JPH06233778A - レーザ診断治療用レーザ装置 - Google Patents

レーザ診断治療用レーザ装置

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JPH06233778A
JPH06233778A JP5024238A JP2423893A JPH06233778A JP H06233778 A JPH06233778 A JP H06233778A JP 5024238 A JP5024238 A JP 5024238A JP 2423893 A JP2423893 A JP 2423893A JP H06233778 A JPH06233778 A JP H06233778A
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JP
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laser
semiconductor
laser light
treatment
optical
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JP5024238A
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English (en)
Inventor
Yutaka Misawa
裕 三澤
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 診断及び治療に十分な高出力であり、複数の
波長のレーザ光を同じ光軸の光ファイバから出力でき、
可搬性、特に携帯性に優れたレーザ診断治療用レーザ装
置を提供することを目的とする。 【構成】 医療用に用いるレーザ診断治療用レーザ装置
であって、半導体レーザ12と半導体励起固体レーザ2
0と波長変換素子を組み合わせた半導体励起固体レーザ
30とから選ばれたレーザ光源と、前記レーザ光源の各
々から発振したレーザ光を導く光学部材1と、前記光学
部材が導いた少なくとも2つのレーザ光を重畳して出力
する光合波手段103を有することにより、医療用に用
いられる少なくとも2種類の波長のレーザ光を別々また
は同時に発振することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光を用いて診断
及び治療を行うレーザ診断治療器で使用されるレーザ装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】医療用レーザ診断治療器で使用されるレ
ーザ光源として、炭酸ガスレーザ、アルゴンレーザ、エ
キシマレーザ等の気体レーザやネオジウムヤグレーザ、
ルビーレーザ等の固体レーザ、そして波長可変レーザで
ある色素レーザ等が使用されている。通常、上記レーザ
光源を用いたレーザ診断治療器のレーザ装置は、レーザ
を発振させるためのレーザ駆動用電源として交流200
Vを必要としている。また、電力からレーザ光へのエネ
ルギ変換効率が悪いため、レーザ装置へ供給される電力
の大半を熱として放出しなければならない。
【0003】したがって、従来のレーザ診断治療装置で
は、交流100V以外の電源設備の他、大量に発生する
熱を冷却するための冷却水や熱交換器等の各種施設及び
装置が必要となるため、装置本体が大きく重量物になる
等のため設置に制限を受けていた。
【0004】さらに、上記問題のため複数の波長をもつ
レーザ光を同時に発振することは大変困難であり、通常
は、一機種で一度に一波長のレーザ光しか出力できない
でいた。
【0005】一方、レーザ光を医療用に転用し診断及び
治療に用いる場合、レーザ光の生体への作用はレーザ光
の波長によって異なっていることを考慮して、これらの
特徴を利用することが望ましい。
【0006】例えば、生体組織の切開(レーザメス)に
は組織への吸収率が高い発振波長10.6μmのレーザ
光を発振する炭酸ガスレーザが適しており、組織の凝
固、止血には生体組織浸透性の高い発振波長1.06μ
mのレーザ光を発振するネオジウムヤグレーザが適して
いると言われている。またレーザ光によるアザの治療に
もアザの種類に適したレーザ波長があり、ここではルビ
