JPH062350U - 映写スクリーン装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 机上や床面から直ちにスクリーンを設置して
低い位置での映写が可能で、かつ、小型で、また使用し
ないときには更にコンパクトに収納可能な映写スクリー
ン装置を提供する。 【構成】 スクリーン３を引き出し自在に内装したスク
リーンケース２に、スクリーンケース２に平行に重なり
合う状態とスクリーンケース２に対して交差する状態と
に変位可能な支持脚４，４と、スクリーンケース２に立
設した状態とスクリーンケース２に平行に重なる状態と
に変位可能な支柱５とを設けてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、映写スクリーン装置に関し、更に詳しくは比較的小型であって、か つ映写室等における机上あるいは床面の低い位置で映写可能な映写スクリーン装 置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の映写スクリーン装置としては、例えば図12に示すようなものが ある。この映写スクリーン装置100 は、スクリーン101 を引き出し自在に内装し たスクリーンケース102 を三脚103 上に保持してなり、使用時には前記スクリー ンケース102 から引き出したスクリーン101 の上端部を前記三脚103 の延長上に 設けた支柱104 上端部に掛止するものである。この映写スクリーン装置100 の場 合、映写面の高さおよび縦サイズ等は三脚103 や支柱104 等を上下に調節するこ とにより調整される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記のようにスクリーンケース102 を三脚103 に保持するものでは 、三脚103 の構造上、映写面の高さを低く設定する場合にはどうしても限界があ る。このため、机上や床面から直ちにスクリーンを設置したい場合等は、この三 脚103 を用いた従来の映写スクリーン装置では対応できず、低い位置での映写が できなかった。更に、この三脚103 を用いる場合には収納時に嵩張るといった問 題もあった。

【０００４】 本考案は上記の点に鑑み、机上や床面から直ちにスクリーンを設置して低い位 置での映写を可能とするとともに、小型で、かつ使用しないときにはコンパクト に収納可能な映写スクリーン装置を提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成するための本考案に係る映写スクリーン装置は、スクリーン を引き出し自在に内装したスクリーンケースに、該スクリーンケースに平行に重 なり合う状態と、スクリーンケースに対して交差する状態とに変位可能な支持脚 を設けるとともに、前記スクリーンケースに、立設状態と、スクリーンケースに 平行に重なる状態とに変位可能な支柱を設けてなる。

【０００６】 そして、本考案に係る映写スクリーン装置の代表的なものとしては、スクリー ンを引き出し自在に内装したスクリーンケースの下面に、該スクリーンケースか ら水平方向前後に回動引き出し自在な支持脚を設けるとともに、前記スクリーン ケースに着脱自在に支柱を立設し、前記スクリーンケース背面に前記支柱をスク リーンケースと平行に重なる状態で保持する支柱ホルダーを設けてなる。

【０００７】

【作用】

上記の本考案に係る映写スクリーン装置は、使用時には支持脚をスクリーンケ ースと交差させた状態でスクリーンケースを所定位置に設置するとともに、支柱 をスクリーンケースに立設して該スクリーンケースから引き出したスクリーンの 上端を支柱の上端部に掛止する。また、収納時には、支柱からスクリーンを外し てスクリーンケース内に収納した後、支柱と支持脚とをスクリーンケースに平行 に重ねて収納する。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案を添付図面の実施例に基づいて説明する。図１に示したものは、 本考案に係る映写スクリーン装置１の１実施例であり、図中符号２がスクリーン ケース、３は前記スクリーンケース２内に引き出し自在に内装したスクリーン、 ４、４は前記スクリーンケース２の下面に、該スクリーンケース２と平行に重な り合う状態から前後に回動してスクリーンケースに対して交差する状態に引き出 し可能に取り付けた支持脚、そして５がスクリーンケース２の背面側に立設した 支柱である。

【０００９】 前記スクリーンケース２の中央部分には、その底面側から背面側にかけて水平 片61と垂直片62とからなるＬ型の取付金具６を固着し、前記水平片61下面には支 持脚４、４を回動自在に取り付けるとともに垂直片62には、スクリーン使用時に 支柱５を立設状態に支持するための支柱支持部７、スクリーン不使用時に支柱５ を収納保持するための支柱ホルダー８、および本映写スクリーン装置１を持ち運 ぶための用ハンドル９を設けてなる。

