JPH06234518A - 薄片状硫酸バリウムおよびその製造方法 - Google Patents

薄片状硫酸バリウムおよびその製造方法

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JPH06234518A JP4456993A JP4456993A JPH06234518A JP H06234518 A JPH06234518 A JP H06234518A JP 4456993 A JP4456993 A JP 4456993A JP 4456993 A JP4456993 A JP 4456993A JP H06234518 A JPH06234518 A JP H06234518A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 顔料、化粧品等の用途に好適な粒子性状を備
える薄片状硫酸バリウムと、それを工業的に効率よく得
るための製造方法を提供する。 【構成】 アスペクト比5以上で板状面の平均粒子径が
2μm 以上であり、板状面の周縁部に際立った凹凸にな
い硫酸バリウムの結晶粒子であって、かつ該結晶粒子を
水性スラリーとした際の流線評価法による流線が現出す
る性状を備える薄片状硫酸バリウム。その製造方法は、
バリウム塩溶液と硫酸塩溶液による硫酸バリウム生成反
応において、反応過程を通じて系内のBaイオンに対す
る硫酸イオンの過剰量が硫酸イオンで 0.1〜3g/l であ
り、硫酸バリウムの生成スラリー濃度が5重量%以下に
なる濃度および量比でバリウム塩溶液と硫酸塩溶液を同
時添加することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として顔料用、化粧
品用として好適な比較的粒子径の大きな薄片状硫酸バリ
ウムおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、硫酸バリウムの工業的な製造方法
としては、硫化バリウム溶液またはその他の水溶性バリ
ウム塩溶液をバリウム源とし、これに硫酸または硫酸ア
ルカリ溶液を反応させる方法が知られている。このう
ち、特殊な用途を除き硫化バリウムをバリウム源とする
方法が一般的な工業的製法とされている。
【0003】しかしながら、硫化バリウム法により得ら
れる硫酸バリウムは、一般に粒子径が1μm 以下の微粒
子であって、例えば化粧品等の用途には粒子径、形状、
不純物、表面状態などの性状面で満足しない。該硫化バ
リウム法においても、平均粒径5−10μm 程度の粗大
な板状の硫酸バリウムが得られる技術(特公昭62−3468
8 号公報) も提案されてはいるが、アスペクト比が小さ
く化粧品用として要求される薄片状を呈するものではな
い。また、白色度が低い難点があり、これを酸またはア
ルカリ処理で改善しようとすると一層アスペクト比が小
さくなるという問題が生じる。そのうえ、硫化物を包含
するため、より付加価値の高い用途には適用できないの
が現状である。
【0004】一方、硫化バリウム以外の水溶性バリウム
塩溶液をバリウム源として粒子径の大きい鱗片状硫酸バ
リウムを製造する方法(特開昭48−56833 号公報)も知
られているが、この方法では生成する硫酸バリウムの系
内濃度を例えば0.5%程度と非常に薄くすることが必
須条件とされており、経済性を考慮した工業的な製造技
術とは言えない。実際に前記の方法に従って系内の硫酸
バリウム濃度を1.0%程度まで高めると、粒子径1μ
m 以下の非常に微細な球状硫酸バリウムしか得られなか
った。また、系内の硫酸バリウム濃度を0.2%以下に
しないと流線評価法による明確な流線が認められず、薄
片性状を呈していないことも判明した。
【0005】また、特開平3−257016号公報にも薄片状
の硫酸バリウムの製造方法が開示されているが、この方
法でもバリウムおよび硫酸イオン濃度はそれぞれ0.0
01〜0.05M/lの当量反応、すなわち反応系にお
けるスラリー濃度に換算して約0.6%以下の低濃度反
応が必須の要件となっている。その他の公知技術でも薄
片状硫酸バリウムの生成には概ね反応スラリー濃度を
0.5〜0.6%以下とすることが要件とされており、
高収率を期待することは不可能である。
【0006】加えて、上記した薄片状硫酸バリウムを製
造するための方法では、硫酸イオンをベースとしてバリ
ウムイオンを添加するバッチプロセスであり、逐一系内