ーレーザや色素レーザが使用されている。
【0007】さらに癌親和性光感受性薬剤を用いた癌の
診断及び治療の場合では、血中投与された癌親和性光感
薬剤を癌細胞に取り込まれるように癌細胞に集積させ
る。次に、消化器系や呼吸器系等に挿入した内視鏡等の
先端から目的にあった波長のレーザ光を癌細胞に照射す
ることで前記薬剤を励起し蛍光を発生させて患部の位置
を確認したり、前記薬剤が癌細胞へ殺癌作用を引き起こ
す波長のレーザ光を照射して殺癌効果を発生させたりし
ている。
【0008】以上のように、医療用の診断や治療にレー
ザ光を利用する場合、用途に合わせて適した波長のレー
ザ光を使用しなければならず、従来は目的に応じた波長
のレーザ光を発振するレーザ装置を個々に揃えることが
必要であった。
【0009】そこで一つのレーザ装置で同じ光軸の出力
端から数種の波長のレーザ光を出力するレーザ診断治療
装置、例えば、炭酸ガスレーザとネオジウムヤグレーザ
を同一筺体に組み込み、必要に応じ出力レーザ光を切り
替えることで使用するレーザ光の波長を選択できるレー
ザ治療装置(日本赤外線工業製)やネオジウムヤグレー
ザとレーザ光の波長を変換する素子(KTP結晶)を組
み合わせたレーザ手術装置(米国Laserscope
社製)等が市販され始めた。
【0010】図2に多波長発振の従来の実施例を示す。
本実施例では、波長の異なる異種のレーザ発振源、例え
ば炭酸ガスレーザ200とネオジウムヤグレーザ20
1、を同一筺体に入れ、両者の光路をダイクロイックミ
ラー203を切り替えることにより異なる波長のレーザ
光を得ている。しかしながら、上記の市販されているレ
ーザ装置は炭酸ガスレーザ200やネオジウムヤグレー
ザ201を用いているため、前述したようにレーザ光発
振のための交流200V電源や多量に発生する熱を冷却
するための各設備が必須であった。このため一つのレー
ザ装置から複数の波長のレーザ光が出力されるようにな
っても、レーザ装置本体は大型で、装置の設置は大掛か
りなものになり、装置の設置や経済的な問題が生じるの
で容易にレーザ光を診断及び治療に利用することができ
ずにいた。
【0011】これらの問題点を解決するために、交流1
00Vで駆動できる、高出力の半導体レーザおよび半導
体励起固体レーザをレーザ診断治療装置に用いたレーザ
装置が提案されている。このような半導体レーザは、レ
ーザ光の発振効率が比較的高いため空冷による冷却が可
能であり、冷却水による冷却を必要としない。このため
レーザ装置を小型化、かつ搬送可能にできる。しかし、
現状の半導体レーザおよび半導体励起固体レーザは、1
個の半導体レーザで治療に必要な数〜数十Wの出力を得
ることは困難であり、複数個の半導体レーザおよび半導
体励起固体レーザからのレーザ光を光学的に合成して利
用可能な高出力のレーザ光を得ることが提案されてい
る。
【0012】レーザ光を合成する従来の技術として、例
えば解く特開平3−55号公報或いは国際特許出願公開
公報WO92/02844号公報等がある。
【0013】前記特開平3−55号公報に開示された発
明の概略構成を示す図3では、複数の半導体レーザ30
2はそれぞれ対応するレーザドライバ301により駆動
され、各半導体レーザより出力されたレーザ光は、反射
ミラー(ハーフミラー)303のそれぞれで反射して重
畳し集光レンズ304により集光され、この集光された
レーザ光が光ファイバ305に入射している。以上のよ
うに集光され、光ファイバから出力されるレーザ光は、
患者の患部に照射されて治療に使用される。
【0014】前記国際特許出願公開公報WO92/02
844号公報に開示された発明の概略構成を示す図4も
同様に、半導体レーザ402のそれぞれから出力された
レーザ光は、それぞれ反射ミラー403で反射し、集光
レンズで集光され光ファイバ405に照射しており、前
記光ファイバ405内で重畳している。
【0015】しかし、以上のような従来例では、複数個
の半導体レーザからの同じ波長のレーザ光を光学的に合
成して高出力を得たり、複数の波長のレーザ光を重畳し
ている。
【0016】したがって、個々の半導体レーザから出力
されるレーザ光を反射ミラーや集光レンズを用いて1本
の光軸に重畳したり、光ファイバに集光しているために
光学回路の微妙な調整が必要となる。この場合、レーザ
