JPH06234710A - アミノアルコールの製造法 - Google Patents

アミノアルコールの製造法

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JPH06234710A
JPH06234710A JP3296727A JP29672791A JPH06234710A JP H06234710 A JPH06234710 A JP H06234710A JP 3296727 A JP3296727 A JP 3296727A JP 29672791 A JP29672791 A JP 29672791A JP H06234710 A JPH06234710 A JP H06234710A
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aminoalcohol
amino
propanediol
halonitroalcohol
methanol
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JP3296727A
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H Merman Thomas
エイチ.マーマン トーマス
Noshito Vincent
ノシト ビンセント
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Angus Chemical Co
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式 〔式中、Rは水素原子、低級アルキル又はRを表
し、RはRCHOH(式中、Rは水素原子、アル
キル又はアリールを表す)を表す〕で示されるアミノア
ルコールの製造法。Rは好適には、水素原子、低級ア
ルキル又はモノサイクリックアリール(例えばフェニ
ル)である。本発明の方法は、ハロニトロアルコールを
メタノール、適当な緩衝剤(例えば、アンモニア)及び
水素添加触媒の存在下、水素と反応させてアミノアルコ
ール塩とし、該アミノアルコール塩を中和し、生成した
アミノアルコールを回収することからなる。 【効果】 中間体が安定であり、操作性に優れ、高純度
のアミノアルコールを高収率で得られるという利点を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化学合成分野に属し、セ
リノール(2−アミノ−1,3−プロパンジオール)に
表されるタイプのアミノアルコールの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】アミノアルコールはその多くの用途の中で
も特にX線不透剤の製造に有用である。しかしこれまで
の製造方法では目的とするアミノアルコールから取り除
くことが時として困難な多くの副産物を含有する生成物
しか製造できず、そのためにその生成物は該用途に十分
適しているわけではなかった。
【0003】アミノアルコールの製造方法は米国特許第
2,157,386号明細書に記載されている。開示さ
れた方法では、ニッケル水素添加触媒の存在下に、約1
5〜165℃で例えばニトロアルコールに不活性な溶媒
を用いる液相にて脂肪族ニトロアルコールを水素添加す
ることよりなる。一例では2−ニトロ−1−ブタノール
をエタノールとニッケル触媒の存在下で圧力600ポン
ド、25〜30℃、8時間で水素添加する。92%以上
のニトロブタノールがアミノ化合物に変換したが2−ア
ミノ−1−ブタノールへは74.5%しか変換しなかっ
たと報告されている。
【0004】米国特許第2,587,572号明細書は
アミノアルコールの製造方法を開示するが、それによる
とニトロアルコールを水素、不活性溶媒、水素添加触媒
の入った反応容器(20〜200psi、40〜100
℃)にゆっくりと導入するので、ニトロアルコールが反
応ゾーンに入ると実質的に即座に水素添加が完了する。
実施例では溶媒としてメタノールを、そしてニッケル触
媒を用いる。実施例に報告された収率は69%と95.
