JPH06233809A - 創傷被覆材 - Google Patents

創傷被覆材

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JPH06233809A
JPH06233809A JP5043198A JP4319893A JPH06233809A JP H06233809 A JPH06233809 A JP H06233809A JP 5043198 A JP5043198 A JP 5043198A JP 4319893 A JP4319893 A JP 4319893A JP H06233809 A JPH06233809 A JP H06233809A
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temperature
wound
wound dressing
polymer compound
sensitive polymer
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JP5043198A
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Shizu Kubota
倭 窪田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下限臨界共溶温度(LCST)を有する温度
感応性高分子化合物(例えば、ポリN−置換アクリルア
ミド誘導体、ポリN−置換メタアクリルアミド誘導体、
およびこれらの共重体、ポリビニルメチルエーテル、ポ
リプロピレンオキサイド、エーテル化メチルセルロー
ス、又はポリビニルアルコール部分酢化物)を少なくと
も含むことを特徴とする創傷被覆材。 【効果】 上記は、LCSTを有する温度感応性高分子
化合物の熱可逆的溶解化特性に基づき、創傷面からの滲
出液の吸収性に優れ、しかも創傷面からの離脱性にも優
れた創傷被覆材が得られる。この創傷被覆材を用いた場
合、該被覆材の離脱時に創面に実質的に損傷を与えない
ばかりでなく、被覆材交換時の手間および患者の苦痛が
著しく軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、火傷などの創傷の被覆
に好適に用いられる材料に関する。さらに詳しくは、本
発明は創傷被覆材の交換時、或いは創傷が治癒した際
に、創傷面に実質的に損傷を与えることなく、容易に且
つ患者に苦痛を与えることなく離脱することが可能な創
傷被覆材に関する。本発明は更に、創傷面の感染を防止
すると同時に、治癒を促進させることが可能な創傷被覆
材に関する。
【従来の技術】従来、火傷をはじめとした創傷を被覆、
保護する目的で開発されてきた創傷被覆材は、構造上か
ら大別すると次の2種類に分類される。 1)ガーゼのような織布、不織布或いは、スポンジなど
に代表される材料であり、有孔性に富むことを構造上の
特徴とする。 2)キチン、コラーゲン、フィブリンなどの生体由来材
料、あるいはポリウレタン、シリコーンゴム、シリコー
ンゲルのような人工材料からなるフィルムで、有孔性が
非常に乏しいことを特徴とする。 上記した両者のように、構造上全く異なった材料には、
それぞれ長所と短所がある。前者の有孔性の高い織布、
不織布、スポンジなどから構成される創傷被覆材の長所
は、創傷面から分泌される大量の滲出液を孔中に保持す
ることができるため、創傷面での滲出液の貯溜を防止
し、感染などの頻度を下げることができること、および
有孔性が高いために創傷被覆材の外側から抗菌剤、鎮痛
剤あるいは治癒促進剤のような薬剤を塗布し、創傷面に
到達させることが可能であることが挙げられる。また、
有孔性の高い材料は柔軟性が高く、複雑な形状をした創
傷面にも良く密着すること、更には、創傷面に必要な酸
素などが自由に通過できることも特徴である。一方、こ
れらの有孔性の高い材料の問題点として最も重大なもの
は、材料の孔の中に組織の滲出液あるいは組織が侵入し
て、材料の交換時或いは治癒後の脱着が非常に困難にな
り、無理に上記材料を取り外すと、せっかく治癒した組
織が破損し治癒を大巾に遅らせるばかりてなく、取り外
しに手間がかかり、同時に患者に著しい苦痛を与えてし
まうことである。また、これらの有孔性の材料において
は、水分の蒸発性が高すぎて創傷面が過度に乾燥し治癒
が遅れること、大きな有孔性のため外部から細菌が創傷
面に到達できるというような問題点が指摘されている。
一方、有孔性に乏しい後者のフィルム性状を有する材料
の長所は、前述した有孔性材料の最大の問題点である創
傷面からの剥離の困難性が著しく改善されること、また
該材料自身が高い細菌のバリヤー性を有していること、
また創傷面からの水分の過度の蒸散性を迎え、創傷面の
乾燥を防止できることなどである。一方、有孔性の低い
材料の最大の問題点は、有孔性の高い材料の長所である
滲出液の吸収性に乏しく、創傷被覆材と創傷面との間に