光の振幅や光学回路の誤差等により、所定の性能が得ら
れなくなることが考えられる。また、このための光学回
路を構成し、耐振動性を保持させる場合には、光学定盤
や各種固定具等の重量物が必要となるので装置全体の重
量が重くなり、可搬性、特に携帯性が悪くなる。さら
に、光学回路構成の自由度が低くなるために、装置本体
の寸法が大きくなることが考えられる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来例に
鑑みてなされたもので、簡易な光学回路を用いること
で、光学回路の耐振動性を良好にし、装置本体の小型軽
量化を行い、医療用の診断及び治療に十分な高出力が得
られるとともに、複数の波長のレーザ光を同じ光軸の光
ファイバから出力でき、可搬性、特に携帯性に優れたレ
ーザ診断治療用レーザ装置を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のレーザ診断治療用レーザ装置は以下のような
構成を備える。即ち、半導体レーザ、半導体励起固体レ
ーザから選ばれる複数個からなり、医療用に用いられる
少なくとも2種類の波長のレーザ光を発振するレーザ発
振光源と、前記複数個のレーザ発振光源から発振したレ
ーザ光を導く光学部材と、前記光学部材により導かれた
少なくとも2つのレーザ光を重畳し、重畳された前記レ
ーザ光を出力する光合波手段とを有する。
【0019】また本発明の実施態様によれば、レーザ装
置内のレーザ発振光源の内、少なくとも1個はレーザ光
のガイド用可視レーザ光を発振する低出力の可視半導体
レーザ光源またはLEDである。
【0020】さらに、本発明の実施態様によれば、レー
ザ装置本体から出力されているレーザ光の異なる波長に
対応してガイド用可視光の色がすべて異なるようにする
か、またはレーザ光の異なる波長に対応してガイド用可
視光をすべて異なるような点滅状態にするようなガイド
用可視光源を具備することによって、レーザ診断治療用
レーザ装置から出力されているレーザ光の波長をレーザ
光を見るだけで認識できるようにしてもよい。
【0021】
【作用】図1に本発明のレーザ診断治療用レーザ装置の
ブロック図を示す。
【0022】半導体レーザ12から発振されたレーザ光
は、集光レンズ13で光ファイバ1に集光し光合波素子
103に導かれる。半導体励起固体レーザ20では、例
えば前記半導体レーザと同様の半導体レーザ22からレ
ーザ光が発振すると、前記レーザ光が集光レンズ24に
より固体レーザロッド27に集光され、前記固体レーザ
ロッド27を励起する。励起状態になった前記固体レー
ザロッド27は、固体レーザロッドの各固体物質によっ
て固有な波長をもつレーザ光を放射する。前記放射され
たレーザ光は、反射ミラー25と出力ミラー26等から
構成される共振器内で増幅された後、出力ミラー26を
通過して集光レンズ23で光ファイバ1に集光されて光
合波素子103に導かれる。
【0023】半導体励起固体レーザは、半導体励起固体
レーザ20のみでも発振光源として使用できるが、波長
変換素子と組み合わせても使用できる。
【0024】この場合、半導体励起固体レーザに波長変
換素子を組み合わせたレーザ30では、半導体レーザ3
2よりレーザ光が発振すると、前記レーザ光は集光レン
ズ34により固体レーザロッド37に集光され、前記固
体レーザロッド37を励起する。励起状態となった前記
固体レーザロッド37は、固体レーザロッドの各固体物
質によって固有な波長をもつレーザ光を放射する。前記
レーザ光は、反射ミラー35と出力ミラー36等から構
成される共振器内で増幅されるが、このとき前記レーザ
光は、固体レーザロッドと出力ミラーの間に設置された
波長変換素子38を通過することで固体レーザ発振波長
の1/2(第2高調波)、又は1/3(第3高調波)、
又は1/n(第n高調波:nは自然数)に変換され、出
力ミラー36を通過後、集光レンズ33で光ファイバ1
に集光されて光合波素子103に導かれる。
【0025】各々のレーザ光は、段階的に或いは一括で
光合波素子によって重畳されて最終的に1本の光ファイ
バ2に導かれる。
【0026】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実
施例を詳細に説明する。
【0027】図5は、本発明の実施例のレーザ診断治療