8%であり、該方法は大体80〜90%の収率をあげる
と言われた。
【0005】米国特許第3,564,057号明細書は
対応するニトロアルカノールの還元による第一アルカノ
ールアミンの製造方法を開示している。該方法では第二
アルカノールアミンの第一アルカノールアミンに対する
比率をアンモニアもしくは可溶性第一もしくは第二脂肪
族アミンの存在下で還元を行うことで減らすことができ
るということである。実施例では還元は水素を用いてメ
タノール、ホルムアルデヒド、ラネーニッケル触媒およ
び可溶性アミンの存在下で圧力と温度を上げて行われ
る。しかし特記すべき収率や純度は報告されていない。
【0006】米国特許第4,221,740号明細書は
2−ニトロ−1,3−プロパンジオールのナトリウム塩
の接触水素添加による2−アミノ−1,3−プロパンジ
オールの製造法を開示している。実施例ではこの反応は
メタノール中、生成する水酸化ナトリウムの中和剤とし
て塩化アンモニウム、触媒としてラネーニッケルを用い
て70気圧、室温で行われる。温度が低い時(10〜2
7℃)のみ望ましい結果が見られるがそれは製造条件に
おいて維持するにはかなり非現実的な温度である。82
%もの収率が報告されている。反応には目的生成物の収
率に影響を与える夾雑物であるトリス−ニトロを好まし
くない量生成する量のホルムアルデヒドが用いられる。
【0007】米国特許第4,448,999号明細書も
また2−アミノ−1,3−プロパンジオールの製造法を
開示している。該明細書には上記第4,221,740
号に記載の方法は再試できず、樹脂様副生成物と不安定
物質が生成してセリノールを回収できなかったと述べら
れている。開示された方法は反応の間、つまり15〜3
00分間冷却装置を使って温度を50〜80℃の狭い範
囲に維持しながら、2−ニトロ−1,3−プロパンジオ
ールのアルカリ塩を接触水素添加するものであり、不活
性溶媒と緩衝化された酸の存在下、水素圧1〜98ba
rで行われる。例では2−ニトロ−1,3−プロパンジ
オールのナトリウム塩、不活性溶媒としてメタノール、
緩衝化された酸として塩化アンモニウム、および5%P
d/C、50%水分からなる触媒を用いる。それによる
と収率は74%から95%以上である。反応には目的生
成物の収率に影響を与える夾雑物であるトリス−ニトロ
を好ましくない量生成する量のホルムアルデヒドが用い
られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、改良
されたアミノアルコールの製造法を提供することであ
る。本発明の他の目的は、高純度のアミノアルコールの
製造法を提供することである。さらに本発明の他の目的
は、バッチ方式又は半連続方式のいずれでも操作可能な
アミノアルコールの製造法を提供することである。本発
明の上記の目的及びその他の目的、及びその利点、なら
びに付加的な発明の特徴は以下の説明から明らかとなる
であろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ハロニ
トロアルコールをメタノール、適当な緩衝剤及び水素添
加触媒の存在下で水素添加し、生成したアミノアルコー
ル塩を中和し、生成したアミノアルコールを回収するこ
とによりアミノアルコールが製造される。
【0010】本発明をある好適な実施態様により説明す
るが、本発明はこれら特定の実施態様に限定されるもの
ではない。それどころか、すべての選択可能な変形、修
飾、及び均等な方法は特許請求の範囲に定義される限り
本発明の精神及び範囲に包含されるものである。
【0011】本発明は、式
【化2】 〔式中、Rは水素原子、低級アルキル又はRを表
し、RはRCHOH(式中、Rは水素原子、アル
キル又はアリールを表す)を表す〕で示されるアミノア
ルコールの製造法である。Rは好適には、水素原子、
低級アルキル又はモノサイクリックアリール(例えば、
フェニル)である。本発明の方法は、ハロニトロアルコ
ールをメタノール、適当な緩衝剤(例えば、アンモニ
ア)及び水素添加触媒の存在下、水素と反応させてアミ
ノアルコール塩とし、該アミノアルコール塩を中和し、
生成したアミノアルコールを回収することからなる。
【0012】本方法の利点は次の点にある。 (1)クロロポール(chloropol)又はブロノ