大量の滲出液が貯溜し、細菌繁殖の良い温床になってし
まうこと、および材料の外側から治療薬を創傷面に到達
させることが困難なことである。また、フィルム状の材
料においては、複雑な形状を有する創傷面への密着が困
難であることなど種々の問題が未解決のまま残されてい
る。上記した種々の問題点を解消するために、従来より
幾つかの試みが行われてきた。例えば、有孔性材料の致
命的な問題点である創傷面からの離脱性を改善するため
に、多孔質のレーヨン織布にワセリン軟膏をコーティン
グしたもの(川上重彦ら、非固着性ガーゼ(アダプチッ
ク)の表在性皮膚欠損創に対する臨床効果,基礎と臨
床,22,1113,1988)や、ナイロン織布にシ
リコーンをコーティングしたもの(富士森良輔,よりよ
いwound dressingを得るため,皮膚科の臨床,32,1
403,1990)が開発されている。しかしながら、
上記の材料では剥離性はある程度改善されるものの、欠
損部の深度が深い創面に長期間使用すると剥離に非常に
困難を伴う。一方、有孔性の乏しいフィルム状の材料の
重大な問題点である創傷面からの滲出液の貯溜性を改善
するために、フィルム状の材料にスリットを入れたも
の、あるいはフィルム層の創傷面側に吸水性の不織布あ
るいはハイドロゲルをラミネートした材料が開発されて
いる(中村元信ら、ポリウレタン膜と吸水性不織布から
なる抗菌剤含有創傷被覆材の開発−I 基礎的評価−,
日形会誌,12,443,1992,Fowler E.F. ら,A
new hydrogel wound dressing for the treatment of
open wounds ,Ostomy/Wound Management 37,39,
1991)。しかしながら、創傷面からの滲出液が多量
の場合は、吸水性不織布あるいは、ハイドロゲルの吸水
能力に限界があり、有孔性材料と比較すると創面での滲
出液の貯留が認められる。以上のように、有孔性材料の
長所である滲出液の吸収性が良いという性質、および被
覆材の外側から各種の薬剤を塗布し創面に到達させるこ
とのできるという性質と、非有孔性材料の長所である創
傷面からの剥離性が良好という両者の性質を併せ持つ効
果的な創傷被覆材料は、従来開発されていなかった。
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
したように創傷面からの滲出液の吸収性に乏しいか或い
は創傷面からの離脱性に乏しいという従来の創傷被覆材
の問題点を同時に解決できる創傷被覆材を提供すること
にある。
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、下限臨界共溶温度(Lower Critical Solution Temp
erature ;以下「LCST」と略記する)を有する温度
感応性高分子化合物を含む材料を創傷被覆材として用い
ることが、上述した問題点の解決に極めて効果的である
ことを見い出した。ここにLCSTとは、温度感応性高
分子化合物の水和と脱水和の転移温度をいう(このLC
STの詳細については、例えば、Haskims,M.ら,J.Macr
omol.Sci-Chem., A2(8),1441(1968)を
参照することができる)。以下、本発明を詳細に説明す
る。 (LCST)本発明においては、上記温度感応性高分子
化合物は、上記LCSTが0〜50℃(0℃より高く5
0℃以下)、更には0〜37℃(0℃より高く37℃以
下)であることが好ましい。このLCSTは、例えば、
以下のようにして測定することができる。温度感応性高
分子を所定の水溶液(例えば生理的食塩水)に約1wt
%の濃度で溶解し、融点測定装置を用いて1分間に約3
℃の速度で昇温させた際に、濁りが初めて生じる温度を
目視で判定し、この温度をLCSTとする。本発明にお
いては、LCSTより高い温度では非水溶性であり、温
度をLCSTより低く下げることによって可逆的に水可
溶性となる温度感応性高分子化合物が好ましく用いられ
る。LCSTより高い温度においては、このような温度
感応性高分子化合物は水中でも固体状態であるため、創
傷被覆材としての機能を有している。一方、創傷被覆材
の交換時或いは創傷が治癒した時点で、該創傷被覆材を
創面から取り外す際に温度をLCSTよりも低くすれ
ば、上記温度感応性高分子化合物は水可溶性の状態にな
るため、創傷面に損傷を与えることなく、容易に且つ患
者に苦痛を与えることなく、創面から取り外すことがで
きる。 (温度感応性高分子化合物)本発明に好ましく使用する
ことができる温度感応性高分子化合物としては、ポリN
−置換アクリルアミド誘導体、ポリN−置換メタアクリ
ルアミド誘導体およびこれらの共重合体、ポリビニルメ
チルエーテル、ポリプロピレンオキサイド、エーテル化
メチルセルロース、ポリビニルアルコール部分酢化物な
どが挙げられる。本発明において特に好ましく用いられ
るものは、ポリN−置換アクリルアミド誘導体またはポ