のイオン濃度、特に硫酸イオン濃度が変化する中での反
応を介して硫酸バリウムを生成しなければならないた
め、その全体形状は薄片状であっても板状面の周縁部に
は多くの切れ込みのある凹凸が形成されており、あたか
も雪の結晶を投影したような不整形状を呈するものであ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のとおり、従来技
術による薄片状硫酸バリウムの製造方法では、生成濃度
が非常に希薄である関係で工業的に効率よく生産するこ
とができず、粉体形状にも問題があった。したがって、
顔料や化粧品などに適用するためには、形状の整った薄
片性状を呈する純度のよい硫酸バリウムを高濃度の生成
系で製造する方法の開発が強く要望されていた。
【0008】本発明者らは、このような実情に鑑み、工
業的に有利な実用濃度で薄片状硫酸バリウムを製造する
ための条件につき鋭意研究を重ねた結果、バリウム塩溶
液と硫酸塩溶液による反応系において特定された条件を
与えると従来の数倍以上の生成濃度において薄片状で外
形の整った硫酸バリウム粉体を効率よく得ることができ
ることを確認した。
【0009】本発明は前記に知見に基づいて開発された
もので、その目的は、顔料、化粧品などの用途に好適な
粒子性状を備える薄片状硫酸バリウムと、該薄片状硫酸
バリウムを工業的に有利な実用濃度下に効率よく得るた
めの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による薄片状硫酸バリウムは、アスペクト比
5以上で板状面の平均粒子径が2μm 以上であり、板状
面の周縁部に際立った凹凸のない硫酸バリウムの結晶粒
子であって、かつ該結晶粒子を水性スラリーにした際の
流線評価法による流線が現出する性状を備えることを構
成上の特徴とするものである。
【0011】本発明における薄片状硫酸バリウムは、比
較的粒子径が大きく、板状面の外形が平滑に整った薄片
形状を呈する白色透明な粒子性状によって特徴づけら
れ、この特有の性状が顔料や化粧品用として適用した場
合に好適な分散性および延び特性を付与する。なお、本
発明において流線評価法とは薄片性を評価する指標とな
るもので、粉体0.1gを水100mlに分散撹拌させて
水性スラリーとした際に流線の現出度合を定性的に評価
する方法を指す。
【0012】上記の薄片状硫酸バリウムを得るための本
発明による製造方法は、バリウム塩溶液と硫酸塩溶液に
よる硫酸バリウム生成反応において、反応過程を通じた
系内のバリウムイオンに対する硫酸イオンの過剰量が硫
酸イオンで0.1〜3g/lであり、硫酸バリウムの生
成スラリー濃度が5重量%以下になる濃度および量比で
バリウム塩溶液と硫酸塩溶液を同時に添加することを構
成的特徴とする。
【0013】出発原料となるバリウム塩としては、例え
ば塩化バリウム、水酸化バリウム、硝酸バリウム等の水
溶性バリウム塩が用いられ、硫酸塩としては硫酸ナトリ
ウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム等が挙げられ
る。また、硫酸そのものを用いることもできる。
【0014】バリウム塩および硫酸塩は水溶液として反
応に供されるが、反応過程を通じて系内のバリウムイオ
ンに対する硫酸イオンの過剰量が硫酸イオンで0.1〜
3g/lの範囲になるように制御することが重要な反応
条件となる。この硫酸イオンの過剰濃度が0.1g/l
を下廻ると、SEM写真による観察では生成硫酸バリウ
ム粒子の形状が薄片状に見えるが流線評価法による流線
が明確に現れず、適性な薄片性状が形成されなくなる。
他方、硫酸イオンの過剰濃度が3g/lを越えると得ら
れる硫酸バリウムの平均粒子径が2μm 未満となり、S
EM写真上でも薄片性状が認められなくなる。
【0015】また、生成反応における硫酸バリウムの生
成スラリー濃度が5重量%以下、好ましくは2.5重量
%以下になるように調整することも本発明の重要な要件
となる。この生成スラリー濃度が5重量%を上廻る場合
には原料濃度も相対的に高くなるため、過剰硫酸イオン
の濃度を上記の最適範囲内に制御することが極めて困難
となり、結果的に操業性が著しく減退する。
【0016】これら過剰硫酸イオン量と生成スラリー濃
度の調整は、用いるバリウム塩溶液および硫酸塩溶液の
濃度および量比を適宜に設定することによっておこなう
ことができる。なお、本発明においては上記の条件と併