装置に使用される半導体レーザ装置の概略構成を示す図
で、本実施例に示すレーザ診断治療装置は、ガイド用の
可視レーザまたはLED光を除く3種類の波長のレーザ
光が出力されるようになっている。
【0028】図5に示す本実施態様によれば、前記半導
体レーザ装置はレーザコントローラ100により制御さ
れており、レーザコントローラ100はレーザドライバ
11、21、31、及び41のそれぞれを制御してい
る。レーザドライバ11は互いに同じ波長のレーザ光を
発振する半導体レーザ12を、レーザドライバ21は半
導体レーザ12が発振するレーザ光の波長とは異なるが
互いに同じ波長のレーザ光を発振する半導体励起固体レ
ーザ20を、レーザドライバ31は上記2種類のレーザ
発振器が発振するレーザ光の波長とは異なるが互いに同
じ波長のレーザ光を発振するような波長変換素子を組み
合わせた半導体励起固体レーザ30を、レーザドライバ
41は可視レーザ光を発振するガイド用可視光レーザ4
2をそれぞれ駆動している。
【0029】例えば、GaAlAsやInGaAs等の
半導体レーザ12から発振したレーザ光は、集光レンズ
13で光ファイバ1の入射口に集光され、光ファイバ1
内を導光する。
【0030】前記半導体励起固体レーザ20と波長変換
素子を組み合わせた半導体励起固体レーザ30の構成の
概略を説明する。
【0031】固体レーザ励起用半導体レーザ22は、そ
れぞれ対応するレーザドライバ21によって駆動され、
レーザ光を発振する。発振した前記レーザ光は集光レン
ズ24で集光され、例えばNdYAG、HoYAG、Y
LF等の固体レーザロッド27に照射し、前記固体レー
ザロッド27を励起する。励起状態になった前記固体レ
ーザロッド27は、それぞれ固体レーザロッドに固有な
波長を持つレーザ光、例えば固体レーザロッド27が、
NdYAGであれば1.06μm、HoYAGであれば
2.1μm、YLFであれば1.047μmの波長のレ
ーザ光を放射する。レーザロッド27から放射されたレ
ーザ光は、各半導体励起固体レーザに内蔵された反射ミ
ラー25と出力ミラー26で構成される共振器で増幅さ
れた後に出力ミラー26を通過する。以上のように半導
体励起固体レーザ20から発振したレーザ光は、集光レ
ンズ23で光ファイバ1の入射口に集光され、光ファイ
バ1内を導光する。
【0032】一方、半導体励起固体レーザに、例えばK
TP、LBO、LiNbO3 、BBO等の波長変換素子
38を組み合わせた半導体励起固体レーザ30では、固
体レーザ励起用半導体レーザ32が、それぞれに対応す
るレーザドライバ31によって駆動され、レーザ光を発
振している。発振された前記レーザ光は集光レンズ34
で集光され、例えばNdYAG、HoYAG、YLF等
の固体レーザロッド37に照射し、前記固体レーザロッ
ド37を励起する。励起状態になった前記固体レーザロ
ッド37は、それぞれ固体レーザロッドに固有な波長を
持つレーザ光、例えば固体レーザロッドが、NdYAG
であれば1.06μm、HoYAGであれば2.1μ
m、YLFであれば1.047μmの波長をもつレーザ
光を放射する。
【0033】前記レーザ光は半導体励起固体レーザ20
同様、反射ミラー35と出力ミラー36等から構成され
る共振器内で増幅されるが、このとき前記レーザ光は、
固体レーザロッドと出力ミラーの間に設置された波長変
換素子38を通過することで固体レーザ発振波長の1/
2(第2高調波)、又は1/3(第3高調波)、又は1
/n(第n高調波:nは自然数)に変換されるので、波
長が変換したレーザ光が、出力ミラー36を通過して集
光レンズ33で光ファイバ1に集光されて光合波素子1
03に導かれる。
【0034】さらに、レーザドライバ41によって駆動
されるガイド用可視レーザ42から発振した可視レーザ
光は、集光レンズ43で光ファイバ1の入射口に集光さ
れ、光ファイバ1内を導光する。
【0035】各々の半導体レーザ12、半導体励起固体
レーザ20、波長変換素子を組み合わせた半導体励起固
体レーザ30そしてガイド用可視レーザ42から発振
し、各々の光ファイバ1で伝送されたレーザ光は、前記
光ファイバが接続している光合波素子103内で他のレ
ーザ光と重畳し、更に1本の光ファイバで次の光合波素
子に伝送され、そこでまた他の光合波素子103によっ