リN−置換メタアクリルアミド誘導体またはこれらの共
重合体、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコ
ール部分酢化物である。本発明において好ましく用いら
れる高分子化合物を、以下にLCSTが低い順に列挙す
る。ポリ−N−アクロイルピペリジン;ポリ−N−n−
プロピルメタアクリルアミド;ポリ−N−イソプロピル
アクリルアミド;ポリ−N,N−ジエチルアクリルアミ
ド;ポリ−N−イソプロピルメタアクリルアミド;ポリ
−N−シクロプロピルアクリルアミド;ポリ−N−アク
リロイルピロリジン;ポリ−N,N−エチルメチルアク
リルアミド;ポリ−N−シクロプロピルメタアクリルア
ミド;ポリ−N−エチルアクリルアミド 上記の高分子は単独重合体(ホモポリマー)であって
も、上記重合体を構成する単量体と他の単量体との共重
合体であってもよい。このような共重合体を構成する他
の単量体としては、親水性単量体、疎水性単量体のいず
れも用いることができる。一般的には、親水性単量体と
共重合するとLCSTは上昇し、疎水性単量体と共重合
するとLCSTは下降する。従って、これらの共重合す
べき単量体を選択することによっても、所望のLCST
を有する高分子化合物を得ることができる。上記親水性
単量体としては、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジ
ン、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−メチル
アクリルアミド、ヒドロキシエチルメタアクリレート、
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタ
アクリレート、ヒドロキシメチルアクリレート、酸性基
を有するアクリル酸、メタアクリル酸およびそれらの
塩、ビニルスルホン酸、スチルスルホン酸など、並びに
塩基性基を有するN,N−ジメチルアミノエチルメタク
リレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリー
ト、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドお
よびそれらの塩などが挙げられる。一方、上記疎水性単
量体としては、エチルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、グリシジルメタクリレート等のアクリレート誘導
体およびメタクリレート誘導体、N−n−ブチルメタア
クリルアミドなどのN−置換アルキルメタアクリルアミ
ド誘導体、塩化ビニル、アクリロニトリル、スチレン、
酢酸ビニルなどが挙げられる。本発明の創傷被覆材は、
上記したLCSTを有する温度感応性化合物を少なくと
も含むものであるが、必要に応じて他の成分を含んでい
てもよい。このような態様における「他の成分」として
は、後述する抗菌剤、創傷治癒促進物質の他に、例え
ば、鎮痛剤等が挙げられる。この場合、「他の成分」
は、温度感応性化合物100(重量)部に対して、0.
5〜30部、更には1〜10部の範囲で用いることが好
ましい。 (抗菌剤)本発明においては抗菌剤として、現在臨床で
汎く用いられている外用抗菌剤が好ましく用いられる。
より具体的には、例えば硝酸銀、パラ−アミノベンゼン
スルファミド、ゲンタマイシン(gentamycin)、銀スル
ファジアジン(silver sulfadiazine)、ナリジクス酸、
ピロミド酸、ピペミド酸、ノルフロキサシン、オフロキ
サシン、シプロフロキサシンなどが好ましく用いられる
が、これらに限定されるものではない。上記抗菌剤は、
温度感応性化合物100部に対して、0.5〜30部、
更には1〜10部の範囲で用いることが好ましい。 (創傷治癒促進物質)本発明においては創傷治癒を促進
させる物質として、組織への親和性を高めると同時に上
皮化を促進させる効果を有する細胞外マトリックスが特
に好ましく使用される。より具体的には、例えば細胞外
マトリックスとしては、各種タイプのコラーゲン、フイ
ブロネクチン、ビトロネクチン、ラミニン、プロテオグ
リコン、グリコサミノグリカンなどが好ましく用いられ
る。また、細胞外マトリックス以外にも、コラーゲンの
熱変性物であるゼラチン等も同様の効果を有するので、
上記細胞外マトリックスと同様に用いることが可能であ
る。上記創傷治癒促進物質は、温度感応性化合物100
部に対して、0.1〜50部、更には1〜20部の範囲
で用いることが好ましい。 (創傷被覆材の製造方法)次に、本発明の創傷被覆材の
製造方法の具体的な例を示す。例えば、温度感応性高分
子を有機溶媒に溶解するか、またはLCSTより低い温
度で水に溶解し、該溶液をソルベントキャスティング
(solvent casting ;溶液流延)することによって、上
記温度感応性高分子のフィルムから成る創傷被覆材を作
成することができる。また、該温度感応性高分子溶液
