脹率70×10-7〜90×10-7に略等しいチタンあ
るいはチタン合金を、当該光学体に接触する構成体に使
用したので温度の変化による影響を防止することが可能
となる。
【0020】本願第4の発明の光学装置は、チタン、チ
タン合金あるいはBK7で構成される光学体に、外周側
がオーステナイト系ステンレスで構成される光ファイバ
のフェルールを固定する際に、それらの線膨脹率の略中
間の線膨脹率を有するマルテンサイト系ステンレスある
いはフェライト系ステンレスで構成される固定手段を用
いたので温度の変化による影響を防止することが可能と
なる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。
【0022】図1に本発明に係るコヒーレント光受光装
置の一実施例を示す。図1において、本実施例のコヒー
レント光受光装置は、信号光を入射する光ファイバ1
と、この光ファイバ1を介して入射された信号光を調整
するレンズ3Aと、このレンズ3Aを介して入射される
信号光を後述するバランス型受光素子15A及びバラン
ス型受光素子15Bへ向けて分光する偏光ビームスプリ
ッタ5とを具備する。
【0023】また、局発光を射出する局発光源用半導体
レーザ7を具備しており、この局発光源用半導体レーザ
7から射出された局発光はレンズ3B、アイソレータ9
を介して偏光ビームスプリッタ5に入射される。なお、
このアイソレータ9は無くとも良い。この偏光ビームス
プリッタ5に入射された局発光のうち、反射光はウォラ
ストンプリズム11A、レンズ3C及び空間フィルタ1
3Aを介してバランス型受光素子15Aに入射される。
このとき当該反射光は偏光ビームスプリッタ5におい
て、前記信号光の内、当該偏光ビームスプリッタ5を透
過した透過信号光と混合される。
【0024】また、偏光ビームスプリッタ5に入射され
た局発光のうち、透過光はウォラストンプリズム11
B、レンズ3D及び空間フィルタ13Bを介してバラン
ス型受光素子15Bに入射される。このとき当該透過光
は偏光ビームスプリッタ5において、前記信号光の内、
当該偏光ビームスプリッタ5で反射した反射信号光と混
合される。
【0025】また、上記バランス型受光素子15は、例
えば図8に示すようにフォトダイオード15a,15b
及び初段増幅器15cによって構成される。
【0026】すなわち、このコヒーレント光受光装置
は、局発光源用半導体レーザ7を内蔵し、バランス型偏
波ダイバーシティ受信を行う。また、空間フィルタ13
A,13Bには後述する所定の長さの光ファイバが使用
され、その光ファイバの端面には無反射コートが施され
る。
【0027】以下、この空間フィルタ13について説明
する。空間フィルタ13として代表的なものにシングル
モード光ファイバがある。コヒーレント受信部で現在一
般的に使用されているバランス型受信器と空間フィルタ
としての光ファイバを組み合わせるときは、光ファイバ
はバランス型受信器の重要な性能である同相除去比を劣
化させない程度に短くなければならない。
【0028】バランス型受光素子15は、上述したよう
に2つのフォトダイオード15a,15bを同極性に直
列接続したものである。理想的な動作では信号光と局発
光はそれぞれ、2つのフォトダイオードに2等分されて
入射し、それぞれに入射する信号光と局発光のビートの
位相は180度反転している。同相除去比の劣化は信号
光、局発光が2等分されない場合および、2つのビート
の位相ずれが180度以外の場合に起こる。2等分され
ない原因はおもに、光ハイブリッド内の信号光局発光の
混合分離素子(カップラ、ビームスプリッタなど)の性
能、軸合わせの精度、2つのフォトダイオードの受光効
率の差で決定される。
【0029】一方、位相ずれが180度でなくなる原因
は混合分離素子で2つに分かれた光がそれぞれフォトダ
イオードに入射するまでの光路長の差及びフォトダイオ
ードの電気的特性及び配線の非対称性である。この内、
受光効率の差は2つのフォトダイオードがモノリシック
に製作される場合十分小さいとして無視することができ
る。
【0030】同相除去比は受信帯域内の各周波数にて定
義することができるが、周波数が高いほど180度から
の角度誤差に対応する長さが短くなり、上述の各パラメ
ータの精度に対する要求が厳しくなる。したがって各パ
ラメータの許容範囲は帯域内の最大周波数に対して定義
すれば良い。最大周波数fmax に対する同相除去比は
【数1】 4・{β2 +(1−β)2 −2β(1−β)cos(2πfmax t0 )} (1) なる式で与えられる。ここでβは図8の合流地点での光
電流の合計を1とした場合の一方のフォトダイオードの
光電流の比率、t0 は二つの光電流の遅延時間の差であ
る。同相除去比は通常、−20dB以下が要求される。
また、混合素子の製作精度、受光効率の対称性などから
βは最悪値で0.48(または0.52)と見積もられ
る。
【0031】これらを式(1) に代入すると