て重畳された他のレーザ光と更に重畳される。このよう
に重畳によってすべてのレーザ光が合波されたレーザ光
2は、集光レンズ3で光ファイバコネクタ4に接続され
た光ファイバ5に導かれる。前記レーザ光は光ファイバ
を通してレーザ装置から出力され、術者が操作するマニ
ピュレータ及びハンドピース等を通して診断や治療に用
いられる。
【0036】尚、光ファイバ1の材質は石英硝子やポリ
メタクリル酸アクリレート等が好適である。
【0037】これらのレーザ光は必要に応じて、単一波
長での照射または複数波長の同時照射を行うことが可能
である。レーザ波長の選択はレーザ選択スイッチ101
で行い、照射スイッチ102をONすることでレーザコ
ントローラ100が必要なレーザドライバ11〜41を
駆動して、レーザ光が照射される。レーザ選択スイッチ
101はレーザ装置本体に具備されていてもよいが、マ
ニピュレータ及びハンドピース等に具備し、術者が診断
及び治療を行いながら容易にレーザ光の選択をできるよ
うにしてもよい。
【0038】診断及び治療用の半導体レーザや半導体励
起固体レーザが発振するレーザ光の多くは、近赤外光の
不可視光を用いるために、レーザ光の照射位置が確認で
きない。したがって本実施態様では、診断治療用レーザ
光の照射位置を示すためのガイド用の可視レーザ光を用
いているが、可視光レーザの代わりにLEDを用いても
よい。
【0039】さらに、本発明の実施態様によれば、レー
ザ装置本体から出力されているレーザ光の異なる波長に
対応してガイド用可視光の色がすべて異なるようにする
か、またはレーザ光の異なる波長に対応してガイド用可
視光をすべて異なるような点滅状態にするようなガイド
用可視光源を具備することによって、レーザ診断治療用
レーザ装置から出力されているレーザ光の波長をレーザ
光を見るだけで認識できるようにしてもよい。
【0040】本実施例のように3種類の波長のレーザ光
が出力できるレーザ装置の場合、例えば切開・凝固作用
がある750〜950nmの波長を有するレーザ光を出
力できる半導体レーザと、止血作用があり1.06μm
の波長を有するレーザ光を出力できる半導体励起NdY
AGレーザまたは切開・蒸散作用があり2.1μmの波
長を有するレーザ光を出力できる半導体励起HoYAG
レーザと、止血・切開作用がある波長変換素子KTPを
組み合わせた半導体励起NdYAGレーザの3種類が考
えられる。上記3種類の波長のレーザ光はそれぞれ別々
に用いて、各用途に利用してもかまわないし、各波長を
任意に合成したりして光化学治療等に利用することもで
きる。
【0041】図6〜図8は、本実施例の光合波素子の具
体的構造を示す図である。
【0042】図6は、2本の光ファイバ61が溶融した
溶融型ファイバ60であり、2本の光ファイバ61を溶
融して1本の光ファイバ62に結合したものである。こ
のファイバは、接合部が無いためにエネルギ伝達ロスが
少ないのが特徴である。
【0043】図7は、光ファイバを束にして結合する
(ファイバのバンドルによるカップリング)場合を示し
ている。この方式では、2本の光ファイバ71同士をそ
のままカップリングする他に、レーザ光73を導光する
複数の光ファイバの径を細くすることで、同時に複数個
の光ファイバからのレーザ光を重畳して1本の光ファイ
バ72を通して出力することが可能である。
【0044】図8は、円柱レンズ85を用いて光ファイ
バ81からのレーザ光83をカップリングする場合を示
し、この場合も図7の場合と同様に、レーザ光83を導
光する光ファイバの径を細くすることで、同時に複数の
光ファイバからのレーザ光を重畳して1本の光ファイバ
82を通して出力することが可能である。
【0045】尚、図6〜図8では、2本の光ファイバ6
1、71、81からの光を重畳する光合波素子の場合を
説明しているが、本発明においてはこれに限定されるも
のではなく、2本以上の光ファイバで導光されたレーザ
光を重畳できる光合波素子を用いてもよいことは言うま
でもない。
【0046】また、本実施例で示した半導体レーザ1
2、半導体励起固体レーザ20そして波長変換素子を組
み合わせた半導体励起固体レーザ30の数や光合波素子
103の数などは前述の実施例に限定されるものではな
く、種々の変形が可能であることも言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明の実施態様に