を、ガーゼに代表される織布、不織布、スポンジあるい
はフィルム状の支持体にコーティングした後に溶媒を乾
燥除去することによって、支持体表面に該温度感応性高
分子がコーティングされた創傷被覆材を作成することが
できる。このように支持体表面に温度感応性高分子がコ
ーティングされた態様においては、支持体1cm2 あた
り、(乾燥重量で)温度感応性高分子が0.1〜50m
g程度,更には0.5〜10mg程度コーティングされ
ていることが好ましい。更には、温度感応性高分子溶液
に上記した抗菌剤あるいは治癒を促進する物質等を溶解
または混合した後に、上記と同様の方法でソルベントキ
ャスティングすることによって、上記物質を含有する温
度感応性高分子フィルム、あるいは支持体の表面に該温
度感応性高分子フィルムがコーティングされた創傷被覆
材を作製することができる。更には、温度感応性高分子
をLCSTより低い温度で水に溶解し、該高分子の水溶
液を水の氷点以下に冷却することによって凍結した後
に、該凍結物を真空乾燥する方法、いわゆる凍結乾燥法
によって、連通多孔性を有する上記温度感応性高分子の
スポンジを作成することができる。また、該温度感応性
高分子の水溶液をLCSTより低い温度で、ガーゼに代
表される織布、不織布、スポンジあるいはフィルム状の
支持体にコーティングした後に、該コーティング物を上
記と同様の方法によって凍結乾燥することによって、支
持体表面に連通多孔性の温度感応性高分子スポンジがコ
ーティングされた創傷被覆材を作製することが可能であ
る。また、該温度感応性高分子をLCSTより低い温度
で水に溶解し、該水溶液に上記した抗菌剤あるいは治癒
を促進する物質等を同時に溶解、または混合した後、上
記と同様に凍結乾燥することによって、上記の物質を含
有する温度感応性高分子の連通多孔性スポンジ、あるい
は支持体表面にコーティングされた温度感応性高分子の
連通多孔性スポンジから成る創傷被覆材を作製すること
ができる。一方、温度感応性高分子を織布、不織布、ス
ポンジ、あるいはフィルムなどの支持体の表面にグラフ
ト、あるいはグラフト重合することによって、本発明の
創傷被覆材を作製することもできる。該温度感応性高分
子を与えるべき単量体の支持体へのグラフト重合法は、
支持体の材質、形状などに応じてそれぞれ最適な方法を
選ぶことができる。例えば、低温プラズマ重合法は支持
体のバルクの性質を損なうことが少なく、比較的ラジカ
ルが発生しにくい支持体ポリマー、例えばポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリテトラフロロエチレン、ポリジ
メチルシロキサン、ポリエステル、ナイロンなどのポリ
マーに容易にグラフト重合することが可能である。その
他にも、支持体ポリマーの性質によってオゾン酸化法、
またはセリウムイオン法などのグラフト重合法が適宜使
用可能である。 (創傷被覆材の使用方法)次に、本発明の創傷被覆材を
実際に使用する際の使用方法の一例について、具体的に
述べる。本発明の創傷被覆材を、乾燥状態、あるいはL
CSTより高い温度の生理的食塩水に浸漬処理した状態
で、創面に張り付け創面を被覆する。該創傷被覆材の交
換時、あるいは創面が治癒し該被覆材を創面から取り外
す際には、該LCSTより低い温度(特に好ましくは、
4℃近辺の温度)の水、生理食塩水によって該創傷被覆
材を温潤状態にすることにより、該創傷被覆材を構成す
る温度感応性高分子を水溶性に変化させ、創傷被覆材を
創面から剥離させることができる。したがって、本発明
の被覆材の基材そのもの、あるいは支持体の創面との接
触部分の基材が溶解するために、被覆材の剥離が極めて
容易になり、治癒過程の創面に何らの損傷を与えること
なく、また患者に苦痛を与えることなく、被覆材の交換
ないし離脱が可能となる。以下に実施例を示し、本発明
を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は特許請求の
範囲により限定されるものであり、以下の実施例により
限定されるものではない。
【実施例】実施例1 N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm,Eastm
an Kodak Co.)50gを蒸留水650mlに溶解した。
氷冷後、窒素気流下、過硫酸アンモニウム5gおよび
N,N,N´,N´−テトラメチルエチレンジアミン1
00μlを加え、氷冷下5時間さらに室温で12時間攪
拌し、重合反応を行った。反応液を約50℃に加温して
析出沈澱を回収、冷水に再溶解後、再度加温して析出沈
澱を回収した。この操作を2回繰り返して精製した後、
真空乾燥して温度感応性高分子、ポリ−N−イソプロピ
ルアクリルアミド(PNIPAAm)48gを得た。得
られたPNIPAAmの蒸留水溶液および生理食塩水溶
液(PNIPAAm濃度:1wt%)のLCSTを濁度
法で測定したところ、それぞれ32.5℃および30.