ポール(bronopol)中間体が非常に安定であ
り、乾燥状態で長時間保存可能である。 (2)クロロポールを反応装置に溶液として注入するの
で、ラインが妨げられることがない。 (3)水素を適宜の速度で注入することが可能である。 (4)最初の生成物が塩酸セリノールであり、これは洗
浄及び再結晶により高収率で高純度のものが得られる。
【0013】ハロニトロアルコールはいかなる方法によ
って製造してもよい。通常は適当な方法によりまずハロ
ニトロアルカンを製造する。例えば米国特許第2,30
9,806号明細書、米国特許第3,096,378号
明細書に開示される方法でもよいが、好適には本願と同
日付けで出願された米国特許出願第07/529,74
7号(現在、米国特許庁に係属中)の主題であり、本出
願でも参考としてその開示を説明する以下の方法により
製造する。
【0014】好適な方法は、ニトロネート塩(nitr
onate salt)をハロゲンと反応させてモノハ
ロゲン化ニトロアルカンとし、続いてこれを反応混合物
から回収することを包含するものである。
【0015】ニトロネート塩は、実質的に等モル量の水
酸化アルカリ金属とニトロアルカンとを反応させて製造
する。反応は攪拌器と冷却ジャケットを備えた適当な容
器で行なえばよい。あるいは静止ミキサーを有するチュ
ーブからなる連続反応装置で行なってもよい。反応は低
温(約40℃以下)で行ない、バッチ操作の場合は0℃
±10℃の低温で行なう。また、好ましくはニトロアル
カンの水溶液を水酸化アルカリ金属の水溶液と混合した
水性媒質中で行ない、ニトロネート塩の水溶液を得る。
この他の溶媒を使用することもできる。好適な水酸化ア
ルカリ金属は水酸化ナトリウムであるが、本発明を実施
にあたっては他の水酸化アルカリ金属を利用することも
できる。
【0016】生成したニトロネート塩はただちに等モル
量のハロゲンと混合する。反応は前の段落で説明した適
当な容器で行なえばよい。好適には、ハロゲン溶液が入
った反応装置にニトロネート塩の水溶液を仕込む。容器
を前の段落で述べた低温に保つため攪拌しながら冷却す
る。連続系が望ましい場合は、無水ハロゲン又はハロゲ
ン溶液と等モル量のニトロネート塩溶液とを静止ミキサ
ーを備えたチューブ反応装置に同時に注入する。本工程
は好適には水系で行なうが、他の溶媒系を利用すること
もできる。例えば、ハロゲンの水溶性が充分でない場合
は、塩化メチレンのようなよりハロゲンに適した別の溶
媒を使用してもよい。
【0017】モノハロゲン化ニトロアルカンが生成した
ら、ただちに反応混合物中の未反応のハロゲンをつぶす
化合物で溶液を処理する。未反応のハロゲンをつぶすた
めに使用する化合物は好適には亜硫酸水素ナトリウムで
あり、飽和溶液の形で反応混合物に添加することが好ま
しい。
【0018】生成したモノハロゲン化ニトロアルカン
は、好適には目的生成物を溶媒と共沸させて蒸留し、底
部の生成物層をデカンテーションにより適当な蒸留トラ
ップから分離することにより回収される。本工程により
製造されたモノハロゲン化ニトロアルカンは90〜95
%オーダーの純度である。
【0019】ハロニトロアルコールはハロニトロアルカ
ンから適宜の方法、例えば米国特許第3,658,92
1号明細書及び米国特許第3,711,561号明細書
に開示される方法によって製造してもよいが、以下に説
明する米国特許第4,922,030号明細書の方法で
行なうのが好ましい。
【0020】目的のハロニトロアルコールの製造は、ハ
ロニトロアルカンをアルカリ触媒存在下、実質的に水を
含まないアルデヒド溶液と反応させることにより行う。
適宜のアルデヒドを使用できるが、ホルムアルデヒドが
市販の好適なアルデヒドである。アルデヒドに対して
は、実質的に水を含まない限り適宜の溶媒又は混合溶媒
を使用できるが、メタノールが好適な溶媒である。無機
又は有機触媒のいずれを使用してもよい。適する触媒
は、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、及びn−
ブチルアミンなどである。しかしながら、トリスヒドロ
キシメチルアミノメタン及びモルホリンのような第一又
は第二アミンは触媒としてうまく作用しない。好適な触