【００１０】 前記スクリーンケース２は、図３に示すように、角筒状のケース本体20の上面 にスクリーン引き出し口22を形成し、前記ケース本体20内の巻取軸21に巻き付け たスクリーン３をバネ装置等の適宜手段により弾力的に引き出し、かつ巻き取り 自在に内装し、巻き取り時にはスクリーン３の上端に設けた上部バー31が前記引 き出し口22の開口縁に係止するように構成してなり、前記上部バー31の略中央に 取り付けた引っ掛け金具32を持って上方に引っ張ることでスクリーン３をスクリ ーンケース２から引き出し可能に構成してなる。

【００１１】 前記支持脚４は、スクリーンケース２に固着した取付金具６の水平片61の下面 両側に左右１対設けてなり、回動軸41を中心として回動するとともに、取付金具 ６の水平片61下面に突設した規制ピン42と回動軸41を中心として形成した円弧状 長孔43により、スクリーンケース２に対して前後に交差する位置とスクリーンケ ース２と上下に平行に重なり合う位置との間で回動規制してなる。

【００１２】 また、スクリーンケース２背面側に位置する取付金具６の垂直片62の中央部に は、支柱５の断面形状に応じた角管状部材からなり、上方のみに開口した支柱支 持部７を設けてなり、この支柱支持部７に支柱５の下端を嵌挿することで、支柱 ５をスクリーンケース２に対して立設状態に支持する。前記支柱５上端にはスク リーンケース２から引き出したスクリーン３の上部バー31に取り付けた引っ掛け 金具32を引っ掛けるためのフック部材51が設けてある。また、前記支柱支持部７ の左右には一対の支柱ホルダー８、８が設けられている。この支柱ホルダー８に は上下の突片81、82を交互に形成してなり、上下の突片81、82間に支柱５を保持 可能に構成してなる。更に、この垂直片62にはハンドル９を設けてなる。このハ ンドル９は取付金具６に固着した左右の固定腕91、91に回動腕92、92を回動自在 に連結して両回動腕92、92間に把持部90を取り付けてなり、必要に応じて回動腕 92部分から折り畳むことでコンパクトに収納可能としてなる。

【００１３】 上記のような本考案に係る映写スクリーン装置１を使用するには、スクリーン ケース２下面の支持脚４、４をスクリーンケース２と前後に交差する方向に回動 して引き出し、スクリーンケース２を所定の位置に設置するとともに、このスク リーンケース２背面の支柱支持部７に支柱５の下端を嵌挿してスクリーンケース ２の背面に支柱５を立設し、スクリーンケース２から引き出したスクリーン３の 上部バー31の引っ掛け金具32を支柱５上端のフック部材51に引っ掛けることでス クリーン３を張設する。また、収納時には、前記引っ掛け金具32を支柱５のフッ ク部材51から外してスクリーン３をスクリーンケース２内に巻き取り収納し、次 いで支柱５を支柱支持部７から抜き取った後、スクリーンケース２の背面側に平 行に重ね合わせるようにして左右の支柱ホルダー８、８に保持し、更に支持脚４ 、４をスクリーンケース２下面に平行に重なり合うように回動して収納する。

【００１４】 上記のような本考案の映写スクリーン装置１は、使用時にはスクリーンケース ２が支持脚４、４によって支持されて設置面に近接して設置されることから、机 上や床面から直ちにスクリーン３を張設することができ、低い位置での映写を可 能とする。一方、収納時にはスクリーン３がスクリーンケース２内に巻き取り収 納されるとともに、支持脚４、４、および支柱５はいずれもスクリーンケース２ と平行に重ねることで、映写スクリーン装置１全体をスクリーンケース２と略同 じ大きさにコンパクトに収納することができる。