【数2】 2πfmax |t0 |≦π/50 (2) となる。一方t0 は光ファイバの内の光路長の差と電気
配線の長さの差でおもに決まる。光ファイバの光路長の
差は光ファイバ内の有効群速度の差、長さの差から決ま
る。有効群速度に相当する屈折率をneff ±△n(ばら
つきの最大値:△n)、フィイバの長さL(1±△l)
(ばらつきの最大値の割合:△l)、光速をcとする
と、光路長の差による遅延は最大で |tof|=L・neff (△n+△l・neff )/c となる。式(2) のπ/50を半分ずつ電気配線長差と光
ファイバ光路長差に当てるとすると、 |tof|≦(200fmax )-1 となり、
【数3】 L≦c/{200・neff ・fmax (△n+△l・neff )} (3) を得る。
【0032】一般的な光ファイバのパラメータ及び可能
な製作精度から、neff =1.47、△n=0.001
5(0.1%)、△l=0.003、c=3×108
代入すると、
【数4】 L≦1.7×108 /fmax (4) となる。
【0033】これが同相除去比を劣化させない光ファイ
バ長である。ちなみに、fmax =10GHzの場合に
は、L≦1.7cmである。
【0034】また、信号光のロスはそのまま受信感度の
劣化につながるので、受光部組み立て時の空間フィルタ
13A,13Bの軸合わせは信号光に対してできるだけ
損失がないように行う。このとき信号光と局発光のビー
ム位置が一致していない場合、局発光の損失が大きくな
る。しかし、局発光強度はショット雑音が熱雑音より十
分大きくなる程度あればよく、このような局発内蔵型の
受光部では局発光強度は非常に大きいので、多少の損失
があっても受信感度に大きな影響は与えない。
【0035】次に、図2を参照して、空間フィルタと受
光素子とを同一基板上に一体化して構成した場合につい
て説明する。この図2に示すものは、受信最大周波数が
10GHzのとき、長さ3cm以下程度(具体的には数
mm程度)の基板20上に、長さ1.7cm以下程度の
空間フィルタをチャネル型導波路23A,23Bで形成
し、このチャネル型導波路23A,23Bの出射側の端
部にバランス型受光素子を形成するフォトダイオード2
5A,25Bを形成したものである。
【0036】この導波路の形成方法としては、結晶成長
によって形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成し、
パターン処理、エッチングを施して導波路を形成するエ
ッチング形、エピタキシャル成長で埋め込みストライプ
形導波路を形成する埋め込み形、フォトレジスト等のス
トリップラインによってその下部に導波路を形成するマ
イクロストリップ形、リッジ部の等価屈折率を両側に比
べ大きくして導波路を形成するリッジ形、イオン交換や
電界等によってイオンを基板内部に移動させてコアとす
る拡散形、膜厚の異なる薄膜の中心部に導波路を形成す
る薄膜レンズ形等が適宜採用される。
【0037】本実施例では、エッチングにより導波路を
形成し、この導波路をエピタキシャル成長で埋め込む方
法が有望である。また、このとき導波路をフォトダイオ
ードと一体化するために、一側をマスキングしてフォト
ダイオードと導波路とを別々のプロセスで製造する。
【0038】このように、空間フィルタが受光素子25
と一体化されたチャネル型導波路である場合、チャネル
型導波路が半導体プロセスあるいは、それに類するマス
クを使用したパターニングにて作されるため、製作精度
が良い。さらに空間フィルタと受光素子25との間の光
軸合わせが不要であるため組み立て工程が簡素化でき
る。
【0039】空間フィルタ25に固有のビーム形状に適
合しなかった成分は基板モードとなって基板20内に散
乱する。このような例では空間フィルタ21の長さが非
常に短い場合があり、基板モードが散乱し切れず受光素
子25A,25Bに入射する可能性がある。入射した基
板モードは雑音になる。このような場合、基板モードを
除去するために、図3に示すように受光素子25A,2
5Bに入射する直前のクラッド部分に吸収(あるいは反
対)部29A,29B,29Cをそれぞれ設ける。チャ
ネル型導波路23A,23Bを伝搬する光は導波路内
(コア内)のみを伝搬するのではなく、一部その外にも
しみだしながら伝搬する。吸収部29A,29B,29
Cで、このしみだしを吸収してしまうと透過すべき光を
吸収することになり信号光パワーの損失となる。また、
しみだし部分が吸収部29A,29B,29Cに大きく
かかっている場合、この吸収部29A,29B,29C
の屈折率が導波路(コア)の屈折率より大きいとチャネ
ル型導波路23A,23Bが通常の伝搬モードでなくな
り、吸収部29A,29B,29Cに放射されるモード
となる。この時もフォトダイオードに光が正しく入射さ
れず損失が大きくなる。従って、吸収部29A,29
B,29Cは、伝搬モードに影響を与えないように、ま