よれば、複数個かつ複数波長の半導体レーザや半導体励
起固体レーザ及び波長変換素子を組み合わせた半導体レ
ーザ、半導体励起固体レーザと光合波素子を用いること
で、従来の問題点が以下のような点で改善される。この
ため医療用レーザ装置が容易に利用できるようになり、
臨床現場での用途が増え、医療技術の発展に寄与すると
考えられる。
【0048】診断治療に必要な波長を任意に選ぶこと
ができる。
【0049】波長の異なるレーザ光の組み合わせによ
り診断と治療を交互にまたは同時に行うことができる。
【0050】レーザ診断治療装置が小型、軽量にな
る。
【0051】レーザ診断治療装置の耐震性が向上し持
ち運びが可能となる。
【0052】交流100V電源使用で、かつ発振効率
の高い半導体レーザを使用するために、大きな冷却設備
が不要であり、設置場所に制限を受けない。
【0053】レーザ素子を増設することで容易に高出
力を得ることができる。
【0054】半導体レーザや半導体励起固体レーザを
用いることで、将来的に価格を下げられる可能性があ
る。
【0055】非線形光学素子を用いることで、半導体
レーザや半導体励起固体レーザでは実現困難な短波長を
発生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ診断治療用レーザ装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図2】従来のレーザ光源、例えば炭酸ガスレーザとネ
オジウムヤグレーザ、を組み合わせたレーザ装置の概略
構成を示す図である。
【図3】ハーフミラーと集光レンズを組み合わせて半導
体レーザから発振したレーザ光を増幅させる従来の半導
体レーザ装置の概略構成を示す図である。
【図4】反射ミラーと集光レンズを組み合わせて半導体
レーザから発振したレーザ光を増幅させる従来の半導体
レーザ装置の概略構成を示す図である。
【図5】本発明実施例の実施態様のレーザ診断治療装置
に使用される半導体レーザ光源の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図6】本発明の実施例で用いられる溶融型ファイバに
よる光合波素子の構成を示す図である。
【図7】本発明の実施例で用いられる光ファイバを束に
して結合した光合波素子の構成を示す図である。
【図8】本発明の実施例で用いられるレンズカップリン
グを利用した光合波素子の構成を示す図である。
【符号の説明】
1、5 光ファイバ 2 1つに重畳したレーザ光 4 光ファイバコネクタ 11、21、31、41 レーザドライバ 12、22、32、42 半導体レーザ 20 半導体励起固体レーザ 30 波長変換素子を組み合わせた半導体励起固体レー
ザ 3、13、23、24、33、34、43 集光レンズ 25、35 反射ミラー 26、36 出力ミラー 27、37 固体レーザロッド 60 溶融型光合波素子 61、62、71、72、81、82 光ファイバ 63、73、83 入力レーザ光 64、74、84 出力レーザ光 70 バンドル型光合波素子 80 レンズカップリング型光合波素子 100 レーザコントローラ 101 レーザ選択スイッチ 102 レーザ照射スイッチ 200 炭酸ガスレーザ 201 ネオジウムヤグレーザ 202 反射ミラー 203 ダイクロイックミラー 204、304、404 集光レンズ 205 305、405 光ファイバ 301、401 レーザドライバ 302、402 半導体レーザ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザ、半導体励起固体レーザか
    ら選ばれる複数個からなり、医療用に用いられる少なく
    とも2種類の波長のレーザ光を発振するレーザ発振光源
    と、 前記複数個のレーザ発振光源から発振したレーザ光を導
    く光学部材と、 前記光学部材により導かれた少なくとも2つのレーザ光
    を重畳し、重畳された前記レーザ光を出力する光合波手
    段と、 を有することを特徴とするレーザ診断治療用レーザ装
    置。
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