【００１５】 尚、上記の実施例では、支柱５の長さはスクリーンケース２よりやや短く、収 納時にスクリーンケース２の両端から突出することはないが、支柱５が長い場合 でも、これを伸縮自在とすれば、収納時にスクリーンケース２からはみ出すこと もなく、また高さを支柱５を伸縮することでスクリーンの縦方向のサイズや調整 することもできる。また、図例のものでは、前記支柱５は支柱支持部７と支柱ホ ルダー８とのいずれかに取り付けてスクリーンケース２に対して立設状態、収納 状態とに変位させるものであるが、この支柱５をスクリーンケース２の背面に回 動自在に軸着することで、立設状態とスクリーンケース２と平行に重なる収納状 態とに変位させるようにしてもよい。

【００１６】 図10および図11に示すものは、本考案に係る映写スクリーン装置１における支 持脚４の他実施例を示すものである。先ず、図10に示すものは、スクリーンケー ス２の下面に該スクリーンケース２に対して回動する主脚44を軸着し、更に該主 脚44の前端に、主脚44に対して回動する補助脚45を軸着してなるものであって、 使用時には前記主脚44をスクリーンケース２に対して交差する方向に引き出し、 更にこの主脚44前端の補助脚45を主脚44に交差するように回動することでスクリ ーンケース２をより確実に支持可能とする。また、収納時には前記補助脚45を主 脚44と重なる方向に回動し、更に主脚44を補助脚45とともにスクリーンケース２ 下面に平行に重ねた状態で収納する。また、図11に示したものは、スクリーンケ ース２に対して回動自在に設けた主脚44の前端に、左右に拡がる一対の補助脚45 、45を連結してなるものであり、収納時には補助脚45、45を閉じて主脚44の延長 方向に位置させるとともに、主脚44を両補助脚45、45とともにスクリーンケース ２下面に平行に重ねて収納するものである。

【００１７】

【考案の効果】

上記のように本考案に係る映写スクリーン装置によれば、スクリーンケースの 下面に、該スクリーンケースに対して交差する状態と、スクリーンケースに平行 に重なる状態とに変位可能な支持脚を設けることで、スクリーンケースを机上や 床面に近接して設置して、低い位置での映写を可能とする。しかも、引き出した スクリーンを張設状態に保持するための支柱をスクリーンケースに対して立設状 態およびこれと重なる状態とに変位可能としたことにより、不使用時には、前記 支持脚および支柱をスクリーンケースに対して平行に重ねることでコンパクトに 収納することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】映写スクリーン装置の斜視図。

【図２】背面側から見た映写スクリーン装置要部の斜視
図。

【図３】映写スクリーン装置の側断面図。

【図４】映写スクリーン装置の平面図。

【図５】映写スクリーン装置要部の背面図。

【図６】映写スクリーン装置要部の底面図。

【図７】収納状態の映写スクリーン装置の一部を省略し
た背面図。

【図８】収納状態の映写スクリーン装置の一部を省略し
た底面図。

【図９】収納状態の映写スクリーン装置の拡大側面図。

【図10】支持脚の他実施例の斜視図。

【図11】支持脚の更に他実施例の斜視図。

【図12】従来の映写スクリーン装置の斜視図。

【符号の説明】

１ 映写スクリーン装置 ２ スクリーンケース ３ スクリーン ４ 支持脚 ５ 支柱 ６ 取付金具 ７ 支柱支持部 ８ 支柱ホルダー ９ ハンドル

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スクリーンを引き出し自在に内装したス
   クリーンケースに、該スクリーンケースに平行に重合す
   る状態とスクリーンケースに対して交差する状態とに変
   位可能な支持脚を設けるとともに、前記スクリーンケー
   スに対して立設状態とスクリーンケースに平行に重なり
   合う状態とに変位可能な支柱を設けてなる映写スクリー
   ン装置。
2. 【請求項２】 スクリーンを引き出し自在に内装したス
   クリーンケースの下面に、該スクリーンケースから水平
   方向前後に回動引き出し自在な支持脚を設けるととも
   に、前記スクリーンケースに着脱自在に支柱を立設し、
   前記スクリーンケースの背面に前記支柱をスクリーンケ
   ースと平行に重なる状態で保持する支柱ホルダーを設け
   てなる映写スクリーン装置。