せて、バリウム塩溶液と硫酸塩溶液を同時に反応系内に
添加することが必要で、この同時添加により板状面の周
縁部に際立った凹凸のない整った形状の薄片状硫酸バリ
ウム粒子を生成させることができる。溶液の同時添加
は、バッチ法、連続法のいずれの方法を用いても差し支
えない。
【0017】上記の反応条件を全て満足することによ
り、アスペクト比5以上で板状面の平均粒子径が2μm
以上であり、板状面の周縁部に際立った凹凸の認められ
ない白色透明性の硫酸バリウム結晶粒子が生成される。
この硫酸バリウム結晶粒子は、水性スラリーとした際に
流線評価法により流線が現出し、適性な薄片性状を呈し
ている。
【0018】このようにして生成した硫酸バリウムには
多少の不純物塩類を包含することがあるが、これは原料
の種類や反応条件等によっても異なり特に反応温度が低
いほど不純物の含有量が多いようである。したがって、
用途によっては高温での反応をおこなうことにより不純
物を少なくすることもできるが、高温反応は反応濃度が
希薄なために加熱に多量の熱を必要とし、工業的に不利
となる。これに対し、低温反応により生成した硫酸バリ
ウムのスラリーを沈降濃縮したのち、50℃以上の温度
で加熱撹拌処理すると、不純物の含有量を効率よく低下
させることができ、同時に生成粒子を一層整った形状に
矯正することもできる。また、バリウム源として塩化バ
リウムを用い、硫酸源として硫酸アンモニウムを使用し
た場合には塩化アンモニウムが不純物として副生し易い
が、このような加熱揮発性不純物は生成後に乾燥した硫
酸バリウム粉体を200℃以上の温度で加熱処理するこ
とにより効果的に除去することができる。なお、これら
の処理に要する時間は用途目的に応じて適宜に設定すれ
ばよいが、通常、1〜2時間以内の処理で十分な効果が
得られる。
【0019】
【作用】本発明により提供されるアスペクト比5以上で
板状面の平均粒子径が2μm 以上であり、板状面の周縁
部に際立った凹凸がなく、水性スラリーにした際の流線
評価法による流線が現出する薄片状硫酸バリウム粒子
は、例えば化粧品用パウダーとして適用した場合に優れ
た分散性と延びのよい被覆性を発揮する。
【0020】また本発明の製造方法によれば、バリウム
塩溶液と硫酸塩溶液を高濃度で同時に添加反応させる方
法を用い、系内の過剰硫酸イオン濃度を所定範囲内に制
御することにより上記性状の薄片状硫酸バリウムを効率
よく工業生産することができる。通常、生成する硫酸バ
リウムはスラリー濃度が低いほど薄片性が良好になる傾
向を示すが、反応全般における反応系内の過剰硫酸イオ
ン濃度との間にも密接な相関性があり、その過剰硫酸イ
オン濃度を所定値内に制御する本発明の反応条件を適用
することにより従来技術に比べ数倍以上に当たる5重量
%までの生成スラリー濃度による高濃度反応生成系にお
いて効率よく薄片状硫酸バリウムを得ることが可能とな
る。
【0021】また、本発明の方法では反応系におけるバ
リウムイオン濃度と硫酸イオン濃度が反応過程を通じて
常に一定に保持されているから、生成する硫酸バリウム
の粒度分布は従来法に比べシャープであり、その形状は
板状面の周縁部に際立った凹凸部のない整った薄片性状
を呈している。更に、生成硫酸バリウムのスラリーまた
は生成乾燥硫酸バリウムに一定温度以上の加熱処理を施
すことにより包含不純物を効果的に減少させることもで
きる。
【0022】
【実施例】
実施例1〜7、比較例1〜3 オーバーフロー口の付いた実容量5lの撹拌機付き反応
容器中に表1に示す所定濃度で塩化バリウム水溶液およ
び硫酸アンモニウム水溶液をそれぞれ250ml/分の流
速で撹拌しながら連続的に同時に添加した。反応容器内
の温度を40℃とし、反応過程を通じて系内のBaイオ
ンに対する過剰硫酸イオン量を所定の濃度(表1参照)
に保持して反応を進行させた。ついで、系内が充分に平
衡状態となった時点でオーバーフロー口から硫酸バリウ
ムスラリー5lをサンプリングした。各例における生成
硫酸バリウムスラリーの濃度は、表1に示すとおりであ
った。引き続き、スラリーを常法により濾過、水洗、乾
燥して硫酸バリウムの粉体を得た。
【0023】
【表1】
【0024】得られた各硫酸バリウム粉体の性状を表2
に示した。粉体性状のうち、アスペクト比はSEM(走
査型電子顕微鏡)写真により計測した硫酸バリウム結晶
粒子の厚さに対する板状面の大きさの比として示し、平
均粒子径はコールターカウンター法による重量平均径の