たあまり吸収しないようにコアから離し、また、伝搬方
向の長さも可能な限り短くするべきである。
【0040】また、吸収部29の材質としては、使用す
る波長のレーザ光を吸収すれば良いことから、フォトダ
イオード受光部に使用する物質、例えば1.55μm帯
の波長であればInGaAs或いはInGaAsPが使
用できる。
【0041】図1に示すファイバ型空間フィルタ13の
構成は、例えば図4及び図5に示すように何種類か考え
られる。まず、バランス型の2つのフォトダイオード1
5の間隔がファイバの直径の125μmかその整数倍に
等しいときには、アレイ状の光ファイバを必要な長さに
切り出して使用するか、光ファイバを接着してアレイ状
にして必要な長さに切り出して使用すれば良い。また、
等しくない場合には図4に示すように適切な間隔でV溝
を掘った基板20Aにファイバ23Cを並べるようにし
てもよく、また図5に示すようにファイバ23C間に適
当なスペーサ20Bを挟むようにしてもよい。
【0042】空間フィルタ13とフォトダイオード15
との間の距離が短くできず、空間フィルタ13を出た光
が広がり過ぎてしまう場合は空間フィルタ13とフォト
ダイオード15との間にレンズ31を挿入する。この
時、使用するレンズ31は、図6に示すようなアレイ状
のレンズ31Aか、フォトダイオード15を裏面入射型
にして裏面にレンズを作り込む形の物、あるいは、図7
に示すように単レンズ31Bを使用して2つを一度に絞
っても良い。単レンズ31B使用の場合、レンズの倍率
が1でないとき、2つの空間フィルタの間隔と2つのフ
ォトダイオードの間隔を倍率に従って変える必要があ
る。この性質を利用してフォトダイオードの間隔をファ
イバの直径より短くすることもできる。
【0043】図11は本願第3の発明に係るピッグテー
ル付き光フィルタの一実施例の光軸を含む平面での断面
図である。図11において、光フィルタ41及びレンズ
45の材質は、BK7であり、レンズホルダ43の材質
はチタンである。また、フェルール49の外側の材質
は、オーステナイト系ステンレスである。さらに、フェ
ルールホルダ41はチタンとオーステナイト系ステンレ
スの中間の線膨脹率を持つフェライト系ステンレスを使
用している。
【0044】この実施例においては、BK7(α=72
×10-7)と、チタン(α=89×10-7)との線膨脹
率αの差が17×10-7と非常に小さいため温度変化が
あった場合でも軸ずれはほとんど起こらない。
【0045】図12はコヒーレント光通信用のバランス
型偏波ダイバーシティ受光モジュールの例である。偏光
ビームスプリタ51、レンズ55A,55B,65A,
65BはBK7、レンズホルダ53A,53B,63
A,63B、モジュール基板50はBK7の部品に直接
接続するのでチタンを使用している。フロントエンドア
ンプ基板69A,69Bはアルミナである。アルミナは
線膨脹率が63×10-7と基板材料の中では70〜90
×10-7に近い値を持っており、アクティブ素子が光学
系中にある場合、そのマウント基板に適している。
【0046】また、フロントエンドアンプ基板固定部材
71A,71Bは偏光ビームスプリング51が温度変化
によって上下方向(紙面深さ方向)に伸び縮みしても、
フォトダイオード受光面が光路Oa からずれないで追従
できるようにチタンを使用している。また、フェルール
ホルダ57A,57Bはマルテンサイト系ステンレスで
ある。
【0047】具体的には、光ファイバのフェルールの外
側の材料は通常オーステナイト系ステンレスでありこれ
はBK7などとは線膨脹率がやや異なりα=140×1
-7〜170×10-7であるが、オーステナイト系ステ
ンレスの線膨脹率とBK7などの線膨脹率の中間の線膨
脹率を持つフェライト系(α=100×10-7〜110
×10-7)あるいはマルテンサイト系ステンレス(α=
100×10-7)を固定部材として使用することによ
り、線膨脹率の違いによる軸ずれ、撓みを緩和すること
ができる。
【0048】図13は図12に示したバランス型偏波ダ
イバーシティ受光モジュールの温度特性を測定した結果
を示す特性図である。この図から従来と対比して温度特
性が非常に改善されたことが明らかである。
【0049】また、ステンレスやチタンは熱伝導率が比
較的小さく、線膨脹率が近いので固定強度の強いYAG
レーザ溶接を使用することが出来、そのため強固に固定
することができる。
【0050】尚、上記の各実施例ではそれぞれコヒーレ
ント光受信器、ピッグテール付き光フィルタ及びコヒー
レント光通信用のバランス型偏波ダイバーシティ受光モ
ジュールに適用した場合を例にとって説明したが、本発
明はこれに限定されること無く、それぞれ適宜の光学装
置に適用することができるのはいうまでもない。
【0051】
【発明の効果】本発明では、局発光源内蔵型のコヒーレ
ント光受信器の受光部で、局発光が半導体レーザダイオ
ードから光ビームの状態で光ハイブリッドを通過する構