8℃であった。上記の方法で合成したPNIPAAmを
アセトンに溶解し、濃度が5w/w%のアセトン溶液を
作製した。該アセトン溶液中に日本薬局方のガーゼ(タ
イプI)を浸漬し、ガーゼの繊維中に該溶液を充分しみ
込ませた後、ガーゼを該溶液から取り出し、マイレクス
フィルター(商品名、ミリポア社製)でロ過した窒素ガ
スを吹き付けて余分な溶液を除去し、室温で10分間乾
燥した。上記の工程を3回繰り返して行うことによっ
て、ガーゼにPNIPAAmをコーティングした。コー
ティング前後のガーゼの重量を測定したところ、コーテ
イングされたPNIPAAmの乾燥重量は、ガーゼ1c
2 当り約2mgであった。コーティング前後のガーゼ
の顕微鏡写真をそれぞれ図1、図2(倍率:いずれも3
2倍)に示すが、コーティング前にみられた細い繊維の
乱れがコーティング後には見られなかった以外には、ガ
ーゼの孔径などガーゼの構造にはほとんど変化が認めら
れなかった。次に、ガーゼにコーティングしたPNIP
AAmの溶出挙動が、創傷被覆材として使用されている
状態と、創面から取り外す際にLCSTより低い温度の
水で湿潤状態にした時とでどのように変化するかをシミ
ュレートするために、以下に記すような実験を行った。
上記の方法で、コーティングしたガーゼ100cm2
30mlの37℃の水中に浸漬し、1週間放置した後、
該水中のPNIPAAmの量を蒸発乾固法によって測定
したところ、ガーゼ1cm2 当りPNIPAAm1.8
×10-2mg(コーティングされたPNIPAAmの約
1%)が溶出していることが判明した。次に、上記ガー
ゼ浸漬溶液の温度を約4℃に下げ5分間放置した後に、
該コーティングガーゼから溶出したPNIPAAmを蒸
発乾固法で測定したところ、ガーゼ1cm2 当り1.7
04mg(コーティング量の約85%)のPNIPAA
mが溶出していることが判明した。上記の実験結果か
ら、本発明の創傷被覆材は、創面に張られた状態では創
面から滲出する体液、あるいは該被覆材の外側から塗布
される各種薬剤の水溶液に溶解することなく創傷被覆材
としての機能を維持し、該被覆材を創面から外す時点
で、LCSTより低い温度の水を該創傷被覆材の外側か
らふりかけ、該被覆材の温度をLCSTより低い温度に
下げると同時に湿潤状態にすることにより、該被覆材を
構成するPNIPAAmが溶解し、創傷被覆材の創面か
らの脱離が容易となることが示唆される。実施例2 実施例1で用いたPNIPAAmを10℃の蒸留水に溶
解し、1w/w%の水溶液を作製した。次いで、径が
9.5cmのシャーレ中に日本薬局方ガーゼ(タイプ
I)を底面に敷きつめた後に、上記PNIPAAm水溶
液15mlをシャーレ中に注入し、ガーゼを完全に浸し
た。次に、該シャーレを−80℃の冷凍庫に2時間放置
することによって完全に上記水溶液を凍結させた後、一
昼夜真空乾燥器を用いて凍結乾燥を行い、本発明の創傷
被覆材を作製した。該被覆材の表面の走査電顕(走査電
子顕微鏡)写真(倍率:それぞれ70倍および560
倍)をそれぞれ図3(a)、図3(b)に示す。本被覆
材の形状は、孔径が約50μmの連通孔を有するスポン
ジ状であった。 実施例3 実施例1で用いたPNIPAAmをアセトンに溶解し、
濃度が5w/w%のアセトン溶液を作製した。更に、該
アセトン溶液に抗菌剤として銀スルファジアジン(silv
er sulfadiazine 、田辺製薬(株)製)を溶解し、約
0.2w/w%溶液を作製した。該溶液を用いた以外は
実施例1と全く同様の方法で、抗菌剤含有PNIPAA
mをコーティングしたガーゼを作製した。抗菌剤の含有
量は、コーティングされたPNIPAAmに対して約4
%であった。即ち、本被覆材1cm2 当り0.08mg
であった。上記の方法によって得られた創傷被覆材を実