媒は水酸化ナトリウムである。反応は発熱反応であり、
反応温度が約20〜60℃に保たれるように温度を調節
する。
【0021】上記の反応終了後、生成したハロニトロア
ルコールは適宜の方法により回収されるが、攪拌晶出装
置内で反応物の温度を約25℃まで下げ、結晶を濾過す
ることにより回収するのが好ましい。同様にしてさらに
温度を下げ、母液を濃縮することにより2回目の結晶を
得ることができる。回収したハロニトロアルコールの純
度は95〜99%オーダーである。
【0022】目的のアミノアルコールの製造は、ハロニ
トロアルコールをメタノール及びアンモニアの存在下、
触媒による水素添加に付すことにより行う。パラジウ
ム、活性化ニッケルなどの適当な水素添加触媒が使用さ
れる。さらに、昇圧、昇温下で反応させるために適宜の
反応容器及び反応体投入手段を用いることができるが、
ハロニトロアルコールをメタノールに溶解し、予めメタ
ノール、アンモニア及びラネーニッケル触媒を入れてお
いたオートクレーブに、この溶液を徐々に添加するのが
好ましい。ハロニトロアルコール/メタノール溶液の添
加中は、オートクレーブを水素で約80psi以上に加
圧し、温度約55℃〜約80℃に保持する。この反応の
結果、アミノアルコール酸付加塩が沈澱する。
【0023】当該酸付加塩は、続いて好適には結晶化に
より高分子量の不純物及び着色物を取り除くことによっ
て回収される。得られる結晶生成物をアルカリ性物質と
処理して酸付加塩を中和する。アミノアルコール酸付加
塩の処理には、適宜のアルカリ性物質及び手法を用いる
ことができるが、好適にはアミノアルコール酸付加塩を
水に溶解し、ここへ水酸化ナトリウムを添加する。アル
カリ処理の結果、アミノアルコールの溶液が調製され、
次に適宜の手法によりアミノアルコールが回収される
が、好適には当該溶液をイソプロパノール又はイソブタ
ノールで処理し、水を共沸させて除き、中和塩を濾過
し、蒸留することにより高純度のアミノアルコールを得
る。
【0024】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】実施例1 本実施例では、モノクロロニトロメタンの製造法を示
す。モノクロロニトロメタンの製造に使用した装置は、
ニトロネート反応器、塩素化反応器および蒸留器の3つ
の反応器を備えてなるものである。ニトロネート反応器
は、500mlの丸底フラスコに温度計、攪拌機、二基
の原料槽とポンプおよび窒素注入ラインが接続されたも
のである。塩素化反応器は、12リットルの丸底フラス
コにドライアイス還流冷却器、塩素およびニトロネート
の注入口、攪拌機ならびにガス洗浄器(10% NaO
H/10% NaHSO)が備えられたものである。
蒸留器は、12リットルの丸底フラスコに温度計、攪拌
機、1.5フィートのVigreuxカラム、Dean
−Starkトラップおよびガス洗浄器(10% Na
OH/10% NaHSO)が備えられたものであ
る。
【0026】次のような方法でモノクロロニトロメタン
の製造を行った。10%ニトロメタン水溶液6,100
g(10モル)をニトロネート反応器の第一の原料タン
クに、20%水酸化ナトリウム溶液2,000g(10
モル)を第二の原料タンクに導入した。オーバーフロー
ニトロネート反応器(500ml)にDI水150ml
を入れ、ドライアイス−アセトン浴中で0℃まで冷却し
た。ニトロネート反応器のディップ・パイプ(dip
pipe)は、供給速度53.3cc/分で滞留時間が
3分となるように調節した。
【0027】塩素化反応器に塩化メチレン1リットルを
仕込み、ドライアイス−アセトン浴中で−5℃まで冷却
した。次いで、攪拌を開始した。塩素を塩化メチレン中
に吹き込み、ドライアイス還流冷却器中に液体塩素が穏
やかに還流するまで続けた。この時、ニトロネート反応
器に窒素を流し始めた(20cc/分)。2分後に、ニ
トロメタン供給ポンプを始動させる(41.5ml/
分)とともに、水酸化ナトリウム供給ポンプを始動させ
た(11.8ml/分)。ニトロネート反応器の温度を
モニターして常に0〜5℃を保つようにした。
【0028】塩素化反応器への塩素の流入を開始した
(供給速度は、最初の40分間が8.5g/分、次の3
0分間が5.95g/分、最後の55分間が2.55g