成を取る場合、フォトダイオードの直前、あるいはレン
ズを介して空間フィルタを配置することにより、信号光
および局発光は同一の空間フィルタを通って、その空間
フィルタによって決定される同一のビーム形およびビー
ム位置を持つようになり、フォトダイオードに入射する
とき必ずビームが一致し、ビームの不一致による干渉効
率、受信感度劣化がなく、良好な受信が可能となる。
【0052】また、BK7をおもな光学部品材料とする
光学系でその固定部材をチタンにすることにより温度変
化に対して軸ずれ、撓みの起こりにくい安定でかつ高信
頼な光通信用光モジュールを作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願第1の発明のコヒーレント光受光装置に係
る一実施例の概略の構成を示す構成図である。
【図2】図1に示すコヒーレント光受光装置における受
光素子とチャネル型導波路が一体化している例を示す斜
視図である。
【図3】図2に示すコヒーレント光受光装置における一
体化した受光素子とチャネル型導波路との間に雑音光を
除去するための吸収層を設けた例を示す平面図である。
【図4】図1に示すコヒーレント光受光装置における空
間フィルタの構成例を示す斜視図である。
【図5】図1に示すコヒーレント光受光装置における空
間フィルタの構成例を示す斜視図である。
【図6】図1に示すコヒーレント光受光装置における空
間フィルタと受光素子との間にアレイ型レンズを挿入し
た例を示す図である。
【図7】図1に示すコヒーレント光受光装置における空
間フィルタと受光素子との間に単レンズを挿入した例を
示す図である。
【図8】バランス型受光素子の構成例を示す図である。
【図9】受光面上での局発光信号光のビーム形状の不一
致を説明する図である。
【図10】受光面上で局発光信号光のビーム位置の不一
致を説明する図である。
【図11】本願第3の発明に係る一実施例のピッグテー
ル付き光フィルタの光軸を含む平面での断面図である。
【図12】本願第3の発明に係るコヒーレント光通信用
のバランス型偏波ダイバーシティ受光モジュールの一実
施例を示す断面図である。
【図13】本願発明の温度特性を従来と対比して説明す
るための特性図である。
【図14】従来の軸ずれが起こる機構を説明する図であ
る。
【図15】従来の撓みが起こる機構を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 光ファイバ 3 レンズ 5 偏光ビームスプリッタ 7 局発光源用半導体レーザ 9 アイソレータ 11 ウォラストンプリズム 13 空間フィルタ 15 バランス型受光素子 15a,15b フォトダイオード 15c 初段増幅器 20 基板 20A V溝基板 20B スペーサ 23 チャネル型導波路コア 25 光電変換部 27 受光素子電極 29 吸収部 31A レンズアレイ 31B 単レンズ P 合流地点 41 光フィルタ 43,53,63 レンズホルダ 45,55,65 レンズ 47,57 フェルールホルダ 49,59 フェルール 50 モジュール基板 51 偏光ビームスプリッタ 61 ウォラストンプリズム 69 フロントエンドアンプ基板 71 アンプ基板固定部材 Oa 光軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 局発光を出射する局発光源と、 この局発光源からの局発光と入射される信号光とを受光
    に適した状態に処理するバルク素子からなる光回路と、 この光回路からの出射光を受光する受光手段と、 前記光回路と受光手段との間に設けられ当該出射光の性
    状を決定する空間フィルタと、を有することを特徴とす
    るコヒーレント光受光装置。
  2. 【請求項2】 前記空間フィルタは、前記受光手段と一
    体化してなるシングルモードチャネル型導波路であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のコヒーレント光受光装
    置。
  3. 【請求項3】 線膨脹率が70×10-7〜90×10-7
    の範囲にある光学体に接触する構成体をチタンあるいは
    チタン合金で構成したことを特徴とする光学装置。
  4. 【請求項4】 チタン、チタン合金あるいはBK7で構
    成される光学体と、 マルテンサイト系ステンレスあるいはフェライト系ステ
    ンレスで構成され、前記光学体に外周側がオーステナイ
    ト系ステンレスで構成される光ファイバのフェルールを
    固定する固定手段と、を有することを特徴とする光学装
    置。
JP2396193A 1993-02-12 1993-02-12 コヒーレント光受光装置 Pending JPH06235846A (ja)

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