施例1と同様に、走査電顕によって観察したところ、そ
の構造は実施例1で得られたものと全く同様であった。
上記抗菌剤含有被覆材の抗菌性の試験を、下記に示す方
法によって行った。NAC寒天培地(栄研化学(株)
製)20mlを直径90mmのシャーレに注入して作製
した寒天培地上に、1×105 個/cm2 の濃度になる
ように緑膿菌(標準菌様:GN11189:P.aerugi
nosa)を播種した後、該寒天培地上に、上記により得た
抗菌剤含有被覆材(3cm×3cm)を乗せて37℃イ
ンキュベーター中で2日間培養した。培養後、該被覆材
料の下の寒天を1cm×1cm×0.3cmの大きさに
切り取り、10mlの滅菌生食水(生理的食塩水)中に
入れてホモジナイズした後、これを試験液Aとした。一
方、コントロール実験として、上記被覆材料が乗ってい
ない部分の寒天を1cm×1cm×0.3cmの大きさ
に切り取り、上記と同様の方法で、試験液Bを作製し
た。0.1mlの試験液Aおよび100,000倍希釈
した0.1mlの試験液Bを、それぞれ新しく作製した
上記と同様の寒天培地上に播種して37℃で一日間培養
し、形成されたコロニー数から菌数を推察した。その結
果、試験液B中の緑膿菌の濃度が約5×107 /mlだ
ったのに対して、試験液A中には緑膿菌は検出されなか
った。この実験から、本発明の抗菌剤含有被覆材の抗菌
効果は極めて良好であることが判明した。実施例4 実施例1で用いたPNIPAAmを10℃の蒸留水に溶
解し、1w/w%の水溶液を作製した。次いで、該PN
IPAAm水溶液20mlのPHを3に調整した後、
0.5w/v%牛真皮ペプシン可溶化タイプIコラーゲ
ン溶液(KOKEN CELLGEN I-PC, 高研(株)製)4mlを
加え10℃で良く混合し、PNIPAAm10部に対し
てコラーゲン1部を含む水溶液を作製した。次いで、径
が9.5cmのシャーレ中に日本薬局方ガーゼ(タイプ
I)を底面に敷きつめた後に、上記水溶液15mlをシ
ャーレ中に注入し、ガーゼを完全に浸した。次いで該シ
ャーレを−80℃の冷凍庫に2時間放置して完全に該溶
液を凍結させた後、真空乾燥器を用いて一昼夜凍結乾燥
を行い、本発明の創傷被覆材を作製した。該被覆材の表
面を走査電顕によって観察したところ、実施例2で得ら
れたものと同様のスポンジ構造が認められた。実施例5 8週齢のウィスターラット(雄)の側腹部から背部にか
けて4cm×4cmの面積で無菌的に全層皮膚欠損創を
作り、実施例1で作製した本発明の創傷被覆材(エチレ
ンオキサイドガス滅菌済)を創面に密着させた後、更に
滅菌ガーゼ8枚を重ねてエラスターバンドを用いて全周
固定し、1週間留置した。コントロール実験として、上
記と同様の方法で全層皮膚欠損創を作り、実施例1で用
いた未コーティングの日本薬局方の滅菌ガーゼ(タイプ
I)を創面に密着させ、同様の方法で1週間留置した。
1週間留置後、エーテル麻酔下に上記ラットから上記エ
ラスターバンドを外した後、上記滅菌ガーゼ上に4℃の
氷冷生食水を充分ふりかけ滅菌ガーゼに染み込ませた
後、該滅菌ガーゼを外側から1枚づつ剥離した。コント
ロール実験では、外側から5枚はがした時点で残りの3
枚は創面に密着し、容易にはがすことが困難であった。
この滅菌ガーゼを無理にはがすと、創面から大量の出血
が認められた。これに対して、本発明の創傷被覆材を用
いた場合には、滅菌ガーゼばかりでなく創傷被覆材自体
も創面から容易にはがすことができ、創面からの出血は
ほとんど認められなかった。上記ガーゼおよび上記創傷
被覆材を創面からはがした後、走査電顕によって観察し
た結果をそれぞれ図4および図5(いずれも倍率は84
倍)に示す。この図4および図5において、矢印は付着
組織を示す。図4、5からわかるように、上記ガーゼ