/分)。ニトロネートナトリウム溶液(黄色)を連続的
に塩素化反応器にオーバーフローさせ、塩素化反応器の
温度は0〜5℃に保った。2.6時間にわたってニトロ
ネートが供給されたが、この間反応器に仕込まれた塩素
の総量は760g(10.7モル)であった。
【0029】ニトロネート注入ポンプを止めて仕込みを
終了した。反応混合物を25℃まで昇温した後、1時間
攪拌した。底部に鮮黄色の有機相を有する濁った黄色の
溶液が得られた。
【0030】反応器のフラスコ中の内容物を全て蒸留器
に移した。反応混合物を加熱して沸騰させ(常圧で)、
加熱中に発生した塩素を除去するためにガス洗浄器を使
用した。上部の温度が91℃までの初期留分を集めた。
生成物は共沸混合物の底部層として得られた(上部温度
91−101℃、容器温度94−104℃)。
【0031】前記の方法により、824gの生成物が得
られ、この生成物には、モノクロロニトロメタン88重
量%、ジクロロニトロメタン2−3重量%、トリクロロ
メタン1−2重量%およびニトロメタン5−7重量%が
含まれていた。生成物中のニトロメタンは、初期留分除
去の温度を94℃まで高めれば取り除くことができるも
のと思われる。
【0032】実施例2 本実施例では実施例1と同様の方法により製造したクロ
ロニトロメタンを用いて2−クロロ−2−ニトロ−1,
3−プロパンジオール(クロロポール、chlorop
ol)を製造する。
【0033】温度計、pHプローブ、pH調整機、攪拌
機、クロロニトロメタン供給ポンプおよびNaOH供給
ポンプを備えた4リットルの樹脂製反応器に、1,81
6gのメチルホルムセル(55%CHO、35%Me
OH、10%HO、33.26モルCHO)を仕込
んだ。氷水浴中で反応器を15℃まで冷却し、攪拌を開
始した。pH調整機を始動させ、50%NaOH量を計
測しながら添加して、反応混合物の開始時のpHを10
に調整した。
【0034】実施例1と同様にして製造した88重量%
クロロニトロメタン1,543.2gを原料タンクに仕
込んだ。pH調整機の設定値を8.5とし、クロロニト
ロメタン供給ポンプ(25.7g/分)を始動させた。
必要に応じて冷却をおこないながら、温度を55℃とし
た。pHが8.5より低下しないように注意しながら、
必要に応じてNaOH溶液を添加した。クロロニトロメ
タンの添加の最終段階になるとクロロポールの結晶が析
出しはじめた。
【0035】クロロニトロメタンの添加が終了したら、
反応混合物を55℃で45分間攪拌した。次いで、クロ
ロポール溶液を35℃まで冷却し、濃塩酸でpHを5.
4まで低下させた。
【0036】クロロポールスラリーが25℃になるまで
さらに冷却を続け、このとき生じたクロロポールの一回
目析出物(1,562.8g)を取り出した。次いで、
母液を冷却し、濃縮して10℃および0℃で、二回目
(444.8g)および三回目(114.0g)の析出
物をそれぞれ取り出した。クロロポールの総収量は2,
121.6g(13.6モル、92%モル収率)であ
り、平均純度は96パーセントであった。
【0037】実施例3 本実施例では実施例2で製造したクロロポールを用いて
2−アミノ−1,3−プロパンジオール酸付加塩を製造
する。オートクレーブ内を窒素で不活性化し、圧力が1
50psiであることを確認した。オートクレーブを排
気して常圧に戻した。Activated Metal
s(50%wet)A5200ラネーニッケル触媒60
gをオートクレーブに仕込み、メタノール600ml
(475g)、28重量%アンモニア溶液60.82g
(1.0モル)を加えた。添加後、オートクレーブの攪
拌器を始動させ、オートクレーブを水素で150psi
まで加圧し、65℃に加熱した。
【0038】実施例2のクロロポール162g(純度9
6%、1.0モル)をメタノール500gに溶解した。
このクロロポール溶液を30分間かけてオートクレーブ
に徐々に注入した。系内の圧力を150psiに、温度
を65℃に保った。すべてのクロロポール溶液の添加が
終了したら、新しいメタノール50mlで注入ラインを
洗い流し、オートクレーブの攪拌を2時間続けた。2時
間後、オートクレーブを室温まで冷却し、オートクレー
ブ内の気体を大気中に放出して圧力を常圧まで下げた。
【0039】反応溶液をセライト545(Celite