測定値として示した。また、流線は流線評価法による流
線の現出度合を観察し、下記の基準によって表示した。 ◎:流線が明瞭に認められた ○:流線が認められた △:流線が僅かに認められた ×:流線が認められなかった
【0025】
【表2】
【0026】表1の反応条件および表2の結果を対比し
て明らかなとおり、本発明の要件を満たす実施例1〜7
による硫酸バリウム粉体はアスペクト比が高く、比較的
粒子径が大きい白色透明性の結晶粒子で、いずれも薄片
性の評価指標である流線の現出が認められた。図1は実
施例3による薄片状硫酸バリウム粒子の結晶構造を拡大
したSEM写真であるが、板状面の周縁部には際立った
凹凸がなく極めて平滑であった。その他の実施例により
得られた薄片状硫酸バリウムも図1と同等の整った形状
を呈するものであった。これに対し、過剰硫酸イオンの
ない比較例1〜2による硫酸バリウム粉体は流線が殆ど
認められず、また過剰硫酸イオン量が3g/lを越える
比較例3ではアスペクト比が著しく小さく、流線が全く
現出しなかった。なお、比較例3のものは図2のSEM
写真に見られるように球状に近い微粒結晶構造であっ
た。
【0027】実施例8 実施例3で得られた反応スラリーを硫酸バリウム濃度が
15%となるように沈降濃縮したのち、80℃の温度で
2時間加熱撹拌処理を施した。ついで、常法により濾
過、水洗、乾燥して薄片状硫酸バリウム粉体を得た。処
理前後の粉体につき化粧品原料基準である硫酸バリウム
中の塩酸可溶物を測定したところ、処理前(実施例3の
粉体)は9mgで、処理後(本例の粉体)は2.5mgであ
った。したがって、スラリーの加熱撹拌処理により包含
不純物が大幅に低下していることが確認された。なお、
処理前後における流線評価法による流線の現出度合には
殆ど変化は認められなかった。
【0028】実施例9 実施例3で得られた薄片状硫酸バリウム粉体を電気炉に
入れ、400℃の温度で1時間加熱処理を施した。処理
後の粉体につき化粧品原料基準である硫酸バリウム中の
塩酸可溶物を測定したところ、3mgであった。したがっ
て、粉体の加熱処理により包含不純物が効果的に減少し
ていることが確認された。なお、処理前後における流線
評価法による流線の現出度合には殆ど変化はなかった。
【0029】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば比較的平
均粒子径が大きく、かつ優れた薄片性状の呈する形状の
整った硫酸バリウム粉体を提供することができ、またそ
の製造方法に従えば前記の薄片状硫酸バリウム粉体を工
業的に効率よく生産することが可能となる。したがっ
て、顔料用や化粧品用として好適な硫酸バリウムおよび
製造技術として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3で得られた薄片状硫酸バリウム粒子の
結晶構造を示したSEM写真(拡大倍率5000倍)であ
る。
【図2】比較例3で得られた硫酸バリウム粒子の結晶構
造を示したSEM写真(拡大倍率5000倍)である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスペクト比5以上で板状面の平均粒子
    径が2μm 以上であり、板状面の周縁部に際立った凹凸
    のない硫酸バリウムの結晶粒子であって、かつ該結晶粒
    子を水性スラリーにした際の流線評価法による流線が現
    出する性状を備えることを特徴とする薄片状硫酸バリウ
    ム。
  2. 【請求項2】 バリウム塩溶液と硫酸塩溶液による硫酸
    バリウム生成反応において、反応過程を通じて系内のバ
    リウムイオンに対する硫酸イオンの過剰量が硫酸イオン
    で0.1〜3g/1であり、硫酸バリウムの生成スラリ
    ー濃度が5重量%以下になる濃度および量比でバリウム
    塩溶液と硫酸塩溶液を同時添加することを特徴とする薄
    片状硫酸バリウムの製造方法。
  3. 【請求項3】 硫酸バリウムの生成スラリーを沈降濃縮
    したのち、50℃以上の温度で加熱撹拌処理する請求項
    2記載の薄片状硫酸バリウムの製造方法。
  4. 【請求項4】 生成後に乾燥した硫酸バリウム粉体を、
    200℃以上の温度で加熱処理する請求項2記載の薄片
    状硫酸バリウムの製造方法。
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