(コントロール実験)の組織には大量の肉芽組織の固着
が認められたのに対して、本発明の創傷被覆材の組織に
はほとんど肉芽の付着が認められなかった。更に、上記
ガーゼおよび上記創傷被覆材を創面からはがした後の該
ガーゼ、該被覆材および両者の創面の組織を切り出し、
10%ホルマリン生食水で固定化し、HE(ヘマトキシ
リン−エオジン)染色して試料標本および組織標本を作
製した。図6および7(いずれも倍率は2100倍)に
該ガーゼおよび該被覆材の試料標本の顕微鏡写真を示
す。この図6および7において、矢印はガーゼないし創
傷被覆材に付着した再生皮膚組織を示す。更に、図8お
よび9(いずれも倍率は2100倍)に該ガーゼをはが
した後の創面および該被覆材をはがした後の創面の顕微
鏡写真をそれぞれ示す。この図8および9において、矢
印は創面に残存するガーゼ繊維を示す。これらの写真か
らわかるように、上記ガーゼ(コントロール実験)には
大量の肉芽組織が付着していたのに対して、上記した本
発明の創傷被覆材にはほとんど肉芽の付着は認められな
かった。また図8からわかるように、ガーゼをはがした
後の創面の組織中には、矢印で示すようにガーゼの糸の
断片が認められたのに対して、本発明の被覆材をはがし
た後の創面(図9)においては、被覆材の断片は全く認
められなかった。図8に矢印で示したガーゼの糸の断片
は異物反応を惹起し、創傷治癒を顕著に遅らせる可能性
がある。実施例6 実施例2で作製したスポンジ状の本発明の被覆材を、実
施例5と全く同様の方法でラットの全層皮膚欠損創面に
密着させ、1週間留置後、実施例5と全く同様の方法で
創面から剥離させた。本実施例の被覆材を用いた場合、
実施例5で用いた被覆材に比べ、更に創面からの剥離性
が改善されていることが判明した。剥離した該被覆材の
顕微鏡写真、固定試料標本および創面の組織標本の観察
結果は、実施例5の場合とほぼ同様であった。即ち、上
記被覆材には肉芽組織の付着がほとんど認められなかっ
た。更に、創面組織内にも本発明の被覆材の残留は全く
認められなかった。実施例7 実施例3で作製した抗菌剤、銀スルファジアジン(silv
er sulfadiazine)含有で本発明の被覆材を用い、実施例
5と全く同様の方法で動物実験を行った。該被覆材の創
面からの剥離性、剥離した被覆材への肉芽組織の付着程
度、および創面組織への被覆材の残留程度は、実施例5
で使用した本発明の被覆材の場合と全く同様で、抗菌剤
を含有することによる本被覆材の性能の劣化は全く認め
られなかった。実施例8 実施例4で作製したコラーゲン含有の本発明の被覆材を
用い、実施例5と全く同様の方法で動物実験を行った。
該被覆材の創面からの剥離性、剥離した被覆材への肉芽
組織の付着程度および創面組織への被覆材の残留程度
は、実施例6で使用した本発明の被覆材の場合と全く同
様で、コラーゲンを含有することによる本被覆材の性能
の劣化は全く認められなかった。また、該被覆材剥離後
の創面の治癒状態を組織学的に観察したところ、コラー
ゲンを含有しない本発明の被覆材と比較して、より良好
であることが判明した。
【発明の効果】上述したように本発明によれば、下限臨
界共溶温度(LCST)を有する温度感応性高分子化合
物からなる創傷被覆材が提供される。本発明の創傷被覆
材は、上記LCSTを有する温度感応性高分子化合物の
熱可逆的溶解化特性に基づき、創傷面からの滲出液の吸
収性に優れ、しかも創傷面からの離脱性にも優れてい
る。特に、本発明の創傷被覆材が、生体の体温より低い
LCSTを有する温度感応性高分子を含む態様において
は、該被覆材は創面に張られた状態では、創面から滲出
する体液あるいは該被覆材の外側から塗布される各種薬
剤の水溶液に溶解することなく創傷被覆材としての機能
を維持する。他方、該被覆材の交換時または創面が治癒