545)を敷いた濾過器で濾過し、濾過パッドをメタ
ノール50mlで洗浄した。濾過したオートクレーブ生
成物(青色溶液)を60℃、30mmHgで濃縮し、約
78重量%の2−アミノ−1,3−プロパンジオール・
塩酸塩(純度94%)からなる緑色油状物約150gを
得た。収率は約91%であった。
【0040】実施例4 本実施例は、実施例3にて製造した2−アミノ−1,3
−プロパンジオール酸付加塩の精製、それに続く中和、
および生成物2−アミノ−1,3−プロパンジオールの
回収について説明する。
【0041】実施例3にて得た緑色油状物(2−アミノ
−1,3−プロパンジオール・塩酸塩1モルを含有)1
63.5gを攪拌器および温度計を備えた500ml丸
底フラスコに入れた。次にメタノール80gを反応フラ
スコに入れ、内容物を60℃で10分間攪拌した。
【0042】2−アミノ−1,3−プロパンジオール・
塩酸塩の第1回目析出物(75g)を室温で集め、冷メ
タノール32gにて洗浄した。洗液を母液に合わせた。
【0043】母液を濃縮し(45℃、10mmHg)、
その後10℃に冷却した。2−アミノ−1,3−プロパ
ンジオール・塩酸塩の第2回目析出物(25g)を集
め、冷メタノール20gにて洗浄した。洗液を母液に合
わせた。
【0044】母液を再び濃縮し(45℃、100mmH
g)、0℃に冷却した。2−アミノ−1,3−プロパン
ジオール・塩酸塩の第3回目析出物(13.5g)を集
めた。これら再結晶による全収率は純度99.3パーセ
ントの2−アミノ−1,3−プロパンジオール・塩酸塩
が89%であった。結晶は微かな緑色を呈していた。
【0045】2−アミノ−1,3−プロパンジオール・
塩酸塩の3回の析出物(113.5g)を合わせ、17
0.3gの脱イオン水に溶解した。NaOHペレット3
5.6gを少量ずつ溶液に加え、溶液温度を50℃以上
に上昇しないようにした。その後、溶液を再び濃縮し
(50℃、20mmHg)、水130〜140gを回収
した。
【0046】無水イソブタノール140gを溶液の残渣
に加えた。残存する水はVigreuxカラムおよびD
ean−Starkトラップを備えた蒸留システムを使
用して50℃、20mmHgにて共沸させ除いた。塩が
本濃縮段階中に沈澱した。さらにイソブタノール40g
を混合物に添加した。塩を圧力フィルター(press
ure filter)を用いて2−アミノ−1,3−
プロパンジオールから濾過した。ほぼ51gの塩が回収
された。
【0047】2−アミノ−1,3−プロパンジオール溶
液を濃縮し、イソブタノール35〜39gを回収した。
2−アミノ−1,3−プロパンジオール溶液の残渣をワ
イプトフィルム蒸留器(Wiped film sti
ll)の供給システムに移した。供給槽は循環温水槽を
用いて60℃に加熱した。ワイプトフィルム蒸留器を
0.2mmHgに真空排気し、壁温を110℃に上げた
〔コールドフィンガー(cold finger)では
60℃〕。無色の2−アミノ−1,3−プロパンジオー
ル蒸留物を回収した。2−アミノ−1,3−プロパンジ
オールの最終回収量は68〜69g(0.75〜0.7
6モル、純度99.4%)であった。
【0048】精製2−アミノ−1,3−プロパンジオー
ルを攪拌しながらジャーに移し、2−アミノ−1,3−
プロパンジオールの種晶を入れた。固体を大気にさらさ
ぬよう保護した。
【0049】実施例5 2−クロロ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール8
0gを300mlメタノールに溶解した。5%パラジウ
ム炭素4gを圧力容器に加えた。容器を窒素置換してメ
タノール300mlを加えた。さらに、29%アンモニ
ア溶液80mlを加えた。熱を加え、圧力容器の攪拌を
開始した。水素圧を800psiにした。圧力容器の温
度が70℃に達したとき、クロロニトロアルコールを容
器中にポンプにより2時間かけて添加した。添加中、水
素圧を800psiに維持し、温度を70℃に保持し
た。本容器条件をさらに3時間半維持した。
【0050】水素流入を停止し、圧力を抜き、懸濁した
触媒を除去するために内容物を濾過した。得られた清澄
な液体を濃縮し、理論上の85.71%にあたる2−ア