した時点で、該被覆材を創面から取り除く際に、LCS
Tより低い温度の水また生理食塩水(実際には4℃近辺
の温度が好適)を該被覆材の外側からふりかけ、該被覆
材の温度をLCSTより低く下げて湿潤状態にして該温
度感受性高分子を水溶化させることによって、該被覆材
を創面から容易に剥離することができる。したがって、
本発明の創傷被覆材を用いた場合、従来の創傷被覆材を
用いた場合とは異なり、該被覆材離脱時に創面に実質的
に損傷を与えないばかりでなく、包交(被覆材交換)時
の手間および患者の苦痛が著しく軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】未コーティングガーゼの顕微鏡写真である(倍
率:32倍)。
【図2】PNIPAAmをコーティングしたガーゼ(本
発明の創傷被覆材)の顕微鏡写真である(倍率:32
倍)。
【図3】PNIPAAmをコーティングしたスポンジ
(本発明の創傷被覆材)の走査電顕写真である(図3
(a)の倍率は70倍、図3(b)の倍率は560
倍)。
【図4】動物実験後の未コーティングガーゼの走査電顕
写真である(倍率:84倍)。
【図5】動物実験後の本発明の創傷被覆材(PNIPA
Amコーティングガーゼ)の走査電顕写真である(倍
率:84倍)。
【図6】動物実験後の未コーティングガーゼの試料標本
のHE(ヘマトキシリン−エオジン)染色像である(倍
率:2100倍)。
【図7】動物実験後の本発明の創傷被覆材(PNIPA
Amコーティングガーゼ)の試料標本のHE染色像であ
る(倍率:2100倍)。
【図8】未コーティングガーゼを剥離した後の創傷面試
料標本のHE染色像である(倍率:2100倍)。
【図9】本発明の創傷被覆材(PNIPAAmコーティ
ングガーゼ)を剥離した後の創傷面の試料標本のHE染
色像である(倍率:2100倍)。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下限臨界共溶温度(LCST)を有する
    温度感応性高分子化合物を少なくとも含むことを特徴と
    する創傷被覆材。
  2. 【請求項2】 前記下限臨界共溶温度が0℃より高く5
    0℃以下である請求項1記載の創傷被覆材。
  3. 【請求項3】 前記高分子化合物が、ポリN−置換アク
    リルアミド誘導体、ポリN−置換メタアクリルアミド誘
    導体、およびこれらの共重合体、ポリビニルメチルエー
    テル、ポリプロピレンオキサイド、エーテル化メチルセ
    ルロース、およびポリビニルアルコール部分酢化物から
    なる群から選ばれる請求項1記載の創傷被覆材。
  4. 【請求項4】 抗菌剤を含有する請求項1記載の創傷被
    覆材。
  5. 【請求項5】 創傷治癒を促進させる物質を含有する請
    求項1記載の創傷被覆材。
  6. 【請求項6】 前記高分子物化合物の形状が、フィルム
    状、織布状、不織布状、スポンジ状又はまたはゲルフィ
    ルム状である請求項1記載の創傷被覆材。
  7. 【請求項7】 前記高分子化合物が支持体の表面にコー
    ティングされている請求項1記載の創傷被覆材。
  8. 【請求項8】 前記支持体の形状が、フィルム状、織布
    状、不織布状、又はスポンジ状である請求項7記載の創
    傷被覆材。
  9. 【請求項9】 前記高分子化合物が支持体の表面にグラ
    フト重合されている請求項7記載の創傷被覆材。
  10. 【請求項10】 前記支持体の形状がフィルム状、織布
    状、不織布状またはスポンジ状である請求項9記載の創
    傷被覆材。
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