ミノ−1,3−プロパンジオール塩酸塩を白色結晶固体
として回収した。生成物は実施例4の方法により精製し
た。
【0051】実施例6 50%湿パラジウム炭素24.0gを2リットルのオー
トクレーブに入れ、メタノール300mlと混合した。
28%アンモニア32mlを添加した。オートクレーブ
を窒素置換した。攪拌を開始し、容器を水素で80ps
iまで加圧し、55℃に加熱した。2−クロロ−2−ニ
トロー1,3−プロパンジオール80gをメタノール1
60gと混合した。容器条件を維持しつつ本混合物をオ
ートクレーブ中に圧力ポンプにより30分かけて添加し
た。攪拌、加熱、および水素圧条件をさらに2時間維持
した。
【0052】当該時間後、圧力を抜き、触媒を除去する
ためにオートクレーブ内容物を濾過した。得られた液体
を60℃、1mmHgにて濃縮し、続いてイソブチルア
ルコール50mlを添加し、アミン生成物を回収し、実
施例4及び5に記載した方法により精製した。
【0053】実施例7 本工程では次に示すデータより明らかなように、穏やか
な反応条件下で高純度の生成物を高収率で生成する。
【0054】
【表1】
【0055】実施例8 使用する触媒濃度およびアンモニア量はともに収率およ
び純度に重大な影響を与える。少なくともアンモニア約
0.2当量が、高収率達成には必要である。触媒量は出
発物質ハロニトロアルコールに対し、少なくとも0.5
重量%必要である。
【0056】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロニトロアルコールをメタノール、緩
    衝剤及び水素添加触媒の存在下、一段階で水素と反応さ
    せ、生成したアミノアルコール酸付加塩をアルカリ性物
    質と処理し、生成したアミノアルコールを回収すること
    からなる式 【化1】 (式中、Rは水素原子又は低級アルキルを表す)で示
    されるアミノアルコールの製造法。
  2. 【請求項2】 水素添加触媒がラネーニッケル又はパラ
    ジウム炭素である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 緩衝剤がアンモニアである請求項1記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 ハロニトロアルコールを圧力約80〜8
    00PSIG、温度約55〜80℃で水素と反応させる
    請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 アミノアルコール酸付加塩を結晶化によ
    り回収する請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 アミノアルコール酸付加塩の処理に使用
    するアルカリ性物質が水酸化ナトリウムである請求項5
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 水酸化ナトリウムが水溶液であり、アミ
    ノアルコール酸付加塩の処理によりアミノアルコールと
    ナトリウム塩との水溶液が形成される請求項6記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 アミノアルコールを蒸留により回収する
    請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 ハロニトロアルコールが、2−ブロモ−
    2−ニトロ−1,3−プロパンジオールであり、アミノ
    アルコールが2−アミノ−1,3−プロパンジオールで
    ある請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 ハロニトロアルコールが、2−クロロ
    −2−ニトロ−1,3−プロパンジオールであり、アミ
    ノアルコールが2−アミノ−1,3−プロパンジオール
    である請求項8記載の方法。
JP3296727A 1988-12-02 1991-08-26 アミノアルコールの製造法 Pending JPH06234710A (ja)

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